5: 2013/01/25(金) 22:15:14.17
P「……」

茜「お茶が勝手に飛んできました!凄いです!」

P「………」

晶葉「最近機器の調子が悪いな…?出力データにノイズが多いぞ…」

P「…………」

ゆかり「誰かがフルートを奏でているように聞こえましたが…気のせいでしょうか」



小梅「あ…あの…ご、ごめんなさ、い…」

P「……いや、小梅は悪くないよ」

6: 2013/01/25(金) 22:16:40.38
P(今、事務所は様々な怪奇現象が起こる一流心霊スポットと化している。俺と小梅以外に原因は知られていない)

P(こんな事務所になってしまったのには勿論理由がある)

P(以前小梅に誘われて一緒に心霊スポットを見に行った時の事だ)

P(ビビりまくっていた俺とは対照的に楽しそうな小梅)

P(まあ小梅が楽しんでるならいいかと思っていたら、途中妙な霊を発見した)

8: 2013/01/25(金) 22:17:58.01
P(その霊は成仏したがっていたが、現世に長く留まっていたせいで力が有り余って消えれなかった)

P(そんな霊を見かねた小梅は何か力になってやりたいと言った。小梅マジ天使)

P(かと言って俺の知り合いに寺生まれのTさん的な奴なんて居ない。神社生まれのDさんなら居るがアテにはなりそうもない)

P(幽霊に明るくない俺が悩んでもいい案が出るわけも無く、諦めて見過ごす他ないと思った時)

P(オドオドしながらも強い眼差しの小梅が名乗り出た)

11: 2013/01/25(金) 22:20:17.12
P(曰く、よく分からん霊的な力を小梅がそっくりそのまま引き受けて)

P(逆に力の無くなったそいつを成仏させようという作戦)

P(そんな事が可能なのかという疑問も湧いたが、何より心配なのは小梅自身だった)

P(変な霊障とかが起こって小梅に危険が及ぶようなら断固反対するつもりでいた)

P(だが小梅は大丈夫の一点張り、なら俺がやると申し出ても適性とかそんなんが無いからダメらしかった)

P(そのあまりの意思の強さに本当に大丈夫かと念を押した上で根負けした)

P(結局その霊は小梅に力を譲り、晴れやかな顔で成仏していったらしい)

14: 2013/01/25(金) 22:24:45.94
P(で、何も無いかと戦々恐々していた俺に小梅は心配ないと微笑んでくれたので)

P(取り敢えずその日はその後解散。別れ際には何かあったらすぐ連絡しろとよく言い聞かせておいた)

P(だが俺の心配を余所に小梅は次の日も普通に事務所を訪れてくれた)

P(見たところおかしい様子もなく、杞憂ならそれでよし、と思ってたんだが…)

李衣菜「助けてなつきち!私のヘッドホンから変な声が!」

小梅「あ…あう……」

P(あの日以来、小梅がなんか覚醒した)

17: 2013/01/25(金) 22:30:37.96
P(凄い霊から受け継いだ小梅の溢れ出る霊的パワー)

P(それがここら一帯の霊を呼び込んでいるらしい)

P(惹きつけられた霊は小梅の無意識にさえ反応し、様々な事象を引き起こす)

P(さっきからお茶が目を離した隙に注がれていたり、ノブ式のドアなのに自動で開閉したりするのはそのせいだ)

P(こんな状態でも人を気遣えるとは。小梅天使過ぎる)

P(しかし小梅の小さい身には過ぎた力。完全には制御し切れないようで…)

雪美「透明な…猫…?………おいで……」

P(事務所は混沌の坩堝と化している。……元々奇人変人だらけなので皆結構順応してるが)

21: 2013/01/25(金) 22:38:52.63
小梅「で、でも…私が…ふ、不用意に……あ、あんな事…しなければ…」

P「それも小梅の優しさだよ。…確かに妙な結果にはなっちゃったけど」

P「その行為は間違いなく立派なものだ。気負う必要はないさ」

小梅「は、はい………あ……えいっ……」ブワァッ

ちひろ「ライブの資料、ライブの資料……あ、ありました。……何で引出しが勝手に開いたのかしら」

小梅「……ふ、ふぅ」

P「というか凄いなお前…」

珠美「ゆゆゆゆっゆ幽霊共め!い、いぃ、居るのは解っていますよ!こ、この脇山珠美があああ相手てててにてにてに」

P「お前は無理すんな」

24: 2013/01/25(金) 22:45:19.79
P「それに、しばらくすれば収まるんだろ?」

小梅「…そ、そう……あ、あの子も……そう言ってる……」

P「あの子って…いつもの『あの子』?」

小梅「う、うん……私は…生きてる人間だから……ちょっとずつ…ち、力は……抜けていくって……」

P「そうか、ならそれまで気長に待つだけだ」

小梅「で、でも……私……それまで…プ、プロデューサーさんや……皆に…め、迷惑……」

P「迷惑だなんて思う訳ないだろ。皆だって気にしないさ」

美穂「私のプロデューサーくんが勝手に動いてる!?ま、まさか毎日ぎゅーっとしてたお陰で生命が…!」

P「ほらな」

小梅「そ、そうかな……?」

25: 2013/01/25(金) 22:49:49.36
P(性質の悪い霊が来ないのも、小梅の優しさが理由だろう)

P(おそらくそういうのは無意識のうちに拒絶してるんだ)

P(俺は霊なんて見えないけど、呼び込んでるのは基本的に無害な霊だけ)

P(確かに今の事務所は騒がしい)

P(でもここはそれくらいが丁度いいし)

P(幽霊が苦手な奴には悪いが、もうちょっとだけ付き合ってもらうとしよう)

珠美「ななな何か、くく、首筋が冷える冷える冷える冷たいっ、って手が!せせせ背中にに手の感触がががぁあばばば」

小梅「…そ、その子に……い、悪戯しちゃ……駄目……」

P(……あいつには今度何か奢ってやろう)

27: 2013/01/25(金) 22:54:08.28
裕子「プロデューサー!私っ、私やりましたっ!」ドタドタ

P「ん?」

裕子「さっき超能力の練習してたら出来たんですよっ!ペットボトルが浮きましたっ!間違いなくテレキネシスですっ!」

P「……そうか」

裕子「そうか……って、何でそんなリアクション悪いんですかっ!嘘じゃないですって!」

P「いや、うん、まあ、信じるよ」

P(…浮いたのは本当だろうな。ポルターガイストか何かだろうけど)

裕子「ふっふっふっ、毎日の訓練が遂に実を結んだのですねっ!サイキックアイドルユッコ、世界に羽ばたく時が来ましたよっ!」

P(うーん、教えたら落ち込みそうだしなぁ。というかこいつは幽霊信じるタイプなのか?)

31: 2013/01/25(金) 23:01:49.26
小梅「…………」

裕子「プロデューサー、褒めて下さいよっ!」

P「分かった分かった。お前は頑張ったよ」ナデナデ

小梅「…………」

裕子「え、えへへ……この調子でもういっちょ披露しますよっ!伝家の宝刀スプーン曲げっ!」

P「わーがんばれー(棒)」

裕子「……さっきの感覚を思い出すのよユッコ……ムンッ!」

グニョッ ベキッ

P「」

小梅「あ………」

裕子「おっ、折れたっ!?」

33: 2013/01/25(金) 23:06:38.00
裕子「………ど、どーですかプロデューサー!私のサイキックパワーがあればスプーン一本、造作もない事ですっ!」

P「お、おう。凄いなーユッコは」

裕子「今なら何でも出来そうな気がしますっ!という訳で色々試してきますねっ!では!」ダダダダダッ

P「………」

小梅「………」

P「………小梅」

小梅「」ビクッ

P「今の、お前か?」

小梅「………」コクッ

34: 2013/01/25(金) 23:10:41.76
P「あんな事も出来るんだなお前……」

小梅「ご、ごめんなさい……」

P「謝る必要はないって。裕子も励みになったみたいだし」

P(励みになる方向が変な上に勘違いなんだけど)

P「まぁ少々やり過ぎた感はあったけど、他のアイドルの力になってあげる小梅はやっぱり優しいんだな」

小梅「ち、違います……」

P「へ?」

35: 2013/01/25(金) 23:15:35.30
小梅「あ、あの人が……プ、プロデューサーさんに……褒められて……」ボソ

小梅「……頭…撫でられて……す、すごく……うれしそうで……」ボソ

小梅「お、同じこと……したら……わ、わ、私にも……」ボソ

小梅「…………う、うぅ…」

P「小梅?ちょっと声が小さくて聞き取れないんだが」

小梅「…な、何でもないです……」

P「そ、そうか?顔赤いぞ?」

36: 2013/01/25(金) 23:20:48.51
ほたる「あ、プロデューサーさん……お疲れ様です」

P「おう、ほたる……ってなんだそれ……」

小梅「わ……」

ほたる「え……何がですか?」

P「いや……お前の周りにドス黒い何かが見える気がするんだが……」

ほたる「そ、そうですか…?自分じゃ分かりませんが……プロデューサーさん、霊感とかあったんですか?」

P「無いと思うけど……」

ほたる「じゃあきっと、私に不幸が集まってるんですね……疫病神ですみません……」

P(悲痛すぎる……)

40: 2013/01/25(金) 23:26:53.98
小梅「…………」

P「なぁ、小梅。あれもやっぱり霊が原因か?」

小梅「た、たぶん……」

小梅「……あ、あの人の負の気質が……周りの…霊達に…か、干渉してる……」

P「え?何?あいつ霊能力者なの?」

小梅「ち…違う…筈……で、でも……このままじゃ………」

P「ど、どうなるんだ?」

小梅「……影響された霊が……ふ、不幸を……呼び寄せる…か、可能性が……」



P「……それっていつものことじゃね?」

小梅「……え」

42: 2013/01/25(金) 23:32:30.99
P「霊をも侵食するとは、恐るべき不幸体質……」

小梅「ほ、ほんとに……いいの?……放っておいて……」

P「茄子に頼んどいたからな。あいつが傍にいれば平気だろ」

小梅「……う、うん……プロデューサーさん、が……そう言うなら……」

P「うんうん、小梅は優しいなぁ」ナデナデ

小梅「わ……え、えへへ……」

小梅(あ、頭……やっぱり……気持ち、いい……)



蘭子「プロヴァンスの風よ!我が召喚に応じるがいい!(プロデューサー!ちょっといいですか?)」

P「お、どうした蘭子」パッ

小梅「あ…………」

小梅(……い、行っちゃった…)

45: 2013/01/25(金) 23:37:55.90
小梅(……プ、プロデューサーさん……皆と…話してる……)



P「どうした光。元気ないじゃないか」

光「持ってきた特撮DVD見ようとしたのに……画面に変な女の人が写って見られなかったんだ……」

P「よーしたぶんこのプレーヤー壊れてるんだなー後で晶葉に修理頼んでおくから家で見ようなー」



法子「わ、私のドーナツが無い……まさか最近事務所で流行ってる怪奇現象!?」

P「ドーナツが消える怪談なんて聞いたことないぞ……どうせまた誰かが食ったんだろ」

法子「…幽霊でも人間でもどっちにしろ許すまじ、です!犯人捜し手伝ってください!」

P「おいおい引っ張るな!服が伸びる!」

47: 2013/01/25(金) 23:44:13.10
のあ「……」

P「ど、どうしたんですかのあさん。何もない所をずっと睨んでますけど……」

のあ「……そう、虚ろな存在なんて、知らない方が余程いい」

P(あ、やっぱ見えるんだこの人)



藍子「折角プロデューサーさんとの貴重なツーショットだったのに……隅に誰かの手が写り込んでます……」

P「また撮ればいいじゃないか!な!だからそれ捨てよう!」



まゆ「……氏んでる癖にプロデューサーを気に入るなんて………駄目ですよぉ?うふ」

P「どうしたまゆ!?お前は何と戦っているんだ!?」



小梅「………………」ガチャッ

50: 2013/01/25(金) 23:52:10.42
P(……ん?)

美嘉「……それで、この前のライブの話だけどさ」



P(…あれ?小梅どこ行った?)



美嘉「ほら、アタシ頑張ったじゃん☆…うん、だから…その…労ってほしいなーって」

P「あー、悪い美嘉。続きは後で聞くから」

美嘉「だ、だからさ、今度のオフに…一緒に食事とか買い物でもど、どうかなー☆……って、あれ?プロデューサー?」

莉嘉「お姉ちゃん、一人でなにやってるのー?ドラマの練習?」

53: 2013/01/25(金) 23:55:18.26
 
 
―――――――


小梅「…………」

小梅「う、うん……わ、私は…平気………」

小梅「……だ、大丈夫……何でも…ない……」

小梅「ちょっと……寂しかった……だけ、だから……」

小梅「し、心配してくれて……あ、ありがとう……」

55: 2013/01/25(金) 23:58:57.91
小梅(……プロデューサーさん…)

小梅(最近は……ずっと……私に……付きっきり…だった…)

小梅(私が……今の…状況に…気を……病んでないか……)

小梅(身体に…何か……い、異変が……起こってないか…)

小梅(…ずっと……心配してくれて……出来る限り…一緒に……居ようとした……)

小梅(他の…皆から……色々言われたのは……は、恥ずかしかったけど……それでも……私は…嬉しかった……)

小梅(……だ、大好きな……プロデューサーさんを……独り占め…できたから)

59: 2013/01/26(土) 00:04:18.03
小梅(……でも…駄目)

小梅(わ、私はやっぱり……何でも…はっきり…言えなくて……)

小梅(…皆は…わ、私が……言いたい事……包み…隠さず……一杯…言ってて…)

小梅(…だから…今……わ、私は一人……)

小梅(………あ…二人だった…)

60: 2013/01/26(土) 00:09:37.30
小梅(……この力は……そのうち…き、消える……)

小梅(…そ、そうなれば……わ、私の……独り占め…も……終わり……)

小梅(わ、私だけの……プロデューサーさんは……皆のプロデューサーさんに……ぎ、逆戻…り……)

小梅(…………)

小梅(……プロデューサーさん……)

小梅「……?」

小梅「ど、どこ行くの……?」



P「こんなとこにいたのか、小梅」

小梅「……っ!?」

61: 2013/01/26(土) 00:14:32.38
小梅「プ、プロデューサー、さん……」

P「ずっと戻って来ないから何かと思ってな。まさか資料室に居るとは思わなかったが」

小梅「…………」

P「しかも電気も付けずに……どうかしたのか?や、やっぱり何か異常でもあるのか?」

小梅「……ち、違う……な、何でも……ない…です……」

P「そうか?何かあったらすぐ言えよ?お前はあんまり主張しないからな」

小梅「は、はい……あ、あ、ありがとう……ございます……」

62: 2013/01/26(土) 00:21:30.46
P「とにかく戻ろうか。こんなとこにいてもしょうがない」

小梅「あ………」

小梅(…あの子……さっき、出ていった……から…)



小梅(わ、私……今……プロデューサーさんと……ふ、ふ、二人…きり……?)



ガチッ

P「………ん?」ガチャガチャ

小梅「………ど、どうしました……?」

P「いや……扉が開かない。さっきまで開いてたのに…」

小梅「…………」

P「電気も付かない…」カチカチカチ

66: 2013/01/26(土) 00:25:01.34
P「……だが、流石に俺もこの手の現象に耐性は付いた。その内開くだろ」

小梅「…………」

P「ほら、小梅も座れ。立ってると疲れるぞ」

小梅「…は、はい………」ガタッ

小梅(……狭くて…暗くて…し、静かな……部屋……)

小梅(プ、プロデューサーと……い、一緒に……閉じ込められてる…)

小梅(……こ、この状況…も…)

小梅(…わ、私が……望んだ、から……?)

67: 2013/01/26(土) 00:28:49.51
P「異様に静かだな……ちょっと怖い」

小梅(……ホ、ホラー映画とかで…見た……)

小梅(こ、こういった……状況、では……)

小梅(…ふ、二人の仲が悪いと……け、喧嘩して……)

小梅(扉は…開くんだけど……な、仲直りできないままで……)

68: 2013/01/26(土) 00:31:42.07
小梅(け、結局……そ、その後は……別行動することに…なって……)

小梅(……一人が………お、襲われる……)

小梅(………)

小梅(…や、やだっ……!)ギュッ

P「ん?」

P(裾を弱々しく掴んでる……意外と小梅も怖いのか?)

71: 2013/01/26(土) 00:35:52.11
小梅(………う、うん……でも……そうだ…)

小梅(プ、プロデューサーさんとなら…大丈夫……)

小梅(…わ、私と……プロデューサーさんは……な、な、仲がいい……………筈…)

小梅(そっちで…考えよう……)

小梅(そ、そういう……だ、男女の……場合……場合……ばあい……)

小梅(……………)

小梅(……………………)

小梅(…ッ!!!)ボンッ

P「痛っ!何で抓るんだ小梅!?」

74: 2013/01/26(土) 00:41:15.76
小梅「あ……ご、ごめんなさい…ごめんなさい……」

P「謝らくていいって。それより怖いのか?」

小梅「…え…?」

P「いや、さっきから裾掴んでるからさ。小梅はこういう状況平気だと思ったけど」

小梅「……こ、怖くない、です……む、むしろ……」

P「ん?」

小梅「た、楽しい……です……」

P「…うん、小梅らしいな」ナデナデ

小梅「…………え、えへへ…」

75: 2013/01/26(土) 00:43:30.33
P「…でもこうやって暗い所に小梅と二人で居ると、アレ思い出すなぁ」

小梅「………?」

P「ほら、冬のライブで一緒にキャンパスに泊った時」

小梅「あ……」

P「コーヒー淹れてきたら小梅が倒れてるのを見た時は心臓が止まるかと思ったよ」

小梅「あ、あれは……ち、ちょっと……からかって……みたかっただけで……ご、ごめんなさい……」

P「迫真の演技だったな…ネタ晴らしまで気付かなかったし」

小梅「ホ、ホラー映画……出れる……?」

P「氏に方はサスペンスっぽかったがな」

77: 2013/01/26(土) 00:49:00.29
P「でもあれ以来、小梅の相手をしてやれることが少なくなったからなぁ」

小梅「そ、そうですか……?」

P「そう思ったから、この前のホラースポット巡りに付き合ったんだ」

P(こんな事態になるとは思わなかったが)

小梅「……そ、その…あ、ありがとう……ございます……」

P「ん?」

78: 2013/01/26(土) 00:55:21.69
小梅「……プ、プロデューサーさんは……も、文句ひとつ言わず…」

小梅「わ、私の……わがままに………付き合って……くれて……」

小梅「そのせいで……今…こ、こんな事になってても……」

小梅「やっぱり……私に…や、優しくしてくれて……」

小梅「……あ、あの……私……な、何て…言ったら……いいか……」

小梅「…う、上手く……言葉……出ませんけど……」

P「………」

79: 2013/01/26(土) 00:57:53.46
P「……何言ってんだ」ワシャッ

小梅「…ひゃっ……か、髪……」

P「なーにが我儘だ。お前の頼みが我儘なら他のアイドル達は一生のお願いを使いまくってるレベルだぞ」ワシャワシャ

小梅「…え……」

P「小梅はさ、主張が少ないって言ったろ?」

P「俺としてはむしろどんどん我儘言って欲しい」

P「アイドルの為に働くのがプロデューサーの役目だし、何よりこんな可愛くて優しい小梅のお願いだぞ」

P「聞かない奴は人間じゃない!」

81: 2013/01/26(土) 01:03:53.86
小梅「か、か、可愛い……?」

P「…当たり前だろ?性格も容姿も抜群過ぎる」

小梅「……え、えへ、えへへへ………」

P「小梅?」

小梅「…………な、なら……今…ひとつ…わがまま……いいですか?」

P「ああ、さっきも言った通りどんどん言え!俺に出来る事なら何でもやってやる」

小梅「な……なら……」

82: 2013/01/26(土) 01:05:43.43
小梅「……ぎゅ…って………め、て……」

P「ん?」



小梅「ぎゅっ……って……だ、抱きしめて……く、ください……」

88: 2013/01/26(土) 01:11:26.08
P「……これでいいのか?」

小梅「は、は、はい……!……あ、あったかい……です……」

P「ひょっとして寒かったのか?カイロなら持ち歩いてるが」

小梅「……こ、これが………い、いいです……」

P「そ、そうか」

小梅「……も、もっと強く………お、お願い……します……」

P「……解ったよ」ギュッ

小梅「…………」ギュッ



小梅(………あったかくて…頭…ふわふわする……)

小梅(……心臓の音……す、すごく…はやい……)

小梅(…プロデューサーにも……聞こえるかな……)

89: 2013/01/26(土) 01:15:18.43
 
 
―――――――


小梅「も、もう………開いてると……お、思う……」

P「……お、ホントだ」ガチャッ

小梅(………やっぱり…わ、私が…ま、満足……したから…?)

P「じゃあ戻るか…いくらくっ付いてたって言っても身体も冷えたしな」

小梅「は、はい……」

P(てかやべえどうしようめっちゃ時間経ってる……今日は残業かな)

小梅「…………?」

P(…でもまぁ)

P(小梅が嬉しそうだからいいか)ナデナデ

小梅「…え、えへへ……」

91: 2013/01/26(土) 01:20:19.38
 
 
―――――――



小梅(け、結局…あの力は…1週間ぐらいで……夢のように…消えました……)

小梅(……で、でも……私に……とっては……)

小梅(プ、プロデューサーさん…に…一杯言えた……す、すごい……1週間でした……)

小梅(…もっと……わがまま……言っていい…かぁ……)

小梅(つ、次は……何て…頼もうかな……)

小梅「……♪」


         - おわり -

92: 2013/01/26(土) 01:21:19.26
最高に乙

93: 2013/01/26(土) 01:24:27.39
おっつおっつ
小梅ちゃんいつでも甘えていいんだぞ

95: 2013/01/26(土) 01:29:28.84
 
         - おまけ -


早苗「見えなくなったと思ったら小梅ちゃんと帰って来るかぁー。お縄かなーこれはー」

凛「言えない理由でもあるの?後ろめたくないなら言えるでしょ?」

まゆ「うふ、うふふふふふ」



P「」

小梅「……こ、これは…ホラー……?…それとも…サ、サスペンス……?」

ちひろ「書類溜まってますよプロデューサー!何でもいいから仕事してください!」


         - おわり -

99: 2013/01/26(土) 01:49:20.37
おつおつ

引用元: モバP「小梅がなんか覚醒した」