1: 2009/09/11(金) 21:28:14.02
放課後。
音楽室。
お菓子にお茶。
いつものティータイム。

澪「唯、大好きだ!」

突然澪ちゃんがそんな事を言うので、私は口に含んでいた紅茶を思い切り噴き出してしまいました。

2: 2009/09/11(金) 21:28:58.13
唯「え…え~っと…、私も好きだよ~」

勿論、友達として。
と、私の返答を聞いたりっちゃん、あずにゃん、ムギちゃんの3人が
先程の私と同じ様にお茶を噴き出します。

律「唯、お前澪が好きだったのか!?」

梓「ひっ、酷いです先輩!あれだけ私をその気にさせときながら…!!」

紬「唯ちゃん!美味しいお菓子、まだたくさんあるの!私と一緒に居れば気持ち悪くなる程食べれるわ!!」

唯「え、え、え?」

3人が詰め寄って来て、早口で私に捲し立てます。
皆、一体何を…

3: 2009/09/11(金) 21:29:38.77
澪「唯は私が、すっ、すっ、好きだって!律、梓、紬は諦めろ!」

梓「唯先輩が澪先輩を好きなハズありません」

澪「さっきの唯の言葉聞いて無かったのか!?」

律「それは聞き間違いだ!唯は『りっちゃん大好き!』って言ったんだよ!」

言ってないんですけど。

紬「そんな事有り得ないわ!唯ちゃんは『ムギちゃんが好き!大好き!』って言ったのよ!!」

言ってないんですけど。

4: 2009/09/11(金) 21:30:28.39
唯「あのー…」

何でこんな事になっているのか良く分からないけど、

澪「何!?」

梓「何ですか!?」

紬「どうしたの!?」

律「何だ!?」

唯「机、拭かない?」

とりあえず私は、澪ちゃん以外の3人と、私の噴き出したお茶でびちゃびちゃのテーブルを拭く事を提案した。

5: 2009/09/11(金) 21:31:17.42
唯「いやだからね、それは友達としての好きって意味で」

私がそう告げると、澪ちゃんは「紛らわしい言い方するなよ」と頬を膨らませた。

唯「え…だって澪ちゃんの好きって言うのもそういう意味じゃなかったの?」

澪「違うよ。私は唯に対して恋愛感情を抱いているんだ。だから唯、付き合ってくれ!」

唯「えぇえ!?」

恋愛感情…って。そういう好きは男の人に対してのものじゃないの?

紬「それは違うわ唯ちゃん。女の子同士だって何もおかしい事じゃないのよ」

唯「心を読まれた!?」

6: 2009/09/11(金) 21:32:15.19
澪「唯、返事は…?」

唯「今すぐに返さなきゃダメでしょうか」

澪「…」

澪ちゃんが顔を真っ赤にして、体をプルプル震わせ、潤んだ瞳でこちらを見つめ…
それだけで、彼女が勇気を振り絞って私に告白した事は痛い程伝わってきます。

唯(可愛い…)

綺麗でツヤツヤな黒髪に調った顔立ち、高い身長。
澪ちゃんだったら、正直女の子同士でも…

7: 2009/09/11(金) 21:33:28.43
梓「ダメですーっ!!」

唯「え?」

梓「澪先輩、抜け駆けは無しって言ったじゃないですかっ!」

律「そーだぞ、告白する時は皆一緒って話をしてただろ」

澪「だって唯がお菓子を幸せそうに食べてる姿が余りにも可愛くて…。我慢出来なかったんだよぅ」

紬「そんなの理由になってない!いついかなる状況でも唯ちゃんは可愛いもの!」

梓「紬先輩の言う通りです。唯先輩はいつ見ても素晴らしく可愛い」

律「唯とちゅっちゅっしたいよ~」

唯「あの…皆…そんな可愛い可愛い言われたら流石に恥ずかしいから…」

8: 2009/09/11(金) 21:34:08.83
自分でも顔が赤くなっているのが分かる。
ふざけた感じで可愛いって言われるなら良いけど、皆真顔で可愛い可愛いって言うんだもん…。

紬「これは緊急会議ね!」

唯「き、緊急会議…?」

ムギちゃんの叫びに3人が頷きます。

紬「それでは第286回、唯ちゃんLOVE会議を行います」

唯「に、にひゃくはちじゅうろく…」

というか唯ちゃんLOVE…

10: 2009/09/11(金) 21:37:08.93
律「今回の議題は秋山澪の自分勝手な行動についてですね」

紬「はい、そうです。約束を破り部活中に勝手に告白するという暴挙」

梓「これは許し難いですね」

澪「待ってください!」

唯「…私、帰るね~」

何だか会議が始まっちゃいました。私、村八分。
練習が始まりそうな様子もないし、帰っちゃっていいよね…?

11: 2009/09/11(金) 21:38:00.31
今日は妙に疲れたなぁ。そりゃ皆に好かれるのは嫌じゃ無いけど、あんな突然…。
まぁ学校の事は明日学校に行った時に考えればいいや。
家に着いた途端に、くぅ~と私のお腹が鳴きます。今日の夕御飯は何だろう。
今頃憂が作ってくれてるハズ。

唯「ただいまー!!」

ほら、家のドアを開ければ良い匂いが…

唯「なんか、焦げ臭い…」

しませんでした。

12: 2009/09/11(金) 21:38:40.74
憂「あ、お、お姉ちゃん…うっ、うぅ…おねえちゃぁぁぁん!」

唯「わっ、ど、どうしたの憂!?」

台所から出て来た憂が玄関の私を見るなり泣きながらこちらへ向かってきて、私に抱き着いてきました。

憂「ふぇ…うっ、ぐすっ、おね、ちゃん、ごめんなさぁぃ…」

唯「い、一体どうしたの?」

13: 2009/09/11(金) 21:39:24.93
優しく抱きしめて、髪を撫でながらそう聞きます。
憂が泣きながら私に抱き着いてくるなんて、普通じゃありません。

唯「ね、落ち着いて。ゆっくり話してみてよ」

憂「うっ…ぐすん、あ、あのね、いつも私お姉ちゃんに家事任せっきりで、申し訳無いと思って…」

唯「は?」

憂が私に家事を任せっきり?

憂「それでね、ひっく、今日はお姉ちゃんが帰って来る前に、ぐすっ…カレー作ろうと思ったのに…」

14: 2009/09/11(金) 21:40:25.12
憂に手を引っ張られ連れて行かれた台所は凄い事になってました。

唯「これ、カレー?」

憂「うん、頑張ったんだけど…」

鍋の中には真っ黒いカレー。

唯「ブラックカレー?」

憂「普通の、カレー…」

流しには野菜の切れ端と洗い物が散らばっていて、床は何故か水でビチャビチャ。
鍋の中には焦げたカレー。

15: 2009/09/11(金) 21:41:19.95
唯「とりあえず」

憂「とりあえず…?」

唯「片付けようか」

憂「うん…」

16: 2009/09/11(金) 21:42:01.52
憂「美味しい!やっぱりお姉ちゃんのオムライスは最高だよ♪」

憂が喜んで食べているオムライス。驚くなかれ、私が作ったんです。
二人で片付けをした後、私は途方に暮れました。
唐突に料理が下手になってしまった憂。
憂が御飯を作れ無くなってしまったら、
この家(といってもお母さんもお父さんも海外に行ってて私と憂の二人しか居ないけど)で料理出来る人は居ません。
これはもう店屋物しか無いなと受話器に手を伸ばした時、憂が突然

憂「お姉ちゃんのオムライスが食べたい!」

なんてキラキラした目で言い出したのです。

17: 2009/09/11(金) 21:43:14.61
唯「え…うん、わ、分かった!今からお姉ちゃんがオムライス作るよ!」

以外な事に、上手に作れました。包丁も上手く使えたし、何だか自分の体じゃないみたい。

憂「私もこれ位上手に料理作れたらいいのになぁ」

唯「あはは…あ、ご飯粒」

憂のほっぺに付いていたご飯粒を取ってそのまま自分の口に放り込みます。

憂「ふぇ…わ、うわわっ、お姉ちゃん!?」

唯「え、何?どうしたの?」

憂「だ、だって今、私のほっぺのご飯粒、食べ、あう~…」

顔を真っ赤にして、何か呟いてる。

唯「変な憂」

憂「お姉ちゃんの鈍感っ」

18: 2009/09/11(金) 21:44:13.19
お風呂に入って、自分の部屋のベットに横たわる。

唯「何かがおかしい、そんな気がした」

放課後の出来事。
澪ちゃんが突然私に告白して、りっちゃんもあずにゃんもムギちゃんも私が好きだという。
家に帰ったら帰ったで、憂が料理を出来無くなってて。
代わりに私が上手くなってる。

唯「まぁいっか、寝ちゃおー…」

疲れからか、目をつぶって数十秒で私の意識は途切れました。

19: 2009/09/11(金) 21:44:52.91
「―――だったよな~」
「私、――と――――です。」
「おいおい。まぁでも確かに―――――」

何か聞こえる。

「おっ、おい!」
「!」

何でそんなに驚いた顔をしてるの?

「そっかぁ。皆…」

「まて!おいっ!」

20: 2009/09/11(金) 21:45:42.51
唯「うわぁぁぁぁぁっ!…っはぁ、はぁ…ゆ…め…?」

唯「まだ5時…。うわ、寝汗でパジャマが…」

とりあえずシャワーを浴よう…。

唯「今の夢って…一体…」

22: 2009/09/11(金) 21:46:42.12
唯「うーいー!いい加減起きないと遅刻しちゃうよ~!!」

ダダダダッ、という音と共に憂が勢い良く階段を駆け降りてきます。

唯「あ、寝癖寝癖」

憂「ふぇぇ…ちょっと待っててお姉ちゃん、とかしてくる~!」

そう言うと、憂は急いで洗面所へと走って行きました。

唯(憂が寝坊なんて珍しーなぁ)

23: 2009/09/11(金) 21:47:53.48
憂「う~、ごめんお姉ちゃん。行こう!」

唯「急げ急げ~」

憂「ああああ、お弁当どーしよー!」

唯「作ってあるよ。はい」

憂「えっ!?わ、いつもごめんねお姉ちゃん…」

たまたま早く起きたから、昨日みたいに上手く料理出来るか試してみただけなんだけど。
というかいつも…?

唯(まさか本当に料理が上手になってるなんて。どーなってるんだろ)
唯「ほら、早く行こう?遅刻しちゃうよ」

憂「うんっ!」


24: 2009/09/11(金) 21:49:32.33
梓「あ、唯先輩に憂。おはようございます」

憂「梓ちゃんおはよー!」

唯「あずにゃんおはよーっ」

登校途中、二人で歩いているとあずにゃんが後ろから走ってきました。

梓「いやあ、朝から唯先輩の顔が見れてラッキーです。昨日は勝手に帰っちゃうんですもん」

唯「いや、だってあの状況じゃ…」

梓「まぁいいです。話は放課後に」

唯「な、なんか目が怖いよあずにゃん」

25: 2009/09/11(金) 21:50:58.24
梓「それよりいつもみたいに抱き着いて来てくれないんですか?」

いや、だってあんな事があった後だし気軽に抱き着きにくくなってしまったというか。

憂「梓ちゃん、私のお姉ちゃんはあげないからねっ!」

っていきなり何を言い出すのですか妹よ!

梓「憂、憂は所詮唯先輩の妹。血が繋がってるんだよ?」

憂「だ、だから何…?」

梓「唯先輩は憂の事、あくまで妹としてしか見れないって事」

憂「っ…!そ、そんな事ないもん!お姉ちゃんだって…」

朝から私を間に挟んで喧嘩しないでください。

唯(うう…皆見てる、恥ずかしい…)

26: 2009/09/11(金) 21:52:14.38
紬「そして放課後!」

唯「ムギちゃん、誰に向かって言ってるの?」

紬「ちょっと…」

律「唯!」

昨日と同じくお茶を飲んでいると、りっちゃんがいきなり私の名前を叫びました。

唯「な、何?」

朝からずっと一緒だったけど、何も言われないからてっきり今日は普通だと思っていたのに、

律「誰が一番好きか決めてくれ!!」

そんなことなかったみたいです。

28: 2009/09/11(金) 21:53:33.92
唯「誰が一番好きって、どういう…」

律「だから私と澪と紬と梓、誰と付き合うか決めてくれって言ってるの」

唯(あれ、付き合わなきゃいけないのは絶対?)

どうやら私はあずにゃん、澪ちゃん、りっちゃん、ムギちゃんの誰か一人と付き合わなきゃいけなくなってしまったみたい。もしかして昨日の会議の結果がこれですか?

唯「わ、私…」

29: 2009/09/11(金) 21:54:22.35
律「う~ん、このクレープ美味しいなぁ。あ、唯も一口食べるか?」

唯「食べるー。りっちゃんも私の食べていいよ~」

律「まっままっまじか!?唯とかっかかかかんかんせつきす…」

唯「…」

そうして私とりっちゃんは今、デートをしています。
いや、これは別にりっちゃんを恋人に選んだとかそういう訳では無くてですね。

30: 2009/09/11(金) 21:55:17.95
唯「わ、私には決められないよ~なんて…」

澪「やっぱりそうか」

唯「やっぱりって」

梓「唯先輩は優柔不断ですから、絶対そう言うと思っていました」

唯「はぁ、さいですか…」

紬「だから昨日私達で決めたの」

唯「な、何を?」

31: 2009/09/11(金) 21:56:41.91
りっちゃん達の話はこうだった。

まず、一日ずつ交代で私が軽音部の皆と放課後にデートをする。
初日がりっちゃん、二日目があずにゃん、三日目が澪ちゃん、四日目がムギちゃんという風に。
それで一緒に居て一番楽しかった人を選んで、その人が私と付き合う事になる…

33: 2009/09/11(金) 21:57:48.01
唯「ってやっぱなんかおかしいよ」

律「どうした唯?」

唯「いや…いいや」

その後はりっちゃんと楽器屋さんに行ったり買い物をしたりして、私が家に帰ったのは夜の8時。

唯「楽しかったけど疲れた…」

家に帰ると、憂がわざわざ玄関まで私を出迎えに来てくれました。

34: 2009/09/11(金) 21:59:10.63
憂「お帰りお姉ちゃん!」

唯「ただいまー」

憂「あの…それで、ご飯なんだけど…」

唯(あぁそっか。私が作らなきゃいけないのか)

憂「ホントにホントにごめんね。私が料理作れれば…お姉ちゃん、練習で疲れてるのに…」


35: 2009/09/11(金) 22:00:00.28
唯「いいよ、大丈夫。お姉ちゃんに任せなさい♪それに今日は練習無かったしねー」

憂「練習無かったの?でも帰ってくるの遅かったね」

唯「色々合ってね。ご飯作ろっか、憂も手伝って~」

憂「うん!」

唯(大変だけど、悪い気はしないなぁ。必要とされてるんだもんね)

…必要と、されてる。

37: 2009/09/11(金) 22:00:45.92
夕食を食べながら、今日あった出来事を憂に話します。

憂「えぇっ、軽音部の皆さんとデート!?」

唯「それで最後に、一緒に居て一番楽しかった人と付き合うんだって」

憂「つつ、つきあ…それって恋人!?」

唯「う、う~ん、そういうことになるのかな」

憂「お姉ちゃんが…私のお姉ちゃんが…」

40: 2009/09/11(金) 22:02:12.27
憂が箸を休めて、一人でぶつぶつ呟き出したかと思うといきなり机をバン!と叩きました。

唯「な、なに…?」

憂「そんなの許せない!お姉ちゃんの意志は丸っきり無視じゃない!」

それは…確かに。

憂「それに何か色々おかしいよ!」

唯(おかしいとは思うんだけどその場の勢いに押されちゃう私…)

憂「私、明日の放課後お姉ちゃんと一緒に音楽室まで行って皆さんに抗議する!!」

唯「えぇ…!?」

41: 2009/09/11(金) 22:03:33.54
翌日・放課後

私は音楽室の扉の前をうろうろしていました。

「私きっちり話をつけてくるから、お姉ちゃんは待ってて」

と、憂が音楽室の前に来るなり勢い良く扉を開けて、中に入っていっちゃったからです。
あれ、別に私も入って良かったんじゃ…。

43: 2009/09/11(金) 22:04:20.50
しばらくすると、憂とあずにゃんが音楽室から一緒に出て来ました。

梓「さぁ唯先輩、デートに行きましょう」

唯「えっ」

憂「お、お姉ちゃん。今日の、でっ、デートは何処に行くの?」

唯「あれぇ」

44: 2009/09/11(金) 22:05:12.07
梓「簡単に言うとですね」

3人で入った喫茶店。そこで憂がトイレに立った際に、あずにゃんがさっきあった事を話してくれた。

梓「憂が物凄い形相で音楽室に入って来て」

唯「ふむふむ」

梓「お姉ちゃんは私だけのものです!私と一生一緒に居るんです!!」

梓「皆さんの恋人になる事なんて絶対ありませんっ!と」

唯「げほっけほっ」

45: 2009/09/11(金) 22:06:52.35
あずにゃんの声真似が余りに似ていたのと、その憂が叫んだ内容に私は思い切りむせてしまいました。

唯「そ、そんな事言ったの?」

梓「はい。まぁ憂が来ることは予想してたんですけど…、どうするかまでは考えてなかったんです」

梓「そしたら『そんなに自信あるなら憂も参加してみる?』って、律先輩が」

唯「なるほど…」

47: 2009/09/11(金) 22:07:34.02
梓「私は反対したんですよ。今日は唯先輩と二人っきりのハズが。あ、戻ってきた」

憂「梓ちゃん、お姉ちゃんに何か変な話してないよね?」

梓「してないよ。うたぐり深いなぁ」

唯(単純に憂にも別の日を作れば3人でデートにはならなかったんじゃ…)

と思ったけど、疲れるのは私なので口には出さないでおこう。

51: 2009/09/11(金) 22:10:30.13
梓「あ、先輩、その使ったストロー下さい」

唯「いいけど…なんで?」

梓「家で使うんです」

唯「何に使うの?」

梓「家で使うんです」

唯「だから何に…」

梓「じっくり説明しますか?まずその唯先輩の唾液がたくさんついたストローの吸い口を私のちくいたたたた憂痛い痛い」

54: 2009/09/11(金) 22:11:31.86
憂「私だってお姉ちゃんのストロー欲しい!」

え、そっち?

梓「憂は一緒に住んでるんだからいいでしょ。」

梓「羨ましいなぁ。憂は唯先輩と家でも一緒に居れて」

梓「ま、でも唯先輩が私と付き合う事になったら憂と一緒に居るより私と一緒に居る時間の方が多くなるかもねー」

憂「…べー。お姉ちゃんは絶対私を選んでくれるもん!ね、お姉ちゃん!?」

唯(恥ずかしい…もう帰りたい…)

56: 2009/09/11(金) 22:12:42.91
梓「実は私、唯先輩に一目惚れして軽音部入ったんですよ」

唯「え、そうなの?」

梓「ステージで演奏してる唯先輩に心射ぬかれまして」

憂「あの時のお姉ちゃん、すっごいかっこよかったもんね!私も惚れなおしちゃったよ!」

唯「えへへ、そうかなぁ。…惚れなおし…?」

梓「それで軽音部入って唯先輩に猛アピールしようとしたんですけどね…。

梓「先輩方が3人共唯先輩のコト好きだって言うもんですから」

68: 2009/09/11(金) 22:32:26.08
唯「へ、へぇ、そうだったんだ…」

そういえば、りっちゃん達はいつ頃から私の事を、その、好きだったんだろうか。

梓「え、そもそも軽音部自体が唯先輩に惚れたあの3人がどうにかして唯先輩にお近づきになりたいと作った部なんですよ」

唯「えええええぇ!そうなの!?」

梓「今更ですか」

唯「今更って、えええぇ…」

69: 2009/09/11(金) 22:34:18.75
梓「先輩、今日は邪魔が居たけど楽しかったです」

憂「梓ちゃん、邪魔って私の事?」

梓「逆に憂以外に誰が居るの?」

憂「きっとお姉ちゃんにとっての邪魔は梓ちゃんだったんじゃない?」

梓「は?」

憂「私と二人の方が、お姉ちゃんはきっと楽しかったよ!」

梓「そっちが途中参加してきたんでしょ!!」

唯「ストップストップ。喧嘩はやめようよー」

憂「…ごめんなさいお姉ちゃん」

梓「む、唯先輩がそう言うなら。」

唯「もう~」

71: 2009/09/11(金) 22:35:06.13
梓「…唯先輩、いつも部活中私に抱きついてきますし」

唯「い、いきなり何?」

というか抱き着くのはスキンシップなんだけどなぁ。

梓「私の事好きなんですよね。だから最後は私を選んでくださいね!絶対です!」

唯「えーっと…」

憂「お姉ちゃん困ってるじゃない!梓ちゃん、ほら早く帰る帰る!」

梓「憂、押さないで。帰るから。…唯先輩」

72: 2009/09/11(金) 22:35:46.47
唯「何?」

梓「好きです」

あずにゃんは私の目を見てそれだけ言うと、大人しく帰って行きました。

憂「…お姉ちゃん、帰ろう」

唯「うん」

憂「お姉ちゃん。私もお姉ちゃんの事、好きだから」

唯「…うん」

好き、か。

74: 2009/09/11(金) 22:36:40.69

翌日

授業が終わって、いつも通り音楽室へ向かう途中に和ちゃんに声をかけられました。

和「あ、唯。やっと見つけた」

やっと、って事は私を探してたのかな。

唯「和ちゃん、何か久しぶりだね~。どうしたの?」

和「ちょっと生徒会の事で相談に乗ってもらいたくて」

唯「生徒会?私が相談に乗れる範囲なら…」

77: 2009/09/11(金) 22:38:26.73
和ちゃんが生徒会の事で私に相談なんて、珍しいなんてもんじゃありません。
いや、そもそもたいてい相談に乗ってもらうのは私の方だった訳で。

和「今回の部活動の予算配分の事なんだけどね」

唯「よさ…私そんなの全然わかんないよ!?」

和「唯はいつも的確なアドバイスくれるじゃない」

唯(いつも、的確なアドバイス…?)


79: 2009/09/11(金) 22:39:30.75
三日前から感じていた違和感。

『お姉ちゃんに家事任せっきりで』

唯「ねぇ…私がこの学校受かったのって和ちゃんのおかげだよね?和ちゃんが私に勉強教えてくれて…」

和「何言ってるのよ。丸っきり逆じゃない。私の方が唯に勉強を教えて貰ってたのに」

違う。違うよ和ちゃん。

和「唯が居なかったら、私今きっとここに居ないわ」

頭が痛い。
何かを忘れている様な気がする。

80: 2009/09/11(金) 22:41:03.39
「唯は――――と―――に―――だな」
「憂ちゃんも―――――――」
「そ、そんなこと…お姉ちゃんには―――――」
「まぁ確かにもうちょっと―――――かも」

和「い、唯!どうしたの?」
唯「っ…な、何でもない。私用があるから行くね!」
和「え、ちょ、唯!?」

私を呼び止める和ちゃんの声を無視して、音楽室へと走ります。

唯(あれ…何で私逃げてるんだろ…)

82: 2009/09/11(金) 22:43:08.94
音楽室では既に澪ちゃんが待っていました。
私達がデートに行ってる時も練習はしてるみたいで、澪ちゃん以外の皆も音楽室に居たけど。

澪ちゃんが見たい映画があると言うので、今日のデートは映画館です。
映画の内容は全然頭に入って来ませんでした。頭の中はずっと、さっきの和ちゃんの言葉で一杯だったから。

『私の方が唯に勉強を教えて貰ってたのに』

84: 2009/09/11(金) 22:45:40.94
唯「ねえ澪ちゃん、りっちゃんと澪ちゃんっていつから友達なの?」

映画を見終わった後に入った喫茶店で、私は澪ちゃんにそう聞きました。

澪「い、いきなりどうしたの?」

唯「ちょっと気になって」

澪「えっとね、律と私はな………」

唯「どうしたの?」

澪「いや、ちょっと待って。私と律は、えっと、えっと…あー、その…」

唯「…ごめん澪ちゃん、答えられないならいいよ。私今日は用事が出来たからもう帰るね」

澪「え!?おい唯、待ってよ!!」

86: 2009/09/11(金) 22:48:50.26
喫茶店から出てすぐに私は携帯を取り出して、アドレス帳からあずにゃんの番号を選択する。

プルルルル…
プルルルル…

数回のコールの後に、あずにゃんは電話に出てくれました。

梓「唯先輩、どうしたんですか?」

唯「ごめん、練習中だった?」

梓「いえ、丁度終わった所ですけど…」

87: 2009/09/11(金) 22:49:31.56
唯「じゃあ良かった。あずにゃんに聞きたい事があるんだ」

梓「何ですか?唯先輩のお願いなら必要以上にべらべら喋っちゃいますよ」

唯「ありがと。じゃあさ、あずにゃんが子供の頃の話、してよ」

梓「!」

唯「私が知らない、高校に入る前の事を何でもいいから」

梓「そ…そーですね。じゃ、じゃあ中学の時の事なんですけどね、あの、えと…」

唯「…やっぱいいや。変な電話してごめん」

梓「え、唯せんぱ――」

90: 2009/09/11(金) 22:50:47.98
翌日

私はベットに寝転んだままずっと考えていた。

憂が料理が下手になった理由。

和ちゃんとの思い出が変わっている理由。

皆が突然私を好きだと言った理由。

澪ちゃんやあずにゃんが過去の話を出来ない理由。



唯「これが私の夢、だからだ」


94: 2009/09/11(金) 22:53:36.48
律「おい、唯!出てこい!」

バンバンとドアを叩く音とりっちゃんの声。

唯「りっちゃん、今は授業の時間のハズだけど…」

律「憂ちゃんが、唯が昨日帰って来てすぐに部屋に引きこもって出てこないって泣きながら言うから」

紬「心配で学校抜けて来ちゃった。私、サボりなんて初めてでドキドキするわ」

唯「ムギちゃんまで…」

澪「ムギだけじゃないぞ」

梓「軽音部、全員居ます!」

唯「あずにゃん、澪ちゃん…」

95: 2009/09/11(金) 22:54:39.89
憂「お姉ちゃん、ぐすっ、ごめんね、私がダメな妹だから、っく、嫌気がさして、ひっく、部屋から出て来てくれないんだよね、うぅ…」

律「唯、どうしたんだよ一体。部屋から出て来て話をしてくれよ!」

唯「…憂、泣かないで。別に憂が悪い訳じゃないんだから。」
唯「そもそも、ダメな妹…今の憂、それは、私が望んだ憂なんだよ」

憂「えっ、それってどういう…」

唯「澪ちゃん、りっちゃん、ムギちゃん、あずにゃんはもう分かってるんだよね」

梓「…唯先輩」

唯「私はどうすればいいんだろーね、あはは…」

112: 2009/09/11(金) 23:09:55.84
その日、私はたまたま音楽室に遅れて行ったんだった。

「あの~」

「お、憂ちゃんじゃん、どうしたんだ?」

「たまにはお姉ちゃんが部活してる所を見てみたくて、来たんですけど…」

「大歓迎よ♪でもまだ唯ちゃん、来てないの…」

「あ、そうなんですか」

113: 2009/09/11(金) 23:10:36.25
「りーつー!」

「うわっ、和!?」

「あんたまた講堂の使用の申請出してないでしょ?」

「は!?何やってんだよ律!」

「律先輩、前にもそんな事ありませんでしたっけ…」

「あー…、まぁとりあえず和も憂ちゃんもお茶でも飲んで落ち着こう!」

「憂ちゃんは初めから落ち着いてるだろ…」

115: 2009/09/11(金) 23:14:45.93
音楽室には何故か和ちゃんと、憂が居て。
楽しそうにお茶してた。

「そういえば、学祭前に憂ちゃんが唯の真似してギター弾いた事あったけど、すげぇ上手かったよな~」

「唯先輩が風邪引いた時の話ですね」

「確かに上手かったな、あれは…」

「私、是非憂と一緒にやってみたいです!」

「確かに私も憂ちゃんと一緒に演奏してみたいかも」

私の話をしてたから
皆が私のコト、どう思ってるか気になって
私はしばらくドア越しに
皆の会話を聞いていようと

116: 2009/09/11(金) 23:18:15.43
「そいうえば、唯ってよくこの学校入れたよなぁ」

「お前も人の事言えないだろー…」

「受験前はお姉ちゃん、ずっと和さんに勉強教えてもらってたんですよ」

「あぁ、そうだったわねー…」

「じゃあ和が居なかったら、唯は今ここにはいなかったのかもな~」

119: 2009/09/11(金) 23:22:00.74
「唯は本当と憂ちゃんと和に頼りっぱなしだなぁ」

「そういえば、憂って家の事全部一人でやってるんだよね?」

「お、お姉ちゃんも手伝ってくれるよ!」

「でも唯ちゃん、家事あまり得意そうには見えないわよね」

「憂ちゃん、毎日夕食も作ってるんだ?」

「あ、はい、親が居ない時は…。」

120: 2009/09/11(金) 23:26:59.91
「なんだ、大変だなぁ…。唯も料理が出来ればいいのに」

「憂ちゃん、自分の時間犠牲にしてるコト多いんじゃないか?」

「そ、そんなこと…で、でも私に何かあった時、家事が出来ないのは確かに心配です…」

「まぁもうちょっと唯にはしっかりして欲しいかも、ね」

121: 2009/09/11(金) 23:27:52.64
そして私は聞いたんだ。

「憂ちゃんが居たら、唯は要らないかもな~」

笑いながら言っていたけど
その一言は
私の胸を深く抉った

122: 2009/09/11(金) 23:31:52.18
私は音楽室に入って、笑いながら言ったんだ。

「そっかー、私要らない子だったんだ。」

「今まで気付かなくてごめんね!」
「私、軽音部やめるよー。代わりは憂がいいよね!」
「じゃあ皆、頑張ってね」
「頑張って…」

その時皆どんな表情してたっけ。
良く覚えてない。

124: 2009/09/11(金) 23:35:20.75
後ろの方で私を必氏に呼び止める声が聞こえたけど
私は無視して走り続けた。
何処に向かってたんだろ。
もう私の居る場所も無いのに。
足は自然に家の方に向かっていたのかも知れない。

私は信号を無視して
トラックに轢かれた

127: 2009/09/11(金) 23:43:27.11
唯「あぁ…思い出したくないのに全部思い出しちゃった」

ここは私が望んだ世界。

りっちゃんもあずにゃんも澪ちゃんもムギちゃんも
私のコトが大好きで

私が和ちゃんに勉強を教える立場で

憂は私に頼り切ってて

誰もが私を必要としてる
誰も私の悪口何て言わない
私の望んだ世界


128: 2009/09/11(金) 23:48:04.12
澪ちゃんやあずにゃんが過去の話を出来ない理由。
当然だ。
だってこれは私の夢。
だから、私が知らない話を出来るハズが無い。

今、私はどんな状況なんだろうか。
今頃病院のベットかな?
生きてるということは何となく分かる。
だって夢を見れるんだから。



130: 2009/09/11(金) 23:52:18.74
気付くと、りっちゃん達が私の部屋に入ってきていた。

唯「私はこのまま夢を見ていていいの?」

律「そうだ、これは唯の夢だ」

紬「だけど私達が唯ちゃんのコトを好きなのは間違いじゃないわ」

梓「いいじゃないですか、夢でも」

澪「だって現実の世界では、唯は必要とされてない」

憂「だけどこの世界の私達はお姉ちゃんを必要としてる」

133: 2009/09/12(土) 00:00:02.97
唯「そっか…そーだよね。じゃあ私はこのまま夢を見続けてるよ」

律「そっか…!」

梓「じゃあ今から私とデートしましょう唯先輩!」

澪「は!?何言ってんだ梓!」

紬「そうよ!まだ私、唯ちゃんとデートしてないの!ほら、唯ちゃん行こう!」

憂「皆さんダメです!!お姉ちゃんは私のお姉ちゃんなんです!!」

唯「あはは…」

唯(本当にこれで良かったのかな・・・)


135: 2009/09/12(土) 00:08:54.04
病室

律「おい!唯!目を覚ましてくれよ!なぁ!!」

澪「律、やめろ…やめろよ…他の病室に迷惑だろ…うぅぅぅ…」

律「なぁ唯!やっぱり私達にはお前が必要なんだよ!!」

紬「うぇ…ひっぐ…ううう…」

律「唯!唯!私、あんなこと言っちゃたけど、あんなの軽い冗談っていうか…!」

律「だからお願いだよ…目ぇ…目を覚ましてよ…うぇ…うぇえええええん…」

憂「お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん」

手術自体は成功したけど、唯先輩が目を覚ます事はありませんでした。
憂は、唯先輩が事故に会った日から何も食べずただひたすらお姉ちゃん、とだけ唯先輩の横でつぶやき続けています。

梓「先輩…」

おしまい

136: 2009/09/12(土) 00:10:04.77
>>135
ただこれがやりたいがためだけにbadendにした
唯が目覚めないでりっちゃんが泣き叫ぶのがとにかく書きたかった
happyの方はどうしよ

137: 2009/09/12(土) 00:10:41.73
バッドエンド

138: 2009/09/12(土) 00:11:12.57
泣き叫んだ後目を覚ませばHAPPYじゃね

152: 2009/09/12(土) 02:03:01.25
憂「いやぁ…今日はあっついねぇ…」

唯「そだね…溶けちゃうよ…」

憂「お姉ちゃん、アイス持ってきたよーっとと」

唯「わわっ、大丈夫憂!?」

憂「だいじょぶだいじょぶ。ちょっとフラッとしただけだよー」

唯「ホント?熱中症?」

憂「え゛ッ!?」

153: 2009/09/12(土) 02:05:04.18
憂「おおおお、お姉ちゃん?」

唯「ん、どうしたの?」

憂「あの、その、いきなりすぎるよぉ」

唯「ふぇ、何が?」

憂「わ、私も嫌じゃないけど、流石に心の準備というか…」

唯「?」

憂(お姉ちゃんたら…いきなり、「ねぇ、チューしよう?」なんて…)

154: 2009/09/12(土) 02:09:09.25
唯「憂、アイス溶けちゃうよ~」

憂「へっ?あ、あぁごめんなさい。はい、お姉ちゃん」

唯「ありがと!」

憂(お姉ちゃんの唇柔らかそうだなぁ…)

唯「ん~アイスうまうまぁ」


156: 2009/09/12(土) 02:13:50.66
憂(あぁ…どうしてあんなにお姉ちゃんは可愛いのかなぁ…)

唯「ちべたぁ♪」

憂(まさかお姉ちゃんの方からちゅーして、何て…)

唯「ん…うい?」

憂(あああどうしよどうしよ私本当にキスしちゃったら幸せすぎて氏んじゃうかも)

唯「憂!アイスアイス!手がベチャベチャだよ!」

158: 2009/09/12(土) 02:16:27.11
憂「っえ!?うわ・・・ホントだ…」

唯「もう…憂ったら…はむ」

憂「いっひゃぁあ!?」

唯「まむもむ…憂の指、あまぁい」

憂(おおおおおねねねねちゃが私の指をなめてててて)

159: 2009/09/12(土) 02:18:15.52
唯「憂の指、おいしかったよ!」

憂「ありがとうございますっ!!」

唯「え、何が?」

憂「あ、えっと、何でもないよ~…あはは…」

憂(まさかの事態に思わずお礼を言ってしまった…)

160: 2009/09/12(土) 02:20:48.23
唯「憂が持ってきてくれたから、アイスの棒は私が捨ててくるね~」

憂「ありがとうお姉ちゃん」

唯「お礼言われる程の事でもないですぜ、へへへ」

憂(何て言うか、仕草の一つ一つが可愛い…)

憂「…お姉ちゃんが舐めてくれた指…はむっ」

憂「お姉ちゃんの味がする…!」

憂「…どんな味だよ」

161: 2009/09/12(土) 02:23:55.29
憂「よし、お姉ちゃんが戻って来たらちゅーokって言おう!」

憂「お姉ちゃん、きっとファーストキスだよね…!」

憂「ファーストキスを私に捧げてくれるなんて」

憂「お姉ちゃん…責任は取るよ!」

憂「お姉ちゃんは一生私が面倒みるからね!」

唯「う~い~」

憂(キタッ!)


162: 2009/09/12(土) 02:26:07.71
憂「おおおおお姉ちゃん私なら心の準備はでk」

唯「シャワー浴びてくるね~」

憂「え…」

唯「汗かいちゃって気持ち悪いから、水浴びたいな~って」

憂「あ、はい、いってらっしゃい…」

憂「あれ~?」


163: 2009/09/12(土) 02:28:29.03
憂「お姉ちゃんから誘ってきたのに何で?」

憂「…そうか!キスする時に体が凄い近づくから」

憂「汗の匂いが気になってシャワーを浴びる、と」

憂「そういうことなんだねお姉ちゃん…!」

166: 2009/09/12(土) 03:05:06.79
憂「お姉ちゃんたら…そんなコト気にしなくていいのに…」

憂「むしろお姉ちゃんの汗の匂いなら大歓迎だよ!」

憂「あ、お姉ちゃんがここまで気を使ってくれてるんだ」

憂「私も万全の態勢で臨まなきゃ」

憂「とりあえずリップ探そう!」

167: 2009/09/12(土) 03:08:41.89
えー熱い時期になると、熱中症で倒れる人が多くなりますね
予防にはただ単に水分を取っていればいいというわけではなく
適度な塩分の摂取も必要になります

憂「…ニュース、ねっちゅう、しょう」

憂「ねっ、ちゅうしよう」

憂「熱中症…」

憂「うわああああああああ!!恥ずかしい間違い!」

唯「ふう~さっぱりした」

憂「私もシャワー浴びる!」

唯「憂!?走ってっちゃったし。そんなに憂もシャワー浴びたかったのかな」

168: 2009/09/12(土) 03:10:52.66
憂「ふぅ…冷水浴びたら何か落ち着いた…」

唯「あ、憂!」

憂「隣座ってもいい?」

唯「いいよ~」

憂「ありがとー」

唯(…ふわっって良い匂いがした。憂の…匂い?)

169: 2009/09/12(土) 03:13:21.30
憂「お姉ちゃん、アイスもう一本食べる?」

唯「とっ、とりあえず今はいいや!」

唯(ち、近いよ憂~。ソファは広いんだから、こんなに近くに座らなくてもぉ!)

唯(同じシャンプー使ってるのに、何で憂からはこんなにいい匂いが…)

憂「ふぅ…」

唯(な、何だかドキドキしてきたよ~)

唯(う、憂は妹なのにぃ…)

170: 2009/09/12(土) 03:14:41.68
唯「ね、ねぇ憂?」

憂「どうしたのお姉ちゃん?」

唯「ね、ちゅー…しよっか?」

憂「大丈夫、さっき水分も塩分もしっかり取ったから!!」

唯「えっ」

憂「えっ」

おしまい


171: 2009/09/12(土) 03:15:44.22
今度こそ寝よう、うん
お休み
ちなみに元ネタは夕日ロマンス
オモシロイから是非読んでみて

172: 2009/09/12(土) 03:27:29.83
お疲れだ

次回作にも期待

173: 2009/09/12(土) 03:59:10.40
次はハッピーエンドを頼むぞ

引用元: 唯「ゆめおち!」