1: 2010/10/17(日) 19:46:49.71
通いなれた道を歩く。
あの人に会うために。
この思いを、伝えるために。

さんざん悩んで、迷って、決めたことだけど、これが正しいことなのかは分からない。
歩き続けている今でも。

それでも、私の足は止まらない。
私の中の迷いよりも、この気持ちは、はるかに強いものだから。

あの人と作り上げた音楽をBGMに、私は歩く。

2: 2010/10/17(日) 19:50:16.36
『キミを見てると、いつもハートドキドキ』

軽音部に入った私を見て、あずにゃんなんてあだ名をつけてきたのはあなたでしたね。
私を見ては朝でも夜でも、夏でも冬でも、すぐに抱きついてきましたね。
初めは戸惑ったし、若干煩わしくもあった・・・なんていったら、あの人、泣いちゃうかな。

でも、今ではそんなことありませんよ。
あなたが私の名前を呼ぶたびにこの胸は高鳴り、あなたが私に抱きつくたびにこの心はあなたに暖められるんです。

自分でも、ものすごい心変わりだと思います。
でも、こんな気持ちになるのも、あなただからなんです。

「あなたを見てると、私は心臓がドキドキしてやみません。」

3: 2010/10/17(日) 19:53:16.58
『揺れる思いはマシュマロみたいにふわふわ』

こんな気持ちになるのを、私は最初戸惑ってました。
まさか、あなたに抱きつかれるのが、こんなにうれしく思えるなんて。
あなたはあっさりと、私の心の中に入ってきてしまったんです。

もちろん、今でも戸惑っています。
この気持ちは、本当に私の思っている通りのものなのか。
そもそも、こんなこと、伝えていいのだろうか。

  今の関係を続けたほうが、幸せなのではないか。

答えはいまだ出ていません。
そんな簡単に出せるものではないと思いますし。
この思いを告げた時、あなたがどんな顔をするか、楽しみでもあり、恐ろしくもあるのです。

「私の心は、今もふわふわと揺れ動いています。」

10: 2010/10/17(日) 22:09:42.86
『いつもがんばるキミの横顔 ずっと見てても気づかないよね』

あなたは気づいていなかったでしょうけど、私はずっとあなたを見ていました。
お茶のときも、練習中も、ライブの時も。
あなたの一挙一動を私はずっと見てました。

・・・って言うとストーカーみたいだけど。
それほどまでに、私にとって、あなたは光り輝く存在でした。
初めてステージの上のあなたを見てから、あなたはそういう人だったんです。
入部したてのころは気づいていなかったけど、もしかしたら、私は、初めからあなたに惹かれていたのかもしれません。

あなたは私がそんなことを思っていたなんて、知る由もないでしょう。
隠してましたからね。
・・・その割には、ずっと私に構い続けてたけれども。
ばれてないはずなのになあ?

「私が見てたこと、あなたは気づいてないですよね?」


13: 2010/10/17(日) 22:14:47.10
『夢の中なら 二人の距離縮められるのにな』

あなたのことは、何度も夢に見ました。
夢というものは便利なもので、そこでなら私はどんなことでもできるし、何でも言えます。

・・・この気持ちも、すんなりと言えるんですよ。

私の夢の中のあなたは、私の思いを受け止めてくれます。
私の夢ですからね。当然です。
そのときの感動は、なんて言ったらいいのか・・・
言葉には表せませんし、他に例えるものもありません。

でも、それはあくまでも夢の中だけなんです。
覚めてしまえば、すべて終わってしまいます。
あなたを前にした高揚も、あなたのあの笑顔も。
すべては、夢で終わってしまうんです。

私には、夢は自由であり、絶望でもあるんです。

「夢だったら、あなたとの距離も、全然感じないのに」

14: 2010/10/17(日) 22:18:20.12
『ああ神様お願い 二人だけのDream Timeください』

この夢がいつまでも続いたら、といつも思います。
あなたと一緒に歩いて行ける日々が、いつまでも続けばいいと。
もちろん、それはただの夢でしかありません。

・・・でも、

今日は、一歩進んでみようと思います。
夢を現実にするために。
あなたと、一緒に歩くために。

私は神様とかそんな信じるほうではないはずでした。
だけど今ばかりは神様にもすがりつきたい気持ちです。
信じる者は救われる、なんて言うくらいですから、
あなたと一緒になるために、信じてみてもいいかな?って思います。

「神様、どうかあの夢のような日々を現実にしてください」

15: 2010/10/17(日) 22:22:45.10
『お気に入りのうさちゃん抱いて 今夜もオヤスミ』

最近、ウサギのぬいぐるみを抱いて寝るんです。
もちろん、ちゃんとした理由があるんですよ?

初めてあなたの夢を見たとき、私はそのウサギのぬいぐるみを抱いていたんです。
・・・正確には、寝てる間に棚から落ちてきたらしいですけど。
でも、私にはそれが偶然とは思えませんでした。
だって、そのぬいぐるみを抱いて寝ると、夢にあなたがよく出てくるんです!
ちょっとしたおまじないみたいなものです。

そんなことあなたに言ったら、「あずにゃんかわいい!」なんてからかわれそうですね。
それがあなたを夢に見るためなんて、あなたは思いもよらないでしょうけど。
・・・それを聞いたら、あなたはどう思うでしょう。
そのときばかりは、・・・そうですね、
できれば私のこと、かわいいといってほしいかも。

「でもやっぱり、夢の中でも会えますように、と今夜も願っています」

『ふわふわ時間・・・』

16: 2010/10/17(日) 22:24:54.19
『ふとした仕草に今日もハートズキズキ』

あなたは明るい人だから、誰にでもわけ隔てなく接します。
そんな中で、唯一私だけをあずにゃんなんて呼ぶから、気になっちゃったのかも。
もちろん、誰にでも明るく、誰にでも優しい。
それがあなたの魅力の一つですよね。

・・・でも、それが私にはつらい時もあるんです。
あなたは気づいてないでしょう。
あなたが他の先輩方と話してるとき、私がどんな顔をしているか。
あなたが憂の話を嬉しそうにするたび、私がどんな気持ちになるか。

あなたには私だけ見ていてほしい。
そんな風に思うのは、いけないことでしょうか?
・・・ギー太に嫉妬するのは、我ながらやりすぎだと思うけど。

「あなたの仕草一つ一つが、私の心を絞めつけます」

18: 2010/10/17(日) 22:32:15.41
『さりげな笑顔を深読みしすぎてオーバーヒート』

あなたは私によく抱きつきます。
・・・いまさらですが。
私がどんなに抵抗しようが、どんなことをしようが、あなたはやめません。

もちろんイヤではないですよ?
他でもない、あなたなんですから。

ただ、抱きついてる時のあの笑顔、あれはなかなか強敵です。
あの顔を見たら、おもわず素直になっちゃいそうで。
・・・この気持ちを、すぐに伝えてしまいそうで。

でもその笑顔、他の人にも見せるのかな?
そもそも、私がただ特別にみているだけなんでしょうか?
そればかりが気になります。

「あなたの笑顔が、私の頭を悩ませます」

19: 2010/10/17(日) 22:40:39.60
『いつか目にした君のマジ顔 瞳閉じても浮かんでくるよ』

あなたももちろんそうですが、先輩たちはホント、ライブの時はすごいですよね。
普段あれだけだらけてるのに、どうしてあんな演奏ができるんでしょう。
いつもあなたを見てきた、私だからこそそう思うんです。
「あずにゃんだってお茶してるじゃん!」・・・とか言われそうだな。

ステージ上では私はあなたのとなり。
ちょこちょこあなたを見ていたことは、気づかれてないはず。
あなたはメインですから、そのときばかりは観客のほうを見ないといけませんよね。

あなたの歌う顔。
あなたのギターを弾く顔。
・・・あなたが、ちらっとこちらを見る顔。
どれ一つとして、私は決して忘れません。
忘れられません。

「真剣なあなたの顔に、私は惹かれたのかもしれません」

21: 2010/10/17(日) 22:48:18.36
『夢でいいから 二人だけのスウィートタイムほしいの』

前に、あなたと二人だけでライブをやる夢を見たことがあります。
他のメンバーも、観客さえもいない、本当に二人だけの空間で。
私はあの夢を、心の中に宝物としてしまってあります。

私とあなただけが奏でる音楽は、どこまでも透明で、どこまでも甘い音がしていました。
こんな状況じゃないと作り出せない、私にとって究極の音楽。
私からあなたに贈る、最高のラブソング。

律先輩なんかは、「くすぐったくて聞いてらんねー!」なんて言いそうですけどね。
でも、大丈夫。
これは、私の夢だから。
夢でなら作り出せる、私たちだけの音だから。

「また、あんな夢が見れたらいいなあ」

23: 2010/10/17(日) 22:56:25.77
『ああ神様どうして 好きになるほどドリームナイト切ないの』

私があなたを好きになってから、毎晩あなたのことを想います。
告白するときのこと。
付き合ってからのこと。

・・・もちろん、別れの瞬間も。

自分の頭のなかでさえも、こんなことを考えてしまう私が、たまにいやになります。
あなたならきっと、最高の場面しか考えられないんでしょうね。
でも、それが私にはうらやましい。
あなたとの幸せな日々だけを考えていられたらいいのに。

あなたのもとに向かってる今でも、最悪の状況を考えてしまいます。
好きになればなるほど、恋とは苦しいものなんですね。

「人を好きになるのが、こんなに切ないものなんて、思ってもいませんでした」

24: 2010/10/17(日) 23:02:56.01
『とっておきのくまちゃん出したし 今夜は大丈夫かな』

さっきのぬいぐるみの話ですが、まだ続きがあるんです。
前にあなたと出かけたとき、買ってもらったクマのぬいぐるみがありましたよね?
あれ、実はまだ箱から出してないんです。

あなたは「これを私だと思ってね!」なんて軽軽しく言ってましたけど、それがいけませんでした。
あなただと思うと、緊張して眠れません!
このぬいぐるみがあなたの体温を持っている気がして、ドキドキしちゃうんです。

でも、ゆうべはとうとう箱から出しました。
ちょっとした予行練習もしました。

ぬいぐるみを、あなただと思って。

「あなたにもらったぬいぐるみに、願いを込めて」

25: 2010/10/17(日) 23:10:21.62
『もう少し勇気ふるって自然に話せば』

もっと私が素直だったら。
いつもそう思います。
そしたらもっと甘えられるのに。
この気持ちを伝えることも、たやすいはずなのに。

「素直になった私はあなたにどう見えますか?」

26: 2010/10/17(日) 23:13:00.27
『何かが変わるのかな そんな気するけど』

でも、そんなことできるわけないじゃないですか!
恥ずかしすぎます!

・・・でも。だけど。
もし付き合うことができたら、もう少し素直になってみようかなあ、なんて。

「素直になったら、もっとかわいがってもらえますか?」

27: 2010/10/17(日) 23:18:06.24
『だけどそれが一番難しいのよ 話のきっかけとかどうしよう』

そもそも、簡単に素直になれるなら、こんなに苦労してません!
私がそんなこと、簡単にできる人間じゃないの、わかってるじゃないですか。

・・・それに。
あなたには、今のままの私を見てほしい。
飾らない、中野梓を愛してほしいんです。

「簡単には素直にはなれませんし、なりません」

28: 2010/10/17(日) 23:24:44.54
『てか段取り考えてる時点で 全然自然じゃないよね』

もっとも、今から私は、あなたの前で素直になりに行くんですけどね。
自分でも、言ってること、矛盾してる気がします。

でも、
さんざんあなたのことを想いました。
さんざんどうしたらいいか考えました。
さんざん今日のこの時を思い描きました。

唯先輩に、好きって言ってもらうために。

「でも、今まさに、素直になるべき場面なんです」

30: 2010/10/17(日) 23:28:57.13
『ああもういいや、寝ちゃお寝ちゃお寝ちゃおー!!』



「唯先輩、私は・・・」

32: 2010/10/17(日) 23:35:46.78
『ああ神様お願い 一度だけのミラクルタイムください』

神様、お願いします。
どうか、見守っていてください。
私の、人生最大の挑戦を。
この思いが、あの人に届くように。

応援してください。
それだけで十分です。
ここから先は、私の役目。
誰にも譲れない。

私というこの役も、

あの人を愛するこの思いも、

当然、唯先輩も。

「どうか、伝わりますように」

36: 2010/10/17(日) 23:42:46.34
『もしすんなり話せれば その後はどうにかなるよね』

約束の場所についた。
いつもの部室。
今日は唯先輩だけだけど。

声をかける。
彼女が振り向く。
私に笑いかける。

まだ躊躇してしまう。
この関係が、壊れるかもしれないことに。

でも。

ここまで来たんだ。
悩んで、迷って、今私はここに立っている。

覚悟を決めろ、中野梓!!
こういうのは、一言目が肝心なんだ!

「きっと大丈夫だよ、私」

38: 2010/10/17(日) 23:47:32.32
『ふわふわ時間・・・』

「あなたを見てると、私は心臓がドキドキしてやみません。」

「私の心は、今もふわふわと揺れ動いています。」

「私が見てたこと、あなたは気づいてないですよね?」

「夢だったら、あなたとの距離も、全然感じないのに」

「神様、どうかあの夢のような日々を現実にしてください」

「でもやっぱり、夢の中でも会えますように、と今夜も願っています」

39: 2010/10/17(日) 23:51:29.07
『ふわふわ時間・・・』

「あなたの仕草一つ一つが、私の心を絞めつけます」

「あなたの笑顔が、私の頭を悩ませます」

「真剣なあなたの顔に、私は惹かれたのかもしれません」

「また、あんな夢が見れたらいいなあ」

「人を好きになるのが、こんなに切ないものなんて、思ってもいませんでした」

「あなたにもらったぬいぐるみに、願いを込めて」

40: 2010/10/17(日) 23:55:03.39
『ふわふわ時間・・・』

「素直になった私はあなたにどう見えますか?」

「素直になったら、もっとかわいがってもらえますか?」

「簡単には素直にはなれませんし、なりません」

「でも、今まさに、素直になるべき場面なんです」

「唯先輩、私は・・・」




「あなたのことが好きです」





おしまい

41: 2010/10/17(日) 23:58:01.51
良かった 何ていうか素敵やん

42: 2010/10/17(日) 23:58:29.12

良かった

43: 2010/10/17(日) 23:58:32.88
おわりです。

ありがとうございました。

引用元: 梓「ふわふわ時間!」