ふみ「いいじゃないか、友達が部屋に居ても」

佳「確かに友達だから部屋に居てもおかしくないが」

佳「何で夏休み中、あたしが居る時もいない時も毎日あたしの部屋に来るんだよ！」

ふみ「佳が寂しいと思って」

佳「あたしは寂しくないぞ」

ふみ「でも、本当は寂しいんだろ」


「千穂に会えないから」

佳「べ、別に相川に会えないからって寂しくないぞ！」

ふみ「(そう言いながら顔が赤くなっているぞ)」

佳「それにあたしには他に友達がいるから全く寂しくないぞ！」

佳「この夏は一緒にロックフェスに行ったり、海に行ったり、花火を見に行ったり、
　　河原でBBQをやりに行ったりしたからな」

ふみ「でも、本当は「千穂と一緒に行きたかった」と思ったりしなかった？」

佳「お、思ったりしてないぞ！全然！」

佳「相川は友達の一人だし、好きとは思ってないぞ///」

ふみ「(そんな事聞いてないのに「好き」と言っちゃったよ)」

佳「そんな長谷川はこの夏は何かやったのか？」

ふみ「佳の部屋に居た」

佳「それは知ってるよ！それ以外に何かやったのか？」

ふみ「犬と散歩してた」

佳「それだけか？」

ふみ「うんっ」

ふみ「あっ、後、佳の家族とご飯を食べた」

佳「お前、すっかりうちの家族の一員になってるな」

ふみ「佳のお母さんから「佳の事、よろしくお願いします」と言われたよ」

佳「おい！」

ふみ「佳の弟からも「姉ちゃんは不器用ですが、ふみちゃんなら上手く付き合えると思いますので、
　　　姉ちゃんをよろしくお願いします」と言われたよ」

佳「まるであたしが長谷川と結婚するみたいじゃないか！」

ふみ「佳の妹さんからも「お姉ちゃんと末長くお幸せに」と言われたよ」

佳「完全に結婚しているみたいじゃないか！」

ふみ「だから、佳、私と末長く…」

佳「しねえよ！」

佳「あたしと長谷川は家族公認のカップルかよ」

ふみ「うちの家族も認めてたよ」

ふみ「「岡野さん、うちの娘をよろしくお願いします」と」

佳「完全にあたし達、双方の家族から結婚している風に見られているな」

ふみ「17歳だから結婚出来るしね」

佳「いや、18まで待ってくれないか。高校卒業と同時に結婚してやるから」

ふみ「(この人、すんなりと結婚を認めたよ)」

ふみ「(今は内縁の妻という事か)」

佳「あと、相川も入れてやってくれ。あたしが告白するから」

ふみ「(重婚かよ！)」

ふみ「(それ以前にヘタレで不器用な佳が千穂に告白出来るのかな？)」

ふみ「(でも、千穂も中に入れるのはいいかも)」

ふみ「(私も千穂と離れたくないし)」

ふみ「高2の夏休みが終わるね」

佳「あと少しで終わるな」

ふみ「2人でどこかに行かない？」

佳「どこか行きたいね」

ふみ「じゃあ、五島列島に行きたい！」

佳「えっ、何で五島列島？」

ふみ「何となく」

佳「何となくかよ！」

佳「でも、自然が豊かそうだし、見知らぬ場所だから行ってみたいな」

ふみ「有名な書道の先生もいるしね」

佳「書道の先生くらいどこにでもいるだろ！」

ふみ「あと、腐女子の女子中学生も」

佳「それも日本のあちこちにいるだろ！」

佳「さすがに時間とお金が無いから無理だけど、いつか行きたいな」

ふみ「いつかね」

佳「じゃあ、暑いけど近くまで2人で行ってみようか」

ふみ「わーい」ﾁｭｯ

佳「おい、キスするなって！」

2年後の夏休み


ふみ「ついに」

佳「来たぞ」

ふみおか「五島列島ーーーー！」

千穂「2人ともテンションが高いね」

佳「だって楽しみにしていたから」

ふみ「うんっ」

ふみ「まさか新婚旅行で来るなんてね」

佳「重婚が認められるなんて思ってなかったよ」

ふみ「佳が上手く告白するなんて思わなかったよ」

千穂「私も驚いたよ」

佳「あたしだってやる時はやるよ」

ふみ「という訳でダーリン」ｷﾞｭｯ

千穂「けいーーー」ｷﾞｭｯ

佳「わっ、空港で抱き付くなって」

防波堤


佳「そろそろ日が暮れて来たな」

千穂「いい景色ね」

ふみ「都会には無い景色だね」

千穂「夕暮れの海は綺麗だね」

佳「じゃあ、夕日と綺麗な景色を背景にして新婚旅行の記念にやろうか」

千穂「うんっ」

佳「その前に周りに誰もいないか確認してくれ」

ふみ「誰もいないみたいだよ」

佳「じゃあ、やるぞ」

千穂「いつもより長い時間お願いね」

佳「おう！」

チューーー


なる「わっ、わっ、あの3人」

陽菜「うわー」

清舟・浩志「子供は見ちゃダメッ！」ﾊﾞｯ

美和「凄かっ！」

珠子「…女同士もアリかも！」

(たまたま一人で来ていた)ゆずこ「私も唯ちゃんと縁ちゃんとあの場所でやりたいな」


チューーーーー


おしまい

おつ

ゆゆ式SSは久々だな。