1: 2013/01/25(金) 01:14:50.09
姉吸血鬼「見てよこのエンゲル係数」

妹「うわっ、なにこれ」

姉吸血鬼「赤字赤字赤字の大赤字よ。どうしましょう」

妹「どうしましょうって言われても……」

姉吸血鬼「こんなんじゃ来月まで持たないわよ」

妹「うーん、食べなきゃいいんじゃ……」

姉吸血鬼「できると思う?」お腹すりすり

妹「……無理かな?」ぐぅ

姉吸血鬼「はぁ……」

3: 2013/01/25(金) 01:23:22.70
姉吸血鬼「やゔぁいよやゔぁい」

妹「とりあえず文字化けしてるよ……」

姉吸血鬼「言ってるうちにお腹減ってきちゃったよ。ヤヴァイよぅ」

妹「もうお昼時だしねぇ……」

姉吸血鬼「……悩んでても仕方ないわね。そういえば近くにラーメン屋できたらしいわよ。行って見ない?」

妹「さっそく外食!?」

姉吸血鬼「あっ……」

妹「お姉ちゃんもうちょっとしっかりしてよ!」

5: 2013/01/25(金) 01:35:26.27
姉吸血鬼「ずずー……」

妹「はぁ、今日もカップラーメンかぁ」

姉吸血鬼「世知辛い世の中ね……」

妹「お姉ちゃん、こんな生活嫌だよぅ。お肉食べたいよぅ」

姉吸血鬼「お肉って言われてもねぇ……あると言ったら、このマフィントップだけね」ぷにぷに

妹「んん……もう耐えきれない」がぷっ

姉吸血鬼「あんっ、そんなもの食べても美味しくないわよ!」

妹「……ぐすん」

8: 2013/01/25(金) 01:41:12.99
妹「んんぅ……」すやすや

姉吸血鬼「……」

姉吸血鬼「ごめんね妹ちゃん。ちょっと吸うだけだから」あーん

妹「んんぅ……お姉ちゃん……」すやすや

姉吸血鬼「えっ……」

妹「お腹へったよ……」ぐーぐー

姉吸血鬼「……ダメね。やっぱり吸えない」

姉吸血鬼「お姉ちゃんももうちょっと頑張るね」

妹「ふへ……えへへ……」すやすや

9: 2013/01/25(金) 01:45:13.32
姉吸血鬼「……しかし、だ」

妹「うん」

姉吸血鬼「現在の貯蓄額からしてこれ以上の贅沢は不可能だ」

妹「だね」

姉吸血鬼「ではどうするか。答えられるかね妹ちゃん」

妹「誰かに奢らせる!」

姉吸血鬼「よく言った!これから彼奴らの家を襲撃するぞ!」

妹「おー!」

11: 2013/01/25(金) 01:51:00.66
「旅行行って来ます。帰ってくるのは来月です――天使と悪魔」

「探さないでください――氏神」

「引っ越しました――」

「田舎に帰省します――」

姉吸血鬼「引っ越しましたって……引っ越しましたってなんだ……!伝えとけよ……!」

妹「作戦失敗だねー」

姉吸血鬼「はぁ、次はどうしましょうか」

12: 2013/01/25(金) 02:03:58.82
姉吸血鬼「あっ、求人ある」

妹「なになに、えっ、なにこれ?」

姉吸血鬼「占い師のバイトだって。日給1万なら十分よ!」

妹「占い師のバイト……?なにするのそれ?」

姉吸血鬼「知らないけど……きっと楽な仕事よ。だって占い師でしょ?」

妹「ねぇこれ絶対危ないよ。やめておいたほうがいいって」

姉吸血鬼「平気よ平気。お姉ちゃんにまかせておきなさい!」


女黒服「じゃあこれ持って立ってればいいから」

姉吸血鬼「……こんなところに突っ立ってるだけでいいなんて変なバイトねぇ……。何が入ってるのかしらこのバッグ」

14: 2013/01/25(金) 02:12:00.65
姉吸血鬼「……寒いわね。どれくらい立った……経った? のかしら」

美女ポリス「そこの君」

姉吸血鬼「えっ、あ、はい?」

美女ポリス「さっきからずっとそこにいるが何をしているんだい?」

姉吸血鬼「えっ、何をしてるかって……何をしているんでしょう?」

美女ポリス「あのねぇ……そのカバンの中身は?」

姉吸血鬼「さぁ……?」

美女ポリス「……それは自分の鞄じゃないのかい?」

姉吸血鬼「これを持って立っていろって言われただけですし……」

美女ポリス「誰に?」

姉吸血鬼「このチラシに書いてあるでしょう? 占い師のバイト募集中だって」

美女ポリス「……ちょっと署まで」

姉吸血鬼「へぇ?」

15: 2013/01/25(金) 02:17:47.81
美女ポリス「いやぁ、貴方のお陰で芋づる式にくすり密売組織が捕まったよ。ありがとう」

姉吸血鬼「はぁ……」

姉吸血鬼(これで良かったのかしら?)


女署長「貴殿を名誉市民として表彰します」

姉吸血鬼「あ、えぇ。はぁ」

女署長「……どうかしました?」

姉吸血鬼「こういうのって金一封とか出るんじゃないの?」

女署長「ここの署も財政危機ですので……」

姉吸血鬼「はぁ……」がっくし


妹「お姉ちゃんおめでとー……残念だったね」パチパチ

姉吸血鬼「はぁ……」

16: 2013/01/25(金) 02:22:15.31
姉吸血鬼「……よし、決めたわ!」

妹「どうすんの?」

姉吸血鬼「私、今日から全く食べないことにする!」

妹「えー!ダメだよお姉ちゃん!」

姉吸血鬼「大丈夫!私にはこの無駄に余った胸肉と腹の脂肪があるから!」

妹「ガリガリは嫌だよぉ!」

姉吸血鬼「その代わり妹ちゃんが私の分まで食べて、しっかりお肉をつけるの!いい?!」

妹「無理だよぉ。私まだ子供だし……」

姉吸血鬼「平気よ! だって貴方、私の妹でしょ?」

妹「……うん」

姉吸血鬼「ふふ、いい子ね。しっかり大きくなるんだよ?」

17: 2013/01/25(金) 02:25:52.15
姉吸血鬼「そうして一週間が経った」


姉吸血鬼「……はぁ」ぐでん

妹「……お姉ちゃん、ベッドで寝てばっかじゃいけないよ」

姉吸血鬼「動いたら……お腹へっちゃう」

妹「じゃあ、せめてお水飲もうよ」

姉吸血鬼「……うん」


姉吸血鬼「んぅ……」ごくごく

妹「えへへ、次は一緒にお風呂入ろうね」

姉吸血鬼「えぇ……」

18: 2013/01/25(金) 02:33:00.69
姉吸血鬼「んっ……」ぬぎぬぎ

妹「……痩せてる。なんだかお姉ちゃんじゃないみたい」

姉吸血鬼「そうね。なんだか身体が軽いわ」

妹「でもおっOいはいつものお姉ちゃんだ」むにむに

姉吸血鬼「あんっ……」


姉吸血鬼「ふぅ……身体に染み渡るわぁ」

妹「へへ、そうだねぇ」

姉吸血鬼「んん、とっても気持ちいい」

妹「お風呂大好きー」ぎゅー

姉吸血鬼「私も好きよ。お風呂も貴方も」ぎゅぅ

妹「……なんだか抱き心地悪いなぁ。でもやっぱりおっOいはいつも通り」

姉吸血鬼「あなた、私の胸そんなに好き?」

妹「うん、とっても大好き」

20: 2013/01/25(金) 02:43:13.77
姉吸血鬼「そろそろあがろうかな……」ざばんっ

姉吸血鬼「あっ――」ふらっ……ばしゃん

妹「お姉ちゃん!」

姉吸血鬼「んんっ……貧血ね……」

妹「もう! そんな身体のお姉ちゃん見たくないよ!」

姉吸血鬼「……でも、貴方のためだし」

妹「嫌だよ! 私なんかより自分の心配してよ! お姉ちゃんが元気じゃなかったら私も元気になんかなれないよ!」

姉吸血鬼「……本当?」

妹「当たり前だよ! ……だって、だって、私の大切なお姉ちゃんだもん」

姉吸血鬼「……嬉しいなぁ。こんな妹がいて」

姉吸血鬼「そうね……じゃあ、私もちょっとだけ甘えることにするわ」首筋かぷっ

妹「あぅっ……んんっ……」びくびく

21: 2013/01/25(金) 02:49:24.05
姉吸血鬼(やっぱ、美味しい)

妹(お姉ちゃんになら、いくらでも吸われてもいいよ)

姉吸血鬼(……ふふっ、やっぱ私の妹だ)

姉吸血鬼「ぷはぁ……はー生き返った」

妹「んんぅ……気持ちよかった……」

姉吸血鬼「……そうね、食事代なんて気にしないことにしたわ」

妹「……そうだそうだ! お姉ちゃんはそうじゃないと」

姉吸血鬼「さー、ラーメン食べに行きましょうか。にんにくドバドバーっていれて!」

妹「うん!」




姉吸血鬼「……で、後3日何も食べないで生き残れる?」財布すっからかん

妹「無理!」

姉吸血鬼「はぁ……」

22: 2013/01/25(金) 02:57:42.99
姉吸血鬼「くぅ~疲れましたw これにて完結です!」

妹「なんで終わらせようとしてるの」

姉吸血鬼「だって後3日どうするのよ……」

妹「色々あるよー」

姉吸血鬼「あるよー、って何が?」

妹「ごーとーとか」

姉吸血鬼「それはダメ!」

妹「食事付きのお仕事は?」ちらし

姉吸血鬼「そんな都合よくあるわけ……」ちらっ

姉吸血鬼「なにこれ、機材運び?」

妹「にっきゅー2万で弁当付き」

姉吸血鬼「……行ってみるかぁ」

24: 2013/01/25(金) 03:03:55.39
女黒服「じゃあ、このトラックここに運べばいいから」

妹「ん、もぐもぐ」弁当むしゃむしゃ

姉吸血鬼「12時までにここに行けばいいのねー……あれ?ルート指定してある。どうして大通り通らないんだろう……」

ぶろろ

妹「……冷えてきたねー」

姉吸血鬼「ここが目的地ね、でもドライバーテクで3時間も早く着いちゃったわ」

姉吸血鬼「待つのも暇ねぇ……」

美女ポリス「そこの車」

姉吸血鬼「はいっ?」


美女ポリス「また君か……」

姉吸血鬼「はい」

美女ポリス「……お腹へってんの?」

姉吸血鬼「はい」

妹「はーい」

26: 2013/01/25(金) 03:08:04.62
美女ポリス「君たちのお陰でまた……もういいか」

姉吸血鬼「ただでカツ丼が食べれるなんて意外と良心的よね警察って」

妹「うん」

姉吸血鬼「毎日食べに来ようかしら」

美女ポリス「やめて!」


姉吸血鬼「あと2日ね……」

妹「思い切って雑草とか食べてみたらどうかなー」

姉吸血鬼「いやよそんなの」

妹「じゃあ……」

姉吸血鬼「もういいわ。こうなったらもう……」

妹「ごーとー?」

姉吸血鬼「みんなには内緒だよ?」

28: 2013/01/25(金) 03:20:25.96
姉吸血鬼「……ふっふっふ」がちゃがちゃ

「旅行へ行ってきます――天使と悪魔」

妹「合鍵持っててよかったねー」

姉吸血鬼「それどころかあいつらのヘソクリのありかも知ってるわよ」ガサゴソ

姉吸血鬼「ビンゴ! クレジットカードぐらい旅行先へ持って行きなさいっての」

妹「これで贅沢できるね!やったね!」

姉吸血鬼「早速ピザ頼みましょう! ワインも注文しちゃいましょうか!」

妹「私コーラがいいー!」

姉吸血鬼「せっかくだからもっと頼みましょう。 寿司なんてどうかしら」

妹「わーい!わーい!」

29: 2013/01/25(金) 03:25:42.17
天使「……ねぇ、反省してる?」

姉吸血鬼「は……はい、反省してます」

妹「なんでもやりますので許してください!」

悪魔「んっ?」

天使「まぁ、友だちだからいいけどさぁ」

悪魔「私の酒蔵が半分空になってたんだけど……」

姉吸血鬼「ははー悪魔様お許しをー」

悪魔「はぁ、仕方ないわね」

天使「君ももうちょっとまともな職についたほうがいいよ?小説の印税だけが辛いでしょ」

姉吸血鬼「はい……まぁ……」

妹「ごめんなさい!」

悪魔「妹ちゃんは反省しなくていいのよ? 悪いのはこいつだからねー」

姉吸血鬼「うぅ……」

30: 2013/01/25(金) 03:29:48.51
天使「罰として一ヶ月うちの雑用ね」

姉吸血鬼「はい、頑張ります……」

悪魔「妹ちゃんは一緒に遊ぼうか」

妹「えー、私も雑用したいなぁ」

悪魔「やっぱすっかりなつかれてるわね貴方も」

姉吸血鬼「えぇ、まぁね」

天使「妹ちゃんは成長期なんだからしっかり食べさせないとダメじゃないか」

姉吸血鬼「はい、おっしゃる通りですすいませんでした」

悪魔「その言葉遣い気持ち悪いなぁ……」

姉吸血鬼「えっ、じゃあいつも通りで行くわよ」

天使「うわっ、うざっ」

31: 2013/01/25(金) 03:35:26.61
姉吸血鬼「……ふぅ、風呂掃除終わり」

天使「よーし、じゃあ次はトイレ掃除ねぇ」

妹「うーん、ピザ美味しいなぁ」もしゃもしゃ

姉吸血鬼「ブルジョワジーどもめ……!」

悪魔「終わったら一緒に食べましょう?」

姉吸血鬼「えっ、マジで、わーい!」

天使「その前に手ー洗ってねー」


姉吸血鬼「あぁ、身体に染みる。仕事の後の食事はいいものねぇ」むしゃむしゃ

天使「わかってるなら職に付きなよ……」

姉吸血鬼「働きたくないわよ」

悪魔「いつになく最低ね……」

姉吸血鬼「……だって、働いてたら妹ちゃんといる時間がなくなっちゃうじゃない」

悪魔「……そうね」

天使「……まぁ、お腹すかせた妹ちゃんを見るのも嫌じゃない?」

姉吸血鬼「……えぇ」

32: 2013/01/25(金) 03:42:45.56
天使「そういや新作どうだった?」

姉吸血鬼「初版で結構売れたらしいわー。これで二ヶ月は持つかも」

悪魔「それは良かったわね」

姉吸血鬼「あの子には不自由なく暮らして欲しいから……」


妹「んんっ……」すやすや

姉吸血鬼「……ふふ、可愛い」

妹「おねーちゃん……」すやすや

姉吸血鬼「……なぁに? 一緒に寝てほしい?」

妹「ふふ……えへへ……」すやすや

姉吸血鬼「心配しないで。ずっと隣で見守っててあげるからね……」ぎゅぅ

妹「えへへ……おねーちゃんだぁいすき」ぎゅー

姉吸血鬼「私も大好きよ……おやすみ」

33: 2013/01/25(金) 03:48:06.25
姉吸血鬼「あっ、これで終わりよ。付き合ってくれてありがとうね」

34: 2013/01/25(金) 04:51:18.80
おつ

引用元: 姉吸血鬼「今月の食事代がやゔぁい」妹「えぇ?」