1: 2010/12/15(水) 00:08:06.59
平澪「全く、私の世界と微妙に所在地がズレていたから探すのに手間取ってしまったじゃないか」

澪「え? ちょ、ちょっと、あなたは一体誰なんですか! いきなり部屋に入って来て」

平澪「ん? このナリを見ても分からないのか? 私はお前だよ。秋山澪だ。平行世界の」

澪「へ、平行世界!?」

平澪「何だ。そんなことも知らないのか。どうやらこの世界の時代レベルは私達のいた世界より相当古いらしいな。
   平行世界ってのはあれだ。何ていうか、多元宇宙だよ。つまり個人の知覚出来る宇宙は一つだけだが、実は他にも似たような宇宙がいくつも存在し、並存してるって奴だ。
   パラレルワールドくらい聞いたことないのか?」

澪「しょ、小説とかで読んだことはあるけど」

平澪「なら話は早い。その小説のような内容が目の前で展開されていると思ってくれればいい。私はそのパラレルワールドの秋山澪なんだ」

澪「そ、そんなこといきなり信じろって言われたって……」

平澪「なんだ。物分りの悪い奴だなぁ。今こうして目の前で起こっている出来事を信じられなくてどうする」

澪「う……。じゃ、じゃあ仮に、貴方が平行世界の私だとして、一体私に何の用ですか!?」

平澪「自分に敬語はよせよ、変な気分だ。それよりそうだな、本題に入ろう。だがちょっと待て。準備がいる」

澪「?」

4: 2010/12/15(水) 00:15:11.74
平澪「」スッ

澪「え? な、何ですかそれ? 機械?」

平澪「敬語はよせと言っただろう。何、こういうのには雰囲気造りが大事なんだ。分かるだろ?」

澪「?」

パッ

澪「えっ!? な、なにこれ、夜景?」

平澪「これは好きな映像を流してくれる機械だ。高層マンションから夜景を見下ろしてる気分だろ?」

澪「綺麗……」

平澪「そしてもっと重要なのはこっちだ。受け取ってくれ」スッ

澪「え? な、何これ……って、指輪?」

平澪「そうだ。行くぞ」スゥー

澪「え? ま、まさか……」

平澪「好きです! 結婚してください!」

澪「え、えええええええええ!?」

5: 2010/12/15(水) 00:20:51.48
澪「ちょ、ちょっと、な、何ですかいきなり。あなたは私なんでしょ? 何で自分で自分に結婚を申し込むんですか!」

平澪「三度目だぞ。大体、婚約を申し込まれたら返事をするのが筋だろう! 何を取り乱している」

澪「だ、だって、いきなり自分に結婚を申し込まれて取り戻さないわけがないじゃないで……ないじゃないか!」

平澪「……はぁ。全く、雰囲気が台無しだ。まぁ確かに、事情くらいは説明してやるべきだったかな」カチッ

パッ

澪「あっ夜景が」

平澪「仕切り直しだ。今から説明してやるよ。私の話を聞けば、お前も理解できるはずさ」

澪「は、はぁ……」

平澪「私はさ、気付いたんだよ」

澪「な、何に……?」

平澪「私の結婚相手に相応しいのは、私だけだってことにさ」

澪「」

6: 2010/12/15(水) 00:25:36.07
平澪「何だその顔は? 唖然として」

澪「いや、だって……」

平澪「だってそうじゃないか? 容姿端麗、頭脳明晰、運動神経も悪くない上に、スタイル抜群と来た。
   欠点と言えば余りにも完璧過ぎるが故に纏っているオーラが気高くなりすぎてしまうことくらいだ。
   こんな完璧であることがむしろ珠に瑕になってしまっている私と結婚するに相応しい相手など、私自身を除いて他にいないことなど明らかではないか。
   私自身、なぜこんな簡単なことについ最近まで気付けなかったのかと困惑している次第だよ。……だから何だその顔は」

澪「いや、だって、その……」

平澪「何だ? お前も私をナルシストと呼ぶのか? ふっ、素晴らしいものを素晴らしいものということのどこが恥ずかしいというのだ。
   その素晴らしい対象がたまたま私自身だったというだけの話ではないか。気にすることはない。さぁ、婚約しよう」スッ

澪「ちょっ/// いきなり手を握らないでくだ……握るな! だ、大体自分と結婚なんてそもそも変っていうか、お、女同士じゃ、ないか」

平澪「ん? しょうがないだろう。秋山澪の性別が男である平行世界が存在しなかったものでな。
   それになぁに、私のいた世界では同姓婚も普通に市民権を得ているよ。同姓同士で子どもだって残せる」

澪「えっ/// ……で、でも、自分同士で結婚なんてやっぱりおかしいよ!」

平澪「まぁ確かに、前代未聞ではあるな」

澪「ほ、ほらっ!」

平澪「だがしかし、そもそも私の存在が前代未聞な完璧過ぎるものなのだから仕方ないじゃないか。
   他の不完全な奴らは運命のパートナーという名の自分の欠点を補ってくれる他人を追い求めていればいいのさ」

澪「」

9: 2010/12/15(水) 00:32:44.98
平澪「む? まだそんな顔をするか! いい加減に観念して私の婚約を受け入れろ!」グイグイ

澪「だ、抱きつくな/// 大体やだよ! 私は自分となんか結婚したくない!」

平澪「なぜだ! 私の話を聞いてなかったのか!?
   ほら、見ろ! この整った顔立ち。豊満な胸! この私の存在を委ねる相手が私の他にいるとでもいうのか!?」

澪「い、いるよ!」

平澪「何!? ……さては貴様っ、誰かに恋をしているな!」

澪「えっ/// し、してないよっ/// そんな///」

平澪「いや、わかるぞ! 私自身のことだからな。嘘かどうかはすぐわかる!
   誰だっ! お前をたぶらかす輩は!」

澪「知らない知らない!」

10: 2010/12/15(水) 00:39:53.92
平澪「女子大に通っていて合コンみたいなイベントに出る性格ではない……。
   とすれば、相手は軽音部の面々しかいないか……」

澪「き、決め付けるな///」

平澪「反応有り、と。ここまで絞れればあとは簡単だ。
   ……律」

澪「な、なんだよいきなり名前言って」

平澪「……ムギ」

澪「な、なんだって!」

平澪「梓」

澪「ちょ、ちょっと!」

平澪「……唯」

澪「な、ち、違う///// やめろよぉ////」

平澪「……これは私でなくても分かるな」

13: 2010/12/15(水) 00:46:42.56
平澪「なるほど。お前は唯のことが好きなのか。同姓同士で結婚はおかしいとかいっときながら、自分は唯が好きなのか」

澪「////」カァァア

平澪「それにしても、唯のどこがいいんだ? あんな自分一人では何もできない天然女。私は仮にも私であるお前にあんな奴を好きになってもらいたくないぞ」

澪「ゆ、唯のことをそんな風に言うなっ!!」

平澪「うっ」ビクッ

澪「」ジロッ

平澪「ぐ……」(これは本気だな)

16: 2010/12/15(水) 00:55:52.91
平澪(まずいな。私が一度本気になったらひかない性格であることは私である私自身が良く知っている)

平澪(それにしても、何でこの世界の私は唯のことなんか……。とにかくこのまま計画を頓挫させるわけにはいかないし、少々手荒いが、あの方法で何とかするしか……)

平澪「お前が本気なのは良く分かった! だが私としてもここで引き下がるわけにはいかないのでな! 悪いが唯と貴様の仲を引き裂かせて貰うぞ!」スッ

澪「なっ! 何をする気だっ!」

平澪「何、この機械を使って唯の場所を探り当て、お前の振りをして接触し、唯のお前に対する心象をさげてやろうというわけさ」

澪「ふ、ふざけるなっ! そんなこと」

平澪「させない、とでも言うつもりか? ふっ、だがどうする? この世界の文明で私の世界の機械を越える動きができるとでも言うつもりか?」

澪「や、やめてくれ!」

平澪「そうさ、そうやって嘆願してるのがお似合いさ。まぁ、やめないけどな!」フッ

澪「き、消えたっ!? どうしよう! 早く探さないとっ!」

20: 2010/12/15(水) 01:03:27.12
フッ

平澪(ふっ、所詮は平行世界を行き来する文明力もない世界、私の国の最新機器にはかなうまい)

平澪(さてとこの世界の唯は……)キョロキョロ

唯「~♪」

平澪(おっ、いたいた。あそこの雑貨屋だな。丁度一人だし、ここは偶然街中で会った感じで接触すればいいだろう)

平澪「おーい、唯」

唯「ん? あっ、澪ちゃん!」

平澪「偶然だな」

唯「うん。だけど澪ちゃんもこの店知ってたんだ……ってあれ?」

平澪「ん、どうした、唯?」

唯「……うーん、澪ちゃんじゃ、ないよね?」

平澪「え!?」

23: 2010/12/15(水) 01:09:34.27
平澪(な、何でばれたんだ!? 私何かおかしい言動したか!? 気を使ったつもりだったのに)

平澪「な、何言ってるんだよ、私は秋山澪だよ」

唯「う~ん」ジー

唯「何か私の知ってる澪ちゃんと違うなぁ。オーラが違うっていうか」

平澪「オーラって、分かってて言ってるのか? 大体、何の遊びか知らないけど、いい加減失礼だぞ」

唯「あ、うん。ごめん。そうだよね、良く考えたら澪ちゃんじゃないわけないよね。ここまで似てるそっくりさんはいないだろうし」

平澪「そうだよ。まった」

澪「おーい! 唯!」

平澪(しまっ!)

唯「あ、あれ! 澪ちゃん!? あ、こっちの澪ちゃんは普通の澪ちゃんだ」

澪「ゼェゼェ……、ゆ、唯、そいつは、私じゃないんだ」

唯「う、うん、そうだと思ってたんだけど、でもそしたらこの澪ちゃんは……。
  あ! 分かった! こっちの人は澪ちゃんの親戚さんだね! それで余りにもそっくりだから澪ちゃんの振りして私を騙そうとしたんでしょ!」

平澪 澪「え?」

24: 2010/12/15(水) 01:16:47.16
澪(ちょ、ちょっと、どういうこと?)

平澪(知らないよ! こいつお前が来る前から私が本物の澪じゃないって気付きかけてて、そこにお前が来たからあんな突拍子もない勘違いに至ったんだろ)

澪(え? 唯は気付いたのか? 流石唯////)

唯「ねーどうしたの二人でこそこそ話して。ねぇ、当たりでしょ!?」

平澪(ぐ…どうする?)

澪(取り合えずここは唯の話にあわせとこうよ。唯に平行世界とか言ってもわからないだろうし。お前もこんな街中で混乱は起こしたくないだろ?)

平澪(ちっ、やむをえないか)

平澪「そ、そうなんだよ。私は澪の親戚で、澪から軽音部の話聞いて、ちょっといたずらしてやろうと思ったんだ」

澪「うん。でもよく見抜いたな唯。凄いぞ」

唯「う、うん/// えへへ、照れるなぁ。でも流石にわかるよぉ、ちょっとそっくりすぎてびっくりしたけど」

澪「あ、ああ。双子でもないのに瓜二つで困ってるんだ」

唯「へぇ~。あっ改めましてはじめまして」

平澪「あ、う、うん」

唯「名前は何ていうの?」

平澪「え!?」

25: 2010/12/15(水) 01:25:15.00
平澪(これはまずいな。澪っていうわけにはいかないし……)

唯「?」

澪(おい! 唯が不思議がってる! 早くなんとかしろ! 即興でいいから)

平澪(ちっ好き勝手言って!)

平澪「あ、その、だな~、私の名前は……あっ! 真里! 私の名前は真里だよ!」

唯「へー、真里ちゃんか。よろしくね」

平澪「あ、ああ。よろしく」

澪(なんだよ真里って。どっから出てきた)

平澪(マリリン・モンローのマリだよ)

27: 2010/12/15(水) 01:33:29.76
唯「ねぇ澪ちゃん真里ちゃん、この後時間ある? あそこの喫茶店でお喋りしようよ~」

澪「あ、そうだな。私はだいじょ……ぐっ!?」

平澪「ごめん唯さん。私と澪はちょっとこの後用事があるんだ」

唯「そっか、残念」シュン

平澪「ごめんな。親戚があつまるといろいろ面倒な行事があるんだよ」

澪(おいちょっと何勝手なことを。せっかくのチャンスを)

平澪(うるさい。私だって澪なんだからどこかでボロがでるとも分からないだろ! 二人一緒に唯と長く接触するのは危険だ)

澪(あ、それもそうだな)

澪「ごめん。唯。また今度な」

唯「うん! 今度は真里ちゃんの話一杯聞かせてね」

澪「ああ。じゃあな」

唯「ばいば~い」

30: 2010/12/15(水) 01:43:05.16
フッ

澪「凄いな、一瞬で部屋まで戻れた」

平澪「……さて」

澪「?」

平澪「お前に聞きたいことがある」

澪「な、何だよ」

平澪「なんであんなに早く私の場所を突き止められたんだ?」

澪「え? そ、それは////」

平澪「まさか、休日唯が良く行く店をこっそりチェックしてたとか、そういうストーカー紛いのことをしてたわけじゃあないだろうな」

澪「そ、そんなこと////」

平澪「図星か。はぁ、私ともあろうものが。まぁいい。本題は次だ」

澪「え?」

平澪「ちょっとお前の記憶を除かせて貰えるか?」

澪「は?」

35: 2010/12/15(水) 01:52:01.76

平澪「いや、さっき唯と接触して思ったのだが、どうやらこの世界の唯は私達の世界の唯とは違うらしい。
   私達の世界の唯は本当にただの間抜けた天然なんだが、どうもさっき私の正体を見抜いたことからというか、雰囲気からというか、あの唯からはとにかく何かカリスマ性地味たものを感じるんだ」

澪「そ、そうなんだよっ! 唯は普段はふわふわしてるけど、土壇場では頼りになるんだ!」

平澪「いやそういうのが聞きたいんじゃなくて……。まぁいい。とにかくお前が唯達軽音部と積み重ねて来た記憶を除かせてみろ。そしたらもっとこの世界の唯のことがわかるだろ」

澪「そ、そんなことが出来るのか?」

平澪「何、これは技術的進歩どうこうは関係ない。平行世界ってのは元は同じ存在だったのが選択肢によって分岐したものなんだよ。
   つまり私もお前ももともとはただ一人の秋山澪という存在だったってわけさ。だからその気になれば記憶の共有くらいはわけない」

澪「よ、よくわからないけどまぁもう好きにしていいよ」

平澪「それじゃ遠慮なく。何なら私の記憶をお前に流すこともできるけど?」

澪「いや、遠慮しとくよ」

平澪「そうか、それじゃ」ゴツン

39: 2010/12/15(水) 02:06:10.37
平澪「……」

澪「おーい」

平澪「……」

澪「だ、大丈夫か?」

平澪「」パッ

澪「あ、やっと気付いたか。10分くらい気絶してたから心配したんだぞ」

平澪「……相応しい」

澪「へ?」

平澪「この世界の唯は、私の結婚相手に相応しい!」キラキラ

澪「え? あ、そ、そうか!」

40: 2010/12/15(水) 02:12:28.37
平澪「なんだよ! あの花火をバックにギターを弾く唯! かっこ良すぎだろ!」

澪「ああ、そうだよな! あれで惚れない人は目が節穴だよ!」

平澪「それに学際の時私を励ましてくれる唯! 普段ぽわぽわしてるくせにああいう細かな心遣いがくぅ~心に染みる!」

澪「励まされたのは私だろ!」

平澪「私だって澪なんだから同じだ!」

澪「いや! こればっかりは譲れない。それに唯は他にもいろいろ私のことをその笑顔で助けてくれるんだ////」

平澪「分かる分かる。それに何かこっちの唯は天然なところも見てて癒されるな」

澪「でしょでしょ! 庇護欲がそそられるっていうか。普段は私が守ってあげるのにピンチの時は逆に助けられたりして」

平澪「可愛くて格好いいとかもう完璧過ぎるよぉ! 私って努力家なところあるからああいうカリスマ性溢れる天然には弱いんだ!」

澪「……私、今はじめてお前がこの世界に来て良かったって思ってるよ」

平澪「ああ。朝まで唯の魅力について語り明かそうぜ」グッ

42: 2010/12/15(水) 02:19:50.34
チュンチュン

澪「それでねそれでね……って、もうこんな時間か。大学行かないと」

平澪「何だ、また私としては語り足りないぞ」

澪「私だってそうだよ。というかお前、大学は?」

平澪「こっちの世界は今夏休み中。一人暮らしの身だし一日くらい帰らなくても問題ないよ」

澪「そっか。じゃあどうするの?」

平澪「適当にお前が帰ってくるまで時間潰してるかな」

澪「まだこの世界に居る気?」

平澪「ああ。あの唯を私のものにするまでは帰る気はないよ」

澪「なっ! ゆ、唯は渡さないぞ!」

平澪「別にお前の物じゃあないだろ? だったら私にチャンスがあったっていいはずだ」

澪「大体お前とこの世界の唯は別の世界の人間じゃないか」

平澪「なぁに、愛があれば世界の違いなんて関係ないさ」

澪「ぐっ」

48: 2010/12/15(水) 02:31:38.13
澪(結局あのまま出てきちゃったけど心配だな……)

澪(あいつは私と違って変に積極的だし……)

澪(まぁ、大学にいる間は唯は私達と一緒なんだから心配ないかっと、目の前に唯発見)

澪「おーい、唯!」

唯「あっ、澪ちゃん。……本物だねっ!」

澪「ははは、もうあんな悪戯はしないよ」

唯「もー、昨日は結構びっくりしたんだよー」

澪「ごめんな。あいつは昔から悪戯が好きなんだ」

唯「へぇ~。でも結構面白かったから気にしてないよ」

澪「でも、気付いてくれたって知った時は嬉しかった」

唯「もう、澪ちゃんのこと間違えるわけないでしょー」ギュー

澪「ちょ、ちょっといきなり抱きつくな///」

唯「だって寒いんだも~ん」

澪(幸せ///)

51: 2010/12/15(水) 02:38:52.89
澪「あ、そうだ唯、あいつのこと、律達には黙っててくれるか?」
 (あいつらが唯みたいにすんなりごまかせるとは思えないし)

唯「えー何でー?」パッ

澪(あっ……)「あ、ああ、まぁ、あいつ律達も驚かせる気満々だからさ、ちょっと乗ってやろうかなーと」

唯「おおー、澪ちゃん意外と悪戯っ子」

澪「ふふ。律なんかこれだけ長い付き合いで分からなかったら拳骨だな」

唯「あはは!」

律「なーにが拳骨だって~?」

澪「ああ律」

唯「あ、律っちゃん~。何でもないよ~」

律「私に隠し事はなしだぞうりうり~」

唯「きゃー」

52: 2010/12/15(水) 02:44:32.91
キーンコーンカーンコーン

唯「んーやっと3限終わった~。さぁ帰ろ帰ろ!」

澪「私は今日は4限入ってるから」

唯「ああ、そっか。澪ちゃん法律学いくつか取ってるんだっけ」

紬「私、今日はちょっとこの後用事があって迎えに来て貰うことになってるの」

律「私も今日はサークル活動があるからまだ帰れないや」

唯「えー、じゃあ私一人で帰るのか~寂しいな~」

律「じゃあ私のサークル活動終わるまで待ってたら? 一緒に帰ってあげるぜ」

唯「やっぱ一人で帰ろっと」

律「なんだよそれ!」

54: 2010/12/15(水) 02:57:32.35
教授「構成要件がどうたらこうたら」

澪(良く考えたら唯が一人で帰るってことは、あいつが接触するチャンスだってことか……)

澪(心配だな……って流石に杞憂か)



唯「ふふふふふふん、ふふふふーふ、ふふふふん♪」

唯(ちぇ~、やっぱり一人だと退屈だな~)

「唯さ~ん」

唯「ん? って、あ、真里ちゃん!」

平澪「やっ!」

55: 2010/12/15(水) 03:08:17.26
唯「こんにちは~。今日平日なのに真里ちゃん学校とかないの?」

平澪(あ、やば……夏休みってわけにもいかないし)
  「今日は1限しか入ってないから、澪に会いに来ようと思って」

唯「あ、そうなんだ~。でも澪ちゃんまだ学校だよ」

平澪「知ってる。メールで聞いた」

唯「真里ちゃんってこの近くに住んでるの?」

平澪(近いっていっちゃうと学校どこって話になるしなぁ)
  「ん~、近くはないかな。最近はちょっと家庭の事情でこっちに良く来るんだけどね」

唯「そうなんだ」

平澪「それよりさ、澪の授業終わるまでちょっと暇だから付き合ってくれないか? 昨日は話できなかったし」

唯「あ、いいよ。じゃ、あそこ入ろっか」

平澪「うん」

57: 2010/12/15(水) 03:18:00.75

平澪「結構いい店だね」

唯「そう言って貰えると嬉しいな。この店気に入ってて結構良く来るんだ」

平澪「へぇ、私も好きだよ、この店」

唯「えへへ」

平澪「それでさ、軽音部での澪のこと教えてくれない? あいつ中々自分のそういう話ってしないからさ」

唯「軽音部での澪ちゃんか~。ベースがとっても上手でね、格好良くて優しいんだ」

平澪(印象は悪くないみたいだな。まぁ唯が誰かの悪口言うってのも想像つかないから大したことじゃないけど)

平澪「へ~、優しいか。私と居るときなんかよく拳骨かましてくるけどな」

唯「律っちゃんにも良くやってるよ~。きっと仲がいい証拠なんだよ。私はそういうことされたことはないけど……」

平澪(……まぁ、好きな奴は殴れないわな)

59: 2010/12/15(水) 03:30:40.36
唯「今度は真里ちゃんが澪ちゃんのこと教えてよ」

平澪「え? 澪のこと? うーん、まぁ何だろな、恥ずかしがりぃで、乙女チックで、突っ込み役で、大して軽音部にいる時と変わらないと思うよ」

唯「何だー、澪ちゃんの意外な一面とか期待してたのにー」

平澪「ははは、多分澪と接した時間では軽音部の方が長いだろうし、軽音部で見せない一面を私に見せるってことはないよ」

唯「そっかー。でも昨日の二人とか見てると、私達との関係とは違う特別な関係がしたんだけどなぁ。心が通じ合ってるっていうか」

平澪(まぁ、自分同士だしな……)

平澪「っと、澪からメールだ。悪い唯さん、私行くね。付き合ってくれてありがと」

唯「澪ちゃんもここに読んだら」

平澪「いや、ちょっと澪と二人で話したい話とかあるからさ。ごめん」

唯「そっか。じゃあまた今度三人で話そうよ」

平澪「そうだね。それじゃ、ありがとね。あ、でも今日私と話したことは澪に黙っててくれる? 勝手に軽音部の澪の話聞いたとか言ったら怒られそうだし」

唯「そうなんだ。分かったよ」

平澪「それと私は、また唯さんと二人で話したいな」

唯「えっ、うん。分かった」

61: 2010/12/15(水) 03:38:40.62
平澪「よっ」

澪「学校終わったら連絡くれって、このメールは何だ?」

平澪「別に、お前の学校が終わる時間を知りたかっただけだけど」

澪「何で」

平澪「暇だからに決まってるだろ。お前が学校終わるのを暇潰ししながら心待ちにしてただけ」

澪「お前、もしかして唯と勝手に……」

平澪「何? 言いたいことがあるならはっきり言え」

澪「……いや、何でもない」

平澪「じゃあさっさと帰ろう。お腹空いちゃった」

澪「私は眠いからちょっと寝かせて」

63: 2010/12/15(水) 03:49:06.85
澪「……なぁ、本気なのか?」

平澪「何が? 寝ないならご飯作ってくれよ」

澪「自分で作れ」

平澪「私の世界では、人間がわざわざ料理する必要ないんだ」

澪「ふーん。って、話を逸らすなよ。本気で唯のこと、好きなのか?」

平澪「多分、惹かれてる」

澪「多分って何だよ」

64: 2010/12/15(水) 03:49:32.08
平澪「好きだよ。好きになった。けど私が好きになったのは、お前の記憶の中の唯だもん。私はお前の立場で唯に関する記憶を見たけど、私自身が接したわけじゃないじゃん。
    よく考えたら、それって恋っていえるのかな?」

澪「お前は、理想のパートナーってのは自分の欠点を補うための人って考えてるんでしょ?」

平澪「うん」

澪「じゃあ、唯がそういう人だと思ったなら、恋って言えるんじゃないの?」

平澪「それなら、これは、恋かな。……でも、何かそうじゃない気もする」

澪「私は違うと思うよ」

平澪「恋じゃないって言うの?」

澪「違う、パートナーは、欠点を補うための人ってとこ」

平澪「わかんないよ。どういうこと?」

澪「さぁな」

65: 2010/12/15(水) 04:02:34.85
チュンチュン

澪「ふぁ~あ、おはよ」

平澪「20時から朝6時まで寝てたよ」

澪「良く考えたら一日徹夜しちゃってたし。夜ご飯どうしたの?」

平澪「仕方ないからコンビニで買った」

澪「じゃあ朝ご飯は作るよ。ハムエッグでいい?」

平澪「ありがと」

澪「……いつまでこっちに居る気?」

平澪「夏休みが終わるまでは」

澪「……仮に、お前と唯が両想いになったとして、どうする気だよ?」

平澪「そういうのは、両想いになってから考える」

澪「おい」

平澪「どうとでもなるよ。私は、自分自身と結婚しようとした女だぞ」

澪「……」

68: 2010/12/15(水) 04:30:59.58
澪(結局今日も家に残してきちゃったけど……)

澪「あ、唯」

唯「あ、澪ちゃん、おはよ」

澪「ああ」

唯「今日も寒いね~」

澪「これからもっと冷え込むよ」

唯「防寒対策しないとねぇ」

澪「……なぁ唯、昨日、真里と何かあった?」

唯「えっ!? ……べ、別に何もないよ?」

澪(唯も、隠すのは下手だな……)

澪「……そっか、昨日真里がこっちに来てたからさ」

唯「そ、そうなんだ」

律「おっふたりさんなんの話~!?」

唯「あ、律っちゃんおはよ~」

律「今日も一日、頑張っていこー!」
唯「おー!」

71: 2010/12/15(水) 04:58:03.93
唯(授業眠たいなぁ……でもちゃんと受けないと一セメの時みたいに澪ちゃんに迷惑掛けちゃうし)

唯(ん? あ、真里ちゃんからメールだ。そういえば昨日話してる時アドレス交換したんだっけ)

唯(今日学校終わったら話せる? か。真里ちゃん今日もこっちに来るのかなぁ)

唯(大丈夫だよ、今日は澪ちゃんも一緒に行けると思うけど、っと)ピッピッ


唯(あ、返信だ)

唯(え? 私一人と話したい? そういえば昨日二人で話したいって言ってたっけ。何でだろ)

唯(私は澪ちゃんとも一緒に話したいけどなぁ。まぁ今日はいっか。分かったよ、と)

72: 2010/12/15(水) 05:13:17.05
律「ん~授業終わった~。よーし唯、今日は一緒に帰ろうぜ! 何ならそのまま遊び行こうぜ」

唯「あ、ごめん律っちゃん、今日は私が用事あるんだ」

律「え~、何だよそれー。つれないなー」

唯「ごめんね」

紬「じゃあ律っちゃん、私と遊びに行こ!」

律「おお、そうするか! 澪はー?」

澪「……」

律「澪?」

澪「……ああ、律、ごめん、私も今日はちょっと用事あるから」

律「そっか。じゃあムギ! 二人で遊ぶか」

紬「うん! 律っちゃんと二人で遊ぶの久しぶりねっ!」

73: 2010/12/15(水) 05:22:23.12
唯「あっ、真里ちゃん。お待たせ」

平澪「やっ!」

唯「でもどうして、私と二人がいいの? どっち道澪ちゃん用事あるみたいだったけど」

平澪「ちょっと、澪の前では話しにくい話だからさ」

唯「?」

平澪「それよりさ、店入ろ、昨日のとこでいい?」

唯「うん、いいけど」

76: 2010/12/15(水) 05:31:59.66
唯「ねぇなぁに、澪ちゃんにしにくい話って……」

平澪「うん、単刀直入に聞くんだけどさ」

唯「うん」

平澪「澪のこと、どう思ってる?」

唯「えっ///?」




澪「ただいま。ちゃんとおとなしくしてたか」

澪「……」

澪「いないし」

澪「やっぱり、唯の用事ってのは、そういうことか」

澪「何だよ、あいつは。突然現れて、引っ掻き回して、それで、どうしたいんだ……」

78: 2010/12/15(水) 05:43:08.55
唯「な、何でそんなこと聞くの?」

平澪「いいから、答えてよ」

唯「え、み、澪ちゃんは、優しいし、いっつも助けてくれるし、かっこいいし……」

平澪「好きってこと?」

唯「う、うん。あ、でも変な意味じゃないよ!」

平澪「……何、変な意味って。そういう風に言う時点で、唯さんは澪のことをそういう意味で好きになってるんだよ。
   それは自分に言い聞かせてるんだ」

唯「えっ/// な、そ、その……」

平澪「……じゃあさ、私は? 私のことは、どう思ってる?」

唯「えっ? そんな、最近会ったばっかりなのに分かんないよ。……あっでも友達だとは思ってるよ!」

平澪「……私だってっ」

唯「え、何?」

平澪「いや、何でもない。あと、澪もあんたのこと好きだよ」

唯「えっ////」

平澪「……これ代金。お幸せに!」ガタッ

唯「あ、ちょ、ちょっと真里ちゃん!?」

79: 2010/12/15(水) 05:57:55.43
澪(あいつはっあいつは何がしたいんだっ)ダッ

澪(唯と会って話してるとしたら、喫茶店にいる可能性が高い)

澪(大学の帰り道にあって、唯が良く行ってる喫茶店っていったら、ひとつしか……って、あれは)

平澪「」ダッ

澪「お、おい!」

平澪「ああ、本物の澪さん! 悪かったな! 偽者の私は、自分の世界に帰るよ!」ダッ

澪「おい!」

澪「……なんだ、あいつ」

唯「あ、澪ちゃ~ん」

澪「ゆ、唯! どうした!?」

唯「ま、真里ちゃんが、私と話してたら、いきなり飛び出しちゃって」

澪「!!」

80: 2010/12/15(水) 06:12:21.87
――本物の澪さん! 悪かったな! 偽者の私は、自分の世界に帰るよ!

澪「あいつ……」

唯「澪ちゃん?」

澪「……ごめん。唯はここで待っててくれ。あいつは、あいつは私がなんとかする!」

唯「う、うん」

81: 2010/12/15(水) 06:19:10.73
澪「おーい、待てよ! 待てよっ私っ!」ダッ

平澪「なんだよ! 付いて来るなよ! 帰るって言ってるだろ!」

澪「……唯に、何て言われたんだ?」

平澪「喜べよ、お前結構、ていうかかなりか? 好かれてるよ。お前の恋は成就するよ」

澪「おい」

平澪「私? 私はさ、最近会ったばかりだから分かんないってさ。当たり前だよな。何かさ、お前の記憶をもらって、私もお前になった気がしてたよ。
   違うよな。私は、単なる偽者なのにな。真里ちゃんなのにな。秋山澪じゃないのにな。私だって秋山澪なのに!!」

澪「お前は秋山澪だよ。でも、この世界の秋山澪じゃない」

平澪「だろ? 私は秋山澪なのに、この世界では秋山澪じゃない。唯にとっては、秋山澪の親戚の真里ちゃんでしかないんだ!」

澪「そんなの、分かってたことだろ」

平澪「分かってたよ! 分かってたさ!」

83: 2010/12/15(水) 06:34:41.87
平澪「分かってたけど、不公平じゃん! 何だよそれ!」

平澪「私だって、この世界の唯のことが好きなのに! 好きになっちゃったのに!」

平澪「この世界の唯と過ごした記憶だってあるのに!」

平澪「でも、この世界での秋山澪はお前で、私じゃなくて」

平澪「じゃあこの世界の唯を好きになっちゃった私の気持ちはどこに行くんだよ……」

澪「だったら、だったら真里ちゃんとしてこの世界の唯を好きになればいいだろ!」

平澪「ははっ、そしたら、秋山澪として唯を好きになった私の気持ちはどうなるんだよ」

平澪「大体私はお前なんだよ? 付き合いの長いお前と付き合いの短い私、どっちも同じ秋山澪なら仮に唯がどっちかを好きになるとしてどっちを好きになると思う?」

平澪「結局私は私の世界の中で恋愛するしかないんだよ。平行世界の人を好きになるってのが、そもそも間違いだったんだ」

平澪「だから私は自分の世界に帰るよ。束の間の夢をありがとう」ダッ

澪「待てっ! このまま帰るなんて許さないぞ」ガシッ

84: 2010/12/15(水) 06:45:02.22
平澪「許さないってなんだよ! 勝手に来て、勝手に帰る。どうもお騒がせしました!
   これで終わりじゃないか。どこにお前が口を挟む余地があるんだよ」

澪「このままうじうじしたまま帰るなんて許さない。挟む余地がなくたって、口を挟んでやる。
  お前は完璧じゃなかったのか? 自分自身とさえ結婚しようとした女が、そんな理由で恋を諦めるのか?」

澪「お前は確かに秋山澪として唯を好きになって、でも唯はお前を秋山澪と扱ってはくれない。でもそんなの、真里ちゃんとして唯と恋愛できない理由にはならないじゃないか。
  昨日自分で言ってただろ。確かにお前は私の立場で記憶を見て、そして唯を好きになったのかもしれないけど、自分自身で唯と接して好きになったわけじゃないでしょ」

澪「秋山澪じゃないのに秋山澪みたいに扱われたがって、私が三年以上かけて縮めた距離を一瞬で縮めようとして。
  間違いがあったとすれば、そこでしょ? お前がこの世界の唯を好きになったことじゃなくて」

平澪「……」

澪「お前はお前として唯のことを好きになって、唯との距離を縮めれば良かったんだよ。それとも、私と対等な条件じゃなきゃ、私に勝つ自信もないのか?」

平澪「……いいよな、そういう余裕のある発言ができるってことは、それだけ唯と築いてきた関係性に自信があるってことだもんな」

澪「そりゃあ、私は完璧じゃないからな。完璧なお前を相手にするには、このくらいのアドバンテージはないと」

平澪「……ふふっ……あはははははっ!
   後悔するぞ。お前が今まわさなくてもいいのにわざわざ敵にまわしたのは、今世紀最大の美少女だ」

87: 2010/12/15(水) 06:56:16.51
平澪「よく考えたら私、こういう、胸が高鳴る恋ってしたことないんだ。というか、すると思わなかった。
   恋なんて、結婚なんて、自分の足りないものを誰かに埋めて貰うものとしか思ってなくて……。
   でも、唯と、この世界の唯と恋をしたら、もしかしたらそういう恋ができるかも知れないって思ったんだ。
   そしたら負けたくないって思って、気ばかり焦って……。そうだよなっ! 私は私として、ゆっくり唯との関係を築いていけばいいんだよ!
   だって私は完璧だからな! たとえ唯が誰かを好きになっても、すぐに私の魅力に気付いて考え直すさ!」

澪「はいはい。でも私だって勿論、負けるつもりはないからな」

平澪「そりゃあ、負けるつもりの相手がライバルだったら面白くない。臨むところだよ!」

澪「と、あそこにその当事者を待たせてたっけ」

平澪「あ、そうだ……。唯に謝らないと……」

88: 2010/12/15(水) 07:02:09.29
澪「おーい唯」

唯「あ、澪ちゃん、真里ちゃん」

澪「真里が変な態度取ったみたいでごめんな。真里は唯と友達になりたかっただけなんだよ」

平澪「ごめん唯さん、なんか私、いろいろ空回りしちゃってて」

唯「ううん、私は気にしてないから大丈夫だよ。ちょっとびっくりしちゃったけど」

平澪「あ、ありがとう」(優しい///)

唯「それより、唯でいいよ。私達もう、友達でしょ」

平澪「え? あ、ゆ、ゆい///」

唯(か、かわいい///)

89: 2010/12/15(水) 07:15:56.67
澪「それじゃ唯、今日は騒がせてごめんね」

唯「ううん、大丈夫だよ。真里ちゃん、また一緒にお茶飲んだり遊んだりしようね」

平澪「う、うん」

唯「澪ちゃんも」

澪「ああ、そうだな」

唯「それじゃあね~」

澪「ああ、また明日」

平澪「じゃあねー」

90: 2010/12/15(水) 07:17:49.23
平澪「明日から、私の怒涛の快進撃が始まるからな。お前の地位もすぐ危うくなるぞ」

澪「はいはい」

澪(まったく、あのまま追い返せば良かったのに、何でわざわざ引き止めちゃったんだろ……)

澪「あ、そう言えばさっきお前、私が唯に好かれてるとか何とか言ってなかった?」

平澪「うっ、あ、あれはなし! どうせ覆る予定の情報を教えてやる必要もないだろ」

澪「なんだよそれ、まったく」

澪(まぁ、こんな奴でも私だし……。何より、唯を好きになって空回りするこいつを応援してやりたくなっちゃったんだよな)

平澪「お前が引きとめたんだから、私が唯のハートをゲットしちゃっても恨むなよ」

澪「ああ、私は絶対負けないからな」

平澪「それじゃ、先にお前の部屋ついた方が唯のハートを射抜けるってことで、よーい、ドン!」

澪「あ、ちょ、ちょっと待てよっ! おい!」

平澪「待てといわれて待ってたら完璧は勤まらないよ!」ダッ

澪「なんだよその理論。まったく、しょうがないな。……走るか!」

ダッ

平行世界澪「探したぞ!この世界の私!」澪「え、ええ!? 私!?」 おわり

92: 2010/12/15(水) 07:31:21.88
というわけで終わります
無書き溜めの弊害というか何と言うか着地点が分からなくなった結果展開が迷走してこんなようわからん展開と結末になってしまいました
設定は割と気に入ってるので今度時間があるときに書き溜めてリベンジするかもしれないし、しないかもしれません
読んでくださった方どうもありがとうございました
自分でもこれが唯澪か良くわからないのですが一応唯澪布教用ssとして書いたつもりなんでこれを読んで唯澪に目覚めたという方が居たら幸いです

大半の方がお気づきだと思うのですが
けいおんのカップリングは唯澪こそ至高とか、時代はゆいみおとか抱き枕とか水平線に太陽が沈んだとかを書いた奴です

今度はまじめな唯澪布教用ssを書きたいと思います

97: 2010/12/15(水) 08:52:41.95

こういう傲慢な澪ちゃんが見てみたいと思ってたんだ
やっぱり可愛いな

引用元: 平行世界澪「探したぞ!この世界の私!」澪「え、ええ!? 私!?」