1: 2009/12/06(日) 23:47:15.57
律「ん、どした唯?」

唯「え!…あ、あのねギー太がないの…」

律「えぇ?さっきまで練習してたじゃんか」

唯「うん…」

澪「わたしたちが職員室行ってる間になくなったのか?」

唯「分かんない…」

紬「ま、まさか盗まれたの?」

唯「ええええ!!!!」

梓「でも私たち少ししか職員室にいませんでしたよ」

律「う~ん…謎だ」

澪「でも本当に盗まれたとしたらまずいじゃないか!」

11: 2009/12/06(日) 23:52:38.40
唯「…私…ちょっと探してみる!」

律「じゃあ私たちも一緒に!」

唯「ううん、私一人で探すから皆は帰ってて!」

澪「でも…」

唯「大丈夫大丈夫!」

律「…そうか、わかった!盗まれてないことを祈るぞ!」

唯「うん、ありがと」

紬「じゃあね唯ちゃん!」

唯「うん、バイバ~イ!」

律澪梓紬「ガヤガヤ」

唯「………」

16: 2009/12/06(日) 23:58:02.56
唯「さて…一体どこいったんだろう…」

唯「…教室でも探してみようかな」

―――

唯「ん~ないな」

唯「本当どこいったんだろ~」

唯「………」キョロ

唯「まさか本当に盗まれたのかな…」

唯「…まさかね」

唯「はぁ…教室にはないか…」

唯「違うところ探してみよ」

―――

唯「ん~あとありそうなとこ、ありそうなとこ…」

唯「……ん?」

19: 2009/12/07(月) 00:05:30.14
唯「…ギー太?」

唯が廊下を歩いているとギー太らしきものを持っている女が奥に立っていた

唯「ギー太だ間違い!本当に盗まれたのかな!?」

唯「とにかく取り返さなきゃ!!!」ダッ

唯が走って近付こうとした瞬間女が階段側に走っていた

唯「あ!ちょっと…」タタタ

唯「や、やっぱり盗まれたんだ、取り返さなきゃ!」タタタ

唯「待っててギー太!絶対取り返すから!」タタタ

唯「………」タタタ

―――

唯「はぁ…はぁ…」

唯「えーと確か階段側に走っていったよね…」

21: 2009/12/07(月) 00:14:53.72
唯「あ!!!」

女が階段で地下の方に走っていく姿が見えた

唯「ま、待って!!!」

―――

唯「はぁ…なんだろここ…」

唯「てかこの高校地下なんてあったんだ…」

唯「資料室か…多分この中に女の人が…」

唯「よし!!!」

ギィ…

唯「うわっ暗い…」

唯「えーと電気電気…」

唯「あ!あった」

カチ

23: 2009/12/07(月) 00:23:42.29
唯「…あれ?」

唯「…壊れてるよ」

唯「うぅどうしよ…」

唯「でもきっとあの女の人この中だよね…」

唯「…あのー!!!誰かいますかー?」

シーン

唯「…返事がない」

唯「てか凄い荷物の量だなぁ…ずーと掃除してないのかな…」

唯「…もうちょっと奥探してみようかな」

―――

唯「あのう…誰かいませんかー!?」

唯「………」

唯「……ん?」

うす暗い中人影のようなものが見えた

唯「…さっきの女の人?」

25: 2009/12/07(月) 00:45:09.84
唯「あ、あのう…私のギター…」

ガタッ

唯「え!?」

その時、唯の足場が崩れた

唯「きゃああああ!!!!」

ゴロゴロドッカーン

唯「う…うぅ…」

唯はそのまま気を失ってしまった

―――

律「あっはよ~ムギ!」

紬「あ!律ちゃん、おはよ~」

律「あれ、唯は?」

紬「あぁ唯ちゃんならまだ来てないみたい」

律「えぇマジか!?昨日大丈夫だったかな~」

紬「私も昨日は心配で心配で…」

26: 2009/12/07(月) 00:53:50.99
ガラガラ

先生「よーし席についてー」

先生「いきなりだけど、昨日平沢さんが家に帰ってないらしの。誰か何か知らない?」

律「ええっ!!?」

紬「そんな…」

先生「誰も知らないか…事件の可能性もあるわね、後は先生たちが…」

律「嘘だろ…」

紬「ど、どどうしよう律ちゃん!?」

律「と、とりあえず落ち着こうムギ!」

紬「うん…でも一体どこに…」

律「…大丈夫!多分学級のどこかで寝てんじゃないかな、はは…」

紬「そうだといいけど…」

31: 2009/12/07(月) 01:23:55.96
放課後

澪「しかし大変なことになったな…」

紬「私たちも一緒に探してれば…」

律「とにかく学校の中を手分けして探そう!」

梓「…そうですね!唯先輩ならどっかで寝てるってこともありえますし」

律「よし!さっそく探すぞ!」

澪「わかった」

紬「じゃあ私はあっちの方を」

梓「私はこっち探します!」

律「よし、見つからなかったらまたここに集まってくれ!」

澪紬「うん!」

梓「はい!」

32: 2009/12/07(月) 01:30:48.23
―――

律「……はぁ」

澪「お~い律!見つかったか!?」

律「あ、澪ぉ…こっちは駄目だった…」

紬「皆~唯ちゃんいた~?」

澪「ムギ!ううん、見つからなかった」

梓「一体どこ行ったんでしょうね…」

律「……ん?」

澪「どうした律?」

律「あれ唯じゃないか?」

澪紬梓「えっ!?」

そこには廊下の奥で唯が手招きをしていた

律「あいつ…何やってんだ?」

澪「と、とにかくいこう!」

梓「はい!」

33: 2009/12/07(月) 01:42:26.37
律「ったく、あいつあんなとこで何して…あ!!!」

律達が唯のところへ向かおうとした時、唯が横に姿を消した

澪「あいつどこに行く気…」

紬「な、何か変ね…」

梓「いつもの唯先輩じゃ…」

律「とにかく行くぞ!」

―――

澪「はぁ…はぁ…確かこっちの方に…ん!!!」

梓「唯先輩!」

律「地下の方へ降りて行ったみたいだぞ!」

紬「私も行きましょ!」

34: 2009/12/07(月) 01:57:46.86
律「資料室…」

澪「なんでこんなとこに」

紬「とりあえず入りましょ」

律「おう!」

ギィ…

梓「わっ!すっごい暗いですね…」

澪「本当にこの中に唯いるのか?」

律「あぁ多分な。とりあえず探すぞ!」

紬「うん!」

澪「えーと電気電気…あった」

カチ

澪「うそ…電気がつかん」

律「はぁ!?しょうがない。手探りでいこう」

澪「こ、怖いな…」

紬「気をつけてね律ちゃん…」

36: 2009/12/07(月) 02:21:12.31
律「しかしくっれえな…」

澪「ひいい何か出そうだぞぉぉ…」

紬「……ん?あそこに誰か…」

梓「ゆ、唯先輩じゃないですか!?」

律「何っ!?お~い唯…」

ガタッ

律澪紬梓「へっ!?」

案の定足場が崩れた

律澪紬梓「きゃああああああああ!!!!」

ゴロゴロドッカーン

―――

律「つっ…いたたた」

澪「どうなってんだ…」

37: 2009/12/07(月) 02:32:11.95
紬「ねぇ見て!私たちあの穴から落ちたみたい」

律「え!?うわ…本当だ。暗くてよく見えんかったわ、あんなデカイ穴が…」

澪「そ、そそれよりここどこなんだ、律ぅ~さっきより暗くて怖いよぉ」ブルブル

梓「…ねぇ皆さんあっちに何かありますよ」

律「…本当だ。…よし行ってみるか」

澪「えええ!!!大丈夫かぁ律ぅ?」ブルブル

紬「もしかしたら唯ちゃんがいるかも!」

律「うん!よし行こう!」

梓「はい!」

39: 2009/12/07(月) 02:43:58.85
律「ん…ここは…」

梓「何か広い空間に出ましたね」

澪「怖い怖い怖い…」

紬「…ね、ねぇ見てあそこに人が」

律「ふぇ!?」

澪「ま、まままさか幽霊!!!?」

梓「だ、誰ですかあの人!?」

女「………」

律「うちの学校の制服着てるぞ…」

紬「本当…あの人も落ちたのかしら」

梓「ねぇ皆さんあの女の人の足元に誰か倒れてますよ!」

律「え!?…あれは……唯だ!!!!!」

42: 2009/12/07(月) 02:56:39.18
紬「唯ちゃん!!!」

女「オマエラ…」

女の声はとても低く恐ろしい声だった

律「は?」

澪「ひいいい!!!!」ガクブル

紬「あ、あなたは誰ですか?」

女「オマエラガクルノヲズットマッテイタ」

梓「待ってたってあなたは誰なんですか一体!!?」

女「フフ…私は5年前のけいおん部だ」

律紬梓澪「えっ!!!!!?」

律「5年前って…何で卒業がこんなとこに…」

女「卒業生じゃない、私はここで自頃した」

43: 2009/12/07(月) 03:03:04.27
律「はっ!!!?」

紬「そ、そんな…」

澪「もう駄目…」

澪はあまりの恐怖のため卒倒した

女「私はいじめられていた。ギターが上手くできずいつもメンバーに迷惑をかけていた。そしてその苦しさから逃げるためにここで自頃した」

律「ちょ、ちょっと待てよ。じゃああんたは幽霊なのか!!?」

女「…分からない。ただ自頃したことは確か。気付いたら再びここに立っていた。」

律「ん?あんたその手に持ってるのは…」

女「………」

紬「唯ちゃんのギター!!!あなたが盗んだの!!?」

46: 2009/12/07(月) 03:14:05.67
女「お前らが…」

律「え…」

女「お前らが憎かった。毎日楽しそうにして練習して遊んでいる姿が許せなかった」

紬「そんな…」

女「お前らも苦しめええええ!!!!!私のように!!!!ここで氏ねえええええ!!!!!」

唯「ん……ん…」

梓「唯先輩!!!?」

唯「みん……な…」

女「この女だってそうだ!!!!いつも楽しそうにしやがって!!!!お前ら全員ここで氏ねえええ!!!!」

唯「…できないよ」

女「…あ?」

唯は起き上がり女を抱き締めた

女「な、何をする!離せ!」

律「唯!」

54: 2009/12/07(月) 03:35:12.79
唯「私たちを許してくださいお願いします…」ギュ

女「やめろ…やめろやめろやめろおおお!!!!」

唯「いつも一人で寂しかったんですね…私がずっと一緒にいてあげますよ」ギュ

律「唯…」

紬「唯ちゃん…」

唯「でもね先輩、私たちはけいおん部を大事にしてるの」

女「うるさい…うるさ…い…」

唯「決して楽しんでるだけじゃない。たった一度きりの高校生活をけいおん部で一生懸命やってるんです。」

女「………」

律「……先輩」

唯「だからお願いです。私たちを温かく見守ってください。先輩が寂しい時はいつでも会いにきますから!!!!」

梓「…唯先輩」

56: 2009/12/07(月) 03:42:02.37
女「……うる…さ………うぅ、う…」

紬「先輩…」

唯「私が、いや私たちがずっと一緒にいますから」ニコ

律「…そうだな」

紬「うん!」

女「…うぅ…ごめんなさい、本当は…本当はあなたたちが凄く羨ましくて…それでこんなことわ…うぅ…」

唯「大丈夫ですよ、先輩はもう一人じゃないですから!さぁ立ち上がって涙拭いてください」

女「…あ…ありがとう」

唯「ほら笑ってください先輩!」

女「……う…ん」

律「……はは」

57: 2009/12/07(月) 03:48:27.83
紬「唯ちゃん、大人」

唯「そうだ先輩も一緒に演奏しましょうよ!!!」

女「…本当にありがと」

唯「え?」

女「もうこれで十分。迷惑かけて本当にごめんなさい。」

律「そんな大丈夫ですよ…」

女「ううん、本当ごめんなさい。そして私はこれで成仏できる。本当にありがと」

唯「そ、そんな…」

女「…本当にありがとう」

そういうと女静かに消えた

律「消えた…」

梓「本当に幽霊だったんですね…」

唯「………」

紬「唯ちゃん、落ち込んで…」

58: 2009/12/07(月) 03:57:23.45
唯「皆さっそく練習しよう!!!!」

律「へ!!?あ…あぁ…」

紬「唯ちゃん落ち込んでないの?」

唯「落ち込んでらんないよ!!!先輩のためにもね!!!!」

梓「唯先輩…」

唯「さぁ皆レッツゴー」ダダダ

律「ちょっと待て唯!!!」

紬「…唯ちゃん」ニコ

梓「あ!ま、待ってくだ…」

唯(先輩、私頑張りますから!先輩が一人の時はいつでも駆け付けます。だから私たちのことを温かく見守ってください…

そう願うと唯はひとしずくの涙を拭った

律「てかギター忘れんなあ唯いい!!!」

唯「ああああ!!!!ごめーん!!!」



おわり

59: 2009/12/07(月) 03:58:56.11
なかなかよかった

60: 2009/12/07(月) 04:00:29.51
いつも途中で心配になるのが僕の悪い癖です、すいません

61: 2009/12/07(月) 04:01:34.79
おつ
おやすみ

71: 2009/12/07(月) 10:58:23.90
誤字パネェ

73: 2009/12/07(月) 11:30:10.85
八ツ橋食いたい

74: 2009/12/07(月) 11:40:24.32
しっかしけいおんss少なくなったな

78: 2009/12/07(月) 11:59:48.94
ポケモンssはある意味凄かったね…。俺なら100レスくらいでかなり叩かれてるだろうからハート折れるwwww

引用元: 唯「あれ…ギー太がない」