1: 2008/04/01(火) 12:18:13.14
キョン「…」
ハルヒ「……う、嘘よ! 今日がなんの日かわかってるでしょ?」
キョン「あぁ、そうか。今日はエイプリルフールか」
ハルヒ「まったく。ぼーっとしてるんじゃないわよ!」

キョン「残念だなぁ」
ハルヒ「えっ?」
キョン「本気にしちゃったじゃないか」
ハルヒ「!!」
キョン「嘘だけどな!」
ハルヒ「なっ!? わ、わかってるわよバカキョン!」
キョン「どうだかね」

8: 2008/04/01(火) 12:22:42.75
ハルヒ「残酷な日よね」
キョン「?」
ハルヒ「今日言ったことは全部嘘に聞こえるじゃない」
キョン「それを楽しむってもんじゃないのか」
ハルヒ「ほ、本音だって嘘に聞こえちゃうかもしれないでしょ!」
キョン「そうだな」

ハルヒ「……あ」
キョン「どうした?」
ハルヒ「逆に……嘘なら言い放題ってこと?」
キョン「そう捕らえてもおかしくは……ないか」
ハルヒ「……キョ、キョン好き! キョン大好き!」
キョン「なんだよ。それはもう聞いたぞ」
ハルヒ「いいじゃない! キョン好き好き!」
キョン「……?」

21: 2008/04/01(火) 12:27:06.74
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「なに?」
キョン「にゃあ。って言ってみ」
ハルヒ「……なによ急に」
キョン「にゃあ。って言ったら、お前のやってほしいことなんでもしてやるよ」
ハルヒ「!」

キョン「…」
ハルヒ「……にゃー」
キョン「あ、言った」
ハルヒ「///いいっ、言ったからね! 今度は私の番よ! 私にキ――」
キョン「ほんとに言うとはなぁ。嘘だっつーの」
ハルヒ「あ……わ、わかってるわよ! バカ! もう知らない!」
キョン「あ、こらドコへ行くんだ」

42: 2008/04/01(火) 12:51:10.10
キョン「そこの植木に隠れてるヤツ、出て来い」
ハルヒ「…」

キョン「なんだよ。先に嘘つきだしたのはお前だろ」
ハルヒ「…」
キョン「……仕方ないな。じゃあほんとにひとつだけ言うこと聞いてやるから出て来い」
ハルヒ「……ホントに?」
キョン「嘘」
ハルヒ「!」
キョン「それも嘘。ホントだよ。出てこいって」
ハルヒ「…」
ガサガサ

ハルヒ「キスして」
キョン「はぁっ!?」

47: 2008/04/01(火) 12:54:20.13
ハルヒ「……言うこと聞くって言ったじゃない」
キョン「そ、そうだけどな」
ハルヒ「早く」
キョン「…」

ハルヒ「……///」
キョン「いいんだな? し、しろっていうから……するからな?」
ハルヒ「わ、わかってるわよ! 早くしなさいよ!」
キョン「…」
ハルヒ「……!!」

ハルヒ「ややっ! やっぱ嘘! バカキョン! なに本気にしてんのよ!」
キョン「!?」
ハルヒ「近すぎるわよ! は、離れなさいよっ!」
キョン「おまっ……そ、そうだよな! わかってるよ、本気なわけないだろ?」
ハルヒ「バ、バカ……もうっ///」

70: 2008/04/01(火) 13:17:38.87
ハルヒ「……じゃあね」
キョン「なんだ?」
ハルヒ「あの……手とか……」
キョン「手?」
ハルヒ「いやぎゅーって……!」
キョン「なにをブツブツ言ってるんだよ」
ハルヒ「わ、わかったわ! キョンが決めなさいよ!」
キョン「……はい?」

ハルヒ「だから、キョンがあたしに何してくれるか決めてよ!」
キョン「うーん、それでいいのか」
ハルヒ「うん」
キョン「じゃあ抱きしめてやるよ。ほらこいよ」
ハルヒ「!!!」
キョン「まあ嘘だけど――」
ギュウウウ
キョン「!」
ハルヒ「もううるさいうるさい! めんどくさいからこれでいいの!」
キョン「あたたっ! こ、こらハルヒ!」


73: 2008/04/01(火) 13:21:10.57
キョン「も、もういいだろ……離れろよ」
ハルヒ「! なに意識してんのよ! 冗談よ……バカ」
キョン「冗談で引っ付いてくるなよ。まったく」

ハルヒ「もう! 最悪よ今日は! 何でもかんでも嘘に聞こえるじゃない」
キョン「見極めが大事だな」
ハルヒ「あんたの言うことも全部嘘に聞こえる」
キョン「俺もそうだよ」
ハルヒ「…」
キョン「でも一個だけ、ホントのことがあるぞ」
ハルヒ「な、なによ」
キョン「……大好きだよ。ハルヒ」
ハルヒ「! だ、だまされないわよ! もうわかってるんだからね!」
キョン「いや、これは嘘じゃないぞ? 本気で大好きだ」
ハルヒ「えっ……ほ、ほんとに?」
キョン「おう」

76: 2008/04/01(火) 13:26:06.97
ハルヒ「……もういいってそういうのは!」
キョン「本気だって」
ハルヒ「う……し、信じないもん」

キョン「ハルヒ」
ハルヒ「なによ」
キョン「こっち向けって……ほら」
ハルヒ「ん……」
キョン「好きだ」
ハルヒ「……あ、あたしも好――」
キョン「嘘」
ドゴォ
キョン「はうっ!」
ハルヒ「~!! 氏ね! キョンなんか氏ね! バカ! もう知らない! 大好き!!」
キョン「みっ、みぞおち……っ」


82: 2008/04/01(火) 13:37:45.15
キョン「おいハルヒ、拗ねるなよ」
ハルヒ「拗ねてないわよ。怒ってるの」
キョン「同じ意味じゃないかそれ」

ハルヒ「もういい。キョンなんか大嫌い。どっか行ってよ」
キョン「あぁそうかい。じゃあもういいよ。サヨナラ」
ハルヒ「あ……」
キョン「SOS団も辞めるし、お前に二度と近づかないようにするよ。ごめんな?」
ハルヒ「! う、嘘よ! キョン大好き! どこにも行かないでよ!」
キョン「いやあの、これも嘘なんだが」
ハルヒ「!! ああっ、あたしも嘘だもん! キョンなんかホントのホントに嫌いなんだからっ!!」
キョン「じゃあサヨナラ」
ハルヒ「嘘だって! キョン大好き!」
キョン「…」(ハルヒは面白いなぁ……)

99: 2008/04/01(火) 14:08:27.33
ハルヒ「もういい! もうなんにも喋らないで」
キョン「…」
ハルヒ「紛らわしいのよ。今日はもう喋っちゃダメだからね!」
キョン「…」
ハルヒ「……キョン?」
キョン「…」
ハルヒ「な、なんとか言いなさいよ!」
キョン「…」

ハルヒ「こっち向きなさいよ!」
キョン「…」
ハルヒ「……う、嘘なの! キョン喋っていいからこっち向いてよぉ……」
キョン「呼んだ?」
ハルヒ「! ななっ、なんでもないわよ! あっち向いてなさいよ!」
キョン「忙しいなぁハルヒは」

103: 2008/04/01(火) 14:18:01.12
ハルヒ「もう疲れた……キョン、ジュース買ってきてよ」
キョン「なぜに俺が」
ハルヒ「誰の所為で疲れたと思ってるのよ!」
キョン「俺の所為か」

ハルヒ「早く。オレンジジュース」
キョン「仕方ないな。行ってやるよ」
ハルヒ「あ……うん。おねがい」
キョン「じゃあな」
ハルヒ「…」
バタン

ハルヒ「…」
ハルヒ「……じゃあな?」
ハルヒ「まさかキョン、そのまま帰る気じゃ……あ、カバン持ってってる!」
ハルヒ「~!! まっ、待ちなさいよキョン!」
キョン「呼んだか?」
ハルヒ「!!!」
キョン「ははっ、どうしたハルヒ? ん?」
ハルヒ「は、早くジュース買ってきなさいよバカキョン!!」

106: 2008/04/01(火) 14:23:59.53
キョン「ほらハルヒ。おまちかねのオレンジジュースだ」
ハルヒ「もぅ」
キョン「…」
ハルヒ「わ、渡しなさいよ!」
キョン「その前に言うことがあるだろうに」
ハルヒ「? あー、はいはい。どうもありがと」

キョン「そうじゃなくてだなぁ」
ハルヒ「な、なによ」
キョン「飲ませてキョン君。って言ったら俺が直々に飲ませてやるよ」
ハルヒ「……の、飲ませてよキョンく――」
キョン「ほんとに言いやがった」
ハルヒ「――っなんて言うわけないでしょ!//は、早く渡しなさいよバカ//」
キョン「はいはい」(可愛いなぁ……)

110: 2008/04/01(火) 14:30:08.37
ハルヒ「ったく……今日は疲れるわね」
キョン「あ」

ハルヒ「? なによ」
キョン「飲んだな」
ハルヒ「え? え?」
キョン「実はそのジュースの中には俺特性のホレ薬がだな」
ハルヒ「ぷはっ!!」
キョン「! ちょっ、ハルヒ」
ハルヒ「ななっ、なにっ、けほっ!」
キョン「あーあ、嘘だって。慌てんなよ」
ハルヒ「えほえほっ! もー! キョンのバッ、けほっ!」
キョン「やれやれ。ほらごめんよハルヒ」
ポンポン

112: 2008/04/01(火) 14:33:17.16
キョン「もう大丈夫か?」
ハルヒ「豪快に器官に入ったわよ……バカキョン」
キョン「騙され易い自分を恨めよ」

ハルヒ「…」
キョン「?」
ハルヒ「キョ、キョンの所為なんだからねっ」
キョン「なにがだよ。近い、放れろ」
ハルヒ「惚れ薬が効いてるのよっ!」
キョン「あんなの嘘に決まってるだろうが」
ハルヒ「わかってるわよ。……でもちょっとぐらい冗談に付き合いなさいよ」
キョン「…」

キョン「なぁハルヒ」
ハルヒ「なによ」
キョン「嘘だけどな。俺は好きだぞ、お前のコト」
ハルヒ「……あたしも嘘だけど、キョンのコト大好きだからね」
キョン「あぁ、嘘だってわかってるよ」
ハルヒ「大嘘だもん。キョン大好き!」

173: 2008/04/01(火) 17:25:11.20
ガチャ
みくる「こんにちわ~」
ハルキョン「「!」」

みくる「あ……お邪魔でしたか?」
ハルヒ「!! は、離れなさいよバカキョン!」
キョン「なっ、こっちのセリフだ」
みくる「あららぁ」

キョン「それじゃ、ちょっと用事があるんでこの辺で」
ハルヒ「え……帰っちゃうの?」
キョン「あぁ」
ハルヒ「……ま、また明日ね!」
キョン「また明日な。愛してるぞハルヒ」
ハルヒ「!?」
キョン「嘘だっての」
ハルヒ「ー!! さ、さっさと帰れバカ!」
ガチャ

みくる「……愛してる?」
ハルヒ「ちち、違うの! エイプリルフールだから……勘違いしないでよねみくるちゃん!」

186: 2008/04/01(火) 17:59:42.04
みくる「ほんとに私お邪魔じゃなかったですか?」
ハルヒ「全然。変に気を使わないでもいいわよ」
みくる「そうですか」

ハルヒ「…」
みくる「はい。お茶ですよ」
ハルヒ「うん。ありがとう」
みくる「キョン君に嘘ついたんですか?」
ハルヒ「もちろん。沢山嘘言ってあげたわ!」
みくる「ふふっ、そうですか」
ハルヒ「みくるちゃんも何か、嘘言ってみてよ?」
みくる「え? あ……うーん……そうですねぇ」

みくる「実は私、未来からやってきた未来人なんですよ?」

188: 2008/04/01(火) 18:02:40.44
ハルヒ「未来人!?」
みくる「ふふっ、嘘ですよ」
ハルヒ「あ、うん。そっか……なんか危うく信じてしまいそうだったわ」

みくる「涼宮さんは騙され易いですね」
ハルヒ「それはキョンにも言われた……そうなのかな?」
みくる「大人になってもそんな感じですよ」
ハルヒ「はい?」
みくる「未来人設定です」
ハルヒ「あぁ……ってなによ! 失礼じゃない!」
みくる「ふふっ。ごめんなさい」
ハルヒ「……でもどうなのかな……大人になっても私キョンと……」
みくる「えっ?」
ハルヒ「!! なっ、なんでもないわ! みくるちゃん、お茶おかわり!」
みくる「はぁい」

193: 2008/04/01(火) 18:05:26.85
ハルヒ「…」
みくる「…」

みくる「あの、涼宮さん」
ハルヒ「なに?」
みくる「ちょっと遊びましょうか」
ハルヒ「え? なにするの?」
みくる「エイプリルフールですから……嘘で遊びましょう」
ハルヒ「うんうん」

みくる「私は未来人ってことで、涼宮さんの質問に答えますよ」
ハルヒ「……私の未来を教えてくれるってことね!」
みくる「えぇ。あ、えっと……あくまでも嘘ですからね」
ハルヒ「わかってるわ! 面白そうだからやるわよ!」
みくる「はい。では質問どうぞ?」
ハルヒ「うん! えっとね……」

194: 2008/04/01(火) 18:10:53.99
ハルヒ「じゃあね、私の職業!」
みくる「涼宮さんはですね……」

ハルヒ「え?」
みくる「はい?」
ハルヒ「……主婦?」
みくる「はい」
ハルヒ「そ、それじゃ……けっ、結婚してるってこと!?」
みくる「そうですよ」
ハルヒ「!!」
みくる「あ……あの、これはその……「嘘」ですからね?」
ハルヒ「わわっ、わかってるわよ! 別に私も……うん」
みくる「気になりますか?」
ハルヒ「なにが?」
みくる「お相手です」
ハルヒ「!! べっ、別に気にしてなんか……誰?」
みくる「それはですね……ふふっ、今の涼宮さんでもわかるんじゃないでしょうか?」
ハルヒ「今あたし?……!! キョ……まさか!」
みくる「ふふっ、禁則事項です」

196: 2008/04/01(火) 18:17:00.09
ハルヒ「ぜぜっ、絶対にありえないわ! なんでキョンなんかと!」
みくる「? 私はキョン君だなんて言ってないですよ?」
ハルヒ「!!」

みくる「そうですか。今の涼宮さんの旦那さん候補は……キョン君なんですね」
ハルヒ「なっ!? ち、違うわよ! なんでキョンなんか!」
みくる「嘘ですか? あ、そうですね。今日はエイプリルフールですから……はい」
ハルヒ「あ……そうそう! 冗談よ。ただキョンとか一番ありえないから思ってみただけよ!」
みくる「はい」

ハルヒ「……でも」
みくる「なんですか」
ハルヒ「もしその……あ、相手がさ? キョンだとして……」
みくる「…」
ハルヒ「あ……あたし……幸せなのかな?」
みくる「はい。お互いにお似合いの夫婦さんですよ」
ハルヒ「////」モジモジ
みくる「…」(可愛いなぁ……)

200: 2008/04/01(火) 18:22:13.09
ハルヒ「どうせ嘘なら……あのさ?」
みくる「はい」

ハルヒ「それって、どっちが告白したのかな?」
みくる「んー……キョン君に見せかけて涼宮さんだったって聞きましたよ」
ハルヒ「聞いた?」
みくる「! あ、あの、そういう設定です」
ハルヒ「あぁ、そっか。……でもどういうコト?」
みくる「キョン君が告白したんですけど、涼宮さんがそう言わせたってニュアンスですね」
ハルヒ「よくわかんないなぁ」
みくる「思い出に残るプロポーズだったみたいですよ」
ハルヒ「!!」
みくる「?」

ハルヒ「プロ……いやあの、そうじゃなくてね?」
みくる「あ、そうですね。お二人は……お付き合いしている期間がなかったみたいですから」
ハルヒ「えっ?」
みくる「今のまま、大人になったってことです。……そ、そういう設定です」
ハルヒ「今のまま……! べ、別に今もなにも、キョンとはなにもないわよ!」

209: 2008/04/01(火) 18:35:44.43
みくる「涼宮さんは、キョン君嫌いですか?」
ハルヒ「別に」
みくる「……今日は別に嘘ついてもいい日ですよ」
ハルヒ「…」

ハルヒ「そ、そうよね! 嘘ついたっていい日よね!」
みくる「はい。じゃあ……キョン君のコト、どう思いますか」
ハルヒ「えっと……あのね……」
みくる「はい」
ハルヒ「……好き。キョンのこと、好きなの」
みくる「…」(……キョン君に嫉妬しちゃうなぁ……いいなぁ)

216: 2008/04/01(火) 18:43:59.14
ハルヒ「キョンは私のこと、幸せにしてくれるかな?」
みくる「もちろんです。相変わらずブツブツいいながらですけどね」
ハルヒ「キョンも幸せ?」
みくる「はい」

ハルヒ「今日はね、キョンに好きって言ってみたんだ」
みくる「本当ですか?」
ハルヒ「もちろん。エイプリルフールだからね! もちろん嘘なんだけどね!」
みくる「くすくす。わかってますよ」
ハルヒ「そしたらキョンも好きだって。ふふっ///」
みくる「…」(幸せそうだなぁ……ちょっと意地悪してみよっかな)

みくる「でもそれって、嘘なんですよね」
ハルヒ「え?」
みくる「キョン君は涼宮さんに好きって言ったけど……嘘なんですよね」
ハルヒ「あ……う、うん……そう……なるわね」
みくる「!!」(あぁぁっ、ごめんなさい///でも可愛い///)
ハルヒ「嘘なのよね……で、でも私もその……冗談だし」
みくる「嘘じゃないですよ。キョン君は確かに涼宮さんのコト、大好きです」
ハルヒ「えっ?」
みくる「禁則事項です♪」

236: 2008/04/01(火) 19:35:50.63
ハルヒ「でもキョンが旦那さんかぁ……ふふっ、私も大変そうね!」
みくる「はい」
ハルヒ「私もなんであんなの好きになっちゃったのかなぁ」
みくる「? 嘘なんですよね?」
ハルヒ「! もちろん! 嘘よ嘘! ただ……なったとして!」
みくる「…」(自分でもよくわからなくなってるのかなぁ……可愛い……)

ハルヒ「子供はいるのかな?」
みくる「いますよ。元気な女の子が一人」
ハルヒ「可愛い?」
みくる「はい。お母さん似でとっても」
ハルヒ「//な、なんか嘘に聞こえないわよみくるちゃん//」
みくる「ふふっ、嘘ですよ? 私は未来人じゃないですよ?」



240: 2008/04/01(火) 19:42:08.29
ハルヒ「エイプリルフールっていいわね! 嘘沢山言えるわ!」
みくる「そうですね」

ハルヒ「キョンのこと……大好き」
みくる「はい」
ハルヒ「いつから好きになったのかわかんないけど……大好きだわ」
みくる「えぇ」
ハルヒ「みくるちゃんは、好きな人とかいないの?」
みくる「そうですね……私は涼宮さんが大嫌いです」
ハルヒ「え……」
みくる「……ふふっ、嘘ですよ? その反対です」
ハルヒ「あ、そっか! うん! 私もみくるちゃんだいっ嫌い!」
みくる「くすくす、はい。私も大嫌いです」

ガチャ
キョン「あ、まだ居たのか」
ハルヒ「! キョン! あんたんあんでだいっ嫌いなんだからね!」
キョン「はぁ?」
ハルヒ「!! あ、や……嘘! 逆! ……! ちが。違う! それも逆!!」
みくる「////」(はぁぁぁ……///)

246: 2008/04/01(火) 19:48:05.00
みくる「帰ったんじゃなかったんですか?」
キョン「え? あぁ、まだ時間あったんで戻ってきました」
ハルヒ「ほら! ここ座りなさいよ!」

ハルヒ「はい! キョンお茶!」
キョン「? お、おう」
ハルヒ「♪」
キョン「なんだハルヒ、上機嫌だな」
ハルヒ「え? そ、そう? そんなことないわよ//」
キョン「人の顔みてにやけるなよ気持ち悪いなぁ」
ハルヒ「うるさいわね! キョンなんてだいっ嫌いなんだから!」
キョン「……よくわからんが子供みたいだな」
みくる「可愛いなぁ……」

みくる「さてと、そろそろ帰りますね」
ハルヒ「? もう帰るの?」
みくる「今日はちょっとおしゃべりさんでしたから」
キョン「?」
ハルヒ「……あ! まって!」
みくる「はい?」

ハルヒ「……未来のみくるちゃんの旦那さんって誰?」
みくる「それは……禁則事項です♪」

253: 2008/04/01(火) 20:15:26.01
ハルヒ「なんで帰ってきたの?」
キョン「別に。なんとなくさ」
ハルヒ「私が居たから帰って来てくれたんでしょ?」
キョン「そんなわけあるかい」
ハルヒ「ちょっとー。嘘でもいいから、そうだって言いなさいよ!」
キョン「……そうだよ。ハルヒが居るから戻ってきた」
ハルヒ「! バ、バカ! 知らないわよ!」
キョン「ってなんで俺がバカ呼ばわりされんといかんのだ」

ハルヒ「ふふっ」
キョン「さっきからずっとニマニマしやがって……なんなんだよ」
ハルヒ「べっつにー。みくるちゃんと話してただけよ」
キョン「何の話だ?」
ハルヒ「えっとね、みくるちゃんは未来人なのよ!」
キョン「ぶほっっ!!!???」
ハルヒ「! ちょ、ちょっと! 嘘に決まってるでしょ、もぉ汚いわね!」

255: 2008/04/01(火) 20:24:18.49
キョン「……朝比奈さん……そんなコト言ってたのか」
ハルヒ「だって今日はエイプリルフールじゃない! 嘘ぐらいどうってことないわよ」

キョン「まあ……そうだな。嘘だよな」
ハルヒ「もちろん」
キョン「そうだハルヒ。朝比奈さんが未来人なら」
ハルヒ「うん?」
キョン「長門が宇宙人で、古泉が超能力者だな」
ハルヒ「あはは! なによそれー」
キョン「まあそういう嘘もありってことさ」
ハルヒ「なるほどねー。じゃあ私は?」
キョン「んー……暴れん坊で自分勝手な神様ってとこかな」
ハルヒ「なによそれ?」
キョン「さあね。そうだ、さっきコンビニでキャラメル買ってきたんだ。やるよ」
ハルヒ「あーん」
キョン「自分で食え」
ハルヒ「///嘘よ! なに焦ってるのよ!」
キョン「焦ってなんかないって」

258: 2008/04/01(火) 20:35:20.65
ピリリリry
キョン「? 電話だ」
ハルヒ「?」

キョン「もしもし」
古泉『どうも僕です』
キョン「どうなんだその挨拶は」
古泉『今、涼宮さんの傍に居ますね?』
キョン「……居るな」
古泉『少し席を外してもらっていいですか?』
キョン「ちょっと待ってろ」

キョン「ハルヒ、ちょっと電話してくる」
ハルヒ「え? あ、うん」
ガチャ
長門「…」
キョン「! び、びっくりした……居るなら言えよ、長門」
長門「……今、来た」
キョン「そうか。ちょっと失礼」


260: 2008/04/01(火) 20:38:19.22
キョン「で、なんだよ」
古泉『いやぁ、なんといいますか……』
キョン「?」

古泉『こっちが居様なぐらい静かなので、どうしたのかと』
キョン「え? どうしたって……特に」
古泉『涼宮さんに、なにかありましたか?』
キョン「いや、別に……あ」
古泉『?』
キョン「朝比奈さんとなにか話してたみたいだけど……それか」
古泉『朝比奈さんと? わかりませんが、とにかく静かです。落ち着きます』
キョン「いいじゃないか」
古泉『まあそうなんですけどね』
キョン「もう切っていいか?」
古泉『まあ、そう言わずに』
キョン「…」

261: 2008/04/01(火) 20:42:12.24
古泉『今日は四月一日ですね』
キョン「あぁ、今日はずっとハルヒに嘘つかれてばっかりだ」
古泉『それはそれは』
キョン「なんだ? お前もなんか嘘でも言う気か?」
古泉『そうですねぇ……実は僕は、超能力者なんです』
キョン「知ってる。嘘じゃないだろそれ」

古泉『いけませんね。アドリブは難しいです』
キョン「アドリブというかなんというか」
古泉『ハルヒさんは何と?』
キョン「あ? ……いや、特に」
古泉『これも調査の一環です。教えてくれてもいいじゃないですか』
キョン「……俺が大嫌いなんだとさ」
古泉『嫌い……あぁ、なるほど。それはそれは……あははっ』
キョン「もう切るからな。なんだか気持ち悪くなってきた」
古泉『はい。それじゃ、そんな感じでよろしくお願いします』
キョン「どんな感じだよ」

263: 2008/04/01(火) 20:44:14.03
ハルヒ「あ」
長門「…」
ハルヒ「今日は遅かったのね」
長門「…」

ハルヒ「相変わらず無口ね」
長門「…」
ハルヒ「今日は何の日か、知ってる?」
長門「……四月一日」
ハルヒ「エイプリルフールよ」
長門「……?」
ハルヒ「知らないの?」

長門「…」
ハルヒ「ってわけ。わかった」
長門「……わからない」
ハルヒ「あれ?」
長門「…」
ハルヒ「……あぁ、嘘か。わかってんじゃないの」

264: 2008/04/01(火) 20:52:52.15
ハルヒ「――で、みくるちゃんが未来人で、古泉君が超能力者で」
長門「……宇宙人」
ハルヒ「そうそう」
長門「……そう。私は……宇宙人」
ハルヒ「わかってるわね」

長門「…」
ハルヒ「でも、どうなのかしら?」
長門「…」
ハルヒ「それじゃキョンだけが一般人よね」
長門「…」
ハルヒ「私とじゃ、釣り合わないかなぁ」
長門「……そう」
ハルヒ「え?」
長門「……嘘」
ハルヒ「?」

266: 2008/04/01(火) 21:00:39.51
長門「…」
ハルヒ「そんなわけで私はキョンが大好きなの」
長門「……そう」

ハルヒ「……リアクション薄いわね」
長門「…」
ハルヒ「誰か好きな人とかいないの?」
長門「私?」
ハルヒ「うん」
長門「……該当しない」
ハルヒ「うーん……あ、嘘?」
長門「……そう」
ハルヒ「?該当しないが嘘? あってる? あれ? じゃあ」
ガチャ
キョン「まだ四月だってのに寒いなぁ」
ハルヒ「あ、お帰りキョン」
長門「……キョン」
ハルヒ「?」

270: 2008/04/01(火) 21:15:22.49
ハルヒ「誰からの電話だったのよ」
キョン「古泉だ」
ハルヒ「なぁんだ」
長門「…」

ハルヒ「暗くなってきたわね」
長門「…」
ハルヒ「……あと数時間で今日も終わりかぁ」
キョン「今のうちに沢山嘘ついとけよ」
ハルヒ「わかってるわよ! キョン大好き! 有希大嫌い!」
キョン「お前なぁ」
長門「……皆、嫌い」
ハルキョン「「えっ?」」
長門「…」

長門「…」ガタ
ハルヒ「? 帰るの?」
長門「……そう」
キョン「じゃあな」
長門「……嫌い」ボソッ

ハルヒ「…」
キョン「さてと……俺も帰るかな」

274: 2008/04/01(火) 21:26:47.94
ハルヒ「もう帰るの?」
キョン「時計を見ろ。こんな時間だ」

ハルヒ「もうちょっとぐらいいいじゃない」
キョン「なにもすることがないだろ?」
ハルヒ「……大好き」
キョン「わかったって」
ハルヒ「こんな嘘つけるのも、あと少しなのよ?」
キョン「別に、いつでも言えばいいさ」
ハルヒ「えっ?」
キョン「? 嘘なんて今日だけに拘ったことじゃないだろ?」
ハルヒ「あ……そ、そうよね!」
キョン「まあ普段から好き好き言われても勘違いされてたまらんがな」
ハルヒ「……ふ、普段は言えないコトだってあるんだからね」
キョン「?」
ハルヒ「なんでもないわよ!」

275: 2008/04/01(火) 21:28:52.55
キョン「鍵閉めるぞ」
ハルヒ「待ってよ」

キョン「ほら早く」
ハルヒ「…」
キョン「?」
ハルヒ「あと一回しか言わないからね!」
キョン「……はいよ」

ハルヒ「キョン! 大好きよ!」
キョン「あぁ、俺も大好きだよ」

277: 2008/04/01(火) 21:32:37.93
ハルにゃん可愛い。
調子に乗ってすげぇ長いこと書いた。こんなに書いたの初めてー。
あとハルにゃんとキョン君以外書いたのも久方ぶりだわ。変でも知らないわ。

そんじゃ、残り少ない時間で言えるだけの嘘を振り撒いてくゆ。
おまいら大嫌い。サヨナラ。

引用元: ハルヒ「キョン! 大好きよ!」