1: 2012/10/07(日) 18:54:07.78
>放課後
梓(今日の部活はお休み)
梓(だけれど私は部室に向かっています)
梓(ムギ先輩に呼び出されてしまったから)
梓(なんの話でしょうか?)
梓(そんなことを考えながら階段を登り、扉を開くと、ムギ先輩と目が合いました)
梓(ムギ先輩は少し顔を赤らめ、緊張した面持ちです)
紬「来てくれたんだ」
梓「はい」
紬「あのね! あずしゃちゃん」
梓「……プッ」
紬「///」
梓(今日の部活はお休み)
梓(だけれど私は部室に向かっています)
梓(ムギ先輩に呼び出されてしまったから)
梓(なんの話でしょうか?)
梓(そんなことを考えながら階段を登り、扉を開くと、ムギ先輩と目が合いました)
梓(ムギ先輩は少し顔を赤らめ、緊張した面持ちです)
紬「来てくれたんだ」
梓「はい」
紬「あのね! あずしゃちゃん」
梓「……プッ」
紬「///」
2: 2012/10/07(日) 18:55:32.10
梓「落ち着いてください、よしよし」ナデナデ
紬「ご、ごめん」シュン
梓「くすっ。でもムギ先輩が噛むなんて珍しいですね」
紬「……うん」
梓「それで、なんの用事だったんですか?」
紬「あのねっ、好きなの」
梓「えっ」
紬「私、梓ちゃんのことが好きなの!」
梓「私のことが……好き?」
紬「うんっ!」
紬「ご、ごめん」シュン
梓「くすっ。でもムギ先輩が噛むなんて珍しいですね」
紬「……うん」
梓「それで、なんの用事だったんですか?」
紬「あのねっ、好きなの」
梓「えっ」
紬「私、梓ちゃんのことが好きなの!」
梓「私のことが……好き?」
紬「うんっ!」
3: 2012/10/07(日) 18:56:44.47
梓「えっと……」
紬「……」
梓「す、すいません。あまりに突然だったので面食らってしまって」
紬「ご、ごめんね」
梓「あ、謝らないでください……。ムギ先輩が私のこと好きだなんて……」
紬「ずっといいなって思ってたの」
梓「ずっと前から……」
紬「うん」
梓「あの、3日だけ考えさせてもらえますか?」
紬「うん。何日でも待つから」
梓「……すぐに返事できなくてすいません」
紬「ううん。いいの。考えてもらえるだけでも、幸せだから」ニコ
梓「ムギ先輩……」
紬「それじゃあ私、もう帰るね。バイバイ」
紬「……」
梓「す、すいません。あまりに突然だったので面食らってしまって」
紬「ご、ごめんね」
梓「あ、謝らないでください……。ムギ先輩が私のこと好きだなんて……」
紬「ずっといいなって思ってたの」
梓「ずっと前から……」
紬「うん」
梓「あの、3日だけ考えさせてもらえますか?」
紬「うん。何日でも待つから」
梓「……すぐに返事できなくてすいません」
紬「ううん。いいの。考えてもらえるだけでも、幸せだから」ニコ
梓「ムギ先輩……」
紬「それじゃあ私、もう帰るね。バイバイ」
5: 2012/10/07(日) 18:57:44.73
>中野宅
梓(ムギ先輩に告白されてしまった)
梓(ムギ先輩……)
梓(ティータイムを否定した私を笑顔で迎え入れてくれた優しい人)
梓(世話焼きで気遣いができて、いつもにこにこ私達にお茶をいれてくれる人)
梓(でも実はちょっとおっちょこちょいで食いしん坊で……かわいい人なんだ)
梓(……いいにおいもするし、おっOいも大きいし)
梓(今まで恋愛対象として見たことはなかったけど……)
梓(……)
梓(……)
梓(……)
ターン♪タタタタタターン♪
梓(あれ、メール。澪先輩からだ)
梓(今から公園に来て欲しいって書いてある)
梓(何の用だろう?)
梓(ムギ先輩に告白されてしまった)
梓(ムギ先輩……)
梓(ティータイムを否定した私を笑顔で迎え入れてくれた優しい人)
梓(世話焼きで気遣いができて、いつもにこにこ私達にお茶をいれてくれる人)
梓(でも実はちょっとおっちょこちょいで食いしん坊で……かわいい人なんだ)
梓(……いいにおいもするし、おっOいも大きいし)
梓(今まで恋愛対象として見たことはなかったけど……)
梓(……)
梓(……)
梓(……)
ターン♪タタタタタターン♪
梓(あれ、メール。澪先輩からだ)
梓(今から公園に来て欲しいって書いてある)
梓(何の用だろう?)
7: 2012/10/07(日) 18:58:36.92
>公園
澪「……梓、ちゃんと来てくれたんだ」ホッ
梓「澪先輩?」
梓(今日のムギ先輩に負けないぐらい真っ赤だ)
澪「梓。これを受け取って欲しい」
梓「封筒ですか?」
澪「あぁ」
梓(封の部分にハートのシールが貼られたピンクの封筒。これって……)
梓(なかには便箋が一枚)
梓(【好きです】)
澪「読んでくれた?」
梓「はい」
澪「わかると思うけど、梓のことが好きなんだ。私と付き合って欲しい」
澪「……梓、ちゃんと来てくれたんだ」ホッ
梓「澪先輩?」
梓(今日のムギ先輩に負けないぐらい真っ赤だ)
澪「梓。これを受け取って欲しい」
梓「封筒ですか?」
澪「あぁ」
梓(封の部分にハートのシールが貼られたピンクの封筒。これって……)
梓(なかには便箋が一枚)
梓(【好きです】)
澪「読んでくれた?」
梓「はい」
澪「わかると思うけど、梓のことが好きなんだ。私と付き合って欲しい」
9: 2012/10/07(日) 18:59:20.07
梓「…」ポカーン
澪「梓?」
梓「…ハッ! あまりのことに一瞬意識が飛んでしまいました」
澪「そんなに意外だったかな?」
梓「はい……まぁ」
梓(まさか一日に二回も告白されるなんて……それも澪先輩とムギ先輩に)
澪「それで……どうだろう?」
梓「えーっと……」
澪「返事だよ、返事」
梓「……それは」
澪「いいんだ。振るならスッパリ振ってくれ! 嫌だけど我慢するから……」
梓「……3日だけ」
澪「梓?」
梓「…ハッ! あまりのことに一瞬意識が飛んでしまいました」
澪「そんなに意外だったかな?」
梓「はい……まぁ」
梓(まさか一日に二回も告白されるなんて……それも澪先輩とムギ先輩に)
澪「それで……どうだろう?」
梓「えーっと……」
澪「返事だよ、返事」
梓「……それは」
澪「いいんだ。振るならスッパリ振ってくれ! 嫌だけど我慢するから……」
梓「……3日だけ」
11: 2012/10/07(日) 19:00:01.79
澪「えっ」
梓「3日だけ、考える時間を頂いてもいいですか?」
澪「あっ……うん」
梓「ごめんなさい澪先輩。いきなり告白されて頭の中がまとまらないんです」
澪「いや、いいんだ。私が突然過ぎたのもあると思うから」
梓「だけど……」
澪「もう暗くなっちゃうから帰るよ。返事待ってるから」
梓「……はい。おやすみなさい」
梓「3日だけ、考える時間を頂いてもいいですか?」
澪「あっ……うん」
梓「ごめんなさい澪先輩。いきなり告白されて頭の中がまとまらないんです」
澪「いや、いいんだ。私が突然過ぎたのもあると思うから」
梓「だけど……」
澪「もう暗くなっちゃうから帰るよ。返事待ってるから」
梓「……はい。おやすみなさい」
12: 2012/10/07(日) 19:01:12.36
>梓宅
梓(澪先輩に告白されてしまった……)
梓(うん)
梓(モテ期到来?)
梓(……どうしよう)
梓(澪先輩は憧れの先輩で)
梓(とっても綺麗でおっOいも大きくて)
梓(軽音部の中でで一番私に優しくしてくれて)
梓(お姉ちゃんみたい、って思ってたけど)
梓(その澪先輩が私のこと好きだったなんて……)
梓(……)
梓(……)
梓(ムギ先輩と澪先輩)
梓(どちらか選ばなきゃ駄目だよね)
梓(……純に相談してみよ)
梓(澪先輩に告白されてしまった……)
梓(うん)
梓(モテ期到来?)
梓(……どうしよう)
梓(澪先輩は憧れの先輩で)
梓(とっても綺麗でおっOいも大きくて)
梓(軽音部の中でで一番私に優しくしてくれて)
梓(お姉ちゃんみたい、って思ってたけど)
梓(その澪先輩が私のこと好きだったなんて……)
梓(……)
梓(……)
梓(ムギ先輩と澪先輩)
梓(どちらか選ばなきゃ駄目だよね)
梓(……純に相談してみよ)
14: 2012/10/07(日) 19:02:09.02
>一時間後
梓(駄目だ。純と話をしても埒が明かない)
梓(……あたりまえだよね。私の気持ちの問題だもん)
梓(私、どっちが好きなんだろ……)
梓(……)
梓(……)
梓(……)
梓(ああぁ、わかんない)
梓(……もう寝よ)
梓(駄目だ。純と話をしても埒が明かない)
梓(……あたりまえだよね。私の気持ちの問題だもん)
梓(私、どっちが好きなんだろ……)
梓(……)
梓(……)
梓(……)
梓(ああぁ、わかんない)
梓(……もう寝よ)
16: 2012/10/07(日) 19:03:41.01
>翌日
梓(授業中なんて全く頭に入ってこなかった)
梓(ずっと先輩たちのことを考えていたから)
梓(お昼休みが始まると同時に一通のメールがきた)
梓(差出人は澪先輩)
梓(用件はわからないけど、部室に来て欲しいって書いてある)
梓(……行こう)
梓(授業中なんて全く頭に入ってこなかった)
梓(ずっと先輩たちのことを考えていたから)
梓(お昼休みが始まると同時に一通のメールがきた)
梓(差出人は澪先輩)
梓(用件はわからないけど、部室に来て欲しいって書いてある)
梓(……行こう)
17: 2012/10/07(日) 19:04:55.10
>部室
澪「あっ、梓」
梓「こんにちは澪先輩……昨日は」
澪「あぁ、昨日のことなんだけど」
梓「すいません、もうちょっとだけ待ってもらえますか」
澪「そうじゃないんだ。そうじゃなくて……」
梓「はぁ」
澪「昨日のこと、忘れて欲しい」
梓「えっ」
澪「ごめん。本当にごめん。こんなの良くないってわかってるけど、忘れて欲しいんだ」
梓「もしかして、好きじゃなくなってしまいましたか?」
澪「あっ、梓」
梓「こんにちは澪先輩……昨日は」
澪「あぁ、昨日のことなんだけど」
梓「すいません、もうちょっとだけ待ってもらえますか」
澪「そうじゃないんだ。そうじゃなくて……」
梓「はぁ」
澪「昨日のこと、忘れて欲しい」
梓「えっ」
澪「ごめん。本当にごめん。こんなの良くないってわかってるけど、忘れて欲しいんだ」
梓「もしかして、好きじゃなくなってしまいましたか?」
19: 2012/10/07(日) 19:06:13.73
澪「梓には……」
梓「私には?」
澪「梓にはもっとふさわしい人がいるから」
梓「もしかして、ムギ先輩のことですか?」
澪「……うん」
梓「どうして?」
澪「ムギはさ、とってもいい奴なんだ」
梓「いい奴?」
澪「うん。梓だって知ってるだろ。ムギが友達のためならどんなことでもする奴だって」
梓「だけど、それと澪先輩の告白がどう関係するんですか?」
澪「まずは、私の話を聞いてくれ」
梓「……はい」
梓「私には?」
澪「梓にはもっとふさわしい人がいるから」
梓「もしかして、ムギ先輩のことですか?」
澪「……うん」
梓「どうして?」
澪「ムギはさ、とってもいい奴なんだ」
梓「いい奴?」
澪「うん。梓だって知ってるだろ。ムギが友達のためならどんなことでもする奴だって」
梓「だけど、それと澪先輩の告白がどう関係するんですか?」
澪「まずは、私の話を聞いてくれ」
梓「……はい」
21: 2012/10/07(日) 19:07:13.43
澪「さっきも言ったけど、ムギはとってもいい奴なんだ」
澪「私さ、すぐ落ち込んじゃうんだけど、そんな私のことをムギはいつも慰めてくれる」
澪「困ったことの相談にも沢山乗ってもらった」
澪「ムギと話してると、なんだか安心して、なんでも話せちゃうんだ」
澪「実は今回の告白だって話そうか迷ったんだ。思いとどまったけど……」
澪「私さ、ムギにだけは頭が上がらないんだ。弱い部分沢山見せちゃってるから」
澪「あっ、別にそれが理由で引き下がるわけじゃないぞ」
澪「私よりムギのほうが梓のことを幸せにできる。そう信じてるから、身を引こうと思うんだ」
澪「……わかってもらえたかな」
梓「言ってることはわかります。だけど!」
澪「私さ、すぐ落ち込んじゃうんだけど、そんな私のことをムギはいつも慰めてくれる」
澪「困ったことの相談にも沢山乗ってもらった」
澪「ムギと話してると、なんだか安心して、なんでも話せちゃうんだ」
澪「実は今回の告白だって話そうか迷ったんだ。思いとどまったけど……」
澪「私さ、ムギにだけは頭が上がらないんだ。弱い部分沢山見せちゃってるから」
澪「あっ、別にそれが理由で引き下がるわけじゃないぞ」
澪「私よりムギのほうが梓のことを幸せにできる。そう信じてるから、身を引こうと思うんだ」
澪「……わかってもらえたかな」
梓「言ってることはわかります。だけど!」
23: 2012/10/07(日) 19:08:47.84
澪「そうか。わかってくれたか。じゃあ私はもう行くから」ダッ
梓「澪先輩! 待ってください、澪先輩!!!」
梓(私は澪先輩を追って駈け出しました)
梓(でも、澪先輩は思ったより早くて……)
梓(やがて見失ってしまいました)
梓(途方にくれた私が立ち止まり、呼吸を整えていると、後ろから私を呼ぶ声がしました)
紬「梓ちゃん!」
梓「あっ、ムギ先輩」
紬「良かった。教室にいなかったから、随分探したのよ」
梓「あの、澪先輩見ませんでしたか?」
梓「澪先輩! 待ってください、澪先輩!!!」
梓(私は澪先輩を追って駈け出しました)
梓(でも、澪先輩は思ったより早くて……)
梓(やがて見失ってしまいました)
梓(途方にくれた私が立ち止まり、呼吸を整えていると、後ろから私を呼ぶ声がしました)
紬「梓ちゃん!」
梓「あっ、ムギ先輩」
紬「良かった。教室にいなかったから、随分探したのよ」
梓「あの、澪先輩見ませんでしたか?」
25: 2012/10/07(日) 19:10:39.10
紬「なにかあったのね?」
梓「はい」
紬「わかった! 私に任せておいて」
梓「えっ。なにがわかったんですか?」
紬「私が告白をしたと知って、澪ちゃんが身を引こうとしたんじゃない?」
梓「あ、あってます……」
紬「それで梓ちゃんは澪ちゃんを追いかけてた……」ブツブツ
梓「……ムギ先輩?」
紬「ううん。言わなくてもわかってる。だって二人はとってもお似合いだもの」
梓「え?」
梓「はい」
紬「わかった! 私に任せておいて」
梓「えっ。なにがわかったんですか?」
紬「私が告白をしたと知って、澪ちゃんが身を引こうとしたんじゃない?」
梓「あ、あってます……」
紬「それで梓ちゃんは澪ちゃんを追いかけてた……」ブツブツ
梓「……ムギ先輩?」
紬「ううん。言わなくてもわかってる。だって二人はとってもお似合いだもの」
梓「え?」
29: 2012/10/07(日) 19:15:57.26
紬「大丈夫。ちゃんと二人が結ばれるようにしてあげるから」
梓「なんで……そうなるんですか?」
紬「私のこと気にしてくれるんだ。やっぱり優しいね、梓ちゃん」
紬「でも私のことはいいの」
紬「昨日のことは忘れて」
梓「どうして……」
紬「どうしてだと思う?」
梓「えっ」
梓「なんで……そうなるんですか?」
紬「私のこと気にしてくれるんだ。やっぱり優しいね、梓ちゃん」
紬「でも私のことはいいの」
紬「昨日のことは忘れて」
梓「どうして……」
紬「どうしてだと思う?」
梓「えっ」
31: 2012/10/07(日) 19:21:24.19
紬「私ね、澪ちゃんと梓ちゃんが仲良くしてるのを見るだけで幸せなんだ」
紬「まるで本当の姉妹みたいに仲睦まじくしてるのを見ると、こっちまで幸せになれちゃうの」
紬「二人の間に恋愛感情はないと思ってたから告白しちゃったの。本当にごめんなさい」
紬「本当は澪ちゃんの気持ちに気づいてあげればよかったんだけど……」
紬「はぁ……。友達失格かなぁ……」
紬「うん。でも落ち込んじゃいられない」
紬「頑張って汚名返上しなくちゃ。梓ちゃんは何も心配しなくていいから」
紬「ばいばい」ダッ
梓「ムギ先輩! 待ってくださいムギ先輩!!」
梓(私はなんとか追いかけようとしましたが、ムギ先輩の背中はあっという間に小さくなりました)
梓(お二人とも、どうして……どうしてそんなにせっかちなんですか!!)
紬「まるで本当の姉妹みたいに仲睦まじくしてるのを見ると、こっちまで幸せになれちゃうの」
紬「二人の間に恋愛感情はないと思ってたから告白しちゃったの。本当にごめんなさい」
紬「本当は澪ちゃんの気持ちに気づいてあげればよかったんだけど……」
紬「はぁ……。友達失格かなぁ……」
紬「うん。でも落ち込んじゃいられない」
紬「頑張って汚名返上しなくちゃ。梓ちゃんは何も心配しなくていいから」
紬「ばいばい」ダッ
梓「ムギ先輩! 待ってくださいムギ先輩!!」
梓(私はなんとか追いかけようとしましたが、ムギ先輩の背中はあっという間に小さくなりました)
梓(お二人とも、どうして……どうしてそんなにせっかちなんですか!!)
34: 2012/10/07(日) 19:26:37.39
>放課後
梓(お二人に告白された次の日に、お二人からフラれるなんて……)
梓(あの後どうなったんだろ……)
梓(はぁ……)
梓(そういえば、今日の部活は休みだと律先輩からメールが来てたな)
梓(澪先輩かムギ先輩が頼んだのかな)
梓(……一応部室に行ってみようかな。誰かいるかもしれないし)
梓(お二人に告白された次の日に、お二人からフラれるなんて……)
梓(あの後どうなったんだろ……)
梓(はぁ……)
梓(そういえば、今日の部活は休みだと律先輩からメールが来てたな)
梓(澪先輩かムギ先輩が頼んだのかな)
梓(……一応部室に行ってみようかな。誰かいるかもしれないし)
35: 2012/10/07(日) 19:27:58.28
>部室前
紬「澪ちゃんのわからずや!」
澪「わかってないのはムギのほうだ!!」
紬「そんなことないもん!」
澪「じゃあ聞くけど、ムギは梓のこと好きなんだろ?」
紬「うん。好き」
澪「じゃあ取り消さなくていいんじゃないか」
紬「でも澪ちゃんのほうが絶対お似合いだから!」
澪「お似合いだから引き下がるっておかしいよ!」
紬「それを言うなら澪ちゃんはどうなるの。澪ちゃんだって梓ちゃんのこと好きなんでしょ」
澪「……ぅ」
紬「好きなんでしょ!」
澪「そうだよ。好きだよ!」
紬「澪ちゃんのわからずや!」
澪「わかってないのはムギのほうだ!!」
紬「そんなことないもん!」
澪「じゃあ聞くけど、ムギは梓のこと好きなんだろ?」
紬「うん。好き」
澪「じゃあ取り消さなくていいんじゃないか」
紬「でも澪ちゃんのほうが絶対お似合いだから!」
澪「お似合いだから引き下がるっておかしいよ!」
紬「それを言うなら澪ちゃんはどうなるの。澪ちゃんだって梓ちゃんのこと好きなんでしょ」
澪「……ぅ」
紬「好きなんでしょ!」
澪「そうだよ。好きだよ!」
38: 2012/10/07(日) 19:29:57.33
紬「じゃあ引き下がらなくてもいいじゃない」
澪「けど、ムギのほうが優しいだろ」
紬「そんなことない。澪ちゃんのほうが梓ちゃんへの気配りは上手よ」
澪「それはムギのおかげだよ」
紬「えっ」
澪「私が失敗してもムギが慰めてくれるから、私は心に余裕を持って行動できるんだ」
紬「そ、そんなの……。それを言うなら、澪ちゃんがいてくれるから、私は毎日が楽しいんだから」
澪「へっ」
紬「澪ちゃんがストッパーになってくれるから、どんな無茶でもできるんだよ」
澪「そんなの……」
紬「きっと毎日のティータイムが楽しいのだって、澪ちゃんが練習する方向へ引っ張ってくれるから」
澪「けど、ムギのほうが優しいだろ」
紬「そんなことない。澪ちゃんのほうが梓ちゃんへの気配りは上手よ」
澪「それはムギのおかげだよ」
紬「えっ」
澪「私が失敗してもムギが慰めてくれるから、私は心に余裕を持って行動できるんだ」
紬「そ、そんなの……。それを言うなら、澪ちゃんがいてくれるから、私は毎日が楽しいんだから」
澪「へっ」
紬「澪ちゃんがストッパーになってくれるから、どんな無茶でもできるんだよ」
澪「そんなの……」
紬「きっと毎日のティータイムが楽しいのだって、澪ちゃんが練習する方向へ引っ張ってくれるから」
41: 2012/10/07(日) 19:31:15.77
澪「うぅ……。でも、そのティータイムができるのはムギのおかげだろ」
紬「私は貰い物のお菓子持ってきてるだけだもん!」
澪「お茶だって入れてくれるじゃないか」
紬「お茶だって持ってきてるだけよ」
澪「でも、入れてくれるのはムギだ」
紬「そんな屁理屈!」
澪「屁理屈なんかじゃない!」
紬・澪「ぐむむむむむむ」
梓「……あのっ」
紬「私は貰い物のお菓子持ってきてるだけだもん!」
澪「お茶だって入れてくれるじゃないか」
紬「お茶だって持ってきてるだけよ」
澪「でも、入れてくれるのはムギだ」
紬「そんな屁理屈!」
澪「屁理屈なんかじゃない!」
紬・澪「ぐむむむむむむ」
梓「……あのっ」
42: 2012/10/07(日) 19:33:14.59
紬「梓ちゃん」
澪「梓」
梓「お二人とも……」
紬「ごめんなさい。梓ちゃん。澪ちゃんが意外と聞き分けなくて……。もうすぐ終わるから今日は帰って」
澪「ごめんな梓。ムギの奴全然私の話を聞いてくれないんだ。でも必ず今日のうちに」
梓「あっ……」
紬「ぐむむむむむ」
澪「ぐむむむむむ」
梓「あのっ! 私のために争うのはもうやめてください!!」
紬「えっ」
澪「えっ」
澪「梓」
梓「お二人とも……」
紬「ごめんなさい。梓ちゃん。澪ちゃんが意外と聞き分けなくて……。もうすぐ終わるから今日は帰って」
澪「ごめんな梓。ムギの奴全然私の話を聞いてくれないんだ。でも必ず今日のうちに」
梓「あっ……」
紬「ぐむむむむむ」
澪「ぐむむむむむ」
梓「あのっ! 私のために争うのはもうやめてください!!」
紬「えっ」
澪「えっ」
43: 2012/10/07(日) 19:34:37.51
紬「……」ジー
澪「……」ジー
梓「……?」
紬「…プッ」
澪「…プッ」
梓「へっ、へっ」
紬「ねぇ、澪ちゃん」
澪「あぁ、ムギ」
澪「……」ジー
梓「……?」
紬「…プッ」
澪「…プッ」
梓「へっ、へっ」
紬「ねぇ、澪ちゃん」
澪「あぁ、ムギ」
45: 2012/10/07(日) 19:37:38.42
紬「人生でまず聞かないだろう台詞No1を聞いちゃった」
澪「あぁ、絶対に縁がない台詞だと思ってたのにな」
梓「///」
紬「あっ、赤くなった」
澪「かわいい……」
紬「やっぱり澪ちゃん、梓ちゃんのこと大好きじゃない」
澪「ムギだって、そうだろ」
紬「私は違うわ。梓ちゃんなんて……」
澪「なんて?」
紬「……………言えない」
澪「言えないじゃないか。私は言えるぞ。梓なんて…………」
紬「言えないじゃない」
澪「……あぁ、悔しいけど私は梓のことが大好きだ」
紬「……私も」
梓「///」
澪「あぁ、絶対に縁がない台詞だと思ってたのにな」
梓「///」
紬「あっ、赤くなった」
澪「かわいい……」
紬「やっぱり澪ちゃん、梓ちゃんのこと大好きじゃない」
澪「ムギだって、そうだろ」
紬「私は違うわ。梓ちゃんなんて……」
澪「なんて?」
紬「……………言えない」
澪「言えないじゃないか。私は言えるぞ。梓なんて…………」
紬「言えないじゃない」
澪「……あぁ、悔しいけど私は梓のことが大好きだ」
紬「……私も」
梓「///」
46: 2012/10/07(日) 19:38:27.08
澪「しょうがないな」
紬「ええ、この方法だけはとりたくなかったんだけど」
梓「……どういうことですか?」
澪「あぁ、梓に決めてもらおうと思う」
紬「もちろん二人とも振ってもいいのよ」
澪「うん。そのときはスッパリ諦めるから」
梓「……おふたりとも」
澪「時間が必要か?」
梓「……いいえ。大丈夫です」
紬「それじゃあ梓ちゃんの答えを聞かせてくれる?」
梓「私の答えは……」
____
____
____
紬「ええ、この方法だけはとりたくなかったんだけど」
梓「……どういうことですか?」
澪「あぁ、梓に決めてもらおうと思う」
紬「もちろん二人とも振ってもいいのよ」
澪「うん。そのときはスッパリ諦めるから」
梓「……おふたりとも」
澪「時間が必要か?」
梓「……いいえ。大丈夫です」
紬「それじゃあ梓ちゃんの答えを聞かせてくれる?」
梓「私の答えは……」
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____
____
48: 2012/10/07(日) 19:41:07.72
>週末
梓「こっちです!!」
澪「ご、ごめん梓。ちょっと服を選ぶのに手間取っちゃって」
梓「くすっ。きっとムギ先輩だったらこう言いますよ」
澪「『私、今来たところなのって言うのが夢だったの~』か?」
梓「あんまり似てませんね」
澪「……ぐすっ」
梓「わ、わ。泣くようなことじゃないですよ」
澪「そうだな。落ち込んでもここにはムギがいないもんな」
梓「はい」
澪「じゃあ行こうか」
梓「ええ、行きましょう」
梓「こっちです!!」
澪「ご、ごめん梓。ちょっと服を選ぶのに手間取っちゃって」
梓「くすっ。きっとムギ先輩だったらこう言いますよ」
澪「『私、今来たところなのって言うのが夢だったの~』か?」
梓「あんまり似てませんね」
澪「……ぐすっ」
梓「わ、わ。泣くようなことじゃないですよ」
澪「そうだな。落ち込んでもここにはムギがいないもんな」
梓「はい」
澪「じゃあ行こうか」
梓「ええ、行きましょう」
50: 2012/10/07(日) 19:42:44.86
澪「でも、本当に意外だったよ。梓があんなことを言うなんて」
梓「単純にお二人のことを好きだったというのもあります」
澪「梓は浮気者だな」
梓「……否定できません。でも、それだけじゃないです」
澪「そうなのか?」
梓「はい。澪先輩とムギ先輩の信頼関係を見てたら思ったんです」
梓「私もその仲間になりたいな。お二人と一緒のものを見てみたいなって」
澪「そうなんだ……」
梓「それともうひとつ」
澪「なんだ?」
梓「ちょっとだけ見てみたくなったんです。澪先輩とムギ先輩がいちゃついてるところ」
澪「へっ……。ムギみたいなこと言うんだな」
梓「はい。毎日お茶を飲んでたから伝染っちゃったのかもしれません」
梓「単純にお二人のことを好きだったというのもあります」
澪「梓は浮気者だな」
梓「……否定できません。でも、それだけじゃないです」
澪「そうなのか?」
梓「はい。澪先輩とムギ先輩の信頼関係を見てたら思ったんです」
梓「私もその仲間になりたいな。お二人と一緒のものを見てみたいなって」
澪「そうなんだ……」
梓「それともうひとつ」
澪「なんだ?」
梓「ちょっとだけ見てみたくなったんです。澪先輩とムギ先輩がいちゃついてるところ」
澪「へっ……。ムギみたいなこと言うんだな」
梓「はい。毎日お茶を飲んでたから伝染っちゃったのかもしれません」
51: 2012/10/07(日) 19:43:46.19
澪「……うーん」
梓「澪先輩?」
澪「私はまだその境地に達してないかな」
梓「へっ」
澪「梓とムギがキスしてたら、私も混ぜて欲しいと思うから」
梓「でも、私もそうかもしれません」
澪「…そろそろ到着かな」
梓「はい。楽しみです」
___
___
___
ピンポーン♪
紬「いらっしゃい。今日はたっぷり楽しみましょ」
澪・梓「///」
おしまいっ!
梓「澪先輩?」
澪「私はまだその境地に達してないかな」
梓「へっ」
澪「梓とムギがキスしてたら、私も混ぜて欲しいと思うから」
梓「でも、私もそうかもしれません」
澪「…そろそろ到着かな」
梓「はい。楽しみです」
___
___
___
ピンポーン♪
紬「いらっしゃい。今日はたっぷり楽しみましょ」
澪・梓「///」
おしまいっ!
52: 2012/10/07(日) 19:44:57.92
乙
やはりこのオチしかないな
やはりこのオチしかないな
引用元: 紬・澪「OurSweetGirl!」
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