1: 2015/07/01(水) 19:42:11.33

……
-事務所


響「……ん?」カチャカチャ

貴音「はっ! やっ!」ガッチャガチャ

響「ねぇ」

貴音「なんですか? わたくしは今じりうす隊長を助けるため必氏に」

響「なにか言わなかった?」

貴音「……はて」

響「……ならいいさー」



貴音「ごぉやいーたぁ」ボソッ

響「ほらぁあああ!!」ガタンッ



2: 2015/07/01(水) 19:42:56.42

貴音「どうしたのです響、落ち着きなさい」

響「どうしたのはこっちだぞ。いきなりなに?」

貴音「……?」

響「首かしげないで。かわいいけど」

貴音「なんのことでしょうか」

響「いや言ったでしょ今。その……ゴーヤ」

貴音「ごぉやいーたぁ、です」

響「やっぱり言ってるじゃないか!」


3: 2015/07/01(水) 19:44:03.98

響「どういうことか説明して」

貴音「つまり」

響「うん」

貴音「わたくしが神をも喰らう者……ごっどいーたぁとするならば、響はさしずめ」

貴音「ごぉやいー」

響「待って」

貴音「……」

響「……自分、そんなにゴーヤばっかり食べてるわけじゃないし、貴音だってゴーヤ食べるよね」

貴音「なにを当たり前のことを言っているのですか、響」

響「」


4: 2015/07/01(水) 19:45:46.71

響「理不尽だぞ……」

貴音「あぁっ! またぎるてぃ殿が氏んだ! この人でなし!」

響「ギルバートでしょ。早く助け起こしてあげなよ」

貴音「こちらはまだまだ自身のことで手いっぱいだというのに……。真、ぎるてぃですね」

響「っていうか、ジュリウスを助けにってことは、もうレイジバースト編も終盤なんだ」

貴音「はい。長き道のりでしたが」

響「けっこういいペースなんじゃない? 忙しいのに」

貴音「えぇ、仕事が増えるのはよきことです」

響「よくゲームする時間あるよね」

貴音「ふっ……響、う゛いた殿は、携帯げえむ機なのですよ」

貴音「移動時間などを活用すれば、このぐらい」

響「待って」

貴音「なにか?」

響「プロデューサーの車で移動する時……だけだよね?」

貴音「? いえ」



貴音「電車でも」

響「待って待って待って」

貴音「はい」


5: 2015/07/01(水) 19:46:52.06

響「貴音、めっちゃガッチャガッチャするじゃん」

貴音「はい」

響「声もだいぶ出てるよね」

貴音「恥ずかしながら」

響「電車で?」

貴音「あああああ!!」ガッチャガッチャ

響「待って」


貴音「なにか?」

響「いや……だめでしょ。普通に迷惑だと思うぞ……」

貴音「安心して下さい、響」


貴音「車内はすいている時間帯ですので」

響「めっちゃ目立ってるぞそれ」


6: 2015/07/01(水) 19:47:38.35

貴音「きちんと変装はしています」

響「その白髪の時点で目立つからなぁ……」

貴音「銀髪です」

響「ただでさえラーメン屋荒らしとして目立ってるのに」

貴音「響、聞いていますか。よく見て。見て下さい。銀。銀髪です」ファサッ ファサッ

響「すいてる電車内で銀髪の女が奇声発しながらガッチャガッチャゲームしてるなんて」

貴音「響……! そう、銀髪。銀色のお」

響「面妖にもほどがあるぞ」

貴音「」


7: 2015/07/01(水) 19:48:47.11


ガチャッ

美希「あふぅ……おはようございまー……なの」

響「あ、おはよう美希。早いね」

美希「うん、今日は二人に見せたいものがあったから。……って貴音、どうしたの?」

貴音「わたくしは……おうじょ……ぎんいろの……おう、じょ」

響「気にしなくていいぞ」

美希「そうだね」

貴音「待って」


8: 2015/07/01(水) 19:49:27.14

貴音「仲間がへこんでいる時に」

響「自業自得だぞ」

美希「それより見て見て! じゃーん!」

響「おぉっこれは!」


響「ヴィータTV!」

美希「なの」

貴音「はて」


9: 2015/07/01(水) 19:50:02.04

貴音「響、う゛いたてれび殿とはいったい、響」クイクイ

響「買ったのか?」

美希「うん。ミキの使ってたヴィータはハニーのだったから」

響「なるほど」

美希「せっかくだから大画面でやろうと思ったの」

響「事務所のテレビで?」

美希「事務所のテレビで」

貴音「響、響、う゛いたてれび殿とは、う゛いた殿の親戚か何かですか?」グイグイ


10: 2015/07/01(水) 19:51:00.56

響「大画面ならいっそPS4でも」

美希「それだとソフトも買わないといけないの」

響「……ん?」

美希「ハニーのはダウンロード版だから、ヴィータなら改めてソフトを買う必要はないの」

響「……アカウント共通なのか?」

美希「そうだよ? 未来の奥さんだし、当然なの」

響「うーん……いいのかな……?」

貴音「……てれびで……う゛いたそふとを……なるほど……」ジー

美希「さっそく箱から出すの」ゴソゴソ


美希「はい! ヴィータてぃ~び~!」

響「おぉ! ……って、ちっちゃ!!」

美希「おまけに軽いの」

貴音「ふっ……響、当然ですよ」



貴音「う゛いたてれび殿には、画面も、ボタンも必要ないのですから。う゛いた殿より小さく軽くなるのは自明の」

美希「はい。これだよ」


貴音「……ちっちゃ!!」


11: 2015/07/01(水) 19:53:40.98


美希「早速接続して……と、……あふぅ。ダウンロードとアップデートが終わるまで、ミキ寝てるねー……おやすみー」パタリ

……zzZ


響「寝ちゃった」

貴音「愛らしい寝顔ですね」

響「そうだね」

貴音「……」ツンツン

美希「……ん……ぅー……? ……むにゃ……」

響「それより今のうちにクリアしちゃいなよ」

貴音「はい」ガッチャガチャ


12: 2015/07/01(水) 19:54:40.98

……

美希「……あふぅ」

響「あ、美希、終わったみたいだぞ」

美希「わーいなの! セーブデータは移してあるから、すぐに始めるの!」

響「じゃあ三人でやろ。貴音もクリアしたみたいだし」

美希「やったやったやったぁ! 早くやろ!」

響「あれ? キャラメイクが」

美希「今のミキっぽくしてみたの」



ヘアスタイル、12(セミロング)
アクセサリ、はねっ毛1(金髪)
ヘアカラー、金色
フェイス、6(小悪魔っぽい顔)
アイカラー、エメラルドグリーン
スキン、健康的な白さ


響「確かに前よりミキっぽいぞ」

美希「ハニーがね、こっちの方がいいよって」

響「ふぅん」

貴音「響」

響「なに?」

貴音「感動のエンディングでした」

響「うん。ハッピーエンドで良かったさー」

貴音「しかし解せないのです」


貴音「ろみお殿はなぜ」

響「この話はやめよう!! はいさい! やめやめ!!」

美希「早く共闘しよー?」


14: 2015/07/01(水) 19:57:46.35


ガッチャガッチャ アアアアアアア!
グワァアアアアアア!
ナノオオオオオオ!


響「貴音ぇ! なぜバレットエディットでこんな……広範囲を焼き払う弾を作った!!」

美希「誤射とかわざととか、そんなレベルじゃないの」

貴音「ふぅ……素晴らしいばれっとでしょう?」

響「なにスッキリした顔してるんだ!?」

美希「ミキ達まで焼かれたんだよ?」

貴音「むっ……それよりも、新手が来ますよ!」

響「……まずは背後にいるこの敵をどうにかしたいぞ……」


貴音「美希は鳥を!」

響「シユウだぞ」

貴音「響は鳥じゃない方を!」

美希「オウガテイルなの」

響「……貴音は何と戦うんだ?」

貴音「もちろんわたくしは」


貴音「あばどん殿を」キリッ

響「おい」

美希(……誤射されないならそれでいいって思うな)



15: 2015/07/01(水) 19:58:26.53

……

響「えぇーい!」

美希「なのぉ!」

貴音「ああああああああ!!」ガチャガチャ


ドガァーン


美希「やったの!」

響「なんだかんだで、いいクリアタイムだぞ!」

貴音「では捕食で素材回収を」ガブー

美希「なの」ガブー

響「だぞ」ガブー

貴音「そして」カチャカチャ

美希「……」カチャカチャ

響「? なに二人共、自分の周りをうろちょろしてるん……」


美希「あ、響は白なんだ」

響「…………」


16: 2015/07/01(水) 19:59:05.94

響「うぎゃあああ!? な、なに下着覗いてるさぁ!?」

美希「白……いかにも響っぽい清潔感のある……いい色なの」

響「しかもヴィータTVのおかげで! 大画面に! 自分のキャラの下着が!!」

美希「ドアップなの」

響「やめてよ! 暇なら素材回収でもすればいいじゃないかぁ!」

美希「そんなのミッション中にぜーんぶ拾ってるの」

響「い、いつのまに……」

美希「っていうか、普通やらない? キャラの下着覗くの」

響「自分はやらないぞ……うぅ……事務所の仲間がこんなヘンタイだったなんて……」

美希「まぁまぁ、どうせキャラの下着なの」

響「そうだけど……やっぱりなんか自分が覗かれてるみたいで恥ずかしいぞ……似せて作ってあるし……」

貴音「ちなみに」

貴音「本日、響自身が穿いているものも白で」

響「うぎゃぁああああああ!!??」///


17: 2015/07/01(水) 19:59:40.64

響「なんで知ってるの!!?」

美希「おぉ……さすが貴音なの」

貴音「ふふっ……ちなみに美希は」

響「い、言わなくていいからそんなの!」///

貴音「響はわたくしの下着が知りたいですか?」

響「そっ……そうじゃなくってぇ!! もう!!」


18: 2015/07/01(水) 20:00:41.30

響「……はぁ、今度から一緒にやるときはスカート装備やめよう……」

貴音「……ところで、響」

響「? なに、貴音」

貴音「今しがた下着を覗くため、画面の向きをいじっていて、目についたのですが」


貴音「この……ごっどいーたぁ世界の月は…………地球のような色をしているのですね」

響「あー……月の緑化現象、だっけ」

美希「一作目でのお話なの。もうすぐ始まるテレビアニメか、秋に発売されるリメイク版をプレイすれば、その原因も分かるって思うな」

貴音「…………緑化、というからには、草木が生い茂っているのでしょうね」

響「うん。多分そうだと思うけど……それが」

貴音「ごぉやも」


貴音「月で、ごぉやも育っているのでしょうか」

響「……それは、まぁあるかもしれないな。知らないけど」

貴音「終末捕食の力があれば、星は再生するのでしょうか」

響「……」

貴音「そうすれば、わたくし達もずっと」

美希「あふぅ……よく分かんないけど」


美希「ミキ達は、そんなのなくったって……ずーっと、一緒だよ?」

貴音「美希……」

響「うん。貴音が何言ってるのか、ちょっとよく分からないけど……でも、美希の言う通りさー」


貴音「響……っ!」ガタンッ

響「な、なに?」


19: 2015/07/01(水) 20:01:32.51

貴音「喚起率400ぱーせんと! ぶらっどれいじ発動いたします」

美希「いきなりなんなの」

貴音「美希、響、……私達三人は、病める時も、健やかなる時も、共に手を取り合い……ふぇありーの成功のため、いついかなる時も協力し合うことを誓いますか?」

響「な、なに言って」

美希「もちろん。当然なの!」

貴音「ふふ、ありがとうございます。美希」

響「ぅ…………あぁもう! 自分だって、当たり前だぞ! どんな時でも、ぜったいに三人で助け合う! 誰も見捨てないし! 一人で突っ走ったりしない! ……はい! これでいい!?」

貴音「響……」

美希「うん! ……うん!」ナデナデ

響「う、うがー! なんで撫でるんだ! 自分、美希より年上なんだからな!?」

美希「はいはいなの」ナデナデ

響「ぅー……もう」

貴音「はい。では」



貴音「誓いのきっすを」

響「それはないぞ」

貴音「」


20: 2015/07/01(水) 20:02:19.74

貴音「では美希」

美希「なにばか言ってんの貴音」

貴音「」



貴音「なんと」


貴音「なんということでしょう」


21: 2015/07/01(水) 20:03:10.53


ズルズル……

貴音「これが……失恋らぁめんの味…………にがしょっぱい……にが、しょっぱ……」グスン

美希「ゴーヤとおにぎりが入ってるの」

響「いきなり料理しだして何かと思ったさー……」

美希「あ、おでんパンまで入ってる」


貴音「恋はあの日で終わったの……またいつもの一人ぼっち…………明日は会社を休みます……」

美希「まったく……貴音はしょーがないの」


チュッ

貴音「ぇっ……み、美希?」

響「ほんとだぞ……あーもうっ」


チューッ

貴音「んっ……!?」

響「……ほんとだ。にがしょっぱいや」


22: 2015/07/01(水) 20:04:17.74

貴音「響……!」

響「し、仕事休まれても、困るからな!」

貴音「まさか本当に口づけされるとは……」

響「!? 貴音が言いだしたんだろ!!?」

貴音「はい、そうなのですが……せいぜい頬かと」

響「う、……う、うぎゃああああ! 穴掘って埋めてくれえええええ!!」


美希「スコップ借りてくるね?」





しばらく事務所内では、響は言い寄るとキスしてくれるという噂が流れ、

響にキスをせがんで遊ぶのがムーブメントになりましたとさ。




おしまい



引用元: 貴音「ごぉやいーたぁ?」