1: 2013/06/13(木) 15:53:51.67
スキルアウト「ダメだよー。日が暮れた時に、路地裏を通るなんてさ」

スキルアウト「そうだよ。悪い人がいるかもしれないんんらねー。俺らみたいなのがw」

スキルアウト「「「キャハハハハァ」」」

佐天(あー、なんで今日に限ってスキルアウトの人たちと遭遇するんだろう)

佐天(生徒手帳を盗られたから、後が怖くて逃げられないし)

2: 2013/06/13(木) 15:56:59.55
スキルアウト「えっと、中学1年の佐天涙子チャンね」

スキルアウト「おいおい中1で、この胸かよw ヤヴェってw」

スキルアウト「ああ、揉み応えもいいぜ」モミモミ

佐天「んっ。や、止めて下さい!」

4: 2013/06/13(木) 16:01:57.50
スキルアウト「ヒャハハハ。もっと嫌がってくれよ。そっちの方が燃えるからよ」

スキルアウト「オマッ、外道だなww」

佐天(んっ、あっ。やだ。こんな人達に、されたくないっ!)

???(ならば、我を喚ぶがいい。汝の力になってやる)

佐天(だ、だれ?)

???(我は汝の影。怖れるな。それとも、このまま目の前に男達に恥辱の限りを尽くされたいか)

佐天(い、いやです!!)

???(ならば、我を喚べ)

佐天(ニャ、ニャルラトホテプ!!)

5: 2013/06/13(木) 16:06:13.16
ニャル様『ハハハ、ハーハハハ。よくぞ、我を喚んだ。我が名は這い寄る混沌・ニャルラトホテプ』

ニャル様『我を喚んだ以上、貴様のこれから先は希望はなく、混沌が広がるぞ』

佐天「……え」

ニャル様『とりあえず、目の前の奴らを螺子伏せるか』

――拡散閃影殺――

7: 2013/06/13(木) 16:13:10.46
黒子「ジャッジメントですの!! 抵抗すると……、って、これは」

佐天「あ、白井、さん?」

スキルアウト「ァ……ゥゥ、バ、ケ」

スキルアウト「わ、笑え……w」

スキルアウト「……」

かろうじて生きていると思われるスキルアウト達。
早く病院に連れて行かないと危険な状態だ

8: 2013/06/13(木) 16:18:11.00
黒子「これは佐天さんがしましたの?」

佐天「…………」

佐天「いやですね。私はレベル0の無能力者ですよ? こんな事ができるワケないじゃないですか」(嘲笑(わら)う)

黒子「そ、そうですわね(なんでしょう。いつもの佐天さんとは様子が違う気が)」

佐天「白井さん。私、用事があるので失礼します」ペコッ

黒子「あ、はいですの」

佐天「……」


この日を境に、佐天涙子は初春達の前から姿を消した。

13: 2013/06/13(木) 16:28:46.90
佐天「……超能力者を倒す。そして私が、私が、学園都市の頂点に、立つ」

ニャル様(それが望みか。クックックッ、好きにするがいい。我が力を貸してやる)

ニャル様(我は貴様の破滅して壊れていく様を見せてもらうぞ)

佐天「……まずは。序列5位の人から潰そう」(嘲笑(わら)う)

14: 2013/06/13(木) 16:35:38.02
佐天「貴女ですか? 序列5位心理掌握、食蜂操祈さんは」

食蜂「そうよぉ。他校の生徒が、常盤台中の中にまで、何の用かしらぁ?」

佐天「貴女を倒します」

食蜂「――面白い冗談ねぇ。笑えないわぁ」

佐天「冗談じゃありませんからね」

食蜂「確かに私の能力は戦闘向きじゃないけどぉ、舐められるのは良い気がしないわぁ」

食蜂「えい☆」ピッ

17: 2013/06/13(木) 16:43:18.83
佐天「……」

佐天「無駄です。今の私には精神系の攻撃は効きません」

食蜂「――ッ。まぁ、無策で挑んできた訳じゃないよぉねぇ。でもぉ、貴女は操れなくても、他の人は操れるわぁ」ピッピッピッ

常盤台中のレベル3~レベル4×96名

佐天「ニャルラトホテプ」

食蜂「な、なによぉ。それはぁ!?」

佐天「? ああ、貴女には見えるんですねか。さすが、学園都市の最高の精神操作系能力者だけはありますね」

佐天「でも、見えた所で何も出来なければ意味が無いんですけどね」


――メギドラオン――

19: 2013/06/13(木) 16:51:41.44
常盤台中校舎崩壊

食蜂「ぅぅ――。何が、起こったのぉ」

常盤台中女子「――女王。良か……った。無事です、ね」ガクッ

常盤台中女子「早く、逃げ――」カ゚クッ

食蜂「ちょっと、しっかりしないさよぉ。わ、私をぉ、一人にしないでぇ」

佐天「無傷……? ああ、操っていた部下の人たちに庇われたんだ」

20: 2013/06/13(木) 16:59:26.62
食蜂「――ッ」キッ

佐天「まだ睨んでくる気概はあるんですね。でも、折れかけた心なら私に分があります」

食蜂「何を言ってるのぉ」

佐天「ニャルラトホテプ。食蜂さんに成って下さい」

無貌の神は、嘲笑する食蜂操祈に姿を変えた

佐天「ニャルラトホテプは無貌の神。ですから、誰にでも、何にでも成れるんです」

佐天「他人を操る事はしていても、他人に操られるのは初めてですよね」

食蜂(ニャル様)『操っちゃうゾ☆』ピッ

食蜂「……。佐天さまぁ、私はどうすればいいですかぁ?」

佐天「貴女より序列の高いレベル5の場所を探して下さい。ああ、御坂さんはいいです」

佐天「あのお人好しなら、電話をしたらのこのこと来てくれそうですから」

食蜂「分かったわぁ」

22: 2013/06/13(木) 17:12:58.78
初春「た、大変です! 一大事です!!」

御坂「佐天の居場所が分かったの」

初春「ち、違いますけどっ。大変なんですっ 常盤台中の校舎が何者かによって攻撃されて崩壊しましたっ!」

初春「しかも、それで氏傷者が出ているらしく」

御坂「――ッ。黒子!」

黒子「はい、分かってますの」テレポート

23: 2013/06/13(木) 17:24:47.32
とある路地裏

佐天「ハァハァハァ――。なんか、物凄く疲れた」

ニャル様(クックックク。精神力の使いすぎだ。我を喚び出すだけででかなりの精神力を消費する。その上に最上位魔法を使用したのだから当然だ)

佐天「こんなのじゃ――。上位のレベル5に勝てない。どうすれば精神力が上がるの?」

ニャル様(簡単だ。我を使用すればいい。そうすれば自然に上がるだろう)

佐天「使用――。それじゃあ、食蜂さんがレベル5の居場所を突き止めるまで、スキルアウトや能力者を狩って、精神力を上げよう」

ニャル様(クックッ――。愉快だ、佐天涙子。その調子で、混沌へ突き進め!!)

26: 2013/06/13(木) 17:37:16.75
常盤台中崩壊から一週間が経過。

黒子「――ぅぅ、もう、流石に限界、ですの」

初春「そう、ですね。スキルアウトやレベル3以上の能力者が襲われる立て続けに起こって、手がいっぱいいっぱいで」

初春「……佐天さんを探す時間が取れません。この事件に巻き込まれてないといいんですけど」

黒子「――そうですわね」

黒子(初春には言えませんけど、気になる事がありますの。佐天さんが行方不明になった日、あのスキルアウト達が倒れていた攻撃と、今起きている事件の攻撃は似通ってますの)

黒子(……わたくしの思い過ごしであればいいのですが)

30: 2013/06/13(木) 17:53:06.74
佐天「ニャルラトホテプ!!」

スキルアウト「グハッッ」

佐天「ハァハァ。だいぶ、強くなれたかな。――それにしても、食蜂さんってば遅いなぁ」

佐天「早く来てくれないと、学園都市から能力者がいなくな――ッ」

麦野「お前が、最近、暴れまわってるヤツだな。暗殺命令が出てんだから、大人しく殺られろ」

31: 2013/06/13(木) 17:57:29.06
佐天「……? おばさん、誰?」

麦野「おば――っ。私はまだ二十代だぁぁぁぁ」

佐天「え、嘘。鯖読んでないですか? 見た感じ、もう30も後半で行き遅れた感じが半端ないですよ?」

32: 2013/06/13(木) 18:06:41.24
ピッピッピッ

佐天「あ、食蜂さん。レベル5の人は見つかった?」

食蜂『佐天さまぁ、目の前にいる人が、序列四位の原子崩しよぉ』

佐天「へ? このオバサンが?」

麦野「ハッ、もう口を閉じろ!!」

ズババババババ

ニャル様(クックク。どうする佐天涙子。ペルソナ能力で耐性は上がっているが、アレをまともに喰らえば、致命傷は免れんぞ)

33: 2013/06/13(木) 18:18:49.68
佐天「あのー、怒ると余計にシワが増えて、歳をとったように見えますから、止めたほうがいいですよー」

麦野「――」

佐天(う~ん、もう挑発しても無駄みたい。とはいえ、コッチもペルソナ使いすぎて、長期戦は無理だし。どうしよ)

佐天(とりあえず)

――不滅の黒――

35: 2013/06/13(木) 18:26:26.94
佐天(消えることのない黒霧は体力を半分にする。第一位と違ってベクトル操作がない分、確実に効果はあるハズ)

麦野「こんな霧で、逃げれると思うなぁぁ――」ズバァズバァババババ

麦野「――チィ。なんだ体力が」

佐天(食蜂さんの時と違って、誰もいないようだし……、メギドラオンを放ったら勝てそう、かな)


――メギドラオン――

37: 2013/06/13(木) 18:40:45.82
佐天「ハァハァハァ。これで……、残りは、御坂さんと、第二位と第一位。アハ、アハハハ。行ける、行けるよ、わたッ」

ズンッ

佐天の心臓部分に、原子崩しの閃光が貫いた

佐天「――へ?」

麦野「序列四位をナメんじゃねぇ――!! このビXチがぁぁ」

佐天「ガハァ――。う、嘘、なんで、生きて――。それに、私、つらぬ」

麦野「この私をここまで馬鹿にしたんだ。次はどこを吹き飛ばして欲しいぃぃ」

佐天「い、いや。し、しに゛だぐ、ない゛」

麦野「ハッ。今更、なにをいって――。」

ズバッ

麦野「な、お前は――は」

食蜂「だめだゾ☆ 一つの事に集中して、背後をスキだらけするなんてぇ。暗部の名が泣くゾ☆」

38: 2013/06/13(木) 18:50:04.55
佐天(意識が沈んでいく。これが、……氏?)

ニャル様(ハハハッハハ。愉快、愉快だ。佐天涙子。このまま海へと還り、そのまま消えていくか。アザトースと贄を捧げて、新たな力を得て生き延びるか。好きな方を選ぶがいい)

佐天(生きたい。生きたに決まってる)

ニャル様(ならば、贄を捧げろ。お前の親友、初春飾利の命を――)

佐天(……うい、はる?)

ニャル様(そうだ。初春飾利の命を贄に捧げれば、新たな力を得て生き返らせてやろう。さぁ、どうする。佐天涙子?)

39: 2013/06/13(木) 18:56:07.11
佐天(い、いや……。初春を贄に捧げることなんて、出来ないっ)

ニャル様(ほぅ。精神などは蝕んだつもりだったが、まだ抗う精神力を持っていたか)

ニャル様(クックックク。面白い。面白いぞ。我の予想以上だ)

ニャル様(特別に力をくれてやる。――ただし、貴様がキサマでいられる保証はないがなァ!!)

44: 2013/06/13(木) 19:03:02.64
佐天「……」

麦野「な、なんで動けるんだ。確かに心臓を貫いたっ」

食蜂「――佐天さまぁ?」

佐天「ガァァァァァアアアア――」

佐天「グゥオオオ。だ、誰か、誰か、タズ、たずげ」

ズボッブスッングシュン

食蜂「……。あらぁ、私は今まで何をしていのかしらぁ」


佐天?「私は神。私の名はゴッド佐天」


食蜂「な、なにぃ。なんなのよぉ、これはぁ」

麦野「ちぃ。とりあえず引くぞ。氏にたくなかったら逃げるんだな!」

食蜂「ま、待ってよぉ」

48: 2013/06/13(木) 19:14:52.08
御坂「さっきからコッチの方が騒がしいけど何が……」

食蜂「あらぁ、御坂さん。何か久しぶりねぇ」

御坂「食蜂! あんた、 常盤台中の崩壊してから、何処に姿をくらませてたのよ!」

食蜂「……。アレからどれぐらい日が経ってるのぉ」

御坂「一週間よ」

食蜂「そう――。今までのことは分からないわぁ。私はどうやら操られていたようだからぁ」

御坂「アンタを操れる能力者が、学園都市にいる訳ないでしょう!」

食蜂「それがいたのよぉ」

御坂「誰よ、それは!」

食蜂「あの子よぉ」

50: 2013/06/13(木) 19:20:04.08
ゴッド佐天(女神像にニャルラトホテプが融合した姿。女神像の頭の部分に佐天が上半身裸でくっついてる。全長は約10メートル)

御坂「え……、あれって、佐天さん?」

御坂「アンタ! 佐天さんに何をしたのっ」

食蜂「誤解よぉ。私は今回は、完全な被害者なんだからぁ」

52: 2013/06/13(木) 19:27:07.55
御坂「ちぃっ――。もういい、佐天さん!」

ゴッド佐天「……?」

マハジオダイン

御坂「――グッ」

御坂(なんて強力な雷。レベル4――。電撃の威力だけなら、私並かもしれないわねっ)

53: 2013/06/13(木) 19:30:41.26
ゴッド佐天(あれは……誰だろう。なんで私の名前を呼んでるのだろう)

ゴッド佐天(ズギッ。頭が痛い。あの人を殺せば、スッキリするかな)

――マハマグダイン――

54: 2013/06/13(木) 19:35:38.71
御坂「今度は、巨大な岩石ッ。どうなってるのよ!」

御坂「食蜂! アンタなら、佐天さんを止められるんじゃないのっ」

食蜂「無理よぉ。精神系はなぜか効かないのぉ。出来るなら、とっくにしてるわぉ」

ゴッド佐天「……」

――グラダイン――

56: 2013/06/13(木) 19:42:45.70
御坂「ぐ……ァァァ(今度は重力波――。押し潰される)」

食蜂「うっうううう」

御坂「ハァハァ……。く、どうなってるのよ。本当に。佐天さん、ちょっと痛いかもしれないけど、我慢してよね!!」

10億ボルト

ゴッド佐天「……グゥゥ――。アアアァァァァアアア!!」

75: 2013/06/13(木) 22:17:37.56
すみません。
予定より遅くなりました。
投稿ほ再開します。
支援してくれた方々、ありがとうございました

76: 2013/06/13(木) 22:19:23.76
ゴッド佐天「――ァ――アアアア」

御坂「よしっ。効いてる」

ゴッド佐天「……」

――ディアラハン――

御坂「そ、んな。ダメージを回復して、るの?」

黒子「お姉さま!」

御坂「――黒子!」

黒子「……っ。あれは佐天さん(やはり一連の事件は佐天さんと関わり合いが)」

77: 2013/06/13(木) 22:22:01.45
初春「佐天さん――! もう止めて下さいッ!?」

ゴッド佐天「う……い、は……る?」

初春「――! はいっ。意識があるんですか?」

ゴッド佐天「――っ――っ。アァァァァァアア」

――光子砲――

初春「」

78: 2013/06/13(木) 22:25:36.85
ゴッド佐天(――あ、ああああ。ういはるを頃しちゃった。ころしちゃったんだ)

ゴッド佐天(もう……どうでも――)

上条「大丈夫か?」

初春「あ、はい。大丈夫です」

御坂「なんでアンタが、ここにいるのよ」

上条「金色に輝く蝶に付いてきただけだ」

御坂「金色の蝶? 何よそれ」

79: 2013/06/13(木) 22:28:28.04
上条「いや……そこに。あれ? いない?」

黒子「……この殿方を連れてきた金色の蝶は確かに気になりますが、まずは目の前の事に集中ですわ」

御坂「――っ。そうね」

初春「佐天、さん」

83: 2013/06/13(木) 22:36:49.83
ゴッド佐天「――ッ……っ――。う、は、……る。にげ」

食蜂「――っ。あれは常盤台中校舎を崩壊させたヤツだわぁ」

――メギドラオン――

ゴッド佐天「ガァァァァアア!! イ、た、イイイ」

御坂「白紫色の光が、佐天さんへと向きを変えた……? まさか」

一方通行「よォ、三下ァ」

御坂「なんでアンタが、ここに!」

一方通行「ガキに頼まれたンだよ。『お姉さまがピンチだから、ミサカはミサカは助けに行って欲しいかも』ってなァ」

御坂「……」

85: 2013/06/13(木) 22:42:23.36
ゴッド佐天「ァ――。レベル5、序列、一位。序列、三位。序列、五位ぃぃぃぃ」

――刻の車輪――

一方通行「――ンだァ」

御坂「うぅぅっっ」

上条「――ッウ」

88: 2013/06/13(木) 22:49:20.19
御坂「どうなってるのよ。一方通行のベクトル操作も、アイツの無効化も通じないなんて――ッ」

初春「たぶん、時間による攻撃だと思います。さっき僅かに、時間に妙な異変が起こりましたから!!」

御坂「――電撃、岩石、重力、回復、万能に、更に時間? 厄介にも程があるでしょう!!」

ゴッド佐天「――。――ッ。――」

初春「……佐天、さん?」

89: 2013/06/13(木) 22:51:17.75
初春「――ァ」ドサッ

御坂「初春さん!?」

黒子「初春!?」

初春「……」

91: 2013/06/13(木) 22:55:33.07
佐天涙子の精神世界

初春「……ここは」

佐天「やっほー、ういはる。この姿は、ういはるだけにはみられたくなかったけど……」

初春「佐天、さん?」

佐天「うん。わずかにのこってるりせい。はいよるこんとんにむしばまれて、もうあまりもちそうにないけどね」

>佐天の上半身まで黒い触手が掴み、後はほぼ首から上が残っている程度。

93: 2013/06/13(木) 23:02:03.30
初春「そんな……。今、御坂さん達が戦ってくれてます! きっと、きっと助かりますから。気をしっかり持って下さい」

佐天「ううん。もういいの。わたし、いろいろとひどいことしちゃったから。これでしぬのもばつなんだとおもう」

初春「……佐天さん」

佐天「だから、さいごにおねがい。ういはる、わたしをころして。そうすればごっどさてんもきえるとおもうから」

>初春の前に一振りの剣が現れる

佐天「――いやです。佐天さん、そんな事を言わないで下さい! 」

95: 2013/06/13(木) 23:08:01.91
佐天「ごめん。ういはるにはつらいことをさせているとおもう。でも、――ういはるのことを、しんゆうだと思ってるからのおねがい」

佐天「――おねがい、ういはる。わたしを、ころして」

初春「……」

>剣を掴み佐天へと歩みを進め、剣を振り上げる

佐天「――ありがとう、ういはる」

(嘲笑(わら)う)

98: 2013/06/13(木) 23:14:04.44
初春「――誰、ですか? 貴女、佐天さんじゃないですね」

初春「剣を振り下ろして斬ろうとした瞬間。嘲笑(わら)いました。佐天さんがこんな場面で嘲笑するなんて考えれません」

佐天?「――ほぅ、我が半身と絆で結ばれたキサマが、残った僅かな理性を殺せば、ゴッド佐天はただ暴走するだけだったのだがな」

初春「誰なんです!!」

佐天?「我は無貌。だが、千の仮面がある。我の名は、這い寄る混沌・ニャルラトホテプ――」

101: 2013/06/13(木) 23:23:06.95
初春「……這い寄る混沌、ニャルラトホテプ。貴方が、佐天さんを、あんな風に――ッ」

ニャル様「クックク。1因は我だが、ああなったのは佐天涙子の本質だ」

ニャル様「レベル0のコンプレックス。そして超能力者へ対する強い憧れ。ハハハ、実に愉快に踊ったぞ」

初春「――ッ。許せません。絶対に!」

ニャル様「許せなければどうする? レベル1程度では、我は斃せないぞ」

???「なら、レベル5ならどう?」

>ニャルラトホテプの肉体を、レールガンが貫いた

104: 2013/06/13(木) 23:30:32.21
初春「御坂さん!!」

ニャル様「ほぅ。佐天涙子の精神世界にやってくるとは。心理掌握――食蜂操祈の力か」

御坂「――できればアイツには借りは作りたくなかったけどね。この際、仕方ないわよ」

105: 2013/06/13(木) 23:33:32.31
ニャル様「クッククク。――」

>ニャルラトホテプは嘲笑いながら霧のように消えた。

>すると酷くやつれた佐天涙子が現れ、そのまま地面へと倒れた

初春「佐天さん!!」

106: 2013/06/13(木) 23:37:05.66
佐天「……うい、は、る」

初春「はい。そうです!」

佐天「ごめん、ね。なにかめいわくをかけちゃってさ」

佐天「あの……。すみません。なまえがおもいだせません。でも、わたしにとって、だいじな人だったきがします」

御坂「佐天さん」

佐天「あなたなら、たぶん、そとのごっどさてんをたおすことができるとおもいます」

佐天「おねがいします。わたしを……ごっどさてんをころしてください」

108: 2013/06/13(木) 23:42:32.15
初春「なにを言ってるんですか! 諦めないで下さい!」

佐天「ういはる。ごめん。もう、こうするしか、ほうほうはないんだ」

佐天「こうなったのは、わたしのじごうじとく。だれもうらむきはない」

佐天「でも、これいじょう、ういはるをかなしませたり、あなたたちをきずつけたくない」

佐天「だから、おねがいします。わたしをころしてください」

御坂「……佐天、さん」

>佐天涙子の精神体が少しずつ崩れていく

109: 2013/06/13(木) 23:46:23.83
佐天「わたしは、もうながくもちません。――すこしだけ、ごっとさてんのうごきをとめておきます」

佐天「そのあいだに、おねがいします」

>初春と御坂の周りが白い霧に覆われて行く

佐天「ごめん、ね。ういはる」

初春「佐天さん――!!」

110: 2013/06/13(木) 23:49:17.26
現実世界

上条「ハァハァハァ――。結構キツいな」

一方通行「あァン。もうヘバッてますかァー」

上条「……そういうお前こそ。足が千鳥足だろ」

――刻の車輪――

上条「ツゥゥゥ――」

一方通行「ン……アァ」

112: 2013/06/13(木) 23:52:53.87
初春「ぅ、ぅっ、佐天、さん」

食蜂「御坂さん、どうだったかしらぁ」

御坂「……一応、礼はいっておくわ。ありがとう」

食蜂「別にいいわぁ。今度は借りにするつもりはないからぁ」

御坂「……そう」

>御坂は初春の横に経つと言った

御坂「初春さん。ごめん」

初春「……いえ」

114: 2013/06/13(木) 23:59:39.75
上条「おい、ビリビリ。どうするつもりだ!!」

御坂「あの子の最後の願い。――背負う覚悟はできてるから」

ゴッド佐天「――……グゥ、ゥッゥッ――」

御坂「佐天さん。――ごめんなさい」

>隔離を置いて放ったフルパワーのレールガンは、ゴッド佐天の肢体を貫通した

ゴッド佐天「オォォォォオオオンンンンンン」

>ゴッド佐天の身体は崩れ、上半身だけの佐天が地面へ倒れた

116: 2013/06/14(金) 00:06:29.60
佐天「……。ありがとう、ござい、ます。みさか、さん」

御坂「佐天さん! わ、私――」

佐天「きにやまないでください。これは、わたしのつみにたいするばつですから」

御坂「――」グスッ

佐天「……そこにういはるはいますか?」

初春「は、はい。佐天さん」

佐天「――ごめんね、ういはる。ははは、なんかあやまってばっかだな、わたし」

佐天「みさかさん、ういはる、しろいさん。わたしのことは、わすれてください」

佐天「わたしという存在が、みんなをしばって、ふこうにするのは、たえられませんから」

佐天「だから、わたしのことは、わすれて」

御坂「忘れるなんて出来るわけ無いでしょう! 佐天さんは友達なんだからっ!」

初春「そうですよ!! 忘れるなんて、できるワケないじゃないですか!!」

118: 2013/06/14(金) 00:12:36.02
佐天「――みさかさん、ういはる」

佐天「なんで、こんなことになっちゃったのかなぁ――」

>佐天涙子の身体は崩壊を始めた

初春「佐天さん、身体が!!」

御坂「一方通行! ベクトル操作でどうにかならないのっ!?」

一方通行「……」首を横に振る



――初春。貴方と一緒にいた時間は、とっても幸せでした――

――御坂さん。レベル五の貴方は、私にとって憧れでした――

――こんな私だったけど、友達でいてくれて――

――ありがとう――

119: 2013/06/14(金) 00:16:57.50
学園都市にある窓のないビル

アレイスター・クロウリー「這い寄る混沌め。自ら表舞台から、消えることでプランを計算不可能なところへ持って行こうとしたか」

アレイスター・クロウリー「――だが、この程度なら、修正は可能、か?」

アレイスター・クロウリー「しばらくは静観した方がよさそうだ」

120: 2013/06/14(金) 00:18:44.70
佐天涙子が起こした事件から一年後

学園都市にあるとある霊園墓地


御坂「……」

初春「……」

122: 2013/06/14(金) 00:24:55.25
御坂「もう、あれから一年か。時が立つのは早いわね」

初春「――そうですね」

御坂「……たまに思うんだけどさ。あれ以外、方法は無かったのかなって」

初春「わかりません。でも、佐天さんをあれ以上、這い寄る混沌に苦しめられないためには、あの方法しかなかった気がします」

御坂「……ん。ありがとう、初春さん」

初春「いえ。それと御坂さん。佐天さんのお墓の前ですから、暗い話はやめましょう」

初春「佐天さんがいれば、怒ると思いますよ?」

御坂「……そうね」

125: 2013/06/14(金) 00:31:26.80
>佐天涙子の墓前で、御坂と初春は近況報告をした

御坂「佐天さん。また来るからね」

初春「今度は白井さんと一緒に来ますからね」

>二人は佐天涙子の墓地に背を向けて

――………………――

御坂「佐天さん?」

初春「――御坂さん、どうかしましたか?」

御坂「今、佐天さんの――」

御坂「……ううん、なんでもない。行こっか」

初春「はい」


fin

126: 2013/06/14(金) 00:32:38.76
終わりです
終わりの方は駆け足気味になったきがしますが……
書きたいことは書けたので満足してます

ここまで読んでくれた方、支援してくれた方
ありがとうございました。

128: 2013/06/14(金) 00:38:35.76
おつかれー
最後駆け足になっちゃったのは少し残念だけど面白かった
今度はゆっくり書いて欲しいかも

引用元: 佐天「ペルソナ能力かぁ」ニャル様『影に囚われた愚かな人間め』