7: 2010/10/31(日) 22:12:13.59
紬「えっ…わたしと?」

律「あっ、ああ!ムギ…その…予定とか…なかったらでいいんだ…」

紬(もじもじしてるりっちゃんとっても可愛いわ)

紬(予定はないと思うけど…どうしようかしら…)

9: 2010/10/31(日) 22:21:43.74
紬「…わかった。日曜日ね」

律「……!?」

律「ほ、本当にいいのか?」

紬「ええ。わたしもまたりっちゃんと遊びたいなって思ってたの」

律「いやったー!じゃあ10時に駅でな!」

紬「うん、楽しみにしてるわ」



紬(…それにしても、りっちゃんは何を考えているのかしら?)

11: 2010/10/31(日) 22:27:35.23
日曜日

律「…楽しみすぎて一睡もできなかった…」

律「自分としたことが…遠足前の小学生かよ…」

律「まだ家族も起きてないし暇だな」

律「……ひょっとして、ムギはもう起きてたり……」

律「…メール、打ってみるか?」

13: 2010/10/31(日) 22:32:10.65
書き溜めないんで遅くてスマソ


紬「楽しみで夜早く眠ったはいいけれど5時に起きちゃったわ…」

紬「斉藤を呼びつけるほどの用事もないし、とっても暇ね」

紬「服は昨日の夜選んじゃったし、でも眠るにも中途半端な時間…」

紬「…もしかしてりっちゃん、もう起きてるかしら?」

紬「メールしたらりっちゃん、返事くれるかもしれないわ…」

14: 2010/10/31(日) 22:35:34.32
律「『おはよう!楽しみで昨日全然眠れなかったんだ』」

律「……」

律「……なんか違うな」

律「これじゃまるで、デート前みたいな、そんな気がする……」

律「でっ、デート!?そっ、そんなつもりじゃ……」

律「ただ遊ぶだけだよな、ただ…」

律「おっ、同じ部活の友達と日曜日映画見たり買い物したりすることの何が悪いんだ!」

律「はっ…わたしはいったい誰に言い訳してるんだ…」



聡「ねーちゃん朝から独り言うるさい…」ムニャムニャ

18: 2010/10/31(日) 22:41:04.37
律「そうだ!シンプルにおはようだけにしてみるとか……」

律「だったら絵文字も入れたほうがいいな、使い慣れてないけど」

律「あ、デコメなんていうのも唯がよく使ってたな」

律「あれ面白そうだし、画面が華やかになりそうだ…」

律「よし、やってみるとするか!」



律「うわあ……これはひどい」

律「マグロの刺身に生クリームのっけたみたいなメールだな」

律「大事な日に慣れないことはするもんじゃないしな」

律「やっぱりここはシンプルにいこう」

律『おはよー!起きてる?』

律「送信っと」

律「まさかな、こんな時間に起きてるわけないよな…」

20: 2010/10/31(日) 22:49:41.09
紬「りっちゃんも起きてるかもしれない…」

紬「そうとなったら早速文章考えなくちゃ!」

紬「えっと…まずは挨拶を入れて…」

紬「あら…メールだわ、こんな時間に…もしかして」

紬「…りっちゃんじゃない!」

 律『おはよー!起きてる?』

紬「りっちゃんも起きてたのね!」

紬「遠足前の小学生みたいに早起きしちゃうりっちゃん可愛い///」

紬「やっぱりりっちゃんも今日のこと、楽しみにしてるのかしら///」

紬「あ、お返事書くの忘れてた…」

紬『おはよう。りっちゃん、メールくれるかもしれないって、思ってた』

紬「ちょっと恥ずかしいけど、これでいいわ」

22: 2010/10/31(日) 22:53:03.86
律「おっ!ムギから返事が!やった!」

律「ムギも起きてたんだな、よかった!」

律「本文は…どれどれ」

 紬『おはよう。りっちゃん、メールくれるかもしれないって、思ってた』

律「な、なにっ……!」

律「このわたしの内心を見抜いたかのようなメール…!」

律「ムギ…ほっ、ほれてまうや」

ドンドン

聡「ねーちゃん、全部聞こえてるから、うるさい」

律「すまん聡」

律「それにしてもムギ…なんてうれしいことを…」

律「わたしたち、本当は両想いなんじゃないかなーって、なんちゃって、えへへ」

聡「ねーちゃん、日曜の朝だから、うるさい」

24: 2010/10/31(日) 22:57:56.92
律「まずい…このままだと10時までにテンションが尽きる…」

律「一旦冷静にならなくては…」

律「びっくりするほどユートp……深呼吸しよう」

律「スーハースーハー」

律「よし落ち着いたぞ」

律「早速返事を考えなくては」

律「それにしても、ムギはどうしてああいうメールをくれたんだ?」

律「まさか本当にりょうおも…」

律「いや、ムギはああ見えて鋭いところもあるしな」

律「わたしが何を考えてるかわかって、期待に沿うように書いたのかも…」

律「はぁ、あれが本心かは分からないのか…」

律「片思いってこんなにつらいんだな…」

25: 2010/10/31(日) 23:01:52.72
律「おっと!デート(仮)の早朝に何を考えているのだわたし!」

律「とりあえずメールしないと心配するだろうから…」

律「はぁ、こんなときVIPがあったらみんなにメールの内容でも相談できるんだが…」

律「…はっ今わたしはいったい何を!?」

律「よし!とりあえず書いてみるか!」

律『本当か!?うれしいぜ』

律『今日は楽しみだな!』

律「あ、そうだ…」

律『ちょっと早く、8時くらいに集まれないか?』

律「ちょっとでも長く一緒にいたいもんな」

律「……好きな人とは」

27: 2010/10/31(日) 23:05:24.55
紬「りっちゃんからのメール、ちょっと遅いわ…」

紬「いつもは全盛期のイアン・ソープ並みの速さで返ってくるのに…」

紬「あら、着たわ」

 律『ちょっと早く、8時くらいに集まれないか?』

紬「……おもしろそう」

紬「できればもっと早くてもいいけど、りっちゃんの都合もあるかもしれないし」

紬『わかった。行けると思うわ』

紬「こうなったら早速準備ね」

紬「斉藤!食事を用意して」

斉「かしこまりましたお嬢様」

29: 2010/10/31(日) 23:14:01.06
律「返ってきた…」

律「ムギとは思えない速さだ…」

 紬『わかった。行けると思うわ』

律「よっしゃ!早速用意しよっと!」

律「聡起きてるか?」

聡「ん?日曜の朝から何?」

聡「プリキュアまでまだ3時間もあるじゃん…」

律「見てたのか知らなかった…」

律「じゃなくって!頼みがあるんだ!」

聡「頼みって何?」

30: 2010/10/31(日) 23:17:07.72

律「頼みっていうか…その…」

律「わっ、わたしの服を一緒に選んでほしいかなーなんて…」

聡「…ねーちゃんはジャージきててもかっこいいしかわいいよだっておれのねーちゃんだもんおやすみ」

律「…さ、さとし!お世辞はいらん!この状況で!」

律「手伝ってくれ!頼む!一生のお願い!」

聡「それ先週聞いたばっかりだけど…」

律「ま、まあとりあえず!似合うかだけでも見てくれたらいいから」

聡「まぁ暇だしいっか、いいよ」

律「やった!今服持ってくるからな!」

31: 2010/10/31(日) 23:19:42.39
聡「はぁ…早朝からハイテンションだなねーちゃん……」

律「じゃーん!こんなのでどうだ!」

聡「早っ」

聡「あ、でも割といいんじゃ…」

律「そうか!ありがとな!さすがわたしの弟!」

聡「え…あ…」

律「とりあえず冷蔵庫にあるもの食べて持ち物用意して」

聡(恋ってすげえな…いろんな意味で)

33: 2010/10/31(日) 23:23:37.03
紬「服は昨日一生懸命選んだ可愛いの…」

紬「髪も満足いくまで梳いたし…」

紬「完璧だわ!」

紬「…あら、もうこんな時間…まだ少し早いけど」

紬「出かけなくちゃ…斉藤、駅まで…いいえ」

紬「りっちゃんの家まで」

斉「かしこまりましたお嬢様」

35: 2010/10/31(日) 23:28:31.80
律「あれから服は決まったはいいけど、カバンは決まらないし…」

律「朝ごはん作るのも少し手間取って…まぁ昨日ほとんど寝てないせいだが」

律「はぁ、親って毎日こんなに大変なことしてるんだな…」

律「……あっ!もっ、もうこんな時間!!」

律「今から駅に行ってもオーバーしそうなくらいだ…」

律「はぁ…ムギだって楽しみにしててくれてるのにわたしが遅刻してどうするんだよ…」

律「さっ!さて行かないと!」

律「いってきまーす!」

バタン

律「……車?」

37: 2010/10/31(日) 23:31:30.58

ガチャ

紬「おはよう、りっちゃん」

律「……ムギ! どうしてこんな」

紬「大丈夫よ、わたしはここで降りるから」

紬「まずは駅まで歩いていきましょう?」

律「あっ……ああ!!」


律(ムギがこんなことまでしてくれるなんて…)

律(いやムギの中では当たり前のことなのかもしれないけど…)

律(でも、これは期待していいんだよな…?)

41: 2010/10/31(日) 23:36:35.91


律「ムギ…服かわいいな」

紬「あら、そう?嬉しいわ、昨日頑張って選んだの」

律「そ、そうなのか!」

律(わたしなんか今日ものの3秒で決めちゃったよ…)

律(どうせだったら昨日ちゃんと服買ってくればよかった…)

紬「あら、どうしたの?」

律「いっ、いや!なんでもない!」

紬「そう、ならいいけど…りっちゃんもかわいいわ」

律「そうか!ありがとう!」

律(…やばい、わたし今顔赤いかも…)

45: 2010/10/31(日) 23:47:16.24


律「着いた」

紬「マクラーレンもびっくりの速さね」

律「とりあえずベンチに座るか」

紬「そうね」

律「…………」

紬「…………」

律(言いたいことはいっぱいあるのに…)

紬(素直に言葉が出てこないわ……)

47: 2010/10/31(日) 23:50:07.68
律「……あのさ」

紬「……ええ」

律「……その、マリオパーティーで使うなら……」

紬「テレサかしら……」

律「おっ、わたしたち気が合う……じゃなくて……その…」

律「……手、冷たくないか?」

紬「えっ……」

律「10月の末だからいいかと思って、手袋つけてこなかったんだ」

律「みんなと違って、わたしはドラムだし」

律(伝わるかな…)

紬(りっちゃんの言いたいこと、わたしわかった気がする…!)

48: 2010/10/31(日) 23:53:05.94
紬「りっちゃん……」

紬「わたしがりっちゃんの手、暖めてあげる」

律「ムギっ!?」

紬「ごめんねりっちゃん、わたし手袋つけてきちゃったの」

律「ムギが謝ることじゃないし、それにムギはキーボードだから…」

紬「ううん、取っちゃう」

律「……いいのか?」

紬「いいわ、それに」

 ぎゅっ

紬「このほうがりっちゃんに体温、伝えられるかな、なんて…」

律「ムギ…」

49: 2010/10/31(日) 23:56:28.62
律「ムギの手、あったかい」

律「それになんだか、やさしい気がする…」

紬「そう?うれしいわ」

律「……ムギ、その、こうしてるとなんか、友達じゃないような気がするな…」

紬「…友達じゃないって?」

律「その…こっ、恋人みたいだなあって……」

律「なんかわたし今変なこといっちゃったような……」

紬「……うふふ、りっちゃんかわいい、顔真っ赤よ」

律「……!!」

50: 2010/10/31(日) 23:58:50.22
紬(恋人みたい、って…)

紬(わたしは恋人にはなれないのね…)

紬「そうね、恋人…みたい」

律「ああ、変なこと言っちゃってごめん…」

紬(……ううん、やっぱり駄目)

紬(ちゃんと、はっきり言わないと)

紬(がんばって、わたし!)

51: 2010/11/01(月) 00:02:36.95
紬「こうしてると、本当に、本当の恋人になれそうな、そんな気がする…」

律「そ、そうか?」

律(そうだったらどんなにいいことか…)

律(わたしがムギの恋人に…)

律(ムギが本当の、わたしの気持ちに応えてくれて……)

律(…あれ、わたしまだ、ムギにわたしの気持ち伝えてない!)

律(言葉にしなきゃ伝わらないよな…)

律(今までメールとか電話とかいろいろ考えて、一度もうまくいかなかったけど…)

律(今なら言えるかもしれない……!)

52: 2010/11/01(月) 00:04:55.63
律「あのさ、わたしムギに言わなきゃいけないことがあってさ」

紬「あっ、わたしも言いたいことがあったの…」

律「わたしからで…あっやっぱりムギからでいいや」

律「…ムギ、今日来てくれたし」

紬「わかった、じゃあわたしから言うわ…」

紬(ドキドキするけど…がんばらなくちゃ)

54: 2010/11/01(月) 00:06:53.95
紬「わたし…りっちゃんのことが好きなの…」

律「……!!」

律(えっ……これってどういう……)

律(もしかして……いやここは無難に……)

律「そうか? わたしもムギのこと大好きだぜ」

紬「そうじゃなくて、りっちゃん」

紬「りっちゃんのこと、1人の女の子として好きなの、愛してるの」

律「むっ、ムギ、それ本当に……」

56: 2010/11/01(月) 00:10:06.96
親が寝ろというので急ピッチで


律「……本当に、わたしのこと……」

紬「ええ、本当よ……ほんとのほんと」

ぎゅっ

律「……わたしも」

紬「……え?」

律「わたしも、ムギのこと、大好きだ…から…」

紬「…りっちゃん」

律「むっ、ムギ!大好きっ!」

 ぎゅう

紬「あらっ」

律「大好き……ムギ」

紬(抱きしめてくれるなんて…嬉しい)

紬(でも手離れちゃったわ…ちょっと残念)

58: 2010/11/01(月) 00:14:01.88


律「ムギ、ほんとにありがとう…」

律(やばい…わたしほんとにいま…)

律(ほんとにうれしい……!)

紬「ううん、わたし何もできてないわ」

紬「でもりっちゃん、大好きよ」

律「……わたしも」

紬(りっちゃんと出会うまで、わたし知らなかった)

紬(恋をすることがこんなに素敵なことだったなんて)

59: 2010/11/01(月) 00:15:10.29
律「…今日、何しような」

紬「ずっとこうしてても飽きないわ、わたし」

律「でもずっと抱きついたままっていうのはわたしもちょっと恥ずかしいぜ」

紬「うふふ、りっちゃんかわいい」

60: 2010/11/01(月) 00:18:51.43
その日のあとのことは、わたしとりっちゃんの2人だけの秘密です

とっても楽しくて、今までのわたしにはなかったような素敵な一日

わたしたちの関係は軽音部のみんなには秘密

でもいつかはバレてしまうかもしれません

そんなわたしたちにできるのは、メールのやり取りとこんな小さなことくらい

紬「りっちゃん、手つなごう?」

律「……みんなが来るまでだからな…」

ぎゅっ

こんなささやかなことが、いまのわたしにはとっても幸せなの

りっちゃん、ずっと大好きよ

          おしまい

63: 2010/11/01(月) 00:21:38.29
gdgdすみません
ここでSSを書くのははじめてなので
もっと時間のあるときにまたリベンジさせていただきたいです
あと急ピッチすみません
こう見えてもJKなもので…

律紬大好きです!

64: 2010/11/01(月) 00:22:12.45

68: 2010/11/01(月) 00:35:07.14
>>67
すみません冗談です男です

本当にありがとうございました

引用元: 律「あ、あのさムギ…今度の日曜遊び行かないか///」