58: 2010/07/17(土) 03:10:12.30
アスカ「あーもー最悪っ!なんっで男って馬鹿しかいないのかしら!あ、加持さん以外よ以外」

シンジ「だからってあんなに殴ることないと思うけどなあ…ネガは取り上げたんだろ」

アスカ「殴られてトーゼンよあんな盗撮魔!言っとくけどシンジ、あんたも同罪だからね」

シンジ「なっ…なんで僕まで!?」

アスカ「あんたも止めなかったじゃないの!ジャージも勿論同罪、いやジャージが一番重罪でいいわね」

シンジ「ジャージ?トウジ?なんで」

アスカ「男の嫌な部分丸出しでムカつくからよ。うるさい、下品、汗臭い、おまけにスOベ」

シンジ「言い過ぎだろ!トウジはいいやつだよ!」

アスカ「はぁー男って皆そう!加持さんには全然会えないし、どっかに私にふさわしい素敵な殿方居ないかしら」

シンジ「…素敵な殿方がアスカにふさわしいかは疑問だよ」

59: 2010/07/17(土) 03:10:57.17
アスカ「顔と頭がいいのは当然として、背は高くて優しくて上品でエスコートも完璧じゃなくっちゃねえー」

シンジ「はあ…あ、夕飯の支度」

アスカ「…ん?何よ、何か言いたい訳?言いなさいよ」

シンジ「え?別に」

アスカ「…ま、まあ背はね、そんなに気にしないわ、あとは…今時料理くらい出来る男がいいわね、あと綺麗好きかしら」

シンジ「ごめんアスカ、僕ちょっと買い物行ってくる」

アスカ「は?何それ…あっそ、いいわよ、さっさと行けこの盗撮魔!」

シンジ「だからしてないってば!」

アスカ「だから同罪だっつってんでしょ!馬鹿馬鹿ブワァーカ!」



シンジ「(顔が良くて頭も良くて、…なんだっけ?えー、優しくて?エスコートが完璧、か…)」



シンジ「カヲルくんごめんね急に、ちょっといい?」

カヲル「やあシンジくん。構わないよ、何かな」

64: 2010/07/17(土) 04:04:12.37
シンジ「(…思いつきで訪ねちゃったけど、僕何しに来たんだろ
     アスカの理想が合うのってカヲルくんしか知らないんだけど…いらないお世話だよなあ…)」


シンジ「…もういいや!あの、アスカのことなんだけど」

カヲル「セカンド?彼女がどうかしたの?」

シンジ「えー…と、カヲルくんはさ、アスカのことどう思う?」

カヲル「優秀な操縦者だと思うよ、しいて言えば精神状態の触れ幅が大きいのが難点ではあるけれど」

シンジ「あっそうじゃなくて、何だろう…うーん…」

カヲル「セカンドと喧嘩でもしたのかい」

シンジ「ううん、してないよ、してない…と思う。アスカ怒ってたけど…したのかな」

カヲル「シンジくん、君が悩んでるなら僕は力になりたいと思ってる」

シンジ「え?うん僕もだよ、ありがとう。じゃああのねカヲルくん」

65: 2010/07/17(土) 04:07:39.23
カヲル「セカンドと喧嘩して君が落ち込んでるならそれを救ってあげたい」

シンジ「いやあのねカヲルくん、喧嘩のことじゃなくて」

カヲル「セカンドは今三佐の家に居るのかな」

シンジ「三佐…あっミサトさんか、うん多分居ると思うけど」

カヲル「じゃあ行こうか」

シンジ「うんそうだね…じゃないじゃない!待って、カヲルくん」

カヲル「喧嘩の訳は道すがら聞くよ
    不謹慎かもしれないけど…互いの衝突によるリリンの心情の揺れや過程に興味があるんだ、それに」

シンジ「そ、それに?」

カヲル「僕も個人的に、セカンドと話したいことがある」

シンジ「…!」

カヲル「勿論君とセカンドの和解が優先だけどね」

シンジ「えっと…あっあのねカヲルくん、申し訳ないんだけど、僕…」

66: 2010/07/17(土) 04:25:52.78
アスカ「おっそいわねあの馬鹿…鈍いうえに空腹の女の子待たすなんて最ッ低
    ミサトが帰ってくる前に戻って来なかったらただじゃおかないんだから」

アスカ「!」



アスカ「遅い!」

カヲル「やあ」

アスカ「帰れ!」

カヲル「話があるんだけど、聞いてくれないかな」

アスカ「なんであんたがここに来る訳!?シンジなら居ないわよ!」

カヲル「だろうね、シンジくんは僕の部屋にいるよ」

アスカ「イヤアアアア!!馬鹿馬鹿馬鹿!変態!信じらんない!不潔!」

カヲル「セカンド、近所迷惑だよ」

アスカ「ド変態に常識的なこと言われたく無いわよ!あの馬鹿返しなさいよ!」

カヲル「帰りたくないって」

アスカ「うるさいわねあんたは帰れっ…え…」

67: 2010/07/17(土) 04:31:09.00
カヲル「シンジくんと喧嘩したんだってね」

アスカ「…関係ない」

カヲル「あるさ、相談を受けたんだ」

アスカ「…なんで、あんたに…」

カヲル「友達だからね」

アスカ「…そもそもけんか、っていうか…あいつが…」

カヲル「気まずいから君に会えない、家に戻りたくないって」

アスカ「…」

カヲル「フォース、鈴原くんのことを臭いだのドスケベだの言ったらしいね」

アスカ「あいつそんなことで怒ってんの!?そっちじゃ…バッカじゃないの!?」



シンジ「はー、偶々だけど上手くいっちゃったなあ…あの二人、仲良くなれればいいけど
    …やっぱ僕こういうの向いてないや」

68: 2010/07/17(土) 05:10:42.86
アスカ「…」

カヲル「…」

アスカ「あがれば」

カオル「いいのかい?」

アスカ「…虫が入ってくんのよ、それに暑いし」

カヲル「そうだね。なら、そうさせてもらうよ」

アスカ「ふん、汗ひとつかいてないくせに、しらじらしい」



カヲル「君はシンジくんが好きだろう」

アスカ「別に」

カヲル「シンジくんは君の事好きだよ」

アスカ「…ふう、ん。なによ、あいつが言ってたの?いつ?」

69: 2010/07/17(土) 05:13:57.56
カヲル「僕の事も好きだろうね」

アスカ「最悪最悪最悪気持ち悪いやっぱあんた帰って」

カヲル「僕も好きだ、友達だからね」

アスカ「…あっそ」

カヲル「そしてシンジくんは鈴原くんのことも好きな筈だ、友達だから」

アスカ「…」

カヲル「友人が貶されれば不愉快になる。僕にも判るよ」

アスカ「知らない。ていうか何、あんた何が目的なの?さっさと用件済ませて帰りなさいよ」

カヲル「そして友人を不愉快にさせたセカンド、僕は君が不愉快だ」

アスカ「…なん」

カヲル「以上だよ、邪魔してすまないね、失礼させてもらう」

70: 2010/07/17(土) 05:21:54.45
アスカ「なによ…待ちなさいよ!あんた何様のつもり!?家に上げてもらっといてその態度…!」

カヲル「君の家じゃないだろう」

アスカ「うるさいわね!!この馬鹿!ホント何しにきたの!?あたしに文句つけに来た訳!?」

カヲル「それもあるけど、一番は君とシンジくんを和解させることだよ」

アスカ「はっ!じゃあしてみなさいよ!大事なオトモダチのお願いだもの、絶対なんでしょ!」

カヲル「君はシンジくんに怒っていない」

アスカ「勝手なこと言わないで!」

カヲル「気になるんだろう?心配ないよ、シンジくんも同じだろう。だから僕に相談した」

アスカ「うるさい!!帰って!帰れ!帰れ帰れ帰れ!」

カヲル「そうするよ。…セカンド。シンジくんは鈴原くんの事も、君の事も好きだよ」

アスカ「そんなこと言われなくてもわかってるわよ!それじゃ嫌なの!!…ッ出てって!」

71: 2010/07/17(土) 05:45:40.43
カヲル「待たせてすまないねシンジくん」

シンジ「わあっお帰り…あの、どうだった?」

カヲル「セカンドはもう君の事怒ってないよ」

シンジ「あ、ありがと…そっか…それはそれで良かった、うん」

カヲル「僕の事はとても怒っているみたいだけど」

シンジ「へ!?」

カヲル「それは構わないんだけど…シンクロに支障をきたす恐れがあるね」

シンジ「構わないって…カヲルくん、アスカに言いたいことって何だったの?」

カヲル「僕個人の問題さ、…君が気に病むことはないよ」

シンジ「…うわあ…何やってんだ僕…」

カヲル「ただ…そうだな、シンジくん」

シンジ「…なに?」

カヲル「代わりといってはなんだけど、お願いがあるんだ。話だけでも聞いてくれるかい?」

105: 2010/07/17(土) 21:14:02.47
シンジ「ただい…」

ミサト「あらぁシンちゃん!遅かったわねー!
    駄目よお、携帯も持たずに遅くまで出歩いちゃあ
    使徒はこっちの都合なんてこおれっぽっちも考えちゃあくれないんだから!」

シンジ「…ま、ミサトさん…飲んでますね」

ミサト「んふふ、おかえりぃ、ただいま!」

シンジ「おかえりなさい、すみません遅くなりました」

ミサト「いいのよぉたまには、まあ携帯は持っててね。どこ行ってたの?」

シンジ「ええと、友達の家…と、ああっしまった夕飯の買い物…!」

ミサト「心配ないわ!予期せぬ事態も慌てず騒がず何とかさせるのがあたしの仕事よ!」

シンジ「あ、出前ですか?」

ミサト「んもう、お気楽デリバリーは家計に優しくないと思わない?」

シンジ「ええ、まあ好きに頼むとビールワンケース分は飛びますしね…あれ、じゃあ」



アスカ「(…うるさい…)」

107: 2010/07/17(土) 21:15:42.26



シンジ「…アスカ、起きてる?…ゆうはん、なんだけど」

アスカ「…」

シンジ「寝ちゃったかな…悪いことしたな、なんか食べてればいいけど」

アスカ「…空腹で氏にそうよ、なに」

シンジ「あ、起き…食べてないんだ、そっか…ごめん」

アスカ「あんたのごめんは聞き飽きた」

シンジ「うん…ごめんね、本当ごめん、ほんっと色々ごめん」

アスカ「ちょっと、喧嘩売ってんの?」

108: 2010/07/17(土) 21:16:40.01
シンジ「ていうか夕飯もそうなんだけど、別のことでも、いややっぱ夕飯も…!」

アスカ「…あーもううっさいわね!何氏にそうな声出してんのよ!わかったわよ食べるわよ!」

シンジ「えっ!食べるの!?じゃなくて、いいよ僕が食べるよ!」

アスカ「何言ってんのあんた、本気で殴るわよ!食・べ・る・の!夕飯を!あたしも!あんたも!」

シンジ「…ごめんアスカ、でも」

アスカ「しつこい、くどい。あんたの分まで食べるわよ?いいの!?」

シンジ「夕飯…ミサトさんが…」

アスカ「…」


アスカ「…女に二言は無いわ、氏ぬ気で食うわよシンジ」

シンジ「氏ぬ気で済むかなあ…」

112: 2010/07/17(土) 21:30:54.09
アスカ「あいっかわらずひっどい寝相」

シンジ「テーブルに空き缶の塔、床にもゴロゴロ、シンクにもあったから料理中も飲んだよきっと」

アスカ「料理?」

シンジ「…」

アスカ「料理?」

シンジ「…頑張ってくれたんだから」

アスカ「明日のシンクロテストで成績落ちたらミサトのせいよ、絶対許さないわ」

シンジ「…レトルトなのになあ、凄いなミサトさん…」

アスカ「ミサトのせい、ミサトのせい、ミサトのせい!」

シンジ「アスカ?」

アスカ「…」

シンジ「…アスカ」

アスカ「今日あんたの使いでフィフスが来たわ」

シンジ「…うん」

114: 2010/07/17(土) 21:44:29.04

アスカ「そんだけ」

シンジ「え!?それだけ?だって」

アスカ「だって、なによ」

シンジ「え…と」

アスカ「ジャージの件は、まあ謝るわ。言い過ぎとは思わないけど」

シンジ「ううん、僕もムキになった、ごめん」

アスカ「友達なんでしょ」

シンジ「…うん」

アスカ「友達の悪口言われて怒ったんでしょ」

シンジ「そんな、怒る、って程でも」

アスカ「フィフスもそうだって」

シンジ「…カヲルくん?」

アスカ「フィフスも、友達怒らせた奴に怒ってるんだって。不愉快だそうよ」

116: 2010/07/17(土) 21:59:03.20
シンジ「…不愉快」

アスカ「それだけ、だってさ。なんなのアイツ、わざわざケチつけに来るなっつーの」

シンジ「カヲルくんでもそんなこと言うんだ」

アスカ「あんた騙されてるわよ、アイツ性格最悪、堂々とした陰険野郎って初めて見たわ」

シンジ「…アスカ」

アスカ「なによ。コーヒーいれてよ。胃の内容物薄めたいの」

シンジ「アスカの好みからは、外れた?」

アスカ「…なに、それ」

シンジ「…僕、トウジのことだけじゃなくて、アスカにちゃんと謝らなきゃいけないことがある」

アスカ「…わたし寝るわ」

シンジ「アスカ、話を」

アスカ「明日シンクロテストがあるの、言ったでしょ」

シンジ「…」

アスカ「…これ以上下げられちゃたまんないわ」

118: 2010/07/17(土) 22:14:49.53
アスカ「…バッカみたい」

『顔と頭がいいのは当然として、』

アスカ「そんなのどうでもいい」

『背は高くて優しくて、』

アスカ「どうでもいいの」

『上品でエスコートも完璧じゃなくっちゃ』

アスカ「…いらない、そんなのいらない、いらない!」


『アスカの好みからは、外れた?』




アスカ「フィフス」

カヲル「…」

アスカ「ちょっと付き合って」

120: 2010/07/17(土) 22:33:46.15
カヲル「用件は何かな」

アスカ「別に、大それた話じゃないわよ」

カヲル「なら早く済ませてもらえるかな、言ったろう?僕は君を不愉快に思ってる」

アスカ「…」

カヲル「嫌いな相手に時間を使いたくない」

アスカ「…生意気なこと言うわね、使徒のくせに。不氏なんでしょ?時間なんて」

カヲル「人の時間は有限だよ、僕が惜しんでるのは僕の命じゃない」

アスカ「またオトモダチ?人間ごっこもいい加減にしてよ、虫唾が走るわ」

カヲル「君もシンジくんが」

アスカ「あいつの名前出さないで!」

カヲル「…用件を言って貰えるかな」

アスカ「…フィフス、あんた、人間がどうやって繁殖するか知ってる?」

124: 2010/07/17(土) 22:51:28.18
カヲル「XXXXだろう」

アスカ「…」

カヲル「尋ねておいて何だい」

アスカ「…別に、あんたのことだから生殖器がどうこう言うのかと思ったわ」

カヲル「言おうか?」

アスカ「いいわよ、変態。…はー…あんた、っていうか、使徒って、するの?」

カヲル「しないさ、僕らは単一生物だからね。繁殖する必要が無いんだよ」

アスカ「必要がないって…出来ないの?」

カヲル「さあどうかな」

アスカ「ふん…そう…ねえ、話変わるけど」

カヲル「手短に」

アスカ「あたし、学校で盗撮されてんの」

126: 2010/07/17(土) 23:13:57.47
アスカ「ただ制服着て歩いてる時、ご飯食べてる時、階段上ってる時、水飲んでる時、
    体育で水着になった時、着替えてる時だってあったわ、
    すぐにとっ捕まえてカメラぶん取って踏んづけて粉々にしてやったけど」

カヲル「そう」

アスカ「でも相手は一人じゃないわ、さすがの私でも全部は回収しきれない
    私の目をかいくぐった馬鹿共はその盗撮写真を現像して、どうすると思う?」

カヲル「…」

アスカ「売るのよ、同じような馬鹿で下品な男どもに。私の水着姿や下着が見えてる写真を。
    親に貰った金で、同級生、はたまた後輩、はたまた先輩のお宝写真を欲しがるクズに。
    買ったやつらはそのあたしの写真で妄想するの」

カヲル「なにを?」

アスカ「あたしが裸になって、いやらしく体をうねらせて、男の下で喘ぐ姿をよ。
    どんな写真で、どんな性癖だろうと大体一緒、自分の利き手をあたしのものだと勘違いしながら」

カヲル「…自Oか。君たちの年頃なら体調にも関わる、当然といえば当然じゃないかな」

アスカ「…」

カヲル「話はそれだけかな」

アスカ「…ちょっとは興奮とかしないわけ」

129: 2010/07/17(土) 23:43:03.13
カヲル「しないみたいだ、やはり僕は形だけらしいね
    恐らく精Oも作られて居ない。ファーストもそうじゃないかな」

アスカ「あっ…あんた、そんな話の後に仮にも女の子出すんじゃないわよ!」

カヲル「僕らは繁殖しない。よって生殖機能をもたない。
    用件は済んだろう?もういいかな」

アスカ「う…」

カヲル「それじゃ」

アスカ「あ、……シ、ンジだって」

カヲル「…」

アスカ「あいつだって…あいつだってやってる!あいつも同じよ!学校の馬鹿共と同じ!
    あたしでやらしい妄想して、」

カヲル「だから、君達は繁殖の必要がある。その為の」

アスカ「いらないわよ!子供なんて絶対にいらない!!」

カヲル「…何故?」

アスカ「いらないの!繁殖とか生殖とか、そんなのいいの!
    あたしは、そんなんじゃなくて、…なんで、あいつ、なんで…」

131: 2010/07/18(日) 00:19:04.26
アスカ「…あいつ、何もしないの」

カヲル「…シンジくん?」

アスカ「おかしな話よ、年頃の男女が同居してて何一つないなんて、ありえる?
    あんたが言った通り、男は溜まったら出さなきゃいけないんでしょ
    だからあたしの写真に金まで出すのよね、知りもしない女の写真に
    だからあたしで妄想するんでしょ、…好きでもない女で」

カヲル「シンジくんは、君のこと好きだよ」

アスカ「だったら私を抱けばいい」

カヲル「…」

アスカ「触ればいい、押し倒せばいい、細っこくたってあいつ男よ、出来ない事ないの」

カヲル「…」

アスカ「違うんでしょ。でも考えたくなかった。あいつは女一人どうにもできない弱くって臆病な男、
    そうじゃなきゃ駄目だった。そうじゃなきゃ、こんな惨めなことある?」

カヲル「…セカンド」

アスカ「最低だわ、あたしもシンジも全部」

カヲル「同じでは駄目なんだね」

アスカ「…あんたも最低ね」

132: 2010/07/18(日) 00:42:16.15
カヲル「君とシンジくんが喧嘩した日」

アスカ「…なによ、急に」

カヲル「僕は君のところへ行っただろう、そして君を責めた」

アスカ「そーね、不愉快とか抜かした馬鹿が居たわね」

カヲル「あの時、少し気になったから後でシンジくんに教えて貰えるよう頼んだんだ」

アスカ「なにを」

カヲル「好きだけどそれじゃ嫌、ってどういうことか」

アスカ「…あんた馬鹿じゃないの、小学生じゃあるまいし」

カヲル「君達の心はどの生物より繊細で複雑で、僕らには量れないからね。シンジくんは」

アスカ「…」

カヲル「シンジくんは、わからない、と言っていた」

アスカ「…はっ…あっそ」

135: 2010/07/18(日) 00:52:35.38
カヲル「好き、の上に愛してる、があるとか、そんな話も出たんだけど
    じゃあ愛してるって具体的にどういう気持ちを言うのか気になって」

アスカ「…ちょっと、そんな話してるの想像しただけで気分悪いんだけど」

カヲル「うん、シンジくんも段々憂鬱になってしまっていたよ
    とても悩ませてしまってね、申し訳なさそうに言うものだから
    色々と聞きたかったんだけどそこで終わらせてしまったんだ」

アスカ「ふん、人選ミスね、ざまぁないわ」

カヲル「結局わからず仕舞いだったんだけど…セカンド、今の君を見て判ったような気がする」

アスカ「…言っとくけど、使徒に簡単に理解される程単純じゃないわよあたし」

カヲル「おや、僕が来る前に使徒に精神を」

アスカ「ちょっと!人の傷口引っ張って楽しい訳!?やっぱあんた性格悪いわ!」

140: 2010/07/18(日) 01:29:25.06
アスカ「あーあ…もういいわ、あたし帰る」

カヲル「付き合せて悪かったね」

アスカ「…なに、それ嫌味?皆の前で化けの皮剥がすわよ」

カヲル「本心だよ、やはりリリンは面白い、とても良い経験になった」

アスカ「面白がってんじゃないわよ!やっぱあんたサイッテーね!
    ったく…ねえ、そういやあんた、なんであの時シンジが
    あんたんとこ行ったか知ってる?」

カヲル「?友達だからだろう?」

アスカ「あたしの理想のタイプ、あんたにぴったりだと思ったらしいわ」

カヲル「…へえ」

アスカ「くっつけよう…とまでは考えてないわね、あいつにそんな甲斐性無いわ
    まあ、上手く仲良しになれればなーくらいじゃない?馬鹿よね」

カヲル「彼は優しいんだよ」

アスカ「どこがよ。…友達と、友達が、仲良くなれば良いなあ、よ」

カヲル「…」

アスカ「あたしにとっちゃ殴られるより利いたわ。ほんとガキ」

142: 2010/07/18(日) 01:33:04.12
カヲル「殴り返さないでくれよ」

アスカ「あんたに関係ないでしょ。…フィフス」

カヲル「なんだい」

アスカ「フィフス、あんた名前なんだっけ」

カヲル「名前?…タブリス」

アスカ「じゃなくて…ああもういいわよ、あの馬鹿が名前で呼んでるから知ってるわよ!」

カヲル「じゃあ聞かないでくれるかな」

アスカ「いちいちうっさいのよ!…カヲル、渚カヲル」

カヲル「うん」

アスカ「カヲル、…すき」

アスカ「すき、好き、大好き、あなたの為ならなんでもしてあげたい
    あなたのことならなんでも知りたい、カヲルにならこの操を捧げたっていい!」

カヲル「そう」

アスカ「カヲルになら、ううん、カヲルに」


アスカ「カヲルに抱かれたい」

143: 2010/07/18(日) 01:34:22.52
カヲル「…」

アスカ「…興奮した?」

カヲル「いいや」

アスカ「チッ…あたしも全然駄目、自己催眠ってどうやるかしら、まあいいけど
    ていうかあんた性格悪いからそもそも好みじゃないのよね」

カヲル「そうかい。…そろそろ三佐の家に戻った方がいいよ」

アスカ「言われなくても戻るわよ、あの馬鹿にはしっかり詫びいれさせないとね」

カヲル「きっととても落ち込んでいるよ。彼は君が好きだから」

アスカ「謝る暇もないくらい豪勢な夕食用意させるわ。ミサトは縛って置いとこ」

カヲル「セカンド」

アスカ「なによ」

カヲル「君と話せて楽しかったよ。ありがとう。…じゃあね」



アスカ「…あれでころっといく訳ね…ふん、シンジのやつ単純すぎじゃないの」

                                    終劇

147: 2010/07/18(日) 01:44:30.48
乙かれ様

引用元: アスカ「カヲルに抱かれたい」