1: 2012/12/16(日) 20:49:37.04
P「ふっふっふ……今夜はどのアイドルと遊ぼうかねェ……?」

小鳥「プロデューサーさん……もうやめてあげてください! みんな傷付いてるんです!」

P「じゃかしぃっ!!」バンッ!

小鳥「ひぃっ!」

P「アイツらは、俺のお陰でアイドルになれたんだ……俺に尽くすのは当然なんだよ!」

小鳥「…………あの頃を思い出してください……入社したばかりの、情熱の日々を……!」グスッ

P「はんっ、そんなものは忘れちまったよ! アイドルがダメなら、お前でもいいんだぜェ?!」ガバァッ!

小鳥「いやぁ! 誰か、助けて……!」


『忘れた頃にやってくる!!!』


P「?! 何モンだ!?」


『悪あるところにリボンあり……』イヨォーーーッ

『音を外せど、踏み外せぬは人の道……』カカンッ!


ハールカッカー「人呼んで、正義の味方、ハールカッカー!」ハッ! ドドンッ!

3: 2012/12/16(日) 20:52:44.40
ハールカッカー「プロデューサーさん……日替わりで女の子を悲しませるなんて、非道の極み!」ビシィッ!

P「ふん、これこそがプロデューサーの特権! とやかく言われる筋合いはない!」

ハールカッカー「で、でも、えっと……私は、プロデューサーさんのためならいつでも……えへへ」

P「リボンは趣味じゃないから……」

ハールカッカー「悪・即・斬!! リボンカッター!!!」

(ズバァッ!!)

P「ぐあああああああ!!!」

(ドサッ)

小鳥「プロデューサーさん?!」

ハールカッカー「心配しないでください。今切り裂いたのは、悪の心……きっと、かつての情熱の日々を取り戻せます」ニコッ

小鳥「ありがとう……ありがとう、ハールカッカー!」ウルッ

ハールカッカー「プロデューサーさん……もう、忘れちゃダメですよ。あと、春香さんは可愛いですよ……さらばっ!」バサァッ!


『りめんヴぁーい! ハールカッカー!』

         カッカー…
           カッカー…
             カッカー…

5: 2012/12/16(日) 20:57:45.61
千早「私、歌う以外はやりません」キリッ

律子「千早! そうも言ってられないのよ! 事務所を持たせるためには……」

千早「じゃかしぃっ!」バンッ

律子「ち、千早!?」

千早「私は自分が歌いたいだけです。事務所がどうなろうと、知ったことではありません!」

律子「どうしちゃったの、千早……! この事務所が出来た時、みんなで頑張ろうって誓い合ったじゃない……!」グスッ

千早「ふっ、そんな約束、忘れてしまったわ。さっさとドームソロライブの企画でも持ってきなさい!」ズオオオオ

律子「お願いよ……誰か、助けて……!」


『忘れた頃にやってくる!!!』


千早「?! 誰!?」


『悪あるところにリボンあり……』イヨォーーーッ

『おっちょこちょいでも、可愛ければ全て良し……』カカンッ!


ハールカッカー「人呼んで、正義の味方、ハールカッカー!」ハッ! ドドンッ!

7: 2012/12/16(日) 21:01:44.85
ハールカッカー「千早ちゃん……嫌なことでも、やらなきゃいけないことってあるんだよ!」ビシィッ!

千早「私は歌うためだけにアイドルになったの。歌えないというのなら、他の場所でも、独りでも……!」

ハールカッカー「歌だけが全てじゃないよ! それに、デュエットは仲間がいないとできないよ……えへへ」

千早「仮に誰かとデュエットするとしても、春香とは……」

ハールカッカー「悪・即・斬!! リボンビィーームッ!!!」

(ズバァッ!!)

千早「きゃあああああああ!!!」

(ドサッ)

律子「千早?!」

ハールカッカー「心配しないでください。今切り裂いたのは、慢心……きっとまた、あの日の誓いを思い出してくれますよ」ニコッ

律子「ありがとう……ありがとう、ハールカッカー!」

ハールカッカー「千早ちゃん……もう、わがまま言っちゃダメだよ。あと、春香さんは可愛いですよ……さらばっ!」バサァッ!


『りめんヴぁーい! ハールカッカー!』

         カッカー…
           カッカー…
             カッカー…

8: 2012/12/16(日) 21:04:38.54
亜美真美「「んっふっふ~、覚悟はいいかね、あずさクン」」ニヤッ

あずさ「あ、亜美ちゃん、真美ちゃん、やめましょう……?」ビクビク

真美「じゃかしぃっ!!」バンッ

亜美「こぉんなカラダをしよってからに→!」モミッ

あずさ「ぁんっ!」

真美「へっへっへ……そのせくち→な姿……床の間に晒しちゃいなYO!」

亜美「床の間じゃなくてお茶の葉じゃない?」

あずさ「まだ恋人もいないのにイヤよぉ……誰か、助けて……!」


『忘れた頃にやってくる!!!』


亜美真美「「?! だ、誰!?」」


『悪あるところにリボンあり……』イヨォーーーッ

『我、あざとい、故に、我、在り……』カカンッ!


ハールカッカー「人呼んで、正義の味方、ハールカッカー!」ハッ! ドドンッ!

10: 2012/12/16(日) 21:07:59.34
ハールカッカー「亜美、真美……やりすぎないが、あなた達のポリシーだったはずだよ!」ビシィッ!

亜美「んっふっふ~……亜美達は最早、視聴率の奴隷なんだZE☆」

ハールカッカー「他にいくらでもやり方はあるはずだよ! わ、私なら、その、多少脱いでも……えへへ」

真美「はるるんじゃそんなに視聴率取れなさそうだしNE」

ハールカッカー「悪・即・斬!! リボンギロチンッ!!!」

(ズバズバァッ!!)

亜美真美「「うあああああああん!!!」」

(ドサドサッ)

あずさ「亜美ちゃん、真美ちゃん?!」

ハールカッカー「心配しないでください。今切り裂いたのは、野心……きっとまた、可愛い二人に戻ってくれますよ」ニコッ

あずさ「ありがとう……ありがとうございます、ハールカッカー!」

ハールカッカー「亜美、真美……もう、無茶しちゃダメだよ。あと、春香さんは可愛いですよ……さらばっ!」バサァッ!


『りめんヴぁーい! ハールカッカー!』

         カッカー…
           カッカー…
             カッカー…

11: 2012/12/16(日) 21:11:16.95
雪歩「響ちゃん……立ち退きの用意、できた?」

響「な、なんで立ち退かなきゃいけないのさ! ペットOKの契約だったぞ!」

真「じゃかしぃっ!!」バンッ

ハム蔵「ジュッ!?」

雪歩「この土地や建物は、もう萩原組のモノですぅ……文句は言わせません!」ゴゴゴゴゴ

響「自分達追い出されちゃったら、もう行く当てがないぞ……」フルフル

真「申し訳ありませんが……お嬢の為、出ていってもらいますけぇ……!」ギロッ

ハム蔵「ジュ、ジュッ……!」プルプル


『忘れた頃にやっ……きゃわ!?』ドテッ


雪歩真「「?! だ、誰!?」」


『あ、悪あるところにリボンあり……』イヨォーーーッ

『天が呼ぶ、地が呼ぶ、私と同じ声が呼ぶ……』カカンッ!


ハールカッカー「人呼んで、正義の味方、ハールカッカー!」ハッ! ドドンッ!

13: 2012/12/16(日) 21:15:24.56
ハールカッカー「雪歩、真……多分、裏では法律的に色々問題なことしてるでしょ!」ビシィッ!

雪歩「そ、そんなの関係ないです……お金が、利権が全てなんですぅ!」

ハールカッカー「そ、そんなに利権が欲しいなら! わ、私が枕営業でも……うぅ、健気な私……」

真「いや、多分春香が営業してもそんなに効果は……」

ハールカッカー「悪・即・斬!! リボンスラッシュッ!!!」

(ズバズバァッ!!)

雪歩真「「ひゃあああああああ!!!」」

(ドサドサッ)

響「ゆ、雪歩、真?!」

ハールカッカー「心配しなくていいよ。今切り裂いたのは、強欲……起きた時には、きっとちゃんと話し合えるよ!」ニコッ

響「ありがとう……ありがとう、ハールカッカー!」

ハールカッカー「雪歩、真……もう、イジワルしちゃダメだよ。あと、春香さんは可愛いですよ……さらばっ!」バサァッ!


『りめんヴぁーい! ハールカッカー!』

         カッカー…
           カッカー…
             カッカー…

16: 2012/12/16(日) 21:19:33.31
伊織「やよい……利息分も含め、返すお金は用意できた?」

やよい「ご、ごめんなさい……まだ、全然足りなくて……」ビクッ

伊織「じゃ、じゃかしぃっ!!」バンッ

やよい「ひゃうっ!?」

伊織「あ、ご、ごめ……じゃなくて、保証人だろうと、返さないとダメなんだから!」ウルッ

やよい「うっうー……もうちょっとだけ、待って、伊織ちゃん……」ウルウル

伊織「う、うぅ……だ、ダメよ! 耳を揃えて払いなさい! 払えないなら、や、やよいを……!」グスッエグッ

やよい「誰か、伊織ちゃんを助けて……!」


『忘れた頃にやってくる!!!』


伊織「?! だ、誰よ!?」ゴシゴシ


『悪あるところにリボンあり……』イヨォーーーッ

『闇ある所光あり、リボンある所私あり……』カカンッ!


ハールカッカー「人呼んで、正義の味方、ハールカッカー!」ハッ! ドドンッ!

17: 2012/12/16(日) 21:23:09.49
ハールカッカー「伊織……雪歩や真と同じで、法的にヤバそうだよ!」ビシィッ!

伊織「り、利息は法定金利内よ! 私だって、好きでやってるわけじゃ……」

ハールカッカー「あ、そうなんだ……じゃあ、私を担保にお金を借りて、それで借金を返せばいいでしょ?」

伊織「ええと、査定額は……にーきゅっぱね」

ハールカッカー「悪・即・斬!! リボンレーザーッ!!!」

伊織「凸ミラー!」ピカッ!

ハールカッカー「ひゃっ!? このっ……」ポカッ

伊織「ぶ、物理……」ガクッ

やよい「い、伊織ちゃん?!」

ハールカッカー「心配しないで大丈夫。今切り裂いたのは……」ニコッ

やよい「今、レベルを上げて物理で殴ってました」

ハールカッカー「……春香さんは可愛いですよ……さらばっ!」バサァッ!


『りめんヴぁーい! ハールカッカー!』

         カッカー…
           カッカー…
             カッカー…

19: 2012/12/16(日) 21:26:56.26
(フヨフヨフヨフヨ)

『たぁげっと索敵……』フヨフヨ

美希「ふんふふんふ~ん♪」

『あれがトップアイドル、星井美希……地球人の優秀さんぷる、ですね』フヨフヨ

美希「あふぅ……眠いけど、今日もお仕事頑張るの!」

(フヨフヨフヨフヨ)

美希「え、アレって……UFO!?」

(ミョンミョンミョンミョン)

貴音「……こんにちは、星井美希」ミヨォォン

美希「わっ! ほ、ホンモノの宇宙人なの!」

貴音「早速ですが、あなたには我々の調査さんぷるとして同行していただきます」

美希「えー、ミキ、お仕事行かなきゃダメだから、や!」

貴音「そうですか……それでは」ウニョウニョ

美希「髪の毛が!? た、助けてー!」

貴音「力づくでも!」ガシィッ

20: 2012/12/16(日) 21:31:07.45
『待てぇーーーい!!』


(バサァッ)


美希「!?」

貴音「!」


『忘れた頃にやってくる!!!』


美希「だ、誰なの!?」

貴音「何奴……」


『悪あるところにリボンあり……』イヨォーーーッ


『私はリボンの子……この世の生きとし生けるもの全てを守る……』カカンッ!


(ズァッ!!!)



ハールカッカー「人呼んで、正義の味方、ハールカッカー!」ハッ! ドドンッ!

22: 2012/12/16(日) 21:34:20.37
ハールカッカー「とうとう姿を現しましたね、タカネー星人! 美希を放しなさい!」ビシィッ

貴音「わたくしには、四条貴音という名があります」

ハールカッカー「あ、ごめんなさい、四条さん」フカブカー

貴音「星井美希は貴重な優秀さんぷるです。手放すわけには参りません」

ハールカッカー「な、なら……代わりに、私がサンプルになります! うぅ、囚われの私……」ドキドキ

貴音「残念ですが、優秀なさんぷるでなければならないのです」

ハールカッカー「だから可愛い可愛い正義の味方な私が……えへへ」テレテレ

貴音「春香ではさんぷるとして物足りないので……」

ハールカッカー「悪・即・斬!! リボンミサイr」


貴音「隙だらけです」


(ビシィッ!)


ハールカッカー「きゃあっ!?」ドテッ

美希「春香!」

貴音「……銀髪うぃっぷ」ヒュンヒュンッ

25: 2012/12/16(日) 21:37:42.04
ハールカッカー「えへへ……転んじゃいました! ……転んじゃいましたよ?」

(ビシィッビシィッ!)

ハールカッカー「や、やぁんっ! 服が破れちゃったぁ!」ビクンビクンッ

美希「春香、あざといの!!」

ハールカッカー「う、うぐ……美希を守るためにもこの戦い……負けられない!」グッ

貴音「しかし、あなたに一体何ができるというのです」ヒュンヒュンッ

(ビシィッビシィッ!)

ハールカッカー「きゃあああんっ!」ドテッ

美希「春香!」

ハールカッカー「……撮れてます? えへへ、私ちゃんと映ってます?」チラッチラッ

美希「あざといの!!」


ハールカッカー「うぅ……ぜ、絶体絶命のピンチ……!」


『『『忘れた頃にやってくる!!!』』』


ハールカッカー「こ、この声は!?」

27: 2012/12/16(日) 21:41:17.81
『悪あるところにリボンあり……』イヨォーーーッ

『リボンで繋がる、絆を信じて……』カカンッ!

P「俺が!」ハッ! ドドンッ!

小鳥「私が!」ハッ! ドドンッ!

千早「私こそが!」ハッ! ドドンッ!

律子「いいえ、私こそが!」ハッ! ドドンッ!

亜美「ううん、亜美が!」ハッ! ドドンッ!

真美「真美も真美も!」ハッ! ドドンッ!

あずさ「私ですよ~!」ハッ! ドドンッ!

雪歩「わ、私もですぅ!」ハッ! ドドンッ!

真「違う、ボクが!」ハッ! ドドンッ!

響「自分達が!」ハッ! ドドンッ!

伊織「違うの! 私が!」ハッ! ドドンッ!

やよい「えっとえっと!」ハッ! ドドンッ!


美希「うるさいの!!!!」カカッ!

28: 2012/12/16(日) 21:44:22.97
ハールカッカー「み、みんな……!」ウルッ


P「俺達は、春香のお陰で目が覚めたんだ」

千早「あなたがいなければ、地の底に沈んだままだった……」

亜美「はるるんが、助けてくれたんだよ!」

真美「だからね、はるるんがピンチの今!」

雪歩「今度は、私達が助ける番ですぅ!」

真「春香、ボク達を信じて!」

伊織「諦めないで、私達が付いてる!」

ハールカッカー「ぐすっ……私は、一人じゃなかったんだね……!」ウルウル


貴音「青春活劇はそこまでです」

(ビュオッ!)

律子「春香、危ない!!」

ハールカッカー「え?」クルッ


(ザシュッ…)

29: 2012/12/16(日) 21:47:32.72
ハールカッカー「あ……」

美希「り、リボンが!」

(パサァッ…)

ハールカッカー「あ、リボンが……」シュウウウウ

春香「取れ、ちゃった……」フッ

響「は、春香!?」

春香「えへへ……バレちゃったね、私が、ハールカッカーだ、って……」

やよい「はいっ! ずっと前かrむぐぐ」ムームー!

伊織「は、春香がハールカッカーだったなんて!」グイィ

春香「ごめんね……ずっと、隠してて……」

春香「でも、リボン、もう無くなっちゃった……もう、四条さんに、勝てないよ……」ガクゥッ


P「バカヤロウ!!」


春香「ぷ、プロデューサーさん……?」

30: 2012/12/16(日) 21:51:39.92
P「お前が信じた正義は……そんな、ちっぽけなぬのっきれだったのか?!」

小鳥「春香ちゃんの正義は、春香ちゃん自身が持っているの!」

あずさ「春香ちゃんなら、もう分かっているはずよ?」

真「思い出してよ、春香! ボク達に言ったことを!」

千早「春香は、彼女のことを忘れてしまったの!?」


春香「みんな……!」


貴音「……余興はその程度にしていただきましょう、天海春香」グッ

美希「は、はる、か……」ギリギリ

春香「美希!? き、貴重なサンプルだって!」

貴音「生かしておく必要はないのです」グッ


美希「助、けて……」

春香「っ……!」

32: 2012/12/16(日) 21:54:54.85
その時、私は無意識の内に走り出していました。


春香「美希いいいいい!!!」ダダダッ


走りながら、胸の中から、何か熱いものがこみ上げてくるのが、分かったんです。


貴音「真っ直ぐに愚直とは、笑止!!」ビュオッ


四条さんの銀髪が迫ってくる中、私の中で、何かが燃え上がったんです。


千早「春香、危ない!!!」


その燃え上がる炎の中に、私は見ました。


春香「あ――」


マントをたなびかせる、その黒い勇姿を。

35: 2012/12/16(日) 21:58:28.11
(ズルッ)


春香「わきゃっ!?」

P「春香!?」



――りめんヴぁーい――



(ドンガラ)



――ハールカッカー!――



(ガッシャーン)





(カッ!!!!)

36: 2012/12/16(日) 22:01:58.08
(チュドォーーーンッ!!!)


美希「春香ぁーーーっ!!」

貴音「……」ピクッ

美希「春香……春香ぁっ……!」グスッ

貴音「……おかしいのです」

美希「……え?」

貴音「天海春香の生体反応が……」ピピッ


貴音「消えていない……!」ピピピッ





――忘れたころにやってくる――





貴音「?!」

38: 2012/12/16(日) 22:05:27.11
(ゴォォォォォォォォオ)


貴音「爆炎の……奥から……!」ツツゥ


『春閣下を』


美希「何かが、来る……!」


『忘れるな』


(ブォッ!!!)


P「おわぁっ!?」

千早「火の海が割れて……道が!」


『恐れ』


『平れ伏し』


ハルシュタイン「崇め奉りなさい!!」ザンッ!!

40: 2012/12/16(日) 22:09:06.52
伊織「あ、あれは、伝説の戦士、正当派皇帝ハルシュタイン!!!」

亜美「知っているの、いおりん?!」

伊織「……元々、ハールカッカーのリボンは、ハルシュタインのデータを元に水瀬で作ったけど、盗み出されたのよ」

P「そうか、ハールカッカーとして戦う内に」

真「その正義のパワーが……」

伊織「春香の中で、真の勇者として、覚醒していったのよ……!」

真「ボクのじゃないよ!」


貴音「く……なんという圧倒的な……」

ハルシュタイン「四条さん……美希は、返してもらう!」

貴音「……」

(ドンッ)

美希「きゃっ!」ドサッ

貴音「本気を出さねば、ならないようですね……」

41: 2012/12/16(日) 22:12:22.44
ハルシュタイン「いくよ、四条さん!」ダンッ

貴音「っ後ろ! 銀髪うぃっぷ!」

(ヒュンッ!)

貴音「……いない!?」

P「違う! こけてるんだ!」

ハルシュタイン「てへっ♪」ドテッチラッ

千早「なんていう反射神経……銀髪うぃっぷを転びながら避けつつ、カメラ目線でしっかり可愛さアピール!」

あずさ「は、春香ちゃん……底が知れないわ……!」ガクガクブルブル


ハルシュタイン「今度は、私の番!」ガシャンッ!


ハルシュタイン「クッキーバルカン!!」


(ガガガガガッ!!)


美希「は、春香! 相手はタカネー星人なのに!」

貴音「しくじりましたね、ハルシュタイン……!」クパァッ

43: 2012/12/16(日) 22:15:23.42
(バクバクバクバクバクッ!)


やよい「す、すごい勢いで食べてます!」

響「あれじゃあ、養分を上げてるようなものだぞ?!」


貴音「軽率ですよ」ムグムグ


ハルシュタイン「……ふふふ、軽率なのは、どちらかな?」


貴音「……!?」ビクンッ

あずさ「! 貴音ちゃんの様子が!」


ハルシュタイン「あ、ごめんねっ! 間違えて、砂糖じゃなくて、塩入れちゃった!」テヘッ

貴音「ごふぅっ!」


P「は、春香のクッキーを楽しみにしていたその期待を、故意の調理ミスによって打ち砕いたんだ!」

千早「普段の四条さんなら問題なく食べれるでしょうけれど……美味しいクッキーを期待していただけに、このショックは、大きい……!」

律子「勝つためには手段を選ばない……これが、ハルシュタイン……!」

44: 2012/12/16(日) 22:18:32.24
貴音「う、うぐ……」ヨロッ

ハルシュタイン「まだまだぁ! ゆうパック・ボム!」

貴音「は、箱の中から芳しき香りが……」グググッ

(スパァンッ!!)

貴音「~~~~っ!!!」ジタバタ

貴音「くっ……わたくしの、本気の一撃を……銀髪そにっく!」

(ヒュパッ!!)

ハルシュタイン「のワの」ササッ

貴音「外した!?」

伊織「あれは、ののワステップ!」

亜美「敢えて相手を見ずに、超直感だけで回避するチート技……」

真美「さすが……さすが、はるるんだよ!!」


ハルシュタイン「四条さん、そろそろ……終わりにしようか」

貴音「ぅ……」ビクッ

45: 2012/12/16(日) 22:21:31.32
『そこに跪いて』


貴音「あぐっ!?」ストン


『強い支配を刻むのよ』


貴音「い、いや……やめ……!」


ハルシュタイン「……わっ砲、すたんヴぁい」


(ガションガションガションッ)


ハルシュタイン「充電開始」


(ビビビビビ)


貴音「わたくしの、わたくしの負けでございます! だから……!」

49: 2012/12/16(日) 22:26:02.36
ハルシュタイン「ふふふふふ、ダメだよ、四条さん」


貴音「いやでございます……!」フルフル


ハルシュタイン「もう私からは、逃げられないんだから」


『もっと啼いてみせて』


ハルシュタイン「エネルギー、すたんヴぁいオーケー」


貴音「いやぁぁぁぁあああ!!!」



ハルシュタイン「うーっ」



ハルシュタイン「わっほい☆」



(カッ!)

50: 2012/12/16(日) 22:29:04.60
千早「その時、一筋の光が」

やよい「一筋というよりも、まるで柱のような光が」

雪歩「そして、光というにはあまりにも黒すぎる力が」

美希「四条貴音を、包み込んだの」


(ゴパアァァァァァァアアア!!!!)


貴音「あああああああああ!!!!!」



ハルシュタイン「光に……なれええええええええ!!!!!」



貴音「あの、奥に見える輝きは……」


貴音「らぁ……め……」





(チュドォォォォォォォォオン!!!!)

51: 2012/12/16(日) 22:33:18.34
ハルシュタイン「終わった……私の戦いは……終わったよ……」



伊織「こ、これが……かつて、世界を七日で平定し……億の愚民を従えた、皇帝の力……」ガクブル


美希「春香ぁ!!」タタッ

ハルシュタイン「あ、美希……」

(ギュッ)

美希「怖かった……怖かったの……!」

ハルシュタイン「大丈夫だよ、もう、怖い人は誰もいないから……」ナデナデ


貴音「……」ムクリッ


美希「っ! ま、まだ生きてるの!」ビクゥッ

ハルシュタイン「……」

美希「は、はるっ……」

ハルシュタイン「大丈夫だよ」

美希「……?」

52: 2012/12/16(日) 22:36:49.82
貴音「……は、ハルシュタイン……様ぁ……」スリッ

美希「た、貴音!?」

ハルシュタイン「ハルシュタインは、不殺の戦士……倒した者は、全て私の愚民になるんだよ」

美希「な、なんて力なの……」ガクガクブルブル

貴音「ハルシュタイン様ぁ……ご命令を……!」

ハルシュタイン「それじゃあ、今度一緒にケーキ作ろっか!」

貴音「……! はい……はいっ……!」


ハルシュタイン「これにて」シュウウウウ

春香「一件落着、だねっ」ポンッ

P「春香、戻ったのか!」

小鳥「リボンが、戻ってる!」

春香「えへへ……やっぱり私には、伝説の戦士……皇帝なんかよりも」

ハールカッカー「こっちの方が、性に合ってますから!」ポンッ

美希「ありがとう……ありがとう、ハールカッカー!」

53: 2012/12/16(日) 22:39:51.95
ハールカッカー「私は、いつでもみんなのことを見守ってるよ!」

美希「うん……うんっ!」


――ハールカッカー。それは、愛と勇気と、正義の名!


ハールカッカー「それじゃ、私、行かなきゃ……きゃっ!?」ドンガラガッシャーン!


――ハールカッカー。それは、忘れてはいけない、リボンの言葉!


ハールカッカー「いたたた……って、も、もうっ! どこ見てるんですか! えへへっ」チラッチラッ


――ハールカッカー。それは、あざとさと、純真の姿!


ハールカッカー「困ったときはいつでも呼んでくださいね! あと、春香さんは可愛いですよ……さらばっ!」バサァッ!


『りめんヴぁーい! ハールカッカー!』

         カッカー…
           カッカー…
             カッカー…

                 終

56: 2012/12/16(日) 22:42:40.83

57: 2012/12/16(日) 22:43:43.81
タイトルだけで突っ走った
わた春香さんは可愛いですよ
読んでくれたやつ乙

引用元: 春香「りめんヴぁーい! ハールカッカー!」