2: 2015/10/06(火) 22:19:04.86
【フルール・ド・ラパン】


女性客「ごちそう様。とてもおいしかったわ」カランカラン!

シャロ「ありがとうございましたー!」

シャロ(あのお客さん、喜んでもらえてよかったわ。おいしいって言ってくれるお客様のあの笑顔を消さないように頑張らないと!……ってあら、そろそろ閉店の時間ね)

シャロ(はぁ~、今日も疲れたな…)

シャロ「ん~~~」セノビー

店長「おや?シャロちゃんお疲れのご様子だね?」

シャロ「はっ!す、すみません!店長。つい……」

店長「ここのところシャロちゃん毎日シフトに入ってくれてとても助かるけど、決して無理はしちゃダメだよ?」

シャロ「はい!」

店長「ところでシャロちゃんちょっといいかな?」

シャロ「はい、なんでしょうか?」

店長「突然で悪いんだけど君、来週以降来なくてもいいから」

シャロ「え?…え?」

シャロ(どういうこと?もしかしてこれって……クビ宣告!?)

店長「詳しいことは奥の部屋で話すよ。ついてきて」

シャロ(そ、そんな……これから私どう生活していけばいいのよ~~)

3: 2015/10/06(火) 22:19:49.66
【会議室】



店長「んじゃあ、ここに座って」

シャロ「…はい」

店長「まあ、さっきも言った通りなんだけど、シャロちゃん。悪いけど来週からうちにこなくてもいいから」

シャロ「……それはつまり、クビっていうことですか?」

店長「うむ。突然で申し訳ないんだけどね……」

シャロ「そんな……」

店長「……………」

シャロ「…………」

店長「……冗談だ…」

シャロ「…へ?」

店長「はっはっはっ!!クビなんて冗談だよ!冗談。こんなに可愛くて頑張っている子をクビにするはずがないじゃないか!」ワハハ

シャロ「な、なんだ…冗談か……ってひどいですよ!クビにするとか嘘を言うなんて!!私本気で不安になりましたよ…もう……」

店長「いや~ごめんごめん。悪かったね」

シャロ「それでここに呼び出した用件はなんですか?こんな冗談を言うつもりで呼び出したのなら私もう帰りますよ」

4: 2015/10/06(火) 22:20:41.45
店長「ごめんごめん。じゃあ本題に入るね。実はこのフルール・ド・ラパン、新しく改装することになったんだ」

シャロ「改装…ですか」

店長「うん。それで来週からその改装工事が始まってね…3か月くらいかかるらしいんだ」

シャロ「3か月も?」

店長「改装工事が来週から始まるから当然皆はしばらくの間働けなくなる」

シャロ「つまり、3か月間休みになるってことですか…」

店長「急な話で悪いけど、なんとか理解してほしい。これもお客様のためなんだ。もちろん3か月たったら働けるようになるから、そこは安心してくれ」

シャロ「そうですか。わかりました…」

店長「いや~ほんと悪いね。話は以上だ。今日1日お疲れ様」

シャロ「…お疲れ様です」

シャロ(クビが冗談だとわかってほっとしたのに、3か月働けなくなるなんて……この3か月間どうやって生活してけばいいのよ…)


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5: 2015/10/06(火) 22:21:11.92
【甘兎庵の玄関前】


千夜「あらシャロちゃん、今日もお疲れ様」

シャロ「…お疲れ」

千夜「いつにもまして疲れているようだけど何かあったの?」

シャロ「まあ、いろいろとね…悪いけど何か暖かい飲み物くれないかしら」

千夜「わかったわ。緑茶をだすからとりあえず中に入って」


【甘兎庵】


千夜「はい、私特製の緑茶よ。さあ、どうぞ!」

シャロ「……なんか、色が濃くない?あんた『茶の葉』どのくらい入れたのよ」

千夜「う~ん、シャロちゃんが元気になってほしいって思いながら作ってたから覚えてないわ」

シャロ「それ完全にてきとうに入れたってことじゃない!」

千夜「でも、緑茶を飲むと体が温まるから飲んでみて」

シャロ「………」ズズー

シャロ(う~…やっぱり苦い……こんなに苦いのは初めて…)

千夜「それで?さっき元気が無かったけど何かあったの?」

シャロ「うん、実はーーーー」


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6: 2015/10/06(火) 22:24:05.68
シャロ「ーーーってことになっちゃって」

千夜「つまり、3か月間フルール・ド・ラパンで働けなくなるから、うちの甘兎庵で働くと…」

シャロ「そんなことは言ってないわよ!」

千夜「あら?でも、バイトしばらく出来なくなっちゃうんでしょ?」

シャロ「それはまあそうだけど…」

千夜「だったらうちで働いてみない?シャロちゃんなら大歓迎よ!」キラキラ

シャロ「せっかくのさそいだけど、遠慮しとくわ。甘兎庵にはあいつがいるし…」

千夜「あら?それは残念だわ」

シャロ「まあ、とりあえずバイトの求人でも見てみることにするわ」

千夜「そうね。でももし何か困ったことがあったら私に言ってね」

シャロ「うん…」

千夜「あら?もうこんな時間ね。シャロちゃん今日はもう寝ないと」

シャロ「そうね。帰って寝ないと」

千夜「それじゃ、シャロちゃんおやすみなさい♪」スタスタ

シャロ「ち、千夜!!」

千夜「…?なーに?シャロちゃん?」

シャロ「あ、アリガトウ」ボソッ

千夜「え?何て言ったのか聞こえないわ」

シャロ「うぅ~////ありがとうって言ってんのよ、もう!それだけよ!!おやすみ!!」バタンッ

千夜「ふふっ、どういたしまして」

千夜(シャロちゃんったら顔を赤くしちゃって可愛い♪………でもシャロちゃんと一緒に甘兎庵で働きたかったわ)

千夜(…でも仕方ないわよね。シャロちゃんが断ったんだから。よし!シャロちゃんのこと応援してあげなきゃ!)


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22: 2015/10/07(水) 21:29:13.98
数日後


シャロ(うーん、やっぱりいいところ見つからないわ。飲食のバイトで働きたいのに場所が遠かったり、長期で働ける人のみを募集っていうのばかり……)

シャロ(覚悟を決めてここにしようかな…でもここうちの家から3kmも離れてるし…)

千夜「シャロちゃーん、バイト探しどう?良いところ見つかった?」

シャロ「いや全然よ。飲食系で働きたかったけど、どれも条件が悪いわ。でも生活がかかってるから、わがまま言ってられないのかも…」

千夜「なら、甘兎庵で働けば良いのに」

シャロ「嫌よ!だってあいつがいるもん!絶対バイトに集中できなくなるわ」

千夜「見てるこっち側としては面白いんだけど」

シャロ「面白がるな!」

千夜「と言ってもねぇ…あっ!」

シャロ「何?」

千夜「あるじゃない!場所もそれほど遠くなくて、自由に働けるところ!」

シャロ「え?」

千夜「ラビットハウスよ!」

シャロ「ラビットハウス!?確かに場所はそんなに遠くないけど…短期で雇ってるのかしら?ココアは住み込みで働いてるし、リゼ先輩も長期で働いてるし……」

千夜「大丈夫よ。青山さんが一時期小説作家を辞めたときあったじゃない!辞めている期間たしかラビットハウスで働いていたから多分大丈夫よ!」

シャロ「たしかにいたような…でも良いわね、ラビットハウス。接客のお仕事だし、仲間もいるし」

千夜「でしょ!?」

シャロ「まあ、千夜にしてはいいアイデアだったわ。ありがとう」

23: 2015/10/07(水) 21:30:13.03
千夜「千夜にしてはってどういう意味よ!シャロちゃん!」

シャロ「あっ私そろそろ買い出しに行く時間だわ。じゃあね」

千夜「もーー!!シャロちゃんの馬鹿ー!!」

シャロ(ふふっ、普段のお返しよ)


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シャロ「よし!こうしちゃいられない!今からラビットハウスに行ってくるわ!」

千夜「い、いきなりどうしたの?」

シャロ「こうしてる間にもラビットハウスに応募している人がいるかもしれない!そう考えたら、いてもたってもいられなくなったわ!」

千夜「で、でも……」シャロ「んじゃ行ってくるわ!!」バタン!

千夜「あっ!待ってー!シャロちゃーん」

千夜(行ってしまったわ……シャロちゃん、ラビットハウスに電話したのかしら…?それにしても……)

千夜(履歴書を書いているところを一度も見た事なかったけど、ちゃんと書いたのかしら?)


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24: 2015/10/07(水) 21:31:05.20

【ラビットハウス】


ココア「ありがとうございましたー!」

チノ「ありがとうございました」

リゼ「今日はなかなか客が来るな。まあ、退屈にならなくて良かったが」

ココア「ふう、やっぱり働くっていいね!最近になってようやく働くことの大切さがわかってきた気がするよ!チノちゃん」

チノ「そうですか。ならシフトの時間を増やしても問題はありませんね」

ココア「え?…そ、それは困るよ~いくら大切さがわかってきたとはいえ私にも休息の時間が必要だよ~」

チノ「まったく……無駄な話している暇あったら働いてください」

ココア「うぅ…今日のチノちゃん、いつもより辛辣でお姉ちゃんは悲しいよーリゼちゃんー」ギュッ

リゼ「わかったわかったから、私に抱き着くのはやめろ」


カランカラン!


リゼ「ほら、お客様が来たから離れろ」グイッ

ココア「わかったよ~…」

チノ「いらっしゃいませ……ってシャロさんでしたか」

シャロ「ゼー…ハー…ゼー…ハー」

25: 2015/10/07(水) 21:31:55.33
リゼ「シャロ!そんなに息を切らしてどうした!?もしかして敵襲か!?」

ココア「リゼちゃん、それは違うと思うよ」

チノ「だ、大丈夫ですか?どうしましたか?」

シャロ「……ら、ラビットハウスで…」

チノ「え?」
















シャロ「ら、ラビットハウスで働かせてください!!」

チノ「」

リゼ「」

ココア「え?」


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26: 2015/10/07(水) 21:32:24.52
リゼ「つまり3か月間だけラビットハウスで働かせてほしいってことか」

シャロ「はい、生活がかかっているので…」

ココア「それにしても何で走ってきたの?」

シャロ「私の他にもラビットハウスに応募している人がいるんじゃないかと思って…そう考えたらつい急いでしまって……」

チノ「残念ながら、現在ラビットハウスに応募している人はいません」

リゼ「そうだったのか。でもバイト応募するときってまず電話して確認するよな。チノ、シャロから何か聞いていたか?」

チノ「いえ。何も…」

シャロ「つ、つい電話確認するのを忘れてしまいまして……」

リゼ「あはは、シャロはおっちょこちょいだな」

シャロ(あ~~!!私の馬鹿!なんでそんなのも確認しないでここに来たのよ!リゼ先輩の前で恥をかいた……うぅ//////)

ココア「おっちょこちょいなシャロちゃんも悪くないよ」

シャロ「う、うるさいわね////」

チノ「とにかく、シャロさんはうちでアルバイトとして3か月間働きたいということですね?」

シャロ「そうなの…」

27: 2015/10/07(水) 21:32:50.31
チノ「とりあえず、私の父に聞いてきます。少し待っていてください」

リゼ「それにしてもなぜラビットハウスで働こうと思ったんだ?」

シャロ「私接客のお仕事がしたかったんです。でもバイトの求人見てもなかなかいいところがなくて…」

ココア「ふーん」

シャロ「迷っていた私に千夜がラビットハウスがいいんじゃないかって提案してくれまして、それで決めました」

リゼ「そうだったのか。まあシャロはフルール・ド・ラパンで接客の仕事しっかりしてきたから大丈夫だろ」

ココア「そうだよ!シャロちゃんは真面目でしっかり者で仕事でもお客さんに対しての対応が良いからきっと大丈夫だよ」

リゼ「ほんと、どこかの誰かさんにも見習ってほしいものだな」

ココア「リゼちゃん!それ、私のこと言ってるのー!?」

リゼ「さあな、ココアだとは一言も言ってないぞ」

チノ「お待たせいたしました。シャロさん、父に聞いたら全然OKだそうです」

シャロ「よかった…」

チノ「あ、一応面接は行えと言われたので、面接だけやらせていただきます。履歴書を私に見せてくれませんか?」

シャロ「…へ?…あーーー!!!」

28: 2015/10/07(水) 21:33:16.29
リゼ「シャロ、お前まさか……」

ココア「履歴書忘れてきちゃったとか?」

シャロ「チノちゃん!今すぐ買ってきて書くから待っててくれないかしら!?」

チノ「は、はぁ……私は全然構いませんが…」

シャロ(履歴書まで忘れるなんて…うっ、恥ずかしい……もう氏にたい)


カランカラン!


千夜「こんにちはー。シャロちゃんいるかしら~」

ココア「あ!いらっしゃい!千夜ちゃん。今日はどうしたの?」

千夜「うん、あのね、シャロちゃんにこれを届けに来たの」

シャロ「そ、それは履歴書!でもどうして私が履歴書忘れたってことわかったの?」

千夜「いや、シャロちゃんがラビットハウスに応募するって言った日から履歴書書いてるの見てなかったから、もしかしてと思ってね」

シャロ「千夜ー!!ありがとう!」

千夜「ふふっ、どういたしまして。それじゃあ私は甘兎庵のお仕事が残ってるからこの辺で帰るわね」

ココア「千夜ちゃん!また来てね!」

千夜「うん!それじゃあ」

29: 2015/10/07(水) 21:33:58.89
カランカラン!


シャロ「た、助かったー。チノちゃん今すぐ書くから少しだけ待っててちょうだい!」

チノ「そんなに焦らなくてもいいですよ。どうぞゆっくり書いてください」

ココア「ねえリゼちゃん」

リゼ「ん?なんだココア」

ココア「やっぱり幼馴染みってなんかいいね」

リゼ「奇遇だな。私もココアと同じことを考えていたよ」

ココア「私も幼馴染みが欲しかったな~、あっ!そうだ、リゼちゃん!今日から私の幼馴染みになってよ!」

リゼ「馬鹿なこと言ってないで、私たちは仕事に戻るぞ」

ココア「少しくらいのってくれてもいいのに~」

36: 2015/10/08(木) 19:10:53.59
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ーーーーー


【甘兎庵】


シャロ「ただいまー」

千夜「おかえりシャロちゃん。バイトの面接どうだった!?」

シャロ「無事合格だってさ。明日からシフトを入れてもらうことにしたわ」

千夜「それはめでたいわ。履歴書を忘れるシャロちゃんだから不安で不安で…」

シャロ「それはもう言わないで……思い出すだけで氏にたくなるから」

千夜「とにかくおめでとう。明日から頑張ってね。私もシャロちゃんの事応援するから」

シャロ「ありがと、あんたも無理しすぎないようにね」


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ーーーーー

ーー

37: 2015/10/08(木) 19:11:37.80
翌日


【ラビットハウス】


チノ「似合ってます」

ココア「わぁ~!シャロちゃん可愛い~!!」キラキラ

シャロ「そ、そう?」

リゼ「ああ、ほんとに良く似合ってるよ」

シャロ「ありがとうございます!リゼ先輩」

シャロ(リゼ先輩に褒められちゃった……えへへ…/////)

シャロ(よーし!今日は頑張ってリゼ先輩にいいところ見せなきゃ!)

チノ「皆さんそろいましたね。では新しく働くことになったシャロさんを含む4人で頑張りましょう」

ココアリゼシャロ「「「おーーーー!!!!」」」


ーーーーーーーーーーーーーーーー

シャロ「ココア!3番テーブルのお客様にケーキ渡すの忘れてるわよ!たしか3番テーブルのお客様のオーダーしたのあんたでしょ?」

ココア「ごめんごめん、すっかり忘れてた。シャロちゃんありがとー」

シャロ「あっ!リゼ先輩」

リゼ「ん?なんだシャロ」

シャロ「リゼ先輩たしか6番テーブルのオーダしてましたよね?注文したのと違うものが来たとお客様が……」

リゼ「何!?私としたことが。すぐにお取替えしなくては…」

シャロ「わーー!リゼ先輩待ってください大丈夫です。私がかわりに取り替えておきましたから…」

38: 2015/10/08(木) 19:12:04.23
リゼ「す、すまん」

シャロ「いえ、大丈夫ですよ」

客B「すみませーん!注文お願いしてもいいですかー?」

シャロ「はーい!只今!」

チノ「初日でここまで動けるとはさすがシャロさんです」

リゼ「フルール・ド・ラパンで仕事慣れしているとはいえ、初日でここまで出来るとは…」

チノ「それに比べ……」チラッ


ガシャーン!!!

ココア「あ~~ん!!またお皿割っちゃったよー」

チノ「……なんか見ていられません。ココアさんもシャロさんの事見習ってほしいものです」ハァ


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ーーーーーーーーーーー

ーーーー


チノ「今日一日お疲れ様でした」

リゼ「ああ、お疲れ」

シャロ「お疲れ様です」

ココア「お疲れ~。もう働きすぎてクタクタだよ…」

チノ「その割には全然仕事が出来ていませんでした。またお皿割ってしまうし…」

39: 2015/10/08(木) 19:12:30.17
ココア「い、いや~。あれはたまたま手が滑っちゃってね」エヘヘ

リゼ「シャロ。初日でのアルバイトどうだった?」

シャロ「はい!今日はとても楽しかったです」

リゼ「そうか。でも初日なのに仕事できていてビックリしたよ。さすがシャロ!」

シャロ「そ、そんなことないですよ///」

チノ「シャロさん。お疲れになったと思います。今日はゆっくり休んでください」

シャロ「あら、ありがとうチノちゃん。ほんと可愛いわね~。しっかり者の妹って感じね」フフッ

ココア「だ、だめだよ!チノちゃんは私の妹だよ!!!」

チノ「上品で仕事が出来て、綺麗で……私もシャロさんみたいな姉が欲しかったです」

ココア「そ、そんな~チノちゃんー!」ギュ

チノ「どさくさにまぎれて抱き着かないでくださいココアさん」

ココア「うぅ……仕事がいつまで経ってもできない私なんかいらない子だぁーーーー!!!」カランカラン

シャロ「あの、ココア出て行ってしまいましたけど追わなくていいんですか?」

リゼ「いつもこんな感じだからな。多分1時間くらいしたら戻ってくるだろう」

チノ「まったくココアさんは…………はぁ…困ったお姉ちゃんですね」

シャロ(なんだかんだでチノちゃんはココアの事お姉ちゃんだと認めているのね)フフ

シャロ「私はそろそろお先します。お疲れ様でした」

リゼ「じゃあなシャロ。また明日学校でな」

チノ「シャロさんお疲れ様でした」


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40: 2015/10/08(木) 19:59:12.09
【甘兎庵】


シャロ「っていうことだったの!完璧なリゼ先輩でもミスするんだなーって思っちゃった!」

千夜「へぇ~、しっかり者のリゼちゃんも間違いするのね」

千夜(こんなに嬉しそうに話すシャロちゃん久しぶりね。よほど楽しかったのね♪安心したわ)

シャロ「って聞いてるの?千夜!」

千夜「勿論聞いているわ。それで何?」

シャロ「うん!それでねチノちゃんがね………」


ーーーーーーー

ーーー

41: 2015/10/08(木) 19:59:38.50
【ラビットハウス】


シャロ(ラビットハウスで働き始めてあれから二か月半……私は初日の時から変わらないバイト生活を送っている。最初は覚えることがたくさんあって大変だったわ)

シャロ(でも一度も苦に思ったことはないわ。ココアや、チノちゃん、リゼ先輩が笑顔で私に教えてくれたから。毎日ココアのドジな行動にチノちゃんが呆れ、リゼ先輩がヤレヤレといった表情で2人を見ている。その様子を見ているとこっちまで笑ってしまうのよね)

シャロ(後ラビットハウスで働くのは半月……フルール・ド・ラパンでもう一度働けるのは嬉しいけど、それと同時にさびしい感じもする……なんてね)

シャロ「あ!チノちゃん。ここの蛍光灯切れてるわ。私が取り替えておくね。予備の蛍光灯ってあるかしら?」

チノ「わざわざすみません。シャロさん。ここの物置きにおいてあるので自由にとってください」

ココア「シャロちゃんって相変わらず気が利くねー」

チノ「ココアさんもいつになったら気が利いたことをしてくれるのでしょうか」

ココア「いつもしてるよ!チノちゃんのためにお皿洗ったり、コーヒー作ったり…」

リゼ「まあ、だいたいいつも失敗しているけどな」ハハッ

ココア「もう皆ったらーー!!」

シャロ「クスッ」

ココア「あーシャロちゃんまで私の事笑ったー!!」

シャロ(この光景を身近で見られるのは後半月……だけど、私にとってココア、チノちゃん、リゼ先輩のことをもっと知ることができた)

シャロ(それが、私にとってとても嬉しく感じるわ)

リゼ「おっ!お客さんが来たぞ。お前ら準備しろ」

ココア「は~い」

チノ「はい」

シャロ「はい!」

シャロ(さて、今日も皆と一緒に頑張らなきゃ!)


カランカラン!


ココアチノリゼシャロ「「「「いらっしゃいませ!!」」」」





43: 2015/10/08(木) 20:07:27.52
おつ

引用元: シャロ「ら、ラビットハウスで働かせてください!!」