1: 2012/05/27(日) 13:16:21.95
ほむら「しにたい」

まどか「だ、だめだよ!」

ほむら「どうして」

まどか「どうしてって……」

ほむら「あなたに私の苦しみがわかるの?」

まどか「え、えっと……うぅ……」

ほむら「安っぽい同情はやめて」

4: 2012/05/27(日) 13:19:47.22
ほむら(もうやだ)

ほむら(まどかはいつも契約する、巴マミも理解しようとしない
     美樹さやかには毛嫌いされる、佐倉杏子はもういいや名前読むのもめんどい)

ほむら(もうやめたい)

ほむら(何もしたくない)

ほむら(ずっとこの一ヶ月を繰り返していたい)

ほむら(そうだ競馬しようかな)

ほむら(もう何が来るかわかってるし)

ほむら(ああだめだ、たまに順位が変わるんだった)

ほむら(あーあ、しにたい)


まどか「ほむらちゃん……」

7: 2012/05/27(日) 13:24:39.84
ほむら(学校めんどい、もう帰ろう)

まどか「ほ、ほむらちゃん……どこに行くの?」

ほむら「ソブンガルデ」

まどか「……え?」

-帰り道-

ほむら(平日の昼間に自由に歩くのって気持ちいいわ)

ほむら(……これから何しよう)

ほむら(まっすぐ家に帰っても、どうせやることないわ)

ゲーセン「はぁホットケーキおいしい」

ほむら(ゲームセンターか、この時間なら空いてそう)

ほむら(千円しかないけど、いいや
     ワンコインやっていこう)

8: 2012/05/27(日) 13:31:03.38
ほむら(あーうるさい)

ほむら(そういえば私ってゲーム嫌いなのよね)

ほむら(あっははははははははははははははははははなんで入ったのかしら)

ほむら(潰れればいいのに)

杏子「ん?」

ほむら(帰ろ)

杏子「おい、って……聞こえてねえか
    こんな時間にどうしたんだ? 魔女探しってわけじゃなさそうだし」

杏子「まあいいか、何かあったらあっちから接触してくるもんねぇ」


どこぞの先生「ちょっと君、見滝原中の子よね」

ほむら(ああ、制服のままだったか)

どこぞの先生「学校は? 悪いけど連絡させてもらうから、名前を」

ほむら(あーうざい)

杏子「なッ!?」

杏子「てめッ! 何変身して……!」

9: 2012/05/27(日) 13:36:20.90
ほむら(これどうしよう、いいや、台車台車と)

-大通り-

ほむら(ふうん、こうやって交通事故って起きるのね、あーめんどい)



杏子「てめぇ、何考えてんだ」

ほむら「誰?」

杏子「……ふざけてんのか!」

ほむら「ああああああああああああああああああああ」

杏子「ッッ!?」

ほむら「めんどいなあ……」

杏子「どうしたんだよ……アンタ」

ほむら「しにたい」

杏子「は、はあ? いやアンタどっちかっていうと……やりたい方だろ、今の見てたらさ」

ほむら(帰ろ)


杏子「い、いきなり消えんのかよ!?」

11: 2012/05/27(日) 13:40:27.35
ほむら「しにたい」

まどか「……」

ほむら「つかれた」

まどか「え、えっと……」

ほむら「……まどか」

まどか「なっ、なに……?」

ほむら「ねむい」

まどか「う、うん、寝たらいいと思うな……保健室いく?」

ほむら「……いかない」

まどか「そ、そうだよねっ」


まどか「ねえ……何があったの?
     先週までは頑張ってたのに……」

ほむら「恋をしたの」

まどか「えっ!?」

ほむら「嘘」

12: 2012/05/27(日) 13:48:06.80
まどか「何があったのかさ、教えてほしいな……
     一人で悩むよりいいと思うし、その……ほむらちゃんの力になりたいから」

ほむら「無理じゃない?もう」

まどか「そ、そんなことないよ」

ほむら「根拠もなしによく言えるわ
     もう助かりたいとも思わない、何もかもどうでもいい」

まどか「……だめだよ
     そうやって自分を粗末にしちゃだめだよ
     ほむらちゃんのことを大切に思ってる人の……ことも……あれ」

ほむら「……」

まどか「あれ……今の、私……ずっと前に、誰かに言われたような」

ほむら「……期待するのもめんどい」

まどか「え……?」

まどか「と、とにかくね」

ほむら「あなたにできることは何もない
     何もしないことが、私にとっての最善」

まどか「…………うん」

ほむら(……帰ろ)

13: 2012/05/27(日) 13:55:03.90
ほむら(……使命とか、まどかとか、もうやめる
     いつか佐倉杏子が言っていたように、この力も自分のために使う)

ほむら(錬金術でもしようかしら)

ほむら(馬券買おう)

ほむら(ああ、あれ子供は買えない)

ほむら(はぁむかつく)

ほむら(この世界滅べばいいのに)

ほむら(こうやって呪ってれば魔女になれるかしら)

ほむら(魔女になったらどうしよう、ワルプルギスでも倒してみる?
     それとも三原山からゴジラでも呼び出す?)

ほむら(そうだ、昔のゴジラのビデオ見よう)

ほむら(……あー、ビデオデッキ壊れてるのよね
     しにたい)

15: 2012/05/27(日) 14:01:51.84
まどか「お、おはようっ」

ほむら「……」

まどか「……うぅ」

ほむら「ねえ」

まどか「なにっ?」

ほむら「……なんだっけ」

まどか「え……えっと! おはようっ!」

ほむら「……おはよう」

まどか「挨拶って大切だよねっ」

ほむら「挨拶返すの面倒だわ、返さないともっと面倒だし、だからって返し方一つで面倒になるし
     こんな習慣消えてなくなればいいのよね、いっそ言葉自体なくなったら人間は本来の本能に」

ほむら「……なんでもないわ」

まどか「…………あはは、びっくりした」

ほむら「……しにたい」

まどか「それ、禁止」

17: 2012/05/27(日) 14:11:17.70
まどか「……何があったの?」

ほむら「つかれた」

まどか「うん……」

ほむら「……どうしようもならない問題がある
     私はその問題を解決しないといけない
     私には同僚がいて、その同僚は問題を解決できるけど代わりに解雇されてしまう」

まどか「えっと……」

ほむら「まどかなら、これをどうやって解決するの?」

まどか「ええ?
     ……どうして解雇されちゃうの? 問題を解決したら、きっと……会社?にとってもいいことなのに」

ほむら「さあ、理由はともかく解雇されてしまうのよ」

まどか「……ほむらちゃんが解決しても、解雇されちゃうの?」

ほむら「どうかしらね、解雇されるのは同じだけど、それがいつかはわからないわね」

まどか「よ、よくわかんないけど
     それがほむらちゃんが疲れちゃう理由なんだよね……?」

ほむら「……さあね」

ほむら「教えてあげない……」

18: 2012/05/27(日) 14:17:37.74
まどか「二人で解決したら、二人共解雇されちゃうのかな」

ほむら「ええ、でも同僚の方が先ね、統計的に」

まどか「……じゃ、じゃあさ
     解決しないのはどうかな」

ほむら「……」

まどか「そんなに大変な問題なら、別の解決法を考えるとか……」

ほむら「……そうね、何もしないわ」

まどか「え……?」

ほむら「でも、解決しないと住んでる街が壊れてしまうとしたら」

まどか「ええええ……」

ほむら「……ただの例え話よ、忘れて」


まどか「忘れないよ
     なんでもない話だったら、きっと話したりしない、そうだよね?」

ほむら「さあね、私はただあなたを付きあわせたいだけだった」

まどか「……それなら、私は嬉しいな」

ほむら「…………そう」

20: 2012/05/27(日) 14:23:38.22
ほむら(買い物めんどい、何も食べたくない、でも食べないとしんじゃう)

ほむら(あれ、しにたいんじゃなかったっけ)

ほむら(……しねばいいのに)


杏子「おい」

ほむら「誰?」

杏子「……ちょっと来いよ」

ほむら「痛い」

杏子「こうでもしないと逃げられるからな、人気のないとこに行くだけだ」


杏子「……で? この前のも含めて説明してもらおうか」

ほむら「…………諦めたのよ」

杏子「はあ? もっと要領を考えて話しなさいよ」

ほむら「考えるのも面倒」

杏子「……なら好きなように話せよ」

ほむら「茶番ね」

22: 2012/05/27(日) 14:31:36.03
ほむら「話を聞いてどうするつもり?
     百聞は一見にしかず、現実はあなたが見た通りよ
     私はただの殺人者、場合によってはあなたの敵」

杏子「……アタシが聞きたいのは、どうしてそうなったかってことだ」

ほむら「聞いてどうするの?
     ありがたいお経でも唱えてくれるのかしら、聖職者さん」

杏子「…………どこまでアタシのこと知ってんだよ
    まずは話せよ、対応はそれから考える」

ほむら「だから、諦めたのよ、何もかも、全て」

杏子「それは魔法少女のことか?」

ほむら「YES、でもNO」

ほむら「言ったでしょう、全てよ」

杏子「……まぁそういうときもある
    でもよ、どんなに自暴自棄になっても、この前のは無しだ」

ほむら「……」

杏子「……アタシも人のことは言えない、けどアンタのは根本的な意図が違う
    そんなんじゃ、苦しむのは自分だよ」

ほむら「ありがたいお言葉ね」

25: 2012/05/27(日) 14:40:26.35
杏子「しにたいって言ったのも、そういうのが原因なんでしょ?」

ほむら「……さあね
     もう帰るわ」

杏子「あ、ああ……また話したくなったら来いよ、相談なら乗るからさ」

ほむら「あなた、良いシスターになれそうね
     きっと育ちがいいのね」

杏子(……なれたら、こんな生活してないよ)



ほむら(つい、くだらないことを喋ってしまったわ)

ほむら(……ずっと前の世界でも、佐倉杏子は良い先輩だったわね)

ほむら(今じゃ私の方が先輩)

ほむら(笑えないわ)

ほむら(……しにたい、こんな世界も、こんな自分も、全部消したい
     全部消して、何もない空白で馬鹿笑いして終わりたい)

ほむら(なんで生きてるのかしら)

ほむら(……ああ、まどかを助けるんだっけ)

ほむら(あはははははははは、おもしろい)

27: 2012/05/27(日) 14:51:44.79
ほむら(もう、学校もいいや)

ほむら(ずっと寝てよう……時間が来たらまた戻して、また寝てよう)


ほむら(朝か
     電気つけたままだと、時間の流れってわからなくなるのね)

ほむら(……おはスタやってる、懐かしいな)

ほむら(……しにたい)

ほむら(…………まどかを助けるつもりで何度も繰り返して
     私がやったことはまどかの因果を増やすだけ
     私が繰り返すたびにまどかは救われなくなる)

ほむら(なら、私が氏ぬしかないじゃない)

ほむら(……そっか)

ほむら(しにたいんじゃなくて、氏ななきゃいけなかった)

ほむら(自分を、消したかったんだ)

ほむら(しねばいいのに わたし しねばいいのに きえればいいのに)

ほむら(生きててもどうにもならない、何も出来ない、無駄なだけ、不利益なだけ
     なのに生きてる、これって許されないわね、償わなきゃね
     なのに私ったら人間みたいに苦しいだとか氏にたくないだとか考えてる
     最低ね生きる価値のない屑なのにもう人間じゃないのに魔法なんていうわけのわからない概念で動いてるだけの肉細工なのに人間ごっこしてるわおもしろい)

31: 2012/05/27(日) 15:08:26.16
ほむら(大体私って何も出来ないゴミだったじゃない入院してたからとか言い訳してたけど要するに入院にかまけて何もしてなかったからよね
     それって時間を無駄に浪費して結果じゃない全て自業自得よねそれでいて入院してたから勉強できませんとか笑っちゃうわよね病院でも本は読めるじゃない
     そうよ私読書好きだものだったら勉強だって出来たのにしなかったのよねそれって何もしないのが楽だからそうしてたのよねああ入院生活は楽しかったわ
     退院が待ち遠しいとか心にもない事言って本当はあの生活が楽で仕方なかったのよねだから勉強も運動も何も出来ない屑になったのよね知ってる知ってるあはは知ってるよくわかるわうふふふふふふふふふふふふふふふふ
     まどかを助けたいだって笑っちゃうまどかだってクラス中で無視されてるところに優しくしてくれたから依存してただけで結局私はまどかを利用しただけなのよねあの子の傍なら守ってもらえるし私が呼べばすぐに来てくれるものそうよね
     私はまどかを利用しただけまどかは私を大切だとか言ってくれたけどあれも本当かどうか怪しいわだってあの場面で私に構うなんて人気取りしたいだけに決まってるじゃないそうよねそうだわええそうよ私だって
     利用されたのだからあの時も私を犠牲にして繰り返してなんて言ってくれたのよアイツ
     でもいいわそれ許しちゃうのだって私いい子だからうふふまどかは友達だし好きよ長いこと見てきたものまどかの為なら私なんて屑はいくらでも消費してくれてい
     いのよ見返りもいらないわだって屑だものコストもリスクもない屑だものねあはははははは燃費いいわこれよく燃える
     でもね私屑だから何も出来なかったのコストゼロでハイリターンなんて夢の発電機は存在しなかったのよ私なんかを生み出したせいでまどかはあの時よりももっと苦しむわけだしあの糞みたいな
     ケロちゃんモドキも喜ぶわああむかつくしねばいいのに私なんかを信用したまどかも所詮は屑ね
     ほうら私がやった事なんてどうしようもないのよ因果を増やしただけこれで何が変わるわけも救われるわけもないもう何度も何度も何度も何度も何度も何度もまどかの氏に
     際を見てきたわああああ悶えるまどか可愛かったわ声が可愛いのあんなにか細くて幼い声いいわ可愛い
     私みたいな屑が生きようなんて思ってるから誰も彼も救われない世界になるのよ初めから願いも何もなくまどかの後を追えばよかったのよそうすれば丸く収まったのこんなくだらない話も出来
     ないで全てが綺麗に終わっていた私が馬鹿な希望を持つからいけなかったのよあーあつまんない
     早く消えなきゃ私が繰り返すとそれだけでまどかが犠牲になってしまうでも氏ぬのも惜しいしせめてお金だけ稼いでから遠くの街に行きたいな一生楽して暮らすのいい老後にしようねまどか)

ほむら(あ……お風呂入ろ)

ほむら(朝からシャワーなんて……すっかりダメ人間ね)

ほむら(……学校、行くだけ行こうかしら)

ほむら(…………まどか)

ほむら(馬鹿じゃないの、もうどうでもいいじゃない)

ほむら(そうよねもうなんでもいいわどうにでもなればいい)

ほむら(このまま適当にして、適当になってしまえばいい)

34: 2012/05/27(日) 15:15:46.95
ほむら「……」

まどか「ほ、ほむらちゃん……」

ほむら「……ええ」

まどか「おはようっ」

ほむら「ええ」

まどか「えっと……いい天気だねっ」

ほむら「……曇りよ」

まどか「ぅわっ、ええと……」

ほむら「いいわよ、気を使わなくても
     私達、トモダチでしょう?」

まどか「……えっと、大丈夫……?」

ほむら「ええ、ようやく自分の道が見つかったの」

まどか「そ、そうなんだ……よかった」

ほむら「まどかのおかげよ、毎晩毎晩電話してくれたから」

まどか「え、し、してない……よ?」

ほむら「冗談よ」

36: 2012/05/27(日) 15:22:17.05
まどか「でもよかった……ほむらちゃんが元気になってくれて」

ほむら「ええ、私はしにたいんじゃなかった、氏ななきゃいけなかったのね」

まどか「え、ええ!?」

ほむら「もうまどかを苦しめたりしないわ、約束する」

まどか「私、ほむらちゃんに苦しめられたことなんてないよ!」

ほむら「あなたにはわからないでしょうね」

ほむら「まどかに会えたから、もう帰るわ」

まどか「だ、だめ!」

ほむら「どうして?」

まどか「どうしてって……ほむらちゃんを一人にしたくない!」

ほむら「だから、どうして」

まどか「……しんじゃうかも、しれない」

ほむら「ああそうかい」

ほむら「今の花の名前よ」

まどか「…………」

37: 2012/05/27(日) 15:33:33.01
ほむら(無理矢理帰ってきてしまった
     もう、学校はやめよう、まどかを傷つけるだけ)

ほむら(……ソウルジェムも随分と穢れたわ、浄化しないと)

ほむら(……どうして、浄化するの?
     このまま魔女になってしまえばいいのに)

ほむら(ああ、でもそれじゃインキュベーターに加担してしまうわね)

ほむら(結局……人間と同じように自らの手でやるしかないのね)

ほむら(……痛いのやだな)



ほむら(あの木にしよう)

ほむら(…………怖い)

ほむら(覚悟を決めなさい
     私が生きる限り……まどかは永遠に救われない)



まどか「ほむらちゃん……どこ……っ!」

ほむら(しにたいしにたいしにたいしにたいしにたいしにたくないしにたいしにたいしにたいしにたいしにたい)

トッ……

39: 2012/05/27(日) 15:40:22.51
ほむら(あー……いたいこれ すごいいたい)

ほむら(あたまいたい なにこれひどい)

ほむら(でもこれで あれ まどか)


ドサッ


ほむら「ゲボッ……んげ……ッ」

まどか「ほむらちゃぁぁ……だめだよぉ、だめだよぉぉ……!」

ほむら「……まろ、か」

まどか「ほむらちゃんだめだよおお……!! こんなことしちゃだめだよお!!」

ほむら「……しにたくない」

まどか「そうだよ……生きなきゃ、生きなきゃだめだよ
     私の気持ちは同情かも知れないし、綺麗事でしかないけど
     でも生きなきゃだめだよ、しんじゃやだよ……」

ほむら「わたしくずにんげんなのに」

まどか「ちがうよ! ほむらちゃんはほむらちゃんだよ!
     ほむらちゃんだよぉぉ……!」

ほむら(……氏に損なった さいてい)

41: 2012/05/27(日) 15:51:29.01
ほむら「……どうして、ここがわかったの?」

まどか「わかんないけど、こっちかなって思って……」

ほむら「ねえまどか、どうして人は氏ぬかわかる?」

まどか「え……」

ほむら「どうしようもなくて、現実から逃げたくて氏んでいくの
     あなたがしたことは、私を苦しめるだけよ」

まどか「……それでもほむらちゃんに生きてほしい」

ほむら「生きる気はないわ、もう疲れたの」

まどか「疲れたら……疲れていいんだよ」

ほむら「はい?」

まどか「疲れたときは休んでいいんだよ……
     また頑張れるようになるまで休んでいいの
     だから……おねがい、生きて」

ほむら「…………そう」

ほむら(最後に優しい言葉が聞けてよかったわ……)

ほむら「まどか、逃げて」

まどか「え……?」

44: 2012/05/27(日) 15:59:51.12
ほむら「ねえまどか……この宝石、真っ黒でしょ?」

まどか「う、うん……」

ほむら「これをね、思いっきり砕けば……私は救われるの」

ほむら「その役目をあなたに任せたい」

まどか「……砕く、の?」

ほむら「ええそうよ思いっきりねなんでもいいの叩きつけるのそしたら私は救われるのネロみたいに」

まどか「……嫌だよ、だってほむらちゃん嘘ついてるもん」

ほむら「いいからやりなさい」

まどか「やだ……やだよ!」

ほむら「……どうして私の周りの人は鋭いのかしらね」

ほむら「なら……」

まどか「ほ、ほむらちゃん、まだ立っちゃだめだよ! 救急車が来るまで……」

ほむら「自分でケジメをつけるだけよ」

パリン

ほむら「ああ……これで終われる、この長い悪夢から……
     あれ…………まどか、どうして、まどかが……」

46: 2012/05/27(日) 16:06:07.95
まどか「お疲れ様……ゆっくりおやすみ」

ほむら「ええ……そうさせてもらうわ」



まどか「ほむらちゃん……? ほむらちゃん!!」

杏子「……アンタ、そいつの知り合い?」

まどか「え……」

杏子「……いい寝顔じゃん」

まどか「あの! 変な宝石を砕いたら、急に眠っちゃって……!
     救急車は呼んだんですけど、あのっ」

杏子「しー」

まどか「え……」

杏子「きっといい夢見てるんだ、起こしちゃ可哀想だよ」

まどか「ね……寝てる、だけ?」

杏子「そうさ、気持ちよさそうじゃん……?」

まどか「じゃあ……どうして、あなたは泣いてるんですか?」

杏子「……羨ましいのさ、私も」

47: 2012/05/27(日) 16:15:29.25
ほむら「はっ……」

ほむら「……夢?」

まどか「おはよう」

ほむら「……まどか?」

まどか「うん、私だよ」

ほむら「ここはどこかしら」

まどか「さあ、どこかな」

ほむら「氏後の世界」

まどか「惜しい」

まどか「ここは世界の果て、ほむらちゃんをここに呼んだ理由はね
     おしおきする為だよ」

まどか「氏にたがりのほむらちゃんには、私のお手伝いをしてもらおうかなって」

ほむら「……話が見えない」

まどか「うん、主語を話してないからね」

まどか「ようこそ、世界の真理へ」

バッドエンド 終わりのないのが終わり

50: 2012/05/27(日) 16:17:37.16
意味はない、オチもない、何もない、読んだ奴が悪い

51: 2012/05/27(日) 16:18:15.71
終わり

52: 2012/05/27(日) 16:19:40.28
ぴぃぴぃ!

56: 2012/05/27(日) 16:22:54.28
最後導かれたってことで良いのかな
乙っちまどまど

引用元: ほむら「しにたい」