1: 2013/02/01(金) 10:04:02.71
……………………
………………
…………
……
魔王「……ふっ……走馬灯を見たよ……」
女勇者「……え?」
魔王「……おめでとう。どうやら、お前の勝ちらしいぞ……」
女勇者「……魔王ちゃん……」
魔王「……ははっ……はははっ……」
女勇者「……ごめんね。魔王ちゃん……。でも……」
魔王「……むっ?」
女勇者「……私も見たよ。走馬灯……」
魔王「……女……勇者?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1359680620
………………
…………
……
魔王「……ふっ……走馬灯を見たよ……」
女勇者「……え?」
魔王「……おめでとう。どうやら、お前の勝ちらしいぞ……」
女勇者「……魔王ちゃん……」
魔王「……ははっ……はははっ……」
女勇者「……ごめんね。魔王ちゃん……。でも……」
魔王「……むっ?」
女勇者「……私も見たよ。走馬灯……」
魔王「……女……勇者?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1359680620
2: 2013/02/01(金) 10:07:50.44
女勇者「……ふふっ。今日は引き分けだね。魔王ちゃん……」
魔王「……こら。魔王ちゃんは、やめろと……」
女勇者「……やだよ。魔王……ちゃん……」
魔王「……女……ゆう……しゃ……」
女勇者「……まお……う……ちゃ……」
魔王「…………」
女勇者「…………」
魔王「……」
女勇者「……」
魔王「」
女勇者「」
………………
…………
……
魔王「……こら。魔王ちゃんは、やめろと……」
女勇者「……やだよ。魔王……ちゃん……」
魔王「……女……ゆう……しゃ……」
女勇者「……まお……う……ちゃ……」
魔王「…………」
女勇者「…………」
魔王「……」
女勇者「……」
魔王「」
女勇者「」
………………
…………
……
3: 2013/02/01(金) 10:10:01.73
女勇者(5)「ゆうしゃぱーんち!」
ぶーん すかっ
魔王(6)「まおうびーむ!」
ちゅどーん
女勇者「きゃー!」
魔王「ふはははは。わたしのかちだな」
女勇者「おっ、おのれ。まおうめ」
魔王「ふはははは。これで、このプリンはわたしのものだ」
女勇者「うわーん。まおうのばかー」
魔王「ふはははは。ふはははは」
女勇者「うわーん。うわーん」
魔王「ふはははは?」
女勇者「うわーん。うわーん。うわーん」
魔王「…………」
ぶーん すかっ
魔王(6)「まおうびーむ!」
ちゅどーん
女勇者「きゃー!」
魔王「ふはははは。わたしのかちだな」
女勇者「おっ、おのれ。まおうめ」
魔王「ふはははは。これで、このプリンはわたしのものだ」
女勇者「うわーん。まおうのばかー」
魔王「ふはははは。ふはははは」
女勇者「うわーん。うわーん」
魔王「ふはははは?」
女勇者「うわーん。うわーん。うわーん」
魔王「…………」
4: 2013/02/01(金) 10:12:47.48
女勇者「うわーん。うわーん。うわーん。うわーん」
魔王「おい、なくな。おんなゆうしゃ」
女勇者「うわーん。うわーん。うわーん。うわーん。うわーん」
魔王「……プリンは、はんぶんこにしてやる」
女勇者「……ほんと?」
魔王「うむ。まおうは、うそをつかない」
女勇者「わーい。まおうちゃんだいすきー」
魔王「ふはははは」
………………
…………
……
魔王「おい、なくな。おんなゆうしゃ」
女勇者「うわーん。うわーん。うわーん。うわーん。うわーん」
魔王「……プリンは、はんぶんこにしてやる」
女勇者「……ほんと?」
魔王「うむ。まおうは、うそをつかない」
女勇者「わーい。まおうちゃんだいすきー」
魔王「ふはははは」
………………
…………
……
5: 2013/02/01(金) 10:14:48.62
女勇者(6)「おえかきするー」
魔王(7)「かきかき。かきかき」
女勇者「できたできたー」
魔王「みせてみろ」
女勇者「うん。いいよ」
魔王「ほう。うまそうなキャベツのえだな」
女勇者「うわーん。うわーん」
魔王「む? どうしたのだ?」
女勇者「キャベツじゃないよ。バラなんだもん。うわーん」
魔王「すっ、すまん。まちがえた……」
魔王(7)「かきかき。かきかき」
女勇者「できたできたー」
魔王「みせてみろ」
女勇者「うん。いいよ」
魔王「ほう。うまそうなキャベツのえだな」
女勇者「うわーん。うわーん」
魔王「む? どうしたのだ?」
女勇者「キャベツじゃないよ。バラなんだもん。うわーん」
魔王「すっ、すまん。まちがえた……」
6: 2013/02/01(金) 10:16:16.96
女勇者「うわーん。うわーん。うわーん」
魔王「おい、なくな。おんなゆうしゃ。ほら」
女勇者「……え?」
魔王「あかいクレヨンでぬってみろ。きれいなバラのえになるぞ」
女勇者「そうなの?」
魔王「そうだ。やってみろ」
女勇者「うん。やってみる。ぬりぬり。ぬりぬり」
魔王「うむ。じょうずだぞ。きれいなバラだ」
女勇者「わーい。できたできたー」
魔王「ふはははは。うまいではないか」
女勇者「わーい。わーい」
魔王「おい、なくな。おんなゆうしゃ。ほら」
女勇者「……え?」
魔王「あかいクレヨンでぬってみろ。きれいなバラのえになるぞ」
女勇者「そうなの?」
魔王「そうだ。やってみろ」
女勇者「うん。やってみる。ぬりぬり。ぬりぬり」
魔王「うむ。じょうずだぞ。きれいなバラだ」
女勇者「わーい。できたできたー」
魔王「ふはははは。うまいではないか」
女勇者「わーい。わーい」
7: 2013/02/01(金) 10:18:57.11
女勇者(7)「うーん。うーん……」
魔王(8)「どうした? 女ゆうしゃ」
女勇者「ペットボトルのフタがあけられないの」
魔王「はははっ。なさけないな」
女勇者「だって、かたいんだもん」
魔王「かしてみろ。あけてやる」
女勇者「うん。おねがい」
魔王「えいっ」
きゅっ
魔王(8)「どうした? 女ゆうしゃ」
女勇者「ペットボトルのフタがあけられないの」
魔王「はははっ。なさけないな」
女勇者「だって、かたいんだもん」
魔王「かしてみろ。あけてやる」
女勇者「うん。おねがい」
魔王「えいっ」
きゅっ
9: 2013/02/01(金) 10:20:46.24
女勇者「あっ、すごい」
魔王「はははっ。かんたんなことだ」
女勇者「ありがとう。まおうちゃん」
魔王「うむ」
女勇者「えへへっ。おれいに、ジュースはんぶんあげるね」
魔王「ほぅ。それはすまんな」
女勇者「えへへっ。まおうちゃんだいすき」
魔王「はははっ。かわいいやつだ」
………………
…………
……
魔王「はははっ。かんたんなことだ」
女勇者「ありがとう。まおうちゃん」
魔王「うむ」
女勇者「えへへっ。おれいに、ジュースはんぶんあげるね」
魔王「ほぅ。それはすまんな」
女勇者「えへへっ。まおうちゃんだいすき」
魔王「はははっ。かわいいやつだ」
………………
…………
……
10: 2013/02/01(金) 10:22:22.80
女勇者(8)「うわーん。うわーん。こわいよー」
(悪い)スライム「ぷるぷる。ぼくは悪いスライムだよ。君を虐めちゃうよ。ぷるぷる」
女勇者「うわーん。うわーん。たすけてー」
スライム「ぷるぷる。ぷるぷる。これでもくらえ。ぷるぷる。ぷるぷる」
ぺしぺし ぺしぺし
女勇者「うわーん。いたいよー。しんじゃうよー」
魔王(9)「こら! おまえ何をしている!」
スライム「ぷるぷる。むむっ?」
女勇者「あっ!? まおうちゃん」
スライム「まっ、魔王さま?」
(悪い)スライム「ぷるぷる。ぼくは悪いスライムだよ。君を虐めちゃうよ。ぷるぷる」
女勇者「うわーん。うわーん。たすけてー」
スライム「ぷるぷる。ぷるぷる。これでもくらえ。ぷるぷる。ぷるぷる」
ぺしぺし ぺしぺし
女勇者「うわーん。いたいよー。しんじゃうよー」
魔王(9)「こら! おまえ何をしている!」
スライム「ぷるぷる。むむっ?」
女勇者「あっ!? まおうちゃん」
スライム「まっ、魔王さま?」
11: 2013/02/01(金) 10:24:23.11
魔王「スライム! おまえは今、何をしていた!」
スライム「ぼっ、僕はただ、この勇者を退治していただけで……」
魔王「バカ者! この女勇者は、俺の友達だぞ!」
女勇者「魔王ちゃん……」
スライム「ぷるぷる。そんなの変です。魔王さま。ぷるぷる」
魔王「うるさい!」
スライム「魔王さまと勇者が仲良しだなんて、おかしいです! ぷるぷる」
魔王「だまれ! とっとと消えろ! お前は俺を怒らせたいのか!」
スライム「……はっ、はい。すいませんでした。ぷるぷる……」
魔王「ふんっ……」
女勇者「……まおうちゃん……」
魔王「……ケガはしてないよな?」
女勇者「うん。ありがとう。まおうちゃん……」
………………
…………
……
スライム「ぼっ、僕はただ、この勇者を退治していただけで……」
魔王「バカ者! この女勇者は、俺の友達だぞ!」
女勇者「魔王ちゃん……」
スライム「ぷるぷる。そんなの変です。魔王さま。ぷるぷる」
魔王「うるさい!」
スライム「魔王さまと勇者が仲良しだなんて、おかしいです! ぷるぷる」
魔王「だまれ! とっとと消えろ! お前は俺を怒らせたいのか!」
スライム「……はっ、はい。すいませんでした。ぷるぷる……」
魔王「ふんっ……」
女勇者「……まおうちゃん……」
魔王「……ケガはしてないよな?」
女勇者「うん。ありがとう。まおうちゃん……」
………………
…………
……
12: 2013/02/01(金) 10:26:19.54
女勇者(9)「おーい。魔王ちゃーん」
魔王(10)「ん? 女勇者か」
女勇者「魔王ちゃん。何してるの?」
魔王「ダークエルフ(家庭教師)から逃げてきた」
女勇者「え?」
魔王「あいつの授業はつまらんのだ」
女勇者「でも、魔王ちゃん」
魔王「なんだ?」
女勇者「勉強しないと、りっぱな王様になれないよ?」
魔王「なりたくない。そんなもん」
魔王(10)「ん? 女勇者か」
女勇者「魔王ちゃん。何してるの?」
魔王「ダークエルフ(家庭教師)から逃げてきた」
女勇者「え?」
魔王「あいつの授業はつまらんのだ」
女勇者「でも、魔王ちゃん」
魔王「なんだ?」
女勇者「勉強しないと、りっぱな王様になれないよ?」
魔王「なりたくない。そんなもん」
13: 2013/02/01(金) 10:27:44.75
女勇者「魔王ちゃん……」
魔王「うるさいなぁ。文句を言うなら、もう遊んでやらんぞ」
女勇者「あっ、魔王ちゃん。ごめんなさい」
魔王「分かればいい」
女勇者「うん」
魔王「おい。今日は何をする?」
女勇者「えーと。フラフープとか」
魔王「わかった。よし、勝負だ」
女勇者「うん。まけないよ」
………………
…………
……
魔王「うるさいなぁ。文句を言うなら、もう遊んでやらんぞ」
女勇者「あっ、魔王ちゃん。ごめんなさい」
魔王「分かればいい」
女勇者「うん」
魔王「おい。今日は何をする?」
女勇者「えーと。フラフープとか」
魔王「わかった。よし、勝負だ」
女勇者「うん。まけないよ」
………………
…………
……
14: 2013/02/01(金) 10:29:30.42
女勇者(10)「おーい。魔王ちゃーん」
魔王(11)「こら。女勇者」
女勇者「なぁに? 魔王ちゃん」
魔王「だからもう、魔王ちゃんはやめてくれと……」
女勇者「でも、魔王ちゃんは……」
魔王「ちゃんはやめろ!」
女勇者「…………」
魔王「…………」
女勇者「……魔王……くん」
魔王「…………」
女勇者「魔王くん。これでいい?」
魔王「まぁ、ちゃんよりはマシか……」
魔王(11)「こら。女勇者」
女勇者「なぁに? 魔王ちゃん」
魔王「だからもう、魔王ちゃんはやめてくれと……」
女勇者「でも、魔王ちゃんは……」
魔王「ちゃんはやめろ!」
女勇者「…………」
魔王「…………」
女勇者「……魔王……くん」
魔王「…………」
女勇者「魔王くん。これでいい?」
魔王「まぁ、ちゃんよりはマシか……」
15: 2013/02/01(金) 10:31:00.09
女勇者「じゃあ、今日から魔王くん」
魔王「うむ」
女勇者「えへへ。魔王くん。魔王くん。魔王くん」
魔王「……やっぱりダメだ。何か安っぽい」
女勇者「えー。いいと思うよ。魔王くん」
魔王「良くない」
女勇者「大丈夫大丈夫。これで決まりね。魔王くん」
魔王「勝手に決めるな」
女勇者「もう手遅れでーす。魔王ちゃんは、今日から魔王くんだよ。魔王ちゃん」
魔王「このバカは……」
………………
…………
……
魔王「うむ」
女勇者「えへへ。魔王くん。魔王くん。魔王くん」
魔王「……やっぱりダメだ。何か安っぽい」
女勇者「えー。いいと思うよ。魔王くん」
魔王「良くない」
女勇者「大丈夫大丈夫。これで決まりね。魔王くん」
魔王「勝手に決めるな」
女勇者「もう手遅れでーす。魔王ちゃんは、今日から魔王くんだよ。魔王ちゃん」
魔王「このバカは……」
………………
…………
……
16: 2013/02/01(金) 10:32:44.13
女勇者(11)「魔王くーん」
魔王(12)「どうした? 女勇者」
女勇者「魔王くん。一緒にお祭りに行こうよ」
魔王「ふむ。祭りか」
女勇者「リンゴあめ食べようよ」
魔王「いか焼きの方がうまい」
女勇者「わたあめ」
魔王「焼そばの方がうまい」
女勇者「じゃあ金魚すくい」
魔王「ん? お前は金魚も食べるのか?」
女勇者「あははっ。食べない食べない」
魔王(12)「どうした? 女勇者」
女勇者「魔王くん。一緒にお祭りに行こうよ」
魔王「ふむ。祭りか」
女勇者「リンゴあめ食べようよ」
魔王「いか焼きの方がうまい」
女勇者「わたあめ」
魔王「焼そばの方がうまい」
女勇者「じゃあ金魚すくい」
魔王「ん? お前は金魚も食べるのか?」
女勇者「あははっ。食べない食べない」
17: 2013/02/01(金) 10:34:04.30
魔王「だろうな。人間はあまり……」
女勇者「え?」
魔王「何でもない」
女勇者「うん」
魔王「…………」
女勇者「かき氷もいいなぁ。イチゴとか」
魔王「焼きトウモロコシの方が美味いだろ」
女勇者「輪投げとダーツも楽しそう」
魔王「よし。勝負するか?」
女勇者「うん。負けないよ」
魔王「はははっ」
………………
…………
……
女勇者「え?」
魔王「何でもない」
女勇者「うん」
魔王「…………」
女勇者「かき氷もいいなぁ。イチゴとか」
魔王「焼きトウモロコシの方が美味いだろ」
女勇者「輪投げとダーツも楽しそう」
魔王「よし。勝負するか?」
女勇者「うん。負けないよ」
魔王「はははっ」
………………
…………
……
18: 2013/02/01(金) 10:35:40.20
女勇者(12)「こんにちは。魔王くん」
魔王(13)「おぅ。女勇者か」
女勇者「ねぇ。今日は、何をして遊ぶ?」
魔王「すまんな。今日は少し用事があってな」
女勇者「えーっ。今日も?」
魔王「おいおい。お前とは昨日も遊んだだろ」
女勇者「違うよ。遊んだのは一昨日だよ」
魔王「ふむ。そうだったか?」
女勇者「そうだよ魔王くん。ボケるには、まだ早いよ」
魔王「すまんすまん。とにかく、今日は用事があってな」
女勇者「うん。わかった。じゃあ、また明日ね」
魔王「おぅ。またな……」
魔王(13)「おぅ。女勇者か」
女勇者「ねぇ。今日は、何をして遊ぶ?」
魔王「すまんな。今日は少し用事があってな」
女勇者「えーっ。今日も?」
魔王「おいおい。お前とは昨日も遊んだだろ」
女勇者「違うよ。遊んだのは一昨日だよ」
魔王「ふむ。そうだったか?」
女勇者「そうだよ魔王くん。ボケるには、まだ早いよ」
魔王「すまんすまん。とにかく、今日は用事があってな」
女勇者「うん。わかった。じゃあ、また明日ね」
魔王「おぅ。またな……」
19: 2013/02/01(金) 10:37:06.70
(美人)ダークエルフ「失礼いたします。魔王様」
魔王「おぅ。来たか。ダークエルフ」
ダークエルフ「はい。お待たせして、申し訳ありません」
魔王「いや、時間通りではないか」
女勇者「…………」
魔王「ん? どうした? 女勇者」
女勇者「……何でもないよ。またね。魔王くん」
魔王「おぅ。またな」
ダークエルフ「…………」
………………
…………
……
魔王「おぅ。来たか。ダークエルフ」
ダークエルフ「はい。お待たせして、申し訳ありません」
魔王「いや、時間通りではないか」
女勇者「…………」
魔王「ん? どうした? 女勇者」
女勇者「……何でもないよ。またね。魔王くん」
魔王「おぅ。またな」
ダークエルフ「…………」
………………
…………
……
20: 2013/02/01(金) 10:38:23.68
女勇者(13)「攻撃魔法!」
ゴゴゴーッ ドカーン
女勇者「ふぅっ。もう一回」
スーハー スーッ ハーッ……
女勇者「攻撃魔法っ!」
ゴゴゴゴッ ドッカーン!
魔王(14)「ほほぅ。大したものだな」
女勇者「えっ? 魔王くん?」
魔王「うむ」
女勇者「やだ。見てたの?」
魔王「あぁ。面白かったぞ。さすがは勇者の血筋だな」
女勇者「もう……」
ゴゴゴーッ ドカーン
女勇者「ふぅっ。もう一回」
スーハー スーッ ハーッ……
女勇者「攻撃魔法っ!」
ゴゴゴゴッ ドッカーン!
魔王(14)「ほほぅ。大したものだな」
女勇者「えっ? 魔王くん?」
魔王「うむ」
女勇者「やだ。見てたの?」
魔王「あぁ。面白かったぞ。さすがは勇者の血筋だな」
女勇者「もう……」
21: 2013/02/01(金) 10:39:40.64
魔王「はははっ。だが、まだまだだ……」
女勇者「へっ?」
魔王「……攻撃魔法……」
ゴゴゴゴゴゴゴ ゴゴゴゴゴゴゴ ドドドドドドーン!!
女勇者「きゃっ! きゃーっ!?」
魔王「見たか? これが本当の魔法と言う物だ」
女勇者「……うぅっ……ぐすっ……」
魔王「むっ? なぜ泣くのだ?」
女勇者「……なっ、泣いてないもん……」
魔王「ふむ。そうか……」
女勇者「……(恐かったよ)グスッ」
………………
…………
……
女勇者「へっ?」
魔王「……攻撃魔法……」
ゴゴゴゴゴゴゴ ゴゴゴゴゴゴゴ ドドドドドドーン!!
女勇者「きゃっ! きゃーっ!?」
魔王「見たか? これが本当の魔法と言う物だ」
女勇者「……うぅっ……ぐすっ……」
魔王「むっ? なぜ泣くのだ?」
女勇者「……なっ、泣いてないもん……」
魔王「ふむ。そうか……」
女勇者「……(恐かったよ)グスッ」
………………
…………
……
22: 2013/02/01(金) 10:40:56.40
女勇者(14)「…………」
魔王(15)「どうした? 女勇者」
女勇者「あっ、魔王くん」
魔王「何を呆けてたんだ?」
女勇者「うん。ちょっと考え事」
魔王「ほぅ」
女勇者「…………」
魔王「…………」
女勇者「どうして、私は勇者なのかなって……」
魔王「ほぅ……」
女勇者「どうして、魔王くんは魔王なのかなって……」
魔王「ほぅ……」
女勇者「ねぇ。魔王くんは、どうしてだと思う?」
魔王「むっ?」
魔王(15)「どうした? 女勇者」
女勇者「あっ、魔王くん」
魔王「何を呆けてたんだ?」
女勇者「うん。ちょっと考え事」
魔王「ほぅ」
女勇者「…………」
魔王「…………」
女勇者「どうして、私は勇者なのかなって……」
魔王「ほぅ……」
女勇者「どうして、魔王くんは魔王なのかなって……」
魔王「ほぅ……」
女勇者「ねぇ。魔王くんは、どうしてだと思う?」
魔王「むっ?」
23: 2013/02/01(金) 10:42:21.33
女勇者「……どうして私は勇者で、魔王くんは魔王なのかな?」
魔王「…………」
女勇者「…………」
魔王「……そうだな……」
女勇者「うん」
魔王「とりあえず……」
女勇者「うん」
魔王「考えるのも時間の無駄だな」
女勇者「……魔王くん……」
魔王「……偶然だろうが運命だろうが、俺が魔王でお前が勇者。ただそれだけの事だ……」
女勇者「…………」
………………
…………
……
魔王「…………」
女勇者「…………」
魔王「……そうだな……」
女勇者「うん」
魔王「とりあえず……」
女勇者「うん」
魔王「考えるのも時間の無駄だな」
女勇者「……魔王くん……」
魔王「……偶然だろうが運命だろうが、俺が魔王でお前が勇者。ただそれだけの事だ……」
女勇者「…………」
………………
…………
……
24: 2013/02/01(金) 10:44:16.47
女勇者(15)「……魔王くん」
魔王(16)「うむ」
女勇者「私やっぱり、武者修行の旅に出る」
魔王「そうか。決めたのか」
女勇者「うん。私、これでも勇者だし」
魔王「…………」
女勇者「えへへっ。私に会えなくなるのは寂しい?」
魔王「別に」
女勇者「酷い……」
魔王「……だが一応。少し心配ではあるな」
女勇者「魔王くん」
魔王「そこでまぁ、餞別みたいな物としてだ……」
女勇者「え?」
魔王(16)「うむ」
女勇者「私やっぱり、武者修行の旅に出る」
魔王「そうか。決めたのか」
女勇者「うん。私、これでも勇者だし」
魔王「…………」
女勇者「えへへっ。私に会えなくなるのは寂しい?」
魔王「別に」
女勇者「酷い……」
魔王「……だが一応。少し心配ではあるな」
女勇者「魔王くん」
魔王「そこでまぁ、餞別みたいな物としてだ……」
女勇者「え?」
25: 2013/02/01(金) 10:45:58.39
魔王「お前にコイツをプレゼントしてやろう」
女勇者「へ? プレゼント?」
スライム「ぷるぷる。僕がプレゼントだよ。ぷるぷる」
女勇者「…………」
スライム「よろしくね。勇者の姉さん。ぷるぷる」
魔王「腕は確かで維持費も安い。存分に酷使してかまわんぞ」
スライム「……酷いです魔王様。ぷるぷる」
女勇者「あははっ。ありがとう魔王くん。よろしくね。スライムくん」
スライム「はい。僕がんばります。ぷるぷる」
魔王「……達者でな。女勇者」
女勇者「……うん」
…………
……
女勇者「へ? プレゼント?」
スライム「ぷるぷる。僕がプレゼントだよ。ぷるぷる」
女勇者「…………」
スライム「よろしくね。勇者の姉さん。ぷるぷる」
魔王「腕は確かで維持費も安い。存分に酷使してかまわんぞ」
スライム「……酷いです魔王様。ぷるぷる」
女勇者「あははっ。ありがとう魔王くん。よろしくね。スライムくん」
スライム「はい。僕がんばります。ぷるぷる」
魔王「……達者でな。女勇者」
女勇者「……うん」
…………
……
26: 2013/02/01(金) 10:47:45.40
魔王「行ったか。女勇者……」
ダークエルフ「……魔王様」
魔王「いたのか。ダークエルフ」
ダークエルフ「はい」
魔王「覗きは感心せんぞ」
ダークエルフ「申し訳ありません。しかし……」
魔王「うむ」
ダークエルフ「どうして、勇者に護衛などをつけたのですか」
魔王「…………」
ダークエルフ「人間界と休戦中とは言え、あれは少しやり過ぎでは?」
魔王「…………」
ダークエルフ「……魔王様」
魔王「いたのか。ダークエルフ」
ダークエルフ「はい」
魔王「覗きは感心せんぞ」
ダークエルフ「申し訳ありません。しかし……」
魔王「うむ」
ダークエルフ「どうして、勇者に護衛などをつけたのですか」
魔王「…………」
ダークエルフ「人間界と休戦中とは言え、あれは少しやり過ぎでは?」
魔王「…………」
27: 2013/02/01(金) 10:49:13.85
ダークエルフ「魔王様。貴方は魔王なのですよ」
魔王「分かっておる」
ダークエルフ「そして、貴方の幼馴染みとは言え、あの女は勇者です」
魔王「分かっておる」
ダークエルフ「…………」
魔王「全て分かっておる。全て私の我が儘だ」
ダークエルフ「…………」
魔王「今は一人にしてくれ」
ダークエルフ「……はい。わかりました……」
………………
…………
……
魔王「分かっておる」
ダークエルフ「そして、貴方の幼馴染みとは言え、あの女は勇者です」
魔王「分かっておる」
ダークエルフ「…………」
魔王「全て分かっておる。全て私の我が儘だ」
ダークエルフ「…………」
魔王「今は一人にしてくれ」
ダークエルフ「……はい。わかりました……」
………………
…………
……
28: 2013/02/01(金) 10:51:18.26
女勇者「さて。修行の旅の始まりと」
スライム「はい。始まり始まりです。ぷるぷる」
女勇者「では、あらためまして。よろしくね。スライムくん」
スライム「はい。姉さん。ぷるぷる」
女勇者「うふふっ。ところで、スライムくん」
スライム「はい。なんですか? ぷるぷる」
女勇者「私の記憶が確かなら、あなたは昔、私を虐めたスライムくんだったよね?」
スライム「ピキッ!? ちっ、違います! 違います! ぷるぷる」
女勇者「ふーん。そうなの?」
スライム「そうです。そうです。違います。他スライムの空似です。ぷるぷる」
女勇者「ふーん……」
スライム「ぷるぷる。ぷるぷる」
女勇者「ふーん……。ふーん……」
スライム「ぷるぷる。ぷるぷる。ぷるぷる。ぷるぷる」
スライム「はい。始まり始まりです。ぷるぷる」
女勇者「では、あらためまして。よろしくね。スライムくん」
スライム「はい。姉さん。ぷるぷる」
女勇者「うふふっ。ところで、スライムくん」
スライム「はい。なんですか? ぷるぷる」
女勇者「私の記憶が確かなら、あなたは昔、私を虐めたスライムくんだったよね?」
スライム「ピキッ!? ちっ、違います! 違います! ぷるぷる」
女勇者「ふーん。そうなの?」
スライム「そうです。そうです。違います。他スライムの空似です。ぷるぷる」
女勇者「ふーん……」
スライム「ぷるぷる。ぷるぷる」
女勇者「ふーん……。ふーん……」
スライム「ぷるぷる。ぷるぷる。ぷるぷる。ぷるぷる」
29: 2013/02/01(金) 10:52:42.43
女勇者「うふふっ」
スライム「ぷるぷる。虐めないで。僕は悪いスライムじゃないよう。ぷるぷる」
女勇者「あははっ。大丈夫だよ。仕返しとかはしないよ」
スライム「えっ? ほんと? ぷるぷる」
女勇者「うん。でも、ちょっと酷使はしちゃうかも?」
スライム「ぷるぷる。酷いです。姉さん。ぷるぷる」
女勇者「あははっ。冗談だよ冗談。仲良くしようね、スライムくん」
スライム「はっ、はい。お願いします。ぷるぷる」
女勇者「うふふっ」
………………
…………
……
スライム「ぷるぷる。虐めないで。僕は悪いスライムじゃないよう。ぷるぷる」
女勇者「あははっ。大丈夫だよ。仕返しとかはしないよ」
スライム「えっ? ほんと? ぷるぷる」
女勇者「うん。でも、ちょっと酷使はしちゃうかも?」
スライム「ぷるぷる。酷いです。姉さん。ぷるぷる」
女勇者「あははっ。冗談だよ冗談。仲良くしようね、スライムくん」
スライム「はっ、はい。お願いします。ぷるぷる」
女勇者「うふふっ」
………………
…………
……
30: 2013/02/01(金) 10:54:38.99
女勇者(16)「……あら? あれは?」
スライム「うーん。山賊みたいだね。ぷるぷる」
女勇者「やれやれ。しかたがないなぁ」
スライム「僕は嬉しいな。ぷるぷる」
女勇者「はいはい。やり過ぎないでね」
スライム「はーい。ぷるぷる」
山賊A「おいおい、お嬢ちゃん。女の子の一人旅かい?」
山賊B「可哀想に。世間知らずだねぇ」
山賊C「へへっ。お兄さんが教えてやろうか? 世間ってやつをよぉ」
女勇者「あの。一人旅じゃないですよ」
山賊A「あぁ?」
スライム「うーん。山賊みたいだね。ぷるぷる」
女勇者「やれやれ。しかたがないなぁ」
スライム「僕は嬉しいな。ぷるぷる」
女勇者「はいはい。やり過ぎないでね」
スライム「はーい。ぷるぷる」
山賊A「おいおい、お嬢ちゃん。女の子の一人旅かい?」
山賊B「可哀想に。世間知らずだねぇ」
山賊C「へへっ。お兄さんが教えてやろうか? 世間ってやつをよぉ」
女勇者「あの。一人旅じゃないですよ」
山賊A「あぁ?」
31: 2013/02/01(金) 10:56:48.25
スライム「オラオラ! 氏にたくねぇなら金目の物を置いて消えな! ぷるぷる」
山賊B「なんだ? この口の悪いスライムは?」
山賊C「ウゼェなぁ。潰しちまうか」
女勇者「たぶん無理ですよ。その子は、下手なドラゴンとかよりも強いんですよ」
山賊A「へ ドラゴン?」
スライム「がはははっ。燃えろー燃えろー! ぷるぷる」
ぼわわわわーっ ぼわわわわーっ
山賊B「あっ? 熱ぃっ!? アチチチチィーッ!!」
山賊C「こっ、こいつ!? 火を吹きやがった!?」
スライム「がはははっ。虫けらめがーっ。がはははっ。ぷるぷる」
山賊B「なんだ? この口の悪いスライムは?」
山賊C「ウゼェなぁ。潰しちまうか」
女勇者「たぶん無理ですよ。その子は、下手なドラゴンとかよりも強いんですよ」
山賊A「へ ドラゴン?」
スライム「がはははっ。燃えろー燃えろー! ぷるぷる」
ぼわわわわーっ ぼわわわわーっ
山賊B「あっ? 熱ぃっ!? アチチチチィーッ!!」
山賊C「こっ、こいつ!? 火を吹きやがった!?」
スライム「がはははっ。虫けらめがーっ。がはははっ。ぷるぷる」
32: 2013/02/01(金) 10:58:07.63
女勇者「ついでにですけど、私もそこそこ強いんですよ。えいっ! やぁっ!」
どかっ バキッ
山賊A「ぐぁーっ!」
山賊C「うわーっ!」
スライム「がはははっ。ザコどもがーっ! ぷるぷる」
山賊ABC「「うぎゃーっ!?!」」
女勇者「はいはい。そのへんで赦してあげなさい」
スライム「えーっ。もっと遊びたいです。ぷるぷる」
女勇者「ご飯ぬきにするよ? 悪いスライムくん」
スライム「うぅっ。わかりました姉さん。ぷるぷる」
………………
…………
……
どかっ バキッ
山賊A「ぐぁーっ!」
山賊C「うわーっ!」
スライム「がはははっ。ザコどもがーっ! ぷるぷる」
山賊ABC「「うぎゃーっ!?!」」
女勇者「はいはい。そのへんで赦してあげなさい」
スライム「えーっ。もっと遊びたいです。ぷるぷる」
女勇者「ご飯ぬきにするよ? 悪いスライムくん」
スライム「うぅっ。わかりました姉さん。ぷるぷる」
………………
…………
……
33: 2013/02/01(金) 10:59:33.20
魔王(17)「…………」
コンコン コンコン
魔王「入れ」
ダークエルフ「失礼いたします」
魔王「うむ」
ダークエルフ「魔王様。手紙が届いております」
魔王「そうか。読め」
ダークエルフ「…………」
魔王「どうした?」
ダークエルフ「読んでもよろしいのですか?」
魔王「むっ?」
ダークエルフ「あの女勇者からの手紙ですが」
魔王「……先に言え」
コンコン コンコン
魔王「入れ」
ダークエルフ「失礼いたします」
魔王「うむ」
ダークエルフ「魔王様。手紙が届いております」
魔王「そうか。読め」
ダークエルフ「…………」
魔王「どうした?」
ダークエルフ「読んでもよろしいのですか?」
魔王「むっ?」
ダークエルフ「あの女勇者からの手紙ですが」
魔王「……先に言え」
34: 2013/02/01(金) 11:01:11.98
ダークエルフ「どういたしますか。読み上げてもよろしいでしょうか?」
魔王「ダークエルフよ。あまり私をからかわない方がいい」
ダークエルフ「失礼いたしました」
魔王「うむ……」
ダークエルフ「少しだけ、嫉妬してしまいましたので……」
魔王「バカ者。からかうなと言ったであろう」
ダークエルフ「……失礼いたしました」
魔王「うむ。下がってよい」
ダークエルフ「はい。魔王様……」
………………
…………
……
魔王「ダークエルフよ。あまり私をからかわない方がいい」
ダークエルフ「失礼いたしました」
魔王「うむ……」
ダークエルフ「少しだけ、嫉妬してしまいましたので……」
魔王「バカ者。からかうなと言ったであろう」
ダークエルフ「……失礼いたしました」
魔王「うむ。下がってよい」
ダークエルフ「はい。魔王様……」
………………
…………
……
35: 2013/02/01(金) 11:03:16.60
女勇者(17)「えっ? 戦争?」
スライム「うん。やっぱり、もうすぐ始まるみたいだよ。ぷるぷる」
女勇者「そんな……」
スライム「休戦条約が破棄されたんだってさ。詳しい事は知らないけどね。ぷるぷる」
女勇者「……戦争……」
スライム「……ねぇ。姉さんは、どっちにつくつもりなの? ぷるぷる」
女勇者「えっ?」
スライム「姉さんは人間の勇者だし。やっぱり人間の味方をするのかな? ぷるぷる」
女勇者「それは……」
スライム「ぶっちゃけると。僕は姉さんが魔物の側についてくれる方が嬉しいけど。ぷるぷる」
女勇者「…………」
スライム「うん。やっぱり、もうすぐ始まるみたいだよ。ぷるぷる」
女勇者「そんな……」
スライム「休戦条約が破棄されたんだってさ。詳しい事は知らないけどね。ぷるぷる」
女勇者「……戦争……」
スライム「……ねぇ。姉さんは、どっちにつくつもりなの? ぷるぷる」
女勇者「えっ?」
スライム「姉さんは人間の勇者だし。やっぱり人間の味方をするのかな? ぷるぷる」
女勇者「それは……」
スライム「ぶっちゃけると。僕は姉さんが魔物の側についてくれる方が嬉しいけど。ぷるぷる」
女勇者「…………」
36: 2013/02/01(金) 11:05:42.88
スライム「……微妙な立ち位置にいるよね。姉さんも僕も。ぷるぷる」
女勇者「……うん。そうだね」
スライム「でもね。僕は魔王様の部下だけど、今は姉さんの護衛だし。ぷるぷる」
女勇者「…………」
スライム「姉さんは人間だけど。僕は姉さんの事が嫌いじゃない。ぷるぷる」
女勇者「スライムくん……」
スライム「それに、僕が人間の味方になっても、魔王様は、たぶん僕を怒らないと思う。ぷるぷる」
女勇者「…………」
スライム「魔王様は僕に、何があっても姉さんを守れって言ってたからね……。ぷるぷる」
女勇者「魔王くん……」
………………
…………
……
女勇者「……うん。そうだね」
スライム「でもね。僕は魔王様の部下だけど、今は姉さんの護衛だし。ぷるぷる」
女勇者「…………」
スライム「姉さんは人間だけど。僕は姉さんの事が嫌いじゃない。ぷるぷる」
女勇者「スライムくん……」
スライム「それに、僕が人間の味方になっても、魔王様は、たぶん僕を怒らないと思う。ぷるぷる」
女勇者「…………」
スライム「魔王様は僕に、何があっても姉さんを守れって言ってたからね……。ぷるぷる」
女勇者「魔王くん……」
………………
…………
……
37: 2013/02/01(金) 11:10:26.40
魔王(18)「戦か……」
ダークエルフ「怖いですか?」
魔王「うむ。私はまだ、戦と言う物を知らぬからな」
ダークエルフ「……そうでしたね」
魔王「あぁ。私に物心がついた頃には、既に休戦協定が結ばれていた」
ダークエルフ「えぇ。そうでした」
魔王「…………」
ダークエルフ「…………」
魔王「お前に戦のイロハを教えてもらうぞ。ダークエルフ」
ダークエルフ「はい」
魔王「…………」
ダークエルフ「怖いですか?」
魔王「うむ。私はまだ、戦と言う物を知らぬからな」
ダークエルフ「……そうでしたね」
魔王「あぁ。私に物心がついた頃には、既に休戦協定が結ばれていた」
ダークエルフ「えぇ。そうでした」
魔王「…………」
ダークエルフ「…………」
魔王「お前に戦のイロハを教えてもらうぞ。ダークエルフ」
ダークエルフ「はい」
魔王「…………」
38: 2013/02/01(金) 11:11:48.91
ダークエルフ「……ところで魔王様」
魔王「何だ?」
ダークエルフ「呼び戻さないのですか? あの護衛は」
魔王「…………」
ダークエルフ「…………」
魔王「……指示は出してある。問題は無い」
ダークエルフ「そうですか」
魔王「……うむ」
ダークエルフ「…………」
………………
…………
……
魔王「何だ?」
ダークエルフ「呼び戻さないのですか? あの護衛は」
魔王「…………」
ダークエルフ「…………」
魔王「……指示は出してある。問題は無い」
ダークエルフ「そうですか」
魔王「……うむ」
ダークエルフ「…………」
………………
…………
……
39: 2013/02/01(金) 11:13:57.72
女勇者(18)「魔王くん……」
魔王(19)「よく来たな。女勇者」
ダークエルフ「やはり寝返っていたんですね。スライム」
スライム「……魔王様。ごめんなさい。ぷるぷる」
魔王「かまわん。むしろ今まで、よく女勇者を守ってくれたな。礼を言おう」
スライム「……魔王様。ぷるぷる。ぷるぷる」
女勇者「魔王くん。やっぱり……」
魔王「ふふっ。何の事だか」
ダークエルフ「…………」
スライム「ぷるぷる。ぷるぷる」
魔王(19)「よく来たな。女勇者」
ダークエルフ「やはり寝返っていたんですね。スライム」
スライム「……魔王様。ごめんなさい。ぷるぷる」
魔王「かまわん。むしろ今まで、よく女勇者を守ってくれたな。礼を言おう」
スライム「……魔王様。ぷるぷる。ぷるぷる」
女勇者「魔王くん。やっぱり……」
魔王「ふふっ。何の事だか」
ダークエルフ「…………」
スライム「ぷるぷる。ぷるぷる」
40: 2013/02/01(金) 11:15:53.39
魔王「さぁ、女勇者よ。私は魔王で、お前は勇者だ」
女勇者「……うん」
魔王「はははっ。さぁ、私を楽しませろ!」
女勇者「無駄に盛り上げなくてもいいよ。魔王くん」
魔王「ほぅ。言うようになったな」
女勇者「ちゃんと武者修行したからね」
魔王「それは楽しみだな」
女勇者「期待していいよ」
魔王「うむ。勝負だ! 女勇者よ!」
女勇者「うん。いくよ! やぁーっ!」
魔王「はぁーっ!」
………………
…………
……
女勇者「……うん」
魔王「はははっ。さぁ、私を楽しませろ!」
女勇者「無駄に盛り上げなくてもいいよ。魔王くん」
魔王「ほぅ。言うようになったな」
女勇者「ちゃんと武者修行したからね」
魔王「それは楽しみだな」
女勇者「期待していいよ」
魔王「うむ。勝負だ! 女勇者よ!」
女勇者「うん。いくよ! やぁーっ!」
魔王「はぁーっ!」
………………
…………
……
41: 2013/02/01(金) 11:17:01.43
ゆうしゃぱーんち!
まおうびーむ!
ふはははっ
えへへっ
……
…
完
まおうびーむ!
ふはははっ
えへへっ
……
…
完
42: 2013/02/01(金) 11:56:18.34
え?終わり?!やだー!
43: 2013/02/01(金) 12:13:52.23
終わり…だと…
45: 2013/02/01(金) 14:40:51.42
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