1: 2014/12/06(土) 13:28:40.63
ここは、夢と魔法の国アンデルセン王国

物語はここから始まる

少女「オジサン誰?」

富豪「え? 私かい? 私は近所に住む富豪だが。それよりマッチをくれないか?」

富豪「このトランクの中に、ありったけをね!」

少女「オジサンはなんで飛んでるの?」

富豪「ああ、これは某筋から手に入れた魔法のトランクでね。何か知らんが浮かぶんだよ」

富豪「あ、そうか。私が乗っていたらトランクにマッチを入れられないな」スタッ

富豪「さあ、ここにマッチを入れてくれ。今からトルコまで行って姫に会うからちょっと急いでるんだよ」

2: 2014/12/06(土) 13:29:25.51
少女「どうして?」

富豪「は? まあそれは口説き落として逆玉に乗るためだけど」

富豪「いやオジサンのことはどうでもいいんだよ! いいからさっさと入れてくれ!」

少女「なにを?」

富豪「マッチだよ!! 何回言わせるのかね君は!!」

少女「……マッチ、ね」シュッ

富豪「何で火をつけたんだ……売る気あるの、君?」

少女「ねえ、オジサン。この火を見てよ」ユラー

富豪「はあ?」

3: 2014/12/06(土) 13:29:58.80
少女「見て、この火を」ユラー

富豪「何で私が火なんて見ないと……」

富豪「……」ジーッ

少女「……」ユラー


富豪「……行かないと」

少女「そう。じゃあマッチはトランクに入れておくわね」ドサドサ

富豪「……」

富豪「……トランク。トルコまで飛べ」

トランク「あいよ!」


ヒューン


少女「……」

5: 2014/12/06(土) 13:30:52.46
――トルコの城

コンコン

トルコ姫「あ! 今夜もあの人が来たんだわ!」パッ

トルコ姫「さあ、窓を開けて迎え入れましょう」ガチャッ

富豪「……」ヌゥー

トルコ姫「うふふ、いらしてくれたのね」

トルコ姫「今夜も楽しいお話を聞かせてくださいな!」

富豪「……」スッ


ザクッ


トルコ姫「……え?」ゴボッ

富豪「……」ザクッ

トルコ姫「……が、ァ」ドサッ

トルコ姫「」

富豪「……」カランッ

6: 2014/12/06(土) 13:32:05.78
富豪「……え?」

富豪「……う、うわあああああああああ!! 姫! 姫えええええええええ!!」ガバッ

トルコ姫「」

富豪「し、氏んでる……」

富豪「なんで、こんな……! どうして、俺はこんなことを……!!」

富豪「あ、あああああ……に、逃げないと……は、早く、トランクで……」


「ぎゃああああああああ!!」


富豪「!?」

トランク「助けてええええええ」メラメラメラメラ

富豪「な!? と、トランクが燃えて……ッ!?」

トランク「尽きるううううううう燃え尽きるううううううう」メラメラメラメラ

富豪「そ、そんな! 唯一の脱出手段が!」

7: 2014/12/06(土) 13:32:40.57
ドンドンッ

富豪「ハッ!?」

『姫様!? どうなさったのです!? 悲鳴が聞こえましたが!!』

富豪「あ、あわわわわわわわ」

『姫様! 失礼致しますぞ!』ガチャッ

衛兵A「……!? な、何だ貴様は!?」

衛兵B「な!! ひ、姫様!!」

富豪「いえ! あの! 私は決して怪しい者では!!」

衛兵B「ひ、姫さまあああああああ!!」

衛兵A「曲者だああああああ!! 出合え!! 出合ええええええええ!!」

富豪「ひいいいいいいいいい」

8: 2014/12/06(土) 13:33:07.01
一方、アンデルセン王国では、少女がその様子をマッチの火に映して見ていた。


少女「うひゃひゃひゃひゃひゃ!! ヒーッヒッヒッヒッヒッヒ」

少女「何度やっても催眠術で他人を破滅させるのは楽しいぜええええええええ!!」

少女「ハーッハッッハッッハッッハッハッハ!!」

少女「さあて、今日の殺人ノルマも達成したし、その辺の家でも燃やしてから帰るとしようかしら」

11: 2014/12/06(土) 13:33:42.25
――少女の自宅

少女「ただいまー」

父親「ひっ……お、お帰りなさいませ……」

少女「ほら、今日の売り上げよ」ドサッ

父親「こ、こ、これらの金銀財宝は……?」

少女「燃やした家からかっぱらってきたに決まってるでしょ」

父親「ひいいい」

少女「まあそう怯えるな。貴様が使用人として私の留守中に家事をきちんとこなしているうちは生かしておいてやる」

父親「は、はい!! あ、あ、ありがたきお言葉!!」

少女「せいぜい懸命に働くのだな。貴様の母、つまりは私の祖母のようにはなりたくなかろう?」

父親「は、ははあッ!!」

13: 2014/12/06(土) 13:35:39.72
「そこまでだ!!」


少女「!? 何者だ!!」

兵隊「私の名は……錫の兵隊!!」

氏刑囚「そして俺は火打ち箱の兵隊改め、火打ち箱の氏刑囚!!」

少女「す、錫の兵隊に、火打ち箱の氏刑囚だとおおおおおおお!?」

少女「錫の兵隊と言えば、アンデルセン王国軍軍隊長にして、コロシアムの英雄!」

少女「そして第一王女の婚約者という超エリートではないか!?」

少女「そんな貴様が第二王女の寝所に夜な夜な忍び込んではキスをしていたことから氏刑判決をくらった口リコンを連れてこの私に何の用だ!?」

兵隊「やり過ぎたのだ、貴様は」

少女「なにい!?」

兵隊「放火殺人416件!! 殺人教唆278件を犯した大犯罪者である貴様を、この度王国政府は国家最大の脅威と認定した」

兵隊「そして国家の癌を根絶すべく、我々が派遣されたというわけだ!!」

15: 2014/12/06(土) 13:39:02.39
氏刑囚「くっくっく、悪く思うなよ」

氏刑囚「司法取引により貴様を殺せば俺は終身刑に減刑されるんでなあ」

少女「ふん、なるほどな。王国最強の2人を送り込むとは、政府も本気のようだ」

少女「だがなああああああ!! 所詮貴様等程度では!! 私を頃すことなど出来はせんわあああああああ!!」

兵隊「世迷い言を! やれ! 氏刑囚よ!!」

氏刑囚「アイサー!」カチカチッ


ボンッ


銅貨を守る犬「わん」

銀貨を守る犬「わん」

金貨を守る犬「わん」

兵隊「この3匹の犬と私の剣技を組み合わせれば、いかな貴様とて手も足もでまい!!」

氏刑囚「行け! あの女の喉笛を噛みちぎれ!!」

犬「わーん」タッタッタッタ

17: 2014/12/06(土) 13:43:35.64
少女「馬鹿が!! 犬っころ如きにやられるものかあああああああ!!」キイイイイン

少女「食らえ!! 火力最大の火炎魔法だあああああああああああああああああああ!!」ゴオオオオオッ!!

犬「きゃいーん」メラメラメラメラ

少女「はっはっはっは!! はーっはっはっはっは!! 犬の丸焼きの出来上がりだ!! フハハハハハハハハ!!」


グアッ


少女「!? ほ、炎の中から何かが!?」

銅犬「グアアアアアアアアッ!!」

少女「なんだとおおおおおおおお!?」

銅犬「ガルルルルルルルル!!」ガブッ

少女「痛てええええええええええ!!」

少女「馬鹿な!! あの火炎の中をなぜ生きている!?」

氏刑囚「解らんのか?」

少女「なにッ!?」

18: 2014/12/06(土) 13:45:32.73
氏刑囚「銅は炎に強い」

氏刑囚「金と銀は最初から囮だったのだ」

少女「ば、馬鹿なああああああああ!!」

兵隊「良くやった! 火打ち箱よ! そのまま抑えておけ!!」

少女(クッ……)

少女「……」ゴニュオゴニュ

氏刑囚「!?」

兵隊「さあ!! これで終わりだあああああああ!!」グワッ


少女「ふんっ!!」バッ


ゴオオオオオオッ


兵隊「うおおおおおおお!?」ズザザ

兵隊「あ、危ない……おい火打ち箱! なぜ奴の拘束を解いた!?」

氏刑囚「くっくっく。偉そうな口をきくのは止めてもらおうか」

兵隊「!?」

20: 2014/12/06(土) 13:48:31.61
兵隊「貴様! 裏切る気か!?」

氏刑囚「クックック、俺を誰だと思っている? 魔法使いを裏切り火打ち箱を盗んだ男だぞ」

氏刑囚「貴様に協力したところで終身刑になるだけ」

氏刑囚「ならばマッチ売りと組んでこの王国を乗っ取る!!」

氏刑囚「第二王女はこの俺様の物だああああああ!! ハーッハッハッハッハッハッハ!!」

兵隊「おのれ下郎がああああああああああああ!!」

氏刑囚「行け!! 銅貨を守る犬よ!! 奴を噛み殺せ!!」

銅犬「わおーん」タッタッタッタ

兵隊「しゃらくせええええええ!!」ズバッ

銅犬「ぎゃんっ!?」ブッシャー

氏刑囚「ど、銅の犬ううううううう!? 馬鹿な!? 一刀両断だと!?」

兵隊「愚かな! もとより貴様などいなくとも私一人で十分だったのだ!!」

兵隊「2人まとめてここで処刑してくれるわ!!」

21: 2014/12/06(土) 13:50:23.88
氏刑囚「ひ、ひいいいいい!! ま、マッチ売りの!! 何とかしろ!!」

少女「ふん、つかえん男だ」

少女「仕方があるまい。切り札を切るか」

兵隊「強がりを!! 貴様の炎程度では私を焼き尽くすことなど出来いいいいいいん!!」

少女「それはどうかな!? 出でよ!! 炎の魔人!!」バッ


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


兵隊「!?」

魔人「グアアアアアアアアアッ!!」

兵隊「な、何だこの化け物は!?」

少女「クックック、これは古より伝えられし、肉親を魔人へと変貌させ使役する禁術よ!!」

魔人「アツイ……アツイ……ニクイ……」

兵隊「肉親だと!? ま、まさか!?」

少女「そうだ!! これは私のおばあちゃんだあああああああああああ!!」

22: 2014/12/06(土) 13:54:15.40
少女「魔人の怨念と炎の融合!! いかなコロシアムの英雄とて一溜まりもないわあああああああ!!」

兵隊「お、おのれええええええええええええええええ!!」

魔人「グアアアアアアアアアアア!!」ゴオオオッ

兵隊「ぎゃあああああああ!! 姫様! 先立つ不忠をお許しくださいいいいいいいいい!!」メラメラメラ


少女「ふん、ハート型になったか」

少女「この魔人は一度使うと消滅してしまう。こんなところで切るつもりはなかったのだが」

魔人「マ、マッチウリ……オノレ……オノレヨクモ……」

少女「クックックック、残念だったなおばあちゃん。私の寝首を掻こうなどとするからこうなるのだ」

少女「ほおら!! 煉獄の業火が貴様を待っているぞ!! アハ! アハーッハッハッハッハッハッハ!!」

魔人「オノレエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!」シュウウウウウウ…

24: 2014/12/06(土) 13:58:22.67
氏刑囚「は、ハハハ! やったなマッチ売りの!!」

少女「……」

氏刑囚「お前のその力があれば国盗りも夢ではない!! さあ今すぐ王城へと……」

少女「うるせええええええ!!」ゴオオッ

氏刑囚「ぎゃあああああああああああ!!」メラメラメラメラ

少女「犬も使えん貴様になど何の利用価値もないわ」ペッ

25: 2014/12/06(土) 13:59:54.75
――アンデルセン王国王城

錫の兵隊と火打ち箱の氏刑囚の失敗を受け、国王は隣国グリム帝国から凄腕の頃し屋達を呼び寄せた。

王様「よくぞ来てくれた、グリム帝国の頃し屋達よ」

王様「しかし、そうそうたる顔ぶれだな」


王様「まずは眠るターゲットの腹に石を詰め込んでもなお気づかれぬ、凄腕のナイフ使い猟師!!」

猟師「クックック」


王様「長い髪を自在に操り、標的を絞め頃す〝髪長姫〟ラプンツェル!!」

ラプンツェル「よろしくお願いしますわ、王様」


王様「そして鳴き声だけを頼りに1km先の雉を正確に撃ち抜く〝沈黙のスナイパー〟お千代!!」

千代「……」


王様「グリムを代表するこの3人が依頼に応じてくれるとはな」

26: 2014/12/06(土) 14:07:31.57
猟師「クックック、何せ報酬が莫大だからな」

王様「ああ、奴を見事頃してくれた暁には後金は前金の3倍出そう」

王様「さて、ではさっそくターゲットについて……」


ラプン「その前に王様、一つよろしいかしら?」

王様「ん? なにかね?」

ラプン「王様はどうして裸なんですの?」

王様「趣味だ」

ラプン「そうですか」

28: 2014/12/06(土) 14:10:45.92
王様「それでは説明に入る。今回君たちに頃してもらうマッチ売りの少女は、我が国最強の魔女だ」

王様「炎を自在に操る他、身内を強力な魔人に変えて操ることが情報局の報告で判明している」

猟師「魔人を……」

王様「ああ、だがこの術には弱点があり、一度使役すると魔人は消滅してしまうらしい」

王様「調べによると、マッチ売りの母親は彼女を産んだ時に氏んでいるので、肉親は父親と祖母だけ」

王様「祖母の魔人は今回使ったから、あとは父親の魔人化を警戒しておいてくれ」

ラプン「承知しましたわ」

千代「……」

30: 2014/12/06(土) 14:13:13.19
――マッチ売りの家

少女「さあて、今日も元気に人頃しにいくか」ガチャッ

父親「い、行ってらっしゃいませ」ビクビク


少女「さあて、今日は誰を殺そうかしら」ルンルン


猟師「残念ながらそうはいかんな。今日氏ぬのは貴様なのだから!!」

少女「何奴!!」

猟師「俺の名は猟師!! 貴様を頃す為にグリム帝国からはるばる馳せ参じた頃し屋よ!!」

少女「こ、頃し屋だと!?」

猟師「我がナイフ捌きで氏んだことにすら気づかぬままあの世に送ってくれるわ!!」



少女「燃えろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」ボオオオオッ

猟師「ぐわああああああああああああああああ!!」メラメラメラメラ

猟師「」

32: 2014/12/06(土) 14:15:07.95
少女「何だったのだこいつは」

少女「まあ良い。早く街に行って人を燃やさないと」


パーンッ


少女「……」

少女「……ゴフッ」ガクッ

少女「な、何だ……!? 腹から血が……!?」

少女「う、撃たれたのか!?」


「猟師がやられたか」


少女「!?」

千代「所詮、眠れる狼を斬るしか能のない雑魚だな」ツカツカツカ

少女「き、貴様! 貴様がこの私を!?」

千代「そう、グリム№1スナイパーお千代とはこの私のことだ」

33: 2014/12/06(土) 14:19:13.95
少女「ぐうう、まさかスナイパーまで用意しているとは!!」

少女「こうなればお父さんを魔人にして……!」


ラプン「そのお父さんとはこれのことかしら?」スッ

少女「な!?」

父親「」ブラーン

少女「か、髪で首を吊られているだとおおおおお!? ま、不味い!! 魔人の素材が狙われるとは!!」


千代「終わりだ、マッチ売りよ。地獄で弥平によろしくな」チャキッ

少女「……くっ」

34: 2014/12/06(土) 14:22:40.56
少女「ククっクククッ」

千代「!?」

少女「クハーッハッハッッハッハッハッハ!!」

ラプン「な、何が可笑しいッ!?」

少女「まさか真の奥の手までも出す羽目になるとはなあ」

千代「出鱈目を!! 貴様にはもう魔人はないはずだ!! それとも他の術があるとでも言うのか!?」

少女「いいや、今回も魔人さああああああああああああ!!」ゴオオオ


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ


魔人「グワアアアアアアアアア!!」

少女「ハハハハハハハハハハ!! ハーッハッハッハッハッハッハ!!」

ラプン「な、何ですってええええええええええええええええええ!?」

千代「馬鹿な!? こいつにはもう家族がいないはずだ!!」

35: 2014/12/06(土) 14:25:09.09
千代「……ハッ!? ま、まさか! まさかこの魔人はああああああああああ!!」

少女「そのよ、そのまさかよ!! この魔人はなああああああああああ!!」

少女「私が産まれると同時に魔人化しておいたお母さんその人よおおおおおおおおおおお!!」

ラプン「な、何だとおおおおおおおおおおおおおおおお!?」


千代「貴様!! 産まれてすぐの赤ん坊の頃からこのような恐るべき魔術を使っていたというのか!?」

少女「クックック、所詮貴様らは後天的に頃し屋となった養殖の人頃し」

少女「生まれついての殺人者であるこの私にいいいいいいい!! 勝てるわけがないだろうがあああああああああ!!」

千代「おのれえええええええええええ!!」

37: 2014/12/06(土) 14:28:18.19
少女「やれ!! お母さん!!」

魔人「ゴオオオオオオオオオ!!」

千代「ぐわあああああ!! 私の狙撃銃がああああああああ!!」

ラプン「きゃあああああ!! 私の髪がああああああ燃えるうううううううう!!」

少女「クハハハハハハハハ!! スナイパーのくせにのこのこと獲物の前に顔を出すべきではなかったなあああああああ!!」

千代「ぐううううう!! 雉も鳴かずば撃たれまい!!」

千代「グリムでの過ちをまたしても繰り返してしまうとはあああああああああ!!」

38: 2014/12/06(土) 14:30:36.81
少女「さあて、銃を失ったスナイパーに、髪を失った髪長姫!! 最早貴様等は無力よ!!」

千代「クッ」

ラプン「……」

少女「クックック、髪長姫に至っては腰を抜かして立てないか。大股開きで惨めなものよのう」

少女「さあ、お母さん!! 奴らをまとめて焼き頃してやれええええええええ!!」

魔人「オオオオオオオ!!」

41: 2014/12/06(土) 14:33:22.11
バキューンッ

魔人「オ……?」

少女「!?」

少女「な、何だ!? お母さんの腹に……穴が!!」

魔人「オ、オオオォォォォォ……」シュゥゥゥゥ

少女「しょ、消滅した……!! 馬鹿な!! 一体なぜ!!」


ラプン「クックックックック」

少女「!?」

ラプン「マッチ売りの。奥の手を持つのが自分だけだとでも思ったのか?」

少女「な、何だとおおおおおおおお!?」

少女「馬鹿な!! 髪も銃も失った貴様等に一体何が出来たと言うのだ!!」

千代「ふ、貴様は知らなかったようだな」

少女「なにィッ!?」

千代「このラプンツェルは!! 夜な夜な王子を塔に連れ込んではセッ○スしていた正真正銘のビXチ!!」

千代「そして今現在!! 彼女は妊娠しているのだああああああああああああ!!」

42: 2014/12/06(土) 14:39:16.05
少女「何だってええええええええええええ!!」

少女「ではまさか!! まさか貴様が使ったのは!?」

ラプン「そう! 妊娠中の女性にしか使えない、最強の秘術!!」


ラプン「その名も!! 堕胎砲(アボーション・キャノン)!!」

43: 2014/12/06(土) 14:41:10.88
少女「ば、馬鹿なああああああああああ!! 胎児を砲弾とするあの最強の砲術だとおおおおおおおお!?」

千代「膣圧に加え、産まれ出でることの叶わなかった胎児の怨念が載せられし砲弾!!」

千代「何人たりとも防ぐこと能わず!!」

少女「ハッ!? そうか!! 腰を抜かしてM字開脚をしていたのは、こちらに膣を向ける為の用意か!!」

少女「そして我がお母さんに砲口から胎児を発射したのだなああああああああああああ!?」

45: 2014/12/06(土) 14:45:49.49
ラプン「フハハハハハハハハハ!! 今更気づいてももう遅い!!」

ラプン「貴様は終わりだ!! マッチ売りよ!!」

少女「洒落臭いわあああああああ!! 既に胎児を発射したということは堕胎砲はもう使えんということ!!」

少女「まだ炎術が残っている私の方が圧倒的に優位に立っているということをお忘れかああああああああああ!!?」


バキューンッ


少女「……が」

少女「あ、あ……」ヨロッ

少女「ば、馬鹿な………私の、腹に……大穴が」ガクッ

少女「堕胎砲か……なぜ、なぜだ。もう砲弾は……」

46: 2014/12/06(土) 14:48:29.58
ラプン「童話をよく読んでおくべきだったな」

少女「……!?」


千代「髪長姫ラプンツェルは双子の母!!」

千代「すなわち!! 彼女の堕胎砲には2つ砲弾が填装されていたのだ!!」


少女「ば、馬鹿、な……」

少女「母は強しと……そういう……わけ、か」ガクッ

48: 2014/12/06(土) 14:50:22.99
千代「……終わったな」

ラプン「ええ」

千代「済まないな。せっかく身籠もった双子を使わせてしまって」

ラプン「良いのよ。命あっての物種でしょ」

ラプン「それに子供なんて、また王子様とセッ○クスすればいいだけなんだから」

千代「そうか……ふ、確かにその通りだな」


ラプン「行きましょう。王様から報酬を頂かないと」

千代「ああ、さすがに私も少々疲れた」


千代「帰るとするか……我らが故郷グリムの世界に」


~HAPPY END~

49: 2014/12/06(土) 14:52:52.13
読んで頂きありがとうございます。CUREを見ていて思いつきました。
堕胎砲は気に入ったので使いまわしました。みなさんも使ってください。

51: 2014/12/06(土) 14:54:26.35

引用元: 富豪「ふふ、可愛いねえ」 マッチ売りの少女「……」