1: 2012/12/23(日) 10:46:59.16

長門「朝倉涼子、今日はクリスマスイブ」

朝倉「そうね」

長門「今年は自宅でサンタさんを待つよう言われた」

朝倉「涼宮さんに?」

長門「そう」

長門「彼を除いて他の団員は記憶していないが、
   去年私は彼らに迷惑をかけた」

長門「今年は彼らにプレゼントを配って恩返しすべき」

朝倉「……長門サンタね」

長門「そう」キラキラ

2: 2012/12/23(日) 10:52:37.91

朝倉「……それで、私に協力してほしいの?」

長門「できれば協力して欲しい」

朝倉「仕方ないわね、協力してあげるわ」

長門「感謝する」

朝倉「私は何をすればいいの?」

長門「サンタと言えばソリ、ソリと言えばトナカイ……そうトナカイがいない」

朝倉「ちょ、ちょっと長門さん、ま、まさか私がとn」

長門「私がトナカイ役をやるからサンタとしてプレゼントを配って欲しい」

朝倉「……それじゃあ本末転倒でしょうに……」

長門「迂闊」

3: 2012/12/23(日) 10:58:41.00

朝倉「トナカイもそうだけど配るプレゼントはあるの?」

長門「心配ない。現地で影響が出ないレベルで情報操作する」

朝倉「ならトナカイも情報操作したらどう?」

長門「……情報連結を解除する時が悲しくなる」

朝倉「そんなこと考えてたの?その時は私がやるからいいわよ」

長門「そういう問題ではない。消滅するトナカイがかわいそう」

朝倉「じゃあどうするのよ。……私はやらないわよ」

長門「トナカイに似ている鹿を使う」

朝倉「鹿なら消えても悲しくないわけ?」

長門「奈良に行けば会える」

朝倉「……そう」

4: 2012/12/23(日) 11:07:32.17

朝倉「じゃあ、私がソリを作るから、長門さんは鹿をお願い」

長門「分かった。朝倉涼子、少し奈良に行ってくる」

朝倉「え、長門さん!情報操作してよ!奈良からとってきた鹿は消したらダメよ」

長門「迂闊」

朝倉「もう、あwせdrfgb」シュイーン

朝倉「はい、ソリできたわよ。長門さんは?」

長門「終わっている」

ビィー ベィー ビィー メェー

朝倉「多いし!!なんか違うのもいるわよ!二匹でいいわよ」

長門「……この子達を消してしまうの?」

朝倉「……仕方ないじゃない……」

長門「そう、wsdfyghn」シューン メェー

朝倉「あっさりいくのね。というよりさっきの中にトナカイいたような……」

5: 2012/12/23(日) 11:12:01.43

長門「サンタコスチューム」

朝倉「あぁ、それもありましたね」

長門「せdrfyrytb」

朝倉「え、私に、ってこれただの赤い服よ!帽子にいたってはカー○のじゃない!」

長門「似合っているので問題ない」ピッチリ

朝倉「言ってる割に自分はサンタコスしてるのに」

朝倉「……でも帽子だけやっぱり同じなのね……」

6: 2012/12/23(日) 11:16:19.97

長門「わsdfghj」

朝倉「ん?」モッサリ

朝倉「キャーー!!なんでひげはやすの!?」

長門「サンタさんにはひげがついている。私は見た」

朝倉「女サンタには必要ありません!scvgbhj」シューン

長門「迂闊」

朝倉「どうしたの?」

長門「鹿では空を飛ぶことができない……」

朝倉「……情報操作があるでしょ。それにトナカイだって空はとべないわよ」


7: 2012/12/23(日) 11:20:15.32

長門「えsvgjgふj」ピュイーン

長門「これで空を飛べる怪しい鹿になった」

朝倉「もっと他に言い方あったでしょ……」

長門「例えば?」

朝倉「え!?えーっと……『聖夜に飛ぶ奇跡の鹿』とか?」

長門「失望した、早く行くべき」

朝倉「ごめんなさい……」

長門「……中二病」ボソッ

朝倉「そ、そんなんじゃないわよ!!」

8: 2012/12/23(日) 11:26:26.12

長門「乗り込んで」

朝倉「よいしょっと、乗り込んだわ」

長門「それでは……」パァン!!

朝倉「まって長門さん、なぁにその鞭?」

長門「?これで鹿の勢いをつける」

朝倉「消すのをためらうのにそれはためらわないのね」

朝倉「手綱を引けばすすんでくれるわよ」

長門「了解した、それでは……」ギュッ

長門「メリークリスマース」ダッ

バッリーーーン!!!!

朝倉「ええぇぇ!!!窓割って出て行くの!!?危なすぎるでしょ!!」

長門「平気」ドクドク

朝倉「結構刺さってるし……」

9: 2012/12/23(日) 11:26:51.73

休憩します

10: 2012/12/23(日) 12:32:59.91

長門「まずは朝比奈みくるの家から」

朝倉「ああ、あの未来人さんね」

長門「そう」

朝倉「プレゼントは情報操作と言ったけれど、何が欲しいか分かるの?」

長門「問題ない、枕元に手紙がおいてあるはず」

朝倉「それならいいけど……」

長門「どうかした?」

朝倉「未来人さんとか、超能力者君は大丈夫と思うわ。
   けど、涼宮さんとかキョン君のお願いが無理難題じゃないかなぁって」

長門「……その時はその時」

朝倉「なんにも考えてないのね……」

11: 2012/12/23(日) 12:40:08.88

長門「もうすぐで到着する」

朝倉「あのマンションね。……どうやって入るの?」

長門「心配ない、しっかりつかまって」

朝倉「まってまって!!突っ込んだら起きちゃうでしょ!それ以前にそんな入り方ダメよ!」

長門「そう……。!サンタは煙突から入るはず」

朝倉「マンションよ」

長門「……しっかりつかまって」

朝倉「突入はなし!!せrdtfdtfg。これでフィールドを展開したから
   ゆっくりベランダに入りましょ」シュイーン

長門「……鹿たちが入れない」

朝倉「rdtfyつyhk。……浮いといてもらいましょう」シュイーン

12: 2012/12/23(日) 12:54:15.80

長門「あygsrdtfy」ガチャリ

朝倉「おじゃましまーす」

長門「失礼する」

朝倉「かわいい部屋ね、女の子らしくて」

長門「私の部屋と互角に渡り合える」

朝倉「あなたなにも置いてないじゃない」

長門「そんなことはどうでもいい、プレゼントを確認する」

朝倉「自分でいったくせに……」


 『サンタさんへ 新しいお茶セットが欲しいです 朝比奈みくる』


朝倉「へぇ、偉いわね、サンタさんにしたらちょうどいいくらいのお願いだわ」

長門「……なぜあなたがサンタさんの気持ちが分かる?」

朝倉「……なんとなくよ。これぐらいなら情報操作しても問題ないんじゃない?」

長門「sdrtふゃsy。はい、長門サンタからのプレゼント」シュイーン

朝倉「(ちょっとかわいかった)」

長門「次のは古泉一樹の所」カキカキ

朝倉「朝比奈さんの顔に落書きはやめてあげて」

13: 2012/12/23(日) 13:01:08.76

―――――――――――――――――――――――――

長門「古泉一樹が何を欲しがるか予想する、朝倉涼子」

朝倉「え?私が予想するの?私彼のことぜんぜんしらないのに?」

長門「答えて、3、2、1」ハイ

朝倉「えーっと、……j」

長門「時間切れ、残念」

朝倉「聞かないんだ……」

長門「彼が何を欲しがるか大体分かる」

朝倉「何を欲しがるの?」

長門「ずばり、ボードゲーム」

朝倉「高校生がボードゲーム……?」

15: 2012/12/23(日) 13:10:37.89

長門「ここが彼の家」

朝倉「ふーん、いいマンションね」

長門「機関が用意しているものだと推測する。つかまt」

朝倉「いいわよ、それは」

長門「もうこのネタはしない」スタ

朝倉「ネタだったのね」スタ

長門「srdysdふc」ガチャリ

朝倉「おじゃましまーす」

長門「おじゃまします」

16: 2012/12/23(日) 13:17:22.81

朝倉「これといって変わったものはないけど……」

ズッラーー

朝倉「……ほんとにボードゲームやアナログゲームが多いわね」

長門「予想するのは簡単。欲しいものを拝見」ペラリ


  『サンタクロース様へ 3DSLLをよろしくお願いします 古泉一樹』

長門・朝倉「!!?」

17: 2012/12/23(日) 13:23:54.52

古泉「zzz」

長門「古泉一樹……いつからあなたはデジタルになった」

長門「いまさら最新のものを欲しがるなどキャラが崩れる」

長門「あなたは古いボードゲームをしているときが一番輝いている」

長門「3DSなどをしているあなたなどただの超能力者」

朝倉「(ただの超能力者はおかしいわ)」

長門「古泉一樹……あなたにはボードゲームが似合っている」

長門「しかし、これは恩返し。欲しいものを配るのがサンタさん」

長門「だが似合わないというのも事実、間をとってDSをプレゼントする」

朝倉「えっ!?」

長門「dfごcvbんm」シュイーン

18: 2012/12/23(日) 13:28:56.49

朝倉「そんな……、型落ちを配るなんて……」

長門「仕方ない。これはSOS団の総意でもある」

古泉「zzz……んふっ」

朝倉「うっ」ゾゾゾ

長門「彼もそう言っている。これでボードゲームも3DSもやらずにすんだ、と」

朝倉「いや、3DSはやりたかったんじゃない?」

長門「なら3Dメガネを置いておく。これで大丈夫」

朝倉「……かわいそうに」

21: 2012/12/23(日) 18:35:34.22

古泉「zzzんふふ」

長門「では失礼する。次は彼の家」カキカキ

朝倉「おでこにアナログって書くのはやめてあげて」

長門「ボードゲームも置いていく」

朝倉「結局それはあげるのね」

長門「おじゃましました」

朝倉「ごめんなさい。おじゃましました」

22: 2012/12/23(日) 18:41:39.88

――――――――――――――――――――――――

長門「サンタさんは笛を鳴らしながら空を行く」ピーヒョロロ

朝倉「笛じゃなくて鈴よ」リンリン♪

長門「防音かつ不可視なので意味はない」

朝倉「あなたが先に笛ふくからよ……」

朝倉「ねぇ、キョン君は何を欲しがると思う?」

長門「……難しい。……現金しか浮かんでこない」

朝倉「現実的ね……。さすがに100万とかお願いしてたら無理よね」

長門「……90万までなら……」

朝倉「ダメよ、変わらないじゃない」

23: 2012/12/23(日) 18:46:23.01

長門「彼には妹もいる」

朝倉「へぇー、まぁ面倒見がよさそうだしねキョン君」

長門「当然彼女の分のプレゼントもいる」

長門「あなたは彼の妹の部屋を頼む」

朝倉「一緒に行けばいいと思うけど……、わかったわ」

朝倉「ただし、あまり派手なことはしちゃだめよ?」

長門「了解した。50万までにする」

朝倉「了解してないわ!現金の場合は長門さんのセンスあるプレゼントにして!」

長門「了解した」

24: 2012/12/23(日) 18:51:56.15

長門「到着した」

朝倉「ここね。玄関から入れるわ、srdtysらsd」ガチャリ

朝倉「おじゃまします」

長門「おじゃまします」

朝倉「……ここね妹さんの部屋は」

長門「ではそっちは任せた」

朝倉「はいはい」

25: 2012/12/23(日) 18:56:28.06

朝倉サイド

キョン妹「zzz」

朝倉「あらかわいい」

朝倉「純粋無垢って感じがするわ」

朝倉「年も離れてるし、キョン君と似たとこが見当たらないわ」

朝倉「プレゼントはっと」ピラリ

  『サンタさんへ 100万円がほしいです キョン君の妹より(はぁと』

朝倉「……こっちだったかー」

朝倉「……内面的な部分が似ているのかしら?」

26: 2012/12/23(日) 19:05:07.62

朝倉「長門さんにはああいったけど……困るわね」

朝倉「キョン君ならまだしも、その妹さん、なにが欲しいのかわかんないわ」

朝倉「うーん、有機生命体の考えていることもわかんないし」

朝倉「……そうだわっ!!」



朝倉「勉強道具をあげましょう!」

朝倉「そうすれば無駄になることはないし喜ばれるわ!」

朝倉「……ふふふ、我ながら名案だわ」

朝倉「srdtふdrtfy」シュイーン

朝倉「これでよs!!」

キョン妹「……」

朝倉「(え……もしかして不可視フィールド切れてる!?」

キョン妹「ううーん」ゴロッ

朝倉「(ほっ、ビックリさせないでよ)」ビクビク

キョン妹「……イラナイヨ ソンナノ」

朝倉「……寝言よ……キニシナイ」

27: 2012/12/23(日) 19:24:24.75

長門サイド

長門「失礼する」ガチャ

キョン「zzz」

長門「……よく寝ている」フッ

長門「?」

長門「彼は何が欲しいのか……」ペラッ


  『サンタへ 刺激のある今を継続させてくれ キョン』


長門「……なるほど」

長門「……このお願いは叶える必要がない」

長門「SOS団にいればこのお願いは叶う」

長門「だからサンタさんからのプレゼントはない」

長門「だから代わりに、長門有希からのプレゼントを渡す」

長門「xcvbftふぁg」シュイーン


30: 2012/12/23(日) 23:15:37.23

――――――――――――――――――――――――

長門「朝倉涼子、どうだった?」

朝倉「あぁ……、彼の妹ってことは良く分かったわ」

長門「そう?」

朝倉「そっちは?100万円とか頼んでない?」

長門「頼んでいない。彼は現状維持を望んでいた」

朝倉「へぇー、キョン君がねぇ……、でなにをプレゼントしたの?」

長門「……コート」

朝倉「コート?」

長門「去年彼が私にかけてくれたコートはとても暖かかった
   今年は私が暖かさをプレゼントする」

朝倉「そ。いいじゃないコート。喜ぶわ」

長門「……そう」フッ

朝倉「!?(笑った?)」

31: 2012/12/23(日) 23:27:04.95

――――――――――――――――――――――――

長門「いよいよ最後」

朝倉「そーね」

長門「SOS団団長、涼宮ハルヒの所に行く」

朝倉「涼宮さん何頼んでいるのかしら」

長門「わからない、が、おそらく彼女は寝ていない」

朝倉「……サンタさんに会うため、ね」

長門「そう。しかしその場合プレゼントが渡せない」

朝倉「どうするの?」

長門「少し手荒になるが……」グッ

朝倉「ダメよ、団長さんでしょ?」

長門「しかし、手段がない」

朝倉「そーねぇ……じゃこうしましょう」ゴニョゴニョ

長門「……そう」

朝倉「決まりね、行きましょう」

34: 2012/12/25(火) 11:58:51.00

ハルヒ「ふあぁーあ……まだかしらサンタさんは!」

長門「予想通り」

朝倉「涼宮さんらしいわね」

長門「では……計画通りに」

朝倉「分かったわ」

長門「頼んだ」

朝倉「……がんばるわ」

35: 2012/12/25(火) 12:07:09.00

ハルヒ「……もしかして、人口の増加で日本の子供たちの配達が遅れてるのかしら?」

朝倉「(面白いこと考えるわね)」

ハルヒ「だとしたらもっと待たなくちゃいけないわね~」

朝倉「(……いえ、待つ必要はないわ……)」

朝倉「(なぜなら……サンタさんが出向くからよ!!)」


コーン コーン


ハルヒ「?窓に何か当たってる?」ガラッ

朝倉「てへっ☆」シュッ

ハルヒ「」

ハルヒ「い、今見たものは……」



ハルヒ「て、転校したはずの朝倉涼子のサンタさん姿!?」

ハルヒ「つ、つまり、朝倉涼子はサンタさんだったってこと!?」

ハルヒ「元クラスメイトがサンタさん……これは最高の不思議よ!!」

ハルヒ「待ってなさい!!今捕まえてすべての事情を一寸の取りこぼしなく聞いてやるわ!!」ガチャ ダッ

スタッ

長門「……窓から失礼……計画通り」ニヤッ

36: 2012/12/25(火) 12:13:56.59

―――――――――――――――――――――――――――

朝倉『いいですか?長門さん』

長門『了解した』

朝倉『まだ何も言ってません』

朝倉『いいですか?私がおとりとなって涼宮さんを部屋から出します』

朝倉『その間に長門さんは部屋に入ってプレゼントを用意してください』

長門『しかし、どうやって部屋から出す?』

朝倉『不可視フィールドを取り除いて、姿を見せます』

朝倉『それからは、ドキッ☆朝倉涼宮の聖夜の鬼ごっこ-サンタもいるよ-です』

長門『それはとても危険なこと、涼宮ハルヒの能力が発動したらどうなるか……』

朝倉『長門さん、私はあなたのバックアップです、これぐらい当然ですよ』

長門『……頼んだ』

朝倉『もちろん!』

37: 2012/12/25(火) 12:26:32.83

朝倉「と言ったけど……」タタタタッ

ハルヒ「朝倉涼ー子!!どこにいるのー!?姿を見せなさーい!!」ダダダダッ

朝倉「近所迷惑でしょうに……しかもとんでもパワーで行く先々から声するし……」タタタタッ

朝倉「……しかもこの格好目立つわよねぇ……通報とかされないかしら?」タタタタッ

朝倉「不可視フィールド展開しようとしても謎の涼宮パワー?で展開できないし……」タタタタッ

朝倉「長門さーん、早くしてねー」タタタッ

ハルヒ「」バッタリ

朝倉「」バッタリ

ハルヒ「!!?」ダッシュ

朝倉「うっ!!?」ダッシュ

38: 2012/12/25(火) 12:43:02.55

――――――――――――――――――――――――――――――

長門「(朝倉涼子の犠牲のためにも至急プレゼントを準備する)」

長門「(拝見)」ペラッ


  『サンタクロースへ 世界があたし中心に回るようにせよ! 涼宮ハルヒ』


長門「(これは、七夕の時にも言っていたこと……)」

長門「(そもそも、プレゼントするものでもない)」

長門「(願わずとも、涼宮ハルヒを中心に世界は回っている、といっても過言ではない)」

長門「(……どうすべきか……)」ペラリ

長門「(?裏にも表記してある……)」


  『サンタクロースへ よく気づいたわね 私は欲張りだからもう一つお願いするわ』

  『SOS団マークの入ったマフラーを5人分よこしなさい! そーすればサンタと認めてあげるわ』


長門「(……マフラー……)」

長門「(5人分……という事は、私たちの分……)」

長門「(つまり、私は自分で自分にプレゼントしたことになる?)」

長門「(……そうではない、マフラーを渡されるときは涼宮ハルヒからもらう)」

長門「(つまり、私のサンタさんは涼宮ハルヒ……)」

長門「(恩返しのつもりが、いつも通りの結果になった)」

長門「(……さすがはSOS団団長)」シュイーン

39: 2012/12/25(火) 12:48:37.86

ハルヒ「まちなさーい!!」ダダダダダ

朝倉「(くっ……まさかここまで追い込まれるなんて……)」ダダダダダ

ハルヒ「観念してサンタのことをはなしなさーい!!」ダダダダダ

朝倉「(……ごめんね、長門さん私ここまでのようだわ……)」ハァハァ タッタ

ハルヒ「つっかまえたー!!」バッ

ハルヒ「……あら?」スカ

ハルヒ「いなくなってるわ!!」

ハルヒ「……朝倉サンタ……謎がまた増えたわね、報告必須だわ」

ハルヒ「来年、来年こそは捕まえてみせるわ!!まっていなさい朝倉涼子」ウガー

40: 2012/12/25(火) 12:56:21.63

朝倉「ハァハァ……た、助かった……ありがとう長門さん」

長門「自ら救出フラグを作っていた」

朝倉「そ、それは別にいいでしょ!?」

長門「……ありがとう、朝倉涼子」

朝倉「……どういたしまして!」

朝倉「配り終えたことだし、帰ろっか」

長門「それがいい……」

シンシン シンシン

長門「……有希、もとい雪」

朝倉「そーね、まさにクリスマスって感じだわ」

長門「……私は恩返しできたのだろうか?」

朝倉「できたに決まってるじゃない」

朝倉「と、思ったけど古泉君はちょっとかわいそうだったわ」

長門「あれは仕方がない……SOS団の総意」

朝倉「……そう、でも当初の目的は果たせたんだしそれでいいじゃない」

長門「……そう」

44: 2012/12/25(火) 21:36:46.71

朝倉「さぁて、帰ってきましたよーっと」チリンチリン

長門「しっかりつかまって」ギュッ

朝倉「長門さん、そのネタはもうしn」

ギュオォォォォォオオオオオオオオオ

朝倉「待って待って待ってぇぇええええ!!!!」ガシッ

長門「突入」


ズドーン ガラガラ


長門「帰宅」

朝倉「……そのネタはしないって言ったじゃない……」

長門「ネタではない、えらくマジ」

朝倉「そう……」

45: 2012/12/25(火) 21:41:42.74

長門「srdふぇd」シュイーン

長門「さよなら、ご苦労」アッサリ

朝倉「なんのためらいもなくあっさり鹿を消せるのね……」

朝倉「え?……これ……」

朝倉「……長門さん」

長門「なに」

朝倉「これ……」


 
 『Merry X`mas!! サンタさんへ サンタさんからプレゼント サンタクロース』


朝倉・長門「……」

46: 2012/12/25(火) 21:45:52.80

長門「朝倉涼子、さすがに私を騙すにしては少し浅はか」

朝倉「ち、違うわよ!私じゃないわ」

長門「……」ジー

朝倉「本当よ!」

長門「……そう、では誰が?」

朝倉「誰って、書いてあるじゃない サンタクロースよりって」

長門「そんな人物は存在しない」

朝倉「現にプレゼントがあるわ」

朝倉「知ってる?長門さん、サンタクロースはいい子の所にはプレゼントをくれるのよ」

朝倉「……みんなにプレゼントを配る長門さんはいい子じゃないのかしら?」

長門「……」

47: 2012/12/25(火) 21:53:02.63

朝倉「さっき恩返しできたのかとか言ってたけど」

朝倉「ちゃんと見てる人は見てるのよ サンタさんはね」

朝倉「私にも届いてるしね……インターフェースにも届くのねプレゼント」ブツブツ

長門「……私はいい子だった?」

朝倉「言ってるじゃない、いい子にはプレゼントが届くって」

長門「……」

長門「……」



長門「…………そう」ニコッ



朝倉「(……あらあら、サンタさん、ここだけプレゼントが多いんじゃない?」


 『そんなことはないよ いい子にはプレゼントをあげるんだよ メリクリ』



朝倉「どこからっ!!?」グルッ

50: 2012/12/26(水) 23:15:59.35

朝倉・長門「……」

長門「朝倉涼子」

朝倉「……なぁに?長門さん」

長門「あなたはいい子にはプレゼントが届くといった」

朝倉「ええ」

長門「私たちにはプレゼントが届いた」

朝倉「もちろん」

長門「……では、何故こんなものが届く?」


 『人体のメカニズムを徹底解明!! part1』


朝倉「……あー、きっとあれよ、サンタさん何が欲しいか分からなかったんだわ」

長門「そうだとしていい子にあげるものとは考えられない」

朝倉「勉強になっていいじゃない」

長門「しかし、あなたのプレゼントはpart2、1がないと意味がないと思う」

朝倉「長門さんが1持ってるじゃない、サンタさんは二人で仲良く見ろって言ってるのよ」

長門「……すまない、古泉一樹」

朝倉「……今頃気持ちが分かったのね」

51: 2012/12/26(水) 23:25:06.13
翌朝

――――――――――――――――――――――――

みくる「わあ!!サンタさん!!ほんとにこの時代にも存在してたんだぁ!」

みくる「この時代では多くの子供は成長につれ信じなくなるらしいけど……」

みくる「やっぱりサンタさんはこの頃からいたんだぁ♪」


――――――――――――――――――――――――

古泉「……」

DS「」

古泉「……」パカッ

DS「」

古泉「……んふっ」パタン

古泉「サンタさん……なるほど、期待させるのがうまいお方だ」

古泉「一瞬、きたっっっ!!、って思ったんですけどね……」

古泉「まぁ、DSがきただけでもいいでしょう、ボードゲームも増えてますし」ドンッドンッ

古泉「……いやぁ、うれしいイベントですねクリスマスッ!!」ドンッ!!ドンッ!!

52: 2012/12/26(水) 23:33:30.45

――――――――――――――――――――――――

キョン「また乙なもん置いてきやがるな、……サンタさんは」

キョン「この時代でサンタさんを名乗れるやつには覚えがあるしな」

キョン「どこぞの宇宙人サンタも良く分かってるじゃねぇか」

キョン「ま、俺の方が良く分かってるがな」

キョン「ありがとよ、長門」

ダダダダダダダッ!!

キョン妹「キョンくーん!!」バタンッ

キョン「ダイブをやめたな、学習能力があるな」

キョン妹「あー!!キョン君そんないいものサンタさんにもらったのー!!?」

キョン「お前はなにもらったんだ?」

キョン妹「……とぬいぐるみ」スッ

キョン「……」

キョン「(んん?ずいぶん俺のものと感性の働きかけが違うな)」

キョン「(長門よ、この年代の女子の気持ちは分からなかったか……」

53: 2012/12/26(水) 23:38:56.29

遡って、深夜

――――――――――――――――――――――――

ハルヒ「くぅー!はやく来年にならないかしら?」

ハルヒ「明日大捜索をしてもいいわね」

ハルヒ「あら? これって……」

ハルヒ「……朝倉だけじゃないのね!?サンタは!!」

ハルヒ「俄然、やる気が出てきたわ! 明日は大捜索決定ね!」

ハルヒ「間に合わなくて、まだ配ってる途中かもしれないし!」

ハルヒ「……まっ、プレゼントは感謝しといてあげるわ」

ハルヒ「それが年に一度の仕事の内容だもんね、当然だわ」

ハルヒ「……おそろい、ね」フフッ

54: 2012/12/26(水) 23:48:42.71

戻って翌朝

――――――――――――――――――――――――

朝倉・長門「……」

朝倉「ね、やっぱり見てるのよ、サンタさんは」

長門「随分、横着をするサンタクロースと推測する」

朝倉「ま、まぁ宅配便でもちゃんと届いたからいいじゃない!」

朝倉「長門さん、空けてみたら?」

長門「分かった」




朝倉「素敵じゃない、サンタさん」

長門「……そう」

朝倉「……どっかのサンタさんにしては上出来のプレゼントよ」

長門「?」

朝倉「なんでもないわ、いいコートじゃない、それ」

長門「……そう」ニコリ

朝倉「……今年は、今年はいっぱいプレゼントをもらった気がするわ」ホンワカ

長門「それは気のせい、あなたが貰ったのはpart2だけ」キリッ

朝倉「い、いいのよ! 貰った気がするから!」

長門「それが気のせいと言っている」

朝倉「……厳しいわ」



長門「そんな朝倉涼子にプレゼントがある」

55: 2012/12/26(水) 23:56:02.66

朝倉「なに?わたしにもプレゼントが届いてるの?」

長門「そんなものはない」

朝倉「……」

長門「長門サンタからのプレゼントがある」

朝倉「!!」 パアア

長門「これ」



朝倉「……ありがとう、長門さん」

長門「そう」

朝倉「ちょっとだけ、有機生命体の気持ちが分かったきがするわ」

朝倉「……すてきな、ナイフだわ……」 ウットリ

長門「……よかった」





長門「メリークリスマス」 ニコリ





 終わり

56: 2012/12/27(木) 05:18:20.83

おもしろかった

引用元: 長門「クリスマス……イブ」