1: 2013/06/09(日) 11:53:20.00
悪の科学者「きっさまぁぁ! ことごとく私の研究の邪魔をしやがってぇぇ!」

正義の味方「……この女が組織のボス? まだ子供じゃないか」

オペレータ『気をつけて! 悪の組織No100、組織自体は大きくないけど恐るべき技術力を持っているわ!』

悪の科学者「行け! 最終戦闘メカ!」

ロボ「」ギュイィィィン!

正義の味方「」フゥ!

オペレータ『敵戦闘レベル98! 出力100パーセント許可!』

正義の味方「了解。出力100%、ファイナルアタック!」

ロボ「」ギャー!

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1370746399

2: 2013/06/09(日) 11:57:32.41
正義局


正「」フー

オペ「お疲れ様、正!」

正「これでようやく、悪の組織も3ケタ切ったね」

オペ「……あのね」

正「」

オペ「新たに5つの悪の組織の旗揚げが確認されたわ……
   内2つは過去潰した組織の集まりみたい」

正「はあぁー……世界征服なんてして、何やりたいんだその人達……」

3: 2013/06/09(日) 11:59:14.92
局長「問題は数ではないのだよ、正君」

正「局長」

局長「最大の問題は、我が国にのみ被害が集中している、ということ!」

局長「過去君が潰した100の悪の組織、その全てが我が国でのみ悪事を働いているんだ!」

正「しかも最後はもろともアジト爆破するもんだから、資金回収も技術解析もできないんですよね」

局長「最初こそ上も税金引き上げの言い訳や被害阻止のための金の動きが出ると言っていたが、さすがにそんな呑気なことは通用しなくなってきた
   諸外国からはもうこの国ふっ飛ばしたら悪の組織壊滅できるんじゃないのか? とまで言われる始末!」

正「(間違っちゃいない気もする)」

局長「そこでだ! これを見たまえ!」



悪の科学者「ンー!」(猿轡)

4: 2013/06/09(日) 12:06:18.06
局長「これぞ私の計画!」

オペ「局長って口リコンだったんですか?」(軽蔑の眼差し

局長「違うよキミ!」

正「計画っていうのはその子にあらぬことをすることですか?」

局長「違うってば!」

6: 2013/06/09(日) 12:07:30.56
局長「いいかね、彼女は悪の組織No100の首領にして科学者、しかしまだ子供!」

正「洗脳していいようにこき使おう、と」

局長「更生して社会の役に立つ仕事をしてもらおう、だ!」

7: 2013/06/09(日) 12:08:29.29

局長「そこで、私たち正義局は彼女と密約を交わしたのだ!」

オペ「(密約って、響きがいやらしいわ)」

正「(交わした、ってのもなんかいやらしい気が)」

局長「これっぽっちもいやらしくなんかない!」

8: 2013/06/09(日) 12:10:59.59
局長「我々は彼女の研究を可能な限りバックアップする、
   そのかわり彼女はその成果をすべて提供し、我々の制約にも従う、というものだ
   そこから得られる技術は、我が国に多大な利益をもたらすだろう!」

正「なんかヤクザみたいですね」

局長「どこがかね! 罪を許し、しかも研究までさせてあげようという提案を!」

正「どっちがヤクザみたいかは言ってませんが」

オペ「後ろ暗いことがなかったら、普通元悪の組織の首領のほうがヤクザ扱いされてると思うわよね」

局長「……話が進まないから黙っていてくれるかね」

9: 2013/06/09(日) 12:16:28.80
局長「正君、キミには彼女の監視をお願いしたいんだ
   何かを起こした時、対応できるのはキミだけだろう」

オペ「正には無理です」

局長「キッパリ言うね」

オペ「悪の組織に立ち向かえるのが正だけである以上、負担をこれ以上増やすのはどうかと思いますが」

局長「そこだよ、私が何とかしたいのは
   悪の組織には悪の組織の力を
   彼女の技術は、必ず正君の助けにもなるはずだ」

10: 2013/06/09(日) 12:18:50.32
オペ「悪の組織が使っている技術の数々は、確かに解明出来れば大きな戦力と資金になるでしょうけど……」

局長「だろう?」

正「(っていうかおとなしくその方向性でまっとうな金儲けしてればいいのに……)」

オペ「でも、それに正がどれだけ苦しめられたと思ってるんですか!」ダン!

11: 2013/06/09(日) 12:19:42.87
正「いいよ、オペ」

オペ「で、でも」

正「僕にとっては、悪の組織を叩き潰す力が手に入るんならなんでもいい
  敵だとか味方だとかじゃなく、ね」

オペ「……」

局長「……」

12: 2013/06/09(日) 12:21:54.35
正「じゃ、よろしく」

科「ふん、周りくどいことを考えるものだ!」

正「全面的に君のせいなんだけどね」

科「悪人を更正させるなんぞ、私にかかれば一瞬だ!」

正「どうやって?」

科「この……そうだな、電波式脳波改造装置「こだわり脳波一号」をつかえば!」

正「どうやってつかうの?」(どこから出したのかは置いておく

科「頭にかぶせてそのでかいスイッチを押せばOKだ! どうだ簡単だろう!」カポ(かぶせられた

カチ(スイッチオン

科「……」

正「……」

科「」

正「何も変わらないじゃん」

科「あれ、おかしいな」




局長「はははこんな仕事やってられるか!」バリン!(パソコンを窓から投げ捨てた

13: 2013/06/09(日) 12:22:49.12
科「おお、成功だ」

正「一体何が……」

科「これはかぶせた相手の脳波を読み取り周囲の人間に電波送信して性格を似せる装置だ」

正「先に言ってよ」




正が殴り倒したら局長は元に戻った。

14: 2013/06/09(日) 12:24:42.37
正「ほい」

科「? なんだこれは」

正「中学の学生服と鞄と教科書その他もろもろ
  明日から学校に通ってもらうから」

科「は? 私がいまさら何を学ぶと」

正「一般常識」

15: 2013/06/09(日) 12:26:07.80
正「いい? この超小型通信機をもたせておくから、何かあったらすぐ連絡するんだよ」

科「ふん、コレで超小型? 私の手にかかれば!」ズババッ!

科「ははは、どうだ!」

正「いや、分解しただけにしか見えないんだけど」

科「よく見ろ、大きさを100000分の一に」ヒュウウ

風で飛んだ

科「!」

正「……」

科「ま、待て! 今倍率1000000000000倍の虫眼鏡を作ってやる!」

正「新しいの出すからいいよ別に」

16: 2013/06/09(日) 12:27:44.06
学校で自己紹介

科「私の名前はAG-2044だ!」

正『待った』

科「? なんだ」

正『何その名前』

科「私は遺伝子操作で前首領に作られた人造人間だぞ?
  名前なんぞこれしかない」

正『なんでもいいから人間っぽいの名乗っといてよ』

科「えーと、じゃあ、科だ!」

17: 2013/06/09(日) 12:30:21.86
「科ちゃん、どこに住んでたの?」

科「わからん」

「え……」

科「親にずっと外に出るなと言われて、命令ばかり聞いていたからな!
  その後正にとっ捕まったが、それまでどこにいたのかよくわからん!」

「ふ、複雑だね」

18: 2013/06/09(日) 12:34:52.32
授業中

科「」チョコン

正『(ちゃんとまじめにやってるみたいだな……
  当然といえば当然か、おそらく彼女は研究開発用に作られた人造の天才
  本能的に、命令に従順になるように作られているはず
  これなら手間はないかも)』

科「」ウズウズ

19: 2013/06/09(日) 12:39:24.05
放課後

科「あー、学校とはなんと退屈な……」

科「放課後でなければ研究しちゃいかんと言われたし……」

20: 2013/06/09(日) 13:01:39.73
・・・・・

科「? あの席のやつはなんでいないんだ?」

友「風邪じゃない?」

男「違うって、サボりだよ
  あいつ町内会の福引で伊豆温泉当てたんだって」

友「すごーい、いいなぁ」

男「伊豆ってのがまた渋いよな」

21: 2013/06/09(日) 13:02:40.17
・・・・・


科「キュイーン」

友「……」

科「ヴィーン!」

友「……し、科ちゃん、どうしたの?」

科「ビガガガガ・・・・・・」

友「大丈夫?」ペタ(ての平をくっつけた

ジュウ!

友「!?」

正(視覚ステルスモード)「」ガシ!(科? を掴んだ

スタタタタ!

友「!??」

22: 2013/06/09(日) 13:06:00.68
科の地下研究所

正「なにこれは?」

科「ははは! そいつこそ「サボタージュゼロ一号」!」

サボタージュゼロ一号
ただのそっくりロボットとおもいきや、ロボットの経験は遠隔送信で科に送られ、まるで自分が経験したかのように脳にインプットされる。
5分で作ったせいかいろいろと甘い

科「同じ経験を共有できるならサボりにあらず!
  この調子でガンガン続号を作れば研究も大いに捗るだろう!」

正「授業中に異音を発してたけど」

科「見た目はそっくりなんだ、許容範囲だろう」

正「んなわけ…………? 02?」

科の額にある番号に気づいた

科「ははは、どうした、どうし、どどどどガガガ……」

正「こいつもロボットかい!」

23: 2013/06/09(日) 13:15:19.24
正「コピーロボットだらけじゃないか!」

ワラワラ!

正「表に出る前にすべて破壊する! 」

オペ『了解! 確認したけど、そこに生体反応はないわ! 本物が紛れてることはないから安心して!』

正「了解!」バキャー!

24: 2013/06/09(日) 13:22:51.75
科「やめろ貴様!」

オペ『あれは本物よ!』

正「全く、こんな迷惑なことやっといて……」バキ!

ロボ「」バキン!

科「うわぁ!」

正「!?」

正「そ、そうか、経験を共有するから……」

経験を共有するシステム「サボタージュゼロ」
それにより科は、ロボットが破壊されるたび恐るべき氏の感覚を味わっていた!

正「なんとかならないの、それ!」

科「うう、今接続解除をしているとこだ! 5分くらい待て!」

25: 2013/06/09(日) 13:24:21.29

サボタージュゼロ「」ピタ

正「? 動きが止まった?」

科「! ワ……ワタシヲ……」

正「!?」

科「ワタシタチヲハカイスルオトコ、ユルサナイ……」

正「(なんか意志が宿ってる!)」

サボタージュゼロ「」ミシミシ! ガキン!

オペ『合体!?』

正「ど、どうやってるのかはわからないけど駆動部とかを無理やり組み合わせてる!」

科「ぎゃああ! 痛い痛い痛い痛いいたいぃい!」

26: 2013/06/09(日) 13:29:05.51
サボタージュゼロユナイト

正「大きいだけならなんとでも……」

オペ「でも、あの総質量は厄介よ! 気をつけて!」

正「はああ!」

科「」ビク!

正「!」ピタ!

メキ!(拳に叩き潰された

正「ぐ、しま……」

サボタージュゼロU「ギギギィ!」ブン! バシィ!(片足を掴んで地面に叩きつけた

オペ「正! 正! それくらいなら掴まれても、60%のパワーで破壊できるわ!」

正「……そういうわけには……」

27: 2013/06/09(日) 13:33:00.36
正「あーもう! はやく接続解除してよ!」

科「む、無理だ! とても集中できん!」

サボタージュゼロ・U「」ブォン!

正「なんの!」ガキン!

科「痛ッ!」

正「え、これだけで!?」

科「数百体分の感覚が一気に流れ込んでくるんだ!」

正「(こんな状態で破壊したら……)」

28: 2013/06/09(日) 13:36:09.63
正「じゃあ僕はキミが解除するまで何もしない!
  だから早く!」

科「し、しかし」

正「急げ!」

科「わ、わかった!」

29: 2013/06/09(日) 13:40:37.39
科「」カチャカチャ、キュオオオオ! カパ!

正「!?(開頭手術!? こ、これじゃ絶対反撃できない!)」

メキ!

正「ッ!」

科「」ピタ……ピコピコ(電気信号で確認している

サボタージュゼロ・U「ゴアア!」バシン!(踏みつけ

正「くあぁ!」

科「……」

サボタージュゼロ・U「」グリグリゴリ!

正「ぐうぅ……!」

科「……」

科「……」

科「」カポ(頭蓋骨をはめた

科「よし、終わったぞ!」

正「」ヨッシャ!

オペ「100%出力許可!」

正「ファイナルアタック!」

ドォン!

サボタージュゼロ・U「グオォォォォォオォォ!」バラバラ……

科「ぎゃああああああああああああ!」バタン! ビクビク!

正「え!?」

30: 2013/06/09(日) 13:43:57.90
正「解除できてないなら言ってよ」

科「うるせー! お前がなんかしようとしまいとロボが動けば集中できんわ!」

オペ「正が殴られ損じゃない!」

科「ああそうだ!」

オペ「ぬ、抜け抜けと!」

31: 2013/06/09(日) 13:56:59.06
・・・・・

科「はー、今日も学校か……」




正「ふう、トレーニング終了……」

オペ「お疲れ様」

科「……」



科「お前らってまだ16そこそこだろう?」

正「? そうだよ」

科「高校とか行かないのか?」

オペ「私もう大学修了してる」

正「僕は行く暇ないし」

32: 2013/06/09(日) 13:57:38.83
科「あいつら自分は通ってないくせに私に通えとは……
  そもそも学校とはなんのために存在するのだ?
  それさえクリアすれば、通わなくともいいんだろうが……」




正「学校か」

オペ「興味、ある?」

正「いや。暇ないし、学校でてやりたいことなんてないし」

オペ「……そう」

33: 2013/06/09(日) 13:58:43.81
学校


科「よし」

友「? 科ちゃん、なにそれ?」

科「ん? とてもいいものだ、スイッチオン!」

友「!」

科「どうだ?」

友「い、今ならツーランク上の志望校に間違いなく合格できる気がする!
  いや! わざわざ学校目差すのも馬鹿らしくなってきた!」

科「そうだろうそうだろう!」

友「いますぐ推薦取り消してもらってくる!」

科「おう行ってこい!」

正「早まるな!」ガスッ!

友「あうっ!」バタ

34: 2013/06/09(日) 14:00:58.60



「できたぜ一目惚れ薬!」

「馬鹿野郎錠剤なんかより気体のほうが使い勝手いいぜ!」

「へっ! 俺なんて理想の相手を作る装置を設計中だぜ!」





35: 2013/06/09(日) 14:02:27.38


正「これはなんの騒ぎ!?」

科「私は、なぜ学校があるのかを考えた!
  学校、それは学習により知識を養うだけではない!
  一人ひとりが人としてさらなる高みを望むための場所なのだと!」

正「言ってることは立派だけどなんでこうなるんだよ」

科「高みの果てにある最高の人格! すなわち私だ!
  だからこの脳領域コピー機「コピ脳君二号」で私の知識と性格を与えたのだ!」

脳領域コピー機「コピ脳君3号」

対象の脳の信号配列マップをまるまる収め、周囲の人間に書き加えていく
知識も書き込めるのが「こだわり脳波一号」と違うところである

36: 2013/06/09(日) 14:04:05.67

「ついにできた! 土から金を作る装置!」

「金だァ? 時代はレアメタルだろ!」

「今なら永久機関作って金持ちも夢じゃない!」


37: 2013/06/09(日) 14:04:34.28

正「……なんか欲望のままやってるな」

科「うーむ、私はこんな性格じゃないぞ
  元の性格の影響か……?」

正「……(そう考えると科って欲とかないんだなぁ)」

38: 2013/06/09(日) 14:05:40.64

正「もとに戻す方法は?」

科「簡単なことだ、このコピ脳君二号には選択消去機能もある
  この中に入っている私のデータを消去モードで使用すればいい」

科「」カチ!




「あ、あれ? さっきまで頭にあったアイディアが消えていく……」

「どうなってるんだ!?」

友「す、推薦取り消しなんて、私はなんて恐ろしいことを……!」

39: 2013/06/09(日) 14:06:30.96
正「よし」

科「」

科「」

科「」

正「?」

正「!」

他人の場合
元の人格+科の人格-科の人格=元の人格

科の場合
科の人格-科の人格=0

正「うわあああ!?」




機械に人格データが残っていたので事なきをえた。

40: 2013/06/09(日) 14:09:30.81
正「っていうかさ、自分が最高の人格者とか何考えてんの」

科「私はすごいだろうが!」

正「どこがどう?」

科「めちゃくちゃ頭いい!」

正「で?」

科「いろんな発明品を作れる!」

正「確かにそうだけどさ、人のためになるものじゃないよね?」

科「なんで人のためになるものを作る必要がある!?」

正「頭よくってもさ、自己満足に突っ走ったら、はたから見たらすごい人じゃなくってすごく変な人だよ」

科「すごく変な人!?」

正「うん」

科「へ、変な人……」

正「(そういうの気にするんだ……)」

41: 2013/06/09(日) 14:10:49.33
ウオォォォォォォォ!!

地下から響くその叫びはまるで冥府に堕ちたる英雄が自らの名誉を挽回する強き決意の咆哮にも似た気迫の勢いがとんでもない加減で伴っていたという。





30分後。

ガチャ



科「ククククク! 地下に降りてくるがいい! そしてひれ伏せ!」

正「まあ物によるけど」

42: 2013/06/09(日) 14:17:06.41
科「ふふふ、見ろ!
  コイツこそハイパー空気洗浄機「クウキレー」!!」

ハイパー空気洗浄機クウキレー

大きな吸気・排気口を備えた5mほどのボックスとジャバラ状の四肢から成る発明
機構内に取り込んだ空気の有害物質を分析、
バクテリアチャンバーにて専用に改造した分解・無毒化用バクテリアを製造し空気洗浄、綺麗になった空気を吐き出す。

正「なんで手足をつけたの?」

科「勝手に世界中を回って空気を綺麗にしていくのだ! どうだとんでもなく人のためになるだろう!」

正「ふーん」

勝手にという所に一抹の不安を感じる。

科「さあ、スイッチオン!」

科「」カチ! バターン!

科は倒れた!

正「!?」

科「う、うぐ、これは……」カチカチ

ディスプレイ「綿密な計算の結果、人間が活動するかぎり空気をどれだけ洗浄しても再び汚染されるため意味は無い。
       よってまず人間を滅ぼしてから空気洗浄を行う」

科「こ、こいつ天才か!?」

正「何言ってんの!?」

科「」ガク!

正「あ、ち、ちょっと!?」

ヒョイ ダッ

43: 2013/06/09(日) 14:26:15.54

科「うぐぅ……これは改造バクテリアを利用して作った有毒ガスか……」

正「大丈夫なの?」

科「もともと毒を造るのがメインじゃない、私が即氏しなかったのもそのせいだろう」

科「だが、時間をかければより強力な毒を合成するバクテリアを作り出すぞ……」カポ(ガスマスク装備

44: 2013/06/09(日) 15:21:21.80
オペ『標的の進行方向、300m後に住宅街が毒ガスの影響圏内に入るわ!」

正「被害を広げるわけには行かない、最初から100%だ!」

ゴイン!

正「か、硬すぎる!」

科「当然だ! シンプルな作りになっている分、戦闘用ロボットと比べてもはるかに堅牢な作りになっているからな!」

正「なんで堅牢にする必要が!?」

科「紛争地帯も強制的に空気洗浄するためだ!」

正「ああもう……」

科「お前の攻撃にもビクともしないぞ!」

正「なんで誇らしげなんだよ!!」

バクン! (吸気口の蓋が開いた)

ガシ!

正「!?」

ポイ! (機構内に投げ入れた)

バタン! (蓋を閉めた)

オペ『せ、正!』

45: 2013/06/09(日) 15:23:18.69
科「!」

科「まずい!」

オペ『え?』

科「ヤツは正を分析してバクテリアを作り出し分解するつもりだ!!」カチャカチャ

オペ『ええ!?』

46: 2013/06/09(日) 15:36:59.12
オペ『正、聞こえる!?
   急いで脱出しなきゃ危険だわ、ファイナルアタック使用を許可します!』

正「了解、認証確認! ……ファイナルアタック!」

ゴイン! ドォン!
響くような爆音、しかし変わらずクウキレーは低いモーター音を上げながら前進する!

オペ『え! 破損率60%!?』

科「どうやら跳ね返った爆風を受けたらしいな」

オペ『正ー!!』

47: 2013/06/09(日) 15:40:46.29
科「さっきの爆発でも煙が全く上がらなかった、バクテリアが煙を分解したんだ
  となると正の分解もすでに……」カチャカチャ

破損率63%! 69%! 72%!

オペ『!』

科「心配するな! たった今バクテリアの活動を完全停止させる抗バクテリア剤「縛テリア」が……」

ゴォン!

ガン! ガンガンガンガンガン!

科「あーもう、あわてるな! コレを放り込めばそいつはもうただのでかい扇風機だ!」

バキ!

科「へ?」

正「オオオォォォォォ!」メキメキ!

科「!」

わずかに開いた穴から手をつきだし、無理やり押し広げる正。

正「ハァーッ、ハァーッ!」

科「な、なんだ、壊せるんじゃないか心配させて!」

正「」ゴチン!

科「! な、なぜ叩く!?」

正「当たり前だろ!」






科「……無事なのは良かったが……(あの時の強化スーツの損傷は80%以上、ほとんど性能は発揮できないはず……)」

48: 2013/06/09(日) 17:35:16.51
正義局



正「」フー……

局長「お疲れ様、正君」

正「? 局長。どうしました?」

局長「いや、今月に入って30、恐るべきハイペースだが、体に無茶はないかと思ってね」

正「……敵が大したことがないんですよ」

局長「うん、不思議なことにね」

正「不気味です、今まで力を持っていた組織が、明らかに弱体化している」

局長「敵組織の弱体化自体は喜ばしい、しかし、水面下で何かが起こっている……」

正「ですが、多くの組織が弱くなっているのなら今がチャンス
  力を取り戻す前に叩き潰さないと」

局長「だが、そのせいでハードワークになってもしょうがない
   組織に合わせてキミも弱体化しては意味がないんだよ」

正「……そうですね」

49: 2013/06/09(日) 17:36:55.22
科「く……ありえん!」

正「?」

科「何故だ、全くわからん!!」

正「どうしたの」

科「ああ……って、お前平日でも戦闘スーツにヘルメットなのか?」

正「一応普段着用だけど?」

科「普段着用……?(そういや、こいつの素顔見たことないな……)」

正「そんなことより、どうしたの」

科「あ、ああ、こないだ友と一緒にファミレスに行ったんだ」

正「ふんふん」

科「そこで食べたサンドイッチが信じられないくらいうまかったんだ」

正「あー、だから作ろうとしてるわけか」

科「わからん……抽出アミノ酸と構造タンパク、改造風味油や擬似味蕾刺激微粉で、完璧に再現したはずなのに!」

正「普通に作りなよ」

50: 2013/06/09(日) 17:37:36.21
正「パンにハムとレタスとタマネギはさんでドレッシングかけるだけじゃん」

科「だけというがな! なかなか難しいんだ!」

正「ちょっと貸してよ」



グチャ……



科「……」

正「……」

科「」パク

科「! 辛! ありえんほど辛いぞ!?」

正「え? ドレッシングかけすぎたかな……?」

科「ええい偉そうなこと言っといて! お前も料理できないんじゃないか!」

正「……正義の味方は料理できなくてもいいんだ!」ダッ!

科「逃げた!」

51: 2013/06/09(日) 17:38:47.42
学校


科「……おかしい……パン・ハム・レタス・タマネギ・ドレッシング……
  それぞれ専用の調理マシンまで作ったのに、なぜか激辛サンドイッチが……」

友「科ちゃん、料理作るの?」

科「……いや、それが全然うまくできないんだ……
  ここ数日、同じ物しか食べてない……」

友「そ、それは大変だね……
  うちで一緒に作ってみる?」

科「え? 料理できるのか?」

友「成績は科ちゃんのほうがいいけどね、私にもとりえってものがあるよ!」

52: 2013/06/09(日) 17:40:31.79
科「こうやって切って」ダダダダダダダダ!(機械のような精密かつ高速な包丁さばき

友「め、めちゃくちゃ上手じゃん!
  わたしの取り柄……」

科「で、あとは挟んで食べるんだが……」パク

科「ぐは!」

友「!」

科「めちゃくちゃ辛い……涙出てくる……」

友「タマネギそのまま挟んだら、そりゃそうなるよ……」

科「え?」

友「タマネギは水に晒して辛さを抜かなきゃ、生だととっても辛いんだよ?」

科「そうなのか!?」

53: 2013/06/09(日) 17:42:41.60
科「おお、うまい!」

友「でしょ!」

科「ハムの旨味と塩気にタマネギの旨味と甘みが組み合わさり、
  パンのソフトな柔らかさとレタスのシャキっとした歯ごたえ、あふれる水分が
  2つの味を溶けこませジューシーなスープを噛み締めるたび作り出す!
  マスタードとコショウの入ったドレッシングが味を引き締め、舌に心地よい刺激を与えている!!」モグモグ

友「そんな大げさな……」モグモグ

54: 2013/06/09(日) 17:44:54.95
科「ほれ!」

正「? 何?」

科「サンドイッチだ! うまくできたぞ!」

正「くれるの?」

科「ありがたく思えよ!」

正「ごめん、僕正義局から体調管理受けてて。
  指定物以外は食べちゃいけないんだ」

科「す、少しくらい……」

正「僕がいなくなったら戦える人がいないから、万が一もあっちゃいけないんだよ」

科「……」




科「なんだあのバカヤロー! わたしの料理で万が一ってなんだ!」ガツガツ!

55: 2013/06/09(日) 17:51:07.74
ビービー!

オペ『緊急連絡!
   先の戦闘で正がレベル5の負傷!
   スタッフは搬入前に手術室の用意、添付資料の確認を至急!』




オペ「正……」

正「……」(ベッドの上から動かない)



科「……」


科「なんだ……?
  あの包帯を見たら、私の体まで痛くなってくる……」

科「……骨、脳、神経と異常なし……だが、確かに痛む……」

 「……これは一体……」

56: 2013/06/09(日) 17:51:49.74
オペ「正! もう動いて大丈夫なの!?」

正「大げさだなぁ、いつものことじゃん」

オペ「具合はどう?」

正「いつもどーり。一週間もすれば完全に元通りだよ」

57: 2013/06/09(日) 17:52:36.28
一週間後


科「あら、正さん、もう、きずは、だいじょうぶ、なんですか?」

正「……」

科「あら、なんで、そうやって、くびを」ベキャ!



ニセ科「」バチバチ!

正「僕がいない間に偽物立てて何やってんだ……?」

サーチアイ!

正「……地下研究室に、更に下ができてる……」

58: 2013/06/09(日) 18:16:38.24
コツコツ

科「来たか、怪我はもういいのか?」

正「怪我はもうなんともないけどさ、ここは何?」

科「……お前が怪我をしていた時、なぜか私も苦しくなった」
  
科「私は考えた……お前が傷つくと苦しい、それは何故なのか……」

正「……」

科「お前が傷つくと苦しくなるのは、きっとお前が氏んでしまう可能性があるから
  氏んでしまう可能性があると苦しくなるのは、もう会えなくなるから」

59: 2013/06/09(日) 18:21:10.67

科「お前がいなくなるのは嫌だ」

正「!」

科「そこで考えたぜこの天才!」バサッ!

背後にあった布をとると培養槽が!
うっすらと緑の液体に浮かぶ、身をかがめるようにした赤ん坊
その面影は、どことなく……

正「僕のクローンか!?」(素顔の話

科「ふふふ、ただのクローンじゃないぞ!
  私のもてるかぎりの技術を駆使し完成する、お前より30倍優れたお前だ!
  これが完成すれば!
  お前より優れたお前がいれば! お前がいなくなっても私は安心というわけだ!」

正「(もしかしたらわりとマトモなんじゃないかと思ってた僕がアホだった……)」

60: 2013/06/09(日) 18:25:12.38
科「ふふふ、こいつはすごいぞ!
  成長すれば握力は500kg、100mを3秒で走りぬけ知能指数は5000(になると思う)!」

正「……」ツカツカ

科「そしてお前の脳をコピーすればっておい!?」ヒョイ

正「」フゥッ

科「」

61: 2013/06/09(日) 18:25:48.26
正「こういう!」




バチコン!





正「人の!」






バチコン!





正「命を!」





バチコン!




正「弄ぶ!」





バチコン!






正「ようなことは!」





バチコン!





正「やめろ!」






バチコン!!!

62: 2013/06/09(日) 18:34:55.31
科「あうううう……」

正「全く……次やったら許さないからな」

科「うう……わ、私は悪くないのに……この完璧な考えがわからん正が悪いのに……」

正「はいはい全く……」


ピッピッピッ

63: 2013/06/09(日) 18:44:50.51
正「と、言うわけです局長」

子「ダー!」

局長「と、言うわけですといわれても君」

正「できればこのアホが産んだということを一切知らさず漏らさず……
  可能であれば捨て子としてどこかの孤児院か山寺にでも預けて欲しいのですが」

科「アホとはなんだ!」

正「黙ってろ馬鹿」(握りこぶし)

科「……私は成績いいんだぞ……全国トップだぞ……」ブツブツ

局長「……とんでもないことをしてくれたものだね」ヨシヨシ

子「キャキャ」

局長「今までの発明よりずっと厄介だよ、この子は」

科「何を言う! 普通に生まれるボンクラと違ってコイツは超天才!
  に成長させてから培養槽から出すはずだったが、将来の楽しみ加減は保障するぞ!」

正「」

容赦ない拳骨

科「……」




正「では、失礼します」

ガチャ、バタン

局長「……」

64: 2013/06/09(日) 18:48:45.10
科「まったく、あいつは何様のつもりだ!」

科「今日のオヤツ晩飯抜きの上反省文100000枚! 反省文は反省文自動作成マシーンを作ったからいいとして!」

反省文自動作成マシーン

シャーペンを握らせるロボットアームと頭に貼り付ける電極パッド、反省文を考える反省CPUから成る発明。
パッドから反省すべき記憶を読み取り、自動で反省文を書いてくれる。

科「えーとどれどれ」

反省文「正にばれたのは大きな反省点だ、次からは身代わりとはいえおざなりに作るべきではない
    尻を叩かれてひるんだのは間違いだった、こちらの正当性を正しく訴え、強気の姿勢を崩してはならない……」

科「うん、完璧だ! しかもとてもタメになるじゃないか!」

むしろダメになる




ははははははははゴフッゴフ!





正「(何の騒ぎだ)」

子「ダー?」

65: 2013/06/09(日) 19:22:09.18
正「ほら」

科「?」ポス

子「」

66: 2013/06/09(日) 19:22:47.36

科「私に育てろと」

正「当たり前だろ」

科「」

正「当たり前だろ」

科「(無表情が怖)ち、血は繋がってないぞ……」

正「当たり前だろ」ゾワゾワ

科「(殺気が……!)……い、いつまで面倒をみれば……」

正「この子が大人になるまでに決まってんだろ」

67: 2013/06/09(日) 19:24:56.09
科「ははははははははは! 完成したぞ激成長薬「セノ・B」!」

激成長薬 セノ・B

ホルモン操作+電気信号によって細胞の分裂速度を10000倍に促進、急成長に必要なエネルギーを賄うと同時に、
細胞の疲労・老廃物質を発生と同時に消し去る。

子「オォ」

科「さあこれを飲め! お前も大人のかいだ」

正「」

科「」ギクゥ!

正「」

科「(い、いつのまに後ろに!?)」

正「なんでそんなにおびえる?」ヒタ・・・ヒタ・・・

科「ヒィィ!」

科「(怖いなんてもんじゃない!! こ、殺される!!)」

正「」ピタ

科「い、いや別にあれだ薬でこの子を大きくとかそんなこと考えてたわけじゃなくて」

正「ふーん、僕が怒るって思ってたのにそんなことしようとしたんだ?」

科「(ヒィィィィィィィィ!!)」

正「すれば?」

科「……へ?」

正「子供をどうしようと親の自由、僕は口を出さない」

科「え……」

正「それだけ」

ガチャ、バタン

科「……」

68: 2013/06/09(日) 19:53:11.23

子「?」(セノ・Bを手に取った)

科「」ヒョイ(取り上げた)

子「アウ?」

科「……子供か」

排水溝にセノ・Bを捨てる。

科「(早期の成長は細胞にどんな変異をもたらすか、わからんしな)」

科「……」

科「そうだ……そうだ、お前は私の最高傑作! ゆっくりじっくり育ててやるぞ!」だっこで高い高い

子「キャーキャー」

69: 2013/06/09(日) 19:54:20.10
正「よかったよかった」

オペ『正!』

正「? なに?」

オペ『今下水道でカビや細菌が謎の大繁殖をしていることが確認されたわ!
   悪の組織の生物兵器の可能性も』

正「……」




ヨーシヨシ! キャキャ!




正「うん、発生源はわかってるから安心して」

オペ『え?』

70: 2013/06/09(日) 21:25:40.88
科「おい正!」

正「何?」

科「大変なことに気づいたんだ!」

正「だから、何?」

科「私は昼間学校に行くだろ!」

正「うん」

科「子の面倒を見れないじゃないか!」

正「(おお、気づいた)」

71: 2013/06/09(日) 21:27:35.97
オペ『正! 悪の組織が動き出したわ!』

正「わかった、すぐに行く!」

科「え、ちょ」

正「自分で考えてやってみなよ! あ、ここに正義局の連絡先置いとくよ!」タタタ

科「……」






科「ええい頼りにならん奴!」

科「く、学校に連れて行ったらたぶん教師どもに没収されるぞ……」

科「……二度と戻ってこないかもしれん……」

科「!」ピーン!

72: 2013/06/09(日) 21:28:34.64
科「ははは! これぞ瞬間透明スプレー「ミエルコート・ナシ」!」

瞬間透明ミスト「ミエルコート・ナシ」

超極小の偏光プリズムを対象にまんべんなく吹き付け、一つ一つの粒子が光を屈角して対角線上に運ぶことで視認不可能にするスプレー
肌触りはサラサラでほのかに柑橘系の香りつき、防水機能あり
解除時はプリズム粒子を破壊するスプレー「ミエルコート」で可視化させる

科「コレをしゅしゅっとスプレーすれば!」

子「ケフケフ」パッ

科「よし消えた!」





科「同じく透明にしたおんぶヒモで……よし!」

73: 2013/06/09(日) 21:29:13.01
一方そのころ

正「さて、と!」

開幕100%!

オペ「ち、ちょっと! 相手は戦闘レベル60、30%で十分だわ!」

正「ちょっと心配事があってさ。早く帰らないと」

オペ「帰るって……」

正「ファイナル・アタック!」ドゴーン!

オペ「許可してないのに!!」

74: 2013/06/09(日) 21:29:52.55


友「? 科ちゃん、なんか姿勢おかしくない?」

科「ビクゥ! そんなことはない! 決して!」

友「ふ、ふーん……(何をそんな必氏に……?)」

75: 2013/06/09(日) 21:30:49.40
ザワザワザワ

先生「(うう……私の授業の時ばっかりみんな騒がしい……なめられてるんだわ……)」

科「はっ!(子が妙に震えて……そ、そうか!  クラスがやかましいから……)」

科「静かにしろ貴様ら!」ダン!

「「「「ビク!」」」」

科「泣いちゃうだろ!!」

「「「「泣くの!?」」」」

先生「(さ、さすが成績トップの科さん……なんて授業にひたむきなの……!!)」ウッ…

「「「「泣いた!?」」」」

76: 2013/06/09(日) 21:32:31.09
昼休憩、屋上物陰



科「フウ……ミルクも飲ませた、おしめも代えた」(ミエルコートで可視化

科「……おしめ!!」



科「ど、どこにおいとけばいいんだこんなもん!」

科「そうだ! とりあえずスプレーで見えなくしておこう!」シュシュ!


……科はこのことをバッチリ忘れ、屋上は後に謎の異臭で騒ぎになったのはまた別のお話である。


科「さて、もう一度子をミエルコート・ナシで見えなくして、と」シュシュ

科「ふー、どうにでもなると思ったが、かなり疲れるな……」

科「……」

科「zzz……」

77: 2013/06/09(日) 21:37:45.18
友「科ちゃん、科ちゃん!」

科「はっ、ね、眠っていたのか、私は・・・・・・」

友「もう授業始まって」

科「うおおおおおおおおお!?」

友「!?」

科「こ、子! 子がいない!」

友「え、えーと、誰かいたの?」

科「私の子供だ!」

友「え!?」

78: 2013/06/09(日) 21:44:43.62
ウォードコダァァ! シュシュシュシュシュ!

オチツイテー!





正「……」(ステルスモード)

子「ダァダァ」

正「もうちょっとほっとこうか」フフ

子「?」

79: 2013/06/09(日) 23:28:18.90
正「……悪の組織を潰す悪の組織?」

オペ「ええ、他の優秀な悪の組織から人員を吸収し、弱い組織は叩き潰している組織があるようなの」

局長「かつて存在した、最大の悪の組織……おそらく、それに成り代わろうと言うんだろう」

正「……オペ、ちょっと外してくれる?」

オペ「え?」

局長「うむ、すこし秘密の会話があるのでね」

オペ「……了解しました」




局長「……6年前壊滅した、世界最大の悪の組織」

局長「しかし最大規模の組織の崩壊は、その組織に抑えられていた他組織を活発に動かしてしまうこととなった
   それが、現在の悪の組織乱立の原因」

正「悪の組織がこの国を狙う理由は簡単、滅ぼした僕がいるから
  僕を倒し、自らの組織が過去の組織を超えたことを示したいから」

局長「どう思う、この件」

正「あの組織の技術は、未だに世界最高です」

正「あの組織が関わっているなら。
  もし、新たな力を手に入れているのなら……」

局長「次は、勝てない」

80: 2013/06/09(日) 23:34:55.54
休日、子供服売り場

科「うーむ、すぐに服が着られなくなるな……」

子「ウー!」

科「しかしこうやって服を探すのも楽し」

???「」ガシ!

科「!?」

子「!」

???「……ターゲットはこいつか」

科「ぐ……だれだ、お前は!」

???「名乗る義理はないね
    おとなしく我が組織に来てもらう」

81: 2013/06/09(日) 23:41:18.68
ドオン!(着地音

オペ『ターボモード解除!』

正「警告する! 人質を速やかに解放し投降せよ!
  私は正義局の戦闘員だ!
  緊急時に君に対し武力でもって制圧する権限を持ち、その上で氏亡させることも厭わない!」

???「……正義局の正か」ヒュン!

正「!」ガッ!

オペ『! 腕部損傷率80%突破! 敵戦闘レベル修正……380!?』

正「……この戦闘スーツの倍近い数値か……!」

???「口ほどにもないな!」ブン!

ガッ!

オペ『脚部損傷!』

女の声『……悪、先にあの女を確保しなさいと言ったはず』

悪「総帥……しかしこの男は……」

女の声『わかりましたね?』

悪「……了解」バッ!

科「!」ガシ!(捕まった

ダッ!

正「科! 逃がすか、ターボモード!」

オペ『脚部損傷70%、使用不能だわ!』

正「クソ!」

オペ『周囲に展開している局員は移動予測地点にて警戒!
   敵は異常な戦闘力を保有、戦闘は避け報告のみ!』

正「……」

子「ア゙-!」

正「」ギュ

82: 2013/06/09(日) 23:43:06.63
・・・・・・



オペ「……? 何を調べてるの、正?」

正「科のオリジナル……遺伝子操作の人造人間ということは、元の遺伝子の提供者……っていうか、サンプルになってる人物がいるはず」

オペ「それが今回のことに関係している、と?」

正「多分……」

オペ「……あの男の足取りは、私達も調べてるわ
   根を詰めすぎないで、休んでね」

正「ああ、わかってる」

オペ「」コツコツ……

83: 2013/06/09(日) 23:44:20.96
正「……この写真、まさか、科のオリジナルは……
  ! データが最近書き加えられてる!?」

ディスプレイ「やはりみつけてくれたね
       キミだけを招待したい、過去の決着をつけようじゃないか
       因縁の場所にて待つ
                                悪科」

正「……あの女か」バキ!(ディスプレイを殴り壊した

84: 2013/06/09(日) 23:45:06.50

コツコツ

科「……ここはどこだ」

悪「」

科「(……子は正が回収してくれただろうか……)」

悪「総帥、例の女を連れて参りました」

女の声「ご苦労様です。女を部屋に入れた後、あなたは持ち場に戻りなさい」

悪「はっ」

85: 2013/06/09(日) 23:52:28.80
???「はじめまして、私と同じ血を引く方」

科「同じ血?」

悪科「かつて存在した悪の組織最高の科学者、それが私……あなたは私のコピーなのですよ」

科「だからなんだ? 私は私だ!」

悪科「フフフ、あなたの意志など関係ない、私が欲しいのは!」バッ

科「!」

白衣の下には、ピンクや白の肉がごちゃまぜになり、不自然によじれた肉体

悪科「かつてあの男、正は私を頃しました、しかし、体が粉々になっても私は生きていた!
   前もってコンピュータに意識の相互バックアップを取り、肉体は再生され完全な形でよみがえれるはずだった!」

科「……細胞の保存による異常か
  新鮮な細胞から作られたであろう私はともかく、古い技術で長期保存した細胞を使えばそうなるのは当然だな」

悪科「あなたの存在を知ったときは体が震えましたよ!
   これでようやく過去の姿を取り戻せる!」

科「目的は私の遺伝子か?」

悪科「そんなものではありません!
   今からコピーを作っても、体として使い物になるにはそれなりの年数がかかる
   私はそれまでとても待てない! あなたには! あなたの脳には、今すぐ氏んでいただかねば!」

86: 2013/06/09(日) 23:56:11.18
局長「……(何故科君をさらったんだ?
   あの組織からすれば、わざわざ科学者をさらう意味など存在しないはず……)」

オペ「局長!
   正が飛び出して行きました!」

局長「何!?」

オペ「これを見てください!」

局長「……この写真、あの時の……最大の悪の組織の女科学者、悪科の写真か……」

オペ「そして、こっちの写真を」

局長「……? 科くんではないのかね?」

オペ「違います、これは最大の悪の組織の女科学者、悪科の昔の……子供の時の写真
   おそらく、科は悪科の細胞を元に作られています」

局長「!」

87: 2013/06/09(日) 23:56:43.91
・・・・・


戦闘員「」ワラワラ


正「お前らに構っている暇はない!
  出力120%! オーバーリミットモード!」



・・・・・

88: 2013/06/10(月) 00:00:51.79
局長「」ギュギュ!

オペ「局長!? その格好は……」

局長「サポートを頼むよ、科くんの救助に他戦闘員、悪との戦闘、あの女もなにか隠し玉を持っているはず
   正くん一人では対応できないだろうからね」




局長「かつて私も、正君と同じように正義の戦闘員としてこのスーツを着て戦っていた。
   当時最大の悪の組織とね」

オペ『き、局長が初代正義の戦士だったんですか』

局長「ああ。
   その写真の女には手ひどく苦しめられたものだよ
   ……同様に、さんざん作戦を阻止したから目の敵にされてね」

89: 2013/06/10(月) 00:01:41.75
局長「はああ!」ブン!

戦闘員「ギャー!」

正「局長!?」

局長「雑魚は私に任せたまえ! キミは科くんの救出を!」バキ!

正「ギックリ腰で二度と戦えないと聞きましたけど!」

局長「エレキバンだよ! 効き目は抜群さ!」

正「」ダッ!

90: 2013/06/10(月) 00:02:55.93
悪「やっと来たか」

正「……もう警告はいらないね?」

悪「ほざけ!」

ガッ!

ナビ『左腕破損率100% システム維持不可能』

悪「ふん、あの時の手合わせなんぞ本気じゃねえぞ!」ヒュ(膝蹴り

ドス!

ナビ『腹部衝撃吸収許容オーバー』

91: 2013/06/10(月) 00:11:53.41
正「……この姿じゃ不利だね……戦闘スーツオープン」

ナビ『接敵中です、認められません』

正「オートナビゲーション、モードオフ」

ガシャン!
プシュー!(戦闘スーツのヘルメットを外した

悪「! そ、その顔は……」

正「キミと同じ顔だろう?」

悪「ま、まさか、俺は……」

正「コピーだよ」

悪「ち、違う! 俺はオリジナル……改造人間だ!」

正「……違うよ」

悪「黙れぇ!」



悪「……今は真実はどうでもいい、総帥を問い詰めるにも手柄は必要だ!」



正「……」ザッ!

悪「ふん、戦闘スーツも破損しきった状態でこの俺と戦うつもりか!」

正「戦闘スーツなんて必要ないからね、僕は」

メキ!

悪「!」

92: 2013/06/10(月) 00:16:56.76
正「」ガシ!

ギギギギギ!

悪「(ば、馬鹿な! 振りほどけない!)」

正「彼女は僕に、僕達……局長のコピーに様々な実験を行ったよ
  過剰投薬なんて当たり前、無茶苦茶な遺伝子を組み込んだり、なんの意味もなく体を急成長させて老氏させたり
  実験、って言うより、局長への八つ当たりだったのかもね」

正「何千もの個体が氏んだ中で、偶然生き残ったのが僕だ
  僕だけはどんなことをされても氏なず……めちゃくちゃな改造の幸運か、桁外れの力も手に入れた
  その力で彼女の支配から逃れ頃し、組織を叩き潰した」

悪「この……」ダン!

バシ!

正「見たところ、キミは僕のデチューン版。
  偶然の産物である僕自身を安定して作ることは、さすがに無理だったみたいだね」

悪「お前……! さっきのは本気じゃ……」

正「(自力での戦闘は強力だけど、負担が大きすぎて長時間の戦闘はとてもできない……
  局長が来てくれなきゃ、とても使えなかった
  教える必要なんて、ないけどね)」

ガスッ!

悪「そん、な……」バタ!

93: 2013/06/10(月) 00:19:51.11
パチパチ

悪科「さすが、奇跡の産物、とでも言っておきましょうか」

科「正!」

正「(科、無事だったか……)
  これがお前の自信の源だったなら、残念だったな」

悪科「悪はそもそも、あなたにあなた自身の戦闘能力を使わせるための駒」

正「悪いけど、これくらいなら10人まとめてもどうとでも……!?」ガフッ!

94: 2013/06/10(月) 00:21:17.14
悪科「ふふふ、この世で唯一、あなたにだけ効くウイルスですよ
   それでも通常時なら意味はありませんが、本来の力を使って疲弊し免疫能力が下がった今なら、効果は絶大だ」

正「……」

悪科「おっと、気を失われては困ります。本番はこっちですよ」カチャ(注射器を取り出した

悪科「コチラはヌクレオチドを有した変異蛋白。遺伝子に組み込まれ構造を変異させる。
   これを体内に注入すればあなたの代謝機能は次々と消化細胞を産み出し、自身を消化し始めます
   消化された体は体内・体外細菌により急速に腐敗、悪臭を放ちながら肉液と化し、最後には何も残りません!」

科「や、やめろ!」

悪科「ふふ、なぜあなたを未だ生かしていると思いますか?
   この男がグズグズの肉液と化すところを見せるためですよ!
   醜く氏にゆくさまを仲間に見られる、最悪の汚辱をこの男に味あわせるためですよ!」

科「貴様……!」

悪科「ご安心を!
   あなたの脳を今の私の体に移した後、同じように頃してあげますからねぇ!」

95: 2013/06/10(月) 00:23:26.89
パァン!

悪科「あ……」

局長「……」

局長「……すいぶんと、久し振りだね」

悪科「フフフ、私の、醜い、この体、笑えるでしょう?」

悪化「ああ、最後くらい、生涯のライバルだったあなたには、昔の姿で……会いたかった……」

局長「……」

96: 2013/06/10(月) 00:24:33.54

科「正!」

オペ『確認……体機能一部麻痺……でも、命に別状はないみたい……よかった』

局長「肩をかすよ」

正「……大丈夫です」

局長「そうか、ならキミは先に戻っていてくれ、私は少し調べてみる」

正「いえ、僕も確認したいことが……」

科「わ、私も調べたいことがある!」

97: 2013/06/10(月) 00:25:45.75
正「ふー……」

科「だ、大丈夫なのか?」

局長「やはり肩を貸すよ」

正「すいません……」

局長「あの日もこうだったね」

正「ええ、組織を破壊しつくして力尽き、氏にかけた僕を拾ってくれた
  敵か味方かなんて、あの時はわからなかったはずなのに」

局長「子供だからね、敵とかじゃない、助けなければ、とだけ思ったよ」

正「ふふ、科の処分を差し止めて、更生なんて考えたのも、ですか?」

局長「そうかもしれないね」

98: 2013/06/10(月) 00:26:50.76
……

科「……SHINANO……胎児の状態だが、私のコピーか!? やはり、一応作っていたのか……」

正「こっちは僕の……っていうか悪のコピーだね……やっぱり、量産するつもりだったんだ」

……

99: 2013/06/10(月) 00:28:44.74

局長「今回はご苦労だった、みんな」

オギャーオギャーオギャー!

正「弟が100人も増えたのは本当にご苦労です」

科「妹が100人も増えたのもなんとも言いがたい」

ギャー! キャキャ!

局長「それなんだがね……
   あそこはあくまでも研究施設で」

正「うわ聞きたくない」

局長「私も知りたくなかったよ……製造工場が各地に作られていることが確認された」

科「大変だな正は」

局長「……キミの遺伝子データもその工場に送信されているのが確認されてね……」

科「」

100: 2013/06/10(月) 00:29:27.80
203子「オギャー!」

局長「ああもうはいはい……203子も432子も泣き止んで……」

正「ああ! ようやく眠った50から130子が!」

オペ「よしよし!」

101: 2013/06/10(月) 00:30:18.77

悪「なんで俺までこんなこと……」

正「キミの弟や妹たちだろ!」

悪「んなこと言ったらお前の弟でもあるだろ!」

科「そうなるとお前も正の弟にならないか?」

正「ていうか僕らみんな局長の弟になるんじゃ……」

オペ「なんでもいいから手を動かして!」

科「名前も今週中に! 一人5000人分だからな!」

102: 2013/06/10(月) 00:30:53.99
局員「局長! 新たに4つ、コピーの製造工場が……」

局長「またかね!?
   この調子だと10万を超える危険が……」

局員「このままでは資金繰りが……」

科「そういうのはいいからお前らも手伝え!」

局員「は、はいっ!」

103: 2013/06/10(月) 00:33:15.14

正「科! 子育てロボとか作れないの!?」

科「機械に育てさせたらダメだ! 人間が愛を与えてやらねば!」

オペ「こんな時だけ正論言わないでよ!」

悪「よ、よしよし!」

局長「もっとやさしくなでたまえ! 首を折る気かね!?」

子「ヨシヨシ」

悪「俺を撫でるなぁぁ!」






おしまい

104: 2013/06/10(月) 00:44:00.33
最近のヒーローは鬼畜なので普通のヒーローを書きたかったのですが、読み返すと読みにくくてわかりにくい……
タイトルも全く内容に関係なく、タイトルで読み始めた人には申し訳ありません
最後まで読んでいただけた方、ありがとうございました。では。

105: 2013/06/10(月) 01:21:16.68
よかった

引用元: 正義の味方「これで悪の組織100個目だよ……」