1: 2022/01/18(火) 22:27:45.25
歩夢「……んしょ、んしょ」ニギニギ

歩夢「……ここを、こうして」ペタペタ

歩夢「見て見て! せつ菜ちゃん!」

歩夢「ちっちゃいけど、雪だるまできたよ!」

せつ菜「わあ、かわいいですね!」

せつ菜「でも、素手で触って大丈夫なんですか?」

歩夢「ちょっとつめたいかも」

歩夢「……えいっ」ピトッ

せつ菜「ひゃっ! めちゃくちゃ冷えてるじゃないですか!」

5: 2022/01/18(火) 22:32:57.01
せつ菜「手袋、持ってこなかったんですか?」

歩夢「うん、今日はね」

歩夢「ほら、東京だと、あんまり触る機会ないでしょ?」

歩夢「だから、素手で触ってみたら楽しいかなって」

せつ菜「その気持ちは分からなくもないですが……」

せつ菜「私の手袋、使ってください」ヌギヌギ

せつ菜「歩夢さん、きれいな手してるんですから」

歩夢「えへへ、ありがと」

歩夢「でも、せつ菜ちゃんにあっためて欲しい……かな?」

せつ菜「なっ///」

8: 2022/01/18(火) 22:37:57.75
歩夢「ほーら、私の手が空いてるうちにはやくして?」

歩夢「雪だるまさんと手、繋いじゃおっかな~」

 ぐいっ

歩夢「きゃっ! せつ菜ちゃん大胆!」

せつ菜「歩夢さんが誘ったんでしょう?」

歩夢「えへへ、そうだね」

 にぎ、にぎ……にぎにぎ

歩夢「……ちょ、ちょっと、触りすぎじゃない?///」

せつ菜「歩夢さんがあっためて欲しいって言ったんじゃないですか」

せつ菜「それに、歩夢さんは私の彼女なんですから、手を繋ぐくらい当然です」

9: 2022/01/18(火) 22:42:36.51
歩夢「そうだけど……」

 ふにふに、むにむに

せつ菜「イヤなんですか?」

歩夢「イヤじゃ、ないけど……」

 つつー……すりすり

歩夢「その、触り方がいやらしいかなって///」

せつ菜「そんなことないですよ。念入りにあっためてるだけです」

せつ菜「いやらしいって思う歩夢さんがいやらしいのでは?」

 さわさわ……ぎゅうう

歩夢「……そんなこと、ないもん///」

13: 2022/01/18(火) 22:47:03.24
せつ菜「歩夢さん、いけない子ですねえ」フフッ

せつ菜「脳内までイメージカラーのピンク色じゃないですか」

せつ菜「本当に、えOちですねえ」ニヤニヤ

歩夢(付き合いたての頃は、えOちのえの字で真っ赤になるくらいだったのに……!)

歩夢「……!」ガバッ

せつ菜「ちょ、ちょっと! 服の上からまさぐらないでください!」

歩夢「いやでーす! 私、えOちでいけない子なんでしょ!」モミモミ

せつ菜「ごめんなさい! さっきの発言は取り消しますから!」

せつ菜「あっ♡ 服の中っ! 手をいれないで!」

17: 2022/01/18(火) 22:51:38.52
——

歩夢「ふぅ……」

せつ菜「うう……もうお嫁にいけません……」

せつ菜「責任取って、歩夢さんがもらってください」

歩夢「ふふっ、そうさせてもらうね」

歩夢「……あはは、動いてちょっと疲れちゃったかも」

せつ菜「では、少しベンチで休みましょうか」

19: 2022/01/18(火) 22:56:47.89
——

せつ菜「今日はびっくりしましたよ」

せつ菜「朝起きたら、 “今日、公園に来れる?”ってメッセージが入ってたんですもん」

歩夢「あはは、ごめんね」

歩夢「でも、せつ菜ちゃんと一緒に雪を見たかったの」

せつ菜「私も、一緒に過ごせて嬉しいです」

歩夢「えへへ、よかったあ」

せつ菜「……手、結局繋ぐんですね」

歩夢「恋人だったら、繋ぐのは当然なんでしょ」

せつ菜「ふふ、そうですね」

20: 2022/01/18(火) 23:01:21.43
せつ菜「それにしても、服のポケットの中で繋ぐとは、よく思いつきましたね」

歩夢「んふふ~、これなら、手袋も二人で使えるし、さらにあったかいよね」

歩夢「それに、またさっきみたいなこと言ったら、せつ菜ちゃんにお仕置きできるし」ゴソゴソ

せつ菜「言いませんから、やめてくださいよ」

歩夢「はーい」

歩夢「ん、なんか入ってるね」

せつ菜「ああ、のど飴です」

せつ菜「乾燥する季節ですし、のどのケアはしっかりしないといけませんから」

歩夢「えらいね」

21: 2022/01/18(火) 23:06:14.76
歩夢「もも味なんだ。せつ菜ちゃん、もも味好きだったっけ」

せつ菜「はい、甘くて美味しいですし」

せつ菜「それに、ピンク色だから、歩夢さんみたいでかわいらしいなって」

歩夢「……///」モゾモゾ

せつ菜「ひぅ! なんですか! 私、変なこと言いましたか!?」

歩夢「……せつ菜ちゃんは、それなめるとき、私を想像しながらなめるの?」

せつ菜「え、えっと……」

せつ菜「そうかも……しれません///」

歩夢「あのさ、せつ菜ちゃんの方が、脳内ピンク色でえOちじゃない?」

23: 2022/01/18(火) 23:11:02.97
せつ菜「……歩夢さんのせいです。歩夢さん色に染められたんですよ」

歩夢「……」サワサワ

せつ菜「ひゃぁ! それ、やめてください!」

歩夢「じゃあ、私の衣装着て、同好会のみんなの前で歌ってよ」

せつ菜「ええ!? イヤですよ!」

せつ菜「私のキャラじゃないですし、あの可愛さはやっぱり歩夢さんにしか出せませんよ」

歩夢「……わかったよ。じゃあ着るだけで許してあげる」

せつ菜「そこは譲れないんですね」

歩夢「私色に染まったかわいいせつ菜ちゃん、見たいからね」

25: 2022/01/18(火) 23:15:41.16
せつ菜「うう……分かりましたよ」

せつ菜「今度、私のも着てください」

歩夢「え~、どうしよっかな~」

せつ菜「私色には染まってくれないんですか?」

歩夢「ふふっ、冗談だよ。着てあげる」

歩夢「その時はデュエットしようね」

27: 2022/01/18(火) 23:20:16.54
——

歩夢「せつ菜ちゃんはさ、雪遊びとかってしたことある?」

せつ菜「そうですね……あんまりないです」

せつ菜「雪合戦とかも、同好会の皆さんとしてみたいですね」

歩夢「だったら二人で今からしちゃう?」

せつ菜「うーん、やめておきます」

せつ菜「歩夢さんには勝てないでしょうし」

歩夢「ええ? どうして?」

せつ菜「歩夢さんに雪玉なんてぶつけられませんから」

歩夢「……せつ菜ちゃんって、私のこと大好きだよね」

28: 2022/01/18(火) 23:24:51.30
歩夢「いっつも、私のこと大切にしてくれるし」

歩夢「なんだか、私を守ってくれる騎士さんみたい」

せつ菜「うふふ、私が騎士なら、歩夢さんはお姫様ですよ」

歩夢「えへへ、そうかな」

歩夢「じゃあ、騎士さん。私、さっきより大きな雪だるま、作りに行きたいの」

歩夢「今から一緒に作りに行きましょう?」

せつ菜「はい、お供します! 歩夢姫!」

30: 2022/01/18(火) 23:29:54.80
——

せつ菜「……頭を乗っけてっと」

せつ菜「うん、いい感じの形になりましたね!」

せつ菜「あとは、顔とかですけど、どうしますか?」

歩夢「うーん、ちょっと待ってね」

歩夢「落ちてた木の実と、木の枝で……」

歩夢「どう? いい感じじゃない?」

せつ菜「はい! とってもかわいいです!」

歩夢「ふふっ、じゃあ完成だね」

31: 2022/01/18(火) 23:34:24.50
歩夢「写真にとって、みんなにも見せてあげよっか」

せつ菜「あ、ちょっと待ってください」

せつ菜「小さい雪玉をくっつけて……」ペタペタ

せつ菜「できました! 歩夢さんのお団子です!」

歩夢「私のこと好きすぎじゃない?」

せつ菜「あはは、そうですね」

せつ菜「でも、私たちの雪だるまらしくて、良いと思いませんか?」

歩夢「ふふっ、そうだね」

33: 2022/01/18(火) 23:39:21.80
歩夢「じゃあ、せつ菜ちゃんのも作らなきゃね」

歩夢「私のより、ちょっとちっちゃいのにしてあげる」

せつ菜「んなっ! 私が歩夢さんより背が低いこと気にしてるの、知ってるでしょう!」

歩夢「私は好きだけどな~、ちっちゃいせつ菜ちゃん。かわいいから」

せつ菜「……むぅ」

歩夢「あはは、ごめんね。ちょっと意地悪だったかな」

歩夢「機嫌直してください、騎士さん。私、もう一個雪だるま作りたいの」

せつ菜「気に入ったんですか、それ」フフッ

歩夢「けっこう面白かったからね」

せつ菜「……では、また作りましょうか、歩夢姫!」

34: 2022/01/18(火) 23:43:44.52
——

歩夢「お腹空いてきちゃったかも」

せつ菜「そろそろお昼ですからね」

歩夢「ご飯食べにいこっか」

せつ菜「そうしましょう」

歩夢「あ、そうだ」

歩夢「さっきの飴、もらっていい?」

せつ菜「いいですよ」

歩夢「ありがとう」パクッ

せつ菜「美味しいですか?」

歩夢「おいひいよ」

せつ菜「ふふっ、よかったです」

35: 2022/01/18(火) 23:48:30.85
歩夢「んふふ~♪」コロコロ

歩夢「……ん」クイクイ

せつ菜「……なんですか?」

 ちゅうう~~~ れろ れろ ちゅぷ ちゅううう~~~~~ 

せつ菜「!?!?!?」

歩夢「ぷはっ」

歩夢「ごちそうさま。美味しかったよ、せつ菜ちゃんとのキス」ペロッ

歩夢「その飴、私を想像しながらなめるんでしょ?」

歩夢「今度からは、私とのキスを思い出してね♡」

せつ菜「は、はゆむさぁん……///」

せつ菜(歩夢さんには、やっぱりかないません……///)

 おわり

38: 2022/01/18(火) 23:54:52.36
お読みいただきありがとうございました。
雪にぎにぎしてる歩夢さんかわいいなって思って書き始めてたら、いつの間にかキスしてました。

歩夢さんはえOち(確信)

過去作です。

歩夢「わ、私がせつ菜ちゃんにご奉仕!?」

歩夢「最近寒くなってきたね」 せつ菜「そうですね」

歩夢「もうすぐクリスマスだね、せつ菜ちゃん」 せつ菜「そうですね」

せつ菜「催眠術、ですか?」

引用元: せつ菜「歩夢さんと雪の日」