1: 2014/10/09(木) 20:06:17.44



ワァァァッ
ユッキー、ユッキー!

友紀「みんなー、ありがとー!」

P(姫川友紀。うちの事務所のアイドルだ)

P(少し前までは飲んだくれの野球好きだったが…総選挙をきっかけに今ではうちの事務所のエース格に上り詰めた)

友紀「それじゃラスト1曲、いっくよー!」

P(今日は地方のライブ活動。俺も付き添いとして同行することになった)


https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1412852767/

2: 2014/10/09(木) 20:12:08.53

P「お疲れ様、友紀」

友紀「いやー、疲れたけど楽しかった!」

P「今日は歌詞を間違えなかったな」クスッ

友紀「あれー、あたしそんなに歌詞間違えたことあったっけ?」メソラシ

P「たくさんあるぞ。そしてこっちを見ろ」

友紀「過去を振り返ってちゃビッグにはなれないよ」キリッ

P「少しは省みなさい」

3: 2014/10/09(木) 20:15:56.21

友紀「ところでプロデューサー。帰るのって明日だよね?」

P「ああ。今日は旅館に泊まって明日帰るぞ」

友紀「旅館! お酒!」ガタッ

P「酒も勿論あるぞ。ライブに向けて節制してたご褒美だ」

友紀「やったー! 話がわかるよプロデューサー!」

P「今日は好きなだけはしゃいでいいぞ」

友紀「姫川、はしゃぐ」

P「和久井、折檻する」

友紀「ぐう畜だし留美さんここにいないし!」


4: 2014/10/09(木) 20:18:45.80

…旅館…

P「うーし。それじゃチェックイン済ませてくるからここで待っててくれ」

友紀「りょーかい♪」

友紀(それにしても…見方を変えればこれ、プロデューサーとの二人旅だよね)




受付「それがですね…」

P「…えっ!?」

友紀(ん? なんか揉めてる?)

5: 2014/10/09(木) 20:21:25.89

友紀「どったのプロデューサー」ヒョコッ

P「ああ、実はな…ちょっと手違いがあったみたいで」

受付「申し訳ございません…こちらの不手際でご予約通りの部屋が用意できていなくて…」

友紀「えっ!? もしかして泊まれないの?」

受付「露天風呂付きの別のお部屋なら用意できるのですが…」

P「あれ、でもその部屋って俺たちが予約した部屋より料金が上のはずじゃ」

受付「今回はこちらの不手際です。追加料金はいただけません!」

P「それじゃ…いいか、友紀?」

友紀「いいよ。ミスは誰にだってあるしね!」

6: 2014/10/09(木) 20:24:00.04





友紀「あれ、そういや今回は二部屋じゃないんだね」

P「…ちひろさんに直談判したんだが通らなかったんだ」



ちひろ『プロデューサーさんが手を出さなければいいだけの話ですよね♪』ニコッ



P「友紀、男と一緒の部屋でも平気か?」

友紀「平気だよ? なんで?」キョトン

P「あ、うん。平気ならいいんだ」

P(こいつはそういう奴だったな…俺が意識し過ぎなだけか)

7: 2014/10/09(木) 20:25:54.92



カポーン…

P「ふぅー…いい湯だな」

P(飯を食べ終わったと思ったら友紀の奴、寝てしまった…疲れてたみたいだな)

P「まぁ風呂は朝でも入れるし問題ないけどな」





ガラガラガラ…

友紀「プロデューサー、背中流しに来たよー♪」

P「………はぁ!?」ザバッ

8: 2014/10/09(木) 20:27:31.25

P「おい友紀、お前寝てたんじゃなかったのか!」

友紀「お腹がいっぱいになったから横になってただけだよー」

P「そ、そうか…でも、背中を流しに来るってなんだよ」

友紀「んー? 日頃の恩返しってやつかな?」

P「恩返し?」

P(どういう風の吹き回しだよ一体…)

9: 2014/10/09(木) 20:29:50.62

友紀「ほらほら、そこに座って!」

P「あ、はい」ストン

友紀「じゃあ洗ってくよー♪」アワアワー

P「お、お願いします…」

友紀「力加減はどう、痛くない?」ゴシッゴシッ

P「うん、丁度いいかな」

友紀「背中は一人だと洗いにくいからねー。しっかりやるよ!」

10: 2014/10/09(木) 20:31:56.67

P「しかし…洗い方が丁寧だな」

友紀「そう? こんなもんじゃないかな?」ゴシゴシ

P「友紀ってもっとガサツかと思ってたよ」

友紀「あー酷い! あたしのことそんな風に思ってたの?」

P「ゴメンゴメン。今度からは改めるから許してよ」

友紀「もー、あたしだって女なんだよ?」

P「そうだな。友紀は女の子だな」

友紀「それじゃ脇下洗うねー。ちょっと腕挙げて」

P「はいよ」ヒョイッ

11: 2014/10/09(木) 20:33:55.99

友紀「それじゃ流すねー」シャーッ

P「あースッキリした。ありがとな、友紀」

友紀「どういたしまして♪」

P「それじゃ、風呂に浸かりますか…」

友紀「…そうだ、プロデューサーもあたしの身体洗ってよ!」

P「………はい!?」

友紀「洗いっこしようよ! ほら、早く早く!」

P「ちょ、ちょっと待て」

P(それは流石にマズイ! 幾らなんでもそれは…)

12: 2014/10/09(木) 20:37:09.35

友紀「どうしたのプロデューサー? 早く洗ってよー」バタバタ

P(…意識しなけりゃ大丈夫だ。うん、きっとそうだ)

P「わかったわかった。洗うから!」

友紀「やったー! それじゃ、よろしくね?」

P「えーっと石鹸は…あった」モコモコ

P(…それにしても、うなじが綺麗だな。普段見えないから尚更ドキッとしてしまう)

友紀「ねー、まだー?」

P「ああスマンスマン、洗うからな」

P(意識しなけりゃって言った途端これだよ!)

13: 2014/10/09(木) 20:39:34.20



ごしごし…
さすさす…

P「力加減はどうだ?」

友紀「んー、ちょっと弱いかな? もう少し強めでいいよ」

P「それだとこの位かな…」ゴシゴシ

友紀「あっ、そのくらいが丁度いいよ!」

P「了解…」

P(背中もキレイだな。あまり露出の多い服は着せてないが…これなら背中の空いたドレスもいけそうだな)

14: 2014/10/09(木) 20:43:40.47

P「それじゃ流すぞー」シャーッ

友紀「ひゃー!」

P「冷たい水じゃないだろ…」

友紀「むぅー、つまらん」

P「自分の担当アイドルに冷や水ぶっかけたりはしねえよ」

友紀「え? でも幸子ちゃんは」

P「あれは…うん、仕方なかったんだ」

友紀「うわー、幸子ちゃんかわいそー」

P「あの後フォローしたから!」

15: 2014/10/09(木) 20:48:10.71

P「ほら、流し終わったぞ」キュッ

友紀「うん、ありがとー!」

P「それじゃ、風呂に浸かるか…」

友紀「そーれ、ざぶざぶー♪」バシャーン

P「走るな、こけるぞー」

16: 2014/10/09(木) 20:50:16.85

ちゃぷん…

P「ふー…いい湯だな」

友紀「そうだねー」ギュッ

P「…あの、友紀? ちょっと近くないか?」

友紀「えー? そんなことないよー」ケラケラ

P「もう少し離れなさい」

友紀「そんなー、いいでしょ別にー?」

P(なんか友紀がおかしい。妙に顔が赤く………ん、顔が赤い?)

17: 2014/10/09(木) 20:51:43.39



友紀「ぎゅーってするとあったかいよー?」ヒック

P(コイツ…絶対酒入ってやがる!)



18: 2014/10/09(木) 20:54:36.24

P「おい友紀! お前酒飲んでるだろ」

友紀「うん、飲んだよー。ビール缶2本空けたよー♪」

P「なんで酔っぱらいながら風呂に突撃してきたんだよ…」

友紀「だって、シラフじゃこんなことできないじゃん」

P「えっ」

友紀「プロデューサーにこんなに近づける機会なんてそうそうないからね。油断してるとかっさらわれちゃうよ」

P「…はい?」

19: 2014/10/09(木) 20:56:51.23

友紀「…ねぇ、プロデューサー」



ぎゅっ…

友紀「プロデューサーはあたしのこと、女って意識してる?」

P「う、うん…イシキシテルヨ?」

P(やわらかいやわらかいなにかあたってるやばいやわらかい)

友紀「あたしだって、普通の女の子みたいに恋するんだよ…?」

20: 2014/10/09(木) 20:58:52.65

友紀「プロデューサー…」

P「ゆ、友紀…」

P(上気した頬に潤んだ瞳。普段のやかましい彼女はどこにもなかった。あるのは、年相応の恋をする乙女の顔…)

友紀「ん…」

P「えっ、ちょっ、まっ」

P(友紀の顔がどんどん近づいて―)

21: 2014/10/09(木) 21:01:27.37




だきっ

友紀「すー、すー…」

P「………は?」

P(こ、コイツ…寝やがった!)

友紀「すぴー…すぴー…」

P「………まぁ、疲れもあっただろうな」

P(さっさと湯から上がって運びますか…)

22: 2014/10/09(木) 21:04:23.27





友紀「………ん、あれ?」ムクッ

P「おっ、起きたか」

友紀「…えっと、あの、その」カァァ

P「…いろいろ言いたいことはあるが、一つだけ言わせてくれ」

友紀「…怒ってる?」

P「いろいろ危なかったからな。まぁ酒飲んで風呂場に突入してきたことは大目に見る」

友紀「え? それじゃあ…」

23: 2014/10/09(木) 21:07:23.19

P「俺も友紀も、今は大事な時期だ。友紀の気持ちには答えられそうにない」

友紀「…」

P「だから、来たるべき時が来たら…俺の方からプロポーズさせてくれないか?」

友紀「!」

P「スマンな、こんなプロデューサーで…」

友紀「…今の言葉に二言はないよね?」

P「ないぞ。俺も本気だ」

24: 2014/10/09(木) 21:10:06.20

友紀「…プロデューサー!」バッ

P「わっ!? 急にとびかかるな!」

友紀「もう放さないからね? 絶対放さないから!」ギューッ

P「いたいいたい力強いから!」

友紀「…えへへ♪」

P「だから、これまで以上に頑張ってくれよ?」

友紀「うん、あたし頑張るよ!」

25: 2014/10/09(木) 21:13:53.45

…後日…

拓海(…最近、友紀のヤツが変わった)

友紀「ありすちゃん、ここは5だよ!」

ありす「絶対7です。間違いありません!」

拓海(レッスンに遅刻することはなくなり、二日酔いで事務所に来ることもなくなった)



まゆ「あら、友紀さん。ピアスですかぁ?」

友紀「うん! 似合ってるかな?」

まゆ「アクセントになってて素敵ですよぉ」

拓海(それどころかオシャレにまで気を使いだした。ユニフォーム姿でいるほうが珍しくなった)

26: 2014/10/09(木) 21:16:17.02

拓海「なぁ友紀。最近何かあったのか?」

友紀「あったといえばあったけどー…ナイショ!」

拓海「ふーん…誰かとの約束とかか?」

友紀「…うん、そうだね」



友紀「女房役との、約束だね…えへへ♪」

友紀(でも今度女房になるのは………あたしの方だけど!)



おわり。

27: 2014/10/09(木) 21:23:32.77
ユッキは畜生キャラづけされはちだけど、可愛い女の子だよ?

読んでくれた人はありがとう。それじゃ

32: 2014/10/09(木) 21:36:40.81
ぐうかわユッキ

33: 2014/10/09(木) 21:53:08.87
サンキューユッキ

引用元: 姫川友紀「ほろ酔い恋心」