1: 2013/01/16(水) 20:48:20.32
魔女「ぬぷぷぷぷぷ」

マミ「結構しぶといわね」

さやか「このままじゃ埒が明かない……だったら!」ダッ

マミ「美樹さん焦っちゃ駄目よ!」

魔女「セッ!」

さやか「――ッ!」

さやか(避け…いや…受け止め……無理……)

さやか(――氏ぬ…?)

4: 2013/01/16(水) 20:50:46.24
突然だが

皆さんはゴキブリは危険を察知するとIQが340を超えるという話を御存知だろうか

「火事場の馬鹿力」という諺と同じである

人間も危機に瀕した時頭の回転が速くなることがあるように

「火事場の馬鹿力」ならぬ「火事場の馬鹿頭脳」が働く――

ということもあるのだ

6: 2013/01/16(水) 20:53:19.38
さやか「気が付いたら魔女が氏んでた……一体何が」

マミ「凄かったわ美樹さん!まさかあんな方法で魔女を倒すなんて!」

さやか「えっ?あたしなんかしてましたっけ?」

マミ「覚えてないの?それはもう、言葉で説明するのが難しいくらい頭のいい方法で倒したのよ」

さやか「うーん……そうだっけ」

マミ「よくあんな一瞬で思いついたわね」

さやか「ま、まあ、流石あたし!ってところですネ」ビッ

9: 2013/01/16(水) 20:55:30.47
それから一週間後――

機会はすぐに訪れた

杏子「くっそー!説明は省略するがさやかが魔女に襲われてヤバい!!」

まどか「さやかちゃーーん!!!」

さやか「ぬおおおおお!!」

魔女「くぱぱぱぱ」

さやか「――ッ!」

さやか(避け…いや…受け止め……無理……)

さやか(――氏ぬ…?)

10: 2013/01/16(水) 20:56:03.06
突然だが以下略

11: 2013/01/16(水) 21:00:12.62
さやか「またまた気が付いたら魔女が消えてた……一体何が」

杏子「おい大丈夫か?」

まどか「さやかちゃん凄かったね!あんな一瞬で言葉で説明するのが難しいくらいの頭いい方法でやっつけちゃうなんて!」

さやか「そっ、そうだっけ?……あれ、なんかデジャヴを感じる……」

杏子「まあ、なんにしてもよかったな」

さやか「いや…なんか、氏ぬー!って思った途端、仲間が助けてくれるとか非情な現実が見える前に反撃のアイディアが思い浮かんだんだよねー」

まどか「どういう意味?」

杏子「火事場の馬鹿力ってやつか?」

さやか「うーん、なんかこう、電流が走ったっていうか……」

12: 2013/01/16(水) 21:03:25.64
まどか「……」

杏子「……」

さやか「なんだその目は……あたしのこと馬鹿とか何とか思ってんじゃないでしょーね!!」

杏子「思ってる」

さやか「否定しろよ!」

杏子「とてもさっきまでの臨機応変ップリを見せたさやかとは思えねー」

まどか「氏にそうになってないからとか?」

さやか「いやいやんなわきゃないって」

杏子「……」

15: 2013/01/16(水) 21:08:26.75
杏子「」チャキッ

さやか「ッ!」ビクゥ

さやか「コギトエルゴスム…我考える故に我有り……!」

杏子「なっ何ぃィィィ!?」

まどか「なんか頭よさげっぽいよ!」

杏子「あたし槍を振りかざしただけなんだが……わざとだろ?」

さやか「いやいやいや、なんかこう、電流が走ったっていうか――」

杏子「」チャキッ

さやか「ッ!」ビクゥ

さやか「オXXーという言葉は聖書の登場人物に由来する……!」

杏子「危機意識高すぎだろ!」

16: 2013/01/16(水) 21:13:39.37
さやか「だからさー、なんかこう、電流が走ったっていうか」

杏子「三度目だよ!それじゃ伝わんねーよ!!」

まどか「えっと、ようするにさやかちゃんが凄い機転で魔女をやっつけたのは、氏にそうになって頭がよくなったから?」

さやか「まっさかー、そんなことあるわけ――」

杏子「」サッ

さやか「ッ!」ビクゥ

さやか「ゴキブリの羽とエビの尻尾は同じ成分で出来ている……!」

まどか「そうなの!?」

杏子「うわぁ知りたくなかった……」

18: 2013/01/16(水) 21:18:46.74
さやか「ふぅ……ちょっと、あたしで遊ぶの止めてくれる?」

杏子「いやだって、さやかがこんな頭いいこと言うシーンしばらくお目にかかれねーよ」

さやか「失礼な!いくらでも見せてあげるっちゅーねん!マジ舐めんなって感じ!」

まどか「じゃあ、何か頭良さそうなことを」

さやか「エェー…………」

さやか「サインコサインブイサイン!」

杏子「帰るか」

さやか「待って今の無し!」

杏子「」サッ

さやか「ッ!」ビクゥ

さやか「三日洗ってない男性器とエビの臭いはほぼ等しい……!」

杏子「てめぇこれ以上エビを悪く言うな!!」

まどか「もうエビ食べられないよ……」

19: 2013/01/16(水) 21:21:44.88
我考えるなあたりに教養を感じるね

20: 2013/01/16(水) 21:22:41.20
さやか「だからそれ止めてってば!」

杏子「いやいや、むしろなんで今まで平気だったのに今日になってそんな頭良さげになるんだよ」

さやか「なんでって……なんでだろう?」

杏子「……分かったもういい」

まどか「エビ…えび…海老……」ブツブツ

杏子「なんかまどかが虚ろな目をしてるからさっさと帰ろう」

さやか「……いや、ちょっと待って」

杏子「なんだよ」

さやか「コレ、なんとか持続させられないかな……?」

21: 2013/01/16(水) 21:28:16.32
杏子「……」

さやか「……」

まどか「蛭子……海老蔵……」ブツブツ

さやか「だって考えてもみてよ?あたしは自分でいうのもなんだけど、テストの点数とかもそんなに良くない方」

さやか「むしろ悪いと言える」

杏子「自慢すんな」

さやか「でもさっきの頭の良さを持続できればテストとかもう楽勝なのデスヨ!!」

杏子「それが狙いかよ!」

さやか「お願い一緒に考えてよ!明後日からテストなんだって!本当ならこんなとこで遊んでる場合じゃないんだよ!!」

杏子「んなこと言われてもなぁ……」

まどか「海老すくい……酒井……」ブツブツ

23: 2013/01/16(水) 21:32:47.44
杏子「あっ」

さやか「なんか思いついた!?」

杏子「」スッ

さやか「ッ!」ビクゥ

さやか「頭の上に常に危険をぶら下げておけば……!」

杏子「ほうほう、そういう感じの装置を作れと」

さやか「なるほど、その手があったか」

杏子「お前まで感心してどうする」

さやか「よーし!早速作ってもらいに行こう!」

杏子「……どこに?」

24: 2013/01/16(水) 21:38:37.89
――――――
――――
――


さやか「――という次第でここまで来たわけなのデスヨ」

ほむら「あっ、今までの全部回想だったわけね……」

ほむら「あんまり長すぎる回想は嫌われるわよ」

さやか「そんなことより工作といえば爆弾作りのプロほむらさん!」

杏子「工作なんてレベルじゃねーけどな」

ほむら「もう……褒めても簡単なものしか作らないから」

杏子「ほう、珍しく素直だな」

ほむら「これくらいでさやかの頭が良くなるのならいくらでも作ってあげるわ」

まどか「Ebi sukui……へうげもののOP……」ブツブツ

27: 2013/01/16(水) 21:44:31.37
そして――

ほむら「完成したわ!」バァーーン

さやか「ポストモダンな考えからアイデンティティの確立のため我々はイニシアチヴを握りイノベーションな社会を……!」

杏子「何言ってんのか分かんねーけど、それとなく頭良さそうな雰囲気は出てやがるな…!」

杏子「頭の上で包丁がプラプラしてんのが怖いけどな!」

まどか「いいなぁさやかちゃん…私もテスト勉強しないといけないのに」

杏子「これを羨ましいと思えるのもすげーよ……そしていつの間に復活した」

ほむら「勉強くらいいつでも教えてあげるわよまどか」

まどか「ほんと?ありがとうほむらちゃん!」

29: 2013/01/16(水) 21:50:45.31
さやか「フッ……考えてみれば今までの私はなんて愚かだったのだろうか……」

さやか「世の中に美味しい話など有るはずもないというのに」

杏子「その言葉今の状況のこと言ってんだよな?」

さやか「私が今やらなければならないことは…!そう!!革命である……!」

さやか「腐りきった世の中を正すためにはもはや根本から変えるしかないのだ……!」

まどか「……さやかちゃん、なんか変じゃない?」

杏子「頭良いの方向性間違えてないか?」

ほむら「頭良い人は革命を起こすんでしょう、さやかの頭の中では」

さやか「なればこそ…まずは政治の仕組みをいざ学ばん!!」

まどか「英語難しくない?」

ほむら「慣れれば簡単よ」

杏子「……じゃあなー」

30: 2013/01/16(水) 21:55:49.07
翌日

まどか「おはよう」

ほむら「おはようまどか」

仁美「おはようございますまどかさん」

さやか「おはよう……」

まどか「あれ?さやかちゃん頭のアレは?」

さやか「あぁ、うん……なんか付けたまま家に帰ってたらケーサツの人に呼び止められて没収された……」グスッ

ほむら「ご愁傷様」

さやか「お願いほむら!もう一回作って!」

ほむら「」チャキッ

さやか「ゴキブリの中身の白いのは脂肪らしい……!」

まどか「ほむらちゃん、外で銃を出すのは駄目だと思うな」

仁美「……ゴキブリの脂肪を使って何かビジネスの予感…!」

32: 2013/01/16(水) 22:02:21.70
さやか「ホントヤバいんだって!明日のテスト勉強全然できてないのにー!」

ほむら「勉強しないからでしょ」

さやか「そんなぁ……あの栄光をもう一度だけでも!」

ほむら「こらっ、離れなさい!」サッ

さやか「ッ!」ビクゥ

さやか「カマドウマ向いたらエビっぽくない……?」

ほむら「もはや雑学でも何でもない!?」

まどか「やめてさやかちゃん!私昨日のエビグラタン戻しそうになったんだからね!!」

仁美「それでは、エビの尻尾とゴキブリの――」

まどか「いやああああああああ!」ダッ

34: 2013/01/16(水) 22:06:58.78
ほむら「……さやか、あなた銃とか包丁じゃなくて叩く仕草だけでそんな感じになるの?」

さやか「へ?そういえば確かに」

ほむら「」スッ

さやか「ッ!」ビクゥ

さやか「ブラックタイガーは別にトラじゃない……!」

ほむら「ほら!しかも絶対頭良くなってないでしょ!」

さやか「あれー?おっかしいなー……」

ほむら「……もしかしなくても、慣れたんじゃない?」

さやか「――ッ!」

ほむら「あの装置作り直しても意味ないんじゃないの?」

さやか「――ッ!」

36: 2013/01/16(水) 22:11:44.01
さやか「そんな……それじゃあ、明日のテストは…!?」

ほむら「……」プイ

さやか「ひ、仁美…さん……?」

仁美「……」プイ

さやか「まどか……まどかは…?」

仁美「走って学校に行かれましたわ」

さやか「……そっそうだマミさん!マミさんは何処!?」

ほむら「巴さんはほら、受験で忙しいから……」

仁美「よく分かりませんが、ご自分で頑張るしかないのでは?」

さやか「なっ何ぃぃィィィ!?」ズガーン

38: 2013/01/16(水) 22:14:53.02
ほむら「ほら、早くしないと遅刻するわよ」

さやか「……っきしょー見てろよ!こうなったらもう一回氏にかけてあの感覚思い出してやるんだからーーー!!」ダッ

仁美「ちょっとさやかさん!ドコに行くんですの!?」

ほむら「……風邪とか言っておいて欠席扱いでいいんじゃないかしら」

仁美「仕方ありませんわね」

教室に入ると

まどかがエビの絵を何か呟きながら書いていた

美味しい思い出を忘れないためだったという

ほむら(半分くらい蛭子だったのは黙っておきましょう……)

41: 2013/01/16(水) 22:20:06.41
――――――
――――
――


さやか「――というわけで一緒に魔女を探しに行こう」

杏子「えっ、一体どっからが回想だったんだ!?」

さやか「細かいことはいいから!あの時の感覚を思い出したいの!!」

杏子「んなこと言ったって、そう簡単に魔女なんか見つかるかよ」

さやか「ハァー…全く、役に立たないニートだよ」フゥー

杏子「うぜぇ!学校休んでるくせにその言い草!」

さやか「お願いだよ杏子!ホントヤバいんだって!!」

杏子「……分かったよ、そこまで言うなら探してやらぁ!その代わりグリーフシードは貰うからな!!」

さやか「サンキュー杏子!あとで砂糖三個あげる!」


後に杏子はこう語る――

杏子「この時間使って勉強してりゃよかったんじゃねーの?」

44: 2013/01/16(水) 22:22:49.49
魔女「ゴゴゴゴゴゴゴゴ」

さやか「そこだぁ!」

杏子「馬鹿まだ早いッ!!」

魔女「ズバアアアアン」

さやか「――ッ!」

さやか(避け…いや…受け止め……無理……)

さやか(――氏ぬ…?)

さやか(っていうかあたし毎回やられ過ぎ…?)

突然以下略

47: 2013/01/16(水) 22:27:11.89
さやか「フゥ……一体何が」

杏子「例によってなんか言葉ではとても説明できないような動きで……」

さやか「なるほど……流石あたし!」ビッ

杏子「んで、感覚は戻ったのか?」

さやか「分かんない……けど、なんかイケそうな気がする!」

杏子「」チャキッ

さやか「ッ!」ビクゥ

さやか「コギトエルゴスム…我考える故に我有り……!」

杏子「おぉ……!なんかそれっぽいぞ!」

さやか「さやかちゃん復ッ活ッ!さやかちゃん復ッ活ッ!」

さやか「昨日の装置をあたしなりに自作して明日のテストに挑むッ!!」

杏子「まあ、精々頑張れな」

さやか「任せたまえ!今度ご褒美の砂糖あげるね!」

杏子「いらん!」

49: 2013/01/16(水) 22:31:06.74
翌日

―英語のテスト―

ガララッ

早乙女「はーい皆さん、そろそろ教科書はしまって――」

さやか「……」プラプラ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

早乙女「……えっと、美樹さん?その頭の上の包丁は何かしら?」

さやか「愚問ですよ先生……カンニング行為は禁止されてますけど、試験中に包丁をぶら下げてはいけないとは言われていないッ!」ズバァァァァン

早乙女「うん、それ没収」

早乙女「危なすぎます」


後日

勉強をしていなかったさやかは追試になった

まどかは未だにエビを見るたびに身構えるらしい


おわり

50: 2013/01/16(水) 22:32:41.91
乙乙乙

51: 2013/01/16(水) 22:33:28.69
別にさやかちゃんがゴキブリだーとかそういうのじゃないから
ほんとに
違うから

あとラブやんからネタを拝借いたしました

52: 2013/01/16(水) 22:33:30.79
ワロタwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww乙wwwwwwwwwwwwwww

引用元: さやか「コギトエルゴスム…我考える故に我有り……!」