1: 2014/04/12(土) 22:29:37.95
876プロ 会議室
石川「三人とも、集まったわね」
絵理「」コクリ
涼「」ドキドキ
愛「」ナニカナーナニカナー
石川「さて、今日の876プロの躍進はあなたたちの働きがなければなかったと言えるわ」
涼「色々ありましたねー……」
愛「876プロって、躍進してるんですか?」
絵理「多分」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1397309377/
2: 2014/04/12(土) 22:31:30.35
石川「この調子ならもうちょっと広い事務所に移転することもできるし、環境も更にいいものになるわ」
涼(環境かぁ……)
愛「楽しみですねー!」
絵理「……それで、私たちを集めたのは?」
石川「三人には、今度審査員をやってもらおうと思うの」
「「「審査員?」」」
3: 2014/04/12(土) 22:35:42.94
石川「そろそろうちも所属アイドルを増やしていい時期なのよね」
涼「次期候補生を集める、ということですか?」
石川「そういうこと」
絵理「あの、社長?」
石川「何?」
絵理「事務所のスタッフは、増える?」
石川「なぜかほぼ今のままよ?」
絵理(あぁ……やっぱりセルフプロデュースになっちゃうんだ……)
石川「プロデューサーを募集してもなぜか来ないし」
涼(危険を察知してるんだろうなぁ……)
4: 2014/04/12(土) 22:40:04.20
石川「それで、オーディションを開きたいと思うんだけど……その目玉として三人が審査員、というのを入れたいのよ」
愛「あたしたちが審査員で、みんな応募してくるんですか?」
石川「結構効果あると思うわよ。三人とも、今や事務所の顔だし」
涼「そうだったんですか?」
石川「言っとくけど涼、あなたが一番人気なのよ?」
愛「わぁ~! 涼さん、凄いです!」
涼「あ、ありがとう……なんだか照れるけど……」
絵理「分かる話だと思う」
石川「絵理も涼に迫る人気よ。二人ともファン層が広いから」
愛「絵理さんも! やりましたね!」
絵理「うん。……ありがとう?」
5: 2014/04/12(土) 22:44:34.91
石川「涼と絵理が審査員。これは美味しいし、二人にとってもいい経験になると思うわ」
愛「……」ソワソワ
涼「愛ちゃん? どうかした?」
愛「あの、社長? あたしは?」
石川「え?」
愛「なんだか、あたしが審査員になることの、えっと、ヘルメット……じゃなくて、メリーゴー……」
絵理「メリット?」
愛「そう! メリットがいまいち分からないんですけど!」
石川「そうね。正直愛はデメリットの方が大きいから、本当は入れたくないのよね」フー…
愛「ガーーーーン!?」
6: 2014/04/12(土) 22:49:23.55
石川「ノリで「入れちゃいます! 一緒にがんばりましょー!」とか言っちゃいそうだし」
絵理(……否定できない?)
石川「舞さんの大暴れがあるから、あなたにも似たようなイメージがついちゃうことがあるし」
涼(本質的には、似てるっぽいもんなぁ……)
石川「何より、愛に審査されると相手も不安の方が大きいと思うのよね――」
愛「社長ーーー! 社長は、社長はあたしがキライなんですか!?」
石川「ちゃんと審査できるの?」
愛「しますよーー! うわ~~~ん!」
7: 2014/04/12(土) 22:55:25.19
絵理「実際、愛ちゃんは直感でいい人を引き当てると思うし、いいところを引き出すのもうまいと思いますけど?」
石川「うまくいくかしらねぇ……」
涼「そこまで不安なのに事務所の顔とか言ったんですか……?」
石川「二人にはまだ追いつかないけれど、愛も中々のものよ? ファンも二人の合間を埋めてるし」
絵理「合間……?」
石川「愛本人のファンだと、子供と――20後半~40前あたりの女性なんか多いのよ」
絵理「……そっか、オーディションに来そうにない人たちがメインなんだ」
石川「そういうことよ。ただ、いないよりはいる方が何かありそうだし、愛にも出てもらうことにしたわ」
9: 2014/04/12(土) 22:58:38.18
石川「オーディションについてはこれから立ち上げるから、三人とも審査の要点とかまとめておいてね」
「「「はい」」」
涼「さて、どうしよっか?」
愛「要点って、どこを重視して見るか、ってことですよね?」
絵理「うん。基本は私たちもいつもやってること――ビジュアル、ダンス、ボーカル。この三つ」
涼「僕らがやるなら、それぞれの得意分野で見るってことでいいんじゃないかな?」
絵理「多面的に見るなら、全員がこの三要素を審査して話し合う必要があると思う?」ウーン
10: 2014/04/12(土) 23:03:38.34
愛「けどあたし、そこまで詳しく見れる自信ないです……」
絵理「少しの感想でもいいから、まずは見ることが大切だと思う。私に分からないことでも、愛ちゃんなら分かるかもしれない」
涼「愛ちゃんに分からないことでも、僕が気付けるかもしれないしね」
愛「あっ! なるほどです! まさに協力! って感じですね!」
絵理「うん。そういうこと」ニコッ
涼「そのためには、オーディションまで少しでも勉強が必要になるね」
愛「時間を見つけて、みんなで教え合いますか?」
絵理「そういう時間が多く取れればいいけど……独学である程度進めてもいいと思う?」
11: 2014/04/12(土) 23:07:06.73
絵理「知識や技術の交換も必要だと思うけれど、大事なのは、視点を分けることだから」
愛「えっと……同じことばかり気づいちゃうかもってことですか?」
涼「そうなっちゃうね。影響って、受けちゃうと意外と染み込んじゃったりするから」
愛「へー……」
絵理「オーディションまで、各自得意分野以外も勉強。だけど、集まれる時だけは、勉強会」
涼「それがベストかもね」
愛「はい!」
12: 2014/04/12(土) 23:10:17.98
愛「そういえば、審査員ってあたしたちだけなんでしょうか?」
涼「社長は来るのかな?」
絵理(尾崎さんは……流石に来れないかな?)
絵理「多分、社長は確定だと思う。もしかしたら、他は私たちだけかも……?」
愛「わっ! 責任重大ですね!」
涼「規模にもよると思うけどね」
13: 2014/04/12(土) 23:13:51.40
絵理「とりあえず、どうなっても、自分たちのスタンスは崩さない方がいい?」
涼「そうだね。あとは……何か注意することってあるかな?」
愛「注意することですか?」
涼「審査員なんて滅多にやるものじゃないし、ましてや候補生を選ぶとなると……」
絵理「言葉一つ気をつけなきゃいけない?」
絵理(あとで尾崎さんに聞いてみようかな?)
愛「うーーーーん……」
15: 2014/04/12(土) 23:17:36.00
愛「……どこがダメって聞かれても、全部とか言わない方がいいかもしれません」
涼「そんなこと普通言わないと思うよ?」
愛「……」
涼「……言われたの?」
愛「はい……」
絵理(い、いくらなんでも、ひどい……)
愛「だけど、あのオーディションのおかげであたし876プロに入れたんですよねー」
16: 2014/04/12(土) 23:21:03.51
涼(ここに来るまで、何十回もオーディション受けてたんだっけ……そう考えると、凄いキャリア、なのかなぁ?)
絵理「……えっと、愛ちゃん?」
愛「はい! なんです?」
絵理「……だ、大丈夫なら、で、いいんだけど。ここに来るまでに受けたオーディションの話、色々聞かせてくれない?」
涼「絵理ちゃん、それはちょっと」
愛「大丈夫です! これが役に立つなら、望むところです!」
涼「愛ちゃん、つらくない?」
愛「辛い思い出も、参考になるなら!」
絵理「大丈夫。無駄には、しない」
17: 2014/04/12(土) 23:25:52.40
―――
――
―
愛「――それで、春香さんに紹介してもらいました! これで話は終わりです!」
絵理(途中からほぼ同じような話の繰り返しだったけど、オーディションに来る候補生の様子とか傾向を色々知ることができた)
絵理「愛ちゃん……ありがとう」
愛「役に、立ちます?」
涼「立つよ。きっと、大丈夫」
愛「なら、よかったです! お茶いれてきますねー!」パァァ
絵理(……こんなに落ちてたんだ、愛ちゃん)
涼「諦めなかったから、最後の最後に春香さんに見つけてもらえたんだね」
――
―
愛「――それで、春香さんに紹介してもらいました! これで話は終わりです!」
絵理(途中からほぼ同じような話の繰り返しだったけど、オーディションに来る候補生の様子とか傾向を色々知ることができた)
絵理「愛ちゃん……ありがとう」
愛「役に、立ちます?」
涼「立つよ。きっと、大丈夫」
愛「なら、よかったです! お茶いれてきますねー!」パァァ
絵理(……こんなに落ちてたんだ、愛ちゃん)
涼「諦めなかったから、最後の最後に春香さんに見つけてもらえたんだね」
18: 2014/04/12(土) 23:29:21.26
絵理(見つけてもらえた……)
絵理(……この世界には、色々な入口がある)
絵理(自分の力では、中々開けられなくても――)
絵理(誰かの一押しで、入ってこれる)
絵理(今度来る人たちには、いるのかな?)
絵理(そんな、一押しを必要と、願っている人が)
19: 2014/04/12(土) 23:33:05.97
絵理(じゃあ、願っても、いいのかな?)
絵理(私が――)
絵理(――尾崎さんみたいに、いいのかな?)
涼「……絵理ちゃん、不安?」
絵理「……」コクリ
20: 2014/04/12(土) 23:36:37.86
涼「不安なのは仕方ないよね」
絵理「涼さんも?」
涼「うん。だけど、きっと来る人たちはもっと不安だから」
絵理「……」
涼「僕らも、候補生も、形は違うけど、きっと最初だからね」
絵理「……だから、願ってもいいのかな?」
涼「願う?」
絵理「最初の一歩」
21: 2014/04/12(土) 23:41:17.25
涼「いいと思うよ。だって、審査員だから」
絵理「そうだと、嬉しい?」
―――
――
―
愛「お茶いれて~、お菓子のせて~」
TV『――それで、初めて特別審査員っていうのになったんです』
愛「~~~~♪」
TV『アイドル続けて、初めての経験だったから、とっても緊張しました』
愛「……♪」
TV『だけど、オーディション受けに来たみんなの頑張りが、私にも伝わって、熱中しちゃって』
愛「――♪」
TV『隣の人に、ちゃんと審査しなきゃって言われちゃって。それで、その中に、とっても元気のいい子を見つけられたんです』
愛「絵理さーん! 涼さーん! お茶がはいりましたよー!」
22: 2014/04/12(土) 23:44:00.55
後日
「「「中……止?」」」
石川「ええ、オーディションは中止よ」
愛「な、なんでですか!?」
石川「人が集まらなかったのよ」
涼「な、なぜ?」
石川「鬼の娘怖いだの、女装男装怖いだの、ネット怖いだの……そんな感じ」
絵理「……」
石川「というわけで! あなたたちはいつも通り、各々の活動に専念!」
おわり
23: 2014/04/12(土) 23:45:27.85
876SS増えるのを祈りながら終わりです
愛ちゃん好きです
愛ちゃん好きです
27: 2014/04/20(日) 01:03:35.57
いいssだった、かけ値なしに
26: 2014/04/15(火) 08:35:25.84
絵理はともかく、残り二人の爆弾は大きいからなぁ……
28: 2014/04/20(日) 03:29:15.88
女装デビューを強行させたり他にもいろいろある社長
まともに仕事が出来ないまなみさん
地雷を抱え込みまくってる尾崎さん
母親関連でいろいろと苦悩する愛
地雷に巻き込まれる絵理
最悪の場合精神崩壊する涼
876は魔窟ですね(白目)
まともに仕事が出来ないまなみさん
地雷を抱え込みまくってる尾崎さん
母親関連でいろいろと苦悩する愛
地雷に巻き込まれる絵理
最悪の場合精神崩壊する涼
876は魔窟ですね(白目)
引用元: 絵理「審」涼「査」愛「員!」
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります