1:◆5F5enKB7wjS6 21/11/10(水)00:09:08
―――事務所
P「……うん、次の企画はこれで行こう……」カタカタ カチッ
千夜「おま……プロデューサー。少しよろしいですか」トコトコ
P「ん、ああ千夜。いいよ、どした?」ギシ
千夜「どうしたということはありませんが。……ちとせお嬢さまのことです」
P「? ちとせのこと?」
千夜「ええ。今日はお嬢さまの誕生日です。ちゃんとお前……プロデューサーはプレゼントを用意しているのかと思いまして」
P「あぁ、そのことか。大丈夫だよ、前から用意してデスクにしっかり仕舞ってあるから」
千夜「そうですか。そうですね、当たり前です。お前は私たちのプロデューサーなのですから――あ、プロデューサーは私たちのプロ、……くっ、ああもう」
P「……さっきからどうしたんだ? 呼びやすいように呼んでいいんだぞ?」
千夜「っ……そ、それはアレがっ」
李衣菜「ぷふふ」←アレ1
泰葉「ふふふ♪」←アレ2
2: 21/11/10(水)00:09:52
千夜「もういいでしょう李衣菜さん、泰葉さん……! たかが罰ゲームでここまで辱めを受ける道理はないはずです」
李衣菜「いやいや、これは訓練だよ千夜ちゃん。ねぇ泰葉?」ニコニコ
泰葉「ふふ、うん。もしもお仕事先で間違ってPさんを『お前』なんて呼んじゃったら問題ですから♪」クスクス
千夜「今まで間違えたことはありません。そのくらいは弁えています……弁えていますよお前」ジロッ
P「あはは、まぁな。いつも礼儀正しくて助かってるよ」
李衣菜「普段はこうなのにねぇ」
泰葉「千夜さんが威圧的なのは照れてる時ですよね?」
千夜「こっちは無礼だがいいのかお前!」ガルル
P「うーん、仲良しで何よりだ」
李衣菜「いやいや、これは訓練だよ千夜ちゃん。ねぇ泰葉?」ニコニコ
泰葉「ふふ、うん。もしもお仕事先で間違ってPさんを『お前』なんて呼んじゃったら問題ですから♪」クスクス
千夜「今まで間違えたことはありません。そのくらいは弁えています……弁えていますよお前」ジロッ
P「あはは、まぁな。いつも礼儀正しくて助かってるよ」
李衣菜「普段はこうなのにねぇ」
泰葉「千夜さんが威圧的なのは照れてる時ですよね?」
千夜「こっちは無礼だがいいのかお前!」ガルル
P「うーん、仲良しで何よりだ」
3: 21/11/10(水)00:10:36
李衣菜「仲良しだって! やったね千夜ちゃん!」
千夜「仲良しじゃありません」ツーン
泰葉「そんなこと言わずに♪ もっと遊びましょう?」
千夜「遊びません」ツーン
P「そういえば罰ゲームって、何の罰だったんだ?」
泰葉「あ、今度バラエティ番組の収録がありますよね。そのための練習です」
李衣菜「振られた話題にしっかり答えられるかどうか、一緒に考えながらやってたんですよ」
P「なるほど。で、成果は?」
泰葉「もちろん千夜さんの1人負けです♪」
千夜「何ひとつ常識的な答えがなかったではないですか。何なんですかあえて小麦粉に突っ込むとは」
李衣菜「ロックだよね!」
千夜「どこが!」
千夜「仲良しじゃありません」ツーン
泰葉「そんなこと言わずに♪ もっと遊びましょう?」
千夜「遊びません」ツーン
P「そういえば罰ゲームって、何の罰だったんだ?」
泰葉「あ、今度バラエティ番組の収録がありますよね。そのための練習です」
李衣菜「振られた話題にしっかり答えられるかどうか、一緒に考えながらやってたんですよ」
P「なるほど。で、成果は?」
泰葉「もちろん千夜さんの1人負けです♪」
千夜「何ひとつ常識的な答えがなかったではないですか。何なんですかあえて小麦粉に突っ込むとは」
李衣菜「ロックだよね!」
千夜「どこが!」
4: 21/11/10(水)00:11:36
泰葉「いいよね……李衣菜の意見にゴリ押されて一緒に小麦粉にダイブする千夜ちゃん」
千夜「よくないが?」
李衣菜「それで私が逆ギレするんだよ。『千夜ちゃんがもっと強く反対してれば!』って小麦粉を投げつけるの」
P「もう既に面白そう」
千夜「理不尽この上ない……!」
泰葉「全身を真っ白にして醜い争いを繰り広げる李衣菜とちーちゃん……」
李衣菜「取っ組み合いして、最後に同時に顔面から小麦粉に倒れるんだよね……!」
泰葉「完璧な流れ……!」
P「おお……! 頼むぞ李衣菜、千夜!」
李衣菜「頑張ろうね千夜ちゃん!」グッ
千夜「頑張るかばーか」
千夜「よくないが?」
李衣菜「それで私が逆ギレするんだよ。『千夜ちゃんがもっと強く反対してれば!』って小麦粉を投げつけるの」
P「もう既に面白そう」
千夜「理不尽この上ない……!」
泰葉「全身を真っ白にして醜い争いを繰り広げる李衣菜とちーちゃん……」
李衣菜「取っ組み合いして、最後に同時に顔面から小麦粉に倒れるんだよね……!」
泰葉「完璧な流れ……!」
P「おお……! 頼むぞ李衣菜、千夜!」
李衣菜「頑張ろうね千夜ちゃん!」グッ
千夜「頑張るかばーか」
5: 21/11/10(水)00:12:16
千夜「というかさっきからなんですか泰葉さん……どんどん呼び方が変わって」
泰葉「あ、バレちゃいました?」
千夜「むず痒いのでやめてください」
泰葉「だって……もっと仲良くなりたいから」
千夜「む、…………」
泰葉「千夜ちゃ……さんは、私と仲良くなりたくない……?」
千夜「……いえ。仲良くさせてもらっている身で、私がどうこう言う権利はないでしょう」
泰葉「じゃあ……!」
千夜「どうぞ、好きに呼んでください。それと敬語もいいです。李衣菜さんにもそうしているでしょう?」
泰葉「うん、ありがとう千夜ちゃん♪」
李衣菜「Pさん! 千夜ちゃんにばーかって言ってもらえました! 嬉しい!」ウッヒョー
P「よかったなー李衣菜!」
泰葉「千夜ちゃん、私にもばーかって言って?」キラキラ
千夜「好感度が下がりましたよ泰葉さん。李衣菜さんも」
泰葉「あ、バレちゃいました?」
千夜「むず痒いのでやめてください」
泰葉「だって……もっと仲良くなりたいから」
千夜「む、…………」
泰葉「千夜ちゃ……さんは、私と仲良くなりたくない……?」
千夜「……いえ。仲良くさせてもらっている身で、私がどうこう言う権利はないでしょう」
泰葉「じゃあ……!」
千夜「どうぞ、好きに呼んでください。それと敬語もいいです。李衣菜さんにもそうしているでしょう?」
泰葉「うん、ありがとう千夜ちゃん♪」
李衣菜「Pさん! 千夜ちゃんにばーかって言ってもらえました! 嬉しい!」ウッヒョー
P「よかったなー李衣菜!」
泰葉「千夜ちゃん、私にもばーかって言って?」キラキラ
千夜「好感度が下がりましたよ泰葉さん。李衣菜さんも」
6: 21/11/10(水)00:13:07
李衣菜「ええっ、なんで!?」
泰葉「どうして!?」
千夜「胸に手を当ててよく考えてみなさい」
李衣菜「…………」ポフ
泰葉「…………」プニ
千夜「私のではない!! ばかかお前たちは!!」ベシベシ
「「怒ったー♪♪」」
千夜「くっ、待て!」
ニゲルナッ!!
コッチダヨー♪
オニサンコチラー♪
どたばた……
P「……ほんとに仲良くなったなー。よかったよかった」
泰葉「どうして!?」
千夜「胸に手を当ててよく考えてみなさい」
李衣菜「…………」ポフ
泰葉「…………」プニ
千夜「私のではない!! ばかかお前たちは!!」ベシベシ
「「怒ったー♪♪」」
千夜「くっ、待て!」
ニゲルナッ!!
コッチダヨー♪
オニサンコチラー♪
どたばた……
P「……ほんとに仲良くなったなー。よかったよかった」
7: 21/11/10(水)00:14:03
李衣菜「あはは捕まったー♪」
泰葉「助けてくださいPさん♪」
千夜「はぁ、はぁ……お前っ! 駄犬の躾くらいちゃんとしろ……!」
P「駄犬て。ほら、みんなそろそろ時間だぞ。加蓮とちとせを迎えに行かないとな」
泰葉「あ、もうこんな時間ですわん」
李衣菜「ついに作戦決行わん!」
千夜「わんではない。……作戦などと大仰ですね、ただのサプライズでしょう」
P「それがいいんじゃないか。ちとせってそういうの好きだろ?」
千夜「否定はしません。こんな大人数でお祝いをするのは久しぶりですし、お嬢さまもきっと喜びます」
泰葉「助けてくださいPさん♪」
千夜「はぁ、はぁ……お前っ! 駄犬の躾くらいちゃんとしろ……!」
P「駄犬て。ほら、みんなそろそろ時間だぞ。加蓮とちとせを迎えに行かないとな」
泰葉「あ、もうこんな時間ですわん」
李衣菜「ついに作戦決行わん!」
千夜「わんではない。……作戦などと大仰ですね、ただのサプライズでしょう」
P「それがいいんじゃないか。ちとせってそういうの好きだろ?」
千夜「否定はしません。こんな大人数でお祝いをするのは久しぶりですし、お嬢さまもきっと喜びます」
8: 21/11/10(水)00:14:49
李衣菜「よーし、ちとせさんをびっくりさせてやろう!」
泰葉「驚く顔が楽しみ♪ 千夜ちゃん、私たちはお屋敷のどこに隠れればいいかな?」
千夜「あなたたちは犬小屋に押し込んでおきます」
「「わんっ!?」」
千夜「お前、まずは先に私たちを家に届けてからお嬢さまと加蓮さんを迎えに行く手筈でしたね?」
P「ああ、そうだよ。その間に3人は隠れて、ちとせの隙を見て俺と加蓮はベランダに回って屋敷に入る、と」
千夜「はい、事前に鍵を開けておきます。……お前だけ締め出すのも面白いな」
P「そんなひどい!」
千夜「ふ……冗談ですよ」
李衣菜「くぅん、くぅん」ペシペシ
泰葉「わふわふ、わふわふ」ペシペシ
千夜「ええいこっちも冗談です、クローゼットに隠れていなさいあなたたちは」
泰葉「驚く顔が楽しみ♪ 千夜ちゃん、私たちはお屋敷のどこに隠れればいいかな?」
千夜「あなたたちは犬小屋に押し込んでおきます」
「「わんっ!?」」
千夜「お前、まずは先に私たちを家に届けてからお嬢さまと加蓮さんを迎えに行く手筈でしたね?」
P「ああ、そうだよ。その間に3人は隠れて、ちとせの隙を見て俺と加蓮はベランダに回って屋敷に入る、と」
千夜「はい、事前に鍵を開けておきます。……お前だけ締め出すのも面白いな」
P「そんなひどい!」
千夜「ふ……冗談ですよ」
李衣菜「くぅん、くぅん」ペシペシ
泰葉「わふわふ、わふわふ」ペシペシ
千夜「ええいこっちも冗談です、クローゼットに隠れていなさいあなたたちは」
9: 21/11/10(水)00:15:36
P「――よし、プレゼント持った。忘れ物無いかー?」
泰葉「大丈夫です。私たちもプレゼント持ちました」
李衣菜「ちとせさん喜んでくれるかな~♪」
千夜「……私も楽しみです。皆さんのプレゼントでお嬢さまがどう喜ばれるか」
泰葉「千夜ちゃんはどんなプレゼントを?」
千夜「今年は腕時計を。……と言っても、例年は少し豪勢な食事に簡素なメッセージを添えるだけでしたので、こうした贈り物は初めてです」
P「へぇ、そうなのか。てっきり毎年贈り物してるのかと」
李衣菜「うんうん、いつも仲良しだし」
泰葉「ささやかで家族らしくて、そういうのもいいね」
泰葉「大丈夫です。私たちもプレゼント持ちました」
李衣菜「ちとせさん喜んでくれるかな~♪」
千夜「……私も楽しみです。皆さんのプレゼントでお嬢さまがどう喜ばれるか」
泰葉「千夜ちゃんはどんなプレゼントを?」
千夜「今年は腕時計を。……と言っても、例年は少し豪勢な食事に簡素なメッセージを添えるだけでしたので、こうした贈り物は初めてです」
P「へぇ、そうなのか。てっきり毎年贈り物してるのかと」
李衣菜「うんうん、いつも仲良しだし」
泰葉「ささやかで家族らしくて、そういうのもいいね」
10: 21/11/10(水)00:16:37
千夜「まぁ、ですので、こんなもので喜んでいただけるのかと少し不安ではあります」
泰葉「こんなものなんて言っちゃダメ。千夜ちゃんが真剣に選んだんでしょう?」
李衣菜「そうだよっ。ちとせさんも絶対喜んでくれるって!」
千夜「そうでしょうか。……そうだといいな」
P「ふふ……。っと、ほのぼのしてる場合じゃなかったな。そろそろ出発するぞ」
泰葉「あ、はいっ」
李衣菜「へへ、千夜ちゃんの誕生日プレゼントもロックなの期待しててねっ」
千夜「それはどうも。李衣菜さんたちの誕生日にはメッセージカードを添えてポケットティッシュをお贈りしますね」
李衣菜「がーん!」
泰葉「そんな!」
P「ほらほら、シートベルト締めろー」
「「「はーいっ」」」
ブロロン
ブロロン…
泰葉「こんなものなんて言っちゃダメ。千夜ちゃんが真剣に選んだんでしょう?」
李衣菜「そうだよっ。ちとせさんも絶対喜んでくれるって!」
千夜「そうでしょうか。……そうだといいな」
P「ふふ……。っと、ほのぼのしてる場合じゃなかったな。そろそろ出発するぞ」
泰葉「あ、はいっ」
李衣菜「へへ、千夜ちゃんの誕生日プレゼントもロックなの期待しててねっ」
千夜「それはどうも。李衣菜さんたちの誕生日にはメッセージカードを添えてポケットティッシュをお贈りしますね」
李衣菜「がーん!」
泰葉「そんな!」
P「ほらほら、シートベルト締めろー」
「「「はーいっ」」」
ブロロン
ブロロン…
11: 21/11/10(水)00:17:35
―――その頃のレッスンスタジオ
加蓮「」シーン
ちとせ「」チーン
マストレ「――うむ、今日はここまでにしよう。しっかりストレッチとクールダウンをしてから帰るように!」
加蓮「ぁい……おつかれさまでしたぁ……」
ちとせ「デシタ…」
マストレ「ふ、少々飛ばしすぎたか。すまなかった、私も先日のハロウィンライブの映像を見て昂ぶってな。特にお前たちの吸血姫と魔女の世界観は素晴らしかった」
加蓮「はひぃ……ふう。そ、それはどうもありがとうございます……よかったねちとせさん、褒められたよ?」ユサユサ
ちとせ「………アリガト…ゴザマス」プシュー
マストレ「だが、今の状態では威厳など微塵も感じないな。ガワだけでなく中身も鍛えることだ」
加蓮「は、はぁい。頑張りまーす……」
ちとせ「……がんばり、ますぅ……」
マストレ「ふふ……では失礼する。戸締まりはこちらでするから、汗を流したら下に降りてプロデューサー殿を待ちなさい」スタスタ
がちゃり ぱたん……
ちとせ「……ふへぇ」コテン
加蓮「ちょ、起きて~!」
12: 21/11/10(水)00:18:26
ちとせ「――はぁ~。まだ生きてるぅ……」
加蓮「ふふっ。氏なれちゃ困るよ、せっかくの誕生日なのに」グッ グッ
ちとせ「あは。氏ぬならアイドルとしてステージの上がいいな♪」
加蓮「冗談に聞こえな~い。そういうのちょっとかっこいいかもだけど」ググッ…
ちとせ「ロックでしょ!」フンス
加蓮「誰かさんの影響受けすぎー」グググ
ちとせ「私はみんなの影響を受けて成長してるのー♪」
加蓮「なら私の影響はー?」グイー
ちとせ「ぽて」
加蓮「ポテトって言ったらくすぐるー」
ちとせ「……ポテトー!」
加蓮「ああっ言ったー!?」
加蓮「ふふっ。氏なれちゃ困るよ、せっかくの誕生日なのに」グッ グッ
ちとせ「あは。氏ぬならアイドルとしてステージの上がいいな♪」
加蓮「冗談に聞こえな~い。そういうのちょっとかっこいいかもだけど」ググッ…
ちとせ「ロックでしょ!」フンス
加蓮「誰かさんの影響受けすぎー」グググ
ちとせ「私はみんなの影響を受けて成長してるのー♪」
加蓮「なら私の影響はー?」グイー
ちとせ「ぽて」
加蓮「ポテトって言ったらくすぐるー」
ちとせ「……ポテトー!」
加蓮「ああっ言ったー!?」
13: 21/11/10(水)00:19:12
ちとせ「あはっ、あははぁはぁは♪ やめて加蓮ちゃぁん♪ どこ触ってるの~♪♪」
加蓮「うりうりうりー! そんな露出度高いレッスン着着てる方が悪い! 脱がしてやるー!」コチョコチョ
ちとせ「だ、だって心配してくれるかなーってあはははは♪」
加蓮「Pさんに何回お姫様抱っこされたー! 言ってみろー!」
ちとせ「りょ、両手で数えられなあああはははははは♪♪」ジタバタ
加蓮「うらやましいいいいいい」コチョコチョコチョー
がちゃり
P「おーい、迎えに来た……ぞ…………」
加蓮「あ」
ちとせ「あっ」
P「……下で待ってるから早く着替えなさい」
ぱたん……
ちとせ「……加蓮ちゃんのおばかあああああああああああっ!!」
加蓮「ごめえええええええええんっ!!」
加蓮「うりうりうりー! そんな露出度高いレッスン着着てる方が悪い! 脱がしてやるー!」コチョコチョ
ちとせ「だ、だって心配してくれるかなーってあはははは♪」
加蓮「Pさんに何回お姫様抱っこされたー! 言ってみろー!」
ちとせ「りょ、両手で数えられなあああはははははは♪♪」ジタバタ
加蓮「うらやましいいいいいい」コチョコチョコチョー
がちゃり
P「おーい、迎えに来た……ぞ…………」
加蓮「あ」
ちとせ「あっ」
P「……下で待ってるから早く着替えなさい」
ぱたん……
ちとせ「……加蓮ちゃんのおばかあああああああああああっ!!」
加蓮「ごめえええええええええんっ!!」
14: 21/11/10(水)00:19:58
加蓮「――お、お待たせPさん♪ お迎えありがとねっ」
P「あ、ああ。待ってる間にトレーナーさんの報告聞いたよ、今日はすごく頑張ったみたいだな!」
加蓮「う、うん! ちとせさんすっごく褒められてたよっ。ね?」
ちとせ「…………」ムッスゥゥ…
P「ち、ちとせ? さっきは俺も悪かったよ……ごめんな」
ちとせ「……うぅ、誕生日に半裸見られちゃったぁ……」シクシク
P「うっ……!」
加蓮「わ、私のせいだから! Pさんはなんにも悪くないよ!」
ちとせ「これは責任取ってもらわなきゃねっ、魔法使いさん!」キラーン
P「責任!?」
加蓮「あっウソ泣き!」
P「あ、ああ。待ってる間にトレーナーさんの報告聞いたよ、今日はすごく頑張ったみたいだな!」
加蓮「う、うん! ちとせさんすっごく褒められてたよっ。ね?」
ちとせ「…………」ムッスゥゥ…
P「ち、ちとせ? さっきは俺も悪かったよ……ごめんな」
ちとせ「……うぅ、誕生日に半裸見られちゃったぁ……」シクシク
P「うっ……!」
加蓮「わ、私のせいだから! Pさんはなんにも悪くないよ!」
ちとせ「これは責任取ってもらわなきゃねっ、魔法使いさん!」キラーン
P「責任!?」
加蓮「あっウソ泣き!」
15: 21/11/10(水)00:20:57
ちとせ「私のカラダを見た罪は重いよ? 何してもらおうかな~♪」
加蓮「ダメ、ダメッ! 私が責任取って今度ポテト奢る! それでいいでしょっ?」
ちとせ「よくなーい♪ 加蓮ちゃんは指をくわえて見てるのが罰だよっ」
加蓮「ダメ~っ!」
P「も、もう車出すぞ。暗くなってきたし」
ちとせ「あはっ、お願いね♪」
加蓮「もー、ちとせさんはグイグイ攻めすぎ! 私たちには淑女協定があるんだからね!?」
ちとせ「ふぅん? 加蓮ちゃん、ハロウィンを前倒しして魔法使いさんとデートしたって聞いたけど?」
加蓮「うぐぅっ!? だ、誰がそんなことをっ」
ちとせ「リークありがと泰葉ちゃーん♪」
加蓮「あのまんまるうううううああああ!!」
P「レッスンのあとなのに元気だなほんと……」
ブロロン ブロロロン…
加蓮「ダメ、ダメッ! 私が責任取って今度ポテト奢る! それでいいでしょっ?」
ちとせ「よくなーい♪ 加蓮ちゃんは指をくわえて見てるのが罰だよっ」
加蓮「ダメ~っ!」
P「も、もう車出すぞ。暗くなってきたし」
ちとせ「あはっ、お願いね♪」
加蓮「もー、ちとせさんはグイグイ攻めすぎ! 私たちには淑女協定があるんだからね!?」
ちとせ「ふぅん? 加蓮ちゃん、ハロウィンを前倒しして魔法使いさんとデートしたって聞いたけど?」
加蓮「うぐぅっ!? だ、誰がそんなことをっ」
ちとせ「リークありがと泰葉ちゃーん♪」
加蓮「あのまんまるうううううああああ!!」
P「レッスンのあとなのに元気だなほんと……」
ブロロン ブロロロン…
16: 21/11/10(水)00:22:07
加蓮「はぁ……」
ちとせ「元気出して、加蓮ちゃん。誕生日パワー分けてあげる♪」ギュッ
加蓮「いらない……。……あ、手すべすべ。あげたやつ?」
ちとせ「うんっ。早速使わせてもらったよ、ハンドクリーム。大事にするね♪」
加蓮「とーぜんでしょ♪」
P「加蓮はもう渡したんだな、プレゼント?」ブロロン
加蓮「うん、レッスン前にね。美容系はちとせさんには今更かなーって思ったけど、お気に入りだしあげちゃった」
ちとせ「あはっ、今更なんてことないよ♪ これで加蓮ちゃんと同じ手になれるんだね……ふふふっ」
加蓮「ちょっとキモいー」
ちとせ「ひどーい♪」ギュー
ちとせ「元気出して、加蓮ちゃん。誕生日パワー分けてあげる♪」ギュッ
加蓮「いらない……。……あ、手すべすべ。あげたやつ?」
ちとせ「うんっ。早速使わせてもらったよ、ハンドクリーム。大事にするね♪」
加蓮「とーぜんでしょ♪」
P「加蓮はもう渡したんだな、プレゼント?」ブロロン
加蓮「うん、レッスン前にね。美容系はちとせさんには今更かなーって思ったけど、お気に入りだしあげちゃった」
ちとせ「あはっ、今更なんてことないよ♪ これで加蓮ちゃんと同じ手になれるんだね……ふふふっ」
加蓮「ちょっとキモいー」
ちとせ「ひどーい♪」ギュー
17: 21/11/10(水)00:22:56
P「俺もちゃんと用意してるからなー。家に着いたら渡すよ」
ちとせ「本当? 楽しみ♪ 加蓮ちゃんも寄っていく?」
加蓮「あー……そだね。ちょっとお邪魔しようかな、千夜に怒られない程度に♪」
ちとせ「え、別に怒らないよ? どうして?」
加蓮「だって愛し合う2人だけで誕生日をお祝いするんでしょ?」
ちとせ「愛っ……ち、千夜ちゃんとはそういうのじゃないよ? もう、加蓮ちゃんっ」
加蓮(……作戦通りだよね、Pさん?)チラッ
P「……あんまりはしゃぐなよー、シートベルトしてても危ないぞ?」コクン
加蓮「♪ 素直になろうよちとせさーん♪」
ちとせ「わ、私は魔法使いさんがすk」
加蓮「ちょおおぉそっち素直になんないでよ!?」
ちとせ「本当? 楽しみ♪ 加蓮ちゃんも寄っていく?」
加蓮「あー……そだね。ちょっとお邪魔しようかな、千夜に怒られない程度に♪」
ちとせ「え、別に怒らないよ? どうして?」
加蓮「だって愛し合う2人だけで誕生日をお祝いするんでしょ?」
ちとせ「愛っ……ち、千夜ちゃんとはそういうのじゃないよ? もう、加蓮ちゃんっ」
加蓮(……作戦通りだよね、Pさん?)チラッ
P「……あんまりはしゃぐなよー、シートベルトしてても危ないぞ?」コクン
加蓮「♪ 素直になろうよちとせさーん♪」
ちとせ「わ、私は魔法使いさんがすk」
加蓮「ちょおおぉそっち素直になんないでよ!?」
18: 21/11/10(水)00:23:46
―――黒埼邸
ブロロン…キッ
P「ほい、到着」
ちとせ「ありがとう♪ さ、どうぞ上がって――って言いたいけど……」
加蓮「真っ暗だね。千夜いないの?」
P「本当だな。大丈夫なのか、ちとせ?」
ちとせ「うーん……留守にする時は必ず連絡をくれるから居ないはずないのに。ちょっと待ってね、メッセージ送ってみるから――」
P(加蓮、今だ)ヒソ
加蓮(うんっ。ごめんねちとせさん♪)コソコソ
ちとせ「――あ、返ってきた。ソファでちょっとうたた寝してたんだって、かわいい♪ アイドルになって頑張ってるから疲れてたのかな……ね、魔法使いさ……ん?」クルッ
しーん……
ちとせ「……え。あれっ。魔法使いさん? 加蓮ちゃんっ?」
19: 21/11/10(水)00:24:38
ちとせ「どこ行ったのー? 車はあるから近くに……もう、ふざけてないで出てきなさーいっ」キョロキョロ
ちとせ「…………」
ちとせ「千夜ちゃーんっ。プロデューサーさんと加蓮ちゃんがいなくなっちゃったの! 探すの手伝ってー!」ガチャッ
しん……
ちとせ「ほんとに真っ暗……。千夜ちゃぁん! 二度寝しちゃダメだよー!」テテテッ
がちゃっ
ちとせ「……千夜ちゃん? 居るの?」トテトテ…
ちとせ「…………」
ちとせ「千夜ちゃーんっ。プロデューサーさんと加蓮ちゃんがいなくなっちゃったの! 探すの手伝ってー!」ガチャッ
しん……
ちとせ「ほんとに真っ暗……。千夜ちゃぁん! 二度寝しちゃダメだよー!」テテテッ
がちゃっ
ちとせ「……千夜ちゃん? 居るの?」トテトテ…
20: 21/11/10(水)00:25:17
がたっ!
ちとせ「っ!? ど、どろぼ――!!」
がたーんっ!!
李衣菜「いてっ!?」ドテッ
泰葉「きゃっ!? り、李衣菜大丈夫!?」
李衣菜「あ、足踏まないでよ泰葉ぁ~」
P「お、おいおい大丈夫か?」
加蓮「暗すぎ~! 電気つけて千夜~!」
千夜「想定以上に暗かったですね……今つけます」
ぱっ
ちとせ「……………………」ポカーン…
「「「「「あ」」」」」
21: 21/11/10(水)00:25:59
ちとせ「…………」
李衣菜「……た、誕生日!」
泰葉「おめでとうございます……!」
加蓮「い、いえーい! クラッカーあたっく!」パパーン
ちとせ「…………」
千夜「お、お嬢さま……? その、おめでとうございます。サプライズというものでして、その……お、お前っ。なんとかしろ」
P「お、押すなって……。あー、えっと……ちとせ、さっきは黙っていなくなってごめんな。誕生日だから、こうしてみんなで……」
ちとせ「…………ぷっ。あはっ――」
ちとせ「あは、あはははははっ♪ サプライズ大成功だよ、あははっ♪♪ 嬉しいよ、ありがとう――!」
李衣菜「……た、誕生日!」
泰葉「おめでとうございます……!」
加蓮「い、いえーい! クラッカーあたっく!」パパーン
ちとせ「…………」
千夜「お、お嬢さま……? その、おめでとうございます。サプライズというものでして、その……お、お前っ。なんとかしろ」
P「お、押すなって……。あー、えっと……ちとせ、さっきは黙っていなくなってごめんな。誕生日だから、こうしてみんなで……」
ちとせ「…………ぷっ。あはっ――」
ちとせ「あは、あはははははっ♪ サプライズ大成功だよ、あははっ♪♪ 嬉しいよ、ありがとう――!」
22: 21/11/10(水)00:26:43
―――改めてリビング
ちとせ「――あはっ、じゃあ1時間も2人でクローゼットに?」
泰葉「そうなんです、千夜ちゃんに無理やり押し込められてっ」
加蓮「もー、ちゃんと最後まで隠れててよ。せっかく私たちは悟られないように頑張ったのに」
ちとせ「ほんとはちょっと気づいてたよ? 加蓮ちゃん、車の中で何度か魔法使いさんと目配せしてたよね♪」
加蓮「ウソっ、バレてた!?」
P「やっぱりなぁ。ちとせに隠し事ってハードル高すぎるんだよ、そもそも」
泰葉「むむむ……私の演技力ならちとせさんを騙せるかもしれません。来年こそは完璧なサプライズを……!」
ちとせ「受けて立つよ、泰葉ちゃん! 来年も楽しみにしてるね♪」
P「宣言しちゃったらサプライズにならないだろ……」
加蓮「あはは、確かに♪」
23: 21/11/10(水)00:27:39
―――キッチン
わいわい――♪
李衣菜「なんだかんだ成功したね、サプライズ!」
千夜「及第点ぎりぎりですね。李衣菜さんが倒れなければ予定通りに行ったはずでしたよ」
李衣菜「うっ。ごめんなさぁい……」
千夜「……ふふ。それでもああしてお嬢さまが笑顔でいてくださる。それだけで甲斐があったというものです」
李衣菜「だ、だよねっ。千夜ちゃんの誕生日も同じくらい盛り上げるから♪」
千夜「盛り上げなくていいです。……と言っても、私の意思など無視するでしょう? もう諦めています」
李衣菜「む、無視まではしないよ~。ほんとにイヤだったら――」
千夜「――だったら、いま一緒にキッチンに立っていません。……ありがとう。心待ちにしています、誕生日」ニコ
李衣菜「……!! 千夜ちゃんっ!」ギュッ
千夜「っ、や、やめなさい危ないでしょうっ。早く野菜を切ってください……!」
李衣菜「へへへ~♪」
24: 21/11/10(水)00:28:30
泰葉「……イチャついてますよ、姐さん」
加蓮「やっちゃいましょう、姐御!」
ちとせ「うーん、見てる方が楽しいから許しちゃう♪ 千夜ちゃんがあんなふうに……ふふ、嬉しい♪」
加蓮「むぅ……このままじゃ李衣菜に千夜を盗られちゃう。行くよ泰葉」
泰葉「うん、由々しき事態だね。千夜ちゃんと私はまんまる同盟なのに、李衣菜ったら……!」タッ
加蓮「アンタ自分でまんまる言うの……」テクテク
P「あんまり料理の邪魔しちゃダメだぞー」
ちとせ「あは。千夜ちゃん大人気♪」
ちとせ(……気を遣ってくれたのかな。ありがとう、加蓮ちゃん泰葉ちゃん……♪)
加蓮「やっちゃいましょう、姐御!」
ちとせ「うーん、見てる方が楽しいから許しちゃう♪ 千夜ちゃんがあんなふうに……ふふ、嬉しい♪」
加蓮「むぅ……このままじゃ李衣菜に千夜を盗られちゃう。行くよ泰葉」
泰葉「うん、由々しき事態だね。千夜ちゃんと私はまんまる同盟なのに、李衣菜ったら……!」タッ
加蓮「アンタ自分でまんまる言うの……」テクテク
P「あんまり料理の邪魔しちゃダメだぞー」
ちとせ「あは。千夜ちゃん大人気♪」
ちとせ(……気を遣ってくれたのかな。ありがとう、加蓮ちゃん泰葉ちゃん……♪)
25: 21/11/10(水)00:29:15
李衣菜「うわーっ!? なに、なんなの2人ともー!」
泰葉「李衣菜、覚悟しなさいっ」
加蓮「千夜! 助けに来たよ!」
千夜「頼んでません。料理の邪魔をしないでください――」
P「ほら、ちとせ。子供シャンパンだけどどうぞ」
ちとせ「うん♪ 乾杯しよっか、魔法使いさん」
P「ああ、乾杯。改めて誕生日おめでとう、ちとせ」カチン
ちとせ「Noroc♪ ……ん、あまぁい。オトナにはまだまだ程遠いね、私」
P「ワイングラスは俺より似合ってると思うけどな」
ちとせ「あはっ。私としてはあなたの隣に似合う大人になりたいなぁ♪」
泰葉「李衣菜、覚悟しなさいっ」
加蓮「千夜! 助けに来たよ!」
千夜「頼んでません。料理の邪魔をしないでください――」
P「ほら、ちとせ。子供シャンパンだけどどうぞ」
ちとせ「うん♪ 乾杯しよっか、魔法使いさん」
P「ああ、乾杯。改めて誕生日おめでとう、ちとせ」カチン
ちとせ「Noroc♪ ……ん、あまぁい。オトナにはまだまだ程遠いね、私」
P「ワイングラスは俺より似合ってると思うけどな」
ちとせ「あはっ。私としてはあなたの隣に似合う大人になりたいなぁ♪」
26: 21/11/10(水)00:30:19
P「こら。滅多なこと言わないでくれ」
ちとせ「ふっふっふ……ここは黒埼家の令嬢が住まうお屋敷だよ? 私が法律、女王様なの♪」
P「そ、そんなばかな……!」
ちとせ「もう逃さないんだから……私の魔法使いさん……v」ペロリ
P「い、いいのかそんなこと言って。プレゼントあげないぞっ?」
ちとせ「ごめんなさい調子乗りましたっ」ペコッ
P「おい女王」
ちとせ「ふっふっふ……ここは黒埼家の令嬢が住まうお屋敷だよ? 私が法律、女王様なの♪」
P「そ、そんなばかな……!」
ちとせ「もう逃さないんだから……私の魔法使いさん……v」ペロリ
P「い、いいのかそんなこと言って。プレゼントあげないぞっ?」
ちとせ「ごめんなさい調子乗りましたっ」ペコッ
P「おい女王」
27: 21/11/10(水)00:31:09
ちとせ「ください! 魔法使いさんのプレゼント! 私はただのちとせだよ! 黒埼家なんて関係ないの、信じて!」
P「必氏か! 仮にも令嬢ならもっとプライド持ちなさい!」
ちとせ「だって楽しみにしてたのー! あなたがどんなプレゼントを用意してくれるかずっと! 李衣菜ちゃんたちから惚気話いっぱい聞いたんだからー!」ワーン
P「恥ずかしいな!?」
李衣菜「いやぁ色々もらったよねぇ♪」テレテレ
泰葉「素敵なものばかりだったね♪」テレレテ
加蓮「Pさんたら私たちのツボ押さえすぎなんだよねぇ♪」デレデレ
千夜「……大変だな、あいつも」
千夜(………………私の誕生日には何をくれるだろうか。……いやいや)
P「必氏か! 仮にも令嬢ならもっとプライド持ちなさい!」
ちとせ「だって楽しみにしてたのー! あなたがどんなプレゼントを用意してくれるかずっと! 李衣菜ちゃんたちから惚気話いっぱい聞いたんだからー!」ワーン
P「恥ずかしいな!?」
李衣菜「いやぁ色々もらったよねぇ♪」テレテレ
泰葉「素敵なものばかりだったね♪」テレレテ
加蓮「Pさんたら私たちのツボ押さえすぎなんだよねぇ♪」デレデレ
千夜「……大変だな、あいつも」
千夜(………………私の誕生日には何をくれるだろうか。……いやいや)
28: 21/11/10(水)00:32:00
P「ごほん! もう雰囲気もへったくれもないな……はい、これがプレゼント」ポン
ちとせ「!! ち、頂戴いたします……!」
P「おごそか……。そんな大した物じゃ――ああいや、しっかりちとせのことを考えて選んだよ、もちろん」
ちとせ「う、うん……嬉しい、ありがとう。……開けてもいい?」
P「ああ、どうぞ」
ちとせ「……和風な包装だね。なんだろう――んしょ、っと」ガサ…
P「……どうかな。美味しいものを楽しく食べてほしいと思って」
ちとせ「――お箸。素敵♪」
ちとせ「!! ち、頂戴いたします……!」
P「おごそか……。そんな大した物じゃ――ああいや、しっかりちとせのことを考えて選んだよ、もちろん」
ちとせ「う、うん……嬉しい、ありがとう。……開けてもいい?」
P「ああ、どうぞ」
ちとせ「……和風な包装だね。なんだろう――んしょ、っと」ガサ…
P「……どうかな。美味しいものを楽しく食べてほしいと思って」
ちとせ「――お箸。素敵♪」
29: 21/11/10(水)00:32:55
P「贈り物どうしようか考えて、わりとパッと思い浮かんだんだ。いつも千夜のお弁当を美味しそうに摘んでたから」
ちとせ「やだ、食べてるところジッと見てたんだ? もう、魔法使いさんのえOち♪」
P「……返してもらおうか」
ちとせ「やん♪ ……健康と長生きだね、込められた願いは」
P「まったく……。やっぱり意味くらいは知ってるか」
ちとせ「あは、定番ではあるよね♪ それ以外にもお箸と橋をかけて、何かと何かを繋ぐ意味合いもある……でしょう?」
P「ああ……それでちょっと躊躇う部分もあったんだ。それでもちとせなら、きっと良い意味で受け取ってくれると思ったからさ」
ちとせ「……うん。ちゃんとあなたの想いは私に伝わってるよ。私の思い描く橋は、あなたがかけてくれた魔法だから」
ちとせ「やだ、食べてるところジッと見てたんだ? もう、魔法使いさんのえOち♪」
P「……返してもらおうか」
ちとせ「やん♪ ……健康と長生きだね、込められた願いは」
P「まったく……。やっぱり意味くらいは知ってるか」
ちとせ「あは、定番ではあるよね♪ それ以外にもお箸と橋をかけて、何かと何かを繋ぐ意味合いもある……でしょう?」
P「ああ……それでちょっと躊躇う部分もあったんだ。それでもちとせなら、きっと良い意味で受け取ってくれると思ったからさ」
ちとせ「……うん。ちゃんとあなたの想いは私に伝わってるよ。私の思い描く橋は、あなたがかけてくれた魔法だから」
30: 21/11/10(水)00:33:42
P「よかった。これで『三途の川への橋渡しだね』とか言われたら立ち直れなかったよ」
ちとせ「ふふふっ♪ もうそんな縁起でもないことは言わないよ。だって生きたいもの……あなたと、みんなと一緒に♪」ギュッ
P「あ、こら」
ちとせ「どうせなら夫婦箸でもよかったな、私たちの名前入りで♪」
加蓮「はーいちとせさん今日はここまでだヨー? そろそろご飯できるみたいだから離れよっカー?」ヌッ
泰葉「ちとせさん♪ そういえばまだプレゼントお渡ししてなかったですよね?」ヌルリ
P「うおっ戻ってきた!?」
加蓮「それ以上はダメだからねっ!」
ちとせ「あはっ♪ ざーんねん♪♪」
ちとせ「ふふふっ♪ もうそんな縁起でもないことは言わないよ。だって生きたいもの……あなたと、みんなと一緒に♪」ギュッ
P「あ、こら」
ちとせ「どうせなら夫婦箸でもよかったな、私たちの名前入りで♪」
加蓮「はーいちとせさん今日はここまでだヨー? そろそろご飯できるみたいだから離れよっカー?」ヌッ
泰葉「ちとせさん♪ そういえばまだプレゼントお渡ししてなかったですよね?」ヌルリ
P「うおっ戻ってきた!?」
加蓮「それ以上はダメだからねっ!」
ちとせ「あはっ♪ ざーんねん♪♪」
31: 21/11/10(水)00:34:37
泰葉「はい、Pさんから離れてください。このコルクボードをあげますから。これからみんなで思い出の写真をいっぱい撮って飾りましょうね♪」
ちとせ「わぁ、ありがとっ! じゃあ早速、魔法使いさんをかぷっv ってした写真を♪」
P「えっ!?」
加蓮「いい気になんないでよ吸血姫ィ!」
泰葉「……なるほど、それがちとせさんの選択ですか♪」ニッコリ
ちとせ「きゃーこわぁい♪ さあ魔法使いさん、愛の逃避行と洒落込もっか♪」グイッ
P「ちょ、俺を巻き込むなー!?」
どたどた
ばたばた……
マテー!
Pサンヲカイホウシナサーイ!
ヤーダー♪
ハナシテクレェェエ…
千夜「……まるで嵐のようですね」
李衣菜「あはは。私たちは料理を続けよっか」
ちとせ「わぁ、ありがとっ! じゃあ早速、魔法使いさんをかぷっv ってした写真を♪」
P「えっ!?」
加蓮「いい気になんないでよ吸血姫ィ!」
泰葉「……なるほど、それがちとせさんの選択ですか♪」ニッコリ
ちとせ「きゃーこわぁい♪ さあ魔法使いさん、愛の逃避行と洒落込もっか♪」グイッ
P「ちょ、俺を巻き込むなー!?」
どたどた
ばたばた……
マテー!
Pサンヲカイホウシナサーイ!
ヤーダー♪
ハナシテクレェェエ…
千夜「……まるで嵐のようですね」
李衣菜「あはは。私たちは料理を続けよっか」
32: 21/11/10(水)00:35:31
千夜「頂いた電気フライヤー、なかなかいいですね。蓋付きで油が跳ねないのが特に」
李衣菜「でしょ! テーブルの上にも置けるし便利だよー。泰葉んちにもひとつ置いてあるんだ」
千夜「……なるほど。ポテト宣教師の影響ですね。お嬢さまもすっかり洗脳されてしまって……沸々と怒りが込み上げてきます」
李衣菜「そう、あのポテト中毒がね……。だから黒埼家にもどうかと思って、今回のプレゼントに選ばさせていただきました」ペコリ
千夜「ありがたき幸せ。大切に使わせていただきます」ペコリ
李衣菜「あ、太るから注意ね」
千夜「心に刻んでおきます」
加蓮「ポテトの気配♪」ヒョコッ
ちとせ「いい匂い♪」ピョコッ
李衣菜「!?」
千夜「あ、お嬢さま。とポテト女」
李衣菜「でしょ! テーブルの上にも置けるし便利だよー。泰葉んちにもひとつ置いてあるんだ」
千夜「……なるほど。ポテト宣教師の影響ですね。お嬢さまもすっかり洗脳されてしまって……沸々と怒りが込み上げてきます」
李衣菜「そう、あのポテト中毒がね……。だから黒埼家にもどうかと思って、今回のプレゼントに選ばさせていただきました」ペコリ
千夜「ありがたき幸せ。大切に使わせていただきます」ペコリ
李衣菜「あ、太るから注意ね」
千夜「心に刻んでおきます」
加蓮「ポテトの気配♪」ヒョコッ
ちとせ「いい匂い♪」ピョコッ
李衣菜「!?」
千夜「あ、お嬢さま。とポテト女」
33: 21/11/10(水)00:36:23
P「も、戻ったぞぉ……!」ヨロヨロ
泰葉「だ、大丈夫ですかPさん? すみません、ノリで追いかけ回しちゃって」
李衣菜「びっくりしたぁ。いつの間に戻ってきたんですか?」
ちとせ「あはっ。お腹空いちゃって♪」
千夜「そういえば今日はレッスンでしたね、お嬢さまとポテト女。すぐに料理をお出ししますので」
加蓮「ねぇさっきからなんなのこの若年性人生達観オンナは!」
千夜「お嬢さまに悪い食べ物を教えた元凶に配慮など必要ですか? 排除されないだけマシと思え」
加蓮「そこまで言う~!?」
泰葉「はいはい、喧嘩しちゃダメだよ」
李衣菜「ご飯だってのに……んもう、ロックじゃないなぁ」
ちとせ「ねぇ李衣菜ちゃん、このフライヤー私でも簡単に使えるかな♪」ウキウキ
P「うーんカオス……」
―――
――
―
泰葉「だ、大丈夫ですかPさん? すみません、ノリで追いかけ回しちゃって」
李衣菜「びっくりしたぁ。いつの間に戻ってきたんですか?」
ちとせ「あはっ。お腹空いちゃって♪」
千夜「そういえば今日はレッスンでしたね、お嬢さまとポテト女。すぐに料理をお出ししますので」
加蓮「ねぇさっきからなんなのこの若年性人生達観オンナは!」
千夜「お嬢さまに悪い食べ物を教えた元凶に配慮など必要ですか? 排除されないだけマシと思え」
加蓮「そこまで言う~!?」
泰葉「はいはい、喧嘩しちゃダメだよ」
李衣菜「ご飯だってのに……んもう、ロックじゃないなぁ」
ちとせ「ねぇ李衣菜ちゃん、このフライヤー私でも簡単に使えるかな♪」ウキウキ
P「うーんカオス……」
―――
――
―
34: 21/11/10(水)00:37:14
加蓮「ちょっと千夜、アンタのハンバーグ大きすぎじゃない?」
千夜「遠近法ですね」モグモグ
泰葉「それは無理があるんじゃないかな……」
李衣菜「料理人の特権だよ。ねー千夜ちゃん」
千夜「んむ。おいひぃです」コクリ
加蓮「ケチャップほっぺにつけちゃって……」
泰葉「かわいい♪」
ちとせ「…………」
P「ちとせ? どうしたんだ」
ちとせ「……ふふっ。愛しい人たちに囲まれた誕生日ってこんなに幸せなんだ、って噛み締めてるの」
千夜「遠近法ですね」モグモグ
泰葉「それは無理があるんじゃないかな……」
李衣菜「料理人の特権だよ。ねー千夜ちゃん」
千夜「んむ。おいひぃです」コクリ
加蓮「ケチャップほっぺにつけちゃって……」
泰葉「かわいい♪」
ちとせ「…………」
P「ちとせ? どうしたんだ」
ちとせ「……ふふっ。愛しい人たちに囲まれた誕生日ってこんなに幸せなんだ、って噛み締めてるの」
35: 21/11/10(水)00:38:07
P「そっか……よかったな」
ちとせ「それだけ? ここで肩を抱き寄せてくれたら満点なんだけどな♪」
P「そんなことしたら約3名にも同じことをねだられるし、約1名には頭をかち割られる……」
ちとせ「李衣菜ちゃんバイオレンスだね?」
P「千夜だよ!」
ちとせ「あは♪」
千夜「ふむ……李衣菜さんのギターはそういう用途だったのか」
李衣菜「違うよ!?」
加蓮「実際どうなの? かち割っちゃう?」
千夜「出会った頃ならいざ知らず、今は多少なりとも目を瞑りますよ。あいつへの信頼感は、皆さんからも影響を受けていますから」
泰葉「千夜ちゃん……ふふ、嬉しいな」
ちとせ「それだけ? ここで肩を抱き寄せてくれたら満点なんだけどな♪」
P「そんなことしたら約3名にも同じことをねだられるし、約1名には頭をかち割られる……」
ちとせ「李衣菜ちゃんバイオレンスだね?」
P「千夜だよ!」
ちとせ「あは♪」
千夜「ふむ……李衣菜さんのギターはそういう用途だったのか」
李衣菜「違うよ!?」
加蓮「実際どうなの? かち割っちゃう?」
千夜「出会った頃ならいざ知らず、今は多少なりとも目を瞑りますよ。あいつへの信頼感は、皆さんからも影響を受けていますから」
泰葉「千夜ちゃん……ふふ、嬉しいな」
36: 21/11/10(水)00:38:48
P「千夜……」ジィン…
ちとせ「公認、公認だよ魔法使いさんっ♪ ほら、お願い♪ 誕生日のワガママ聞いて?」
P「わ、分かったよ……ちょっとだけな」
ちとせ「あっ、写真に残しておこう♪ 泰葉ちゃんにもらったコルクボードに飾っておくの!」
P「ええ!?」
ちとせ「千夜ちゃーん、撮ってくれる~?」
千夜「お前の魂をカメラで抜き取ってやろう(はい、お嬢さまのご命令とあらば)」ニッコリ
P「ダメじゃないかー!! 本音と建前が逆!」
ちとせ「公認、公認だよ魔法使いさんっ♪ ほら、お願い♪ 誕生日のワガママ聞いて?」
P「わ、分かったよ……ちょっとだけな」
ちとせ「あっ、写真に残しておこう♪ 泰葉ちゃんにもらったコルクボードに飾っておくの!」
P「ええ!?」
ちとせ「千夜ちゃーん、撮ってくれる~?」
千夜「お前の魂をカメラで抜き取ってやろう(はい、お嬢さまのご命令とあらば)」ニッコリ
P「ダメじゃないかー!! 本音と建前が逆!」
37: 21/11/10(水)00:39:36
加蓮「Pさんに肩を抱いてもらえる撮影会!?」ガタッ
李衣菜「並ばなきゃ!」ガタタッ
ちとせ「はーい、押さないで押さないで~♪ まずは私からね♪」
P「やっぱりこうなってしまった……」
泰葉「千夜ちゃん、納得行くまで撮ってもらってもいい?」キリッ
千夜「お任せを。フェイタルフレームを決めてやります。お前にだけ」
P「俺は怨霊なのか!?」
ちとせ「うん、お化粧もばっちり。千夜ちゃん、お願い♪ ……最後に千夜ちゃんもツーショット撮ってあげるねっ」ヒソ
千夜「! …………うん」ニコッ
李衣菜「並ばなきゃ!」ガタタッ
ちとせ「はーい、押さないで押さないで~♪ まずは私からね♪」
P「やっぱりこうなってしまった……」
泰葉「千夜ちゃん、納得行くまで撮ってもらってもいい?」キリッ
千夜「お任せを。フェイタルフレームを決めてやります。お前にだけ」
P「俺は怨霊なのか!?」
ちとせ「うん、お化粧もばっちり。千夜ちゃん、お願い♪ ……最後に千夜ちゃんもツーショット撮ってあげるねっ」ヒソ
千夜「! …………うん」ニコッ
38: 21/11/10(水)00:40:33
P「よ、よし。覚悟決めたぞ」
ちとせ「エスコートお願いね♪」
P「うん。それじゃあ失礼して」グッ…
ちとせ「あ……」ポスン
李衣菜「あ、ちとせさん赤くなった」
千夜「……くっつきすぎでは」
加蓮「もー、嫉妬しないの♪」
千夜「してません」
泰葉「どっちにしてるの?」
千夜「してないと言っている」
ちとせ「……ねぇ、ドキドキしてる。私も、あなたも」
P「し、しょうがないだろ?」
ちとせ「心地良い鼓動……。生きてるんだね、今を」
P「……ああ。これからもよろしく、ちとせ」
ちとせ「――はい。プロデューサーさん」
――パシャッ!
.
ちとせ「エスコートお願いね♪」
P「うん。それじゃあ失礼して」グッ…
ちとせ「あ……」ポスン
李衣菜「あ、ちとせさん赤くなった」
千夜「……くっつきすぎでは」
加蓮「もー、嫉妬しないの♪」
千夜「してません」
泰葉「どっちにしてるの?」
千夜「してないと言っている」
ちとせ「……ねぇ、ドキドキしてる。私も、あなたも」
P「し、しょうがないだろ?」
ちとせ「心地良い鼓動……。生きてるんだね、今を」
P「……ああ。これからもよろしく、ちとせ」
ちとせ「――はい。プロデューサーさん」
――パシャッ!
.
39: 21/11/10(水)00:41:25
―――新しい朝
ちとせ「……ふふ、よく撮れてる♪ いってきます!」
千夜「いってきます。……お嬢さま、玄関にコルクボードを置くのはやめませんか? 朝から自分の赤面写真を見るのは落ち着きません」
ちとせ「そう? 真っ赤な千夜ちゃんかわいいのに♪」
千夜「も、もういいでしょうっ。昨日も散々みんなにからかわれたのですから」
ちとせ「ふふふ♪」
千夜「さ、さぁ参りましょう。お弁当も忘れずに……ちゃんとあのお箸も入れてありますから」
40: 21/11/10(水)00:42:03
ちとせ「あ……うんっ♪」
千夜「ふふ。お嬢さまの照れ顔も愛らしい限りですよ」
ちとせ「あーん、千夜ちゃんにイジられたぁ!」
千夜「仕返しです……♪」クスクス
ちとせ「あははっ♪ ……あ、もうこんな時間っ」チラ
千夜「腕時計、よくお似合いですよ」
ちとせ「ありがと♪ 時間……大切にしなきゃね」
千夜「ええ。みんなに動かされてしまいましたから、私たちの時間は」
ちとせ「あは、そうだねっ。それじゃあ今日も、そんなみんなと一緒に――」
ちとせ(未来へ続く、魔法の橋を渡そう♪)
おわり
千夜「ふふ。お嬢さまの照れ顔も愛らしい限りですよ」
ちとせ「あーん、千夜ちゃんにイジられたぁ!」
千夜「仕返しです……♪」クスクス
ちとせ「あははっ♪ ……あ、もうこんな時間っ」チラ
千夜「腕時計、よくお似合いですよ」
ちとせ「ありがと♪ 時間……大切にしなきゃね」
千夜「ええ。みんなに動かされてしまいましたから、私たちの時間は」
ちとせ「あは、そうだねっ。それじゃあ今日も、そんなみんなと一緒に――」
ちとせ(未来へ続く、魔法の橋を渡そう♪)
おわり
41: 21/11/10(水)00:43:42
というお話だったのさ
ちとせお嬢さまは誕生日おめでとう!幸せになってね
だりやすかれん時空にちとちよ突っ込むにあたって丁寧に加入回を書きたかったけど我慢できなかった
ちとせお嬢さまは誕生日おめでとう!幸せになってね
だりやすかれん時空にちとちよ突っ込むにあたって丁寧に加入回を書きたかったけど我慢できなかった
引用元: 黒埼ちとせ「未来への橋渡し」
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