1: 2012/12/05(水) 02:20:16.09
765プロ
春香「あれ……? おかしいな、どこにいっちゃったんだろう……」
P「春香、何やってるんだ?」
春香「プロデューサーさん、実は……お家の鍵を落としたみたいで……」
P「鍵を? それは大変だな……」
春香「今日は家族全員帰ってくるの遅いので、見つからないとお家に入れないんですよ……」
P「なるほど……よし、俺に任せろ」
春香「一緒に探してくれるんですか? あ、ありがとうございます!」
P「ああ。でも簡単に見つける方法があるからそれで探すぞ。こうやって……」
春香「……? ペンを机の上に立ててどうしたんですか?」
P「見ていればわかるさ。ペンから手を離すと――」
パタッ
春香「あれ……? おかしいな、どこにいっちゃったんだろう……」
P「春香、何やってるんだ?」
春香「プロデューサーさん、実は……お家の鍵を落としたみたいで……」
P「鍵を? それは大変だな……」
春香「今日は家族全員帰ってくるの遅いので、見つからないとお家に入れないんですよ……」
P「なるほど……よし、俺に任せろ」
春香「一緒に探してくれるんですか? あ、ありがとうございます!」
P「ああ。でも簡単に見つける方法があるからそれで探すぞ。こうやって……」
春香「……? ペンを机の上に立ててどうしたんですか?」
P「見ていればわかるさ。ペンから手を離すと――」
パタッ
7: 2012/12/05(水) 02:25:05.08
P「ペンが倒れたのは……あっちか。よし、あっちの方を探すぞ」
春香「あ、あの、そんなことで見つかるんですか?」
P「とりあえず探してみれば効果が実感できるさ。……パッと見、どこにも落ちてないな」
春香「ほら、そんなことで見つかったら苦労しませんよ」
P「……待てよ、この机の下が怪しいな。……よっと、鍵は……どこだ?」
春香「そんなおまじないみちなので簡単に見つかるわけが P「あった!」
春香「ええっ!? あっ……ほ、本当に私の鍵だ」
P「ほら、言った通りだろ?」
春香「あ、ありがとうございます!」
春香「あ、あの、そんなことで見つかるんですか?」
P「とりあえず探してみれば効果が実感できるさ。……パッと見、どこにも落ちてないな」
春香「ほら、そんなことで見つかったら苦労しませんよ」
P「……待てよ、この机の下が怪しいな。……よっと、鍵は……どこだ?」
春香「そんなおまじないみちなので簡単に見つかるわけが P「あった!」
春香「ええっ!? あっ……ほ、本当に私の鍵だ」
P「ほら、言った通りだろ?」
春香「あ、ありがとうございます!」
13: 2012/12/05(水) 02:30:06.49
春香「でも、本当に見つかるんですね……びっくりしちゃいました」
P「大学生の時、タケル先輩に教えてもらったんだ。本当に当たるんだよな、これ」
春香「うーん、特に変わったことをしているわけでもないのに……」
P「他にも試してみるか? 春香なら、探し物が他にもあるだろ?」
春香「その言い方だと、私が物をいつもなくしているように聞こえるんですけど……」
P「そ、そんなつもりじゃないって。まあ、ないならないで別に」
「ハム蔵ー! どこいったー!?」
春香「あの声は……」
P「大学生の時、タケル先輩に教えてもらったんだ。本当に当たるんだよな、これ」
春香「うーん、特に変わったことをしているわけでもないのに……」
P「他にも試してみるか? 春香なら、探し物が他にもあるだろ?」
春香「その言い方だと、私が物をいつもなくしているように聞こえるんですけど……」
P「そ、そんなつもりじゃないって。まあ、ないならないで別に」
「ハム蔵ー! どこいったー!?」
春香「あの声は……」
19: 2012/12/05(水) 02:37:44.40
P「響、どうしたんだ? またハム蔵とケンカでもしたのか?」
響「ううん、ハム蔵が見つからなくて困ってるってだけだぞ」
P「また冷蔵庫の奥にでも隠れてるんじゃないのか?」
響「そこもとっくに探したけど見つからなくて……」
春香「プロデューサーさん、さっきの方法で探してみたらどうですか?」
響「さっきの方法? 何それ?」
P「ハムスターも見つかるのか……? 試しにやってみるか」
響「……? ペンを机の上に立ててどうするの?」
P「まあ見てろって。ハム蔵はどこだ――」
パタッ
響「ううん、ハム蔵が見つからなくて困ってるってだけだぞ」
P「また冷蔵庫の奥にでも隠れてるんじゃないのか?」
響「そこもとっくに探したけど見つからなくて……」
春香「プロデューサーさん、さっきの方法で探してみたらどうですか?」
響「さっきの方法? 何それ?」
P「ハムスターも見つかるのか……? 試しにやってみるか」
響「……? ペンを机の上に立ててどうするの?」
P「まあ見てろって。ハム蔵はどこだ――」
パタッ
21: 2012/12/05(水) 02:42:55.55
春香「ペンが倒れたのは……あっちですね」
響「あっちにハム蔵がいるの? でも、事務所はだいたい探したぞ」
P「でも、ペンが倒れた方向はあっちだから……ん?」
美希「……すー、すー……」
春香「美希が気持ち良さそうに寝てますね。あっ、そのソファの下とか」
P「……響、美希の胸を調べてみろ」
響「ええっ!? な、なに言ってるんだよプロデューサー!?」
P「ハム蔵がいるのは多分……美希の胸の間だ」
響「あっちにハム蔵がいるの? でも、事務所はだいたい探したぞ」
P「でも、ペンが倒れた方向はあっちだから……ん?」
美希「……すー、すー……」
春香「美希が気持ち良さそうに寝てますね。あっ、そのソファの下とか」
P「……響、美希の胸を調べてみろ」
響「ええっ!? な、なに言ってるんだよプロデューサー!?」
P「ハム蔵がいるのは多分……美希の胸の間だ」
23: 2012/12/05(水) 02:46:22.03
春香「む、胸の間?」
響「ほ、本当に? おーい、ハム蔵ー」
ハム蔵「じゅ!」
響「あっ! ハム蔵見っけ! 心配したんだぞー!」
春香「本当にいた……よかったね、響ちゃん」
響「うん! ありがとね、プロデューサー。でも、そんなので効果あるのか?」
P「今のところは的中率百%だから、信じてもいいんじゃないか?」
響「うーん、でもなんかうさんくさいぞ」
P「そこまで言うならもう一度やるか。次は何を……」
美希「んんっ……もう、みんなうるさいの……」
響「ほ、本当に? おーい、ハム蔵ー」
ハム蔵「じゅ!」
響「あっ! ハム蔵見っけ! 心配したんだぞー!」
春香「本当にいた……よかったね、響ちゃん」
響「うん! ありがとね、プロデューサー。でも、そんなので効果あるのか?」
P「今のところは的中率百%だから、信じてもいいんじゃないか?」
響「うーん、でもなんかうさんくさいぞ」
P「そこまで言うならもう一度やるか。次は何を……」
美希「んんっ……もう、みんなうるさいの……」
25: 2012/12/05(水) 02:51:57.84
P「おっ、起こしちまったか。悪かったな、美希」
美希「別にいいよ。うーん……よく寝たの」
春香「プロデューサーさん、今度は美希のを探してみたらどうですか?」
P「美希の探し物か……よし、やってみるか」
美希「なになに、面白いこと?」
P「美希、今探してる物ってなにかないか?」
美希「探してるもの? うーん……あっ、あるよ」
響「本当? なんなんだ、美希?」
美希「んー、言うのは簡単だけど、ハニーはミキのことならなんでもわかるよね?」
P「……へっ?」
美希「別にいいよ。うーん……よく寝たの」
春香「プロデューサーさん、今度は美希のを探してみたらどうですか?」
P「美希の探し物か……よし、やってみるか」
美希「なになに、面白いこと?」
P「美希、今探してる物ってなにかないか?」
美希「探してるもの? うーん……あっ、あるよ」
響「本当? なんなんだ、美希?」
美希「んー、言うのは簡単だけど、ハニーはミキのことならなんでもわかるよね?」
P「……へっ?」
26: 2012/12/05(水) 02:55:02.94
美希「つまり、ミキの探し物もハニーならわかるはずなの。だから言わないでおくね」
響「な、なんだか面倒なことになったぞ……」
春香「えっと、できますか、プロデューサーさん?」
P「……やってみるか。美希の探し物はっと」
美希「……ハニー、なにやってるの?」
P「お前の探し物を見つけるんだよ。……よし、えいっ」
パタッ
春香「倒れたのは……あっちですけど、壁がありますね」
P「ということは別の部屋ってことかもな。あっちを探してみるぞ」
響「な、なんだか面倒なことになったぞ……」
春香「えっと、できますか、プロデューサーさん?」
P「……やってみるか。美希の探し物はっと」
美希「……ハニー、なにやってるの?」
P「お前の探し物を見つけるんだよ。……よし、えいっ」
パタッ
春香「倒れたのは……あっちですけど、壁がありますね」
P「ということは別の部屋ってことかもな。あっちを探してみるぞ」
27: 2012/12/05(水) 02:59:32.24
給湯室
雪歩「いただきまーす。あむ……」
春香「この部屋ですね、プロデューサーさん!」
響「どこだー! 美希の探し物はどこだー!?」
雪歩「……っ!? は、春香ちゃんに響ちゃん? ……どうかしたの?」
春香「プロデューサーさん、雪歩がいる位で変わった物は……」
P「みたいだな……。すまん、雪歩、食事中に邪魔したな」
雪歩「い、いえ……」
美希「あー! ミキの探し物、見つけたの!」
響「えっ? ど、どこだ?」
美希「ほら、今雪歩が持ってるよ。それがミキの探し物なの」
P「……ああ、なるほど」
雪歩「いただきまーす。あむ……」
春香「この部屋ですね、プロデューサーさん!」
響「どこだー! 美希の探し物はどこだー!?」
雪歩「……っ!? は、春香ちゃんに響ちゃん? ……どうかしたの?」
春香「プロデューサーさん、雪歩がいる位で変わった物は……」
P「みたいだな……。すまん、雪歩、食事中に邪魔したな」
雪歩「い、いえ……」
美希「あー! ミキの探し物、見つけたの!」
響「えっ? ど、どこだ?」
美希「ほら、今雪歩が持ってるよ。それがミキの探し物なの」
P「……ああ、なるほど」
31: 2012/12/05(水) 03:07:45.93
春香「雪歩の持ってるのって、まさか……」
響「おにぎりのこと?」
美希「正解だよ。雪歩……ミキに隠れておにぎり食べるなんて許さないの!」
雪歩「ご、ごめんなさい……美希ちゃん気持ち良さそうに寝てたから、起こしちゃダメだと思って……」
P「あー、だからここで隠れて食べてたのか。っていうか、これは雪歩のおにぎりだろうが……」
美希「それでもズルいものはズルいの!」
響「い、言ってることが無茶苦茶だぞ……」
雪歩「あ、あの……美希ちゃんの分もちゃんと買って来てあるから」
美希「……中身は?」
雪歩「おかかとたらこだけど……」
美希「雪歩大好きなのー!」
P「態度変えす……まあいいか」
響「おにぎりのこと?」
美希「正解だよ。雪歩……ミキに隠れておにぎり食べるなんて許さないの!」
雪歩「ご、ごめんなさい……美希ちゃん気持ち良さそうに寝てたから、起こしちゃダメだと思って……」
P「あー、だからここで隠れて食べてたのか。っていうか、これは雪歩のおにぎりだろうが……」
美希「それでもズルいものはズルいの!」
響「い、言ってることが無茶苦茶だぞ……」
雪歩「あ、あの……美希ちゃんの分もちゃんと買って来てあるから」
美希「……中身は?」
雪歩「おかかとたらこだけど……」
美希「雪歩大好きなのー!」
P「態度変えす……まあいいか」
32: 2012/12/05(水) 03:13:29.27
P「という訳で、効果は実証されたな」
春香「すごいですね、本当に見つけちゃうなんて」
響「普通のペンにしか見えないのに……どうなってるんだろ?」
P「さあな。さて、そろそろ仕事に――」
律子「はい、ええ。あー……わかりました、今から見つけに行きます」
春香「電話、なにかあったんでしょうか……律子さん、忙しいから大変ですね」
響「プロデューサーも見習った方がいいと思うぞ」
P「お前達のせいだろうが……」
律子「あっ、プロデューサー。すいません……お願いがあるんですが」
P「おう、どうした律子?」
律子「実は……あずささんがまた道に迷ってしまって」
春香「すごいですね、本当に見つけちゃうなんて」
響「普通のペンにしか見えないのに……どうなってるんだろ?」
P「さあな。さて、そろそろ仕事に――」
律子「はい、ええ。あー……わかりました、今から見つけに行きます」
春香「電話、なにかあったんでしょうか……律子さん、忙しいから大変ですね」
響「プロデューサーも見習った方がいいと思うぞ」
P「お前達のせいだろうが……」
律子「あっ、プロデューサー。すいません……お願いがあるんですが」
P「おう、どうした律子?」
律子「実は……あずささんがまた道に迷ってしまって」
33: 2012/12/05(水) 03:19:33.52
P「あ、あずささんが?」
律子「ええ……この後に仕事があるわけではないので、急いではいないんだけど……」
P「あずささんが心配ってことか……。わかった、協力するよ」
律子「ありがとうございます。でも、簡単に見つかるかしら……」
春香「電話の相手、あずささんですよね? なにか言ってなかったんですか?」
律子「ローソンを出て、右に曲がってさらに角を右に曲がって」
響「うんうん」
律子「次の角をさらに右に曲がって、もう一度曲がって進むとローソンがある場所、って」
P「……それ、最初にいたローソンだよな」
律子「……はい」
律子「ええ……この後に仕事があるわけではないので、急いではいないんだけど……」
P「あずささんが心配ってことか……。わかった、協力するよ」
律子「ありがとうございます。でも、簡単に見つかるかしら……」
春香「電話の相手、あずささんですよね? なにか言ってなかったんですか?」
律子「ローソンを出て、右に曲がってさらに角を右に曲がって」
響「うんうん」
律子「次の角をさらに右に曲がって、もう一度曲がって進むとローソンがある場所、って」
P「……それ、最初にいたローソンだよな」
律子「……はい」
35: 2012/12/05(水) 03:22:52.56
春香「あっ、プロデューサーさん。あの方法で探してみたらどうですか?」
律子「あの方法?」
P「そうだな……闇雲に探すよりはマシか」
律子「なにか考えでもあるんですか?」
P「ああ。こうやってペンを立てて……」
律子「……あのー、プロデューサー殿?」
響「律子、今はプロデューサーに任せた方がいいと思うぞ」
律子「はあ……」
P「あずささんの場所は――」
パタッ
律子「あの方法?」
P「そうだな……闇雲に探すよりはマシか」
律子「なにか考えでもあるんですか?」
P「ああ。こうやってペンを立てて……」
律子「……あのー、プロデューサー殿?」
響「律子、今はプロデューサーに任せた方がいいと思うぞ」
律子「はあ……」
P「あずささんの場所は――」
パタッ
36: 2012/12/05(水) 03:28:09.49
響「倒れたのは……あっちだね! ……あっちってどっち?」
P「アプリのコンパスで調べてみるか……北北東だな」
律子「あの……もしかして、そんなおまじないで見つかるとでも?」
P「いいから探してみろって。俺達はこの辺を探すからさ」
律子「……よくわからないけど、信じてみますか。私は車で探してみます」
P「わかった。見つかったらまた連絡してくれ」
律子「ええ、行ってきます。……本当に見つかるのかしら」
P「アプリのコンパスで調べてみるか……北北東だな」
律子「あの……もしかして、そんなおまじないで見つかるとでも?」
P「いいから探してみろって。俺達はこの辺を探すからさ」
律子「……よくわからないけど、信じてみますか。私は車で探してみます」
P「わかった。見つかったらまた連絡してくれ」
律子「ええ、行ってきます。……本当に見つかるのかしら」
38: 2012/12/05(水) 03:33:16.30
三十分後
P「おっ、電話だ……もしもし?」
律子『ぷ、プロデューサー! 本当に見つかりました!』
P「おー、よかったよかった。あずささんは無事だったか?」
律子『ええ。言われた方に進んでいたら、人だかりができていたので見てみると』
P「あずささんが見つかったってわけか」
律子『はい! 今から事務所に戻りますね』
P「ああ、気を付けてな」ピッ
P「……というわけだ」
春香「よかったー……。でも、すごいですね、プロデューサーさん」
響「四回連続……ここまできたらもう疑えないぞ」
P「おっ、電話だ……もしもし?」
律子『ぷ、プロデューサー! 本当に見つかりました!』
P「おー、よかったよかった。あずささんは無事だったか?」
律子『ええ。言われた方に進んでいたら、人だかりができていたので見てみると』
P「あずささんが見つかったってわけか」
律子『はい! 今から事務所に戻りますね』
P「ああ、気を付けてな」ピッ
P「……というわけだ」
春香「よかったー……。でも、すごいですね、プロデューサーさん」
響「四回連続……ここまできたらもう疑えないぞ」
40: 2012/12/05(水) 03:40:38.78
しばらくして
あずさ「本当にご迷惑をおかけしてしまって……」
P「いえいえ、気にしないでください。あずささんが無事ならそれでいいですから」
響「そうだぞあずさ。それ位ならなんくるないさー」
春香「人間、誰でも失敗はありますよ」
P「……鍵なくしたやつとペット見失ったやつが言える台詞じゃないよな」
春香・響「うっ……」
あずさ「でも、律子さんから聞いたんですけど……おまじないがどうとか」
P「ええ。ペンを立てて倒すだけで探し物、探し人、探しハムスターとなんでも見つけますよ」
響「あずさもなにか探してるなら、プロデューサーにやってもらったら?」
あずさ「そうねえ……あっ」
春香「なにか探しているものがあるんですか?」
あずさ「私の運命の人……とか、どうでしょうか?」
あずさ「本当にご迷惑をおかけしてしまって……」
P「いえいえ、気にしないでください。あずささんが無事ならそれでいいですから」
響「そうだぞあずさ。それ位ならなんくるないさー」
春香「人間、誰でも失敗はありますよ」
P「……鍵なくしたやつとペット見失ったやつが言える台詞じゃないよな」
春香・響「うっ……」
あずさ「でも、律子さんから聞いたんですけど……おまじないがどうとか」
P「ええ。ペンを立てて倒すだけで探し物、探し人、探しハムスターとなんでも見つけますよ」
響「あずさもなにか探してるなら、プロデューサーにやってもらったら?」
あずさ「そうねえ……あっ」
春香「なにか探しているものがあるんですか?」
あずさ「私の運命の人……とか、どうでしょうか?」
46: 2012/12/05(水) 03:46:06.49
P「運命の人、ときましたか。うーん、どうですかねえ……」
春香「迷ったあずささんも見つかったんですし、もしかしたら……」
P「でも、こんなやり方で見つけちゃってもいいんですか?」
あずさ「私も占いやおまじないは好きですから、ちょっと試してみたいなー……なんて」
P「そういえばそうでしたね」
あずさ「ええ。ですから、ほとんどが当たらない……ということもわかっていますよ?」
響「信じてないみたいだぞ、プロデューサー」
P「まあ、当たるも八卦とかなんとか……やってみるか」
P「えっと、あずささんの運命の人は――」
パタッ
春香「迷ったあずささんも見つかったんですし、もしかしたら……」
P「でも、こんなやり方で見つけちゃってもいいんですか?」
あずさ「私も占いやおまじないは好きですから、ちょっと試してみたいなー……なんて」
P「そういえばそうでしたね」
あずさ「ええ。ですから、ほとんどが当たらない……ということもわかっていますよ?」
響「信じてないみたいだぞ、プロデューサー」
P「まあ、当たるも八卦とかなんとか……やってみるか」
P「えっと、あずささんの運命の人は――」
パタッ
49: 2012/12/05(水) 03:53:10.98
響「倒れたけど……えっと」
春香「倒れたのは……プロデューサーさんのいる方向ですね」
P「みたいだな。あずささん、あっちにいるみたいですよ」
あずさ「あっち、ですか。では、今から探しに……」
響「す、ストーップ! あずさ、そのままだとまた迷っちゃうぞ!」
あずさ「あっ、それもそうね……またいつか探してみようかしら」
P「でも、今その人がいる方向ですから、その人が動く可能性もあるんですよ」
春香「それだと見つけるの大変そうですね……」
あずさ「うーん……プロデューサーさん、もう一度やってもらってもいいですか?」
P「ええ。これで方向が変わったら動いてるってことがわかりますね」
春香「倒れたのは……プロデューサーさんのいる方向ですね」
P「みたいだな。あずささん、あっちにいるみたいですよ」
あずさ「あっち、ですか。では、今から探しに……」
響「す、ストーップ! あずさ、そのままだとまた迷っちゃうぞ!」
あずさ「あっ、それもそうね……またいつか探してみようかしら」
P「でも、今その人がいる方向ですから、その人が動く可能性もあるんですよ」
春香「それだと見つけるの大変そうですね……」
あずさ「うーん……プロデューサーさん、もう一度やってもらってもいいですか?」
P「ええ。これで方向が変わったら動いてるってことがわかりますね」
53: 2012/12/05(水) 03:57:26.50
あずさ「その前に、席を替わってもらってもいいですか?」
P「席を? 別に良いですけど、どうしてですか?」
あずさ「占いやおまじないって、やる人の場所も結構関係するんですよ」
P「へー、なんだか風水みたいですね」
あずさ「ええ。たしか、こっちの方角よりもあっちの方が……」
響「……あずさ、真剣だね」コソコソ
春香「……うん、黙ってみていた方がよさそうだね」コソコソ
P「席を? 別に良いですけど、どうしてですか?」
あずさ「占いやおまじないって、やる人の場所も結構関係するんですよ」
P「へー、なんだか風水みたいですね」
あずさ「ええ。たしか、こっちの方角よりもあっちの方が……」
響「……あずさ、真剣だね」コソコソ
春香「……うん、黙ってみていた方がよさそうだね」コソコソ
55: 2012/12/05(水) 04:01:46.24
P「結局、俺とあずささんが入れ替わっただけですね」
あずさ「これで大丈夫だと思います。……お願いします」
P「わかりました。あずささんの運命の人は――」
パタッ
春香「倒れたのは……あれ? またプロデューサーさんの方ですね」
響「さっきとは真逆だぞ? そんなことあるのか?」
P「うーん……その人は飛行機に乗ってるとか」
春香「それだと、余計に探すのは難しそうですね……」
あずさ「……」
響「あずさ、どうしたんだ?」
あずさ「……もしかして」
あずさ「これで大丈夫だと思います。……お願いします」
P「わかりました。あずささんの運命の人は――」
パタッ
春香「倒れたのは……あれ? またプロデューサーさんの方ですね」
響「さっきとは真逆だぞ? そんなことあるのか?」
P「うーん……その人は飛行機に乗ってるとか」
春香「それだと、余計に探すのは難しそうですね……」
あずさ「……」
響「あずさ、どうしたんだ?」
あずさ「……もしかして」
58: 2012/12/05(水) 04:06:46.71
あずさ「プロデューサーさん、もう一度場所を入れ替わってもらってもいいですか?」
P「もう一度ですか? 別に良いですけど……では、こっちにあずささんで」
あずさ「……はい、これで入れ替わりました。もう一度ペンを倒してもらえますか?」
P「いいですよ。あずささんの運命の人は――」
パタッ
春香「あれ? またプロデューサーさんの方だ……」
響「そ、そんな簡単に移動できるのかな……不思議だぞ」
P「どうなってるんだろう……」
あずさ「そっか……やっぱりそうなんですね、ふふっ」
P「……あずささん?」
P「もう一度ですか? 別に良いですけど……では、こっちにあずささんで」
あずさ「……はい、これで入れ替わりました。もう一度ペンを倒してもらえますか?」
P「いいですよ。あずささんの運命の人は――」
パタッ
春香「あれ? またプロデューサーさんの方だ……」
響「そ、そんな簡単に移動できるのかな……不思議だぞ」
P「どうなってるんだろう……」
あずさ「そっか……やっぱりそうなんですね、ふふっ」
P「……あずささん?」
61: 2012/12/05(水) 04:11:25.20
あずさ「プロデューサーさん、今度は隣に来てもらえますか?」
P「え、ええ。それでまたやってみればいいんですか?」
あずさ「はい、お願いします♪」
P「では失礼して……よっと。いきますよー、あずささんの運命の人は――」
パタッ
春香「また、プロデューサーさんの方に……あれ? これって……」
響「ま、まさか……!」
あずさ「ええ、そうみたいね~」
P「えっ? もしかして、運命の人が誰かわかったんですか?」
あずさ「はい。多分、そうだと思います。ふふふっ……」
P「え、ええ。それでまたやってみればいいんですか?」
あずさ「はい、お願いします♪」
P「では失礼して……よっと。いきますよー、あずささんの運命の人は――」
パタッ
春香「また、プロデューサーさんの方に……あれ? これって……」
響「ま、まさか……!」
あずさ「ええ、そうみたいね~」
P「えっ? もしかして、運命の人が誰かわかったんですか?」
あずさ「はい。多分、そうだと思います。ふふふっ……」
62: 2012/12/05(水) 04:15:36.68
P「それ、いったい誰なんですか?」
あずさ「あらあら、プロデューサーさん……お気づきになっていないんですか?」
P「ええ、さっぱりですね……教えてもらえますか?」
あずさ「うーん、どうしようかしら?」
春香「だ、ダメですよプロデューサーさん! この結果は間違ってます!」
響「そ、そうだぞ! こんなのインチキだ!」
P「どうしたんだ二人とも、さっきまで信じてたじゃないか」
春香「そ、それは……」
あずさ「それなら、二人も占ってもらったらどうかしら?」
響「じ、自分達も?」
あずさ「あらあら、プロデューサーさん……お気づきになっていないんですか?」
P「ええ、さっぱりですね……教えてもらえますか?」
あずさ「うーん、どうしようかしら?」
春香「だ、ダメですよプロデューサーさん! この結果は間違ってます!」
響「そ、そうだぞ! こんなのインチキだ!」
P「どうしたんだ二人とも、さっきまで信じてたじゃないか」
春香「そ、それは……」
あずさ「それなら、二人も占ってもらったらどうかしら?」
響「じ、自分達も?」
63: 2012/12/05(水) 04:19:20.19
あずさ「もしかしたら、私と同じ方向に倒れるかもしれないわよ?」
春香「同じ方向……プロデューサーさん、お願いします!」
響「自分達の運命の人も探してみてよ!」
P「いや、さっきインチキって言ったばかりだろうが」
春香「そ、それは……と、ともかくお願いします!」
P「わかったわかった。面倒だから二人同時にやるぞー」
響「なんかテキトーになってる気がするぞ……」
P「俺も仕事があるんだって。赤いペンが春香、青い方が響な」
P「えっと、それぞれの運命の人は――」
パタッ
春香「同じ方向……プロデューサーさん、お願いします!」
響「自分達の運命の人も探してみてよ!」
P「いや、さっきインチキって言ったばかりだろうが」
春香「そ、それは……と、ともかくお願いします!」
P「わかったわかった。面倒だから二人同時にやるぞー」
響「なんかテキトーになってる気がするぞ……」
P「俺も仕事があるんだって。赤いペンが春香、青い方が響な」
P「えっと、それぞれの運命の人は――」
パタッ
67: 2012/12/05(水) 04:23:56.51
春香「倒れた! えっと赤い方が私で……」
響「青い方が自分だね。えっと……あれ?」
P「赤い方は響の方、青い方は春香の方を向いてるな」
あずさ「あら? これってもしかして……」
春香「ひ、響ちゃん……席、入れ替わってみる?」
響「う、うん……」
P「入れ替わったけど、もう一回やればいいのか?」
春香「お、お願いします!」
P「春香と響の運命の人は――」
パタッ
春香「赤い方は……響ちゃんに」
響「青い方は……春香の方」
響「青い方が自分だね。えっと……あれ?」
P「赤い方は響の方、青い方は春香の方を向いてるな」
あずさ「あら? これってもしかして……」
春香「ひ、響ちゃん……席、入れ替わってみる?」
響「う、うん……」
P「入れ替わったけど、もう一回やればいいのか?」
春香「お、お願いします!」
P「春香と響の運命の人は――」
パタッ
春香「赤い方は……響ちゃんに」
響「青い方は……春香の方」
69: 2012/12/05(水) 04:28:11.99
P「また真逆か……どうなってるんだ?
あずさ「あ、あらあら……これだと」
春香・響「……」
響「は、春香……」
春香「ひ、響ちゃん……」
響「……春香!」
春香「……響ちゃん!」
春香・響「――って違う違うちがーう!」
あずさ「あ、あらあら……これだと」
春香・響「……」
響「は、春香……」
春香「ひ、響ちゃん……」
響「……春香!」
春香「……響ちゃん!」
春香・響「――って違う違うちがーう!」
71: 2012/12/05(水) 04:34:42.27
P「なんだよお前達……見つめ合ったと思ったら急に大声出して」
春香「プロデューサーさん! これ、やっぱりあてにならないと思います!」
響「春香の言う通りだぞ! インチキだ、デタラメだー!」
P「お、落ち着けって……」
律子「ちプロデューサー! そろそろ真面目に仕事してください!」
P「り、律子? いたのか……」
律子「いたのか、じゃないですよ。そんな暇があったら仕事仕事!」
P「わ、わかってるって。おっ、そうだ……ペンの力で仕事でも探してみるか」
響「それ、インチキだからね。絶対見つからないぞ!」
春香「うんうん、その通りです!」
P「お前ら仲いいな……えっと、春香と響の仕事は――」
パタッ
春香「プロデューサーさん! これ、やっぱりあてにならないと思います!」
響「春香の言う通りだぞ! インチキだ、デタラメだー!」
P「お、落ち着けって……」
律子「ちプロデューサー! そろそろ真面目に仕事してください!」
P「り、律子? いたのか……」
律子「いたのか、じゃないですよ。そんな暇があったら仕事仕事!」
P「わ、わかってるって。おっ、そうだ……ペンの力で仕事でも探してみるか」
響「それ、インチキだからね。絶対見つからないぞ!」
春香「うんうん、その通りです!」
P「お前ら仲いいな……えっと、春香と響の仕事は――」
パタッ
74: 2012/12/05(水) 04:43:00.99
あずさ「えっと、ペンの方向は……テレビ位しかないですね」
P「テレビねえ……試しにつけてみるか」
『次のコーナーはあなたが街で見かけた不思議な人を番組が探す――』
『あの人はだれ? です! 今回は二通、ご紹介します。まずは』
響「……テレビなんか観てお仕事見つかるの?」
P「さあ……」
『ワニや大型犬や蛇、たくさんの動物を連れた少女と』
春香「あれ? それって……」
『三分間で五回ころんでも歩き続けるリボンの少女、この二通の情報を募集します!』
あずさ「この二人って、もしかして……」
P「春香と響、ですね……」
P「テレビねえ……試しにつけてみるか」
『次のコーナーはあなたが街で見かけた不思議な人を番組が探す――』
『あの人はだれ? です! 今回は二通、ご紹介します。まずは』
響「……テレビなんか観てお仕事見つかるの?」
P「さあ……」
『ワニや大型犬や蛇、たくさんの動物を連れた少女と』
春香「あれ? それって……」
『三分間で五回ころんでも歩き続けるリボンの少女、この二通の情報を募集します!』
あずさ「この二人って、もしかして……」
P「春香と響、ですね……」
77: 2012/12/05(水) 04:48:53.53
P「……律子、今すぐテレビ局に電話してくれ!」
律子「わかりました。えっと、その番組はたしか東都テレビだから……」
春香・響「……」
P「とりあえず一つ、仕事決まったな。どうだ、これでも疑うのか?」
春香「……これはなにかの間違い。きっと、間違い……」
響「春香……今日は一緒に帰ろ……」
春香「うん……それではプロデューサーさん、さようなら……」
P「……なんであの二人元気なくなったんですかね?」
あずさ「さあ、どうしてかしら?」
律子「わかりました。えっと、その番組はたしか東都テレビだから……」
春香・響「……」
P「とりあえず一つ、仕事決まったな。どうだ、これでも疑うのか?」
春香「……これはなにかの間違い。きっと、間違い……」
響「春香……今日は一緒に帰ろ……」
春香「うん……それではプロデューサーさん、さようなら……」
P「……なんであの二人元気なくなったんですかね?」
あずさ「さあ、どうしてかしら?」
80: 2012/12/05(水) 04:55:59.86
P「ところであずささん、さっきの話なんですけど」
あずさ「さっきのお話?」
P「結局、あずささんの運命の人って誰なんですか?」
あずさ「……プロデューサーさん、知りたいですか?」
P「ええ、あのおまじないの結果も知りたいですし」
あずさ「ふふっ、どうしようかしら~?」
P「気になりますね……教えてくださいよ」
あずさ「そうですね……あっ、それなら」
あずさ「その人が本当に運命の人かどうか、二人で確かめに行きませんか?」
P「二人で、ですか?」
あずさ「さっきのお話?」
P「結局、あずささんの運命の人って誰なんですか?」
あずさ「……プロデューサーさん、知りたいですか?」
P「ええ、あのおまじないの結果も知りたいですし」
あずさ「ふふっ、どうしようかしら~?」
P「気になりますね……教えてくださいよ」
あずさ「そうですね……あっ、それなら」
あずさ「その人が本当に運命の人かどうか、二人で確かめに行きませんか?」
P「二人で、ですか?」
82: 2012/12/05(水) 05:04:04.84
あずさ「プロデューサーさんが一緒なら、きっと見つかると思うんです」
P「俺と一緒に……? ああ、なるほど。道に迷わないようにするためか」
あずさ「……この様子だと、やっぱり少し時間がかかるかしら」
P「時間がかかるんですか?」
あずさ「ええ、……多分」
P「それなら、二人が休みの日がいいですかね」
あずさ「えっ? あの、それって……」
P「あずささんの運命の人探し、俺も協力しますよ」
あずさ「ふふっ……ありがとうございます、プロデューサーさん」
P「俺と一緒に……? ああ、なるほど。道に迷わないようにするためか」
あずさ「……この様子だと、やっぱり少し時間がかかるかしら」
P「時間がかかるんですか?」
あずさ「ええ、……多分」
P「それなら、二人が休みの日がいいですかね」
あずさ「えっ? あの、それって……」
P「あずささんの運命の人探し、俺も協力しますよ」
あずさ「ふふっ……ありがとうございます、プロデューサーさん」
83: 2012/12/05(水) 05:09:16.40
P「でも、どこを探せばいいんですか? あてとかあります?」
あずさ「そうですねえ……遊園地、映画館、ショッピング、どれにしようかしら?」
P「候補は色々あるんですね……ペンを倒して決めますか?」
あずさ「いえ、その必要はないと思います」
P「えっ? 必要ないんですか?」
あずさ「ええ。プロデューサーさんとなら、どこにペンが倒れても一緒ですから」
P「……?」
あずさ「そのうちわかりますよ。そのうち……ね?」
終わり
あずさ「そうですねえ……遊園地、映画館、ショッピング、どれにしようかしら?」
P「候補は色々あるんですね……ペンを倒して決めますか?」
あずさ「いえ、その必要はないと思います」
P「えっ? 必要ないんですか?」
あずさ「ええ。プロデューサーさんとなら、どこにペンが倒れても一緒ですから」
P「……?」
あずさ「そのうちわかりますよ。そのうち……ね?」
終わり
84: 2012/12/05(水) 05:10:45.14
あずささん大勝利じゃないですか乙
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