1: 2017/03/15(水) 15:12:05.099
ガヴリール「はぁ?なんだいきなり」

サターニャ「いいから食べなさいよ、ホラ!」

ガヴリール「やめっ、押し付けんな!分かったよ!食えばいいんだろ!」

サターニャ「分かればいいのよ!」

ガヴリール(こいつの事だから何か企んでるな…?)

ガヴリール「じゃあまずお前、味見してみろ」

サターニャ「へ?」

ガヴリール「人に食わせるもんなんだから自分で食えるだろ?ほら早く食えよ」

サターニャ「分かったわ」ひょいぱく

ガヴリール「あれ?」

サターニャ「もぐもぐ、うん、我ながら美味しく出来てるわ…さあ、食べなさい!」

ガヴリール(何か入れてるわけではないのか?でもこいつ味音痴だし信用できねーな…)

ガヴリール「ちょっとヴィーネ、食べてみてよ」

ヴィーネ「えっ、わ、私が?」

ガヴリール「うん、不味かったら嫌だしさ」

ヴィーネ「私をなんだと思ってるの…まあいいけど。あむ」

ガヴリール「どう?」

ヴィーネ「んー!美味しい!」

13: 2017/03/15(水) 15:25:38.199
ガヴリール(なんだ?本当に何もないのか…?)

ガヴリール「じゃあ一つもらうわ…」

ひょいぱく

ガヴリール「……う、美味い……!」

サターニャ「フッフッフ……」

ガヴリール「も、もう一個くれ!」

ひょいぱくひょいぱく

ガヴリール「止まらない!なんだこれ!」

サターニャ「ヌヮーッハッハッハ!!かかったわねガヴリール!!」

ガヴリール「なっ、やっぱりお前何か仕込んでたのか!!」

サターニャ「何も仕込んでなんかいないわ……ガヴリール、あんたは私の純粋な料理の腕に屈服したのよ!!!!」

ガヴリール「な、なんだってー!?」ひょいぱくひょいぱく

サターニャ「これはもう、私の勝ちと言っても過言ではないわね…!」

ガヴリール「!」もぐもぐ

ガヴリール「そうだなー!今回は私の完敗だー」

サターニャ「ついに負けを認めたわね!!」

ガヴリール「いやーほんと、サターニャの作るクッキーは最高だー」

サターニャ「そうでしょう!!」

ガヴリール「こんな美味しいもの毎日食べさせられたら辛いなー、負けを実感させられちゃうんだろうなー」

サターニャ「!」

ガヴリール「あー、今回だけでも十分悔しいなー、明日以降も作ってこられたらもうどうしようもないなー」

サターニャ(そうなのね!!よーし、明日から毎日ガヴリールに美味しいお菓子を食べさせてやるわ!!)

17: 2017/03/15(水) 15:32:01.915
次の日

サターニャ「作ってきたわよ!」

ガヴリール「うわー美味しいー悔しいー!」もぐもぐ

また次の日

サターニャ「今日も作ってきたわ!」

ガヴリール「美味え」もぐもぐ

またまた次の日

サターニャ「ガヴリール、お菓子よ!」

ガヴリール「あーん」

ヴィーネ「……」

21: 2017/03/15(水) 15:38:37.241
週明けの月曜日の朝

サターニャ「はっ!しまったわ!!」

サターニャ「ガヴリールにあげるお菓子を作るのを忘れてたー!!」

サターニャ「……まあ、仕方ないわね……我慢してもらうしかないわ」

~~学校~~

ガヴリール「ようサターニャ、今日のお菓子はなんだ?」

サターニャ「あっ……実は今日は作り忘れてて持ってきてないの」

ガヴリール「はあっ!?冗談だろ…土日食べられなくてずっと我慢してたのに……」

サターニャ「あ、明日はちゃんと作ってくるから首を洗って待ってなさい!」

ガヴリール「頼むわ…」

22: 2017/03/15(水) 15:42:57.623
その日の放課後

サターニャ「今日作り忘れた分、明日は特別豪華なお菓子を作らないといけないわね!」

サターニャ「ガヴリールが喜ぶお菓子……何がいいかしら?」

サターニャ「って、違う!喜ぶじゃなくて、悔しがるだったわ!」

サターニャ「とびっきり美味しいのを作って、悔しがらせてやるわ……見てなさいガヴリール!」

44: 2017/03/15(水) 19:06:18.332
次の日

サターニャ「ガヴリール!お菓子作ってきたわよ!…ってあれ?」

ヴィーネ「サターニャおはよう、ガヴリールは今日は休みよ」

サターニャ「え?なんで?」

ヴィーネ「なんか、体がだるくて動けないんだって。風邪かもしれないから休むって連絡が来たわ」

サターニャ「そ、そう…」

サターニャ(……あとでお菓子、持って行ってあげよ)

47: 2017/03/15(水) 19:08:58.404
その日の放課後

ガヴリール「う~…しんどい…」

ガヴリール「サターニャのお菓子…サターニャのお菓子が食べたい…」

ガヴリール「さっき夢にまでサターニャのお菓子が出てきたし…」

ガヴリール「…私はどうしたんだいったい」

ガヴリール「サターニャ、お見舞いとかこねぇかなぁ…お菓子持って…」

ピンポーン

ガヴリール「!」

49: 2017/03/15(水) 19:12:43.003
ガヴリール「サターニャ!?」ガチャッ

ヴィーネ「ひっ!?」ビクッ

ガヴリール「……なんだ、ヴィーネか」

ヴィーネ「び、びっくりさせないでよ!というか、寝てなくて大丈夫なの!?」

ガヴリール「……忘れてた……うう、だるい……」グダー

ヴィーネ「ちょっと、大丈夫!?ベッドまで歩ける?」

ガヴリール「うん…肩貸して…」

ヴィーネ「まったく…そんなに慌てて飛び出てくるなんてどうしたのよ」

ガヴリール(……サターニャかと思って飛び出したとは言えないな)

ヴィーネ(さっき「サターニャ!」って叫んでたし何となく分かるけど…)

50: 2017/03/15(水) 19:16:26.639
ヴィーネ「お昼はちゃんと食べた?」

ガヴリール「んー…何も食べてない…」

ヴィーネ「ダメじゃない、食べないと…」

ガヴリール「食欲無いんだよ…」

ヴィーネ「ホント、どうしちゃったのよ今日は?またゲームで徹夜したの?」

ガヴリール「いや…昨日はゲームはやってない…メンテだったし」

ヴィーネ「じゃあ普通に風邪なのかも、ほら寝て」

ガヴリール「ありがと……うーしんどい…」

ピンポーン

「ガヴリールー!」

ガヴリール「!!!!」

ダダダダダダッ

ヴィーネ「速ッ!」

52: 2017/03/15(水) 19:23:03.951
ガヴリール「サターニャ!!」ガチャッ!

ゴチンッ!!

サターニャ「ぐはぁぁ!?!?」

ガヴリール「うわぁ!すまんサターニャ!」

サターニャ「い、痛いじゃない……!」

ガヴリール「わ、悪い…つい…」

サターニャ「ていうかアンタ、もう大丈夫なの?元気そうだけど」

ガヴリール「いや、ついさっきまで動けなかったんだが…サターニャが来たと思うと急に気力が…っていや!何でもない」

サターニャ「…?変なガヴリール…」

ガヴリール「そ、それでサターニャ…き、今日はお菓子はないのか…」

サターニャ「あるけど、アンタしんどいんでしょ?今日はダメよ食べたら」

ガヴリール「ええ!?」

サターニャ「」ビクッ

ガヴリール「あ、あるならくれよ!!頼む!!お願いだから!!」ガシッ

サターニャ「ちょ、ガヴリール!痛いっ…!」

ガヴリール「あっ……」ぱっ

ガヴリール「悪い……」

サターニャ「ちょっとあんた、本当どうしたのよ…怖いわよ?」

ガヴリール「いや……でも、サターニャのお菓子食べたら、多分元気出る……と思うから」

サターニャ「えっ…」

54: 2017/03/15(水) 19:27:59.091
サターニャ「そ、そりゃそうよね!何てったってこの大悪魔の胡桃沢サ」

ガヴリール「うんそう!だからくれ!」

サターニャ「最後まで言わせなさいよ!しょうがないわね…ひとつだけよ」

ガヴリール「ありがとう…!!はやく、はやくくれ…!」

サターニャ「ちょ、そんなに慌てなくてもあげるから!」ガサゴソ

サターニャ「はい、ガヴリール!」

ガヴリール「くれ…くれ…」

サターニャ「待て!」

ガヴリール「!」

サターニャ「お手!」

ガヴリール「はい!」お手

サターニャ「おかわり!」

ガヴリール「はい!」おかわり

サターニャ「よくできたわね!はい、あーん…」

ガヴリール「あーん!」

パクッ

55: 2017/03/15(水) 19:32:07.119
ガヴリールがサターニャのお菓子を口に含んだ瞬間、お菓子に含まれた何らかの悪魔的成分がガヴリールの体内を駆け巡った。

そして、ガヴリールの体内の何らかの天使的細胞的なものに作用し、ガヴリールの気力を一気に復活させた。

ガヴリールの衰えていた筋肉は心なしか活力を取り戻し、肌にも気のせいかハリが出た。

これも全て、サターニャのお菓子に含まれる悪魔的成分の為せる業である。

この間、わずか0コンマ2秒であった。

56: 2017/03/15(水) 19:39:06.454
ガヴリール「うんまい!!!!」

サターニャ「うわっ!?ほ、本当に元気になったわね!」

ガヴリール「やっぱり、この味だ……!」うっとり

サターニャ(こ、ここまで幸せそうに食べられるとちょっと恥ずかしいわね……)

ガヴリール「サターニャ…頼む、もう一つくれ……」

サターニャ「え、ダメ!!さっきひとつだけって言ったでしょぉ!?」

ガヴリール「頼む…!もう一つ食べたら完全に全快出来る気がするんだ…!」

サターニャ「そ、そんなに欲しいの?」

ガヴリール「ああ、そのためなら出来ることならするから!」

サターニャ「…本当に?」ニヤッ

ガヴリール「本当だよ!」

サターニャ「じゃあ…『私は一生サターニャ様のしもべです!』って言ったらあげてもいいわ!!」

サターニャ(フフフ……どうよガヴリール!あんたはそんなこと言えないでしょう!?欲しくてたまらないものがもらえない悔しさを味わうがいいわ!)

ガヴリール「私は一生サターニャ様のしもべです!!!!」

サターニャ「フフフ……そうでしょう……って、ええ!?!?言った!?」

60: 2017/03/15(水) 19:43:48.526
ガヴリール「サターニャ様!さあ!はやくください!」

サターニャ「ちょ、本当どうしちゃったのよー!?」

ガヴリール「サターニャ様ぁ……」跪いて上目遣い

サターニャ「うぐっ……!///」

サターニャ(こ、こんなの……反則じゃない……!)

ガヴリール「はやく……」

サターニャ「……口を開けなさい」

ガヴリール「はい……んあー」

サターニャ「……ほら、食べなさい」すっ

ガヴリール「ぱくっ……んっ……ペロッ……」

サターニャ「ちょ、私の指は舐めなくていいのよぉ!////」

ガヴリール「だって…砂糖がついててもったいないだろ……ちゅぱ……」

サターニャ「あ、あう……///」

ヴィーネ「ちょおおおおおい!!!!何してるのよ玄関先でええええ!!!!」

ガヴリール「うわぁ!?!!?」

61: 2017/03/15(水) 19:48:45.405
ガヴリール「って……今私……何してた……?」

ヴィーネ「サターニャの指をペロペロ舐めて『私はサターニャ様の奴隷です…』とか言ってたわよ!///」

サターニャ「いや、そこまでは言ってないわよ」

ガヴリール「い、いや…そんなわけ…この私がサターニャなんぞに服従するわけがないだろ」

サターニャ「なんぞとは何よぉ!」

ヴィーネ「サターニャ…ガヴに何かしたの…?」

サターニャ「いや、何もしてないけど…ただ、お菓子をあげただけ…」

ヴィーネ「本当にそれだけ…?」

サターニャ「うん……そしたらガヴリールの様子がおかしくなって……」

ヴィーネ「……ちょっとサターニャ、もう一回ガヴにお菓子あげてみて」

サターニャ「う、うん」ガサゴソ

ガヴリール「……お菓子……♡」トロ~ン

ヴィーネ「!?」

サターニャ「はい、ガヴリール……あーん」

ガヴリール「あぁ~ん///」

ヴィーネ「!?!?」

62: 2017/03/15(水) 19:50:54.264
パクッ

サターニャ「ちょっ、また指ごと食べるなぁ!」

ガヴリール「んっ……れろっ……」

ヴィーネ「こ、これは……////」

ガヴリール「おいしい……♡」

ヴィーネ「……ねぇサターニャ、そのお菓子私にも一つくれない?」

サターニャ「え?うんいいけど」

ヴィーネ「ありがとう……ガ、ガヴ……お菓子よ~……あーーーん」

66: 2017/03/15(水) 20:05:25.279
ガヴリール「…………」

ヴィーネ「あ、あれ…?が、ガヴ~……あーーーん……」

ガヴリール「……………………」

ヴィーネ「……」

サターニャ「…………」

ガヴリール「サターニャ……くれ」

ヴィーネ「何でぇ!?」ガーン

サターニャ「……フッフッフ……どうやら、ガヴリールは完全に私の手中に収まったようね……!」

ヴィーネ「そ、そんな……!」

ガヴリール「お菓子……」

サターニャ「完!全!勝!利!よ!!!!ナァーッハッハッハー!!!」

ガヴリール「お菓子……」

ヴィーネ「ま、負けた……!!」

ガヴリール「お菓子くれ~……」

67: 2017/03/15(水) 20:07:19.349
その後、ガヴリールはサターニャのお菓子を毎日食べないと気力がわかなくなったため、サターニャと同居を始めた。

二人の家からは、毎日幸せそうな笑い声が聞こえていたそうな……。


めでたしめでたし

69: 2017/03/15(水) 20:09:33.503
はちみつプレイはよ

70: 2017/03/15(水) 20:09:51.245

引用元: サターニャ「ガヴリールぅ!!!!」ガヴリール「なんだようっせーな」サターニャ「クッキー焼いたから食べなさい!」