1: 2009/10/16(金) 02:35:51.54
澪「間に合ってます」

ガチャン

3: 2009/10/16(金) 02:44:03.47
コンコン

憂「話だけでも聞いてくれませんか。今なら洗剤も付けますよ?」

コンコン

憂「遊園地のチケットも付けますよー」

コンコン

憂「頃しますよー」

澪「じゃあ、話だけ」

5: 2009/10/16(金) 02:47:51.85
憂「実は損保会社を立ち上げまして。名前はおねえちゃん保険」

澪「へえ」

憂「由来はお姉ちゃんです」

澪「へえ」

憂「勧誘に来ました」

6: 2009/10/16(金) 02:55:01.41
澪「うん、でも学生の私には保険は必要無いんじゃあないかな」

憂「そうは言いますけど、私たちの通う学校も
  保険に入っているんですよ」

澪「すごいじゃないか、おねえちゃん保険」

憂「いや、学校が加入してるのは別の保険会社ですよ」

澪「なんだ」

7: 2009/10/16(金) 03:01:06.89
憂「保険ってごちゃごちゃして面倒くさいイメージありません?」

澪「うん」

憂「おねえちゃん保険はそこから違う
  根底覆すおねえちゃん保険。すごいんです」

憂「まず自動車、傷害、火災、生命が一緒になってます」

澪「学生だし自動車保険は必要無いんじゃあないかな」

憂「そうかもしれませんね」

10: 2009/10/16(金) 03:06:14.18
憂「でも、私が会社立ち上げたのは、家計が火の車だからなんですよ」

澪「へえ」

憂「はい、火の車だけに」

澪「…」

澪「あっ、まさかおねえちゃん自動車保険はそこまで補償されるのか?」

憂「いや、対象外ですよ」

14: 2009/10/16(金) 03:14:20.76
憂「もし事故にあったら大変ですよね」

澪「きっと狼狽してしまうよ」

憂「ですよね。でも、この保険なら
  おねえちゃん現場急行サービスが使えるんですよ」

憂「お姉ちゃんが現場に急行して、事故直後のお手伝いをします」

澪「唯が事故車のレッカー移動したり、車の故障を直してくれるのか」

憂「いえ、お姉ちゃんが応援してくれます」

18: 2009/10/16(金) 03:20:14.30
憂「あと、他にも色々あるんですけどね
  面倒なんで割愛しますね」

澪「うん」

憂「アーーーーーイ!!」

澪「!?」

憂「もう、駄目ですよ!澪さん」

澪「?」

19: 2009/10/16(金) 03:28:15.59
憂「保険契約を取る人間はですね
  契約時に、お客さんにしっかり内容をお話しする義務があるんです」

憂「もし、適当に契約を取ろうとするような人に遭遇したら
  保険会社に通報しちゃって下さいね!もう!」プンプン

澪「うん、分かりました」

憂はルールには厳しいのだ
それ故、このおねちゃん保険はきちんとした損保会社である

22: 2009/10/16(金) 03:38:24.22
憂「あーっと、手が滑ったああ!」

バキャーン
澪のベースは粉砕した

澪「あーーー!」

憂「安心して下さい、澪さん!
  おねえちゃん保険は家財も補償されます」

澪「でも、私まだ加入してないよ」

憂「あ」

※ういメモ
加入前の損害は、保険対象外です。気をつけて!
調べても壊れた日にちが分からないような物だったら
保険会社への申告時は、損害日を偽っちゃおう!

23: 2009/10/16(金) 03:48:56.42
憂「あと生命保険ですね。これはですね、お姉ちゃんが氏んだ時
  契約者に保険金が支払われます」

澪「唯が氏んだ時に支払われるのか」

憂「そうですよ。あれ?
  お姉ちゃんが氏んじゃう?え、氏んじゃ駄目だよ!」

憂「駄目だよ!!氏んじゃあ!氏なないで、お姉ちゃん!!」

澪「お、おい憂ちゃん」

24: 2009/10/16(金) 03:55:20.25
憂「わあああああ!!やだよおおおお!!」ジタバタ

憂は暴れだした

バキッ

澪「いたい!」

憂は唯が大好きだ
氏=唯というイメージが彼女の脳内で直結してしまった今
もはや誰にも手は付けられない
彼女のバーストした理性と身体能力は、オートバックスでも直せない!

26: 2009/10/16(金) 03:57:52.61
澪「うわあ、崩れる!」

澪の家は崩壊した

憂「おぎゃびえーーーーん!!」ジタバタ

澪「なんてこった」

唯「ういいいーー!!」

澪「唯ッ!来てくれたのか!」

27: 2009/10/16(金) 04:02:26.19
こういうノリ、俺は好きだよ

28: 2009/10/16(金) 04:02:46.49
唯「憂!」ぎゅっ

憂「おねえ……ちゃん?」

唯「私はここにいるよ、だから泣かないで
  ずっとずっと一緒だよ」

憂「うん!おねえちゃん大好き!!」

澪「ホ口リ。泣かせるねえ……
  しかし、この崩壊した家どうすっかなあ…
  あー、感動して泣いてんのか悲しくて泣いてんのか分かんねえや
  この涙から作った塩で梅干作ったらうまいかなあ…
  この涙すげえしょっぱいからなあ…」

29: 2009/10/16(金) 04:07:22.66
憂「澪さん、ごめんなさい。そしてご安心下さい…
  ズボンのポッケをまさぐって見て下さい」

澪「ん?あれ、ポッケに入れといたハンコが無くなってる!」

憂「最初に接触した時にお借りして契約を済ませておきました
  これで家は元通りに出来ますよ!
  あ、ハンコ返しますね」

澪「おむ」

31: 2009/10/16(金) 04:12:37.66
憂「これで分かったと思います。保険って本当に大事なんですよ」

憂「何かあってからでは遅いんです
  安心をお金で買うって、嫌な言い方ですけれどね」

澪「そうだな、生命保険だってそうだ」

澪「氏んだ人間には意味の無いお金も、その家族には大事な肥やし…」

憂「そうですね
  先立つ者にお金は必要ないけれど、残された者には先立つものは必要」

33: 2009/10/16(金) 04:17:43.39
唯「私は、憂やみんな、あとアイスがあればそれでいいけどね!」

澪「ははは、唯らしいな
  よし!憂ちゃん。おねえちゃん保険、契約させてもらうよ」

憂「ハイ!ありがとうございます!」

fin

34: 2009/10/16(金) 04:21:02.73
すっきりまとまった一幕物ですね

35: 2009/10/16(金) 04:37:52.98
憂ちゃんかわいい
寝る前にいいもの見れた乙

引用元: 憂「保険入りませんか?」