1: 2012/11/29(木) 21:11:11.30
バタン★

小鳥「あっ! 伊織ちゃん、早くこっちに」

律子「プロデューサー、伊織ですよ。伊織が来ましたよ」

伊織「……うそ、よね。嘘でしょこんな……」

P「伊織……か?」

伊織「そうよ。げ、元気出しなさいよ。早く良くなって、また……」

P「……悪いな。俺はもう……ダメみたいだ」

伊織「! 馬鹿! なにを……なにを言うのよ」

P「俺が……氏んでも、レッスンは休むな」

伊織「……馬鹿言わないで」

P「番組に穴も空けるな……」

伊織「そんな話、しないで」

P「次のライブもちゃんとやれ」

伊織「……わかったから……」

4: 2012/11/29(木) 21:16:46.96
P「伊織……」

伊織「なに?」

P「伊織のプロデュースができて、幸せだった」

伊織「……私もよ。だから、これからも……」

P「目を閉じると……思い出すよ、初めて伊織に会った時のこと……」

伊織「生意気な小娘だ、って思ったんでしょ?」

P「こんなに気品があって美しい……才能にあふれた娘が、本当にいるのか……そう思って震えたよ……」

伊織「……うそ」

P「この娘を……トップ……アイドルにできなかったら、俺の責任だ……そう不安になったよ……」

伊織「アンタはよくやったわ。おかげでここまでこれた」

P「心残りは……伊織をトップアイドルにできなかった事だ……」

伊織「あと一息よ。もう頂点は、そこまで見えてるじゃない」

P「その一息が、俺には無かったんだな……」

6: 2012/11/29(木) 21:22:03.71
伊織「嫌よ! 嫌、嫌!! アンタと一緒にトップアイドルになるのよ!!!」

P「……すまない」

伊織「謝らないでよ……」

P「……伊織、俺は……俺はな……」

伊織「なに?」

P「おれ、は……いお……りのこと、が……」

伊織「! プロデューサー……」

ピー

伊織「なに? なによ? 私がどうしたのよ!?」

医師「……残念ですが」

小鳥「う、ううっ……」

伊織「うそよ! そんなはずないでしょ!! そんなはず……」

律子「伊織……」

伊織「いやよ! そんなの……そんないや!! 私も……わたしだってアンタが……目を開けて、あけなさいよ!!!」

7: 2012/11/29(木) 21:25:11.11
伊織「氏なないで! プロデューサー!!!」ガバッ

チュンチュン

伊織「私もアンタの事が、す……あれっ!?」

伊織「私の……部屋? あれ? 夢……?」

伊織「……な、なによ! なによなによ!! し、心配して損したわよ!!!」

伊織「……心配、したじゃない……」

伊織「……」

伊織「……よかった」

9: 2012/11/29(木) 21:32:04.08
事務所にて


伊織「ねえ、あずさ」

あずさ「? どうしたの、伊織ちゃん」

伊織「夢って、よく現実の前触れとか言うけど、そういうの信じる?」

あずさ「そうね~予知夢とか言うけれど、実際にはどうだかわからないわよね~」

伊織「そ、そうよね」

あずさ「それに占いでは、見た夢が現実になるっていうよりは、違う事を意味していたりするのよ~」

伊織「そうなの? じゃあ……例えば、例えばよ」

あずさ「ええ」

伊織「誰かが氏んじゃう夢とかって、どういう意味があるの?」

あずさ「夢占いで『氏』っていうのはね~、再生を意味するから必ずしも悪い意味じゃ無いのよ。むしろ良い意味で捉えられるわ~」

伊織「そうなの!?」

あずさ「ええ」

伊織「よかった」

10: 2012/11/29(木) 21:37:19.33
あずさ「あらあら~? 伊織ちゃん、誰が氏んじゃう夢をみちゃったのかしら~」

伊織「ち、違うわよ! そうじゃなくて、今のは例えばの話なんだから」

あずさ「はいはい。うふふ~」

伊織「もう……」

P「おはようございます」

小鳥「あ、プロデューサーさんおはようございます」

あずさ「おはようございます~」

P「どうも。……あれ、伊織?」

伊織「……うう」ジワァ

P「ど、どうしたんだ伊織!?」

伊織「な、なんでもないわよ! ちょ、ちよっと目にゴミが入っただけよ!」

伊織(なんだかアイツの元気な顔を見たら……ホッとしたというか、嬉しくなっちゃって……)

P「そ、そうか。安心したよ」

伊織「! ふ、ふん!」

伊織(アイツの笑顔から、目が離せない……なんなのよこれ!)

11: 2012/11/29(木) 21:42:02.84
P「さ、それじゃあ行くか」

伊織「ふえ!? ど、どこに?」

P「なに言ってんだよ、伊織。今日はテレビの収録だろ?」

伊織「そ、そうだったわね。じゃあ行きましょう」

P「ああ」

伊織「タクシーで」

P「はあ? いや、俺が車を出すから」

伊織「その車、誰が運転するの?」

P「え? 俺だけど」

伊織「……ダメよ」

P「はあっ!?」

伊織「もしアンタが運転して、事故でも起こしたらどうするのよ!」

P「いや、今までも無事故無違反だし、いつも気をつけてるだろ?」

伊織「バカ言ってんじゃないわよ!」

P「えっ?」

14: 2012/11/29(木) 21:47:03.81
伊織「毎年、日本全国で年間約5000人の交通氏亡事故者数が記録されているのよ!」バン

P「へ、へえ」

伊織「毎日少なくとも数人の氏者が出ていて、昨年も交通氏亡事故が無かった日は無いのよ!」バンバン

P「そ、そうなのか」

伊織「そしてその氏亡者の大半は……運転者なのよ」

P「伊織? もしかして俺のことを心配して……」

伊織「そ、そんなわけないじゃない! う、自惚れないでよね!!」

P「えっ!?」

伊織「と、ともかく! 今日はタクシーで移動するわよ!!」

P「……まあ、たまにはいいか。わかったよ」

伊織「じゃあ、はい」

P「……なんだ? その手?」

伊織「エスコートよ、ちゃんと私を車まで案内なさい」

P「今までそんなこと、言った事もやった事もないんだけど……」

16: 2012/11/29(木) 21:49:23.30
伊織「レディをエスコートもできないの!? アンタは」

P「……わかったよ。じゃ、じゃあ」ギュッ

伊織「あっ!」

P「えっ!?」

伊織「え、エスコートなんだから、握らなくていいのよ」

P「え、あっ、そ、そうなのか」

伊織「……でもいいわ、このままで」

P「いいの……か?」

伊織「うん」ギュッ

19: 2012/11/29(木) 21:53:58.37
移動中


P「伊織」

伊織「なによ?」

P「なぜ助手席に、伊織が座ってるんだ? 普通はアイドルが後ろでのびのびとしてるもんだろ?」

伊織「運転席の次に危ないのが、助手席なのよ。アンタ、そんなことも知らないの?」

P「いや、だからこそ俺がそっちに座るべきだろ」

伊織「駄目よ」

P「はあ、それと伊織」

伊織「なによ?」

P「この俺の両隣で陣取っている、屈強なブラザーさん達はいったい……」

伊織「フランクとファーマーよ。腕は確かだから、安心して」

P(なんの腕だよ?)

P「と、着いたな。じゃあ行こうか、伊織」

伊織「待ちなさい!」

P「へ?」

20: 2012/11/29(木) 21:55:26.72
チャッ

P「……ブラザーさん、なんで回転しながら車外へ……それに手にしているのは……」

伊織「S&Wよ」

フランク「オーケイ、ボス」コク

伊織「敵はいないみたいね。行くわよ」

P(敵ってなんだよ?)

ガチャッ

P「おい伊織、なんでドアに鍵をかけるんだよ」

伊織「敵の侵入にキチンと備えなきゃ」

P「伊織は何と、戦っているんだ……?」

?「あれー鍵がかかってるぞ」ガチャガチャ

P「おや、この声は響か?」

響「うん、自分は収録が終わった所だぞ。伊織とプロデューサーが来てるのをスタッフの人が教えてくれたから、会いに来たんだぞ」

P「待ってろ、今ドアを開けるから」

伊織「待ちなさい!」

21: 2012/11/29(木) 21:58:24.66
P「伊織?」

伊織「声だけで信用しちゃ駄目よ。それにもしかしたら、響は脅されて喋らされてるのかも……」

P「いや、だから誰にだよ?」

伊織「世界を陰から操る、機関……とか?」

P「中二病?」

伊織「あるいは961プロの手先とか……」

P「……グッとスケールが下がったな」

響「? どうしたんだー? 開けて欲しいぞー!」

伊織「今……あけるわ」

ガチャッ

響「どうしたんだー? 鍵なんて……え?」

ファーマー「ヘイ、ガール! カベニテヲツクンダ」

響「な、なっ! そ、それ本物……?」

ファーマー「ハリー!」チヤッ

響「うぎゃー! わ、わかったぞ」

27: 2012/11/29(木) 22:01:34.08
伊織「そのままよ……本物の響よね?」ペタペタ

響「ちょ、伊織! これはどういうこと……ど、どこさわってるんだー!!」

伊織「83……アンタ響じゃないわね!」ムニムニ

響「や、ちょ! じ、自分、我那覇響だぞ!! ほんものだぞー!!!」

伊織「80。なるほど、2準拠なのね」サワサワ

響「ちょ、伊織! お尻をなで回すのはやめてくれー!!」

伊織「ファーマー、銃を下ろして」

響「ふう、びっくりしたぞー……伊織、これはどういう事なんさー!?」

P「いや、なんか今日は伊織が朝から変なんだ」ヒソヒソ

響「変?」ヒソヒソ

伊織「悪かったわね、疑って。ちょっと今日はナーバスになってて」

33: 2012/11/29(木) 22:06:19.71
響「あ、ああ別にいいさー。それよりも今日は収録で、サーターアンダギー作ったんだぞ。良かったら2人とも食べないか?」ゴソゴソ

フランク「フリーズ!」チヤッ

響「え? ええっ!?」

P「お、おい! 頼むから、その物騒なものをしまってくれ」

伊織「響、ゆっくりよ。ゆっくりと取り出して」

響「わ、わかった。わかったから……ほら」

伊織「……危険な物じゃないみたいね」

響「危険じゃ無いぞ。うちなーの美味しいお菓子、サーターアンダギーだぞ」

P「いつだったかも、響が作ってくれたよな。美味かったな」

響「う、うん。今日は黒にしてみたんだけど、食べてみて欲しいぞ」

伊織「黒?」

響「黒糖で味付けしたのを、黒って言うんさー」

P「へえ。じゃあいただきま……」

伊織「待ちなさい」

37: 2012/11/29(木) 22:12:57.34
P「へ?」

伊織「まず、響が食べて」

響「え? 自分、さっき収録でも食べたから……」

ファーマー「……」スチャッ

響「いただきますだぞ」モグモグ

伊織「……なんともないみたいね。じゃあ私も……美味しい」

響「なー。これ、自分のあんまーの味なんだぞ」

伊織「味や食感は、ドーナツに近いけど食べ応えがあるのね」

響「美味しいだろー! あ、そっちのお兄さん達もどうだ?」

フランク「! ママノドーナツヲ、オモイダスナア」

ファーマー「オー! マミー、マミー」ボロボロ

P「おいおい、俺にも食べさせてくれよ」

響「あ、今のでなくなっちゃったぞ」

P「……」

43: 2012/11/29(木) 22:16:59.50
響「ま、またプロデューサーに作ってやるから、元気出すさー」

伊織「そうよ、元気出しなさいよ」

フランク「ドントマインド」

ファーマー「アンパン、アルケドクウカ?」

P「……いえ、いいです。はあ、じゃあ飲み物でも買ってくるよ」

伊織「そうね。美味しかったけど、のどが渇いてきたわ。行ってきて」

P「ああ」

伊織「響が」

49: 2012/11/29(木) 22:22:55.36
響「え? じ、自分が行くのかー!?」

P「いや、待て待て伊織。俺が行くから」

伊織「……嫌よ」

P「え?」

伊織「嫌よ。行かないで……お願い」ギュッ

P(な、なんで俺のスーツの裾を握ってるんだ、伊織?)

伊織「お願いよ。私の前から……いなくならないで」

P(いつも通りワガママなのに、伊織の雰囲気がいつもと違う……)

響「……」

伊織「私の側にいて……」

P「だ、だけどな」

響「自分、飲み物買ってくるぞ」

P「……悪いな、響」

響「なんでもないさー。プロデューサーは、伊織の側にいてやるといいぞ」

52: 2012/11/29(木) 22:28:25.11
伊織「ありがとう。響」

響「ん。行ってくる」

P「伊織、何かあったのか?」

伊織「……別に。何も無いわよ」

P「響、せっかく来てくれたのに悪いことしたな」

伊織「そうね。後で謝らないと」

P「今日は、少し素直だな」

伊織「どういう意味よ!」

P「褒めたんだぞ?」

伊織「そ、そう」

P(なんだか可愛いな、今日の伊織は)

伊織「じゃあ……もう少しだけ、素直になるわ」

P「え? あ、おい伊織」

伊織「いいでしょ、隣に座っても」

P「それはいいけど……」

54: 2012/11/29(木) 22:33:12.12
伊織「ねえ……」

P「な、なんだ?」

P(伊織、俺にもたれて……)

伊織「最近、体調とかどう?」

P「? べ、別になんともないけど?」

伊織「本当ね?」

P「ああ」

P(伊織の体温が、伝わってくる……)

伊織「……ねえ」

P「な、なな、なんだ?」

伊織「アンタ……私の前から、突然いなくなったり……しないわよね」

P「そ、そんな予定は無いが」

56: 2012/11/29(木) 22:37:12.26
伊織「もうあんな思い、したくない……」

P「? 伊織?」

伊織「私……私ね」ギュッ

P(! 伊織、俺の手を……)

伊織「トップアイドルになるから……アンタと一緒になるから……」

P「い、伊織……」

響「ただいまだぞー!」

バッ

59: 2012/11/29(木) 22:42:21.79
響「? どうしたんだ、伊織? そんな所に立って」

伊織「な、なんでもないわよ! わ、悪かったわね。買い出しさせて」

響「気にしなくていいぞ。ほら、伊織は100%のオレンジジュースな」

伊織「ありがとう、響」

響「プロデューサーは、なんにするー? コーヒーでいいかー?」

P「え? あ、ああ……」

伊織「ダメよ!」

P「えっ!?」

伊織「缶コーヒーにはもの凄い量の、砂糖が入っているのよ。そんなのを飲み続けていたら、成人病になっちゃって、そうしたら……」ウルッ

P「いや……」

響「これ、微糖だぞ」

伊織「微糖の190mlの缶コーヒー通常品には、約15gの糖類が入っているのよ! 1本3gのペットシュガーで考えると、5本以上入っていることになるんだから!!」

62: 2012/11/29(木) 22:47:47.49
P「そ、そんなに入っているのか? いやまあだけど、そんな毎日飲んでいるわけでもないし、今日の所は……」

ファーマー「……」スチャッ

P「やめておくか」

響「あ、じゃあ、こっちのミネラルウオーターにするといいさー」

伊織「ダメよ!」

P「えっ!?」

伊織「ミネラルウオーターの主な成分は水酸と呼ばれていて、酸性雨の主成分と同じなのよ。その上それは温室効果や地形の浸食を引き起こし、重篤な火傷の原因になる上、電気事故の原因や自動車のブレーキ効果を低下させたりするのよ!」バン

P「いや……」

響「それ、水のことだろー?」

67: 2012/11/29(木) 22:52:19.27
伊織「それだけじゃないわ、交通氏亡事故の99%は水を飲んでからその12時間後に起きているし、日常的に水を飲んでいる日本人の大半が次の選挙でどの政党に投票するかを決めかねているのよ!!」バンバン

響「それって当たり前のことじゃあ……」

P「と、ともかく喉が渇いたし、いただくな響」

ファーマー「……」スチャッ

P「いや俺も、喉が渇いているんだよ!」

伊織「じゃあこれ……よ、よかったら飲みなさいよ」

響「えっ!? そのジュース伊織の飲みかけじゃあ……」

伊織「ど、毒味しといてあげたから」

P「い、いいのか?」

伊織「アンタなら……いいわ」

響「……自分、事務所に帰るさー」

72: 2012/11/29(木) 22:56:42.01
P「そ、そうか。お疲れさん」

伊織「お疲れ」

響「……伊織」

伊織「なに?」

響「がんばるさー」ポン

伊織「! うん……色々とごめんなさい。今日は」

響「気にしなくていいぞ。自分、伊織の味方だからなー」

伊織「ありがとう、響」

P「? なんだ?」

響「ううん。じゃあな、2人とも」

P「あ、ああ」

バタン★

75: 2012/11/29(木) 23:00:25.80
伊織「……ねえ」

P「ん? なんだ、伊織」

伊織「今日は色々と……ごめんなさい」

P「……本当に今日は、素直だな」

伊織「じゃあまた、隣に座ってもいい?」

P「ああ、どうぞ」

伊織「ありがとう。アンタの身体、温かいのね」

P「伊織もな」

P(伊織……また俺にすがって手を、さっきよりも強く握ってきた)

伊織「私、怖いの」

P「なにがだ?」

伊織「アンタがいなくなること……」

P「さっきもそう言ってたな。大丈夫、俺は伊織のプロデューサーだ」

伊織「夢を……見たの」

P「夢?」

79: 2012/11/29(木) 23:03:20.15
P「ははあ、それでか。やたらに今日は、俺に対して過保護なのは」

伊織「最初はアンタのこと、私が頂点に立つためのただの手段だと思ってたわ」

P「そうなのか? それはちょっとショックだな」

伊織「でもすぐに違うって、わかったわ。そうじゃなかった……」

P「……」

伊織「私だけじゃ、なんにも出来なかった。私の事を考えて、レッスンさせてくれて、売り込んでくれて、路線を作ってくれた」

P「それが、俺の仕事だからな」

伊織「私の成功を喜んでくれて、私がつまずいた時には私以上に悔しがってくれた」

P「……伊織は俺の大事な、担当アイドルだからな」

伊織「アンタ、私の為に泣いてくれた」

P「……見てたのか」

伊織「負けたのは私なのに、泣いたのはアンタだったわ」

80: 2012/11/29(木) 23:07:32.06
P「伊織みたいに気品があって美しい、才能にあふれた娘をトップアイドルにできなかったら、それは俺の責任だからな」

伊織「! 夢と……同じ言葉……」

P「伊織?」

伊織「予知夢とかじゃないわよね? 正夢じゃないわよね?」

P「ああ。伊織が見た、俺が氏ぬって夢か。大丈夫さ」

伊織「ほんとよね? 私……アンタが側にいるのが当たり前になってた。だけど、もしそれが当たり前じゃなかったら……」

P「俺は、ずっと伊織の側にいる」

伊織「失いそうになって、初めて気がついたのよ。アンタは私の……大事な人」

P「ああ、俺もそう思っている。これからも、ずっとだ」

伊織「じゃあ……私を抱きしめなさいよ」

P「え?」

83: 2012/11/29(木) 23:11:49.45
P「あ、ああ」ギュッ

伊織「……」ギュッ

フランク「エンダー♪」

ファーマー「ヒューヒュー♪」
伊織「ねえ……」

P「なんだ? 伊織」

伊織「これからもずっと、そう言ったわね?」

P「……ああ」

伊織「約束、守りなさいよ」

P「ああ」

伊織「……時間、大丈夫?」

P「……ああっ!」

AD「伊織ちゃーん。そろそろいいですかー? 時間おしてるんで、急いでお願いしまーす!」

84: 2012/11/29(木) 23:15:04.33
伊織「! は、はーい。じゃあ……行ってくるわ。ちゃんと私の事を見てなさいよ」

P「ああ。俺はもう、今まで以上に伊織から目がはなせない」

伊織「いい心がけね、じゃあ私もアンタの側にいてあげてもいいわよ。ずーっと、ね。にししっ!」


おわり

89: 2012/11/29(木) 23:19:24.81

引用元: 伊織「プロデューサーが死んじゃう夢をみちゃった……」