2: 2022/01/02(日) 23:29:05.78
某日。

穂乃果「はあ…足が痛い…」

凛「こんな所で正座してろって…海未ちゃん鬼だよね」

穂乃果「ね〜」

にこ「はあ。なんで私までこんな目に」

穂乃果「当たり前だよ。にこちゃんだって一緒になってふざけてたんだから」

にこ「はあ?にこはただあんた達に巻き込まれただけじゃない」

凛「凛にはにこちゃんが一番楽しそうに見えたけど」

にこ「そんな訳ないじゃない。あ〜この後配信見たかったのに…」

穂乃果「諦めるんだね」

にこ「も〜」

穂乃果達は廊下で正座をしていた。

4: 2022/01/02(日) 23:30:29.44
ぐぅ〜

にこ「どっち?」

穂乃果「私じゃないよ!」

にこ「なるほど。穂乃果ね」

穂乃果「なぜ!?」

にこ「真っ先に言うからよ」

穂乃果「そんな事で決めないでよ。はあ…お腹空いた…」

にこ「やっぱりそうじゃない」

凛「すぅ…すぅ…」

にこ「うわっ!?正座しながら寝てる」

穂乃果「羨ましい性格してるなぁ」

にこ「………ねえ?」

穂乃果「なあに?」

9: 2022/01/02(日) 23:36:35.76
この時、にこの脳裏によからぬ考えが浮かんだ。

にこ「こんなバカ正直に正座する意味あるかな?」

穂乃果「だって海未ちゃんがしてろって言うから」

にこ「海未になんの権限があるのよ?」

穂乃果「確かに」

にこ「だいたい海未は私より歳下よ?なんでこんな…なんかバカバカしくなって来た。イチ抜〜けた〜」

穂乃果「え?やめるの?海未ちゃん怖いよ?」

にこ「大丈夫よ。明日になれば怒りもおさまってるわよ」

穂乃果「そうかなぁ」

にこ「そうよ。ちょっと凛!!」

凛「無理にゃ〜…凛がシナチクのかわりになるなんて…むにゃむにゃ」

穂乃果「何の夢を見てるんだろう」

にこ「アホの極みね。凛!!!起きなさい!!!


凛「せめてナルトにぃ…ん?ここは?ラーメン博士は?」

にこ「この短時間でよく寝ぼけるまで熟睡出来るわね」

凛「ん〜?」

穂乃果「にこちゃん。夢を見てる時って睡眠が浅い時なんだって。だから、今の場合は熟睡じゃなくて」

にこ「そんな事はどうでもいいのよ!!!帰るわよ」

13: 2022/01/02(日) 23:44:38.90
凛「ん〜…帰る?どんぶりに?」

にこ「違うわよ。家によ!家に帰るの!何よどんぶりって」

凛「家に?………あれ?今って…反省中じゃなかったっけ?」

にこ「あのね。私と穂乃果は抜ける事にしたのよ」

穂乃果「ちょっと待ってよ。私はまだやめるなんて言ってないよ」

にこ「はあ?」

穂乃果「だってリスクが大きいよ」

ぐぅ〜

穂乃果「あっ…また…」

にこ「ほら〜あんたのお腹も限界ですって!痩せ我慢はよくないわよ〜」

穂乃果「でも…ん〜…そうかなぁ?」

にこ「そうよ!ね!行きましょう!」

凛「え?凛も行くの?」

にこ「当たり前じゃない!!」

凛「ん〜。まっ、いっか!」

14: 2022/01/02(日) 23:47:34.33
こうして穂乃果達は反省する事をやめて家に帰る事にしたのだった。

にこ「穂乃果?そっちの方は誰も居ない?」

穂乃果「ん〜誰も居ないよ」

にこ「じゃあ、行くわよ」

穂乃果「はあ…これで私も脱獄犯かぁ」

凛「そうだね」

15: 2022/01/02(日) 23:51:59.37
にこ「さっ!このまま下駄箱までダッシュよ!」
ダッ!

穂乃果「はあ。上手くいくかなぁ」ダッ!

にこ「大丈夫よ。下駄箱なんてすぐそこじゃない」

穂乃果「そう言う事じゃなくて…もういいや」

穂乃果達が正座をしていたのは生徒会の管理下にある一階の空き教室であり、そこから下駄箱までの距離はそう遠くなかった。

しかし、穂乃果達は大事な事を忘れていた。そして凛がそれに気がつく。

凛「ね〜ね〜」

にこ「何よ?」

凛「カバンを持って帰らなくていいの?」

にこ「へ?」

凛「部室にカバンを置きっぱなしだよね?」

にこ「た、確かに…」

穂乃果「ほら〜。どうするの?置いて帰る訳にはいかないよ?部室には海未ちゃんもいるかもしれないし…」

にこ「確かに」

穂乃果「戻って大人しく反省してようよ」

にこ「ここまで来て?」

穂乃果「まだ引き返せるよ」

16: 2022/01/02(日) 23:56:20.89
にこ「いや…ダメよ。配信終わっちゃうし…」

穂乃果「そんなの後で見ればいいじゃん。今時見逃し配信とかあるでしょ?」

にこ「リアタイで見たいのよ!」

穂乃果「リア…何?」

にこ「リアタイよ!!!」

真姫「何がダメなの?」

にこ「何って…決まってるじゃない。抜け出すのをやめ…」

真姫「抜け出す?」

にこ「げっ!?真姫…」

穂乃果「うわぁ。タイミング悪ぅ…」

真姫「はあ?何言ってるのよ?またしょうもない事してる訳じゃないわよね?」

穂乃果「な、な、な、なにを言ってるのさぁ」

にこ「ちょっと!なに動揺してるのよ!!」

穂乃果「いや…だって…」

凛「真姫ちゃんは何をしてるの?」

真姫「私?私は先生からの頼まれ事をしてたのよ。で、今から部室に向かうってわけ」

凛「へ〜そうなんだ。真姫ちゃんはお勉強も出来るし真面目だから先生からの信頼も厚いんだね」

真姫「べ、別に普通よ」

17: 2022/01/03(月) 00:02:00.30
基本的に真姫は面倒事には首を突っ込まない傾向にある。しかし、彼女は根が真面目でなので穂乃果達の現状をしれば海未に連絡する可能性がある。現に彼女は穂乃果達を疑っている。

そこで、凛は真姫をおだてる事によって話を逸らそうとした。だいぶワザとらしいが真姫にはこれが有効だ。何故なら彼女はチョロいから。

凛「皆んな言ってるよ〜。その普通の事がなかなか出来ないから真姫ちゃんは凄いって。だからサンタさんも毎年来るんだなぁってさ」

真姫「も、もう。そんなに褒めたって何も出ないわよ」

穂乃果「凛ちゃんナイス!」

にこ「上手く話を逸らしたわね」

真姫「まあ。なんでもいいけど。部室に行くんでしょう?早く行きましょうよ」

穂乃果「いや…えっと…どうする?」

にこ「どうするって。どっちにしても部室にカバンを取りに行かなきゃいけないし…」

穂乃果「わざわざ海未ちゃんがいるかもしれない所に?」

18: 2022/01/03(月) 00:04:55.48
にこ「じゃあどうするのよ?」

穂乃果「それは…」

穂乃果は考えを巡らせる。しかし、これがなかなか浮かばない。

真姫「何してるのよ?早く行くわよ」

穂乃果「え〜何とかなるかな〜」

にこ「そうよ。何とかなるわよ」

限界を超えた穂乃果は考える事をやめたのだった。

凛「凛は無理だと思うなぁ」

真姫「さあ。早く行きましょう」 

穂乃果「うん」

にこ「行きましょうか」

19: 2022/01/03(月) 00:12:53.00
絵里「どこに行くつもりなのかしら?」

廊下に冷たい声が響き渡る。

穂乃果「どこにって。部室に…うわっ!?今度は何?絵里ちゃん…」

にこ「え、絵里?ど、どうしたの?何かあった?」

そう言ってみたものの希望は無かった。絵里の声のトーンから穂乃果達は全てを理解していた。

絵里「どうもこうもないわ。海未から話を聞いて様子を見に行ってみればこれだもの」

真姫「海未?何の事?」

穂乃果「絵里ちゃん…状況を把握してるみたいだね…」

にこ「くっ。最悪の事態ね」

額に汗が流れる。それは当然で、絵里を怒らせると誰よりも怖い。

絵里「反省はどうしたの?反省は?」

穂乃果「そ、それは…」

絵里「海未に言われたのよね?正座して反省してろって」

言葉の一つ一つがまるで冷気を帯びて居る様だ。

穂乃果「えっと…」

20: 2022/01/03(月) 00:20:41.84
絵里「私ね、海未に言ったのよ。もう許してあげてもいいんじゃないかって。きっとちゃんと反省してるからって」

冷めた目線がまるで矢の様に穂乃果達の体に突き刺さる。

にこ「そ、その通りよ!ちゃんと反省して…」

絵里「私が間違ってたわ。海未の言う通り全然足りてないみたいね」

穂乃果「い、いや〜…その…」

絵里「覚悟は出来てるのよね?」

ピシッ。何か良い手はないか。

穂乃果「なっ…」

穂乃果が自身の右手を見ると凍りついている。そんな風に見えた。

真姫「なるほどね。何となく状況は把握出来たわ」

凛「流石真姫ちゃん!頭良い!」

真姫「そんな事言っても無駄よ!」

凛「にゃ〜真姫ちゃん怖い」

21: 2022/01/03(月) 00:23:42.88
にこ「穂乃果!しっかりしなさい!穂乃果!」

いつの間にか意識が朦朧としていた穂乃果は、にこの呼び掛けで目を覚ます。

穂乃果「ごめんにこちゃん?さて、どうしようか」

にこ「どうするって…ここで素直に捕まったって痛い目にあう決まってるわ。どうせ痛い目をみるなら私は配信を見てから痛い目をみるわ!」

穂乃果「と言う事は?」

にこ「逃げる」

絵里「バカね。そんな事が出来ると思ってるの?」

にこ「やるわよ」

絵里「へ〜」

22: 2022/01/03(月) 00:32:26.24
にこはここを乗り切る自信があった。一見、μ'sでも一二を争う優秀な絵里と真姫の二人に囲まれると言う絶望的な状況も実の所、にこには取るに足らない状況だった。絵里や真姫の様な型にハマったタイプは扱いやすい。

にこ「あっ!UFO!!」

絵里「………はあ?」

真姫「いや…そんな使い古された…って言うかここ室内だし」

凛「え?UFO?どこ?どこ?」

真姫「凛…」

にこ「よしっ!今よ!」ダッ

穂乃果「うん!」ダッ

絵里「し、しまった。余りにもバカらしくて」

そう。余りにもバカバカしくて一瞬気が緩んでしまうのだった。

凛「UFOどこにゃ?」

23: 2022/01/03(月) 00:34:56.21
しかし例外もある。凛は実際に引っかかってしまった。これは誤算だった。

穂乃果「ちょ、にこちゃん!?凛ちゃんが…」

にこ「ダメよ。戻ったら私達も捕まるわ」

穂乃果「けど……凛ちゃん!!凛ちゃんの事は忘れないからね〜」

穂乃果達は凛を見捨てた。

凛「穂乃果ちゃん〜にこちゃん〜」

絵里「さて、凛。取り敢えず部室に行きましょうか?」

凛「へ?」

真姫「はあ…バカばっか」

24: 2022/01/03(月) 00:37:37.97
穂乃果達は走っていた。

穂乃果「凛ちゃん…」タッタッタッ

にこ「あんたが下を向いてどうするのよ」タッタッタッ

穂乃果「え?」

にこ「ここで立ち止まって。凛が喜ぶと思ってるの?」

穂乃果「それは…」

にこ「凛の事なら大丈夫よ。あの子は強いから」

穂乃果「そうだね」

穂乃果は下を見るのをやめた。そして、前を向くと…

海未「何がそうだねですか」

穂乃果「げっ!?海未ちゃん!!?」

にこ「もうラスボスが登場って訳?」

海未「誰がラスボスですか!!」

海未が立っていた。仁王立ち。

25: 2022/01/03(月) 00:39:16.67
海未「凛はどうしたのです?」

にこ「え?……知らない」

にこは咄嗟に嘘を吐いた。

海未「へ〜。まあいいです。あなた達はここで何をしているのですか?」

当然、海未には通じていない。

穂乃果「あの…」

海未「言わなくても分かります。絵里から連絡が来ましたから」

穂乃果「聞いて来たのそっちなのに」

にこ「じゃあ凛の事も知ってるんじゃない」

海未「さて…どうしましょうか?」

26: 2022/01/03(月) 00:40:07.26
穂乃果「どうしよう…」

にこ「ここで捕まる訳には…」

海未「諦めなさい」

にこ「はっ!?諦めろって?言っておくけどこっちは二人いるのよ?」

海未「そうですか」

絵里「悪いけど。こっちは三人よ」

真姫「全く。なんで私まで」

穂乃果「げっ!?」

にこ「絵里と真姫」

27: 2022/01/03(月) 00:42:34.70
海未「さあ。形勢逆転ですね。もっとも…私一人でもあなた達に勝ち目はなかったと思いますが」

まさに絶体絶命のピンチ。

穂乃果「くっ…もう同じ手は通用しないだろうし…」

海未「大人しく降参しなさい」

にこ「ま、まって。これには理由があるのよ」

海未「理由?」

絵里「理由って何よ?」

穂乃果「【理由】物事がそのようになった、わけ。筋道。また、それをそう判断した、よりどころになる、またはする事柄。って書いてあるよ!」

絵里「そんな事は聞いてないわよ!!!」

真姫「絵里。冷静に。向こうのペースにのまれたら思うツボよ」

28: 2022/01/03(月) 00:46:05.39
穂乃果「こうなったら」

にこ「どうするのよ?」

穂乃果「申し訳ありませんでしたぁ」ガバッ

にこ「え?土下座?」

穂乃果「いいからにこちゃんも」

にこ「な、何もそこまで…くっ…分かったわよ」ガバッ

土下座、日本の礼式のひとつで、姿勢は座礼の最敬礼に類似する。深い謝罪の意を表す場合に行われる礼である。

要するのに穂乃果達の降伏を意味する。

海未「あっけないですね」

真姫「そうするなら最初からしなければいいのに」

29: 2022/01/03(月) 00:50:11.59
土下座のポーズは屈辱的な形と受け取る者は多い。しかし、頭を地につけるこの格好はコソコソと隠れて言葉を交わすにはとても都合の良い格好でもある。

穂乃果「にこちゃん…」コソコソ

にこ「何よ?」コソコソ

穂乃果「せーので走るよ?」コソコソ

にこ「え?」コソコソ

穂乃果「せーの」ダッ

にこ「ちょっ」ダッ

真姫「なっ!?」

絵里「しまった!!またやられた」

気の緩みにつけ込まれまたしても穂乃果達をまた逃す。同じ失態だ。

海未「そうですか。あくまでも…反省はしないと言う事ですね」

それは静かに海未の闘士に火をつけた。

34: 2022/01/03(月) 16:03:38.57
穂乃果達は部室に向かって走っていた。

にこ「はあ…はあ…はあ…。追いかけて来ないわね」

穂乃果「そうだね。なんか不気味だけど」

にこ「まあ良いわ。このまま部室に行ってカバン取って帰りましょう」

穂乃果「凛ちゃんはどうする?」

にこ「どうするって。どうしようもないでしょう」

穂乃果「見捨てるの?」

にこ「だって仕方ないでしょ」

穂乃果「でも…凛ちゃんを見捨てて自分達だけ助かるなんて」

にこ「じゃあどうするのよ?」

穂乃果「助けに行こうよ」

にこ「どうやって?」

穂乃果「それは…」

にこ「凛を助けに行けば余計なリスクを背負い込む事になるのよ」

穂乃果「そうだけどさ……」

にこ「分かったわよ。とにかくカバンを回収して。話はそれからよ」

穂乃果「うん!」

35: 2022/01/03(月) 16:07:32.42
アイドル研究部の部室。

ガチャ

穂乃果「……」

にこ「どう?海未達居ない?」

ことり「穂乃果ちゃん!にこちゃん!」

穂乃果「ことりちゃん」

そこに居たのは海未達ではなく南ことり。

ことり「二人とも待ってたんだよ」

穂乃果「待ってた…?」

ことり「うん」

穂乃果「待ってたってどう言う事?」

にこ「待ちなさい穂乃果。ことりに近づいてはダメよ」

穂乃果「え?」

にこ「ことり?あんた…私達の敵でしょう?」

穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「えっと…」

にこ「当たり前じゃない。普通に考えてことりに連絡言ってない訳ないでしょ」

そう。当然、ことりは海未から連絡を受けていた。穂乃果達は必ず部室に来ると。

穂乃果「だけど…ことりちゃん…」

36: 2022/01/03(月) 16:13:38.16
ことりにとって海未は親友だ。出来る事なら力になりたい。しかし、ことりにとって穂乃果もまた親友だった。悲しい顔をされれば逃してあげたくもなる。

ことり「ごめん、穂乃果ちゃん。あのね…海未ちゃんに穂乃果ちゃんとにこちゃんが来たら捕まえる様にって言われてて」

穂乃果「ことりちゃん…」

にこ「ことり。見逃してくれない」

にこはことりの心情を察してそこにつけ入る。

ことり「で、でも…」

にこ「私達だって分かってるわ。間違ってる事だって。けど!?けど…それでも…どうしてもやらなければいけない事があるから…」

ことり「にこちゃん…そんな…覚悟を…」

にこ「必ず罪は償うわ。けど、今日だけは…お願い」

ことり「私は…私は何も見てません」

穂乃果「ことりちゃん!?」

ことり「私はお裁縫に夢中で何も見てませんでした」

見ていない。見ていなければ海未の事も裏切らない。穂乃果達にも協力はしない。ことりにとってはそれが最善であった。

にこ「恩に着るわ。ことり。穂乃果!窓から行くわよ」

穂乃果「うん」

ガララ

穂乃果「ことりちゃん…ありがとう」

ことり「………」

穂乃果「この借りは必ず返すから」ダッ

穂乃果達はカバンの回収に成功したのだった。

37: 2022/01/03(月) 16:16:02.56
穂乃果「にこちゃん…」

にこ「何よ?」

穂乃果「必ず…抜け出そう」

もう、自分達だけの問題ではない。凛やことりの想いを穂乃果とにこは背をっている。

にこ「ふっ。良い顔するじゃない」

穂乃果「さあ。行くよ」

にこ「ええ」

穂乃果達は必ず学校から無事脱出する事を心に誓った。

38: 2022/01/03(月) 16:17:45.26
穂乃果「さて。ここからは慎重に行かなきゃな」

にこ「そうね。海未や絵里が大人しくしてるとも思えないし」

「ちょっと待った!!?」

どこからか聞き覚えのある声が鳴り響く。

39: 2022/01/03(月) 16:19:05.98
穂乃果「な、なんだぁ?」

希「なんだかんだと聞かれたら」

花陽「えっと…答えてあげるが世の情け」

希「世界の破壊を防ぐ為」

花陽「世界の平和を守る為」

希「愛と真実と悪を貫く」

花陽「ラブリーチャーミな敵役」

希「希!」

花陽「花陽!」

希「銀河を守るロケット団の二人には」

花陽「ホワイトホールの白い明日が待ってるぜ」

凛「にゃ〜んてにゃ!」

姿をあらわしたのは希と花陽。そして捕まったはずの凛だった。

40: 2022/01/03(月) 16:20:52.31
穂乃果「……何してるの?」

勢いよく登場した希達についていけず穂乃果は冷静に切り返す。

希「えりち達が何やら面白い事をしてるって言うから。ウチ等も仲間に入れてもらったんよ」

にこ「花陽顔真っ赤じゃない」

花陽「えっ…」カァァァァ

にこ「恥ずかしいならやらなきゃいいのに。っとそんな事は置いといて。凛!!」

凛「にゃっ!?」

にこ「にゃっじゃないわよ!!?なんでそっち側にいるのよ!!!私達を裏切る気?」

凛「先に裏切ったのはそっちでしょ!!凛は傷付いたんだからね!!」

41: 2022/01/03(月) 16:23:27.38
穂乃果「それは誤解だよ。私達はこれから凛ちゃんを助けに行く所だったんだよ」

穂乃果は必氏に凛に説明する。しかし、置いていかれたと言う事実が重くのしかかる。そのせいで凛は穂乃果達を信じる事が出来ない。

凛「嘘だよ。そんな事言ったって騙されないよ。凛の事置いていったくせにーーー」 

にこ「嘘じゃないわよ。現にほら!凛のカバン持って来たわよ」

凛「ど、どうして?」

にこ「言ったでしょ!私達は運命共同体だって!」

凛「にこちゃん…穂乃果ちゃん…でも…」

凛の心が傾き掛けたその時、希が口を開く。

希「そうやんなぁ。凛ちゃんは穂乃果ちゃん達の方に行く意味ないもんなぁ?」

穂乃果「どうして?」

42: 2022/01/03(月) 16:33:51.22
希「そりゃあそうやん?こっちに居れば凛ちゃんの立場は保証されてるんよ。けど…そっちにつけば脱獄犯。戻るメリットなんてないやん」

穂乃果「くっ…なんて卑劣な…」

にこ「あんた達に人の心は無いの?」

希「それはそれは。悪の組織には褒め言葉やなぁ」

花陽「私達はいつから悪の組織に!!?」

希「凛ちゃんにとってどうしてあげるのが一番良いのか。本当の仲間なら選択肢は一つやんな?」

人の心理を上手に利用した希らしい作戦。凛が惑わされるのも無理もない。けど、にこは信じていた。だって凛は仲間なのだから。

にこ「なにバカな事言ってんのよ!」

穂乃果「にこちゃん…」

にこ「何よ?」

穂乃果「凛ちゃんの事は諦めよう」

にこ「どうして?」

穂乃果「分からないの?私達と一緒に居たら凛ちゃんはまた狙われる立場に戻るんだよ」

にこ「けど…私達はどんな時だって運命共同体だって」

穂乃果「だからだよ」

立場が保証されるなら凛は自分達と一緒に居ない方がいい。凛に取ってその方が良いと穂乃果は判断した。

希「どうしたん?」

43: 2022/01/03(月) 16:40:06.82
しかし、凛の心は揺れる。

凛「穂乃果ちゃん。凛…やっぱり…」

穂乃果「凛ちゃん!?凛ちゃんなんて仲間じゃないよ」

凛「えっ!?」

穂乃果「裏切り者だし」

凛「ち、違うの。凛、穂乃果ちゃん達が助けに来てるなんて知らなくて…だから…」

穂乃果「はっきり言うよ。凛ちゃんが居ると足手まといなんだよ!」

凛「えっ!?」

穂乃果「作戦の意図は理解しない。勝手な行動はする。現ににこちゃんと二人ならこんなにスムーズに事が運ぶよ」

凛「嘘にゃ」

穂乃果「嘘じゃない。凛ちゃんなんか仲間じゃない」

嘘でもこんな事を言うのはツライ。けど、これが凛の為になるのならと穂乃果は心を鬼にする。

にこ「穂乃果…あんた…」

穂乃果「いいんだよ。これで…これで…」

凛「良い訳ないにゃ!」

穂乃果「あのさぁ」

凛「じゃあ、どうして穂乃果ちゃんはそんな顔してる?」

穂乃果「!?」

凛「本心から言ってるなんて凛は思えないにゃ。かよちん、希ちゃん、ごめん。凛は穂乃果ちゃん達と行くにゃ」

どんなに厳しい言葉を口にしても、どんなに酷い言葉を選んでも、穂乃果はその哀しみを隠し通す事は出来なかった。

希「自ら追われる立場に立つんや?」

凛「凛達は運命共同体だから…」

穂乃果「凛ちゃん!!」

にこ「全く。バカなんだから」

希「ほ〜う。これはこれは。素敵な友情やなぁ」

パチパチパチ

凛は追われる立場に戻る。依然ピンチには変わりない。

希「残念やけど。そしたら3人まとめて終わりにして貰うわ」

花陽「希ちゃん…ノリノリだなぁ…」

44: 2022/01/03(月) 16:47:00.88
穂乃果「三人一緒ならそれもいい…けどね、黙ってやられる訳にはいかないよ!」

希「へ〜。じゃあ、せいぜい足掻いてもらおうか」

穂乃果は強がってみせた。策がある訳でもない。穂乃果は無意識に制服のポケットに手を入れる。これは弱味を見せたくないと言う人間の心理現象がそうさせたのだが、これが功を成す事になる。

穂乃果「これ…分かる」スッ

穂乃果はポケットから紙切れを二枚だした。

希「そ、それは…」

穂乃果「くらえ!秘技!豪華焼肉半額拳!!」

希「な、なんやとぉ」

希は思わず退けざる。

花陽「あぁ…焼肉半額券…」

穂乃果「花陽ちゃんにはGOHANNYA無料拳だぁ!!!」

希「くっ、くそぉ〜。これは…完敗やぁ」

にこ「穂乃果!!」

凛「穂乃果ちゃん!!!」

まさに一発逆転。偶然が重なり希と花陽の弱点を突いたのだった。

穂乃果「へへっ。クーポンを捨てずに持ってて良かったよ」

希「くっ、ウチらの負けや。けど、海未ちゃん達はそんなに甘くないから…気をつけるんよ」

穂乃果「今日の敵は明日の友。希ちゃんの事は忘れないよ」

穂乃果達は無事場を切り抜ける事に成功したのだった。

45: 2022/01/03(月) 16:52:31.97
穂乃果「さて。このまま校門まで一直線かな?」

凛「うん!行くにゃ〜」

にこ「しかし…いやにすんなり行くわね」

しかし、海未達がこのまま黙っている訳もない。

真姫「あなた達。まさか上履きで家に帰るつもり?」

にこ「やっぱり現れるわね」

案の定、真姫が現れた。

穂乃果「そう言えば上履きだった…忘れてた…」

真姫「校内に上がる時はちゃんと洗いなさいよ」

穂乃果「わ、分かってるよ」

真姫「どうだか」

にこ「わざわざそんな事を言いに来たの?」

そんなはずはない。きっと捕まえに来たはずだと穂乃果達は思っていた。

真姫「ねえ?もうこんな不毛な事はやめない?」

46: 2022/01/03(月) 16:57:04.74
穂乃果「不毛?」

穂乃果達は最大限の警戒をしている。

真姫「だってそうでしょう。考えてはみなかったの?どうせ今日逃げ切った所で明日また怒られるのよ?」

穂乃果「それは…」

真姫「嫌な事は早く終わらせて。明日は笑顔で過ごしましょうよ。ね?」

言葉巧みに誘導しようとする真姫。しかし、真姫の言う事は何度も考えた事だ。

にこ「真姫の言ってる事は正しいわ」

真姫「分かってくれた?」

にこ「だけど悪いわね。私達は今じゃなきゃダメなのよ。今日じゃやなきゃダメなのよ」

穂乃果「そう言う事だよ」

真姫「あっそ。何を言っても無駄って事ね」

にこ「残念ながら」

真姫「じゃあ行けば?」

穂乃果「え?良いの?」

真姫「良いわよ。どうせ私の運動神経じゃ三人を相手になんて無理だもの」

穂乃果「そ、そっか」

穂乃果達は内心安堵していた。来たのが真姫で良かったと。彼女の顔を見た時、海未や絵里でなくて良かったと。

47: 2022/01/03(月) 16:59:59.86
凛「なんか拍子抜けだね」

にこ「そうね」

穂乃果「じゃあ、あの…通して貰うよ?」

真姫「どうぞ」

凛「ありがと〜真姫ちゃ〜ん」

真姫「馬鹿ね。お礼なんて。全く…私に捕まっておけば良かったのに。本当に…馬鹿なんだから」

真姫の呟きは穂乃果達には届いていなかった。

穂乃果「あはは。もう楽勝だね」

にこ「そうね!」








真姫「せいぜい後悔しなさい」

50: 2022/01/03(月) 20:24:39.58
真姫と別れて穂乃果達はすぐに下駄箱に向かい靴を履き替えていた。

穂乃果「ふう。なんか疲れたぁ」

にこ「もう靴履いたー?」

穂乃果「待って。今履き直してるよ」

凛「凛はOKだよ〜」

にこ「じゃあ、さっさと行きましょう」

穂乃果「いや待ってよ。私がまだだって」

にこ「早くしなさいよ。配信始まっちゃうでしょ」

絵里「その心配はいらないわ。あなた達はここでおしまいなんだから」

にこ「絵里!?」

穂乃果「やっぱり現れたかぁ」

もちろんこうなる事は予想していた。しかし、多勢に無勢。流石の絵里でも三人相手は荷が重いはず。

否、穂乃果達は絵里の事を安く見積もっていた。

51: 2022/01/03(月) 20:35:05.20
絵里「さあ無駄な抵抗はやめて大人しくお縄につきなさい」

にこ「ふん。はいそうですかと捕まるバカがどこにいるってのよ?」

絵里「そう。大人しく言うこと聞いておけば良かったって…後悔しても知らないから!!!」

にこ「はっ、よく言うわ。誰が」

一瞬、まさに、閃光の様に。

絵里「あなたよ」シュッ

にこ「なぁ!?」

瞬きする間もなく絵里はにこを捉える。

絵里「あまり私を舐めない事ね」

穂乃果「にこちゃんが…」

凛「一瞬で捕まった!?」

絵里「さあ。後はあなた達二人だけど…どうする?」

スピードなら凛の方が上だろう、柔軟性ならことりの方が上かもしれない。体力や腕力なら海未に劣る。頭脳なら真姫の方が、知識なら希の方が。

しかし、トータルでみれば絵里に敵う者はいない。

身近過ぎて穂乃果達は忘れていたのだ。本当の絢瀬絵里を。

穂乃果達は完全に絵里の実力を見誤っていたのだ。

にこ「穂乃果!凛!!私の事はいいから。二人で逃げなさい」

穂乃果「嫌だ!にこちゃんを置いて逃げるなんて出来ない」

凛「そうだよ!」

にこ「たまには私の言う事を聞きなさい」

絵里「逃げ切れるとは思えないけど」

52: 2022/01/03(月) 20:43:50.66
穂乃果「くっ…」

終わった。そう思ったその時。

希「えりちーーーーー!!!」

凛「希ちゃん!!?」

希がやってきた。

絵里「希!良い所に来たわ。にこを捕まえたから逃げ出さないように見張っててくれない?」

希「うん。ええよ」

にこ「ちょっと希!!話が違うじゃない?」

希「敵を欺くにはまず味方からってね」

にこ「くっ」

絵里「何を企んでたのか知らないけど残念ね。さて、覚悟しなさい」

希「ふっふっふっ」ガシッ

希はにこを手離し絵里を捕らえた。

絵里「希?」

希「ワシワシMAXやーーー!!!」

そして絵里に牙を剥く。

絵里「ちょ、ちょっと?それは私にじゃなくて…」

希「ワシワシワシワシ」

絵里「ちょ、ちょっとぉぉぉ。いやぁぁぁぁ」

穂乃果「希ちゃん…?」

昔、博徒と呼ばれる者達は一宿一飯は生涯の恩義と言ったものらしい。

生涯の恩義とまでは言わずとも希は穂乃果にしっかりと恩を感じていたのだ。

希「これで貸し借り無しやからね!次は敵よ」

穂乃果「うん。にこちゃん平気?」

にこ「大丈夫よ。よしっ!行くわよ」

この時ほど人に親切にしようと思った事はなかっただろう。

絵里「くっ、そ、そんなぁ…」ドサッ

希「ごめんな、えりち」

53: 2022/01/03(月) 20:48:08.24
流石の絵里もこれで終わり。その場にいる誰しもがそう思っていた。

しかし…

絵里「私は…こんな事では…負けない」

絵里は立ち上がった。

希「え?ど、どうして?」

絵里「根…性…よぉぉぉ」

希「根性…えりちが…」

根性。控えめに言ってスマートとは言えないその姿。クールで賢い普段の絵里からはおよそ想像出来ない。

恥も外聞も全てを捨てた絵里は立ち上がる。

54: 2022/01/03(月) 20:52:02.36
絵里「ぐぬぬぬ…。行かせない…」

希「えりち…これ以上は…」

絵里「待ちなさい。はあ…はあ…」

穂乃果達は思わずその場に立ち尽くす。

ガシッ 絵里の手が穂乃果の肩を掴む。

穂乃果「ちょっ…」

絵里「誰が行かせると言った?」

穂乃果「くっ…そんな…」

にこ「既に満身創痍のくせに。その状態で私達三人の相手が出来ると思ってるの?」

絵里「ふっ、ノープロブレムよ」

にこ「ど、どこからその気力が湧いてくるって言うのよ」

絵里「はあ…はあ…御託はいいわ。さあ…かかって来なさい」

凛「絵里ちゃん。カッコいい…」

にこ「ちょっと!今は敵よ!」

凛「分かってるけど」

にこの言う通り絵里は既に満身創痍。立っているのがやっとのはずだ。けれど、それでも立ち上がる姿は敵対する者をも魅了した。

55: 2022/01/03(月) 20:54:52.37
しかし、絵里も人間。体力に限界はある。

絵里「さあ…どうしたの?早く………かかって……来なさい…」

ドサッ

海未「おっと」サッ

地面に向かって倒れる絵里を支えたのは海未だった。

穂乃果「海未ちゃん!?」

絵里「海未…ごめん…私…」

海未「ここまで良く頑張ってくれました。もう大丈夫です。少し休んでいて下さい」

絵里「うん……」

海未「さて」

穂乃果「ぐっ…海未ちゃん」

56: 2022/01/03(月) 20:59:26.09
沈黙。

一瞬でも目を逸らしたらやられる。

海未が仕掛けてくる様子はない。

ただ、ひたすら時間だけが流れる。

にこ「……!?」

にこは一瞬、首筋を流れる汗が気になり視線を下げる。

その瞬間を海未は見逃さなかった。

気づいた時にはもう遅い。

穂乃果「にこちゃん!!?」

にこ「え?」

音の速さは秒速に換算すると340mと言われている。
もちろん、海未が音速で動ける筈はないが、穂乃果の声が届く頃には既ににこは捕らえられていた。

にこ「くぁっ…」

一瞬にして押さえつけられるにこ。

57: 2022/01/03(月) 21:00:52.43
恐怖。

その場を支配したものの名前。

全細胞が逃げろと叫びだす。

穂乃果と凛は走りだす。

本来の目的も忘れて、校舎の中へ入っていく。

穂乃果「うわぁぁぁぁ」

凛「にゃぁぁぁぁ」

58: 2022/01/03(月) 21:03:30.81
二人は夢中で逃げた。

辿り着いたのは今は使われていない宿直室だった。

たまたま扉が開いていたから。

宿直室の押し入れに隠れた。

これなら流石に見つからないだろう。

そう思った矢先。

ガチャ

ゆっくりとドアノブの回る音がする。

ギィィィィ

扉の開く音が部屋中に響く。

二人は悲鳴を飲み込み息を頃した。

沈黙が流れる

ギィ ギィ ギィ

作りが古いからか床を踏み込む音が余計に聞こえてきて、恐怖を煽る。

バタン

しばらくして扉の閉まる音がした。

59: 2022/01/03(月) 21:04:15.40
行ったか?

二人が安堵していると

海未「居るんですかー?」

心臓が止まりそうだった。

実際には止まっていない。すぐ横にあるのかと思うくらい心音が耳に響く。

押入れの中からは海未の様子は見えない。

そこで何をしてるのかも分からない。

60: 2022/01/03(月) 21:05:01.78
分からないと気になる。

穂乃果は襖の隙間からどうにか外を覗こうとする。

その時

サッ

穂乃果「ーーー!!?」

凛「にゃ」

覗こうとしていたのと反対側の襖が勢いよく開いた。

穂乃果はなんとか声を頃したが凛が少し声を漏らした。

見つかるーーー。

もう目を瞑りその場で丸々って祈るしかなかった。

61: 2022/01/03(月) 21:07:15.45
もう悪い事はしません。

だから

助けて、神様。

サッ。

海未が襖をゆっくりと閉めた。

ガチャ バタン

再び宿直室の入り口の扉の閉まる音がした。

穂乃果「た、助かったぁぁ。こ、怖かったぁ」

凛「凛、汗でびしょびしょにゃあ」

穂乃果「私もだよ。もう軽いホラーだよ。ホラー」

凛「そうだね。って言うか凛達なんで逃げてたんだっけ?」

穂乃果「もうそんなの忘れちゃったよ」

62: 2022/01/03(月) 21:08:14.96
凛「あはは。穂乃果ちゃんは忘れっぽいね」

穂乃果「いや…凛ちゃん人の事言えないでしょ?言い出したの凛ちゃんだからね?」

凛「あっ!そう言えばにこちゃん平気かな?」

穂乃果「そうだね。でも、気力ある?」

凛「ないにゃ。って言うかさ早くここから出ようよ。なんでここで喋ってるの?」

穂乃果「あはは…。そうだね」

サッ
















 






















海未「いた」


ほのりん「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

63: 2022/01/03(月) 21:09:40.97
穂乃果「う、う〜ん」

凛「く、くる……」

絵里「えっと…何をしたの?」

海未「特別な事はしてないのですが…」

真姫「うなされてるけど?」

穂乃果「うぅ…うぅ…た、助けてぇ」
 
にこ「先に捕まって良かったぁ」

絵里「あの…本当に何をしたの?」

海未「いえ…本当に何も」

穂乃果「誰か助けてぇぇぇ」




花陽「あはは…みんなノリがいいなぁ」

64: 2022/01/03(月) 21:09:57.41
おわり

65: 2022/01/03(月) 21:11:45.73
ンミちゃあ怖い…

引用元: SS「三バカ脱出劇」