紬「唯ちゃん何か変わったかしら」

俺「・・・何で？」

紬「いや別に・・・」

俺「変なムギちゃん～」

俺「あー！今日はバウムクーヘン！」

律「わったしーが来たぞー！」

俺「あーりっちゃんちーっす」

律「おう！ゆ・・・・・・・・・。・・・？」

俺「何？」

律「いやごめん何でもない」

俺「そう・・・」

澪「ごめん掃除で遅れた！」

俺「あー澪ちゃん～」

澪「お前唯床バウムクーヘンだらけじゃんか」

俺「ん～」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

澪「ちゃんと床掃除しろよ～？」

俺「う！」

澪「それで先週貸したＣＤどうだった？」

俺「・・・ＣＤ？」

澪「ほら！ベースが左利きの！前話しただろ！」

俺「・・・あーあれね、良かったよ」

澪「だろ！」

ﾜｲﾜｲ

律（何か今日の唯おかしくないか）

紬（私もそう思うの）

梓（澪先輩だけ何も気づいてませんけど）

俺「ねぇ～」

律「お、おう！なんだ」

俺「何話してるの」

律「いや、うん梓が何かな」

梓「そろそろ練習した方がって思って！！」

俺「あぁそう」

澪「そうだな、そろそろしようか」

～３０分後～

俺「疲れたぁ～休憩しようよ～」

和「唯いる？」ｶﾞﾁｬ

俺「あ、和ちゃ～ん」

和「ちょっと来て」

俺「いーよー」ｶﾞﾁｬ

律「・・・なぁ澪」

澪「何だよ・・・あ、これおいしい」

律「今日の唯何かおかしくなかったか」

澪「唯がおかしいのはいつものことだろ・・・」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

梓「そうじゃなくて何か根本的におかしい気がするんですよ」

澪「何だ急に・・・お前らの思い過ごしだろ・・・」

紬「・・・そうね、考えすぎかもね」

～下校時刻～

澪「何だったんだ今日のあいつら・・・」

澪「唯も結局戻ってこなかったし・・・」

俺「澪ちゃん」

澪「あ、唯」

俺「えへへ」

澪「お前何であのあと戻ってこなかったんだよ文化祭前だぞ？」

俺「ごめんね～」

澪「全く・・・あれ、お前ギー太は持って帰らなくていいのか？」

俺「ギー太？うん別に」

澪「・・・・・・・・・？」

澪「え、何で」

俺「だって重いし」

澪「・・・・・・」

澪「えっと・・・」

俺「早く帰ろうよ澪ちゃん」

澪「うん・・・」

俺「・・・・・・。」ﾃｸﾃｸ

澪「・・・・・・。」ﾃｸﾃｸ

澪「あ、あのさ、今日部室でみんなが唯の様子がおかしいって言っててさ、唯はいつも通りなのにな！失礼だよな！」

俺「・・・りっちゃんたちがそんなこと言ってたの？」

澪「え、うん・・・」

俺「ふぅん・・・」

澪「・・・・・・・・・。」

澪（き、気まずい・・・何でだ？唯相手に何でこんなに・・・）

俺「澪ちゃん、私こっちだから」

澪「あ、ああ！じゃあな！」

～自宅～

澪「何か・・・やっぱりおかしかったな・・・」

澪「何だか怖いよ・・・」

澪「・・・律に電話しよ・・・」

澪「・・・・・・・・・。」ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ

澪「出ないし・・・」

澪「もう寝たのかアイツ・・・」

澪「・・・・・・バカ律。」

～学校～

澪（あんまり寝られなかった）

俺「澪ちゃん」

澪「！！　おはよう・・・」

俺「今日も練習だね」

澪「・・・・・・。」

俺「じゃ、また教室で」ﾃｸﾃｸ

澪「・・・。」

～教室～

澪「なぁ律・・・唯なんだけど・・・」

律「んん・・・どーした？」

澪「やっぱり変だわ・・・」

律「唯が変なのはいつものことだろ」

澪「・・・え？」

律「授業始まるぞ」

澪「・・・え？？」

澪（どうしたんだろ律まで・・・何かおかしいよな・・・）

澪（昨日と言ってることが違うし・・・）

紬「澪ちゃん、部室行きましょ～」

澪「え、あぁ、そうだな」

紬「澪ちゃん、何かボーっとしてない？」ﾃｸﾃｸ

澪「そうかな」ﾃｸﾃｸ

澪「・・・・・・。」

澪「・・・唯変だよな？」

紬「そうよね・・・」

澪「！！　だよなだよな！そうだよな」

紬「どうしたの急に？」

澪「唯だけじゃなくて律まで変なんだよ・・・何か急に唯が変なのはいつものこととか言い出して・・・」

紬「そうなの・・・？」

澪「まぁしばらくしたら元に戻ると思うんだけど・・・」ｶﾞﾁｬ

俺「あー！澪ちゃんムギちゃん遅いよー！」

律「そうだぞー！」

梓「・・・。」

澪「お・・・おう、すまない」

紬「・・・・・・お菓子出すわね・・・。今日はモンブランよ・・・。」

俺「うわぁぁあぁ嬉しい・・・」

梓「・・・・・・。」

律「おい唯一個までだぞ！」

澪「た、食べたら練習だぞ・・・」

俺「分かってるよぉ～」

律「うめぇ・・・」

～30分後～

澪「練習するぞ！」

紬「ごめんなさい、私お手洗い行きたいわ・・・」

澪「あ、おう」

俺「・・・。」

俺「私も行く～」

紬「！？」

紬「えっと・・・」

俺「ムギちゃん早く行こう？」

紬「あの、そのやっぱり」

俺「行 こ う よ」

紬「・・・うん」ｶﾞﾁｬ

律「私たちで先始めとくか」

梓「・・・。」

澪「そうだな・・・。」

梓「・・・あの！」

律「んー？何だ梓」

梓「唯先輩も律先輩も何か変です！おかしいです！文化祭近いんだからしっかりしてください！」

澪「梓・・・。」

律「・・・・・・。」

俺「ただいま～」ｶﾞﾁｬ

澪「お、おう」

紬「ふふふ。」

澪「どうしたムギ」

紬「わたし連れションって一回やってみたかったの～」

澪「・・・・・・？ムギ？」

紬「なぁに？」

澪「何かお前雰囲気変わった？」

紬「・・・変わってないと思う」

澪「うん・・・？」

紬「いいから練習しようよ」

澪「ごめん」

～自宅～

澪「ムギまで・・・？」

澪「絶対何かが起きてる・・・」

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ

澪「・・・電話？誰かな」ﾋﾟｯ

澪「あ、梓？」

梓「何か律先輩までおかしくないですか？トイレ行った後のムギ先輩も・・・」

澪「あ、あぁ、私も今そう思ってた・・・」

梓「どうしたんだろう・・・文化祭前なのに・・・いやむしろ浮かれてるのかな・・・」

梓「とにかく！」

梓「私たち二人がしっかりしていきましょう！じゃ！」ﾌﾟﾂｯ

澪「あ、」

澪「切っちゃった・・・」

～一週間後～

俺「澪ちゃん部室行こーー」

澪「あ、今日私日直で・・・」

俺「そうなの～？じゃありっちゃんとムギちゃんと行くね～」ﾃｸﾃｸ

澪「・・・。」

澪「最近部活が楽しくない・・・」

澪「・・・。」

澪「・・・・・・。」

澪「日直の仕事って多いな・・・。」

澪「やっと終わった・・・。早く行かなきゃ」ﾃｸﾃｸ

ﾜｲﾜｲ

澪「部室が騒がしいな・・・」

梓「だから！先輩達おかしいですって！」

澪（梓の声・・・）

梓「何で黙ってるんですか！何か言ってください！！」

澪（怒ってる・・・）

梓「ちょ、やめてください・・・！やめて・・・！」

澪（・・・？）

梓「やめてぇぇぇ！」

澪（！？）

澪「何だ・・・？」ｷｨｨｨ

俺「澪ちゃん。隙間から見てないでおいでよ」

澪「！？」

ﾊﾞﾀﾝ!ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

俺「行っちゃった・・・」

梓「・・・。」ｽｸｯ

梓「唯先輩、練習しましょ！」

俺「そうだね、あずにゃん！ぷにぷに！」

梓「もぉ！」

律「お前ら・・・早く練習しようぜ」

～次の日～

澪ママ「澪～？まだ寝てるの～？」

澪「・・・。」

澪ママ「起きなさい」ｶﾞﾁｬ

澪「行かない」

澪ママ「どうしたの？」

澪「行かない！！！」

澪ママ「あなた軽音部はいいの？文化祭近いんでしょ？」

澪「・・・。」

澪ママ「・・・学校には風邪って言っておくから明日から行ってね？」ｶﾞﾁｬ

澪「・・・。」

澪「・・・・・・！」

澪「あれから寝てたのか・・・今は・・・もう夕方か・・・」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

澪「誰か来た？」

澪「・・・・・・？」

澪ママ「澪ちゃーん？軽音部のみなさんがお見舞いに来てくれたわよー」

澪「・・・・・・え、ちょ」

俺「澪ちゃん大丈夫～？」

律「心配したぞ？」

紬「クッキーもってきたの～」

梓「早く治してくださいね！文化祭もありますし！」

澪「あの・・・」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

俺「あ、そうだ！私文化祭でやる曲目決めてないなって思ってね！今日決めようと！」

律「お、いいな」

俺「新曲書いてきたの～」

梓「へぇ～どんな曲ですか？」

澪「やめて・・・」

俺「あ、かっこいい！」

律「そうだな！」

俺「ちょっと苦労したの～」

俺「曲順的にどこに持ってきます？」

澪「やめてぇ・・・・・・」

俺「ふわふわを最後にしたいからその前らへんかな？」

俺「ＭＣの直後か？」

俺「尺的にどうかしら？」

俺「曲全部決めてからにしましょうよ・・・」

澪「やめろ！！！！」

俺「あずにゃんはどの曲やりたいの？」

俺「え、私はその・・・」

俺「そうだぞ、文句ばっか言っちゃダメだぞ」

俺「お茶入れたわよ～」

俺「4曲しかできないんだよな～」

俺「私間でマジックやりたいな～」

俺「何部なんですかそれ・・・」

俺「クッキー出したわよ～」

俺「ぴゅあぴゅあはどうだ？」

俺「あ、ムギちゃんの新曲に歌詞つけないと！」

澪「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！」

～文化祭～

俺「ごはんはおかずでした・・・改めまして放課後ティータイムです！」

ﾜｧｧｧｧｧｧｧｧ

俺「私たち三年生はみんな同じクラスで昨日は演劇をやってて大変だったんですよー？」

俺「澪ちゃんのロミオ見てくれました？かっこよかったですよね～」

ﾜｧｧｧｧｧｧ

俺「澪ちゃん何か言ってよ～」

俺「な、何を・・・？」

俺「何かロミオのセリフ！」

俺「ば、ばかぁ！そんなのできるわけないだろ！」

俺「え～？」

俺「いいじゃん？まだ覚えてるだろ？」

俺「な、律までぇ！」

ｷｬｱｱｱｱｱｱｱ

俺「あぁ・・・美しきジュリエット・・・君を一人で氏神の所へ行かせはしない！」

ｷｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｶﾜｲｰﾐｵｾﾝﾊﾟｰｲ

・・・・・・・
・・・
・・
・

ゾクッとした

狂気を感じる

俺とは

～部室～

俺「大成功・・・だよね・・・？」

俺「何か・・・あっというまだったけどな・・・」

俺「ちゃんと演奏できてたか覚えてないわ」

俺「てか・・・Ｔシャツのサプライズで全て吹き飛んだ・・・」

俺「私もです。もうなにがなんだか」

俺「でも・・・すっごく楽しかったよね！？」

俺「今までで最高のライブだったな」

俺「みんなの演奏もバッチリあってたし」

俺「あってたあってた！」

俺「ギー太も喜んでるんじゃないのか？」

俺「うん！エリザベスもね！」

俺「あぁ・・・エリザベスぅぅぅ」

俺「私のムッタンだって！」

俺「おぉ！梓のギターはムッタンって言うのか！」

俺「ムスタングだからムッタンです」

俺「うふふふふ」

俺「ねぇねぇこの後何する？」

俺「とりあえずケーキが食べたいです！」

俺「おーう部費ならあるぞー」

俺「ダメよー私持ってきてるもん」

俺「やったぁ！じゃあそれ食べてから次のこと考えよ！」

俺「次はクリスマスパーティーだよな？」

俺「その次はお正月ね！」

俺「初詣に行きましょう！」

俺「それから、次の新歓ライブか」

俺「また学校に泊り込んじゃおっか！」

俺「今度はさわちゃんも誘おうよぉ！」

俺「良いですねぇ、それ！」

俺「夏になってもクーラーあるしぃー」

俺「合宿もあるし！」

俺「楽しみだねぇー！　その次は・・・」

俺「えーっと、その次はですねぇ・・・！」

俺「──って、次はナイナイ！」

俺「次の学園祭は、もっともっと上手くなってるよっ・・・」

俺「お前留年する気かぁ？　高校でやる学園祭はもう無いのっ」

俺「そっかぁ、それは残念だねぇ・・・」

俺「やだやだぁ！」

俺「ムギ先輩、わがまま言わないで」

俺「唯先輩も、子供みたいに泣かないで下さい！」

俺「これは汗だよぉっ・・・」ｸﾞｽ

俺「──みーおー！　・・・リコピーン」

俺「ふふっ」

俺「律だって泣いてるくせに・・・」

俺「私のも汗だっ！」

俺「ふふっ・・・」

俺「──ほら、ムギ先輩もっ」

俺「梓ちゃぁん・・・」

俺「はいっ」ﾌｷﾌｷ

俺「梓ちゃぁん・・・ありがとうね・・・」

俺「はいっ。──ムギ先輩、大丈夫ですから落ち着いて」

俺「──良かったよな！　本当に良かったよな！」

俺「うん、とっても良かった！」

俺「皆さんと演奏出来て、幸せです！」

俺「みんなぁーっ・・・」

････････････

和「──唯たち、すっごく驚いてましたね」ﾃｸﾃｸ

さわちゃん「うふっ、ドッキリＴシャツ作戦大成功！」ﾃｸﾃｸ

さわちゃん「みんな、お疲れさまーっ！」ｶﾞﾁｬﾝ

さわちゃん「・・・あれ？」

和「幸せそうな顔・・・」

俺「・・・。」ﾊﾟﾁｯ

俺「さわちゃん・・・和ちゃん・・・」ﾆｺｯ

～完～

奇妙な物語でたまに来る意味不回

なかなかのホラー