1: 2012/12/28(金) 08:54:16.20
鬼「はぁ……どうしたものか…」

少女「おにさんあそぼ♪」

鬼「お前、村に帰れ」

少女「えっ、どーして?」

鬼「家族がいるだろう」

少女「……いいの、どーせわたしがいなくてもきづかないもん」

鬼「そんな事ないだろう、お前のことを心配している筈だ」

少女「いいの!」

鬼「……さてはて…どうしたものか」

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1356652455

2: 2012/12/28(金) 09:03:07.81
>>12/28から1/4まで投下します※


鬼と少女の物語

読みたい人だけ読めばいいと思います

4: 2012/12/28(金) 09:28:22.65
母「お前さぁ今日さぁ金持ちが来るからよぉ、どっか行けよ」

少女「えっ?」

母「相手がよぉ、子供嫌いなんだよ…わかるよなぁ?帰ってきたら頃すかんな」

少女「……」

※※※※

鬼「……お前は分かっているのか?俺は鬼だぞ」

少女「それでもおうちよりいいもん」

鬼「どうしたものか……そうだ!奴に相談するか」

※※※※※
魔女「は?それ何?」

鬼「見てわからんか?子供だ…お前の専門だろ?」

魔女「私を保母か何かと間違えてない?」

鬼「違うのか?常に子供を連れているからてっきり」

魔女「私は可愛い男の子が好きなだけよ!」

鬼「そうなのか…」

少女「……」

魔女「つーか…その子さ、虐待されてるっていうんじゃないの?」

5: 2012/12/28(金) 09:34:25.51
>>3Yes

__________

少女「……」

鬼「お前が駄目なら誰に相談すればいい?」

魔女「人間の事は人間の方が詳しいでしょ?」

鬼「しかし人間は俺を見ると攻撃してくるぞ?」

魔女「アタシもおんなじよ」

鬼「どうしたものか……」

6: 2012/12/28(金) 09:55:58.88
魔女「世界のどこかにいる勇者を捜して相談する?」

鬼「時間がかかり過ぎる」

魔女「アンタ……そういや名前は」

少女「しょーじょ」

魔女「少女ちゃんね…アンタさ何か案無いわけ?」

少女「いいの……お母さんがわたしをいらないもん」

7: 2012/12/28(金) 14:14:05.29
悪魔♀「これはこれは鬼くんと魔女さんこんにちは」(棒読み)

鬼「お前…言っておくがこの子供はお前にはやらんぞ」

悪魔「失礼ですね…私だって好き嫌いがあるんですよ」(棒読み)

魔女「人間食べるって事は否定しないのね」

悪魔「正確には魂を食べるのです…特に夢も希望も無くして絶望した魂は美味なのですよ」(棒読み)

鬼「しらんがな」

魔女「あ、アンタ何かいい案無い?」

悪魔「案内がなんですって?」(棒読み)

鬼「わざとやってるだろ」

悪魔「……冗談ですよ…記憶を見ました……お嬢さん随分と酷い扱いを受けているようですが……母親を頃してあげましょうか?」(棒読み)

少女「だ、だめ!お母さんころしちゃいや!」

悪魔「そうですか……人間の考えはわかりませんね~」(棒読み)

少女「お母さんはかぞくだもん」

悪魔「ほう…人間の母親は娘を平気で殺そうとするのですか」(棒読み)

10: 2012/12/28(金) 16:44:03.71
少女「わたしはいらないこだから……」

悪魔「さて鬼くんに選択肢をあげます」

鬼「何?」

悪魔「一つはこの子供をこのまま帰して関わらない…ただし、この子供にはいつ氏んでもおかしくないレベルの虐待が待っています、もう一つは鬼くんがこのまま面倒みる…こちらはストレス発散出来ない母親がありもしない事を言ってアナタを頃し娘を取り戻そうとします…ちなみに恐らく勇者が関わってくるでしょう、そして向こうはこっちの意見は聞いてくれはしないかと」

鬼「何故俺が…」

悪魔「アナタに懐いているからです」

鬼「悪魔だ…」

悪魔「はい、悪魔ですから」

鬼「もう一つ選択肢があるぞ」

11: 2012/12/28(金) 17:02:47.96
母「たっくムカつくわあの金持ちめ、誰がババアだっつーの」

少女「お母さん…お話ししていいですか?」(棒読み)

母「はぁ?お前何言ってんだよさっさとこっちこい!今ちょうど“蹴るもの”がいるんだよ」

少女「……“蹴るもの”ですか…本当に愚かですね人間は」(棒読み)

母「訳分かんねぇ事言ってないでさっさと蹴られろ」

悪魔「まだ分かりませんか?私はあなた達が言う所の悪魔です」(棒読み)

母「あ、悪魔って魔物!?」

悪魔「娘さんは預かっています、選択してください…自分の命か、娘の命か」

母「あんな子供どうなっても構わないから助けて!」

悪魔「と言ってますよ、少女ちゃん」

母「え!?」

少女「………あげる…あくまさんにお母さんの魂をあげる!!」

悪魔「わかりました…ではいただきます」

母「い、いやあああああああ!!」



12: 2012/12/28(金) 17:08:19.02
母「」

少女「しんじゃったの?」

悪魔「いいえ、鬼くんとの約束通り魂は奪っていません」

少女「お母さんはどうなるの」

悪魔「精神崩壊してますからね…ほっといてもこのまま氏ぬかと」

少女「そっか……お母さんさようなら」


第一部 <完>

13: 2012/12/28(金) 17:42:47.81
~5年後~
少女「ただいま!」

悪魔「お帰りなさい少女さん」(棒読み)

少女「あ、すぐ夕飯の準備しますね」

悪魔「いえ、まだお腹はすいていませんので大丈夫ですよ、それより宿題はいいのですか?」(棒読み)

少女「あ、そうでした…宿題先にやってきます」

悪魔「ごゆっくり」(棒読み)

あのとき鬼くんが言ったのは第3の選択肢

※※※※

鬼「少女の母親は殺さない、ただしこのままほっとくのはもっとだめだ……悪魔なら精神崩壊させるくらい簡単だな?」

悪魔「はい、少女ちゃんが協力してくれれば」

悪魔「ただし私たちは禁を破ることになるのでもうここには戻れませんよ」

鬼「わかっている」

禁とは簡単な事…人間の揉め事に関わらない…これを破った魔物はその集落から追いだされる

そしてすこし離れた所にある空き家を“支配”して勝手に暮らしている

※※※※

少女「終わりました」

悪魔「……少女さんって今いくつでしたっけ?」

少女「11だよ?」

悪魔「(私より背が高い…私が151.8……)背伸びました?」

少女「えっ?うーんどうでしょうか」

鬼「何を話している?」

少女「あ、鬼さん私の背伸びましたか?」

鬼「そりゃお前成長期だからな背ぐらい伸びるだろ」

少女「あぁ!そう言えば私人間でしたね」

鬼「おいおい、いつかお前は一人で生きていくんだぞ?」

少女「……人間は魔物にはなれないもんね」

16: 2012/12/28(金) 18:31:09.10
魔女「大丈夫よ、少女ちゃんが大きくなったら私が育ててあげるわよ~」

鬼「おい、こら」

少女「ふふふ」

悪魔「ところで料理するんじゃなかったのですか?」(棒読み)

少女「あ、そうでした」



鬼「あの子のおかげで人間を食わずにすんでいる…これは感謝しないとな」

悪魔「私は時折、無性に魂が食べたくなりますが問題ありません」

魔女「そういえば!今日さ、街で勇者を見かけたわよ」

鬼「勇者が!?」

魔女「えぇ、噂通り子供だけどね」

悪魔「聖剣は?」

魔女「聖剣かどうかわからないけどデカい剣を背負ってたわね」

鬼「可能性は高いな」

少女「なんの可能性ですか?」

鬼「お前料理はどうした?」

少女「あ、夕飯出来ました」

鬼「なら食事にしよう」

17: 2012/12/28(金) 18:52:01.98
※※※※

少年「この辺りに鬼が目撃されたらしい」

賢者「ふっこの僕に任せたまえ!」

戦士「オデ鬼倒せる」

少年「悪は僕が聖剣で切るだけだ」

18: 2012/12/29(土) 09:26:40.94
※※※※翌日

少女「それじゃあ学校に行って来ます」

鬼「あぁ、頑張って勉強してこい」

魔女「行ってらっしゃい……さーて私も情報集めてくるわ」

鬼「勇者には気をつけろよ」

悪魔「ふぁ~…おはようございます」

魔女「シリアスだったのに」

鬼「台無しだな」

悪魔「はい?」

19: 2012/12/29(土) 11:18:08.89
悪魔「少し出かけて来ますね」

鬼「珍しいな」

悪魔「帰りは遅いので夕飯はいりません」

鬼「気をつけてな」


※※※※※※※

21: 2012/12/29(土) 16:19:15.93
少年「ふぅ…鬼は見つからないな」

宿屋店主「お客様お手紙預かっております」

少年「へ?」

※※※※
少年「はじめまして、魔物さん」

悪魔「こちらこそはじめまして勇者さん」(棒読み)

少年「一人で来いって手紙だったけど……僕に何か用かな」

悪魔「実は……」

24: 2012/12/30(日) 11:00:55.20
鬼「……暇だな…俺も出かけたいが……見た目がな…」

ドォン

鬼「何事だ!?」

賢者「やっぱり森にいやがったか」

戦士「頃していい?」

賢者「あぁ、あのガキ勇者に見つからなきゃいいんだよ」

戦士「頃す♪頃す♪」

鬼「出来ることなら争いたくないのだがな」

賢者「けっ、黙れよ魔物が!お前らは殺されてりゃいいんだよ」

鬼「そうかならやむを得ないな」

賢者「氏ねよ」

ガキンッ!

少年「何をしている?」

賢者「テメェは勇者!?」

少年「はじめまして鬼さん、アナタの仲間から会って欲しいと紹介されたのですが……」

賢者「邪魔するんじゃねぇよ!」

少年「お前のそのやり方は悪だ…よって聖剣で切る」

※※※※
少女「ただい……ま?あれどうしてお掃除しているんですか?」

鬼「いや少し汚れたんでな」

悪魔「少女さんは宿題でもしていてください」(棒読み)

少女「はぁ…」

※※※とある冒険酒場※※※

少年「仲間を集めたいんだけど」

店主「どんな人を探しているのかな」

少年「今度は性格が曲がって無い人をお願いします」

店主「あいよ」
※※※※※※
魔女「何故か勇者がいなくなったのよね」

鬼「……何故だろうな」

悪魔「不思議ですね~」(棒読み)

少女「宿題終わりましたのでお夕飯にしますね?」
第二部<完>

25: 2012/12/30(日) 15:59:19.57
男「君が悪魔に堕ちるとは」

どうして?アナタが…

男「我らが神の名において私が君を消してあげましょう」

あぁ…これは“悪夢”か


26: 2012/12/30(日) 16:19:11.39
悪魔「……やはり夢でしたか」(棒読み)

悪魔「……少女さんは私が元人間だと知ったらどうするでしょうか……」

鬼「独り言はもう少し小さな声で言え」

悪魔「聞こえましたか…これは失礼」

鬼「また昔の夢か?」

悪魔「えぇ、私が悪魔になった日の夢ですよ」

※※※※____※※※※

男「我等に神の祝福があらんことを」

僧侶(悪魔)「いやーしかし暇ですね」

男「こらこら、感謝をしなさい」

僧侶「だってたった二人だけの教会にくる客……信者もいませんよ」

男「客とか言うものではありませんよ」

僧侶「はーい」

28: 2012/12/30(日) 18:00:18.54
僧侶「そういえば、また悪魔になった人がいたそうですよ」

男「またですか…神は試練を与えているのですね」

僧侶「興味深いですね…私も悪魔になってみたいですよ」

男「馬鹿な事を言うものではありません」

僧侶「冗談ですよ~」

この時は本当に冗談のつもりだった…

そう……まさかあんな事になろうとは……

29: 2012/12/30(日) 18:18:13.90
今日は以上

30: 2012/12/31(月) 08:00:39.85
僧侶「お買い物♪お買い物♪あ、村長さんだ」


村長「仕方ないあの教会は焼こう」


僧侶(えっ?)


村長「我が村もこれ以上あの教会に出す金もないしね…神父の男くんと僧侶ちゃんが眠ってから火を放て……いいな?」


僧侶(教会が…私たちの居場所が……どうして神さま……)

~教会~
僧侶「はぁ、はぁ、苦しい…私何か変……うぅ…」

男「僧侶、その姿は!?」

僧侶「えぅ?」

男「頭の角、口元の牙、背中の羽……人の姿であり魔物である悪魔じゃ無いですか」

僧侶「神父さまぁ…苦しい」

男「君が悪魔に堕ちるとは……」

僧侶「早く…私を頃してぇ」

男「いいでしょう…我らが神の名において私が君を消してあげましょう」

僧侶「あ……」


そこで私の意識は途切れ…気が付くと

男「」

村長「」

悪魔「……あはは、頃した…私がみんな頃したんだ……あはははは……もう人間じゃ無いね…さようなら神父さま」

そう私は人間ではなくなったあの日から感情を消すようにしたんだ…

31: 2012/12/31(月) 08:12:52.11
そしてあちこちを転々としていた時に彼に出会った

悪魔「ここも人が少ないですね~」(棒読み)

鬼「おい、お前うるさい眠れないだろう」

悪魔「これは失礼、まさか木の上に誰かいるとは思わなかったもので」(棒読み)

鬼「なら一つ覚えておけ独り言はもう少し小さな声で言え」

悪魔「……覚えていたら気をつけます」(棒読み)

鬼「はぁ…もういい、お前行くあてはあるか?」

悪魔「いえ、悪魔になってまだまだですから」

鬼「俺についてこい、魔物の集落に案内してやる……そこで学習しろ、元人間」

悪魔「うーん…まぁいいでしょう」

楽しければ

※※※※※

鬼「何をジロジロ見ている?」

悪魔「いえ、鬼くんは今少女さんといて楽しいですか?」

鬼「は?」

悪魔「あ、忘れてください」

この関係を見てる方が楽しそうですしね


第三部<完>

34: 2012/12/31(月) 16:22:49.18
魔女「はい?どうしたら胸が大きくなるか?」

少女「ちょっ!?声が大きいですよ」コゴエ

魔女「あー…少女ちゃんぺったんこだもね」

少女「悪魔さんもその…」

魔女「まな板よね」

少女「魔女さんは大きいから」

魔女「なるほどね」

少女「どうしたらいいですかね…」

魔女「うーん……ほら、少女ちゃんはまだ成長するから大丈夫よ」

悪魔「そうでしょうか」(棒読み)

少女「あっ…悪魔さん」

35: 2012/12/31(月) 16:53:08.37
悪魔「だいたい魔女さんは人間に詳しくないのでしょう?」

魔女「うっ!」

少女「悪魔さんは知っているんですか?」

悪魔「牛乳を飲むといいそうですよ」(棒読み)

鬼「牛乳がどうかしたのか」

少女「あ、あの鬼さんは関係ないでよ」

鬼「なんか語尾がおかしいぞ」

悪魔「森を散歩でもしていてください」

鬼「何故俺をのけものにしようとする?」

魔女「女の子の話なのよ」

鬼「……はぁ…仕方ないな散歩行ってくる」

悪魔「さっさと行ってらっしゃい」

36: 2012/12/31(月) 18:44:24.89
悪魔「牛乳買ってきましょうか?」

少女「お腹壊しそうなのでいいです」

悪魔「それでは何か考えますね」

少女「……」

魔女「……」

悪魔「……」

37: 2012/12/31(月) 19:28:43.65
※※※※
鬼「……森がざわめいている…もしかして侵入者か?」

ガサガサ

鬼「誰だ!?」

エルフ「きゃっ!?ごめんなさい」

鬼「その耳と金色の髪…お前エルフか」

エルフ「は、はいそうです」

鬼「この辺りにエルフの集落はなかったと思うが?」

エルフ「えっと僕は迷子になってしまって」

鬼「僕?どうみても女じゃ無いか」

エルフ「集落の族長の孫だったので男の子として育てられました」

鬼「なるほど…何年くらい迷子なんだ?」

エルフ「ざっと20年くらいです」

鬼「ざっと20年ってお前……」

エルフ「ちょっと集落の外にでたら帰れなくなってしまって……」

鬼「とりあえず俺の仲間に紹介するからついて来い」

エルフ「は、はい」

38: 2012/12/31(月) 19:40:40.74
※※※※※
少女「えっと……つまりは」

悪魔「馬鹿ですか?」

魔女「まぁ方向音痴ってレベルじゃ無いわよね」

鬼「全くだな」

エルフ「すいません…僕ダメなので」

少女「胸大きい」ボソッ

エルフ「はい?何か言いました?」

鬼「さて、どうせ迷子で帰れないわけだ……一緒にくらさないか?」

エルフ「えっ?……えええええぇ!!」

39: 2012/12/31(月) 20:34:45.33
悪魔「アナタが居ると便利ですね」(棒読み)

少女「え?どうしてですか?」

悪魔「いえ、私は街で買い物するには角と羽を隠さないといけませんが、エルフは魔物ではなく亜人で人間とも仲がいいですからね」

鬼「そのまま買い物に行けるわけか」

エルフ「えっと僕は一緒にいていいんてすか?」

鬼「俺は構わないというかそのつもりだったしな」

悪魔「私も大丈夫ですね」(棒読み)

魔女「私はOK!」

少女「私も大丈夫です」

エルフ「よろしくお願いします」

第四部<完>

43: 2013/01/01(火) 07:22:57.68
少女「これで買う物は全部ですね」

エルフ「さぁ帰りましょー」

少女「えっとそっち逆です」

エルフ「あ、あはは分かってますよ」

少女「そっちは全然違う方向です」

エルフ「うぅ……ごめんなさい」


※※※
鬼「随分と疲れているようだな?」

少女「あの小さな街ですら迷子になるのに1分とかからないです」

悪魔「あれもある意味才能ですね」(棒読み)

魔女「っていうかこの家の中でも迷子になるしね」

エルフ「あ、ここにいました」

鬼「何か用か」

エルフ「台所にたどり着けないです」

他「………」

46: 2013/01/01(火) 08:06:48.78
エルフ…その聴覚と嗅覚は人間の比にならない……彼らは風の声を聞くことが出来、決して迷わないという……
______

エルフ「はい、僕以外で迷子のエルフの話は聞きません」

少女「なのにエルフさんは……」

エルフ「僕はまだ風の声の聞き方教えてもらってないので」

鬼「なら何故集落から出た」

エルフ「本当はすぐ戻る筈だったんです」

少女「迷子病?」

エルフ「かもしれないです」

47: 2013/01/01(火) 19:30:48.82
エルフ「はふぅ~さぁ料理で汚名挽回しますよ」

※※※
エルフ「シビの塩焼きとブヘスツーです」

少女「鯖の塩焼きとビーフシチューですよね」

エルフ「あっエルフ語です」

鬼「シビが鯖、ブヘスツーがビーフシチューか」

エルフ「はい、そうです」

鬼「分かりにくいな…」

エルフ「すいません…」

番外編<完>

49: 2013/01/03(木) 13:41:18.81
鬼「どうしたものか…」

少女「鬼さん、どうしたんですか?その木の実」

鬼「いつも森を掃除しながら散歩するんだが……掃除してくれるお礼にと森の動物から貰った」

少女「鬼さんあまり嬉しそうじゃ無いですね」

鬼「俺はそんなつもりじゃ無いんだよ……お礼なんてされるような」

少女「その謙虚な所がいいんですよ」

鬼「そういうものなのか…」

魔女「自覚無かったのね」

悪魔「だと思ってましたよ」(棒読み)

鬼「いけないのか?」

少女「いいです、鬼さんらしいし」

鬼「……」


50: 2013/01/03(木) 13:46:20.67
~~???~~
鬼「という事があったよ……」

鬼「……あぁもちろんお前にも木の実のお裾分けだ…」

鬼「……酒の方がよかったか?……そうか今度は酒も持ってくるよ」

鬼「……もう人は喰ってないさ……お前との約束もだし少女も悲しむ……お前は安心して眠っててくれ……“巫女”」

51: 2013/01/03(木) 13:57:14.73
※※※
少女「ただいま…あれ?鬼さんは」

悪魔「出かけてますよ“墓参り”に」

少女「2週間に1回くらい墓参りしてますね」

エルフ「それってどなたの墓参りなんですか?」

少女「それが鬼さんに聞いても教えてくれないし魔女さんや悪魔さんも知らないんです」

エルフ「謎ですね~」

少女「でも本当に誰の墓参りなんだろう」

鬼「そんなに気になるなら教えよう」

少女&エルフ「「うわっ」」

少女「お帰りなさい」

エルフ「いつのまに…」

鬼「あれはもうずっと昔……」

52: 2013/01/03(木) 14:13:39.31
~~回想~~

巫女「見つけたわよ!アンタが人々を喰らう鬼ね!」

鬼「……残念だが鬼違いだ…俺は人は喰わない」

巫女「そういってワタシを追い返す魂胆ね!だったらいいわ、アンタの側で監視するから」

鬼「は?いやちょっと待て」

巫女「何よ?アンタが人を食べないって証拠は無いのだから、実際に目で見るしか無いでしょ?」

鬼「……はぁ…好きにしろ」

巫女「絶対に尻尾掴んでやるわよ!…あ、鬼だから角かしら?」

鬼「……くだらん…」

それがアイツとの出会いだった…

53: 2013/01/03(木) 14:31:00.22
それからアイツはずっと俺の側にいた

巫女「んぐっんぐっ…ぷっはぁやっぱりお酒が一番美味しいわね」

鬼「お前酒飲んでいいのか?」

巫女「大丈夫、大丈夫、どーせ神酒なんて最後は巫女か神主の腹ん中に入るもの」

鬼「お前な…」

巫女「だいたい私の寺に捧げられた物を私がどーしよーが勝手でしょ?」

鬼「……」

巫女「何よその目はワタシはね………アンタさ気付いた?」

鬼「?何がだ?」

巫女「森がざわついてる…多分侵入者よ…それも強力な力を持っているわ」

アイツは強かった…

巫女「いや~楽勝、楽勝、あ…アンタ酒持ってる…わけないわよね…」

鬼「当たり前だろ」

巫女「仕方ないわね一旦帰るけど、ここにいなさいよ!」

鬼「はぁ…わかったからさっさと行ってこい」

54: 2013/01/03(木) 15:02:53.68
そんなある日……その時は訪れた

ガサガサ

鬼「ん、遅かっ…!?どうしたお前傷だらけじゃないか」

巫女「はぁ…はぁ…逃げて…街の人……向かって…結界で時間稼いでるから…逃げて」

鬼「おい、喋るな!」

巫女「アンタは…害が無いのに…こほっ」

鬼「頼む喋るな…」

巫女「あ、証拠よね…こほっ…約束して欲しいの……絶対に人を食べないって」

鬼「わかった約束する、絶対に人は喰らわない…だからしゃべるな巫女!」

巫女「良かった名前…覚えててく…れ……て……」

鬼「巫女?おい、しっかりしろ、みこ……みこおおおおおおおおおお!」

~~~~

鬼「こんな墓で悪いな……お前との約束通り人は食っていない…あの後お前と逃げたからな」

鬼「……ちゃんと酒も持って来てやるさ…あんまり飲むなよ…」

鬼「……さてはて、これからどうしたものか…」

55: 2013/01/03(木) 16:16:00.37
鬼「そうして森をウロウロしている内に魔物の集落を見つけそこで暮らすようになったんだ」

少女「……」

エルフ「悲しいお話しです」

鬼「さて今度墓参りに付いてきてくれ…アイツにも紹介したいからな」

第五部<完>

62: 2013/01/04(金) 10:12:21.09
老婆「さぁさぁ、昔話をはじめますよ」

子供A「またおにさんのはなし?」

老婆「そうよ…でもねこれが最後のお話し……」

~~~~~
少女「……私この家を出ます…皆さんにはお世話になりました」

鬼「……そうか…いつまでいる?」

少女「明後日、先生になる為に王都に行きます」

悪魔「寂しくなりますね…」

少女「私みたいに苦しんでいる子供を救いたいから……」

魔女「私たちの事忘れちゃいやよ」

少女「勿論です」

エルフ「はわわ、僕一人で買い物出来るかな?」

少女「大丈夫です、悪魔さんに引き継ぎお願いしてます」

鬼「今年で18年か…」

少女「はい、もう24歳ですよ鬼さん」

鬼「……風邪に気をつけろ、怪しい話に乗るな……あと魔物と暮らしていた事は秘密にした方がいい」

少女「はい……18年間ありがとうございました」

悪魔「こっちこそありがとうございますね、少女さんのおかげでずいぶん楽しかったですよ」

魔女「静かに……」

エルフ「頑張ってくださいね、僕も迷子にならないように頑張ってみます」

少女「頑張ってくださいね」

魔女「ならないわね」

エルフ「?」


63: 2013/01/04(金) 10:23:49.29
~翌朝•明朝~
少女「行ってきます……」



~~~~

老婆「そして鬼は森で静かにくらし少女は沢山の子供を助ける立派な先生になったとさ」

子供B「えぇーーもうおしまい?短い」

老婆「そういわれてもねぇ……じゃあおばあちゃんが森に面白い話がないか聞いてくるよ」

子供C「行ってら~」

※※※

老婆「森に入るのはいったいどれくらいぶりかねぇ……」

「おい、俺と遊ばないか?」

老婆「……あ…」

「もうすこし言い方があるのでは」(棒読み)

老婆「あぁ…」

「ふふふ、驚いてるわよ」

老婆「そんな」

「僕たち覚えているかな?」

老婆「どうして…」

鬼「さて、」

悪魔「目見えてますかねぇ」(棒読み)

魔女「見えてるでしょ?」

エルフ「目合いました!」

鬼「どうしたものか…」

<完>

64: 2013/01/04(金) 10:30:30.08
予告通り、4日で完結したか
乙でした(`・ω・)

65: 2013/01/04(金) 15:05:04.63
乙でした

引用元: 鬼「どうしたものか…」