1: 2012/09/07(金) 01:44:02.38
唯「ふぁ~あぁ」

紬「あらあら、唯ちゃんおっきなあくび」

唯「あっ、ムギちゃん」

紬「夜更かしでもしたの?」

唯「うん。漫画読んでたら眠れなくなって、ふぁ~」

紬「ふふっ、しばらく寝てたら?」

唯「うん」バタッ

紬「きゃっ! ……唯ちゃん。どうしたの!! …………寝てる」

紬(私の股に顔をうずめて寝ちゃった……//)

紬(どうしよう、もう先生がきちゃうよ)

7: 2012/09/07(金) 01:47:51.48
紬「唯ちゃん、起きてください」コソコソ

紬「唯ちゃん、唯ちゃん」コソコソ

律「ムギ?」

紬「あっ、りっちゃん」

律「こっちは唯か。まったくなんて体勢で寝てるんだ」

紬「りっちゃんどうしましょう。このままじゃ先生がきちゃう」

律「……ところでなんでムギは小声なんだ?」

紬「唯ちゃんを起こしちゃったら悪いと思って……」

律「……起こせよ!!」

9: 2012/09/07(金) 01:50:16.07
紬「……! それもそうね」

律「……」

紬「唯ちゃん! 起きて! 唯ちゃん!!」

唯「ふみゅぅ……ムギちゃん?」

紬「唯ちゃん。はやく起きないと先生がきちゃいます」

唯「……あと10分だけ」

紬「わかりました」

律「いやっ! 起こせよ!!」

唯「りっちゃん五月蝿いなー。いいよ。起きればいいんでしょ……あれ」

紬「どうしたの?」

唯「……はなれない」


11: 2012/09/07(金) 01:54:00.42
紬「はなれない?」

唯「うん。ムギちゃんのお股からはなれないの。くっついちゃったみたい」

紬「///」

律「ムギはなんでそこで顔を赤くする! って、そんなわけないだろ。ほら」ギュ

唯「いたいたいたいたい」

律「いや、首に力入れてるだけだろ、こうやって思いっきり引っ張れば」

紬「きゃっ」

律「うおっ、紬の脚まで持ち上がった?」

唯「きゅ~」

紬「唯ちゃん、しっかりして唯ちゃん!!」

律「本当にくっついてる……だと」

13: 2012/09/07(金) 01:59:27.11
さわ子「なるほど、事情はわかったわ」

紬「先生!」

さわ子「ムギちゃんのお股と唯ちゃんの顔がくっついたのね」

紬「そうなんです」

さわ子「仕方ないからそのまま授業受けて。そのうち外れるでしょ」

紬「はいっ!」

律「おいおい、大丈夫なのか?」

紬「大丈夫です! 唯ちゃんのぶんまでばっちりノートとっちゃいますから」

唯「おー、ムギちゃん頼もしーねー」

紬「あっ、唯ちゃん気づいたんだ」

唯「うん。今日一日よろしくねムギちゃん」

14: 2012/09/07(金) 02:06:32.54
びじゅつの時間

唯「ふぅん。エル・グレコって人がその絵を描いたんだ」

紬「ええ、ちなみにエル・グレコってのはギリシャ人という意味で、
  本名はドメニコス・テオトコプーロスって言うの」

唯「へぇ~、ムギちゃんはものしりだねぇ」

紬「///」

唯「まぁ、私にはムギちゃんのスカートしか見えないんだけど」

紬「唯ちゃん……。私、唯ちゃんの代わりに授業頑張るから」

唯「うん。がんばってね!」

律「あのー、盛り上がってるところ悪いけど、今、向きあってお互いの人物像描く時間なんだけど」

紬「あっ」

16: 2012/09/07(金) 02:08:41.99
トイレの時間

唯「……おしっこ」

紬「……私も」

唯「どうしよう」

紬「するしかないんじゃないかな」

唯「……うん。じゃあいこっか」

紬(美術の時間もそうだったけど、周りの視線が痛い……)

紬「ついたよ」

唯「じゃあ……私からでいいかな」

紬「……うん」

20: 2012/09/07(金) 02:13:04.35
唯「パンツ下ろして、っと」

紬(唯ちゃんの大事なところが丸見え//)

紬(あっ、ちょっとだけ毛が生えてるんだ//)

紬(きれい……)

唯「えーっと、ムギちゃん」

紬「な、なにかな」ビクッ!!

唯「水流して欲しいなって」

紬「あっ、音を聞こえなくするためね。はい」ジャー

唯「…………」ジョー

紬(至近距離だからほのかに聞こえちゃってる……//)

唯「ふぅ、すっきりしたよ。次はムギちゃんの番だね」

紬「うん。……でもどうしましょう」

22: 2012/09/07(金) 02:19:50.65
唯「飲む、とか?」

紬「////」

唯「ムギちゃん? 笑うところだよ」

紬「……フゥ」

唯「本当にどうしよっか」

紬「……我慢」

唯「ムギちゃん?」

紬「我慢するから大丈夫」

唯「ムギちゃん駄目だよ。そんなことしたら膀胱炎になっちゃう」

紬「だけど、このまましたら唯ちゃんの顔におしっこかかっちゃう」

23: 2012/09/07(金) 02:23:42.50
唯「……かけってもいいよ。運動部用のシャワーで洗い流すから」

紬「そんなの駄目!!」

唯「ムギちゃん?」

紬「唯ちゃんにおしっこかけるなんて絶対できません!!」

唯「でもそれじゃあムギちゃんの膀胱が」

紬「他に何か方法があるはずです! 待ってて唯ちゃん。今斎藤に連絡を入れて解決法を探らせるから」

唯「あっ、うん……」

唯(こんなに鬼気迫るムギちゃんははじめてだよ……)

25: 2012/09/07(金) 02:29:01.39
唯(あれっ、ムギちゃんの芳醇な香りに混じって刺激臭がしてきた)

唯(おしっこの匂いだ)

唯(ムギちゃん、我慢できなくてちびっちゃったんだ)

紬「あのぅ……唯ちゃん」

唯「……わかってるよムギちゃん」

紬「ごめんなさい唯ちゃん」

唯「大丈夫。覚悟はできてるから」

紬「ごめんなさい。本当にごめんなさい。お願いだから嫌いにならないで」

唯「む、ムギちゃん?」

紬「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

唯(ムギちゃんが壊れちゃったよ)

唯(あっ、そしておしっこが……)

26: 2012/09/07(金) 02:32:35.88
事後

唯「ムギちゃん」

紬「……」

唯「ムギちゃん! 私ならいいからさ」

紬「……」

唯「とりあえず部室行こ。タオルで髪をふきたいし」

紬「……うん」

唯「……」

紬(唯ちゃんに嫌われちゃった)

紬(……)

紬(唯ちゃんに嫌われちゃった)

紬(……)

紬(唯ちゃんに嫌われちゃった)

27: 2012/09/07(金) 02:35:36.94
ぶしつ

唯「ムギちゃん、ちょっとは落ち着いた」

紬「おしっこの匂い、とれてない」

唯「シャワーしに行こっか」

紬「……うん」

唯「……」

紬「唯ちゃん?」

唯「やーめた」

紬「……?」

唯「ムギちゃんが機嫌なおしてくれるまで行かないよ」

紬「えっ?」

28: 2012/09/07(金) 02:40:05.20
唯「ムギちゃん! 私なら大丈夫だから、そろそろ機嫌直して」

紬「でも唯ちゃん」

唯「……私、ムギちゃんの匂い好きだよ」

紬「へっ」

唯「だからムギちゃんのおしっこの匂いも……そんなに嫌いじゃないんだ」

紬「でも、こんなアンモニア臭」

唯「嫌いじゃないものはないの! わかって!!」

紬「で、でも」

唯「返事ははい!!!!!」

紬「は、はい」

唯「よろしい」

29: 2012/09/07(金) 02:43:08.76
紬「……なんでくっついちゃったんだろう」

唯「ひょっとしたらバチがあったのかも」

紬「バチ?」

唯「うん。実は願掛けしたんだ」

紬「なんて?」

唯「ムギちゃんの匂いをもっとかげますように、って」

紬「……なんで」

唯「ムギちゃんってとってもいい匂いがするんだよ。それにね」

紬「……」

唯「ムギちゃんのこと大好きだから」

紬「……唯ちゃん//」

31: 2012/09/07(金) 02:47:53.30
唯「おしっこまみれで告白なんてかっこつかないよね」

紬「……嬉しい」

唯「……ムギちゃん」

紬「嬉しい!!」

唯「わっ、私の頭に触ったらおしっこついちゃうよ」

紬「だって、嬉しいんだもん!!」

唯「もう、ムギちゃんはしゃぎすぎだよ」

紬「唯ちゃん大好き」

唯「私も」

紬「……そういえば唯ちゃん、誰に願掛けしたの?」

唯「トンちゃんだよ」

紬「なんでトンちゃん?」

唯「亀は縁起がいいって言うし」

32: 2012/09/07(金) 02:53:34.31
紬「じゃあトンちゃんにお願いしてみましょ。くっつきを解除してくださいって」

唯「うん」

紬「とんちゃんさん、とんちゃんさん。どうか二人を離してください」

唯「離してください」

トンちゃん「……」

紬「……」

唯「……離れた!」

紬「唯ちゃん!!」ダキッ

唯「うわっ、だからムギちゃんにもおしっこついちゃうって」

紬「でも……」

唯「ほらムギちゃん、シャワーしに行こう。手、繋いであげるから」サッ

紬「……うん//」ガシッ

唯(これで一件落着、かな……)

唯(……ちょっとだけ嫌な感じがしたな。『どうか二人を離してください』なんて)

唯(……)

34: 2012/09/07(金) 03:00:23.72
翌日

澪「あ、ムギ」

紬「あっ、澪ちゃん。風邪大丈夫だった? お見舞いに行けなくてごめんなさい」

澪「うん。律がきてくれたから大丈夫」

紬「そういえば今日はりっちゃんきてないみたいだけど」

澪「うつしちゃったかな、はは//。それよりムギも昨日は大変だったんだって?」

紬「うん//」

澪「なんで赤くなるんだ」

紬「だって//」

澪「よくわからないことがわかったよ。それで唯はなんでムギの胸に頭をうずめてるんだ?」

35: 2012/09/07(金) 03:01:50.15
紬「寝不足だって」

澪「ふぅん。でももう先生くるから、そろそろ離れたほうがいいんじゃないか」

紬「そうだね。ほら、唯ちゃん起きて。先生がきちゃうよ」

唯「ぅ~ん、ムギちゃんとってもいい匂いだよ~」

紬「唯ちゃん! 匂いなら後から好きなだけ嗅がせてあげるから//」

唯「ふぅ~よく寝た……あれ?」

紬「どうしたの?」

唯「ムギちゃんの胸から頭が離れなくなった」


おしまい!

36: 2012/09/07(金) 03:03:56.66
乙乙

引用元: 唯「ムギちゃんのお股に顔をうずめたら離れなくなった」