1: 2009/11/02(月) 01:10:02.29
―部室
チ~~~~~ン
律「バカやろう……」
紬「うっ……」
唯「澪ちゃん……なんで氏んじゃったんだよ…」
律「………ん」
律「そういえば何でだっけ?」
唯「さぁ?…」
7: 2009/11/02(月) 01:20:36.52
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーー
唯「なんでだっけ…でもこの部室入った時から感じたんだよ」
唯「もう澪ちゃんは……」
紬「うぅっ…」シンシン
律「解ってるよ…けどその理由がはっきりしないんだよ」
律「澪は確かに……なのに不思議だ」
唯「なんか悩みとか……」
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ーーーーーーーーーーーーーー
唯「なんでだっけ…でもこの部室入った時から感じたんだよ」
唯「もう澪ちゃんは……」
紬「うぅっ…」シンシン
律「解ってるよ…けどその理由がはっきりしないんだよ」
律「澪は確かに……なのに不思議だ」
唯「なんか悩みとか……」
8: 2009/11/02(月) 01:25:48.42
唯「………あっ…」
律「どうした」
唯「ほら…あの時」
唯「和ちゃんと一緒に帰った後のファミレス……」
律「和ぁ?」
紬「あ…ほら……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーー
律『澪ってさ、案外眼鏡かけたら似合うんじゃん』
澪『え~…似合わないよ』
律「どうした」
唯「ほら…あの時」
唯「和ちゃんと一緒に帰った後のファミレス……」
律「和ぁ?」
紬「あ…ほら……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーー
律『澪ってさ、案外眼鏡かけたら似合うんじゃん』
澪『え~…似合わないよ』
10: 2009/11/02(月) 01:32:39.39
律『ちょっと和、眼鏡貸して』
澪『イヤいいって…!』
唯『ほら、似合うかも!』
律『さぁさぁ!』スッ
澪『お、こらッ……』
律紬唯和『………』ジィ~~
澪『ど、どうせ似合わないでしょ…』
11: 2009/11/02(月) 01:41:03.12
律『……………ぷっ』
律『ギャーー似合わねぇえええーー!!!!wwwwwwwww』デコデコデコ
澪『…………………』
唯(マズいよりっちゃん…!)
紬(ど、どうしましょ…)ハラハラ
和(見えないわ…)
バキャーーン
律『でこっ!!』ガシャッ
澪『ッッ帰る!!!!!』
12: 2009/11/02(月) 01:47:53.62
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
唯「今思えば、やっぱりあれが引き金に……」
律「待て待て!!そんなんで氏ぬか!?ふつう」
律「…それにそれ二週間も前じゃんか……」
紬「うーん………」
紬「もしかして、三日前のあれじゃあ……」
律「あ、あれって…?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
―部室
澪「律、消しゴムかして」
律「いいよー」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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唯「今思えば、やっぱりあれが引き金に……」
律「待て待て!!そんなんで氏ぬか!?ふつう」
律「…それにそれ二週間も前じゃんか……」
紬「うーん………」
紬「もしかして、三日前のあれじゃあ……」
律「あ、あれって…?」
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―部室
澪「律、消しゴムかして」
律「いいよー」
13: 2009/11/02(月) 01:53:14.23
澪『へぇ~……』
律『なんだよ…』
澪『律のって、“まとまるクン”じゃないんだ……』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
紬「…………ね?」
律「……!!?!?」
唯「取りあえずなんで氏んじゃったのか調べてみない?」
16: 2009/11/02(月) 02:13:04.54
律「まだ7時半か……HRで話あるだろうな……」
紬「信じられないわね…」
唯「………ねえ、まだ梓ちゃんは?」
律紬「え?」
唯「梓ちゃんだよ…朝練休むなんて珍しいね……」
律「梓ちゃんっておま…」
ガチャ
澪「おーっす……」
澪「…居ないよね……」
梓「…先輩、唯先輩達ならきっと大丈夫ですよ」
17: 2009/11/02(月) 02:21:37.82
律「み、澪!?」
澪「………」
梓「…………先輩」
唯「澪ちゃん!梓ちゃん!?…なんで無視するの…?」
律(…………)
紬「これって……」
律「どういう事だ…」
唯「ねえ二人ってば!!」
律(……)
19: 2009/11/02(月) 02:27:15.36
澪「分かってるよ。きっと皆なら、大丈夫だよね……」
梓「そうですよ!きっと直ぐに……」
律「おい…何のことだよ……」
澪「憂ちゃんも…心配だな…」
梓「…行きましょ。HR始まりますよ」
澪「うん…」
バタン
21: 2009/11/02(月) 02:38:08.30
・
・
・
律「ムギ、どういう事だと思う…?」
紬「ちょっと頭が混乱して…」
律「澪は生きてた……というより」
律「なんで私達は“氏んだ”なんて思ってたんだろ…」
唯「それに私達が見えてなかったみたい…」
紬「そう……」
唯「澪ちゃんも、梓ちゃんも…」
・
・
律「ムギ、どういう事だと思う…?」
紬「ちょっと頭が混乱して…」
律「澪は生きてた……というより」
律「なんで私達は“氏んだ”なんて思ってたんだろ…」
唯「それに私達が見えてなかったみたい…」
紬「そう……」
唯「澪ちゃんも、梓ちゃんも…」
22: 2009/11/02(月) 02:49:19.30
律「その梓ちゃんってのやめろよ……」
唯「え?」
律「…もういい。それより、あいつらの言ってた事が気になるな…」
紬「ダイジョウブ、とか…憂ちゃんのことも言ってたよね…」
律「ん?AZUSAは澪とフツウに会話してたな…」
唯「あ………もしかして……」
律「…なに」
唯「氏んでるのって…私達なんじゃ……」
律紬 (あ―ッ!)
23: 2009/11/02(月) 03:00:21.05
紬「でも、そんなような事は…」
律「そうだ!私は確かに昨日聡と話したんだ!!そんな事は―」
唯「だったら私も憂と話したよ」
律「間違いないな……唯、今から憂ちゃんの携帯に電話しろ」
唯「…なんで?」
律「いいから…」
唯「うん」パッピッコッ
prrrrrr・・
26: 2009/11/02(月) 03:10:15.64
ピッ
憂『お姉ちゃん……?私イジメられてるかもしれない…』
唯「!?どういう事!?」
憂『みんながね……私のこと無視するの……』
憂『話しかけても誰も返事してくれなくて……』
律「どうしたんだ…?」
唯「憂……皆に無視されるって……」
律「(やっぱり……)…ちょっと貸して!」パリ
律「憂ちゃん!?田井中だけど!」
29: 2009/11/02(月) 03:18:31.93
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
―部室
律「ごめんね……抜けてもらっって」
憂「大丈夫ですよ…皆やっぱり気にも留めてなかったですし…」
律「もしかしたら…唯の言う通りかもしれない……」
紬「私達が…」
憂「何ですか?」
唯「いや~…私達氏んでるかも、って……」
憂「…………ん?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
―部室
律「ごめんね……抜けてもらっって」
憂「大丈夫ですよ…皆やっぱり気にも留めてなかったですし…」
律「もしかしたら…唯の言う通りかもしれない……」
紬「私達が…」
憂「何ですか?」
唯「いや~…私達氏んでるかも、って……」
憂「…………ん?」
32: 2009/11/02(月) 03:40:20.33
律「やっぱり……心当たりとかないか…」
紬「でもまだそうと決まった訳じゃないでしょ?」
紬「あの二人の言葉思い出して」
唯「じゃあさ…もう本当に氏んじゃってるのか試してみることから始めようよ」
律「どうやって?」
唯「ベタに物で殴るとか…」
律「オイ言い出しっぺがやれよ」
33: 2009/11/02(月) 03:50:06.67
唯「えぇ…じゃあ誰かにいたずらして反応を見るとか…」
律「憂ちゃん、HRで先生何も言ってなかったの?」
憂「特に、いつも通りでしたけど…」
律「なんか存在自体が空気扱いって感じだな…」
紬「でもあの二人は……」
律紬「うーん………」
律「取りあえずここに居てもしょうがないし、外出よう外」
34: 2009/11/02(月) 03:57:10.26
「なあなあ」
―廊下
律「私達同士はこう―触れるじゃん」
律「周りの連中はどうなのかな?」
チーンコーンカーン・・・
唯「あ、授業終わったみたい」
律「ちょうどいいや、通りすがりにタッチしてみよう」
唯「なるほど!本当に氏んじゃってたら触れないもんね」
35: 2009/11/02(月) 04:03:59.25
わいわい
律(いくぞー)
生徒「……が憎めないよね~」
律(ちょっとゴメンよ…!)
ふぁさ…
律!
憂「きゃぁぁああ!!」
唯紬(あー……)(ダメか…)
37: 2009/11/02(月) 04:20:33.23
律「……」
紬「駄目だったね……」
律「お前らもやって来いよ…」
律「私だけかも知んないしさ……」
唯紬憂「ダメでした…」
律「うわぁぁあああもう私ら氏んだぁぁあああ!!!!」
唯「あでも…ってことは……」
39: 2009/11/02(月) 04:28:29.29
唯「聡君もマズいんじゃ……」
律「ハッ……」
律「うわぁぁあああさとしぃぃぃいいい!!!」デコデコ
紬「りっちゃん……」
紬「でも、澪ちゃんや中野さんは何で私達の事覚えてた」
律「ぐずっ……あれ?」
唯「そうだよ!秋山さん達なら、何か知ってるかな!?」
律「…おい、お前ら……」
59: 2009/11/02(月) 20:06:30.33
律「なんだよ…その呼び方…」
律「梓ちゃんとか、秋山さんとか!」
唯「どしたの…?別にいつも通りじゃん」
紬「うん……きっと少し疲れてるのよ」
律「はぁ…?」
憂「あの、それより私達って本当に…」
唯「それ、マズい事になったよねー…」
60: 2009/11/02(月) 20:17:26.25
憂「どうします?これから」
律「うん…あ!そうだ聡!あいつも……」
律「…ムギは!?昨日誰かと話せたり」
紬「私は……」
紬「昨日は疲れててすぐ寝ちゃったから…誰とも」
唯「う、うい~~…」フランス
憂「大丈夫だよ……」
憂「律さん、聡君のところ行ってみませんか?」
62: 2009/11/02(月) 20:26:56.43
律「そうだ……あいつもきっと私達みたく困ってる筈…」
紬「じゃあきっとお家に帰ってるかも…」
唯「りっちゃん!行こう」
律「うん…」
律「憂ちゃん大丈夫?」
憂「はい、もちろん」
63: 2009/11/02(月) 20:34:55.75
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
―田井中家
紬「りっちゃんの家初めて…!」
唯「人の家ってわくわくするよねえ!」
憂「アハハ……」
律「いいんだよ…それより」
律「…………まだ帰ってないな」
憂「え…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
―田井中家
紬「りっちゃんの家初めて…!」
唯「人の家ってわくわくするよねえ!」
憂「アハハ……」
律「いいんだよ…それより」
律「…………まだ帰ってないな」
憂「え…」
64: 2009/11/02(月) 20:42:29.20
律「靴がない…」
憂「あ、いつもの」
律「そう……おい、二人とも帰るぞ」
唯「えぇ!?せっかくだから上がりたい!」
律「何言ってんだこんな時に」
唯「ねえムギちゃんも上がりたいでしょ~」
紬「私は~…」
唯「上がろ上がろ~♪」
律「」イィラッッ
66: 2009/11/02(月) 20:47:35.74
律「憂ちゃん、ちょっと外してくれる?」
憂「すみません……」ガラッ
シドッッ
唯「あ…ぅ……」アリアリ
律「出るぞ」
紬「うん…」
律「憂ちゃんおまた」ガラッ
67: 2009/11/02(月) 20:56:41.70
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
律「とは言ったものの…」
紬「どうするの?これから…」
律(…!)
唯「どーすーるのー」イライラ
律「なあ……」
紬「なに?」
律「お前達……家来た事あるだろ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
律「とは言ったものの…」
紬「どうするの?これから…」
律(…!)
唯「どーすーるのー」イライラ
律「なあ……」
紬「なに?」
律「お前達……家来た事あるだろ」
69: 2009/11/02(月) 21:05:28.65
紬「?さっきので初めてだけど」
唯「りっちゃん、さっきから何かオカシイよ…」
律「ほら!私が風邪ひいた時!お見舞い!」
唯「ホラ…カゼ…オミマイ……?」
律(名前の事といい…間違いない…)
紬「大丈夫かしら…」
律(こいつら記憶がどんどん……!?)
唯「あ…和ちゃんは……?」
71: 2009/11/02(月) 21:17:54.48
律「そうか…こうなると和も無事かどうか……」
唯「早く学校戻ろうよ!」
律「行こう皆」
紬「…………」
憂「あの…私…」
律「なに?」
憂「いえ……なんでも」
律「…?おい、ムギも」
紬「え…うん、行こ……」
律(………)
79: 2009/11/02(月) 23:33:06.38
―銭湯 ~湯の和~
カコーーン
律「あぁ~…いい湯だな…」
唯「皆で来るの初めてだね~」
紬「私皆でお風呂に来るの夢だったのぉ♪」
律「憂ちゃん湯加減どう、熱くない?」
憂「大丈夫ですよ、気持ちいいです」
律唯紬憂「ふぅ~・・・・・」
81: 2009/11/02(月) 23:43:12.68
―学校 教室前
律(開けるよ……)
唯(うん…)
紬(……)
律(し、失礼しま)
唯(ねえ…)
律(な、なんだよ…)
唯(勝手にドア開けたらマズくない?)
律(なに言ってんだ、確かめるだけだろ…)
82: 2009/11/02(月) 23:52:19.48
唯(いや…勝手にドア開いたら皆びっくりするんじゃないかな……)
律(でもここからじゃよく見えないし…)
唯「そもそもこんなコソコソする必要ないじゃん。どうせ聞こえないんだし」
律(…………)
・
・
・
律「……仕方ない、授業終わるまで待つか…」
唯「うん」
83: 2009/11/03(火) 00:08:07.54
― 一階、踊り場
律「和大丈夫かな」
唯「うん…それよりこれからどうするか考えようよ」
紬憂「……………」
律(………)
律「ちょっと私トイレ…唯も来る?」
唯「私は大丈夫だよ」
律「……来る?」
唯「え…大丈夫だって」
律「来 る……?」
85: 2009/11/03(火) 00:12:58.10
唯「うん、行く……」
律「じゃあ私達トイレ…ムギと憂ちゃんはここで待ってて」
憂「あ、はい」
紬「…わかった」
律「じゃいこ、唯」
・
・
・
―トイレ
唯「どしたの……りっちゃん」
律「唯、やっぱあの二人…」
唯「なに…」
86: 2009/11/03(火) 00:21:30.18
―踊り場
憂「あの……紬さん」
紬「なに?」
憂「和って人、二年生の人ですか?」
紬「いや…私の知らない人みたい」
紬「二人の知り合いなのに、私だけ知らないの寂しくて…」
憂「…………」
87: 2009/11/03(火) 00:31:54.76
・
・
・
律「間違いない…紬や憂ちゃんは記憶が……」
唯「なんで…」
律「(お前もだけど……)それと憂ちゃんも引っかかる」
律「あの子、澪がいないこと気にしてなかっただろ…」
律「いつも一緒にいるのに気遣った…というより」
唯「秋山さんの事も…」
律「…………。だろうな」
91: 2009/11/03(火) 01:11:12.16
律(まずいな……このペースだと…)
律(けど憂ちゃんや唯達はお互いを覚えてる…)
律「…取りあえず戻るか」
唯「うん…」
ガタガタガタ ・・・
唯「あ、なんか騒がしくなったね」
律「終わったか……よし、確かめるぞ」
93: 2009/11/03(火) 01:24:43.71
―教室
澪(おかしい……皆唯達のこと知らないだなんて)
澪(まるで私一人おかしいみたいな反応…)
「 澪? 」
澪「あ?あぁ…ごめん何?」
和「どうしたの?世界の終わりみたいな顔して」
澪「はは…そんなに暗かったな…」
和「うん。あんまり思い詰めちゃダメ。悩みがあるなら、相談しなよ」
澪「うん…けど平気」
澪(…梓は、大丈夫かな)
98: 2009/11/03(火) 02:28:10.63
―定食屋~和の極み~
「いらっしゃいませー!!」
店主「はいどうぞ~!」
律「いやー腹減った!皆なに食べる?」
唯「おじさん、私この焼き魚定食!」
紬「じゃあ私この秋飯スペシャル~華の乱~、憂ちゃんは?」
憂「私はお姉ちゃんと同じのお願いします」
律「おっちゃん!私この爆弾そぼろ飯ね!」
店主「はいよ!」
99: 2009/11/03(火) 02:43:36.20
律「澪と何か話してるな……」
唯「ってことは……」
憂「無事みたいですね」
紬「………」
唯「あとは聡君の無事だけだね…」
律「………なあ、今日一日澪の後ついて行ってみない?」
紬「それは…!」
唯「悪いよそんなの!」
律「確かに気が引けるけど…状況が状況だしさ……」
律「なにより情報が足りなさ過ぎるよ」
100: 2009/11/03(火) 02:55:36.05
律「嫌なら無理にしなくてもいいけど…」
憂「あの…私は?…」
律「あ…じゃあさ憂ちゃん、梓をお願いできる…?」
憂「梓ちゃんですか……」
律「(あ、覚えてるぞ…!)ダメかな?」
憂「あ…分かりました」
律「ムギは…どうする?事が事だから…無理しなくても…」
紬「やるっ」ムギュ
律「そ…そうか」
104: 2009/11/03(火) 03:11:08.33
律「じゃあこれからは二手に、私と唯は澪、ムギと憂ちゃんは梓を頼むな」
憂「はい」
紬 「はい!」
律「動くのは昼休みと放課後くらいかな」
唯「結局私もやるんじゃん……ねえそれより私お腹が…」ズゴーーー
律「まさか腹減ったのか!?氏んでるのに?」
107: 2009/11/03(火) 03:48:22.33
律「じゃあ取りあえずどっかで飯……って勝手に盗って食うのはまずいか…」
律「しょうがね…家来いよ…」
唯「本当に!?ッッしゃ」
紬 ニコニコ
憂「紬さん楽しそうですねー…」
紬「だって、皆で後付けるなんて探偵みたいで楽しそう!」
紬「こういうのユメダッタノー♪」
憂「はは……はぁ…」
律「じゃ皆ウチ行くぞー」
129: 2009/11/03(火) 17:46:46.49
―田井中家
律「結局また来ちゃったけど…」
唯「さっ、早く入ろうよー」
律「はいはい…」
ガラッ
律 !
唯「どしたの?」
律「聡が帰ってる……」
紬「あっ、じゃあ…」
律「うん、よし……」
130: 2009/11/03(火) 17:56:38.16
律「おーい聡ー、姉ちゃん帰ったぞー」
・
・
・
・
唯「…居ないのかな?」
律「靴はあるのに……ま、入るか…」
唯「オジャマします!」
律「…さ、入って」
紬憂「あ、お邪魔します…」
134: 2009/11/03(火) 18:42:36.23
スタスタ
律「聡いないのかー…?」
唯「っていうかさ」
律「何?」
唯「弟くん、サトシっていうんだ…?」
律「は……!?オマエ何言って…!」
律「聡!!」
バシュン!ピピーッ
聡「………」ピコピコ
律「おい聡……」
紬「……やっぱり聞こえてないみたいね…」
135: 2009/11/03(火) 18:59:00.71
憂「あ…でも無事、ってことですよね」
律「…………」
紬「よかったのよね、りっちゃん…」
唯「そうそう、何でもないってことだよ!」
聡「あー…キャプチャー失敗」カチャカチャ
律「………出るぞ」
唯「え……いやまだ本当の目的が」
律「いいから出るんだよ!!」
136: 2009/11/03(火) 19:24:26.63
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
唯「りっちゃん…急にどうしたの…?」ビクビク
律「よく考えればおかしいだろ……」
紬「なにが?…」
律「今日の朝、聡とは私はなんでもなかった……」
唯「それだったら私も憂も別に…」
律「そこだ…」
律「今朝まで同じ状況だった。なのに私と聡、唯と憂ちゃんとは今状況が違う……」
唯「だからそれは、憂も…だからでしょ……?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
唯「りっちゃん…急にどうしたの…?」ビクビク
律「よく考えればおかしいだろ……」
紬「なにが?…」
律「今日の朝、聡とは私はなんでもなかった……」
唯「それだったら私も憂も別に…」
律「そこだ…」
律「今朝まで同じ状況だった。なのに私と聡、唯と憂ちゃんとは今状況が違う……」
唯「だからそれは、憂も…だからでしょ……?」
137: 2009/11/03(火) 19:51:18.54
律「違うな」
律「今朝、私と聡はいつもと変わらず話せた…」
唯「……うん」
律「つまり……状況は“今朝”から変わったんだ……何もかも…………!」
唯 紬 憂 「「 」」
律「あ、あ……れ……?」
唯「…りっちゃん……」
そ ん な こ と 最 初 か ら わ か っ て る よ ・・・
律「……………へへっ…」
148: 2009/11/04(水) 00:00:15.47
「先生、どうですか?」
「もう時間も残り少なくなってきたからねえ……」
「だいぶ乱れてますね…」
「そう、現にプログラムにない…というか完全に関係ないものまで見てるわよ…」
「銭湯とか全く関係ないですもんねー…」
150: 2009/11/04(水) 00:09:56.88
「後何分?」
「28分と30秒です」
「なるほどねえ……どうりでイメージが歪んでるわけ」
「こういう事ってよくあるんですか?」
「最新式よ?ウチも導入してみたはいいものの…」
「まあ、不測の事態は付きモノですよ。何ごとも、何せ人間ですし」
「ふふ…それじゃ困るんだけどねぇ」
151: 2009/11/04(水) 00:18:36.78
「この子達ももうすぐ……ですか」
「設定上この子にとって関係の薄い人間や、思い入れの少ない人から順にね…」
「何だが、少し良心が痛むと言いますか…」
「そんな事で大丈夫なの?“消える”とは考えずに、ただ元に戻すと思えばいいの」
「……はい、そうですね」
「じゃあ、また少し様子見しましょう」
「あ、はい」
152: 2009/11/04(水) 00:27:26.00
―思えば、中学の頃からか…
私は人付き合いが苦手だった
周りに合わせてふざけた振りしても、笑った振りしても
心の中はいつも退屈だった…
気付けばグループの後ろを付いて歩くだけ
皆変に私に気を使うだけ
冗談言っても、私顔が笑ってないし…
ただ寂しかっただけかもしれない
誰かに構って欲しかっただけで…
そんな中律だけは本当に楽しそうに笑ってた……
153: 2009/11/04(水) 00:34:30.35
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
― 中3、春
律『おーい澪、帰ろうぜ』
澪『あ、うん』
『律ー!帰ろうよー』
律『おーう!今行くって!』
律『ほら、早く行くぞ!』
澪『いや…私いいよ、あの人達あんまりよく知らないし……』
律『何言ってんだよ、紹介してやるから、さ!』
澪『え……でもな…』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
― 中3、春
律『おーい澪、帰ろうぜ』
澪『あ、うん』
『律ー!帰ろうよー』
律『おーう!今行くって!』
律『ほら、早く行くぞ!』
澪『いや…私いいよ、あの人達あんまりよく知らないし……』
律『何言ってんだよ、紹介してやるから、さ!』
澪『え……でもな…』
154: 2009/11/04(水) 00:43:25.24
「何やってんのー、はやく~!」
律「ほら早く行くぞ!」グイ
澪「ちょっと!…」
律「こいつ、二組の澪!一緒に帰ろうってさ、ほら」バン
澪「あ…よ、よろしくね…ハハ」
「澪ね、じゃ一緒に帰ろ!」
澪「うんっ」
律「なぁこれからどこ行く?」
「え~、あ!駅前にサー○ィワン出来たの知ってる!?」
律「マジで!?よっしゃ行こう行こう!」
澪「……………」
155: 2009/11/04(水) 00:51:14.56
律は他クラスにも友達が多かった…
当然だ。元気で明るくて、私とはまるで正反対なのだから…
学校帰りに皆でどこか行こう、とか、私はそういうノリは苦手だった……
律「澪も来るだろ!?」
澪「あぁ、うん…」
律「ノリ悪いなー…あ、もしかしてダイエット中か?」ニヤニヤ
澪「ち、違うよ!行くよっ」
律「じゃ、皆行こうぜ」
158: 2009/11/04(水) 00:59:29.93
― サーティ○ン
律「おぉー…これがテレビでよく見る……!」
「律、その言い方オバサンくさいよw」
律「うるせぇ!それより何にする?さすが種類が多いな~」
ダメだ……こういう会話が私にはできない…
出来るのは、こうやって最後尾からその光景をみて微笑むだけ…
律の場合、本当に微笑ましいのだけど…
律「澪は何にする?」
澪「えっ?……そうだな…」
159: 2009/11/04(水) 01:10:45.72
澪「そうだな……」
澪「じゃあチョコカレーと、マシュマロ豆乳のダブルで…」
「わ~…凄いの選ぶね澪…」
「じゃあ私は…」
期待していた反応とは違った…
ただ一人を除いて
律「ギャーー馬鹿だ馬鹿!!wwww絶対それ全部食えよー!?」ケラケラ
澪「あ…あったり前だろ!」ポン
160: 2009/11/04(水) 01:18:23.86
・
・
・
・
「おいしかったねー」
「また来よっか!」
澪「………うぷ…」
律「おい大丈夫かよ…あんなゲテモノ食うから……」
「じゃあ律、私達行くね」
律「おー、じゃあな!おい、澪」
澪「……うっ、じゃあ…」
「………うん、じゃあね」
・
・
・
「おいしかったねー」
「また来よっか!」
澪「………うぷ…」
律「おい大丈夫かよ…あんなゲテモノ食うから……」
「じゃあ律、私達行くね」
律「おー、じゃあな!おい、澪」
澪「……うっ、じゃあ…」
「………うん、じゃあね」
161: 2009/11/04(水) 01:31:25.31
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
―帰り道
澪「うぅ…お腹痛…」
律「ホント大丈夫かよ……」
澪「律……帰ったらメールしてよ?」
律「するから…もう今日は早く帰って休めよ」
澪「うん…」
律「くくっ……けど澪、ホントにあれ全部食うんだもんなぁ」
澪「全部食べるって…言ったからな……」
律「…………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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―帰り道
澪「うぅ…お腹痛…」
律「ホント大丈夫かよ……」
澪「律……帰ったらメールしてよ?」
律「するから…もう今日は早く帰って休めよ」
澪「うん…」
律「くくっ……けど澪、ホントにあれ全部食うんだもんなぁ」
澪「全部食べるって…言ったからな……」
律「…………」
162: 2009/11/04(水) 02:00:38.81
―翌日、学校、廊下
スタスタ
「―あ」ピタ
澪「あ…」
「き、昨日は楽しかったね……澪…」
澪「う、うん…」
「ま、また行こうね!」
澪「そうだね…ハハ」
「えっと…じゃあね」
澪「………うん」
なんだよ……あの感じ…
163: 2009/11/04(水) 02:10:21.96
―放課後
澪(トイレトイレ……)
「あー、あの子ね…澪っていう」
澪 !! ピタ
「なんか暗いんだよねー…ノリ悪いし」
「でも律と仲良さそうだったよ」
「あー幼馴染みらしいよ…あれ」
澪「ッ……………」
律「あっ、お前ら何してんの?なんの話?」
澪(律……!)
165: 2009/11/04(水) 03:06:13.96
「あのさ……澪はもう遊びに誘わなくてよくない?」
律「は?何で?」
「だって暗いじゃん…」
「そうそう、一緒にいてもなんかさ…向こうも無理してんじゃない?…」
澪(…………)
律「じゃあいいよ、お前らが嫌ならそれで」
「え…」
律「それだけの事じゃん」
律「お前らはもう澪と関わらない、それでいいんだろ?ならそうすれば」
「律…」
澪(…………)
182: 2009/11/04(水) 17:29:44.93
律「とにかく私からうまく言っておく。だからこの話はもう終わりっ」
「…………」
律「じゃあ今日は私もう帰るから、じゃあな」
「うん…じゃあね…」
・
・
・
律(今日は澪と二人で帰るんだ)シタシタ
律「あ……」
澪「……………」
律「…………聞いてた…?」
澪「別に…」ダッ
律「おっ、おい待てよ!」ズギャオッ
184: 2009/11/04(水) 17:51:32.52
―廊下
律「………なあ」
澪「帰れよ……あの人達と」
律「…私は澪と帰るよ」
澪「フ…同情……」
律「違えよ」
澪「違うもんか!!」
澪「いつも独りで可哀想とか、構ってあげようとか!」
澪「昔から、ずっとそう思ってるんだろ!!」
186: 2009/11/04(水) 18:01:02.62
シュッ ←足払い
澪「いたっ」ドサッ
律「馬鹿やろう!!!!!」
澪 !!
律「そんな気持ちで!!……そんな気持ちで…!」
律「そんな気持ちで今まで私と友達やってたのかッッ!!!」
澪「………!!」
律「私は悲しいぞ……」
律「友達っていうのは……いや…親友っていうのは……!!」
律「…そんなんじゃないだろ………」ポロポロ
澪「………律…」
188: 2009/11/04(水) 18:37:17.32
澪「ごめん……私間違ってた…」
律「そうだよ…」
律「可哀想とか…そんなんで付き合う訳ないじゃんか……」
律「私はただ、好きだから一緒居るだけだよっ」ニコ
澪「……うん…」
律「さっ…一緒に帰ろ!」
澪「…うん!」
ありがとう律……
好きって言ってくれて
友達の意味が少しだけ解ったような気がするよ…
190: 2009/11/04(水) 18:46:50.26
・
・
・
・
「どうですか?」
「一瞬乱れた部分もあるけど……」
「精神的にはまた安定してきたわ」
「これがこの子の今後に活かせればいいんですけど…」
「そうねえ……今年から高校生だっけ?」
「そうみたいです」
「多感な時期よね~…若いって羨ましいわ……」
「何言ってるんですかw」
・
・
・
「どうですか?」
「一瞬乱れた部分もあるけど……」
「精神的にはまた安定してきたわ」
「これがこの子の今後に活かせればいいんですけど…」
「そうねえ……今年から高校生だっけ?」
「そうみたいです」
「多感な時期よね~…若いって羨ましいわ……」
「何言ってるんですかw」
191: 2009/11/04(水) 18:55:12.02
―午前11時
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー
唯「ねえ……私達どうなっちゃうの…?」
律「さぁな……」
憂「皆……私達の事、忘れちゃったんですかね…」
唯律紬「……………」
律「忘れる………か…」
律「なあ、この状態が幽霊ってやつかな?」サッサッ
唯紬憂「……………」
律「ごめん……」
204: 2009/11/05(木) 00:36:20.95
律「また負けた……」
紬「3二金がぴったり」
唯「うわ、りっちゃん弱すぎ…」
律「うっせぇ!“最強羽生将棋”でちゃんと勉強したんだ」
唯「それゲームじゃん……古いし」
律「もう羽生の頭脳全集買うか…」
205: 2009/11/05(木) 00:44:57.28
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
―12時半、学校
律「とりあえず―」
唯「昼休みの時間だね……これから秋山さんの後付けるの?」
律「……そう、まずは私達の身に何が起きたのか調べないと…」
律「憂ちゃん、梓の方よろしくね」
憂「あの……ちょっと分からないです…」
律「えっ?」
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
―12時半、学校
律「とりあえず―」
唯「昼休みの時間だね……これから秋山さんの後付けるの?」
律「……そう、まずは私達の身に何が起きたのか調べないと…」
律「憂ちゃん、梓の方よろしくね」
憂「あの……ちょっと分からないです…」
律「えっ?」
206: 2009/11/05(木) 00:51:11.11
憂「何だが分からなくなっちゃって……」
律「お、落ち着いて…」
唯「うい、大丈夫?」
憂「……お姉ちゃん…」
律「……!」
律「……ねえ、梓は…?梓って子…」
憂「あずさ…?すみません、ちょっと…」
208: 2009/11/05(木) 00:57:51.62
律(おい…マジかよ………)
紬「ねえ…」
律「な、なに?」
紬「その子がどうかしたの?…」
律「ムギ……おい唯!?」
唯「なに?」
律「何じゃないだろ!梓だよ!お前は覚えてるだろ……?」
唯「えっ…覚えてるも何も知らないよ」
律「ウソだろ……」
210: 2009/11/05(木) 01:13:05.52
どうすればいいんだ…どうすれば……
…何故私だけ記憶がはっきりしてる……?
梓…澪…和……
無くなっていく記憶
とにかく……澪の周辺だけでも調べないと
理由を……早く何とかしないと皆が………!
憂「あの、律さん」
211: 2009/11/05(木) 01:31:23.43
「後何分?」
「えっと、4分と15秒です」
「残り時間3分になったら、予定通りアレお願いね」
「分かりました」
「この子も心の準備、しておかないとだからね…」
「ちょっとびっくりするでしょうね……」
「問題ないわよ、直ぐにこっちに戻るんだから」
「あのー…」ガチャ
「ん?梓ちゃん、どうしたの?」
213: 2009/11/05(木) 01:39:45.19
梓「少し姉の様子が気になって……」
「大丈夫よ、少しイメージが乱れる部分もあるけどね。今は安定してるわ」
梓「どんなの見てるんだろ…」
「気になる?けど規約で見せられないの、ごめんね」
「あ!梓ちゃんも今度試してみる?今ならサービスしちゃうわよ~ん」
梓「い、いや…私は………」
「先生、困ってるじゃないですか…!」ボソ
梓「じ、じゃあ私はこれで……」
バタン
216: 2009/11/05(木) 01:53:09.04
「やっぱり似てますね。姉妹だと」
「そうねえ……って、そろそろよ。アレ準備して」
「あ、はい」
(……やっぱり、プログラムのイメージにノイズが入り始めてるわね…)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
律「どうしたの……?憂ちゃん……」
憂「私……今全部知っちゃいました…」
218: 2009/11/05(木) 02:10:49.00
律「え……?」
唯「ねえ憂、どういう事…?知ったってなにを……」
紬「教えて、憂ちゃん」
憂「紬さん……」
憂「紬さん、いつも姉に楽しいティータイムを提供してくれてありがとうございます」
紬「え…?」
憂「お姉ちゃんはいつも『明日のお菓子は何かなー♪』とか…」
憂「…『今日はムギちゃん美味しい紅茶を淹れてくれたんだよー!』とか……」
憂「嬉しそうに…とっても嬉しそうに……」
律「憂ちゃん……?」
220: 2009/11/05(木) 02:22:41.78
憂「たくさんの笑顔を作って下さって、本当に妹として感謝してるんです」
紬「憂ちゃん…」
憂「お姉ちゃん……ありがとね」
唯「憂……何言って…?」
憂「ねえ、小さい頃のクリスマスの日、覚えてる?」
唯「クリスマス…」
憂「ふふ…クション破って中身出しちゃったんだよね」
唯「あ…あの時…」
律(…………)
223: 2009/11/05(木) 02:56:34.53
憂「その後お父さんとお母さんに凄く怒られて…」
唯「えへへ……憂に喜んでほしくてさ…」
憂「……今までの思い出が全部なくなっちゃうなんて事…絶対ないよね……」
唯「……憂、なんで泣いて…」
律(…!…)
憂「私のお姉ちゃんでいてくれてありがとう……」
憂「じゃあね……お姉ちゃん」
大好きでした…
律「憂ちゃん!!」
・
・
・
・
225: 2009/11/05(木) 03:01:19.66
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
唯「…………」
律「憂ちゃん…?まさか消え……」
律「…おい唯!!」
唯「へ?……」
律「なにボーッとしてんだよ!!憂ちゃんが…!」
唯「ウイ…チャン…?」
唯「何のこと言ってんの?りっちゃん…」
紬「さぁ…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
唯「…………」
律「憂ちゃん…?まさか消え……」
律「…おい唯!!」
唯「へ?……」
律「なにボーッとしてんだよ!!憂ちゃんが…!」
唯「ウイ…チャン…?」
唯「何のこと言ってんの?りっちゃん…」
紬「さぁ…」
227: 2009/11/05(木) 03:15:50.51
律「おい!!今見ただろ!!!」ガッ
唯 「なに!?」
律「憂ちゃんが消えちゃったの!!お前見ただろ!!!」
唯「もうさっきから何言ってんの!?痛いよ……」
律「ふざけんな!!お前憂ちゃんの姉だろ!!?今まで一緒に暮らしてきたんだろ!!!?」
唯「ねえ……なんなの…」ビクビク
律「お前妹のことまでッ……!!」
紬「…………」
231: 2009/11/05(木) 03:34:10.26
律(けど憂ちゃんはなんで……)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「じゃあ始めて」
「はい…」
―学校
澪(皆大丈夫かな…)
澪(唯もムギも律も……)
グニャアア・・・
澪(うっ……!?頭イタ……)
澪(歪んでる……?物が全部…!)
アタマ痛たぁぁぁぁ…
233: 2009/11/05(木) 03:45:22.96
・
・
・
・
唯「ねえりっちゃん…澪ちゃんの教室行くの…?」
律「そーだよ…当たり前だろ…」スタスタ
唯「ねえ…何で怒ってるの…?」
律「怒ってねえよ……」スタスタ
律(とにかく…今はこの状況をなんとかするんだ……)
律(急がないと、にかくヤバい……)
律(憂ちゃん………)
234: 2009/11/05(木) 04:00:39.54
―教室
紬「ここね…秋山さん」
律「…………」
唯「居るかな……」
・
・
・
紬「いないみたい……」
唯「どうするの…?」
律「……他急いで探すぞ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
梓「どうしたんですか?先輩」
239: 2009/11/05(木) 04:36:38.20
澪「梓、私全部解ったんだ……」
・
・
・
「これでようやく一歩お目覚めね」
「そうですね」
「後なん…」
「2分です」
「…一人関係の薄い子が消えたわね」
「可哀想ですよね……最後に自分の運命を知るわけですし」
「“プログラム”としての運命ね…」
「この子、ちゃんと皆にお別れの挨拶できてるでしょうか……」
「その心の余裕があればね…」
「そろそろ梓ちゃん呼んどく?」
「あ、そうですね」
295: 2009/11/06(金) 00:24:54.13
梓「解った…?なにがですか」
澪「もう少しでこの世界も終わるんだ」
梓「…は……?」
澪「信じられないのは分かる。私だって信じたくないよ…」
澪「けど思い出しちゃったんだ。全部…」
梓「ちょっと……何言ってるか全然解んねーです……」
298: 2009/11/06(金) 00:38:47.24
澪「この世界が歪み始めてる…」
澪「梓……もう気付いてるんだろ?」
澪「自分が…仕組まれた存在であることにッッ…………!!」バキバキ
梓「ッ………!」
梓「……そうですよ…。出来れば気付かれずに“あっち”に行って欲しかったです」
澪「………」
梓「でもよかったです。こっちではお別れですが…」
梓「あっちではあなたの妹なんですから」
299: 2009/11/06(金) 00:46:07.26
澪「ああ……」
澪「後輩としての梓と出会ってからの一年……絶対忘れないよ」
梓「私はもう消えちゃいますが……」
梓「あっちに行っても、元気に暮らして下さい」
・
・
・
律「居た!!」
澪梓 !
澪「律!!…に二人も!?」
唯紬「いや、ダレ……?」
302: 2009/11/06(金) 00:53:18.50
澪「そっか…私のこともう忘れちゃったのか……」
律「っていうかお前私達のこと見えて……!」
梓「先輩は全てを思いだしたそうです」
律「オモイダス…?」
梓「そっか……澪先輩と特に関係が深い先輩3人はまだ……」
梓「本来の使命、自分の宿命に気付いてないんですね…」
304: 2009/11/06(金) 00:59:57.56
澪「………」
律「お、おい澪…梓の奴何言ってんだよ……ワケわかんないっての…」
唯「そうだよ……さっきからあの子、何言って…」
唯「あっ、アタマいた………」
紬「私も……なんだか…」
律「おいどうした……!?」
澪「気付き始めたんだ……」
梓「もうすぐ終わるんですね………」
308: 2009/11/06(金) 01:19:51.40
唯「そんな……皆そうだったの……?」
唯「みんなみんな、澪ちゃんの……」ポロポロ
澪「……そう」
紬「嘘よこんなの…」
梓「本当です……私達は全て……」
プログラムされた仮想世界に仕組まれた存在
“データそのもの”に過ぎません
梓「つまり…………」
梓「私達は、澪先輩の見てる夢そのものなんですよ……。思い出しました?」
310: 2009/11/06(金) 01:29:12.23
律「唯…ムギ……こいつ何ワケわかんないこと」
唯「りっちゃん、もう終わりなんだよ…」
律「だから…なにが」
紬「聞いたでしょ……私達は別に氏んでなんかなかった…」
唯「ただ“最初から”存在しなかったんだよ……」
律「なにを……」
梓「まだ分からないんですか………」
梓「私達も律先輩も、この仮想世界にプログラムされた―」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
澪「ん………」
梓「あ、お姉ちゃん起きましたよ!?」
311: 2009/11/06(金) 01:36:30.29
―山中クリニック
さわ子「お帰りなさい」ニコ
澪「…………」
さわ子「どうだった?『人生円滑サポートシミュレーションシステム』は?」
和「先生、その名前なんとか短くできないんですか……」
さわ子「助手が口出ししなさんな~」
梓「お姉ちゃん大丈夫…?」
澪「梓……うん、大丈夫」
さわ子「今年から高校生なんでしょ?今回のシミュレーションは役に立ちそうかしら」
312: 2009/11/06(金) 01:45:53.07
和「凄い技術ですよね、たった二時間で二年分の仮想体験が出来るんですから」
梓「この機械でですかぁ……」
さわ子「今回澪ちゃんには、高校入学から、二年時の冬までを体験してもらったけど」
さわ子「大切なお友達はできたかな?」
澪「はい…あの先生、こんなこと訊くのも野暮かと思うんですけど……」
さわ子「なに?」
314: 2009/11/06(金) 01:53:52.82
澪「あの世界で出会った皆は……やっぱり消えてしまうんでしょうか…」
和「………」
さわ子「消える、とは考えない方がいいわ」
さわ子「確かに、今まで二年間一緒だった人だろうから、心苦しいのは解るわ」
澪「…………」
さわ子「だからこそ、最後に皆にさよならを言ってほしかったの…」
澪「…それで最後に現実の記憶を……」
さわ子「まっそういうワケね…」
315: 2009/11/06(金) 02:02:00.91
さわ子「でもその様子なら高校生活も心配なさそうね」
和「秋山さん、きっと直ぐに大切なお友達が見つかりますよ」
澪(和………いや、真鍋さんか…)
梓「お姉ちゃん、あんまり心配する必要なかったんだよ…」
澪「…あの、最後に一ついいですか?」
317: 2009/11/06(金) 02:11:30.32
澪「律………いやあのカチューシャの子は…」
澪(って、こんな事言っても分かるわけないか……)
さわ子「……真鍋さん…」
和「…はい…やっぱり…」
澪「?」
澪「あの、どうかしましたか……?」
さわ子「でるのよ…………」
澪「え?」
320: 2009/11/06(金) 02:22:02.08
さわ子「ウチにはこれと同じマシンが他にもたくさんあるけど……」
さわ子「このBー05番、澪ちゃんが今回使ったこれね…」
さわ子「使ったクランケの方が皆言うのよ……」
さわ子「“カチューシャをした女の子が”って……名前は…」
「田井中律」
澪「……!」
さわ子「そうでしょ?」
澪「……はい…」
325: 2009/11/06(金) 02:32:03.18
さわ子「どうやらこの機械で行うシミュレーションには、必ず『田井中律』と呼ばれる女の子が存在するみたいなの」
和「皆さん、終わった後に必ず言うんですよ、リツ、リツ、って…」
梓「なんか怖いですね……」
さわ子「きっと体験者に強い影響を残すんでしょうね……」
澪「リツ、…タイナカリツ……」
澪「ただの…プログラム……」
326: 2009/11/06(金) 02:38:28.85
幼馴染みのタイナカリツ・・・
小学校時代のタイナカリツ
中学時代のタイナカリツ
高校生のタイナカリツ
バンドを一緒に組んだリツ
バイトをしたリツ…
合宿をしたリツ…
ライブを皆でした…………タ イ ナ カ リ ツ
・
・
・
・
330: 2009/11/06(金) 02:46:25.48
梓「お姉ちゃん、そろそろ帰ろっか」
…全てはプログラム
和「秋山さん……?」
何度も、何度も違う人の…
さわ子「大丈夫?」
大切な人になってきた……律
梓「ねえ、聞いてるの?」
皆消えていく中……
たった一人で何度も何度も
仮想世界に生きる田井中律……
・
・
・
・
332: 2009/11/06(金) 02:53:48.47
梓「お姉ちゃん!!」
澪「………!」
梓「ねぇ大丈夫……?」
澪「ごめん……大丈夫だよ」
和(無理もないですよね…本人にしたら何年も向こうに居たわけですから……)
さわ子(そりゃま、まだ少しは混乱するわよ…)
澪「じゃあ私、帰りますね」
333: 2009/11/06(金) 02:58:10.70
さわ子「あ…はい、それじゃあ、今後に活かせるように祈ってるわ」
澪「はい…ありがとうございました」
さわ子「高校生活、頑張ってね」
澪「はい」
梓「じゃ、行こっ」
澪「…うん」
バタン
「次の方どうぞ」
336: 2009/11/06(金) 03:10:06.46
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
―季節、春
「じゃあねー」「バイバーイ」
・
・
・
「―なぁなぁ!」
少女「え……私…?」
「君いっつも一人で帰んないでさ、今日は私と一緒に帰ろうぜ!」
少女「あなたは…確か三組のクラスの……」
「あ、名前?」
「私は律、田井中律!よろしくね」
―END―
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
―季節、春
「じゃあねー」「バイバーイ」
・
・
・
「―なぁなぁ!」
少女「え……私…?」
「君いっつも一人で帰んないでさ、今日は私と一緒に帰ろうぜ!」
少女「あなたは…確か三組のクラスの……」
「あ、名前?」
「私は律、田井中律!よろしくね」
―END―
337: 2009/11/06(金) 03:11:05.33
乙
338: 2009/11/06(金) 03:11:41.04
りっちゃぁぁぁん!
乙
乙
341: 2009/11/06(金) 03:16:22.77
終局です
ダラダラと指してしまいすみませんでした
言いたかったことは、とにかく羽生さん永世七冠目指して頑張ってください。
ということです。ここまで観戦ありがとうございました
ダラダラと指してしまいすみませんでした
言いたかったことは、とにかく羽生さん永世七冠目指して頑張ってください。
ということです。ここまで観戦ありがとうございました
345: 2009/11/06(金) 03:31:30.57
>>344
その通りですよ。記憶を再構築された状態で、他人の夢を永遠ループします
その通りですよ。記憶を再構築された状態で、他人の夢を永遠ループします
引用元: 唯「澪ちゃん…なんで……」
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