1: 2017/04/07(金) 23:56:56.420
※状況:幼女戦記(Web版)第八二話より「卑怯者!逃げるのですか!」辺りから分岐 脳内でアニメ版幼女戦記次回予告(Web版)とかで流れるあの曲を流しつつお読みください


ターニャ(クソっ、あの化け物め! 元より異常な力を持っているというのにっ! ここで、ここまで来て更に力が増すだと!? これでは逃げ切れん!)

ターニャ(同士討ちさせている間に逃げるはずがここまで接近されては無理ではないか!)

メアリー「逃がしはしません! 主のッ! 断罪をッ!受けなさい!!」

ターニャ(接近しての熱核術式だとっ!? 馬鹿者め!? いったい何を考えているんだ!? お前が人間を止めているのは知っているがいくら貴様でも!?)

メアリー(異様な目)

ターニャ(っ!? まさか私と心中するつもりなのか!? そこまでして、そこまでして私を頃したいかあぁァッ! 存在X!)

ターニャ「許さんぞおぉぉ! 存在イィィィィィィ! エックスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!! 誰が!! お前を!! お前なんぞを!! 信じる!! もの、かぁあああああぁぁぁぁぁ!!!!」

2: 2017/04/07(金) 23:57:55.866
その日ライン戦線の低地地方で、全核兵器に先立ち、史上初の核融合攻撃がラインの悪魔による熱核術式によって行われたと伝わっている。
この攻撃による被害は軍民問わず甚大であり、また副次的被害として放射線の影響も――原子爆弾ほどではないとはいえ――あり、後に帝国の戦争犯罪として追及される事となった。
その後ラインの悪魔が発見されたという報告はなく、またこの自爆的な攻撃によって合衆国の聖女も道連れにされたというのが定説である。

3: 2017/04/07(金) 23:58:57.468
ターニャ(私は、氏ぬのか? 不条理に、存在Xに、弄ばれ、挙句あの理不尽(存在Xの手駒)に殺されるというのか?)

ターニャ(積み上げた戦果も、考えた戦術・戦略も、育てた手駒も、全て、無意味だった、のか?)

ターニャ(わた……しは…………)

――――――
――――
――

6: 2017/04/08(土) 00:01:02.516
サターニャ(私は大悪魔、胡桃沢=サタニキア=マクドウェル! 今日は次の悪魔的行為の為の視察、つまり悪魔的下見(デビルズサーチ)をしているわ!)

サターニャ(あそこに見えるのは……緑色の汚らしい…………? 人間?)

サターニャ(小さくて、奇妙な緑色の格好をした金髪の少女。いやむしろ幼女と言った方がいいくらいの幼い子。地面に倒れこんでいて、しかもよく見てみるとあちこち怪我をしていて……)

サターニャ「ちょっとアンタ大丈夫なの!?」

ターニャ(……私は、生きている、のか?)

ターニャ「わた、し、は……」バタッ

サターニャ「ちょ、ちょっとこれ、どうすればいいのよ!? あーもー家に運んでから考えるわよもう!」

8: 2017/04/08(土) 00:04:17.449
サターニャ「ふぅ、ふぅ、家に運んだのはいいけどどうすれば……とりあえず見えるところだけでも綺麗にして、バンソーコーとか貼っておけばいいかしら?」

ターニャ(熱核術式のほぼ中心部に居て生き延びられるわけがない……くそっ、また存在Xに弄ばれてでもいるのか?)

ターニャ(全身が蒸発しただろうに、それにしては嫌にあちこちが痛むような……)

ターニャ(いや、これは、手つきは恐ろしく不慣れだが誰かに手当てされているのか?)パチッ

9: 2017/04/08(土) 00:07:20.330
サターニャ「お、起きたの? アンタあんなところでボッロボロで倒れてたりしていったいどうしたのよ?」

ターニャ(……まるで現代のソレのような服、家の内装。そして私を助けてくれたと思しき少女。その言葉は昔懐かしい現代の日本語のそれだった)

サターニャ「わ、ど、どこか痛むの? あ、どこが痛んでもおかしくなさそうよね、だ、大丈夫? そうだ!痛み止めも家にあるんだった! 備えれば嬉しいのよ!」

ターニャ(? 頭は悪そうだが、好都合か? ……ところでどうして私が痛みを感じていると思ったんだ?)

サターニャ「ほら、痛み止めと水!……ってこれ15歳以上用じゃない!どう見ても15歳にはなってないわよね……うっ……すぐに使えそうな痛み止めを見つけてきて泣き止ませてみせるわ!」

ターニャ(私は……涙を流していたのか…………。昔懐かしい環境に戻ってきた安堵感から出たのか?)

13: 2017/04/08(土) 00:10:56.583
サターニャ「今度こそ使える痛み止めよ!」

ターニャ(どんな風に話せば……一応子供っぽく喋るべきか?)

ターニャ(口リボイス)「お、おねえさん、あ、ありがとう、ございます……」

ターニャ(やはり怖気が走る……しかしいつものように喋っていてはどう考えてもおかしいし…………)

サターニャ「いいのよ。ふふっ、大悪魔たる私は弱っている子供を放置なんてする訳がないでしょう? 大悪魔の余裕ってヤツね」ドヤァ

ターニャ(中二病か? とはいえ助かったのは事実だ)

サターニャ「げっ、こんな時間!? ヴィーネ達に怒られるけど……かといって放置する訳にも……」

ターニャ(口リボイス)「おねえさん、わたしのことはいいですから、おともだち? のところにいってください」

サターニャ「う……事情を説明したらすぐに戻ってくるからくつろいでなさい!」

サターニャ「あ、イタズラしちゃ駄目なんだからね!」

ターニャ(口リボイス)「はいっ!」

サターニャ(この子可愛いわね……)

14: 2017/04/08(土) 00:15:59.198
ターニャ(ふぅ……やっと一人になったか)ゴソゴソ

ターニャ(身体の状態は……少々下手ながら絆創膏が貼られている細かい傷がある程度で、疲労の他に問題はなさそうだな)ゴソゴソ

ターニャ(装備品の内小銃は喪失、それ以外は大体残っている、か……小銃が無いのは心細いが、あったらそれこそ助けてもらえなかっただろうから塞翁が馬だ。しかしナイフが気付かれなかったのはそこまで確認されなかったからか?)

ターニャ(95式も97式もヤツとの戦いでくたびれてはいる様だが全力で戦闘するのでない限りはまだ持つだろうし、ナイフはある。魔導師との交戦はしたくはないが体力と魔力の回復を待てば不可能ではないだろう)キョロキョロ

ターニャ(この部屋は……ノートパソコン、薄型テレビ、あとは変なインテリア? まあ、現代日本の一室のような部屋だ)キョロキョロ

ターニャ(悪魔大百科? 「大悪魔」として振舞う為の知識を集めるのに用意したのか?)

ターニャ(しかし、熱核術式かと思ったが未来だか異世界にだか飛ばされたとでもいうのだろうか?)ガサゴソ

ターニャ(ん……これは!? 拳銃だと!?)

ターニャ(いや、見た目は拳銃だがあちこちおかしいような……おもちゃか?)

15: 2017/04/08(土) 00:19:33.942
サターニャ「戻ってきたわよ!」バーン!

ターニャ(っ!? 拳銃とは無縁そうな場所で拳銃らしき物を見つけたからと気を取られ過ぎたか!?)

ターニャ(口リボイス)「あ、おねえさん、これって?」差し出し

サターニャ「あら、いいものに目をつけたわね。見る目があるじゃない!」サッ!サッ!ジャキッ!

サターニャ「これは魔界通販で買ったデビルパイソンっていう銃よ!撃たれた相手は10分間笑い転げるわ!」バキュン!

ターニャ(な!?いきなり撃った!?)

ターニャ「あはははは!あひっ!いひぃひひっ!あはははっ!」
ターニャ(わ、笑いが止まらない!?冗談染みた話だが本当に10分間も笑い続けるのか!?)

16: 2017/04/08(土) 00:23:50.438
サターニャ「安心しなさい。笑いすぎて氏んだりはしないわ」ドヤァ

ターニャ「あはっ、あはははははは、いひぃぃぃひひひひひひ」
ターニャ(クソッ、なんて恐ろしい道具なんだ!ド素人でも簡単かつ安全に窒息を伴う拷問が出来るじゃないか!)

ターニャ「ひぃーっひひひひひひひひ、いひぃぃぃぃぃ!」
ターニャ(……まて、これが中りさえすればあの糞袋も、いや、アイツは酸欠も一酸化炭素中毒も起こさないから笑いすぎて動作に支障が出るだけか?……それでも下手な攻撃よりよほど有効か)

ターニャ「あひぃっ!あひひっ!ひひひひひっ!」
ターニャ(……そもそもコイツはなんて言った、「魔界通販」だぞ?通販、つまり一般人?でも買いうる道具でこの性能、つまりより強力なものが警察等に配備されていてもおかしくはない)

ターニャ「ひひひっ!あひぃ!くぅぅぅっはっはっはっ!ひぃぃぃぃ!」
ターニャ(転生前の日本と同程度と思っていたが案外もっと技術から何から進んでいるのではないか?)

サターニャ「さっきから顔が色々と凄い事になってるわね……私もこんな風になってたのかしら…………」

18: 2017/04/08(土) 00:27:57.292
10分経過

サターニャ「その、大丈夫だったかしら……怪我してるのに……その、ごめんなさいね」

ターニャ(口リボイス)「ふーっ、ふーっ……だ、だいじょうぶですよ、このくらい」

ターニャ(口リボイス)「その、ぜんぶかすりきずですから」

サターニャ(全部かすり傷!? 何よそれかっこいいじゃない!!)

サターニャ「そういえば服もボロボロになってるし結構身体も汚れてるみたいだし身体洗ってくる? 服は……まあとりあえず私の服を着れなくは無いだろうし」

ターニャ(口リボイス)「い、いいんですか?」

ターニャ(いや、待て、風呂に入るという事は服を脱ぎ、装備の一切を外すという事だ、いくら馬鹿っぽいコイツとはいえ明確な武器であるナイフを持っているとバレたら不審に思うのでは……っ! どうするのが正解なんだ!)

ターニャ(「恥ずかしいものが入っているから見るな」? いや、それこそ見ようとしてくるだろうし……いや、見る隙を与えなければいいんだ!)

ターニャ(口リボイス)「おねえさん、いっしょにはいってください」(上目遣い+ウルウル目)

ターニャ(くっ! 矜持も何もかもを捨てる事となるとしても精神や肉体の自由を奪われる事と比べればっ!)

19: 2017/04/08(土) 00:29:26.290
ターニャちゃんとお風呂いいなぁ

20: 2017/04/08(土) 00:31:18.712
お知らせ
お風呂シーンはターニャ・デグレチャフ中佐の申請により検閲されました。
V○Bで突撃してくるサラマンダー戦闘団と95式を全力で行使するターニャ・デグレチャフ中佐を恐れない方のみお風呂シーンをご想像ください。

21: 2017/04/08(土) 00:32:00.912
ターニャ(装備を確認されるのも避けられたし、目標は達成できた……だが…………くっ)

サターニャ(体中傷だらけだし右肩なんて凄い傷跡……ひょっとして見ちゃ駄目だったんじゃ……でも自分から誘ってきてたし……でも気にしてるみたいだし……うぅ…………)

ターニャ(しかし借り物の服に文句を言う訳にもいかないだろうが、まさかシャツ一枚だけでも十分ワンピースとして着られる丈になるとはな……)

22: 2017/04/08(土) 00:35:54.061
ピンポーン

ターニャ(来客?)

サターニャ「その、アイツら……私の友達に、アンタを拾ったから、って断って戻ったけどアイツらはアイツらで「色々持ってくるから」とか言ってて……」

ターニャ(口リボイス)「そうだったんですか!ありがとうございます」

ターニャ(色々と助かるが……聡い人間が混じっていたりして妙な事にならないといいのだが……)

サターニャ「今開けるわー!」ドタドタ

25: 2017/04/08(土) 00:40:37.119

ヴィーネ「こんにちは。私はヴィネット。月乃瀬=ヴィネット=エイプリル。よろしくね」

ラフィエル「私は白羽=ラフィエル=エインズワースといいます~」

ガヴリール「あー、私はガヴリール」

ターニャ(口リボイス)「は、はじめまして、わたしはター……」

ターニャ(待て、ここがどういう場所なのか私は知らないんだぞ! もし単に未来だとしたら好き放題に悪く書かれた人物像が流布されているだとかしてもおかしくはないし)

ターニャ(仮に異世界だとしてもおおよその流れと人名が同じ世界、なんて可能性も否定は出来ない。どう名乗るべきなんだ!)

サターニャ「あ、私も名乗ってなかったわね。私はサタニキア。胡桃沢=サタニキア=マクドウェル! 魔界の支配者となる大悪魔よ!」

ターニャ(口リボイス)「わ、わたしは……」

24: 2017/04/08(土) 00:39:47.107
ガヴリール「なんかボロボロだったとかサターニャが言ってたけど、ひょっとして名前が出てこないとか?」

ヴィーネ「流石にそんなの現実に早々ある訳ないんじゃないの?」

ターニャ(確かにそんなの早々ないだろう……だが下手に名乗るわけにも行かず、かといって偽名を名乗るのもあまり望ましくは無い……ならば)

ターニャ(口リボイス)「その、まさかみたいです……「ター」まではでてくるんですけども…………」

ターニャ(早々ない、言い換えれば稀であれば発生するという事だ。肯定する人物の居る状況と勢いで押し通す!)

サターニャ「名前が出てこないって記憶喪失って事!? 大変じゃない!」

ガヴリール「まあ、起こり得る事はいつか起きるんだよ」

ターニャ(よし、胡桃沢とガヴリールは信じたようだな)

26: 2017/04/08(土) 00:45:55.086
ヴィーネ「そ、その、本当にそんな事になってるなんて考えずに軽く……そのごめんなさい」

ターニャ(口リボイス)「い、いえ、そんなしんじられないようなことですから!」

ターニャ(月乃瀬も信じたみたいだ……しかし、ずっと黙って観察しているあの白羽というのは……)

ラフィエル(ニコッ)

ラフィエル「まあ人生色々ですからね」

ターニャ(信じてはいなさそうだな……まあ流石に全員に信じ込ませられる様な嘘ではないしな)

27: 2017/04/08(土) 00:52:33.491
ターニャ(その後、ガヴリールの持ってきた即席麺を食べたり(久しぶりとはいえ箸を使えるままで安心した)月乃瀬の料理を食べたり)


ヴィーネ「ところで……えーっとターちゃん? 普段はちゃんと食べているのかしら?」

ターニャ(ターちゃん!? う、まあ仕方の無い呼び方だ……。食べているか、か……)

ターニャ(思い起こされる塹壕食。KKパンの酷い味、濾過もしない生水、……そういえば最期のコーヒーが代用コーヒーになるところだったか。チコリのそれは案外マシだったとはいえ避けられた事は行幸だ)

ターニャ(……あのオラニエのホテル――アムスルテルだったか――も無事であればいいが)

ターニャ(口リボイス)「ふだんはあまり……それにさいきんはもっと…………」クウゥー

ターニャ(紛う事なき事実だ。意識を失っていた時間はともかくとして、大いに期待できる夕食を食べ損なった挙句にあの糞袋に丸2日近くもつき合わされたのだ)

28: 2017/04/08(土) 00:57:17.868
ガヴリール「んじゃーとりあえずこれ、食べる?」

ターニャ(カップ麺か……本当に懐かしい)

ガヴリール「おお、そんなに目を輝かせたりして、そこまで欲しいのか……」

ヴィーネ「ちょっと、身体に……いや、こういう時は早さも必要よね、カップ麺1つで足りる?」

ターニャ(フルフル)

ターニャ(反射的に首を振ってしまった……激しくカ口リーを消費した上にロクな食事も出来ていないのだから必要な事とはいえ言葉もなしにがっついてしまうのは少々行儀が悪い行動だったな)

ターニャ(口リボイス)「とってもおなかがすいているのでもっとたくさんたべられます!」

ガヴリール「水はこれくらいで……と」コンロガシー

ヴィーネ「サターニャ、台所借りるわよー……っと、それにしてもやけに活動的ねガヴ……普段からそれくらい動いてくれればいいのに」

ガヴリール「小さい子が「おなかすいたー」とかグズり出すとめんどくさいじゃんか……」

ヴィーネ「ああ、そういう理由で活動的なのね……はぁ…………」

ターニャ(クズる……そういえば私は何歳児だと思われているんだ?まあ、今はいいか。それよりも自覚してしまった空腹が思ったよりも辛いな)

29: 2017/04/08(土) 01:00:13.320
ガヴリール「ほーらカップ麺だぞー、あ、箸持ってきちゃったけど箸で平気か?」

ターニャ(口リボイス)「はい、だいじょうぶです、ガヴリールおねえちゃん!」

ガヴリール「おお、よく食べるよく食べる……ってか食べるの早いな、なんだこの洗練された早さ」

30: 2017/04/08(土) 01:02:20.764
ヴィーネ「ターちゃんできたわよー。ご飯は用意できなかったけど、ごめんね?」

ターニャ(口リボイス)「わー、つきのせおねえちゃんのりょうりだー!……んっ、おいしいです!」

ターニャ(月乃瀬の料理はいわゆる料理店のそれというよりは家庭的な味の料理だった)

ターニャ(口リボイス)「えっと「いいおよめさんになれる」おいしさだとおもいます!」

ヴィーネ「え、ええっ!?」モジモジ

31: 2017/04/08(土) 01:06:03.325
ターニャ(とりあえずの名前を決める話で「ターシャ」という呼び名になったりと色々あった)


サターニャ「ところでターちゃんの呼び名なんだけど、とりあえず仮の名前として何か付けた方がいいんじゃないかしら」

ガヴリール「別にいいけどいきなり思いつかないぞ?」

サターニャ「ふっ、ガヴリールはまだ思いついてないみたいだけど私はもう思いついているわ!」

ガヴリール「そりゃ他人が料理したりターちゃんに付き合っている間に考えてたんだろ」

サターニャ「うるさいわよガヴリール!名前を考えるのだって大事な事じゃない!」

ラフィエル「お二人共そうやってケンカしてターちゃんを怖がらせるような真似はやめませんか?」チラッ

ターニャ(別に怖がってはないが……まあ単なる口実か)

32: 2017/04/08(土) 01:10:47.766
サターニャ「ふっ、私が考えた名前はシャイターン、シャイターンよ!」

ターニャ(シャイターン、たしかサタンの事だよな……胡桃沢は中二病真っ盛りなんだな?)

ヴィーネ「却下。そもそもそれ女の子の名前なの?」

ガヴリール「本人もなんか微妙な顔してるしダメじゃないか?」

ラフィエル「ちょーっと言いにくい名前な気がしますねー」

サターニャ「ちょっと集中砲火浴びせてないでアンタ達も名前考えなさいよ!」

ガヴリール「えー、じゃあなんか聞き覚えがあるからター坊」

ヴィーネ「坊って時点でダメでしょ」

ラフィエル「ではターメリックウンタラカンタラオモイゴンダーラ……」

サターニャ「そのお経みたいなのいつまで続けるつもりよ!」

ターニャ(寿限無か?)

34: 2017/04/08(土) 01:14:22.878
ヴィーネ「ター……ター……そうね、ターシャ、ってどうかしら?」

ターニャ(!?)

ヴィーネ「えっと、絵本画家の人の名前だったと思うんだけど……」

ガヴリール「他のが全滅だし本人が嫌じゃなきゃそれがいいんじゃないか?」

サターニャ「ヤンスター!ヤンスターとかどうよ!」

ヴィーネ「それブーシュさんの苗字じゃなかった?」

ターニャ(なにか聞き覚えのあるような……無いような……)

ラフィエル「とりあえずターシャちゃん、という事でいいですか?」

ターニャ(口リボイス)「は、はい、いいなまえだとおもいます!」

ターニャ(それから寝不足からフラフラになったガヴリールを月乃瀬が引っ張って帰り、胡桃沢はトイレに行って白羽と1対1になった)

35: 2017/04/08(土) 01:19:58.446
ラフィエル「ターシャさん。ふふっ、今なら猫を被らなくてもいいんですよ?」

ターニャ(猫を被る? つまり「何か隠しているのを見透かしています」という警告のつもりか、それとももっと直接的に……この家を盗撮でもして何か気付いているのか)

ターニャ(口リボイス)「ねこはいきものですよ?」

ラフィエル「まあ、猫を被ったままでもいいんですけどもとりあえず一つだけ。ナイフを預けてもらえますか?」

ターニャ(……具体的な事を言う。盗撮しているのか)

36: 2017/04/08(土) 01:24:26.655
ターニャ(口リボイス)「しらはおねえさんがなにをいっているのかよくわからないですよ?」

ラフィエル「力ずくで、というのはあまりしたくないのですけども……」

ターニャ(わざわざ1対1になるまで待ったのだから胡桃沢が出てきたらやめるか?)

サターニャ(inトイレ)「う、うぅぅぅぅぅぅ」

ターニャ(とはいえ出てくるまで、というのは無理があるな……)

ターニャ(……まあ、ナイフが無くても宝珠と魔力がある限りは手なり足なりに魔力刃を展開すれば戦える。なんなら包丁か何かを探して代わりとしてもいいだろう)

ターニャ「盗撮とはいい趣味をしてますね、白羽さん」

37: 2017/04/08(土) 01:29:53.116
ラフィエル「!? そんな声を出せるんですねターシャさん……いえ、本名をお聞きしても?」

ターニャ「下手に教えて間違えて呼ばれても困りますので。ナイフは渡しますがその代わり」

ラフィエル「ええ、あなたが持っていたとはバラしませんよ。ああ、それと私たちに妙な真似をするつもりであればあなたには予想も出来ない手段での反撃が待っていますのでご注意ください」

ターニャ「元より恩を仇で返すような真似をする気はありませんよ」
ターニャ(予想も出来ない手段? 流石にいきなり小娘に無意味なハッタリを仕掛けてくるとも思えないし一般には知られてないような何かがある? それとも胡桃沢の同類か?)

ラフィエル「それならばいいんですけども……あ、これはついでなんですけども、ふふっ、私の事はラフィと呼んでください」

ターニャ「……ところで妙な真似をしているのはラフィエルさんの方では?」

ラフィエル「ふふっ。別にバラしてもいいですけど意味は無いと思いますよ?」

ターニャ「納得尽くと?」

ラフィエル「諦めているだけ、だとは思いますけどね」

ターニャ(胡桃沢も哀れな……)

38: 2017/04/08(土) 01:32:29.797
ラフィエル「では、ナイフをくださいな」

ターニャ「ええ。……持ち運ぶ時にはきちんと隠さないと厄介な事になりかねないですからご注意を」

ラフィエル「あら、これはご丁寧に……」

ラフィエル(言葉、ナイフの渡し方、その他諸々……見た目とはまるで別物…………ふふっ、ひょっとすると導き(いじり)甲斐のある子なのでは?)

40: 2017/04/08(土) 01:35:49.211
ラフィエル「そういえばこちらへどのような事情で?」

ターニャ「理不尽と不条理の果ての不慮の事故で、と言った所でしょうか?」

ラフィエル「それはまたご愁傷様です」

ラフィエル「それにしても猫を被っている時とはまるで別人ですね……もっと甘えてもいいんですよ?」

ターニャ「……私としてはあのような振る舞いはあまり好まないのですが」

ラフィエル「あらぁ、それはとても残念です……ふふふっ」

ターニャ(……この女は他人のもがく姿が好みか? まぁ、どこぞの狂信者などよりはよほどまともな感性か)

41: 2017/04/08(土) 01:38:54.859
ラフィエル「先ほどは少々敵対的に接してしまってごめんなさいね、ターシャさん。私としてはこれから仲良くさせていただきたいのですが……」

ターニャ(……多少はやり返してもいいか?)

ターニャ「ええ、私としても仲良くさせていただきたいですが」

ラフィエル「ですが?」

ターニャ「少しお返しをさせていただこうと」バキュン!

ラフィエル「いつの間に!?」

42: 2017/04/08(土) 01:42:17.129
「あははははっあはっひひひっ」

サターニャ「うう、私がトイレにいる間に二人でなにしてるのかしら」ジャー……バタン

ラフィエル「あはははははははっ」
ラフィエル(こ、これは思ったよりも辛いですー)

ターニャ(口リボイス)「あ、くるみざわおねえちゃん! ラフィおねーちゃんとあそんでたのー」

ラフィエル「ひひひひひぃっ!ひぃぃぃぃぃっ!」
ラフィエル(本性を知った後にこの声を聞くと想像していたよりもクるものがありますうぅぅぅぅ!)

サターニャ「タ、ターシャにラフィエルがやられたの!?……私より悪魔の才能があるのかしら」

ターニャ(悪魔の才能…………まあ「ラインの悪魔」なんてものをやっていた私と中二病的な「大悪魔」様とで私が悪魔の才能で負けるとすればそれはそれで怖いものがあるか)

43: 2017/04/08(土) 01:47:58.638
次回予告

ターニャ「ターニャ・デグレチャフ改め仮称ターシャであります」

ターニャ「現状の把握というものはとても大切だとは思いませんか?」

ターニャ「額面上は存在するはずの部隊の大半が実は既に存在していなかった、などという話もありました」

ターニャ「そもそも今、私の存在する世界というのは如何様なものなのか、きちんと確認しない事には原隊への復帰どころか下手をすれば生き延びる事さえ出来ないかも知れません」

ガヴリール「それじゃー次回「状況整理」。じゃあまた学校で」

ターニャ「決め台詞を取られた!?」

続く?

45: 2017/04/08(土) 01:50:34.830
楽しいので続いて下さい

引用元: 【ガヴドロ×幼女戦記】ターニャ(クソッ、なんて恐ろしい道具なんだ!ド素人でも簡単かつ安全に窒息を伴う拷問が出来るじゃないか!)