1: 2021/11/12(金) 00:47:27.678
勇者「一戸建てもできたしスローライフの始まりだ!……ん?玄関に野菜が置いてある…?」


村人「……」ジロジロ

勇者「……?見られてる?こんにちは!このたび引っ越してきました…」

村人「ボソボソ…」そそくさ

勇者「なんだったんだ…」

5: 2021/11/12(金) 00:51:58.886

勇者「この野菜誰のだったんだろ…とりあえず暗所に置いておこう」

勇者 「……」(自分でこういう野菜作るのもありだな…農作業とか憧れる!)

コンコン

勇者「はーい」

若い村人「あ、どうも〜この村の青年会のものです」

勇者「はぁ…」

若い村人「じゃあさっそくですけど勇者様にこれにこれからやってもらうことになる青年会のお仕事について説明しますね」

勇者「えっ?……えっ僕はいるんですか?それ」

若い村人「……???そうですけど…?」

勇者「きょ、強制ですか?」

若い村人「強制…?さぁ…まあみんな入ってますけど…」

勇者「……じゃあ入ります」

7: 2021/11/12(金) 00:56:59.946

勇者「ん〜気持ちのいい朝だ!田舎の朝焼けは綺麗だなぁ」

コッケコッコー!

勇者「にわとりも近くにいるのか…そうだ、運動のため朝の散歩をしてみよう」



勇者「林道にはいると薄暗いな…そのわりにポツポツこのへんにも小屋がある…ボロいけど人住んでるのかな」

???「キエエエーーーーイ!アババババ!」

勇者「!?魔物か!?」

奇妙な顔貌の男「アヘヘヘヘヘ」ふらふら

勇者「ひっ…に、人間だったのか」

太った女「たかし!そんなところ出歩くんじゃないよ!……ん?あんたは…」ジ口リ

勇者「あっどうも引っ越してきましたゆうしゃで」
太った女「……」そそくさ

勇者「避けられてる…?」

9: 2021/11/12(金) 01:00:35.967
勇者「山里から降りて街に行ってみるか」

わいわいガヤガヤ
八百屋「やすいよ!やすいよ!カブが安いよ!」

勇者「おっおいしそうなカブだな一つください」

八百屋「……あいよ」ゴソゴソ

勇者「……」

八百屋「150ゴールド」

勇者「……ありがとうございます」ぺこり

八百屋「はい!安いよ安いよー!みんな寄ってきなー!」

勇者「なんか無愛想なひとだったな」テクテク

八百屋「カブ一個100ゴールドだよー!」

勇者「えっ」

10: 2021/11/12(金) 01:05:39.894
勇者「おっ昼間からやってる酒場か…うん…なんか飲みたい気分だな」

カランコロン
マスター「はっはっソイツは傑作だねぇ…おっ…いらっしゃい」

常連「ん?見慣れない顔だな兄ちゃんこっちすわんな!」

勇者「あっはい!(やった!気さくなひとだ!)」

常連「ここじゃビールと鳥の丸焼きが一番美味いんだ腹減ってんならそれがいいぜ!」

勇者「あっじゃあそれで…!」(ここ絶対通おう!)

常連「それで?兄ちゃんどっからきたんだ?炭鉱町か?山奥か?」

勇者「王都です!」

常連「……ふぅん」しら〜

勇者「えっ…?」

マスター「観光ですか?」

勇者「移住です」

マスター「……」

勇者「えっ?えっ?」

11: 2021/11/12(金) 01:09:52.713
勇者「会話が弾まなくて気まずかった…そうだ…この街には日帰り温泉もあるんだ入ってから家に帰ろう」

番頭「いらっしゃい」ジ口リ

勇者「今日はおとなひとりで」(この辺のひとは俺の顔注視してくるなぁ)

テテテテ
子ども「おにーちゃんだれー!」

勇者「わっえっと最近引っ越してきたんだ」(無邪気そうな子どもだなぁ)

子ども「ふーん!」テテテテ

親「こら!温泉で走り回らない!……っ!」ジ口リ

勇者「えっいま俺睨まれた…?」

12: 2021/11/12(金) 01:14:57.000
勇者「また玄関に野菜置いてあった…誰…?お礼言った方がいいのか…?」

ガチャリ
若い村人「あっ勇者さんお邪魔してます」

勇者「えっ!?なんで家の中にいるの!?鍵かかってなかった?」

若い村人「野菜おいしかったですか?」

勇者「……あっ!野菜置いたのきみ!?」

若い村人「いいえ?キヨコさんですよ」

勇者「キヨコ、さん…?君の家族?」

若い村人「いえ?違いますけど」

勇者「ん…?じゃあなんでキヨコさんが野菜を俺にくれたのを君が知ってるんだい…?」

若い村人「村のみんなが知ってますよそんなことwww」

勇者「……」ゾッ

13: 2021/11/12(金) 01:23:03.561
数年後

2代目勇者「ここが先代勇者さまの住んでるところか…魔王が復活したから先代に稽古してもらうぞ!」

村人「……」ジ口リ

2代目「あっこんにちはー!」

村人「」ソソクサ

2代目「あれ…?どっか行っちゃった…仕方ない酒場で情報集めるか」

カランコロン
マスター「いらっしゃい」

無精髭の男「」ジ口リ

2代目「ひっ…あのお隣いいですか?」

無精髭「……」

2代目「ビールひとつ…あの…人探しをしてるんですけど…」

無精髭「……」

2代目「勇者さまって知ってます?先代の」

無精髭「ボソボソ」

2代目「えっ?」

無精髭「ボソボソ!」

2代目「えっ?」

無精髭「俺が…もと勇者だ」

2代目「ええ!!?なんでそんなっ田舎くさくなってるんですか!?」

無精髭「……」ジ口リ

マスター「……」ジ口リ

2代目「えっ…?なんすかこの空気…?」


14: 2021/11/12(金) 01:24:20.181
田舎って本当に最悪だな

15: 2021/11/12(金) 01:24:51.593
どういうことだ

16: 2021/11/12(金) 01:31:30.476
解説
・田舎に住むと玄関に野菜を置いとかれることがあるけどすぐに誰が置いたか特定してお礼しにいこう!
お礼にいかないと1日で村の噂になっちゃうぞ!

・村の外れには隔離されたヤバそうなひとが住んでる事があるぞ!一応覚えておこう!

・青年会に入るとボランティアさせられることになるけど入らないと村八分だぞ!

・田舎街には会話できるひともいるけど都会出身を自慢したら田舎者を指摘すると機嫌が悪くなるから気をつけよう!

・陰鬱とした環境で生きているとそのうち自分も陰鬱になるぞ!あと周りにおしゃれさんがいないと自分もおしゃれに気を使わなくなるぞ!

17: 2021/11/12(金) 01:33:10.059
田舎怖い

引用元: 勇者「魔王も倒したし引退して辺境でスローライフ送るぞ!」