1: 2022/01/16(日) 18:18:04.541
令嬢「たしかあなたのパパは、私のパパの会社に勤めてたわよね」
男「……そうです」
令嬢「役職は?」
男「よく知りませんが……平社員かと」
令嬢「そう、会社にいてもいなくてもいい存在」
令嬢「つまり……私がパパにいえば、あなたのパパはすぐ会社をクビになるのよ。分かってる?」
男「分かってます……」
令嬢「じゃあ私のいうこと、なんでも聞くわね?」
男「……聞きます!」
令嬢「それじゃキス」
男「え」
令嬢「二度いわせないで。キ、ス!」
男「分かりました!」
男「……そうです」
令嬢「役職は?」
男「よく知りませんが……平社員かと」
令嬢「そう、会社にいてもいなくてもいい存在」
令嬢「つまり……私がパパにいえば、あなたのパパはすぐ会社をクビになるのよ。分かってる?」
男「分かってます……」
令嬢「じゃあ私のいうこと、なんでも聞くわね?」
男「……聞きます!」
令嬢「それじゃキス」
男「え」
令嬢「二度いわせないで。キ、ス!」
男「分かりました!」
6: 2022/01/16(日) 18:21:03.337
男「こんにちは!」
店員「へい、らっしゃい!」
男「これください!」
店員「数ある商品の中からこいつをチョイスするかい……ってことは本気(マジ)だな」
男「ええ、大マジです」
店員「特別価格で売ってやらぁ! 頑張りなよ!」
男「はい!」
店員「へい、らっしゃい!」
男「これください!」
店員「数ある商品の中からこいつをチョイスするかい……ってことは本気(マジ)だな」
男「ええ、大マジです」
店員「特別価格で売ってやらぁ! 頑張りなよ!」
男「はい!」
9: 2022/01/16(日) 18:24:16.651
ザザーン…
男「さっき買ったこいつを……」ヒュッ
チャプッ
男「……」
男「……」
ピクッ
男「!」
男「さっそく引っかかった!」
男「む!?」ググッ…
男「さっき買ったこいつを……」ヒュッ
チャプッ
男「……」
男「……」
ピクッ
男「!」
男「さっそく引っかかった!」
男「む!?」ググッ…
11: 2022/01/16(日) 18:27:46.642
男「海に引きずり込まれる! なんてパワーだ!」
通行人「手伝います!」ガシッ
男「ありがとう!」
男「うおおおおお……でやぁぁぁぁぁっ!」
ザバァッ!
男「ハァ、ハァ、ハァ……よし、大物が釣れたぞ!」
通行人「手伝います!」ガシッ
男「ありがとう!」
男「うおおおおお……でやぁぁぁぁぁっ!」
ザバァッ!
男「ハァ、ハァ、ハァ……よし、大物が釣れたぞ!」
12: 2022/01/16(日) 18:30:14.939
男「どうぞ」
令嬢「あら、これは天ぷらね」
男「はい、つゆにつけてお召し上がり下さい」
令嬢「いただくわ」パクッ
令嬢「おいしい! 外はサクサク、中はふわふわ、最高の天ぷらだわ!」
男「苦労して釣ったかいがあるというものです」
令嬢「……ってこれは魚のキスでしょうが!」
令嬢「あら、これは天ぷらね」
男「はい、つゆにつけてお召し上がり下さい」
令嬢「いただくわ」パクッ
令嬢「おいしい! 外はサクサク、中はふわふわ、最高の天ぷらだわ!」
男「苦労して釣ったかいがあるというものです」
令嬢「……ってこれは魚のキスでしょうが!」
13: 2022/01/16(日) 18:33:20.435
男「え、ガッカリしてます?」
令嬢「天ぷらは美味しかったけどガッカリよ!」
男「俺、なにか間違えましたか」
令嬢「もういいわ」
男「すみません」
令嬢「言い方を変えてあげる。もっと分かりやすく」
男「お願いします」
令嬢「チュウして」
男「チュウですね、分かりました!」
令嬢「天ぷらは美味しかったけどガッカリよ!」
男「俺、なにか間違えましたか」
令嬢「もういいわ」
男「すみません」
令嬢「言い方を変えてあげる。もっと分かりやすく」
男「お願いします」
令嬢「チュウして」
男「チュウですね、分かりました!」
16: 2022/01/16(日) 18:36:37.312
男(この着ぐるみを用意して、と。あとは……)
男「DQN君」
DQN「おう、なんだ」
男「君、喧嘩する時のためにアレをいつも持ってるよね」
DQN「持ってるけど」
男「ちょっと貸してくれない?」
DQN「ああ、いいぜ!」
男「DQN君」
DQN「おう、なんだ」
男「君、喧嘩する時のためにアレをいつも持ってるよね」
DQN「持ってるけど」
男「ちょっと貸してくれない?」
DQN「ああ、いいぜ!」
17: 2022/01/16(日) 18:39:07.954
男「お嬢様!」
令嬢「どうしたの、その恰好!? たしかポケモンの……」
男「ピ~、カ~、チュ~!」
令嬢「いけっ、10万ボルト!」
男「ビカァ!」バチバチバチ
男「あばばばばばばばばばば!」バチバチバチッ
令嬢「すごい、スタンガンを自分に浴びせて10万ボルト再現!」
令嬢「……ってこれはピカチュウじゃない!」
令嬢「どうしたの、その恰好!? たしかポケモンの……」
男「ピ~、カ~、チュ~!」
令嬢「いけっ、10万ボルト!」
男「ビカァ!」バチバチバチ
男「あばばばばばばばばばば!」バチバチバチッ
令嬢「すごい、スタンガンを自分に浴びせて10万ボルト再現!」
令嬢「……ってこれはピカチュウじゃない!」
18: 2022/01/16(日) 18:42:13.442
令嬢「なんなの、このピカチュウの着ぐるみ」
男「昔、いざという時のために購入してました」
令嬢「どういう“いざ”を想定したのよ」
男「おかげで役に立ちましたよ」
令嬢「立ったのかなぁ」
男「ダメでしたか」
令嬢「残念ながらね。よし、もう一度命令するわ」
男「次こそ期待に応えてみせます」
令嬢「接吻して!」
男「分かりました!」
男「昔、いざという時のために購入してました」
令嬢「どういう“いざ”を想定したのよ」
男「おかげで役に立ちましたよ」
令嬢「立ったのかなぁ」
男「ダメでしたか」
令嬢「残念ながらね。よし、もう一度命令するわ」
男「次こそ期待に応えてみせます」
令嬢「接吻して!」
男「分かりました!」
20: 2022/01/16(日) 18:45:12.452
男「……」ザッ
令嬢「お、白装束を着てきたわね。似合ってるじゃない」
男「ありがとうございます」
令嬢「ではそこに座って」
男「お嬢様、介錯をお願いします」
令嬢「分かったわ」チャキッ
男「いざ!」
令嬢「……ってこれは切腹じゃないの!」
令嬢「お、白装束を着てきたわね。似合ってるじゃない」
男「ありがとうございます」
令嬢「ではそこに座って」
男「お嬢様、介錯をお願いします」
令嬢「分かったわ」チャキッ
男「いざ!」
令嬢「……ってこれは切腹じゃないの!」
21: 2022/01/16(日) 18:48:22.076
令嬢「人に日本刀まで持たせて何してるの!」
男「お嬢様もノリノリでしたね」
令嬢「うるさい!」
令嬢「どうやら、あなたは相当勘違いしやすい男みたいね。だったら違う命令にするわ」
男「お願いします」
令嬢「ハグして」
男「ハグですか」
令嬢「そう、ハグ! キスより簡単でしょ?」
男「分かりました!」
男「お嬢様もノリノリでしたね」
令嬢「うるさい!」
令嬢「どうやら、あなたは相当勘違いしやすい男みたいね。だったら違う命令にするわ」
男「お願いします」
令嬢「ハグして」
男「ハグですか」
令嬢「そう、ハグ! キスより簡単でしょ?」
男「分かりました!」
23: 2022/01/16(日) 18:51:09.449
オタク「おや、どうしたんだい」
男「俺にプログラミングを教えてくれ!」
オタク「別にいいけど……どうして?」
男「どうしても、やりたいことがあるんだ!」
……
オタク「君は筋がいいよ。教えがいがある」
男「ありがとう」
男(これでお嬢様の期待に応えることができる!)
男「俺にプログラミングを教えてくれ!」
オタク「別にいいけど……どうして?」
男「どうしても、やりたいことがあるんだ!」
……
オタク「君は筋がいいよ。教えがいがある」
男「ありがとう」
男(これでお嬢様の期待に応えることができる!)
24: 2022/01/16(日) 18:54:27.496
男「お嬢様!」
令嬢「どこ行ってたの?」
男「友達からプログラミングを学んでまして」
令嬢「ふうん」
男「その成果がこれです!」
令嬢「ソフト?」
男「はい、俺が作ったゲームです。プレイしてみて下さい!」
令嬢「どこ行ってたの?」
男「友達からプログラミングを学んでまして」
令嬢「ふうん」
男「その成果がこれです!」
令嬢「ソフト?」
男「はい、俺が作ったゲームです。プレイしてみて下さい!」
25: 2022/01/16(日) 18:57:25.125
令嬢「弾を撃って、敵を倒すゲームね」ピコピコ
男「はい」
令嬢「なかなか面白いわね」ピコピコ
男「嬉しいです」
令嬢「あら?」
男「どうしました?」
令嬢「弾がどんどん出てくる! 止まらない!」
令嬢「操作してないのに弾が出てきちゃう! 出る、出る、出るぅ!」
令嬢「……ってこれはバグじゃないの!」
男「はい」
令嬢「なかなか面白いわね」ピコピコ
男「嬉しいです」
令嬢「あら?」
男「どうしました?」
令嬢「弾がどんどん出てくる! 止まらない!」
令嬢「操作してないのに弾が出てきちゃう! 出る、出る、出るぅ!」
令嬢「……ってこれはバグじゃないの!」
26: 2022/01/16(日) 19:00:11.389
令嬢「はぁ……あなたって人は」
男「すみません」
令嬢「こうなったら、私が密かに憧れてるあれをやってもらうわ」
男「なんでしょう」
令嬢「壁ドンして」
男「分かりました!」
男「すみません」
令嬢「こうなったら、私が密かに憧れてるあれをやってもらうわ」
男「なんでしょう」
令嬢「壁ドンして」
男「分かりました!」
27: 2022/01/16(日) 19:03:52.569
令嬢「今日からこのアパートに住むのね、楽しみ~!」
ガチャッ
令嬢「ただいま~!」
令嬢「って、誰もいないんだった。一人暮らしだもんね」
令嬢「そうだ、歌おう!」
令嬢「ラララ~♪ ラララ~♪ ラララ~♪」
……
男「ちっ、うるせえな。このアパート壁薄いのによ……」
ガチャッ
令嬢「ただいま~!」
令嬢「って、誰もいないんだった。一人暮らしだもんね」
令嬢「そうだ、歌おう!」
令嬢「ラララ~♪ ラララ~♪ ラララ~♪」
……
男「ちっ、うるせえな。このアパート壁薄いのによ……」
28: 2022/01/16(日) 19:06:21.094
男「おい、うるせえぞ!」
令嬢「ラララ~♪」
男「うっせえっつってんだよ!」ドンッ
男「静かにしろい!」ドンッ
ドンッ! ドンッ!
令嬢「あ、壁ドンされちゃった」
令嬢「……ってこれ元々の意味の壁ドンじゃない!」
令嬢「ラララ~♪」
男「うっせえっつってんだよ!」ドンッ
男「静かにしろい!」ドンッ
ドンッ! ドンッ!
令嬢「あ、壁ドンされちゃった」
令嬢「……ってこれ元々の意味の壁ドンじゃない!」
29: 2022/01/16(日) 19:09:16.593
男「この壁ドンではなかったのですか」
令嬢「もういい!」
男「えっ」
令嬢「あなたの勘違いぶりにはほとほと呆れたわ! 愛想が尽きた!」
男「申し訳ありません!」
令嬢「安心して、あなたのパパをクビにさせたりはしないから。だけど、あなたとの縁はここまでよ!」
男「ここまで……ですか」
令嬢「そう、二度と会うこともないわ!」
男「二度と会うこともない……」
令嬢「もういい!」
男「えっ」
令嬢「あなたの勘違いぶりにはほとほと呆れたわ! 愛想が尽きた!」
男「申し訳ありません!」
令嬢「安心して、あなたのパパをクビにさせたりはしないから。だけど、あなたとの縁はここまでよ!」
男「ここまで……ですか」
令嬢「そう、二度と会うこともないわ!」
男「二度と会うこともない……」
30: 2022/01/16(日) 19:12:45.274
男「ということは俺はもう、あなたに気兼ねしなくていいわけだ」
令嬢「そうね」
男「じゃあ、最後に言いたいこと言わせていただきます」
令嬢「な、なによ!」
男「好きです」
令嬢「!」
男「俺のような庶民にも気兼ねなく話しかけてくれるあなたが好きでした」
男「どうか付き合って下さいませんか」
令嬢「……っ!」
令嬢「そうね」
男「じゃあ、最後に言いたいこと言わせていただきます」
令嬢「な、なによ!」
男「好きです」
令嬢「!」
男「俺のような庶民にも気兼ねなく話しかけてくれるあなたが好きでした」
男「どうか付き合って下さいませんか」
令嬢「……っ!」
32: 2022/01/16(日) 19:16:09.668
令嬢「……いいわよ」
男「え?」
令嬢「いいわよっていったの! 難聴や回り道も程々になさい!」
男「す、すみません!」
令嬢(キスやハグ、壁ドンなんて回り道をしちゃったけど……)
令嬢(最後にはちゃんと目的地にたどり着けた……。“恋人になる”という目的地に……)
令嬢「嬉しい……」
男「俺もです……」
令嬢「それじゃさっそくデートでも行かない?」
男「はいっ!」
令嬢「ふふっ、行き先は任せるわ。どんなところでもついてってあげる」
男「でしたら……」
男「え?」
令嬢「いいわよっていったの! 難聴や回り道も程々になさい!」
男「す、すみません!」
令嬢(キスやハグ、壁ドンなんて回り道をしちゃったけど……)
令嬢(最後にはちゃんと目的地にたどり着けた……。“恋人になる”という目的地に……)
令嬢「嬉しい……」
男「俺もです……」
令嬢「それじゃさっそくデートでも行かない?」
男「はいっ!」
令嬢「ふふっ、行き先は任せるわ。どんなところでもついてってあげる」
男「でしたら……」
34: 2022/01/16(日) 19:18:14.443
男「さっそくホテル行きましょうか」
令嬢「なんでそんな最短ルートなのよ!」
END
令嬢「なんでそんな最短ルートなのよ!」
END
35: 2022/01/16(日) 19:22:53.257
おつ
36: 2022/01/16(日) 19:23:43.687
乙
オチワロタ
オチワロタ
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります