1: 2010/03/22(月) 06:21:42.29
初春「どうしたんですか、佐天さん」

佐天「みんな能力があっていいなーって思うときがあるんだよ」

初春「・・・・・・」

佐天「そりゃ私だって自分の身をわきまえてるよ?」

佐天「だけど、やっぱり日常的に超能力的な何かを使ってみたいじゃん」

佐天「初春の能力みたいなのでもねー」

4: 2010/03/22(月) 06:24:56.38
佐天「なのにこの街に来てからも何も変わらない生活してるし」

佐天「あーあ。私にも何か能力があればなー」

初春「佐天さんも努力すればきっと使えるようになりますって。」

佐天「無理だよ。才能無いって言われちゃったし。」

佐天「どんなに頑張っても才能っていう壁は超えられないよ。」

初春「……」シュン

6: 2010/03/22(月) 06:27:16.71
佐天「あっごめんね?こんなこと言うつもりじゃなかったのに……」

初春「い、いえ。別に大丈夫です。」

佐天「でもやっぱり何か能力は欲しいんだけどね」

佐天「あーあ。なんでも願いがかなう道具なんて無いかなー」

佐天「あったら苦労しないで能力が得られるのになー」

『・・・・・・』

8: 2010/03/22(月) 06:29:46.17
佐天「じゃあまた明日ねー初春―」

初春「はい。じゃあまた明日。」


佐天「ん?何かカタログが届いてる」

佐天「『つう心販売カタログ』?なんだこりゃ。」

佐天「まーた変な宗教勧誘みたいなのかな?こんなんで能力が得られるわけでもあるまいし・・・・・・」

佐天「暇つぶしにでも見てみるか。」

9: 2010/03/22(月) 06:31:59.46
佐天「えーと、ありゃお試し版とか書いてある。何を試すんだか。」

佐天「『欲しいと思っただけでここに載っている商品が届きます』?うさんくさー」

佐天「『その前にまずは販売員を呼んでください。思えば勝手に来てくれます。』」

佐天「販売員さーん。ここに来てくださーいってか」

佐天「あはは、何やってるんだろうね私。ばっかみたい」

販売員「呼びましたね!?」ヒョコッ

佐天「うわっ!!!?」

10: 2010/03/22(月) 06:35:24.50
佐天「ななな何なのアンタ!」

販売員「販売員ですよ。つう心販売カタログの。」

佐天「嘘嘘嘘!そんなことあるわけ無いじゃない!」

佐天「アンチスキル呼ばなきゃ!携帯携帯・・・・・・!」オロオロ

販売員「やれやれ」スッ

佐天「ちょ!何すんの!?・・・って、あれ?」

販売員「いかがですか。わが社の秘密道具は。」

佐天「えっと・・・・・・なんだろう?なんか怪しむのも馬鹿みたいになったような・・・・・・。」

販売員「それがこの『秘密道具』の効果です。」

12: 2010/03/22(月) 06:40:06.64
佐天「秘密道具?」

販売員「わが社開発のとっても便利な道具のことですよ。」

販売員「ほかにもこのカタログには同じような便利な道具が沢山あります。」

販売員「とりあえず話くらいは聞いてみてはどうですか?」

佐天(・・・・・・何か胡散臭いけど、一応話聞いてみようかな。悪い人には見えないし。)

佐天「じゃあ話くらいなら・・・・・・」

13: 2010/03/22(月) 06:44:21.85
販売員「このつう心販売カタログの説明は読みましたね?」

佐天「あ、はい。載っているものを欲しいと思えばすぐに手に入るだとかなんだとか。」

販売員「その通り!わが社の商品を欲しいと思ったらすぐにお届けいたします。」

佐天「へえ、そうなんですか。」

販売員「このカタログはお試し版なので数は少ないですが、色々種類もあります。」

販売員「商品を使用することでのリスクは一切ありません。値段もお試し版なのでタダです。」

14: 2010/03/22(月) 06:50:31.86
販売員「使うものによっては色々なことを楽しめるものもありますよ?」

佐天「はあ、そうですか。でもなんでそんな凄いものが私の家に?」

販売員「それはあなたがラッキーガールだったからですよ!おめでとうございます!」

佐天(うわぁ超胡散臭い)

販売員「ただし、このつう心販売カタログでは一個だけしか秘密道具を手に入れることはできません」

佐天「お試し版だから?」

販売員「そういうことですね。だからよーく考えて決めることです。」

販売員「あ、あとこのつう心販売カタログ、使うも使わなくともあなたの自由ですからね。」

販売員「機嫌は一週間!一週間後に感想とともに商品を返していただきますので。」

販売員「返品したい時は説明書に方法が書いてありますので、それに従ってください。」

販売員「それでは。素敵な秘密道具ライフを!」ヒョイッ

佐天「!消、消えた!」

16: 2010/03/22(月) 06:55:07.97
佐天「いきなり穴が開いたと思ったら中に入っていったけど・・・・・・」

佐天「特に穴なんて開いてないし・・・・・」

佐天「夢でもみてるのかな?」ギュウ―

佐天「痛いから夢じゃないや。」

佐天「本当に使って大丈夫なのかな、これ」

佐天「とりあえずお風呂入って、ご飯食べよっと。」

風呂入って飯食った後
佐天「もしやばそうなものだったら即返品すりゃいいんだし、使ってみるか。」

佐天「そうと決まれば、まず商品を見てみるか。」

20: 2010/03/22(月) 07:05:52.93
佐天「なになに『ハツメイカー』。自分の欲しい道具の設計図を出すことが出来る。いまならなんでも部品が入っている材料箱入り。」

佐天「設計図ってことは機械を発明できるからハツメイカーってか?あははは変な名前。」

佐天「でも私、工作苦手だからパスね。次次。」

佐天「『フエール銀行』。お金を預けておくと普通の銀行より利子が多くつきます。一時間につきある一定の利子がつきますので、気がついたら大金持ちに!」

佐天「お金はあればあるほどいいけど・・・・・・特に欲しいものもないし、保留にしとこ。」

佐天「『どくさいスイッチ』。自分の嫌な人物をボタン一つで消し去ります。」

佐天「特に嫌な人はいないし・・・・・・。別に良いや。」

佐天「『コンピューターペンシル』。どんな問題でも絶対に解ける魔法のえんぴつ!」

佐天「へえ、なかなかよさそうな道具。あ、でも一週間で返さなきゃいけないのか。駄目だなー。」

22: 2010/03/22(月) 07:18:16.64
佐天「・・・・・・にしても碌な道具が無いじゃん。後一つしかないけどこれじゃあ・・・・・・」

佐天「最後は『もしもボックス』。旧式の電話ボックスの形をしていて、電話口に「もしも~だったら」などといった希望を言うことで実際にその願いがかなう代物。当社オススメの一品・・・これだ!」

佐天「わたしが『もしも能力者になれたら』っていうのも可能なんだよね!」

佐天「更に『もしもレベル5になれたら』とか『もしもたった一人の能力者だったら』とかも叶うってことだから・・・・・・」

佐天「グフフ・・・・・・面白そうだし、何より私が一番欲しかったものじゃない!」

佐天「特に難しい操作方法も無いようだし!よしっこれ欲しい」
シュンッ!
佐天「おー来た来た。本当に来るもんなんだねー。」

佐天「少し疑ってたのは悪かったかな?」

佐天「にしてもこんな夢の道具が使うことが出来るなんて・・・・・・」

佐天「神様!ありがとうございます!さっそく使わせていただきます!」

23: 2010/03/22(月) 07:24:24.92
佐天「さて・・・・・・まずは何からしよう。」

佐天「やっぱり『能力者になれたら』かなあ?一番なりたかったものだし」

佐天「もしそれで不都合なことがあったらまた違うこと願えば良いだけだしね。」

佐天「よーしいっちょやってみますか!」

『本当にいいの?』

佐天「ひゃあっ!だ、誰!」キョロキョロ

佐天「へ、部屋には誰もいないよね・・・・・・。じゃあ今のは一体・・・・・・」

『あーそっか、私の姿見えないのか。面倒くさいなあ』

24: 2010/03/22(月) 07:33:17.05
佐天「・・・・・・え?」

『まあ良いや。とりあえずこの機械使っても時間の無駄だからやめたほうが良いよ。』


佐天「っ!な、何いってんのよ!」

『あとで後悔しても知らないよ?』

佐天「そ、そんなこと・・・・・・!そ、それよりもさっさと姿現しなさいよ!」

『あー無理っぽい。だってさっきからずっとアンタを触っているはずなのに透き通っちゃうんだもん』

佐天「な・・・・・・」

『まあアンタが使いたいんなら構わないけど。どうせこのままじゃ止められないし。』

『使って後悔したらそのうち分かるでしょ。』

佐天「・・・・・・アンタ何者?」

『アンタのことをこの世の中で一番知ってる人だよ。』

25: 2010/03/22(月) 07:43:30.64
『まあ私は帰るから。このままいても無駄だしね』

『それじゃあねー』

佐天「・・・・・・」

佐天「何だったのよ一体・・・・・・」

佐天「せっかくワクワクして使おうと思ってたのに、これじゃあ台無しじゃん」

佐天「ま、まあ気にしないほうがいいか!今のももしかしたら幻聴かもしれないんだし!うん!」

佐天「じゃあさっそく使ってみますか!」

26: 2010/03/22(月) 07:48:46.93
佐天「えーっとこの受話器に願いを言えばいいんだよね。」

佐天「えーっと『もしも私が能力者だったら』」
ジリリリリリ
佐天「どわぁっ!お、音大きいな。近所迷惑かも・・・・・・」

佐天「説明書にはベルがなったら願いは叶うって書いてあるし・・・・・・」

佐天「もう能力者になったのかな?」

佐天「ためしにちょっとだけ能力発動してみるかな。」

佐天「・・・・・・」

30: 2010/03/22(月) 07:56:24.89

佐天「あ、あれなにも起きない・・・・・・」

佐天「レベルアッパーの時の要領でやればうまくいくと思ったのに・・・・・・」

佐天「本当に能力者になれたのかなあ?」

(この機械、使っても時間の無駄だから)

佐天「・・・・・・」

佐天「き、きっとやり方が間違ってるんだよ!明日、初春達にやり方を聞いてみよっと!」

佐天「そのためにも早く寝なきゃね!」

27: 2010/03/22(月) 07:55:06.75
翌日
美琴「おーい!」

佐天「お待たせしましたー!すいませんちょっと寝坊して遅れちゃって・・・・・・」

黒子「佐天さんが呼び出しをするなんて珍しいですわね。」

初春「どうしたんですか?一体?」

佐天「私!ついに能力者になれたんですよ!」

三人「「「・・・・・・え?」」」


佐天「だから皆さんにどうやって能力が出るのかを教えてもらいたくて。」

佐天「レベル1以上の皆さんだったらいつもどうやっているかを知ってるはずですし。」

佐天「ちょっとコツを教えてもらいたいんですよー」

美琴「えっと・・・・・・佐天さん。ちょっと何を言ってるかわからないんだけど。」

31: 2010/03/22(月) 08:01:35.37

佐天「えっ?」

初春「能力って何のことですか?」

黒子「何のことだかさっぱりですの」

佐天「じ、冗談はよしてくださいよ!だってみんな能力者じゃないですか!」

佐天「特に御坂さん!あなたは超電磁砲って言われてるし・・・・・・」

美琴「レールガン・・・・・・?なんで私が?」

佐天「いやだって電気を操るから・・・・・・」

初春「佐天さん夢みたいな話はよしてくださいよ。」

初春「私たちはただの学生なのに。」

38: 2010/03/22(月) 08:23:54.91
茶店「ここは、学園都市だよね、初夏?」

初夏「そうですよ茶店産」

茶店「能力者がいっぱいいるはずだよね、初夏」

初夏「能力者?なんのこでですか?」

茶店「そんな…」

御坂「ちょっと茶店産熱でもあるんじゃない?」

黒子「お姉様の言う通りですわ、今日は休まれたほうがいいですね」
その瞬間なぜか黒子が核爆発を起こし
黒子と周りにいた三人は跡形もなく消し飛んでしまった

                       END

44: 2010/03/22(月) 08:32:28.37
御坂「そんなことより茶店産、いつもの気持ちいあれ、やってよ」

茶店「なんのことですか?」

御坂「とぼけないでよ、ほらここに茶店産の手を当てて、スリスリすると…あっ…いぃ」

茶店「御坂産いったいなにを!///」

黒子「お姉様だけずるいですわ、茶店産わたくしにもやって下さいですの……あん//いぃですの」

茶店の能力は鬼畜能力であった
乱交パーティの開催だ


次回
「とある茶店の発情能力」

50: 2010/03/22(月) 08:48:55.81
佐天(ど、どうなってるの。一体・・・・・・)

黒子「夢の話と現実をごっちゃにしてるのではありませんの?」

美琴「私がレールガンねえ・・・・・・。なんか面白そうかも。」

美琴「ねえ、その話もっと聞かせてくれない?」

黒子「お姉さま、なんか楽しんでいらっしゃいますね。」

佐天(落ち着け、きっと何かあるはずだ)

佐天「す、すいません。ちょっと質問良いですか?」

佐天「この街の名前と何をする場所なのかを教えていただきますか?ちょっと確かめたくて。」


初春「え、忘れちゃったんですか?佐天さんも相変わらずですねー」

美琴「まあ佐天さんらしくていいけどねー。」

初春「この街の名前は学園都市。」

初春「そして最先端科学を研究するところですよ。」

51: 2010/03/22(月) 08:50:57.44
佐天(ど、どうなってるの。一体・・・・・・)

黒子「夢の話と現実をごっちゃにしてるのではありませんの?」

美琴「私がレールガンねえ・・・・・・。なんか面白そうかも。」

美琴「ねえ、その話もっと聞かせてくれない?」

黒子「お姉さま、なんか楽しんでいらっしゃいますね。」

佐天(落ち着け、きっと何かあるはずだ)

佐天「す、すいません。ちょっと質問良いですか?」

佐天「この街の名前と何をする場所なのかを教えてけれませんか?ちょっと忘れちゃって。」

初春「え、忘れちゃったんですか?佐天さんも相変わらずですねー」

美琴「まあ佐天さんらしくていいけどねー。」

初春「この街の名前は学園都市。」

初春「そして現代の最先端科学を研究するところですよ。」

52: 2010/03/22(月) 08:52:14.07
ごめん間違えた

佐天(どうなってるの・・・・・・?)

初春「最近はスペースシャトルの研究が進められてて・・・・・・」

黒子「急にこんな事を聞くなんて。どうしたんですの?一体。」

美琴「よっぽどその夢がはっきりとしてたものなのかもね。」

佐天「そ、そんなんじゃ・・・・・・」

佐天「っ!す、すいません!私、ちょっと用事が!すいません!」ダッ

黒子「あ!ちょっと佐天さん!」

初春「呼び出しといて何なんですかー!まったく!」プンスカ

美琴「夢の話・・・・・・聞きたかったなあ。」

53: 2010/03/22(月) 08:56:13.16

佐天「はあっ、はあっ、一体、どうなってるの?」

佐天「もしかして・・・・・・私の、この嫌な考えが当たっていたとしたら・・・・・・。」

佐天「学園都市のパンフレットがどっかにあったはず・・・・・・あった!」

佐天「えっと最先端科学を研究する場所・・・・・・学生は約200万人・・・・・・」

佐天「やっぱり!能力開発のことが書いてない!」

佐天「一体何がどうなってるの!?これじゃあまるで別の世界に来たみたいじゃない!」

54: 2010/03/22(月) 08:57:55.88
『その通り』

佐天「っ!誰!ってまたアンタか・・・・・・!」

『パラレルワールドって言葉を知ってる?』

佐天「そのくらい知ってる!平行世界の事でしょ!自分の色々な可能性による・・・・・・ってまさか!」

『そう。アンタはパラレルワールドに飛ばされたの。』

佐天「そ、そんな・・・・・・嘘!」

『あ、てかこの秘密道具自体が使用者をパラレルワールドに飛ばすもんだしね』

55: 2010/03/22(月) 09:02:41.25
佐天「な、なんでそれで、能力開発自体が無い世界に飛ばされなきゃいけないのよ・・・・・・」

佐天「私が能力者だったらって願ったのに、能力者じゃないし。」

『いや、能力者になってるはずだよ。』

『でも能力者になってるって証明するものは私以外誰もいないけどね』

佐天「・・・・・・」

『まあ能力開発が存在し得ない世界なんだから当然っちゃ当然だね。』

佐天「詐欺じゃない!こんなの!なにが願いが叶う道具よ!」

『まあこの世界だけじゃないんだし、文句があるんだったら違う願いも言ってみればー?』

佐天「そ、そうだった。他の願い事だったらきっと・・・・・・」

56: 2010/03/22(月) 09:05:49.48
佐天「レベルという概念を一緒に言えば絶対に能力があるってことだから・・・・・・」

佐天「『もしも私がレベル5だったら!』」
ジリリリリリリ

プルルルルル
初春「佐天さん?どうしたんですか?急に電話かけてきて。」

佐天「初春!あなたの能力って何!?」

初春「ど、どうしたんですか?急にそんなこと。」

佐天「いいから!」

初春「わ、分かりましたよ。前も言ったとおり『外界隔離』です。」

初春「一定範囲のものを、外部の影響を受けないようにする能力ですよ。前にも言ったじゃないですか。」

佐天「そ、そっか!そうだったよね!」

58: 2010/03/22(月) 09:12:56.79
佐天(やったああああ!ついに、私もレベル5に・・・・・・!)

初春「でもいきなり自分のレベルを忘れるなんてどうしたんですか?」

佐天「え?う、ううん。なんでもないよ。」

初春「大体いつもレベル5レベル5って歎いてるのは佐天さんじゃないですか。」

佐天「えっ?」

初春「能力が実際に発現するのはレベル10からだからって自分を卑下するみたいに。」

佐天「・・・・・・レベル10?」

初春「佐天さんはいつも能力が発現しないって悩んでいたじゃないですか。」

佐天「嘘・・・・・・」

59: 2010/03/22(月) 09:14:27.93
佐天「・・・・・・」

初春「もしもし?佐天さん?どうしました?」

佐天「あ、うん・・・・・・ごめんね。変なことで電話して。ありがとね。」

初春「別に良いですよ。友達なら当たり前の事です。」

初春「だから今度クレープ奢ってくださいね?」

佐天「うん・・・・・・わかった。またね」

初春「はい!」
ピッ
佐天「・・・・・・」

佐天「そうだ!学校の教科書を見てみれば!」

60: 2010/03/22(月) 09:20:49.22
佐天「レベルについては・・・・・・あった。」

佐天「レベルは厳密に言うと1から100までに分類されている。」

佐天「レベル1から9まではいわゆる一般人のようなものであり、基本的に、日常的に能力が使用できるのはレベル10から・・・・・・」

佐天「はあ・・・・・・」

『ね、一応願いは叶ったでしょ?』


61: 2010/03/22(月) 09:23:04.75
佐天「またアンタか・・・・・・。こんなの願いじゃないよ。」

『レベル5には一応なってるから矛盾はしてないね』

佐天「だからってこんな!・・・・・・ハァ」シュン

『クスクス。もう諦めるの?早いなあ。』

佐天「っ!ち、違う!いまのは休んでいただけだから!」

佐天「見てろよー。絶対に負けないんだから。」

『もしも私がレベル100だったら』

65: 2010/03/22(月) 09:25:09.25
あ、『レベル100だったら』ってのは透明野郎がいったわけじゃなくて、
もしもボックスにいったやつです

66: 2010/03/22(月) 09:26:08.79
佐天「初春―!アンタのレベルって何だっけ?」

初春「何言ってるんですか。佐天さん。」

初春「私のレベルは1000ですよ?」

佐天「えっ」

初春「ちなみに御坂さんはレベル50000で白井さんは20000です」

初春「忘れちゃったんですか?」

佐天「・・・・・・」


佐天「『もしも私が周りから能力者だって認められていたら』」
ジリリリリ

68: 2010/03/22(月) 09:31:51.35
佐天「初春―!私能力者だよね?」

初春「何言ってるんですか。そんなの当たり前じゃないですか」

初春「それよりも、明日の体力テスト大丈夫なんですか?」

佐天「えっ」

初春「えっ?じゃないですよ。体力が一番重要視される街なのに。」

初春「来年はオリンピックなんですからもたもたしてると皆に置いていかれちゃいますよ?」ムキッ

初春「私はやっと補欠に選ばれそうってかんじなんですから」ムキキッ

初春「佐天さんもがんばってくださいよ?」モリモリッ

佐天「・・・・・・」

佐天(能力が使えても、意味がなくなってる・・・・・・)

70: 2010/03/22(月) 09:34:08.08
佐天「こ、これならどうだ!」

『もしも学園都市が能力開発を行っていて、私が能力を使用できたら』
シーン
佐天「あれ?電話が鳴らない。」

佐天「なんで鳴らないの!?」

『一回につき一つだけしか願いはいえないよ』

佐天「そんな・・・・・・」

佐天「じゃ、じゃあ!」

佐天「『もしも私が学園内最強だったら』」
ジリリリリリ

72: 2010/03/22(月) 09:38:27.14
佐天「えーっと初春の電話番号はっと・・・・・・」

佐天「な、無い!電話番号がなくなっている!?」

佐天「なんで・・・・・・まさか!」ダッ


佐天「私を皆が避けていく・・・・・・」

「ママーあの人恐いー」

「そ、そんなこと言っちゃいけません!す、すいません!命だけは」

佐天「・・・・・・」

『最強ってのは必ずもいいものだとは限らないねー』


佐天「の、能力なんて無くたって・・・・・・!」

佐天「『もしも私の成績が学園内トップだったら』」
ジリリリリ

73: 2010/03/22(月) 09:41:50.40
佐天「初春―!」

初春「さ、佐天『さま』!?なんで私なんかと・・・・・・」

佐天「えっ」

初春「学園トップの人が私なんかと一緒に話してる暇なんか無いはずでしょう?」

初春「いつもどおり理事長のところへいくんじゃないんですか?」

佐天「・・・・・・」

美琴「あっ佐天『さま』じゃない!」

佐天「み、御坂さん!」

74: 2010/03/22(月) 09:44:59.25
美琴「あら、私のことをさんづけで呼んでいただけるなんて光栄です!」

佐天「えっ」

美琴「ですが、いつもどおりのほうがいいとは思いますよ?」

黒子「お姉さまー!」ガシッ

美琴「人前でくっつくな!」ゲシッ

黒子「うへへーってあれ佐天『さま』じゃないですこと。」

黒子「こんなところで一体何を?」

佐天「う、ううん。別に・・・・・・」




78: 2010/03/22(月) 09:54:14.00
数時間後
『もうさすがに諦めたか。まああんだけやれば当然か。』

佐天「もういいよ・・・・・・。私には結局無理な願いなんだ・・・・・・。」

『全く。大体努力もしないで能力を得ようだなんて恥ずかしいと思わないの?』

佐天「わ、私だって努力くらい!」

『才能が無いって諦めてたのにね。才能の無い人が努力しても無駄だし。』

佐天「う・・・・・・」

80: 2010/03/22(月) 10:00:12.17
『才能があれば努力なんてしなくても簡単にレベルが上がるなんて、ってのも思ってたし。』

佐天「・・・・・・」

『もしかしたら才能のある人も血の滲むような努力をしてたのかもしれないのにねー。』

佐天「そんなのわかるわけないじゃない・・・・・・」

『馬鹿だね。なんのためのコレ?』

佐天「!」

『行ってみれば良いじゃない。才能のある人が過去に何をしてたのか。』

『もしかしたら、思わぬ発見をするかもよ?』

佐天「・・・・・・うん。」

佐天「『もしも私が、過去に行くことができたら』」
ジリリリリリ

81: 2010/03/22(月) 10:03:37.08
佐天「えっと、電話がなったってことは過去に行くことができるはずなんだけど。」

佐天「どうやればいいかわかんないや・・・・・・」

佐天「ええい!とにかくがむしゃらにやってみよう!まずは私の過去に・・・・・・」

佐天「学園都市に来る前の・・・・・・」

佐天「んんんんー!」シュンッ

83: 2010/03/22(月) 10:14:16.52


佐天「っ!あ、あれ?ここはどこ?・・・・・・公園?」

佐天「もしかして成功したのかな。あんなで成功するなんて・・・・・・」


佐天「・・・!あそこにいるのはもしかして・・・・・・」

母「・・・・・・私はあなたの身体が何より大事なんだから」

口リ佐天「・・・・・・」


佐天「やっぱり私だ!昔の私なんだ!お母さんもいる!」

佐天「過去に行くことが出来るようになったんだ!」

85: 2010/03/22(月) 10:19:23.90
佐天「にしても私が過去の私と会って大丈夫なのかな?」

佐天「なんか存在が消えるとか何とか聞いたことがあるし・・・・・・やめとこ」

佐天「そうだ!昔の初春の所へ行こう!」

シュンッ
佐天「んーここは図書館かな?初春の顔と時間を想像すりゃいいだけなんてねー。」

佐天「過去の世界だったらワープでも何でもありだね。凄いや、この能力。」

佐天「えーと初春は・・・・・・いた!」

初春「・・・・・・」

佐天「こんな小さいころから勉強してるし、初春らしいな。」

佐天「ちょっと脅かしちゃお。ねー何してるの?」

初春「・・・・・・」

87: 2010/03/22(月) 10:23:14.15
佐天「無視しなくても良いじゃなーい。ねえったらー」スカッ

佐天「!!て、手が通り抜けた!!」


佐天「この世界では私が存在していないってことになってるの?」

佐天「ということはもしかして声が聞こえてない・・・・・・?」

佐天「・・・・・・」

佐天「まあいっか好都合だし。気付かれないで何やってるか見ることが出来るしね。」


89: 2010/03/22(月) 10:27:06.11
佐天「にしても黙々と勉強してるねー何やってるんだろ。」

佐天「・・・・・・やばっ、全然分からない。」

佐天「よくみたら頭の鉢巻にも目指せ!学園都市一位って書いてある。」

佐天「・・・・・・初春はこんな小さいときから頑張ってたんだね。偉いな。」

佐天「それにくらべて私ときたら・・・・・・」

佐天「・・・・・・」

佐天「白井さんのところにいってみよっと。」シュンッ



91: 2010/03/22(月) 10:30:42.19


口リ黒子「ぜぇぜぇっはぁはぁっ。」

佐天「走り込みしてるし・・・・・・」

佐天「うわっ、続けて筋トレ?」

佐天「勉強もしっかりやってるし・・・・・・。ジャッジメントになるのは大変なんだね。」

佐天「まあそりゃそうか、あんな組織だもの。ここまでしなきゃ入れないでしょ。」

佐天「でも・・・・・・ジャッジメントだからここまでしなきゃいけないわけで、そうじゃない能力者の人は・・・・・・」

佐天「御坂さんが努力してないとは思ってないけど・・・・・・一応見てこよう。」シュンッ

92: 2010/03/22(月) 10:34:48.26
佐天「あ、あれはもしかして御坂さんの小さい頃の姿かな?か、可愛いー。」スカッスカッ

佐天「って触れられないんだった。何してるんだろ?大人の人と話をしてる」

佐天「・・・・・・」

佐天「何の話をしてるのかさっぱり分からん・・・・・・」

佐天「数学的な話をしてるのは分かるんだけど・・・・・・」

佐天「・・・・・・」

佐天「ち、違う時間軸にもいってみよう。初春も、白井さんのも!」シュンッ

――――――

94: 2010/03/22(月) 10:38:51.25
『で、大分時間かかってたみたいだけど、どうだったの?』

佐天「うん・・・・・・あそこまで皆が努力してるとは思わなかったよ。」

『努力しないで能力を得よう、なんて都合が良すぎるもんね。』

佐天「才能がある人でもあそこまで努力してるだなんて、今までの自分がちょっと恥ずかしいな。」

佐天「無能力なのは単に努力が足りないのかもしれなかったのに・・・・・・」

『ま、今はそれだけわかれば十分だと思うよ。私は。』

96: 2010/03/22(月) 10:43:27.51
『この後は、どうするの?』

佐天「とりあえず元の時間軸に戻って、私の過去に行ける能力を消すよ。」

佐天「過去に干渉できないんじゃ意味ないしね。」

佐天「私にはこんな能力。そしてこの秘密道具は必要ないんだ。」

『そこまで分かればもう私はお役御免だね!私も帰ろっと。』

佐天「姿が見えない奴にこんな事言うのもなんだけど・・・・・・ありがとね。」

佐天「アンタが色々言ってくれなきゃ、ここまで思えなかったと思う。」


97: 2010/03/22(月) 10:45:44.90
『本当に変わったねえ。道具使う前の奴とはまるで別人だ。』

佐天「はは・・・・・・あの時にこういうことが分かってたらもう少しは・・・・・・・」

佐天「まあ時間は元に戻らないからしょうがないんだけどさ。」

『悔やんでもしょうがない。今できることだけをやればいいんだよ。』

佐天「うん、ありがと」

『私ももとの世界に帰るよ。『初春』に宜しくね?じゃあ、バイバイ』


98: 2010/03/22(月) 10:54:19.83

佐天「行っちゃったのかな?それにしても不思議な奴だったな。」

佐天「アンタの事を他の誰よりも知ってるとか。」

佐天「ストーカーみたいなものなのかな?」

佐天「まあいいや。とにかくもとの世界の時間軸に移動しないと・・・・・・」

佐天「んんんんー」シュンッ

99: 2010/03/22(月) 10:56:39.62
佐天「着いた!ってあれ、私の家じゃない・・・・・・」

佐天「なんでこんなところに・・・・・・」

『佐天さんも努力すればきっと使えるようになりますって。』

佐天「っ!今の声は・・・・・・」

佐天「やっぱり初春の声だ、って横にいるのは・・・・・・」

佐天「私だよね?あれ。」


100: 2010/03/22(月) 10:59:10.43
佐天「この光景、どこかでみたと思ったら、道具を使う日の帰り道のときじゃない」

佐天「現在に行ったと思ったら、少し前の時間に来ちゃったみたいだ。」

『どんなに頑張っても才能っていう壁は超えられないよ。』

佐天「うう・・・・・・言ってることも同じだ。でもなんか私の声とは違うような感じだな。」

佐天「しいていえばさっきまでいたアイツみたいな・・・・・・あっ!!」

佐天「もしかしてあれって・・・・・・そういえばアイツ『初春』によろしくって・・・・・・。」

佐天「・・・・・・そりゃ私の事を一番知ってるわけだよ。全く、してやられた。」


101: 2010/03/22(月) 11:02:34.80
佐天「ってことはアイツもこの時にはこんな事を思ってたのか。」

佐天「それで、色々口出すようになって、今の私がここにいるわけであって・・・・・・」

佐天「この時間軸の『私』にとってのアイツは私ってことだから・・・・・・」

佐天「・・・・・・しょうがない!私のためだ。一つ説教してやるか!」

佐天「そうと決まれば道具を使う寸前の時間軸に移動しないと。」シュンッ


102: 2010/03/22(月) 11:04:04.73

佐天(さてと・・・・・・)

『さて・・・・・・まずは何からしよう。』

佐天(こうやって見ると、いろいろと浮かれてたんだなあ)

『やっぱり『能力者になれたら』かなあ?一番なりたかったものだし』

佐天(でも、ちゃんと修正してやれば、ここまでなるんだから。)

『もしそれで不都合なことがあったらまた違うこと願えば良いだけだしね。』

佐天(いっちょやってみますか!)

『よーしいっちょやってみますか!』

佐天「本当にいいの?」

『ひゃあっ!だ、誰!?』キョロキョロ
――――――

103: 2010/03/22(月) 11:06:32.63
佐天「アイツは今頃過去の私に会っている頃かな?」

佐天「さてっと、私のやるべき事もやらないとね」

佐天「『元の世界に戻って』」
ジリリリリ

佐天「さてと、この道具も片付けないとね。」

佐天「えーっと返品の仕方は・・・・・・」

佐天「まず販売員を呼べ、か。販売員さん、来てー」ナムナム

販売員「呼びましたか?」ヒョコッ

佐天「はい、呼びました。」

105: 2010/03/22(月) 11:11:18.30

販売員「返品ですか。分かりました。」

佐天「うん。やっぱり私には必要なかったんです。」

販売員「でも、前にあったときより顔が凛々しくなっていますよ?」

佐天「へ?あ、いや・・・・・・そうなのかな。」

販売員「なにか良いことがあったのなら、それだけでこの商品を渡した意味がありますよ。」

佐天「使用させていただいて、ありがとうございました。」

107: 2010/03/22(月) 11:14:36.01
佐天「あ、そういえば販売員さん」

佐天「あなたは、もし私が別の道具を使ってたら・・・・・・こんな顔になってたと思いますか?」

販売員「・・・・・・選ぶも選ばないも、あなたは『ここにいた』と思いますよ。」

佐天「・・・・・・販売員さん。もしかしてこうなることが分かっていたとか。」

販売員「さあ?どうでしょうね?」

販売員「それでは御利用ありがとうございました!」シュンッ


佐天「あ、いっちゃった。なんかはぐらかされたような・・・・・・」

佐天「・・・・・・部屋ががらんとした感じだな。」

佐天「ちょっと惜しかったかも。なんてね。」

佐天「ま!とにかくやるべきことは見つかったんだ!それでよしとしよう!」


109: 2010/03/22(月) 11:18:46.52
翌日
佐天「初春―!」

初春「佐天さん。おはようございます。」

佐天「あーやっと日常に戻れたような気がしたよー。」

初春「?何言ってるんですか?」

佐天「ううんなんでもない。それよりも・・・・・・」

佐天「この前はごめんね。あんなこと言っちゃって。」

初春「・・・・・・佐天さん?」


110: 2010/03/22(月) 11:20:03.16
佐天「あんなうじうじしたことを言っちゃって。」

初春「そんな・・・・・・」

佐天「だけど、とにかく私にやれるだけの事をやるようにしたから。」

佐天「もうあんなうじうじしないようにするよ。」

初春「さ、佐天さん。何か変わりましたね。」

佐天「ありがと。とりあえず根性鍛えるために体力づくりをしようと思うんだけど。」

佐天「今日も来る前にランニングしてから来たんだよ!」

初春「その調子で頑張って下さいね。応援してますよ!」

佐天「おう!任しとけー!」



112: 2010/03/22(月) 11:20:53.51
おわり

106: 2010/03/22(月) 11:14:22.46
過去に行ったら話せないし触れない(こっちは関係ないけど)って設定はどうなったんだ?
>>1でもいいけど、>>104も分かってるみたいだから、よければ説明をお願いしたい

118: 2010/03/22(月) 11:34:28.51
>>106
平行世界だろうが、過去に起きたことを変えるとタイムパラドックスがおきる。
つまり現在も変わっちゃうかもしれない。だから今の自分が消えてしまう。
だけど、そうなることが決まっていたとしたらタイムパラドックスはおきない。

口リ初春達と佐天の出会いは過去に無い=喋ることも触れることも出来ない
佐天と未来佐天との出会いはあることが決まっていた=触れることは出来ないけど喋れる。

佐天の『もしもボックス』を使用することによる挫折がプロセスにあることから、
触れることができてしまうと姿を確認できてしまうことになってしまう。

つまり 私がいる!→説明して云々→時間の無駄だから使うのやめるわ 

ってことが起きる可能性があることから、そういったことはできないようにした。
もちろん、喋れても過去の自分に自分が佐天だって言うことは出来ない。
多分喋れても聞こえることが出来ないって感じ

119: 2010/03/22(月) 11:44:57.29
あ、ちなみに佐天と販売員のやりとりもそう連想させるようにしておいた。

『もしもボックス』を返却する時に、というよりどの道具を返却する時にも、
あの状況になるんだったら、その過程は少しずれがあるにせよ決定してる
つまり、結局努力しなきゃって思って普通の日常に帰るのが決まっちゃってる

だから、『もしもボックス』を選んだ時点で、佐天が佐天に説教され、
過去の自分に説教するというのは決定事項だった
もちろんそうなるための過程もね

引用元: 佐天「・・・もしもボックス?」