1: 2014/11/07(金) 16:51:22.92
P「あぁ…中学が舞台の恋愛ドラマで、ヒロインをして欲しいって」


P「ヒロインは主人公の恋人らしくてな」


真美「へぇ~、面白そうだね」


P「しかしなぁ……真美はまだ中学生なのに、恋愛ドラマの仕事って」


真美「むむっ!今のは聞き捨てなりませんな!兄ちゃん!」


P「え?」


https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1415346682/

2: 2014/11/07(金) 16:57:59.79
真美「最近のJCの恋愛事情は、かなり進んでるんだよ?」


真美「中学生で恋人、何て今じゃあたりきしゃりきのこんこんキツネだよ!」


P「そ、そうなのか……」


P(あと、『あたりきしゃりきのこんこんちき』だけどな…)


P「じゃあ、真美は中学生の恋人役はもう準備万端なのか?」


真美「んー……それはー……」


真美「ちょっと、わかんないかな……」

3: 2014/11/07(金) 17:03:01.70
P「そうか……やっぱり、恋人役出来そうにもないか?」


真美「自信は無いけど……やってみたい!」


P「……わかった、じゃあこの仕事の話は承諾しておく」


真美「うん!」


P「しかしな……本当に真美がちゃんと恋人役が出来るか心配だな」


P「交際経験なんて、まだ無いだろ?」


真美「兄ちゃん……そういうのはズバッと聞くのは失礼だよ?」


P「あ、あぁ、そうだな……悪い」

5: 2014/11/07(金) 17:07:33.45
真美「でも、兄ちゃんの言う通り恋人とかになった事ないなぁ…」


P「やっぱり、そういう経験がないと難しいよな」


真美「むむむぅ………」


真美「あっ!」ピコンッ!


真美「じゃあ、兄ちゃんが恋人になって!」


P「えぇ?」

7: 2014/11/07(金) 17:12:18.31
真美「今日一日、兄ちゃんは真美の恋人ね!」


P「い、いやいや、ドラマは中学生同士だぞ?」


真美「兄ちゃんが学ラン着れば大丈夫大丈夫!」


P「ヤウマンタイだ!」


真美「じゃあ早速、喫茶店でデートしよ!デート!」

8: 2014/11/07(金) 17:16:56.90
P「喫茶店って……ご飯奢って欲しいだけじゃないのか?」


真美「違うよ〜、恋人の練習だよ」


真美「でも、デートって普通男の人が会計を任せられるよね〜……」チラッ


P「やっぱり奢り目的かよ!」


真美「ほら、手繋いで早く行こう!」グイグイ


P「こ、こらこら!手を引っ張るな!転ける!」グラグラ

10: 2014/11/07(金) 17:22:03.08
喫茶店


P「あんま高いの頼まないでくれよ……」


真美「万は超えないように頑張るよ」


真美「……そういえば、カップルって喫茶店とかに行ったら何を頼むのかな?」


P「………そういえば、そうだよな」


真美「兄ちゃんはどうだったの?」


P「え?」

11: 2014/11/07(金) 17:26:06.72
真美「だから、兄ちゃんが誰かと付き合ってる時ってどうだったの?」


P「な、何で俺が交際経験ありなの前提で話進んでるんだ?」


真美「だって〜!兄ちゃんの歳ならそういう経験あるっしょ!」


P「うっ……」ズキッ


真美「で、どうだったの?兄ちゃん?」


P「えっと、その……あのだな……」


真美「…………あれあれ?」

13: 2014/11/07(金) 17:32:58.10
真美「その反応……兄ちゃん、まさか」ジー


P「……そのまさかだよ!悪いか!」


真美「へぇ〜、そうだったんだぁ〜」ニヤニヤ


P「と、とにかく!恋人同士でも、自分の好きなもんを頼むだろ、普通」


真美「そうかなぁ……兄ちゃんが言うんじゃ説得力ないしなぁ〜」ニヤニヤ


P「う、うるさいな!」


真美「あはは、ごめんごめん」


真美「えっと……他に恋人らしいメニューは……」ペラペラ


真美「……あっ!」

14: 2014/11/07(金) 17:37:35.72
P「どうした?」


真美「いいこと思い付いた!」


P「何だ?」


真美「とりあえず、注文頼も!」


P「あ、あぁ、わかった……すみませーん」

15: 2014/11/07(金) 17:46:21.25
P「さぁ、注文は全部来たぞ」


P「それで、何を思いついたんだ?」


真美「んっふっふ〜……それはねぇ」


真美「題して!『一つのジュースを2人で一緒にストローで飲もう大作戦』!」


P「……あぁ、昔の漫画のカップルがしそうなやつだな」


真美「そう、それ!やろうやろう!」


P「………だけどな、真美」

17: 2014/11/07(金) 18:06:34.32
P「ストローがないぞ」


真美「え?」


真美「……あぁ!本当だ!」


P「喫茶店だからドリンクバーじゃないし、テーブルにストローはない……」


真美「うあうあ〜!墓石を掘っちゃったよ〜!」


P「墓穴、な」


真美「兄ちゃん、店員に2本貰うように言って来て!お願い!」


P「嫌だよ!それをするから2本くれって言ってるようなもんだろ!」

19: 2014/11/07(金) 18:13:41.93





店員「ありがとうございましたー」


P「で、次は何するんだ?」


真美「次はねぇ……」


真美「カップルと言えば!遊園地ぃ!」


P「またお金のかかりそうな物を……」


真美「さっ、兄ちゃん!いこいこー!」グイグイ


P「わかったわかった、引っ張るなよ」

20: 2014/11/07(金) 18:18:08.32
真美「遊園地、着いたね!」


P「着いたな」


真美「恋人同士の人って、どんなのに乗るかな……」


P「やっぱり、観覧車とかだろう」


真美「それは、最後っていうお決まりだよ!別腹だよ!別腹!」


P「観覧車はデザートなのか……」


真美「とりあえず、ジェットコースター乗ろ!」


P「恋人がどうとかじゃなくて、真美が乗りたいだけだろ……」

21: 2014/11/07(金) 18:22:02.85




P「はぁ……はぁ……お、思ったより、早ぇな……」


真美「楽しかったねー!もっかい乗ろ!」


P「げ、げぇ!」


P「ま、真美!他のにも乗ってみた方がいいんじゃないか!?」


P「ほら、今日は恋人の勉強する為に来たんだろ!?」


真美「それもそうだね、じゃあ次はねー……」


P(ホッ……)


真美「この、回転ブランコに乗ろっか」


P「絶叫マシンから離れて!」

22: 2014/11/07(金) 18:28:17.16








真美「うわぁ〜!見て見て、兄ちゃん!事務所がめちゃんこ小さく見えるよ!」


真美「結構高いね〜、この観覧車」


P「……全部の絶叫マシンに乗ったのに、元気だなお前は」ズーン


真美「もー!兄ちゃん、だらしないよ!」


P「お前はだらしあり過ぎ……」


真美「……だらしって何?」


P「……知らん」


P「………それで、どうだ?収穫は?」


真美「え?」


P「恋人がどんなものか、わかったか?」

23: 2014/11/07(金) 18:35:41.53
真美「……あぁ〜…」


真美「そういえば、そんな話だったね」


P「忘れてたのか……」


真美「だって、兄ちゃんと一緒にいたら楽しいもん!」


真美「だから、ついつい楽しんじゃって……えへへ」


P「えへへ、じゃなかろうが……」


真美「……でも、本当によくわからなかったね、恋人って」

24: 2014/11/07(金) 18:39:35.39
P「そうだな……やっぱり、本当にそういう経験がないと難しいよな」


真美「難しいよね〜……うむむむむ……」


P「まぁ……とりあえず、今日の所は帰るとしようじゃないか」


真美「そうだねー……今日の所は撤退しよっか」


P「何かと戦ってたのか、俺達は……」

25: 2014/11/07(金) 18:44:39.86






ガチャッ


P「ただいまー」


真美「たっだいまーん!」


P「さて、晩飯でも食おうか」


真美「じゃあ、今日は真美がカレー作ったげるね!」


P「おぉ、ありがとな」


P「包丁で怪我しないようにな」


真美「もぅ、兄ちゃん!もう兄ちゃん家に同居してから一年だよ!?」


真美「料理くらい、もう作り慣れてるって!」

26: 2014/11/07(金) 18:49:53.74
P「そういえば、もうそんだけの時間経ってるのか」


真美「ほら、兄ちゃんはお風呂に入っといて!」


P「はーい」


P「……あ、真美」


真美「ん?何?」


P「……覗くなよ?」


真美「も〜!兄ちゃん!女の子が男の人を覗くわけないっしょ〜!」


P「前科があるから言ってるんだ」


真美「………えへっ///」ニコッ


P「誤魔化さないのっ」ピシッ


真美「あたぁっ!チョップは卑怯!」

27: 2014/11/07(金) 18:56:05.53





P「ごちそうさま」


真美「おいしかったね〜!」


P「自分の作ったカレー食べて言うかそれ」


真美「……兄ちゃんは、美味しくなかった?」


P「……真美が作った料理が、不味いわけないだろ」


真美「……出たぁ!兄ちゃんの臭い台詞!」


P「俺の持ち味みたいに言うんじゃないの」


真美「じゃ、食器片付けるから布団敷いといてね」スクッ

28: 2014/11/07(金) 19:00:07.53
真美「よいしょっ……よろしくね〜」タタタ…


P「落とさないようにな」


P「……アイツには何を言っても茶化されるだけだな」







真美「…………」スタスタ…


真美「真美の料理は不味くない、かぁ……」


真美「……えへへっ///」ニコッ





31: 2014/11/07(金) 19:04:20.12






P「さっ、夜更かしは美容の敵だ、寝るぞ」


真美「兄ちゃん、オカマの人みたいな事言うね……」


P「真美に対して言ってるんだよ!」


真美「じゃ、電気消すよー」


P「あぁ、おやすみ」


真美「おやすみー!」カチッ

32: 2014/11/07(金) 19:08:47.58








P「………………」


真美「………………」


真美「ねぇ……兄ちゃん」


P「ん?」


真美「……そっちに行って、寝ていい?」


P「……いいよ」


真美「うん……」モゾモゾ

33: 2014/11/07(金) 19:12:17.92
真美「……侵入成功!」


P「許可貰って侵入って……」


真美「………兄ちゃん」


P「ん?」


真美「真美……恋人の事、よくわかんなかったよ……」


真美「真美……ちゃんと恋人役、出来るかなぁ?」


P「………大丈夫さ」


P「真美の思った通りにすれば、上手く出来るさ」

35: 2014/11/07(金) 19:17:45.31
真美「………本当に、そう思う?」


P「あぁ、保証する」なでなで


真美「………ありがとう、兄ちゃん」


真美「くっついて、一緒に寝ていい?」


P「あぁ」


真美「………んっ」ギュッ


真美「兄ちゃんと一緒にいると、安心する……///」スリスリ





37: 2014/11/07(金) 19:23:08.83





スタジオ


真美「……もうすぐ、私達中学卒業だね」


真美「これからも……大人になったても」


真美「私達、ずーっと一緒だよ!!」


監督「カーット!」


真美「お疲れ様でしたー!」


監督「いやー、真美ちゃん演技良かったよぉ!」


真美「いやいや〜、監督さんの指示がいいからっしょ〜!」


監督「ははは、上手い事言うね〜真美ちゃんは」


P「こ、こら、監督さんにはもっとちゃんとした態度で…」


監督「いやいや、真美ちゃんとは仲いいからいいよいいよ」

39: 2014/11/07(金) 19:27:26.50
P「は、はぁ……」


真美「兄ちゃん!真美の演技、どうだった?」


P「そうだな……何か、普段通りの真美を見てるようだった」


真美「えぇ!?兄ちゃん、大正解だよ!」


P「え?」

40: 2014/11/07(金) 19:32:56.38
真美「真美、兄ちゃんといる時の事を意識して演技したんだ!」


P「へぇ、そうなのか」


真美「でも、結局恋人ってどういうのかよくわかんなかったよ……」


P「そうか……まぁ、いつかは分かることだ」


P「その日まで、待ったらいいさ」


真美「……そだね」


真美「いつか、真美にも恋人の気持ちが分かる時が来るよね!兄ちゃん!」










41: 2014/11/07(金) 19:46:40.60

面白かった

42: 2014/11/07(金) 19:46:46.11

引用元: 真美「恋人役の仕事?」