1: 2013/09/16(月) 14:41:27.68
雪歩「はあぁ……」

千早「こんにちは、萩原さん」

雪歩「あ、千早ちゃんこんにちはぁ」

千早「……何か嫌なことでもあったの?」

雪歩「え?」

千早「今、ため息をついてたわ」

雪歩「あ……ごめんね、聞こえてちゃってた?」

千早「私でよければ、相談に乗るけど」

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379310087

2: 2013/09/16(月) 14:44:17.99
雪歩「大したことじゃないよ。体重がちょっとだけ、増えちゃったんだ」

千早「それは萩原さんの体が、今も成長してるからじゃない?」

雪歩「うーん……そうかなぁ?」

千早「体重と一緒に、身長が伸びた可能性だってあると思うわ」

雪歩「だといいんだけど……けどぉ」

千早「けど?」

雪歩「やっぱり、ちょっとだけ気になるかな――」

小鳥「それならいい方法があるわ!」

雪歩「ひうぅっ!?」

千早「きゃっ!?」

3: 2013/09/16(月) 14:47:22.82
小鳥「雪歩ちゃんの悩み、このわたしが解決してあげましょう!」

千早「お、音無さんだったの……。いきなり誰かと思ったわ……」

小鳥「ふふ、脅かしてごめんなさいね」

雪歩「あの……音無さん。何かすごいダイエットの方法を、知ってるんですかぁ?」

小鳥「効果はバツグンのはずよ! ただし」

千早「ただし?」

小鳥「少しだけ、苦しい思いをするはめになるけどね」

雪歩「……ううぅ」

4: 2013/09/16(月) 14:50:34.28
小鳥「どうする? まあわたしも、無理に進めることはしないけど――」

雪歩「や、やりますぅ!」

小鳥「あら、いい返事ね」

雪歩「もしこのまま太り続けたら、プロデューサーや千早ちゃんに迷惑をかけちゃうから!」

千早「萩原さん……」

小鳥「それじゃ決まりね! そうだ、千早ちゃんにもお手伝いをお願いできる?」

千早「私がですか?」

小鳥「千早ちゃんが力を貸してくれれば、きっと萩原さんはもとの体重に戻れると思うの」

千早「やります。いえ、やらせてください!」

雪歩「ち、千早ちゃん?」

5: 2013/09/16(月) 14:53:18.47
雪歩「べ、別に、私のことなんか気にしないでいいよ?」

千早「友達が困ってるなら、助けるのが当たり前でしょう?」

雪歩「ち、千早ちゃん……」グスッ

千早「ちょ、ちょっと萩原さん! 何も泣かなくてもいいじゃない」

雪歩「ううっ……私、嬉しくて……ありがとうぅ……」

千早「もう、しょうがないわね……」

小鳥「千早ちゃん、本当にいい意味で変わったわねぇ……」

6: 2013/09/16(月) 14:56:34.75
小鳥「それじゃお願いするわね、千早ちゃん」

千早「はい。萩原さんのために、全力を尽くします」

小鳥「それじゃ千早ちゃん。始める前に、ちょっとミーティングしましょうか?」

千早「はい。場所はどちらですか?」

小鳥「会議室よ。雪歩ちゃんは、十分ぐらい経ってから会議室に来てくれるかしら?」

雪歩「はい、わかりましたぁ! よろしくお願いしますぅ!」

千早「じゃあ萩原さん、また後で」

雪歩「あ、音無さん!」

小鳥「ん、どうしたの?」

7: 2013/09/16(月) 15:00:33.70
雪歩「えーっと、そのダイエット、どんなことをするのかなって――」

小鳥「それは、十分後のお楽しみよ! じゃあねー!」バタン

雪歩「あっ!」

雪歩「……行っちゃったぁ」

雪歩「……な、何だかちょっと怖いな……」

雪歩「でも、千早ちゃんが私の力になってくれるんだもん」

雪歩「頑張らないと!」

8: 2013/09/16(月) 15:04:17.14
   十分後 会議室

雪歩「失礼しますぅ」ガチャ

小鳥「来たわね雪歩ちゃん。待たせちゃったかしら?」

雪歩「いえぇ。大丈夫ですよぉ」

千早「待ってたわ、萩原さん」

雪歩「千早ちゃん、付き合わせちゃって本当にごめんね……あれ?」

小鳥「ふふふ。どうしたの、雪歩ちゃん?」

雪歩「このベッド、何ですかぁ? カドにマジックテープがついてて、これじゃまるで……」

   ガシッ

雪歩「ひゃいぃ!?」

9: 2013/09/16(月) 15:07:44.92
千早「音無さん、確保しました」

雪歩「ち、ち、千早ちゃん!? な、な、な、何するのぉ!?」

小鳥「さすが千早ちゃん、手際がいいわね! さあ、早くベッドに拘束しましょ!」

千早「はい」

雪歩「いやああああああっ!? やめてぇ! やだぁ!」

小鳥「大丈夫よ雪歩ちゃん。怖くない怖くない!」ギュッギュッ

雪歩「ち、千早ちゃんお願い! お願いだからやめてよぉ!」ドタンバタン

千早「これは全部、萩原さんのためよ。だから大人しくして」ギュッギュッ

雪歩「やだぁ! 助けて! 助けてええぇぇ!」

10: 2013/09/16(月) 15:10:57.94
小鳥「さて雪歩ちゃん、もう逃げられないわよ? 拘束された感想はどう?」

雪歩「はうぅ……こ、こっちを見ないでください……」

小鳥「ピヨピヨピヨピヨピヨ!」

雪歩「……恥ずかしいですぅ……」

小鳥「それじゃあこれから、音無流ダイエットを始めたいと思います!」

千早「音無さん。私が直接実践するんですよね?」

小鳥「もちろんよ、千早ちゃん!」

千早「わかりました」

雪歩「ち、千早ちゃん……?」

11: 2013/09/16(月) 15:13:12.73
千早「さあ、萩原さん。今から試練の時よ……」ワキワキ

雪歩「……うぅぅ」

千早「私は萩原さんを助けるために、全力を尽くすと決めたの」

雪歩「そ、それはとっても嬉しいけどぉ……」

千早「だから私は、悪魔になる」

雪歩「わ、私……何をされるの……?」

千早「萩原さんは今から」

雪歩「い、今から……?」

千早「私にくすぐられるのよ」

雪歩「っ!?」

12: 2013/09/16(月) 15:16:25.44
小鳥「うふふふ! 思いっきり笑うのって、すごいダイエットになるの!」

雪歩「ダ、ダメ! ダメダメダメ! ダメですよぉ!」

小鳥「それとね雪歩ちゃん。仲が良い人にくすぐられた方が、ずっと効くらしいのよ!」

雪歩「本当にダメぇ! 私、本当にくすぐりに弱いんです!」

小鳥「普段の関係を見る限り、千早ちゃんが適任者かなって思ってね」

雪歩「絶対にダメぇ! お願いだから、くすぐりだけはやめてくださいぃ!」

小鳥「千早ちゃん、指令通りにお願いね。道具は、ここにあるのを使ってもらえる?」

千早「了解です」

14: 2013/09/16(月) 15:18:28.17
雪歩「本当にやめてぇ! ほかのことなら、何でも頑張りますからぁ!」

千早「音無さん。最初はどのように?」

小鳥「まずは小手調べね。左耳を耳かきのフワフワで責めてみて」

千早「はい」コチョコチョ

雪歩「ひいっ!?」

千早「どうかしら、萩原さん?」コチョコチョ

雪歩「あははっ! ち、千早ちゃんやめてよぉ! うふふ、きゃははははっ!」

小鳥「……これは、相当感度がよさそうね」

15: 2013/09/16(月) 15:21:09.86
小鳥「それじゃ、逆側もやってみてもらえる?」

千早「こっちですね」コチョコチョ

雪歩「ひゃうん! ひゃああ!」

小鳥「雪歩ちゃんって、本当にくすぐったがり屋さんなのねぇ……」

雪歩「だ、だから言ってるじゃないですかぁ……きゃはははっ!」

千早「音無さん。今度はどうします?」

小鳥「そうねー。こっちの羽根で、首筋をくすぐってみましょうか」

千早「この辺がいいかしら」コチョコチョ

雪歩「きゃはあっ!? 待って千早ちゃん、そこは……あはははっ!」

16: 2013/09/16(月) 15:24:18.08
小鳥「その調子よ雪歩ちゃん! さあ、どんどん笑いましょう!」

雪歩「きゃははっ、あはは! やめて、いやっはははは!」

千早「萩原さん、演技をしてないかしら? コレ、そこまでくすぐったい?」コチョコチョ

雪歩「く、くすぐったいよぉ! きゃははははっ!」

小鳥「安心して千早ちゃん。演技なら、とっくにわたしが見破ってるわ!」

千早「はあ……。まあ、なんでも、いいですけれど」コチョコチョ

雪歩「やめて! やめてぇ! あはは、あははは!」

17: 2013/09/16(月) 15:27:18.54
小鳥「よし! 次は膝の裏なんてどうかしら?」

千早「何を使えばいいですか?」

小鳥「耳かきの先っぽを使って、優しくカリカリっとしてあげて」

千早「こんな感じかしら」カリカリ

雪歩「きゃははははぁ! そ、それくすぐったいよぉ!」

小鳥「力を入れ過ぎないであげてね。傷つきやすい場所だから」

千早「はい、わかっています」カリカリ

雪歩「きゃははははぁ! はうっ、はははは、あっはは!」

18: 2013/09/16(月) 15:30:56.95
小鳥「雪歩ちゃん、こんなのまだまだ小手調べよ?」

雪歩「もういいですぅぅ! もう十分笑いましたよぉ! きゃははははっ!」

小鳥「うふふ、ダーメ!」

千早「音無さん、次の指示を」

小鳥「次は太ももに行くわよー! そこの電動マッサージ機でヨロシクね!」

千早「コレですね」ブイーン

雪歩「きゃあああああっ! あ、あひゃ、あはははははははははっ!」

千早「あら、笑いが激しくなったわね」ブイーン

雪歩「ちょ、何コレぇあはははははは! ひゃうひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」

19: 2013/09/16(月) 15:33:41.27
小鳥「雪歩ちゃん、くすぐったい?」

雪歩「くすぐったいいいいいいぃ! くすぐったすぎましゅよおおお!」

小鳥「ということは、雪歩ちゃんのカラダはまだまだコドモ、ってことね」

千早「? 音無さん、どういう意味ですか?」ブイーン

小鳥「うふふ! 雪歩ちゃんのカラダはまだまだ成長途上、っていうことよ」

千早「はあ……?」ブイーン

小鳥「千早ちゃんも、もう少し大人になればわかるわ」

雪歩「あはははひゃひゃひゃひゃひゃ! ひひひははっはは! ひいいいぃぃ!」

20: 2013/09/16(月) 15:36:30.47
小鳥「さーて雪歩ちゃん。そろそろ足の裏とかどうかしら?」

雪歩「イヤイヤイヤイヤイヤ! イヤですううううぅぅぅぅ!」

小鳥「千早ちゃん、歯ブラシで左足を磨いてあげて」

千早「これは、本当にくすぐったそうですね」ゴシゴシ

雪歩「ああああああああっ! ダメそれ本当にぃ!」

小鳥「すかさず右足も磨いてあげましょう!」

千早「はい」ゴシゴシ

雪歩「ダメだよあっはっはっはっは! 氏んじゃううっふっふっふっ!」

千早「萩原さん、つらいかしら?」ゴシゴシ

雪歩「当たり前だよおおおおぉぉぉぉぉおっほっほっほほほほ!」

21: 2013/09/16(月) 15:39:37.57
千早「でもね、萩原さん。私は萩原さんのためを思って――」

雪歩「ウソつきいぃぃ! そんなのウソだよおおおおおおおおおおおっ!」

千早「う、嘘じゃないわ――」

雪歩「だって千早ちゃん、さっきからにやけてるもんんんんん!」

千早「な!?」

小鳥(……それは、わたしも否定はしないわよー)

千早「……ふーん」

雪歩「ち、千早ちゃん……?」

千早「そう。信じてくれないのね」ゴシゴシゴシゴシゴシ

雪歩「ひいああ!? ひあああああああああああああああっ!?」

22: 2013/09/16(月) 15:42:29.19
小鳥「あら、千早ちゃんの歯ブラシの動きがマッハに」

千早「別にいいわ。私は私の役目を果たすだけだから」ゴシゴシゴシゴシゴシ

雪歩「ひゃひゃひゃひゃひゃめへ! ごめんなしゃいいいいい!」

小鳥「いいわよいいわよ雪歩ちゃん! 千早ちゃんもその調子で、どんどんやっちゃって!」

千早「もちろんです音無さん。手加減する必要なんて、ありませんから」

雪歩「ごめんなしゃいいいいい! ひゃめてひゃめてひゃめへひゃーめーへー!」

千早「萩原さん……たまらないわ」ボソ

24: 2013/09/16(月) 15:45:20.38
小鳥「千早ちゃん。次は脇の下にいってみる?」

千早「音無さん。ここは私の指で、直接くすぐってもいいですか?」

小鳥「うふふ、いいわよ? たっぷり笑わせてあげてちょうだい」

千早「それでは、遠慮なく」コチョコチョ

雪歩「あーっははははは! やめてよちはやちゃあん! やめてええ!」

千早「音無さん、こんな感じでどうですか?」コチョコチョ

小鳥「わたしが言うことは何もないわね。素晴らしいくすぐりっぷりよ!」

千早「ありがとうございます」コチョコチョ

雪歩「タンマですうううぅ! ちはやちゃんタンマタンマタンマぁ!」

26: 2013/09/16(月) 15:48:39.51
雪歩「しんじゃうしんじゃうほんとにしんじゃううぅう!」

千早「音無さん。萩原さんの目に、涙が浮かんできました」コチョコチョ

小鳥「そりゃまあ、これだけ延々とやられればねぇ……」

雪歩「ひゃひゃひゃひゃひゃひゃあっははっはははっはははっははは!」

小鳥「どうする? この辺で止めてあげる?」

千早「いいえ。それでは、萩原さんのためにならないかと」コチョコチョ

小鳥「さすがは千早ちゃんね! ピヨピヨ!」

雪歩「もういいぃ! もういいいいいよおおおおぉぉ!」

27: 2013/09/16(月) 15:51:23.09
雪歩「ちはやひゃんほんとにごめんなしゃいいいい! あやまるからもうやめえええ!」

千早「謝ってももう遅いわ。音無さん、次は脇腹とかどうでしょうか?」コチョコチョ

小鳥「それなら、この指し棒で突っついてあげるのはどう?」

千早「面白そうですね」ツンツン

雪歩「あぐうっ! あううっ! はううううううっ!」

小鳥(まあこんなに良い反応されたら、千早ちゃんだって我を忘れるわよね……)

雪歩「らめらよはううっ! くはっ! やあああああんっ!」

28: 2013/09/16(月) 15:54:19.76
千早「つんつんつんつんつんつんつん」

雪歩「ああっ! ああ! ああああっ! あああああああああっ!」

千早「ここはどうかしら? それともこっちかしら?」ツンツンツン

雪歩「どっひもらめえ! ひゃっひゃっひゃひゃひゃ!」

小鳥「うーん……千早ちゃん、容赦がないわねー」

雪歩「はうあうあうあう! ひゃうううううううっ!」

千早「音無さん。脇腹も直接くすぐってもいいですか?」

小鳥「どうぞどうぞ! 千早ちゃんにぜーんぶお任せするわ!」

29: 2013/09/16(月) 15:57:31.86
千早「それでは」クリクリ

雪歩「ひゃっ!? うああああああああっ! あーーーーーーーーーーっ!」

千早「ふふ……」クリクリ

雪歩「ちょらめちはやひゃん! ツボに、ツボにはいったよおおおおお!」

千早「確か萩原さん、前にここが弱いって言ってたわよね」クリクリ

雪歩「どうひておぼえてるのひゃひゃひゃひょひょひょひゃああ!」

千早「何となく、印象に残ってて……」クリクリ

雪歩「やめてやめてやめてやめてひゃあああああああ!」

千早「私の記憶、間違ってなかったようね」クリクリ

雪歩「でゃめでゃひょひゃひゃひゃひゃひゃ! ひゃひひゃひひゃひぃ!」

30: 2013/09/16(月) 16:00:38.91
小鳥「雪歩ちゃん雪歩ちゃん、よだれがたれちゃってるわよ?」

雪歩「ひいひゃひひゃひ! いひひひひひひ!」

小鳥(本当は、鼻水も出てるんだけど)

雪歩「ははははひひひひふふふふへへへへほほほほほほほほほ!」

千早「痙攣してますけど、もう少し続けても大丈夫でしょうか?」クリクリ

小鳥「うーん、そうねぇ……。あと十分ぐらいってとこかしら?」

千早「わかりました。では、最後まで全力を尽くします」クリクリ

雪歩「ひゃめへひゃめへひゃめひひひぬひぬひぬひぬ! ひんじゃうよおおおお!」

31: 2013/09/16(月) 16:03:33.35
千早「音無さん、向こうのヘアブラシはどう使えば?」

小鳥「気になる? 足の裏をこれで擦ってみて」

千早「こうですね」ゴシゴシ

雪歩「うひぃあへあひぃあぁ! あ、あ、ああひゃひゃひゃひゃひゃ!」

千早「へえ……すごい効き目ね」ゴシゴシ

雪歩「ひひひいひひひいっ! らめらめらめやめやめやめてええええ!」

小鳥「あんまり知られてないけど、足の裏の重要な攻撃方法の一つよ!」

千早「音無さん、さすがですね。いろんな意味で」ゴシゴシ

雪歩「ちひゃやしゃん、とめてとめてぇ! もうおねがいだからゆるしてよおおぉ!!」

32: 2013/09/16(月) 16:06:20.14
雪歩「むりむりむりむりもうむりもうむりぃ! ほんとうにむりだからああああ!」

千早「あ。萩原さんの瞳から、涙がこぼれました」

小鳥「頑張って雪歩ちゃん! もう少し我慢するのよ!」

雪歩「へへへははは! がまんなんてできましぇんよぉ!」

小鳥「今のつらい経験は、後で必ず報われるから!」

雪歩「むくわれなくていいからやめひぇ! たすけてたすけてしぬしぬしぬぅぅ!」

千早「しっかりして萩原さん。あなたはそんなに弱い人じゃないはずよ」ゴシゴシ

雪歩「へへははひひひぃ! へへへへははははへへへへはははは!」

33: 2013/09/16(月) 16:09:26.07
雪歩「もうおわりもうおわりもうおわりですぅ! もうおわりにしてよおおぉ!」

千早「小鳥さん。あと何分ぐらい大丈夫でしょうか?」ゴシゴシ

小鳥「うーん……。残り七、八分ってところかしら?」

千早「わかりました。今の私にとっては一瞬ですね」ゴシゴシ

雪歩「いっしゅんじゃないぃ! ああっ! ああああ! ああっ! あーっ! あーっ!」

小鳥「それにしても千早ちゃんが上手なの、歌だけじゃなかったのねぇ……」

千早「私が上手いのではなくて、萩原さんが弱すぎるせいではないかと――」ゴシゴシ

雪歩「お、おねがいトイレに、トイレにいかせてぇ!」

千早「あら?」

34: 2013/09/16(月) 16:12:26.75
雪歩「ト、トイレぇ! トイレにいきたいひぇひぇひぇひぇひぇ!」

千早「萩原さん、お手洗いに行きたいの?」ゴシゴシ

雪歩「はひぇひぇひぇ! もう! もうがまんできないよぉ! うへへへひひぃ!」

千早「本当に?」ゴシゴシ

雪歩「ひははは! ほんとほんと! ほんとにもれちゃうほんとにもれちゃうううぅぅ!」

千早「そんなこと言って、逃げようとしてないかしら?」ゴシゴシ

雪歩「してないしてないしてないぃ!」

小鳥(千早ちゃん……本当にいろんな意味で変わったわねぇ……)

雪歩「あひはふはふはへぇ! ほんとだよおおおぉ! だからやめやめやめひぇ!」

35: 2013/09/16(月) 16:15:27.21
千早「音無さん、どうします?」ゴシゴシ

小鳥(うーん。多分雪歩ちゃん、嘘ついてないと思うけど……)

雪歩「ほんとだからああああぁ! もうげんかいらよおおおおお!」

小鳥「それじゃここは、千早ちゃんの判断に任せようかしら」

千早「それでは続行します」ゴシゴシ

小鳥「決断早っ!」

雪歩「なんでええええええ! どうしてしんじてくれないのおおおぉぉ!」

千早「萩原さんが、さっき私をウソつき呼ばわりしたから」ゴシゴシ

雪歩「しょ、しょんなあ! しょんなああああああああ!」

36: 2013/09/16(月) 16:18:49.83
雪歩「ほんとにごめんなしゃいいい! だから、だからあああああ!」

千早「どのみち、残りは五分よ。きっと我慢できるわ」ゴリゴリ

雪歩「おしっこもれちゃうううぅぅう! ちはやちゃん、おねがいだよおおおおお!」

千早「大丈夫、萩原さんならできるわ」ゴリゴリ

雪歩「だからさっきからかおがにやけてるんだよおおおおおおおお!」

千早「そんなこと言うなら、もう一回脇腹にいってあげるわ」クリクリ

雪歩「いやあああああああああああああっ! やめてええええええええええええええっ!」

小鳥(止めた方がいいかな? どうしようかな?)

雪歩「たしゅけてたしゅけてたしゅけてたしゅけてたしゅけて! だれかたしゅけてええぇ!」

小鳥(……ま、いっか)

37: 2013/09/16(月) 16:22:07.99
   五分後

雪歩「うぅぅ……ひっく……えぐっ……」

千早「ご、ごめんなさい萩原さん……その……」

雪歩「ひどいよぉ……ぐすっ……ひうっ……」

千早「ほ、本当に粗相をするなんて思わなくて……」

雪歩「うう……千早ちゃんの馬鹿ぁ……」

小鳥「千早ちゃん。少しだけ、そっとしといてあげましょう」

千早「……はい」

小鳥「雪歩ちゃん。今、テープを外してあげるからね」

雪歩「ううぅ……へぐっ……」

38: 2013/09/16(月) 16:24:32.43
千早「……あの、音無さん。萩原さん、これで本当に痩せられたんでしょうか?」

小鳥「それは大丈夫のはずよ。この間の伊織ちゃんの時も、効果はてきめんだったしね」

千早「え? 水瀬さんにもこれをやったんですか?」

小鳥「ええ。ちなみにくすぐったのは春香ちゃんよ」

千早「春香が?」

小鳥「意外かしら?」

千早「そうですね……少し驚きました」

雪歩「ひっく……ひっく……」

39: 2013/09/16(月) 16:27:17.98
小鳥「雪歩ちゃん、本当にお疲れ様! 頑張ったわね!」

雪歩「ごめんなさい音無さん。私、私……」

千早「…………」

小鳥「気にしない気にしない! ところでこれ、何だと思う?」

雪歩「……体重計?」

小鳥「そ! ちょっと、乗ってみてもらえる?」

雪歩「は、はいぃ……」

千早「…………」ゴクリ

40: 2013/09/16(月) 16:30:19.71
雪歩「………あ!」

小鳥「うふふ、どうかしら?」

雪歩「この間量った時より、軽くなってますぅ!」

千早「……!」

雪歩「うわぁ……」

小鳥「おめでとう雪歩ちゃん! よかったわね!」

雪歩「は、はいぃ! ありがとうございますぅ!」

41: 2013/09/16(月) 16:33:19.24
小鳥「ね? 少し苦しくても、効果はバツグンだったでしょ?」

雪歩「少しどころじゃなかったですよぉ! 本当に氏んじゃうかと思いましたぁ」

小鳥「うふふ! ごめんね、雪歩ちゃん?」

千早「あの……萩原さん……」

雪歩「…………」

小鳥「…………」

千早「やっぱり、怒ってるかしら……?」

雪歩「…………」

42: 2013/09/16(月) 16:36:30.36
千早「あ、あの……やり過ぎたのは、本当に悪かったと思ってるわ……」

雪歩「…………」

千早「でもそれは! 萩原さんの笑ってる姿が……えっと……」

雪歩「…………」

千早「あ、あまりにもかわいすぎたからで……」

雪歩「…………」

千早「そ、その! これから萩原さんの頼みなら、何でも聞くから!」

雪歩「……それ、本当かなぁ?」

千早「も、もちろん! 本当よ!」

43: 2013/09/16(月) 16:39:39.78
千早「だから私のこと、嫌いにならないで――」

雪歩「それじゃあ千早ちゃん。さっそくお願いを聞いてくれる?」

千早「!! は、萩原さん……」

雪歩「ダメかなぁ?」

千早「と、とんでもないわ! 私は何をすればいいのかしら?」

雪歩「私に千早ちゃんをくすぐらせて」

千早「え!?」

小鳥「ピヨピヨッ!?」

44: 2013/09/16(月) 16:42:23.80
千早「ま、待って萩原さん! それだけはちょっと――」

雪歩「千早ちゃんさっき、何でも言うこと聞くって言ったよねぇ?」

千早「た、確かに言ったけど! 私も、そういうのはすごく弱くて――」

雪歩「よいしょ」ガシッ

千早「きゃあっ!?」

雪歩「音無さぁん。千早ちゃんも、私と同じダイエットがやりたいみたいですよぉ」

小鳥「あらあら、そうなのぉ?」ウキウキ

千早「なっ……!?」

45: 2013/09/16(月) 16:45:28.64
小鳥「そうならそうと、早く言ってくれればいいのにぃ!」ウキウキ

千早「け、結構です! 私は今の体型に満足していますから!」

小鳥「本当に?」

千早「く、くっ! け、けど少なくとも私には、ダイエットは必要ありません!」

雪歩「千早ちゃん、遠慮することなんてぜーんぜんないよ?」

小鳥「さあさあ、拘束ベッドにレッツゴー!」

千早「ま、待って! お願いだから、ちょっと待って!」

46: 2013/09/16(月) 16:48:45.94
千早「萩原さん! わ、私、お手洗いに行きたいの!」

雪歩「そんなウソついて、逃げようとしてもダメだよ?」

千早「嘘じゃないわ! さっきからちょっと我慢してて――」

雪歩「私もそう言ったけど、やめてくれなかったよねぇ?」

千早「は、萩原さん! 本当に悪かったわ! だからせめてお手洗いに――」

雪歩「音無さぁん。千早ちゃん、もう待ちきれないみたいですよぉ?」

小鳥「千早ちゃん、人生諦めることも大切だと思うわ! うふふふ!」

千早「やめっ……離して! 離してえぇ!」

47: 2013/09/16(月) 16:51:49.06
雪歩「ふふ……かわいがってあげるね、千早ちゃん?」

千早「萩原さんごめんなさいぃぃ! 許してええええぇぇぇ!」





小鳥「その後千早ちゃんは、日が暮れるまで雪歩ちゃんにくすぐられましたとさ」

   お し ま い

48: 2013/09/16(月) 16:52:14.84
以上になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!



なお、はるいおの執筆予定は今のところありません。

ご容赦ください。

引用元: 小鳥「千早ちゃんと一緒に雪歩ちゃんのダイエットを手伝う」