1: 2009/11/17(火) 01:08:07.36
私、平沢唯。この春で3年生になる女子高生です。

今日は軽音部の新入生歓迎ライブなのです。

このライブで新入生のハートをゲットです!

ライブは4回目なのでもう演奏もMCも完璧です!

2: 2009/11/17(火) 01:09:31.59
うおおおおおおおお


規制解除きてたあああ

3: 2009/11/17(火) 01:10:41.21
澪「唯!遅いぞ!」

唯「ごめんごめん…MC考えてたら寝坊しちゃった」

梓「それでライブに間に合わなかったら支離滅裂です!」

律「それ本末転倒じゃないか?」

梓「…そうともいいます」

4: 2009/11/17(火) 01:11:31.29
唯「あずにゃ~ん、説教失敗だね」

梓「やかましいです!それでも先輩が遅刻したという事実は変わりません!」

唯「あははははは、ごめんごめん」

紬「で、考えてきたMCっていうのはどんな内容なの?」

10: 2009/11/17(火) 01:16:04.79
唯「それは本番でのお楽しみ!」

梓「むむむ・・・変な内容だったら許しませんよ!?」

律「そうカリカリすんなって」

澪「よっしゃ、本番前に一回合わせとこうか」

12: 2009/11/17(火) 01:18:14.91
♪~

紬「いいわね」

律「ほぼ完璧だな」

澪「最近はずっと練習してたからな。努力の賜物とはまさにこのことだ」

唯「よっしゃー!!放課後ティータイムーー!」

唯「オーーー!」

13: 2009/11/17(火) 01:19:08.71
唯「あれ?みんな合わせてやってよ~」

澪「いやそんなのやったことないだろ」

律「テンション高いな~」

唯「ふっふっふ、りっちゃんはテンション高くないのかね?」

14: 2009/11/17(火) 01:20:18.83
律「唯、わたしな…」

律「チョーテンション高いよおおお!!!」

唯「よっしゃー!やーるぞおおおお!!」

律「おーーーー!」

15: 2009/11/17(火) 01:22:59.43
梓「なんなんですか、あのノリ」

澪「間違わずにできるかな……あれ?チューニングずれてる…

  キ…キミを見てると…キミを見てると…どんな音程だったっけ?」

梓「澪先輩ボーカルじゃないですよ」

澪「いやコーラスの部分を…」

17: 2009/11/17(火) 01:26:31.44
梓「コーラスはサビからです」

澪「あっそうだった」

梓「もういい加減慣れてくださいよ…」

紬「うふふふふふ」

19: 2009/11/17(火) 01:31:31.42
そして本番終了後…

律「ばっちしだったな!これで新入部員バンバン来るよ!」

紬「MCもばっちしだったわね」

梓「先輩、あんなおもしろいトークどうやって考えたんですか?」

唯「あぁ、あれすべらない話でやってたのをちょっと変えただけだよ~」

20: 2009/11/17(火) 01:33:18.80
澪「すべらない話って…ダウンタウンのあれか?」

唯「そうそう」

梓「パクリじゃないですか!」

唯「ちょっとアレンジしてるからもう私の話だよ~」

梓「そんなことしてパクリってバレたらどうするんですか!」

唯「大丈夫大丈夫!別に私芸人じゃないし」

梓「まぁそうですけど…」

21: 2009/11/17(火) 01:39:48.60

そして1ヶ月が経ちました。

しかし入部希望者は現れず…

軽音部は再びだらける時期に入りました。

梓「結局誰も来ませんでしたね」

澪「うーん…ライブは大成功だったんだけどなぁ」

22: 2009/11/17(火) 01:47:35.94
律「まぁいいじゃんか!それよりお菓子食べよーぜ」

澪「真剣に考えろよ…新入部員来なかったら来年がきついんだぞ?」

律「大丈夫だよ、最終手段として唯とあたしが留年するもんな~」

唯「ふぇ?私そんなに馬鹿じゃないよ!」

律「そうすれば来年はあたしと唯と梓の3人だから1人加入すればokだし!」

24: 2009/11/17(火) 01:56:57.24
唯「私は絶対留年しないよ!」

律「どうだか~この前のテストもやばかったんだろ?」

唯「うっ…りっちゃん隊員…そこは触れちゃなりません…」

律「わっはっは。だから大丈夫だって、そう悲観的にならなくてもさ」

澪「そういう問題か!」

梓「とりあえず練習しましょう!」

28: 2009/11/17(火) 02:05:20.15
軽音部はその後、新入部員が来ないまま5月、6月、7月、夏休みと時間が過ぎて行きました。

夏休みは例のごとく合宿を行い、ロックフェスにもいきました。

そして9月、先輩方にとって最後の学園祭に向けて練習にも熱が入ります。

澪「ここはもうちょっとテンポ早めの方が…」

梓「いやでもそうすると全体のバランスが…」

律「ソロはこことここで…」

紬「曲目はどうしようかしら…」

30: 2009/11/17(火) 02:14:17.54
唯「なんか私たちがやってることすごく部活っぽいね」

律「そりゃ最後のライブなんだから。気合い入りまくりだぜ!よーし、今日も泊まりな」

澪「またかよ…最近あんまり家帰ってないぞ」

31: 2009/11/17(火) 02:15:43.56
律「なぁに~澪ちゅわん、気合いが足りないわね~」

澪「なっ…じゃあとことんやってやるよ!」

そして私たちの練習は加熱していきました。

しかし本番の2週間前、事件は起こったのです

32: 2009/11/17(火) 02:18:01.31
唯「じゃあ朝連あるから先行くね~」

憂「待ってお姉ちゃん、はいお弁当!練習頑張ってね」

唯「ありがとう、じゃあ行ってきます!」

憂「いってらっしゃ~い」

33: 2009/11/17(火) 02:22:59.94
澪「おはよ~」

律「遅いぞ澪~」

澪「ごめんごめん、あれ唯は?」

紬「まだ来てないわね」

34: 2009/11/17(火) 02:24:51.42
さわ子「あなたたち!」

律「うわっ、びっくりした!なにさわちゃん」

さわ子「唯ちゃんが事故に遭ったって……!!」

澪律紬梓「え!?」

さわ子「とりあえず私、病院に行くからあなたたちも来て!」

律「マジかよ…」

35: 2009/11/17(火) 02:26:53.34
さわこ「あっ、私の車4人乗りだった…」

梓「えっ…」

さわ子「どうしよう…」

澪「とりあえず梓は学校に残れ。何かあったら連絡するから。学校終わったら病院に来い」

梓「嫌です!私も行きます!」

37: 2009/11/17(火) 02:28:04.91
梓「今の私は猫です!ムギ先輩の膝の上に乗ってれば猫です!!」

紬「梓ちゃん、降りて」

梓「梓ちゃんではありません!猫です!」

紬「梓ちゃん」

梓「にゃーー」

紬「梓ちゃん」

梓「にゃあ?」

紬「梓ちゃん」

梓「ふにゃあ…」

紬「梓ちゃん」

梓「……わかりました、何かあったら…学校抜けてすぐ行きます。病院名教えてください」

40: 2009/11/17(火) 02:41:51.62
さわ子「桜ケ丘西病院よ」

梓「わかりました。先生、運転気をつけてくださいね」




――教室

梓「憂…来てるわけないか」

梓「唯先輩、大丈夫かな…」

当然ながら授業の内容は一つも頭に入らなかった。

43: 2009/11/17(火) 02:51:20.02
――昼休み

ブーンブーンブーン

梓「メール!!!」

梓「澪先輩…」



「とりあえず命に別状はないみたい 桜ケ丘西病院の812病室にいるから」


梓「よかった…唯先輩…」

45: 2009/11/17(火) 02:57:52.18
そして、放課後。

看護士さんに部屋の確認をして、唯先輩の病室に向かう。

梓「812…ここか」

コンコン

梓「失礼します…」

47: 2009/11/17(火) 03:23:34.89
「どうぞー」

ガラガラ

そこには唯先輩、憂、先輩たち3人がいた。

梓「唯先輩…!!大丈夫なんですか!!」

唯「とりあえずね、でも…」

梓「でも?」

48: 2009/11/17(火) 03:30:13.08
唯「うん…あのね」

梓「…」

澪「梓…ちょっと」

先輩たち3人に呼び出されて部屋を出る。

3人とも神妙な面持ちだ。

65: 2009/11/17(火) 17:03:24.83
梓「唯先輩、どうなんですか?」

澪「朝、車に轢かれて、ここに運ばれて即手術で、なんとか一命は取り留めたんだ。でも…」

梓「でも…?」

澪「足の神経やっちゃったみたいで…今までみたいに歩けるかは…まだわからないって」

梓「…」

66: 2009/11/17(火) 17:05:19.63
私はその場に崩れ落ちる。

そして堰を切ったかのように泣き出した。

梓「そんな…唯先輩…」

ボロボロと涙が落ちる。

律「お前が泣いてどうすんだよ」

67: 2009/11/17(火) 17:06:01.38
紬「りっちゃん…そんな言い方…」

律先輩とムギ先輩を見ると目が真っ赤だ。

2人ともさっきまで泣いていたんだろう。

律「お前が泣いてもどうにもならねえんだよ」

澪「律…」

68: 2009/11/17(火) 17:07:44.23


律「帰る」

紬「ちょっと…」

澪「いいよ…ほっとけ、あいつも泣き足りないんだろ」

そういう澪先輩が一番涙を流していた

69: 2009/11/17(火) 17:09:58.68
そして、一通り泣き終えた私たち3人は唯先輩の病室に戻る。

唯「あれ?りっちゃんは?」

澪「帰った。なんか今日親がいなくて弟が腹減らせて待ってるんだって」

唯「そっか…」

梓「唯先輩…唯先輩なら絶対大丈夫です」

唯「ははは、ありがとう…」

71: 2009/11/17(火) 17:12:49.33
憂「みなさん、今日はもう遅いので…」

澪「そうだね、じゃあ今日はこれで」

紬「また明日来るわね」

唯「うん、みんなありがとね」

憂「ありがとうございました。梓ちゃんもありがとね」

梓「うん…憂も頑張ってね」

憂「…」

澪「じゃあな、お大事に」

唯「バイバーイ」

72: 2009/11/17(火) 17:16:47.08
梓「大変ですね…」

澪「あぁ…」


それ以上の会話はなかった


翌日、憂は今日も学校に来ていなかった。

学校が終わってから先輩たちと待ち合わせて唯先輩のお見舞いに行くことにした。

73: 2009/11/17(火) 17:18:19.17

私、澪先輩、ムギ先輩、そして何も喋らない律先輩、その4人で病院に向かった。

道中、澪先輩とムギ先輩と私でいろいろ話していたけど、いつしか話題も尽きてみんな無言になって歩いていた。

病院に着くと、昨日と同じ病室に行くためにエレベーターに乗る。

エレベーターの中も会話はなかった。

76: 2009/11/17(火) 17:22:20.20
沈黙のまま病室の前に着く。

澪先輩がノックをしようとすると部屋の中から笑い声が聞こえてきた。

コンコン

「どうぞ~」

澪紬梓「失礼します…」

唯「みんな~来てくれたんだ」

憂「みなさん、ありがとうございます」

澪「昨日言ったろ。で調子はどうだ?」

78: 2009/11/17(火) 17:23:14.76
唯「具合はバッチリだよ!」

澪「そうか。あー…えーっと…」

澪先輩は足について触れていいものか、迷って言葉に詰まってるようだ。

澪「あっ、そうだ。これお見舞いの品」

唯「おー、ありがとう!」


律「足は治るのかよ」

79: 2009/11/17(火) 17:24:07.22
そこで急に律先輩が話を切り出した。

律「単刀直入に聞く、歩けるようにはなるのか」

澪「おい!」

律「なんだよ、お前が聞けないから聞いてやってんだろうが」

澪先輩も図星を突かれて言い返せないようだ。

律「で、どうなんだ?」

唯「リハビリすればこれまで通り、歩けるようになるって」

80: 2009/11/17(火) 17:25:47.20
澪「本当か!?」

唯「うん、今日お医者さんから言われたよ」

澪「そうかぁ…よかった」

澪先輩にも笑顔が戻る。

律先輩にも目を向けると、律先輩は泣き崩れていた。

律「よかった…よかった…心配かけやがって…よかった…」

梓「律先輩…」

唯「泣かないで、りっちゃん…心配してくれてありがと」

律「バカ、泣いてねーし!!」

澪「泣いてるだろ」

81: 2009/11/17(火) 17:28:54.40
そこからはいつもの軽音部の雰囲気に戻って行った。

律先輩も澪先輩もムギ先輩も唯先輩もみんな笑ってる。

本当によかった。

澪「でも…文化祭は無理だな」

唯「うん、さすがに二週間じゃ…」

82: 2009/11/17(火) 17:29:53.41
紬「どうしましょう」

唯「4人でライブしてよ!りっちゃんと澪ちゃんとムギちゃんは最後なんだから」

律「でもお前は…」

唯「あたしのことは気にしなくてオッケーオッケー!」

澪「…わかった。唯がそういうなら私たち4人でライブやるよ!」

唯「うん!頑張って!」

83: 2009/11/17(火) 17:31:30.52
そんなことを話しているうちにもう夜の7時になっていた。

帰り際、ライブまで日がないのであんまりお見舞いに来なくていいと唯先輩に釘を刺された。

そんなこと言われたらお見舞い行きづらくなるじゃん…

唯先輩なりの気遣いなんだろうか

84: 2009/11/17(火) 17:33:12.32
翌日、憂はまだ学校を休んでいる。明日には来るかな?

放課後、今日はお見舞いに行かずに練習することにした。

私たちの気持ちは一つになっていて、練習に精を出した。

そこからは週末以外には唯先輩のお見舞いは行かないようにした。

大人数で毎日来られたら唯先輩も困るだろうし、唯先輩も唯先輩で頑張ることが他にある。

86: 2009/11/17(火) 17:36:06.81
そして文化祭まであと1週間、私はあることに気がついてしまった。

澪「MC?」

梓「はい。ライブのMCは全部唯先輩に任せてましたけど、唯先輩がいない今、どうすればいいんでしょうか…」

律「私は椅子に座ってるからなぁ…澪は?」

澪「無理無理無理無理!!歌うだけでも精一杯なのにMCまで覚えらんないよ!」

87: 2009/11/17(火) 17:37:24.88
律「そっかぁ…ムギは?」

紬「私は…無理です…」

律「うーん…じゃあもう梓がやれよ」

梓「私ですかぁ!?」

律「MCってフロントマンの仕事だろ?澪が無理なんじゃお前がやるしかないだろ」

澪「というよりMCっていらないんじゃないか?そういうバンドもあるみたいだし」

梓「わかりました!!私が唯先輩の代わりにMCやります!」

澪「私の話聞いちゃいねー」

梓「律先輩!すべらない話のDVDもってませんか?」

澪「お前もパクるのかよ!」

91: 2009/11/17(火) 17:39:27.68
そこから私の過酷なMCの特訓が始まった。

とりあえずすべらない話のDVDを全巻3回見返した。

あんまり有名な話だとバレてしまうので、昔のやつの方がいいだろう

長すぎても短すぎてもまずい

そんなことを考えながらたくさんのすべらない話の中から一つを選びだした。

93: 2009/11/17(火) 17:40:34.14
その話をさも自分が体験したかのようにアレンジする。

これで完璧だ…私は唯先輩のMC力を!!

はるかに凌駕している!!!

そしてライブ当日を迎えた

94: 2009/11/17(火) 17:41:26.59
梓「こんばんわ…放課後ティータイムでーす…」

律「おい梓、MCはもういいから合わせるぞ」

梓「はい」

澪「ごめんな…ギターが一人減ったから負担が増えるはずなのにMCまでやらせて」

梓「大丈夫です!このバンドのリーダーは私ですから」

澪律紬「え…?えーっと…あれ?」

95: 2009/11/17(火) 17:43:30.27
梓「ちょっと先輩方!今ツッコむところですよ?ボケたんですからちゃんとツッコんでくださいよ」

澪「え?あぁ…ごめんごめん」

律「(こいつうぜーな)」

紬「あはははは、なんでやねーん」

梓「…ムギ先輩、間がおかしすぎます。それと変な関西弁使わないでください。ムギ先輩は九州人でしょ?」

97: 2009/11/17(火) 17:45:13.31
澪「もういいから…合わせよう?な?」

梓「ほら!またボケ見逃しましたね!?なんで九州人にツッコまないんですか!」

律「うるせえなぁ!すべらない話見ただけでお笑いわかった気になるんじゃねえよ」

梓「むっ…すべらない話だけじゃありません。ちゃんとガキ使のDVD全部見ました」

澪「えっ?この一週間で?」

99: 2009/11/17(火) 17:46:07.46
梓「そうです。浜ちゃんと松ちゃんのトークはもう頭に入ってます」

律「あれは掛け合い形式だから見ても意味ねえよ…」

梓「今はラーメンズ、バナナマンに入ってます」

律「あれお芝居だろ!トークまったく関係ないよ!」

梓「寝る間を惜しんでみてます」

100: 2009/11/17(火) 17:47:01.88
律「バカ!それを練習時間にあてろよ!MCなんて2分くらいだろうが」

梓「2分!?エピソードトークがっつり3つするとしたら10分はかかりますよ!?」

律「アホ!MCに10分もかけるくらいだったらもう2曲やるわい」

梓「じゃあなんのためにトークの練習させたんですか!」

律「練習まで頼んどらんわ!普通でよかったんだよ!」

澪「いい加減にしろ!MCなしにするぞ!?」

梓「…わかりました。ところで律先輩、DVDのレンタル代部費で落ちませんか?」

律「落ちねえよ!!!」

102: 2009/11/17(火) 17:52:42.26
――体育館

和「続いては軽音部によるバンド演奏です」

♪~ふでペン FU FU~

  ふるえる FU FU~

澪「(あぁ…緊張がやばい…)」

律「(澪のやつ歌詞が探り探りだな)」

103: 2009/11/17(火) 17:54:09.40
♪~愛をこめて すらすらとね

  さぁ書きだそう 

澪「(平常心平常心…)」

律「(おっ、落ち着いてきたな)」

104: 2009/11/17(火) 17:55:45.82
――舞台袖

和「なんだ…唯がいないからどうなることかと思ったら…唯がいる時と遜色ないじゃない」

「和ちゃん」

和「えっ!?あんた、なんでここに!?」

「それより…お願いがあるんだけど」

105: 2009/11/17(火) 17:57:25.26
♪~がんばれふでペン ここまできたから

  かなり本気よ☆


律「(一曲終わったけど…MC大丈夫かな…)」

澪ちゃーん!!澪ちゃんこっち向いてー!!
きゃあーー!澪ちゃんが手振ってくれたー!!

梓「(うるさいです…まったくマナーがなってないですね)」

梓「どうもーー!放課後ティー」和「ここでサプライズゲストです!!」

106: 2009/11/17(火) 17:59:55.72
梓「えっ」

律「和!?ってなんでパジャマ着てるんだ?」

和「唯、早く出なさい」

唯「どうもー!!放課後ティータイムギターの平沢唯でーす!!」

108: 2009/11/17(火) 18:02:46.95

梓「唯先輩!」

澪律梓「唯!」

唯「えー車椅子で出てきちゃってすみません。ちょっと諸事情ありまして…」

唯「今日はわたしたち3年生にとっては最後のライブなので…病院から駆けつけちゃいました」

唯「私はあの…演奏は…でき…ないんです…けど…」

頑張ってー!!
唯ちゃんがんばれー!
泣かないでーーー!!

109: 2009/11/17(火) 18:04:47.52
唯「はい…ありがとう…ございます。演奏できないのは残念なんですけど…4人を見守ることができてよかったです」

唯ちゃ―ん!!
頑張れー!!

唯「湿っぽいのは嫌なのでそろそろ私は引っ込みますね。次の曲、私の恋はホッチキスです!」

♪~なんでなんだろ 気になる夜
  
  キミへの この思い 便箋にね

112: 2009/11/17(火) 18:06:12.83
――舞台袖

和「よかったわね、出られて」

唯「うん…和ちゃん…ありがと」

和「ほら、泣かないの。それより…制服返してくれる?」

唯「あっごめん」

113: 2009/11/17(火) 18:08:05.16
――演奏終了後

澪「唯!お前ここにいて大丈夫なのか?」

唯「ううん…ホントはダメなんだ…だからほら、メールと着信が100ずつ来てる」

律「えっ」

紬「全部憂ちゃん?」

唯「そうみたい…」

律「ハハハ…何にせよよかったじゃん!これであたしたち4人は卒業だよ!」

114: 2009/11/17(火) 18:09:54.26
梓「…」

律「なんだよMCできなかったことまだ怒ってるのか?」

梓「1割当たって9割はずれです」

律「じゃあその9割は?」

梓「感動で泣きそうなんですよ!律先輩は野暮すぎです!!」

律「あっごめんごめん。いいよ、泣いて」

梓「そんな風に言われたら泣けません!!」

唯「あずにゃん…おいで」

梓「唯先輩…ゆいせんぱああああい…」

115: 2009/11/17(火) 18:11:46.79
律「結局泣いてんじゃねえか」

澪「そういうお前も泣きそうだぞ」

律「みおおおおおおおおおお!!!!」

紬「…」

澪「よしよし…ほらムギも私の胸で泣くか?」

紬「みおちゃあああああん!!!!」

澪「あれ?撮影とか言わないの?」

紬「今日はそんなこと言いません!」

116: 2009/11/17(火) 18:13:19.88
そして先輩方の最後の文化祭は幕を閉じた

唯先輩はあとで憂にこっぴどく叱られたらしい

そして秋、冬が過ぎていき卒業の季節。

そこで大事件が起こった。

なんと唯先輩が留年したのだ。

もともと頭がいい方ではなかったみたいだし、出席日数もギリギリ足りてなかったみたいだ

そして来年からは私と憂と唯先輩が3年生になるのだ。

118: 2009/11/17(火) 18:15:20.18
――卒業式

澪「唯…残念だったな」

唯「うーん…でもしょうがないよ。もうほとんど歩けるから来年は学校行けるし!」

律「あたしが言った冗談が本当になっちゃったな…」

澪「これからは憂ちゃんと梓と同級生か」

唯「うん…一緒のクラスになれるかなぁ」

紬「親族が同じ学年にいる場合はクラスは被らない様に編成するんじゃなかったかしら…」

119: 2009/11/17(火) 18:16:13.27
唯「ええええ!?じゃあ…頼みの綱はあずにゃんだけだよお」

律「さわちゃんに頼んでみたら?特例認めてくれるかもよ」

澪「今年3年生受け持ったさわ子先生がまた3年生担当しないだろ」

唯「えええええ!!?絶望した……」

律「まぁ一から新しい友達作りなよ、後輩くん♪」

120: 2009/11/17(火) 18:19:03.93
唯「むっ…りっちゃんだって浪人したんだから来年のスタートラインは一緒だよ!」

律「う…でも留年と浪人じゃ全然違うだろ」

唯「私はまだ高校生だから体育祭も文化祭もあるもーん」

律「そうやってお前が遊び呆けてる間に、あたしはコツコツ勉強していい大学入るんだよ」

唯「あたしだって勉強するもん!」

121: 2009/11/17(火) 18:22:05.22
律「どうだか…」

唯「勝負だよりっちゃん!どっちがいい大学いけるか!」

律「あぁ?後輩なんかに負けねえよ」

唯「むぅ…」

澪「喧嘩はその辺にしとけよ」

紬「最後の最後に喧嘩なんて…よくないわ」

唯「そうだよ、りっちゃんのせいで空気悪くなったよ!」

律「お前のせいだろうが!」

澪「やめろっての!」

122: 2009/11/17(火) 18:24:57.26


梓「あの…唯先輩、軽音部はどうするんですか?」

唯「もちろん続けるよ!新歓ライブもやるし」

律「おい梓、そいつもう先輩じゃないからタメ口でいいんだぞ」

澪「律!」

唯「そうだね…もう先輩じゃないんだよね…」

梓「唯先輩…」

124: 2009/11/17(火) 18:30:26.85
唯「…決めた!あずにゃん、もう先輩っていうの禁止ね!」

梓「なんて呼べばいいんですか」

律「呼び捨てでいいよ呼び捨てで」

唯「じゃあ唯さんとかかな?」

梓「唯さん…わかりました唯さん」

律「けっ」

そして4月を迎えた。

やはりムギ先輩の言うとおり、憂と唯先輩は同じクラスにはなれず、結果的に唯先輩が一人になってしまった。

軽音部の先輩方も卒業していった

でも1からのスタートじゃなくて2からのスタートだ

これからも頑張っていけそうな気がする



終わり

127: 2009/11/17(火) 18:32:02.36
終わりです

正直猫とお笑いのくだりがやりたいだけで肉付けしていきました


130: 2009/11/17(火) 18:35:25.11

引用元: 唯「MC…かぁ…」