コンコン

柚子「入って、どうぞ」

遊星「怪我の具合はどうだ」

遊矢「遊星さん！」

クロウ「どうやら先客が来てたみたいだな。果物が置いてあるぜ」

柚子「さっき遊馬くん達が来て」

ユーゴ「・・・」

遊矢「派手に飛ばされたけど3日もすれば退院できるってさ」

柚子「頭から血が噴き出してたのにね」

ブルーノ「お見舞いの品が被らなくて良かったね」

ジャック「そうだな」

遊矢「それは何？」

遊星「俺が作った道具だ。暇な時は遊ぶといい」

遊星「さて、聞くとしようか」

クロウ「どうして跳ねたんだ」

ユーゴ「それは・・・言えねえ」

ジャック「言えんだと！？」

遊矢「別に俺は平気だからいいよ」

クロウ「いいわけねえだろ！」

柚子「でも悪気があって突っ込んで来たわけじゃなさそうだし」

遊星「しかしな」

ユーゴ「・・・」

柚子「リンゴ剥こうか？」

遊矢「ありがとう柚子」

ユーゴ「くっ・・・悪かったな。じゃあ俺は帰るぜ」

ジャック「待て！まだ話が」

遊星「少し様子が変だな・・・俺もユーゴについて行こう」

鬼柳「遊矢！跳ねられたってマジかよ！」

遊矢「鬼柳さんも来てくれたんだ」

鬼柳「遊星は居ねえのか？」

ジャック「ユーゴについて行った」

鬼柳「ユーゴに？」

クロウ「何か様子が変でよ」

鬼柳「ふーん」

柚子「おいしい？」

遊矢「うん、おいしい！」

ブルーノ「・・・」

ジャック「俺たちも部屋から出るか」

クロウ「ああ・・・」

鬼柳「そうすっか・・・」

遊星「ユーゴ！」

ユーゴ「・・・」

遊星「何かあったのか？」

ユーゴ「な、何でもねえよ」

遊星「自分と似ていて、尚且つ自分の大切な者と似ている遊矢と柚子を見て何か思う事があったんじゃないのか？」

ユーゴ「・・・本当に頭良いなお前」

遊星「だがな遊矢は遊矢で柚子は柚子じゃないのか？」

ユーゴ「そりゃそうだけど・・・」

遊星「ならユーゴと瑠璃は全く別の人物だ。気にする事は無い」

ユーゴ「瑠璃じゃねえ！リンだ！」

遊星「どうやら元気になったようだ」

勝鬨「榊遊矢！」

ユーゴ「だから俺は遊矢じゃねえ！ユーゴだ！」

遊星「何者だこのデュエリスト・・・」

勝鬨「デュエルだ！」

遊星「知り合いか？」

ユーゴ「知らねえよ！」

勝鬨「ハィィィッ！！」

ユーゴ「危ねえ！」

勝鬨「動きは前にも増してよくなったようだな！そして眼に凄味がある」

ユーゴ「てめえ・・・！」

勝鬨「アタタタタタタタタタタタタタタ！！！」

ダダダダダダダダダダ

ユーゴ「こ、こいつ！相当な使い手だぜ！」

遊星「そのようだな」

ユーゴ「けどよ遊星！lここでやられる俺じゃねえ！」

遊星「そうだ！デュエルをしろユーゴ！」

ユーゴ「次は俺のターンで行かせてもらうぜ！」

勝鬨「フォァチャァッ！！！」

ユーゴ「てめえ！遊矢に何の恨みがあんだ！？」

勝鬨「恨みではない。自分はデュエルでお前を倒しに来ただけだ！」

ユーゴ「だから俺はユーゴだ！」

勝鬨「融合？」

ユーゴ「ユーゴ！！」

勝鬨「キャオラッッ！！」

ユーゴ「くっ・・・！何て蹴りを放ちやがるんだ！」

遊星「ユーゴ！」

ユーゴ「頭に来た・・・！来いよ拳法野郎！遊矢と柚子に喧嘩売る奴は全部この俺が片付けてやるぜ！」

勝鬨「やる気になったようだな榊遊矢！」

ユーゴ「俺はユーゴだ！シンクロ次元のユーゴ！」

勝鬨「アタァッッ！！」

ユーゴ「シンクロ次元のデュエルを見せてやるぜ！オラァ！！」

ユーゴ「野郎・・・何か身体が痺れて動けねえぞ・・・！」

勝鬨「デュエリストには708のデュエル経穴が存在する。その一つを突いたまでだ！」

遊星「鬼柳と同じ喧嘩デュエルスタイルのユーゴでは拳法を取り入れている奴との相性は最悪だ」

遊星「そして気になるのは奴がセレナやユーリ同様に髪の色が紫・・・まさか！」

ユーゴ「な、何だ！でけえ声出しやがって！？」

遊星「奴は融合次元のデュエリストかもしれない」

勝鬨「融合次元？」

ユーゴ「なら俄然負けるわけにはいかねえ・・・！」

勝鬨「次でトドメだ！榊遊矢！」

ユーゴ「だから俺は・・・まあいいや・・・来いよ！」

勝鬨「セイヤァッ！！」

ガッ

勝鬨「な、何ィ！？デュエル経穴を突いたというのに動けるというのか！？」

ユーゴ「気合だぜ・・・歯を食いしばれよ！俺の頭突きはかなりいてえぞ！！」ゴンッ

勝鬨「ブッ！？」

ユーゴ「もう一発！」ゴンッ

勝鬨「くっ！？気合で振り切ったのか！？」

ユーゴ「そうだぜ！ようは気合だ！」ゴンッ

勝鬨「ッッ！！」

ユーゴ「圧倒的力と度胸で押しきるまでよ！これが俺にデュエルだ！！！」ゴキッッ

勝鬨「ぐはっ・・・！」

ユーゴ「ハァ・・・すげえなこいつ」

勝鬨「以前より腕を上げたな榊遊矢」

ユーゴ「あ、ああ・・・そういや何て名前だっけ・・・？」

勝鬨「自分の名を忘れていたのか・・・勝鬨勇雄だ」

遊星「融合次元の勝鬨勇雄か・・・セレナ同様に融合次元の良心なのかもしれん」

ユーゴ「いいデュエルだったぜ勝鬨・・・」

勝鬨「次は負けん・・・絶対に負けんからな・・・」

ユーゴ「遊矢にもそう伝えておいてやるよ・・・疲れたぜ・・・」

鬼柳「遊星！ユーゴ！」

クロウ「ひでえツラしてんな」

遊星「ユーゴが融合次元の男とデュエルをした」

ジャック「例のユーリか！？」

遊星「いや遊馬の話ではユーリはカイトとのデュエルでかなりのダメージを受けたらしいからそれは無い」

ユーゴ「正々堂々とした野郎だったぜ」

遊星「迷いは吹っ切れたか？」

ユーゴ「ああ！振り切ってやったぜ！」

遊星「それなら安心だ」

クロウ「飯でも食いに行こうぜ」

ブルーノ「うん！」

ジャック「確か沢渡の家がこの近くにあったな」

鬼柳「突然お宅訪問ってやつか！ヒャーハッハッハ！！！」

遊星「行こうか」

ユーゴ「おう！」

数日後

クロウ「融合次元にも善人が居るんだな」

ジャック「悪辣な奴らばかりだと思っていたが」

ブルーノ「そうだよね」

遊星「何も悪人ばかりではない。エクシーズにもシンクロにも悪人は居るはずだ」

ジャック「言われてみればそうだな。こっちにも遊馬の次元にもそうだ」

クロウ「十代やデュエルモンスター次元にも悪人は居るもんな」

遊星「善と悪が居るから世の中は意外と回っているかもしれん」

ブルーノ「悪が？」

遊星「だが悪が栄えた為しはない」

ジャック「悪の行う事を未然に防ぐのが俺たちデュエリストの役目か」

遊星「そういう事だ」

遊星「だからこそ日々も精進を怠ってはいけない」





終

よしデュエルしたな！(錯乱)

乙