パタパタパタ

憂「お姉ちゃんごめーん！夕飯すっかり忘れてた！」

唯「うん･･･あ、私も手伝うよ」

憂「ごめんね、お姉ちゃん」

ﾋﾟﾛｰﾝ♪

憂「あ、メールだ」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

唯「憂？」

憂「あーごめんねお姉ちゃん。ちょっと作ってて」

唯「･･･うん」

唯「あ！いけない、お魚焦がしちゃった･･･」

唯「あぁ、今度は野菜炒め焦げちゃった！」

唯「う～い～助けて～！」

憂「･･･ん？」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

唯「･･･」

唯「何でもない･･･」

唯「憂ーできたよー」

憂「あ、私いらないや。もう寝るね。おやすみ～」

唯「あ･･･うん、おやすみ～」

唯「はぁ･･･いただきます」

唯「この魚焦げてて苦い･･･」

唯「この野菜ももう苦くて食べられないや･･･」

唯「ごちそうさまでした」

唯「え！？もう12時？まだやることいっぱいあるのに！」

AM2:00
唯「疲れた･･･おやすみなさい･･･」

翌朝

唯「ふわぁー･･･よく寝た･･･」

唯「そういえば自力で起きられるのなんて久しぶりじゃない！？」

唯「う～い～♪おはよー！」

シーン

唯「？」

ふと時計に目をやる

AM　8:00

唯「ち、遅刻だぁー！」

学校

唯「はぁ･･はぁ･･何とか間に合った･･･」

唯「憂が起こしてくれないなんて･･･何でだろう･･･」

律「唯ー、おはよー！」

唯「あ、りっちゃんおはよう」

律「ん？どうしたんだ、顔色悪いぞ？」

唯「うん、ギターの練習してたから寝不足なんだ！」

律「おいおい、大丈夫か･･･？」

唯「もちろん！元気100倍！」

律「ム！じゃあ私は元気1000倍！！」

唯「あ～！りっちゃんずるーい！」

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

律「ちぇ、もう授業か」

>>16スレタイは「！」以前に根本的に間違えた。


･
･
･

律「うぉー！！やっと終わったぜ！唯ームギー部活行こーぜ！」

紬「は～い」

唯「･･･おいっす･･･」

律「どうしたんだよ唯、寝不足にしては随分顔色悪いぞ？」

紬「1日中様子おかしかったし何かあったの？」

唯「うん、言いにくいんだけど･･･実はね･･･　･･･　･･･」

律「憂ちゃんが･･･」

紬「携帯依存症･･･」

唯「それでなんか精神的に疲れてるって言うか･･･（多分朝も携帯いじって起こし忘れたんだろうなあ）」

律「まあ、無理するなよ。今日は練習休め」

紬「休養も大切よ？」

唯「りっちゃんムギちゃんありがと。じゃあお言葉に甘えさせてもらうね」

律「じゃあお大事に～」

自宅

唯「憂、まだ帰ってないんだ」

唯「今のうちに夕飯の準備しておこう！憂ビックリするぞ･･･」

唯「冷蔵庫ちゃん今日の夕飯はどうしましょう？？」ｶﾞﾗｯ

唯「･･･何もないや･･･」

唯「そうだ、憂に買ってきてもらお！」

ﾋﾟﾎﾟﾊﾟ

唯『あ、もしもし？』

憂『お姉ちゃんどうかしたの？』

唯『今日の夕飯のおかず買ってきてくれないかな？』

憂『･･･今日はカップ麺でいいよ。家にあるよね？」

唯『あ、一応･･･』

憂『じゃあそれで決まり！じゃあね～』ﾌﾟﾁｯ

唯「･･･」

数時間後

バタッ

唯「ういーお帰りー」

憂「うん、ただいま」

ﾄﾝﾄﾝﾄﾝ

唯「また部屋で携帯か･･･」

唯「もう8時過ぎてるし私も寝よ･･･」

唯「･･･ういーおやすみー」

憂「zzz」

唯「寝てるのかな･･･」

ガチャッ

唯「･･･寝てる」

ﾋﾟﾛﾘｰﾝ♪

唯「！？」

唯（メール･･･）

唯（･･･）

唯（憂･･･ゴメンね･･･）ﾊﾟｶｯ

唯「･･･澪ちゃんから？どうして？」


唯「な、何これ･･･」

その文面は目を疑うものだった。

『唯さ、今日練習サボったんだよね。ホントにダメなヤツだよね。
　
　憂ちゃんがいつも愚痴こぼすのもよく分かるよ（笑）』


唯「そんな･･･」

憂「お姉ちゃん･･･」

唯「！！！」

憂「人の携帯勝手に見るなんて･･･最低･･･」

唯「憂！これには訳ｇ

憂「言い訳なんて聞きたくない！出てって！」

バタン！

唯「うぅ･･･」

唯「何でこんなことに･･･」

あのメールも氷山の一角に過ぎないことは明確でした。
翌日、私はりっちゃんとムギちゃんに相談しました。

律「マジかよ･･･通りで最近澪の様子がおかしいわけだ･･･」

唯「どういうこと？」

律「あいつ最近変なことばっかり言うんだ･･･特に唯のことを」

唯「そんな･･･」

紬「そういえば、澪ちゃん最近部活でも携帯ばっかりいじっているわね」

律「とにかく、今日澪に直接聞いてみようぜ･･･」

唯「え･･･でも･･･」

律「学祭も近いんだ！このままの状態で演奏なんてしても意味無いだろ！唯だって嫌だろ？」

唯「うん･･･」

律「じゃあ今日、この私がビシッと言ってやるよ」

唯「ありがとう」

音楽室

律「おいーっす」

澪「おう」

紬「こんにちは」

澪「おう」

唯「ちーっす」

澪「･･･」ﾋﾟｸｯ

律「ど、どうしたんだよ澪～、様子がおかしいゾ☆」

澪「別に･･･ちょっと寝不足でさ」

唯「へぇ～澪ちゃんも？私も寝不足なんだ～！」

澪「･･･そう」

唯「･･･」

紬「そ、そうだわ！お茶にしましょう！」

律「そ、そうだな！」

唯「わーい！今日のお菓子は何だろ～？」

梓「唯先輩はしゃぎすぎです！」

澪「･･･練習しようぜ」

律「まあ、少しくらいゆっくりしようぜ」

唯「そうだよ澪ちゃん！ほら、このお菓子おいしいよ？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

澪「唯、お前が今一番練習しなきゃいけないんじゃないの？」

澪「技術的にもみんなよりヘタなんだからさ」

律「おいおい、いくらなんでもヘタだなんて」

唯「りっちゃん･･･仕方ないよ、本当のことだし･･･」

唯「みんな、練習しよう！」

律「わ、わかったよ」

梓「そうですね･･･」

紬（あら･･･お菓子･･･）

ｼﾞｬｰﾝ!

梓「唯先輩、大丈夫ですか？こんなにミスするなんて珍しいですね･･･」

唯「な、何ともないよ！ちょっと学祭が近くて緊張してんのかな～」

澪「唯さぁ、ミス連発してやる気あるのか？」

律「まあまあ、唯だって頑張ってるんだから」

澪「律は関係ないだろ！」

律「は？私だって軽音部の一員なんだよ。関係あるに決まってるだろ！」

澪「何だよ！じゃあ文句でもあるのか？」

律「はっきり言わせてもらうよ」


律「･･･お前さ、唯に嫌がらせみたいなことばっかりして何のつもり？」」

澪「嫌がらせ？本当の事言ってるだけだろ」

梓「ま、まあまあ落ち着いてください」

律「梓、ちょっとごめんな」

梓「･･･」

律「澪、とにかくお前だって唯の事言えないんじゃないか？澪だって唯にイラついてばかりで全然集中できてないぞ？」

律「だから少しのミスにいちいちキレるのはよそうぜ」

唯「りっちゃん･･･」

澪「･･･何で私ばかり責められなくちゃいけないの！？」

律「別に責めてるわけじゃ･･･」

唯「そ、そうだよ澪ちゃん！りっちゃんの言うとおりだよ！」

澪「原因は唯なんだからな？大した技術もないくせにチームの輪まで乱しやがって！」

律「おい澪！輪を乱してるのはお前だろ！」

澪「私が？どうして！無責任で自堕落な部長が偉そうに言えた事じゃないから」

律「確かに私はダメな部長だよ！でも唯にいちいち突っ掛かるのは納得いかない」


澪「簡単なことだよ」

澪「唯が私の親友を奪ったから」


唯「！？」

律「･･･」

澪「律･･･お前分かってるんだろ。自分が唯とばかり仲良くなって私とは疎遠になりつつあることを」

律「疎遠だなんて･･･こうやって一緒に軽音部でやってるじゃないか！」

澪「そんなんじゃただの部員同士だ！」

紬「･･･」

律「だからそんなことないって！」

澪「とにかく！全部唯が悪いんだよ！」

唯「･･･」

律「おい澪！言いがかりもいい加減にしろよ！」

唯「りっちゃんもういい！」

律「唯･･･？」

唯「澪ちゃん、こんな大事な時に迷惑かけてごめんね。私、学祭終わるまで部活には来ない。ギターならあずにゃんの方が上手いしね」

律「唯･･･」

梓「そんな･･･」

澪「あっそ」

澪「そっちの方が軽音部のためだから。律だってそのくらいは分かるでしょ？」

律「分からないよ！唯、お前本当にそれでいいのかよ！」

唯「うん･･･全部澪ちゃんの言うとおりだよ･･･」

律「そんなことないのに･･･」

唯「じゃあ私帰るね･･･」

律「ゆ、唯！」

バタン！

澪「さて、癌も消えたし練習再開しようぜ。唯のかわりに梓、リードギターもやっておいてくれ」

梓「で、でも」

澪「嫌？」

梓「い、いえ･･･分かりました」

澪「よーし！始めるか！」

律「なあ･･･」

澪「どうした？」

律「澪･･･どうして憂ちゃんとメールしてるんだ？」

澪「！」

澪「な、何だよ、メールくらいしてたっていいだろ」

律「なあ、正直に話してくれよ･･･」

律「お前が私のことを親友と思ってるんなら･･･いいだろ？」

澪「･･･分かった」

律（よっしゃ･･･！）

澪「この前のことなんだけど･･･」

･
･
･
澪「はあ･･･今日も律とあんまり話せなかったなあ･･･」

澪「ん？あれは、憂ちゃん？」

澪「どうしたんだろう、元気なさそうだな」

ﾎﾟﾝ

憂「！」ﾋﾞｸｯ

憂「あ、澪さん！」

澪「いや～、ちょっと見かけたから･･･」

澪「それより、憂ちゃん元気なさそうだな。どうしたんだ？」

憂「いや、今両親が旅行中なので家事は全部私がやってるんです」

澪「だろうな」

憂「それでちょっと疲れが溜まっちゃって」

澪「唯に言ったのか？」

憂「いえ、最近お姉ちゃん帰るの遅くて･･･最近練習大変だって言ってたし･･･」

澪（練習はそんなに遅くまでやってないんだけど･･･）

澪（そうだ！そういえば律が一緒に喫茶店行ったりゲーセン行ったりしてるって言ってたなあ）

澪「！」

澪（これはチャンスじゃないか･･･？）

澪「おっかしいなあ･･･」

憂「何がですか？」

澪「最近はそんなに遅くまで練習してないんだけどなぁ･･･」

憂「え？そうなんですか？」

澪「うん。おかしいなあ･･･あれ、律からメールかなぁ？」

澪「何々･･･え～！律のやつ、今日も唯と遊んで帰るって～！？ホントに仲良しなんだなあ」ﾁﾗｯ

憂「お姉ちゃん、嘘ついてたんだ･･･」

澪「嘘つくなんて本当に悪いやつだなあ（この調子だ！）」

憂「うぅ･･･ごめんなさい･･･今日は帰りますね･･･失礼します」

澪「おう」

澪（作戦成功･･･！）
･
･
･

澪「それ以来私は唯の日頃の行動や悪口を憂ちゃんにメールで吹き込んだ」

紬「それで憂ちゃんは依存症に･･･」

澪「依存症？」

律「そうだよ。お前が頻繁にメールを送りつけるから憂ちゃんはすっかり携帯依存症になっちゃたんだよ」

律「神経質な憂ちゃんのことだ、わざわざ律儀に返信してたんだろうな」

澪「フフ･･･馬鹿な奴ｗでも所詮は唯の妹だしそんなもんだよねｗ」

紬「酷い･･･」

律「最低･･･」

自宅

唯「グスッ･･･私、どうしよう」　

唯「澪ちゃんにも憂にも見放されて･･･ダメ人間だ･･･」

ﾄﾝﾄﾝﾄﾝ

唯「あ、憂だ！昨日のこと、謝らなきゃ･･･！」ﾊﾞｯ

唯「憂！」

憂「何？」

唯「昨日はごめんなさい！」

憂「･･･」

唯「あの･･･最近憂が携帯ばっかりいじってるからつい気になって･･･」

憂「･･･内容･･･」

唯「え？」

憂「メールの内容は見たの？」

唯「･･･うん」

憂「その顔だと澪さんに何か言われたんでしょ。大方ヘタクソだから帰らされたとかそんなのだと思うけど」

唯「当たり･･･学祭終わるまで音楽室には行けないんだ･･･」

憂「･･･」

憂「」ｽﾀｽﾀ

唯「待って！」

憂「今度は何？」

唯「な、何で憂は澪ちゃんとこんなメールしてるの？」

憂「･･･」


憂「お姉ちゃんが･･･嫌いだから」

唯「ど、どうして･･･」

憂「自己中心的だしその自慢の天然も実は作り物なんじゃない？」

唯「そ、そんなことないよ･･･」

憂「はぁ･･･やっぱり自覚してないんだ･･･でもそんなことも気にせずのうのうと生きているお姉ちゃんが憎くて仕方なかった」

唯「･･･」

憂「そしてようやく分かったの。私が辛い思いしてるのは全部お姉ちゃんのせいだって･･･」

憂「何でもかんでも面倒なことは全て私の仕事･･･そうでしょ？」

憂「そんな時、私に話しかけてくれてのが澪さん」

唯「･･･」

憂「何でも相談に乗ってくれるからって。最初はメールでたまにやりとりしてるだけだった」

憂「でもある日、澪さんがお姉ちゃんの悪口を言い出したの」

憂「同じことを感じていた私は澪さんとそういうメールを繰り返すようになった」

憂「それが私の携帯依存症への入り口」

憂「だけどもうここから抜けられない。澪さん、本当に怖い人だもん」

唯「？･･･それってどういうこｔ

ﾋﾟﾛﾘﾛｰﾝ♪

私の言葉を遮るように憂の携帯が鳴った。
これも恐らく澪ちゃんからのメールなのであろう･･･

憂「あれ、梓ちゃんからだ！」

唯「！？」

憂「見たい？」

唯「う、うん･･･」

あずにゃんならきっと私の味方･･･


『私、学祭で唯先輩の代わりにリードギターやることになったんだ！ホントに唯先輩がバカで助かったよ。

　それに比べて澪先輩は優しくて憧れの先輩って感じ！まだ1年生の私なんかでも信頼してくれてる。

　憂のお姉さんも澪先輩みたいな人なら良かったのにね』


唯「嘘･･･」

ﾋﾟﾛﾘﾛｰﾝ♪

憂「あれ？今度は律さんと紬さんからだよ？どうしたんだろうね、お姉ちゃん♪」



おしまい

がくぜん

え？

女子って怖い((((；ﾟДﾟ))))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ