1: 2010/03/17(水) 23:02:17.55
唯「りっちゃんと澪ちゃんって、なるべくしてリズム隊になったって感じだよね」

澪「えーそうかなあ…」

唯「そうだよお。走りすぎ、とか言いながらちゃんとドラムに合わせてるんだし」

澪「それは別に仕方ないことだろ」

唯「たまーに上手くいってるときとかに、りっちゃんと目合わせて」

梓「にっこり」

唯「するところとかもう夫婦だよねー」

梓「どう見てもラブラブですよ」

澪「え!? いや、そんなこと……///」

唯「私たちもやろうよ、あずにゃん」

梓「唯先輩は終始笑いっぱなしだから無理です」

2: 2010/03/17(水) 23:04:06.33
澪「で、でも律はいつまで経っても成長しないからなあ」

澪「テスト勉強は直前になってから始めるのも、もはや習慣だし」

澪「そのたびに勉強教えて!って泣きついてくるし」

唯「それは別に普通だよ」

梓「唯先輩も反省すべきだと思います」

唯「そーおー?」

梓「そうですよ。遅くまで勉強教えるほうだって疲れるんですから。ねえ、澪先輩」

澪「え、いや私は別にそんなことは…」

梓「そうなんですか?」

澪「うん……律と一緒にいられるから…///」

梓(うざっ)

3: 2010/03/17(水) 23:06:45.28
唯「一晩ずーっと教えたりとかするの?」

澪「うん、そんなときもたまにあった」

唯「えー、すごーい」

梓「澪先輩は自分の勉強できるんですか、それ」

澪「う~ん…あんまり、かなあ。たまに電話で教えるときもあるし、自分の時間少ないから…」

梓「電話でって…」

唯「それを一晩中?」

澪「……うん///」

梓「うわぁもう絶対それ自分の勉強とか何も考えてないですよね」

4: 2010/03/17(水) 23:09:52.48
梓「電話代バカにならないですよね、それ」

唯「ホントだ、いくらぐらいかかるの?」

澪「定額プラン入ってるから、そんなにかからないんだ」

唯「えー、でも一晩中ってすっごい長電話だよ?」

梓「六時間以上通話してることになりますもんね」

澪「いやいや、全然大丈夫なんだって」

唯「なんで?それどんなプラン?」

澪「あのほら……ら、ラブ定額///」

梓「うわぁ」

唯「いいなあ」

梓「えっ?」

5: 2010/03/17(水) 23:12:15.24
律「おいーっす」

唯「あ、りっちゃん」

律「あれ、ムギはまだ来てないのか」

唯「なんかね、書置きがしてあって…」

紬『出番がないので帰ります』

唯「って書いてあったよ」

律「なんだ出番て」

梓「最近、キーボードがいらない曲ばっかりやってたからじゃないですか?」

澪「あるかも」

律「じゃあ今度はマンソンでもコピーするか」

澪「私はイヤだからな。もっと…か、可愛い曲がしたいのに」

唯「マンソンも裏声可愛いよ」

澪「見た目がもう無理なんだよ…」

7: 2010/03/17(水) 23:14:36.97
梓「とりあえず、ムギ先輩抜きで今日は練s」

律「カラオケでも行くか!」

唯「お~!」

澪梓「………」

律「あれ、お二方はノリ気でない?」

澪「そりゃそうだろ」

梓「もっとマジメにしてください」

律「……梓」

梓「はい?」

律「カラオケに……行こう」キリッ

梓「えっ――」ドキッ

8: 2010/03/17(水) 23:17:17.26
梓「そういうマジメじゃありません」

律「澪、カラオケに……行こう」キリッ

澪「う、うん…いいよ///」

梓「おい」

律「唯、カラオケに……行こう」キリッ

唯「プッ」

律「あ、笑いやがったな」

唯「だって真面目な顔が似合わないんだもーん」ケラケラ

澪(そんなことないよ…なあ?)

梓(ふらないでください)

9: 2010/03/17(水) 23:20:18.04
結局練習することになりました

じゃらる~ん…

唯「……なんかバラバラだったね」

梓「リズム隊の二人が特に」

澪「ご、ごめん…」

律「みーおー、困ったときのアイコンタクトー!」

唯『もう夫婦だよねー』

澪(だ、ダメだ…意識しちゃう///)

唯「澪ちゃんがなんか悶えてる」

梓「ていうか音聴いて合わせましょうよ」

10: 2010/03/17(水) 23:22:19.18
帰り道

律「なんで今日はアイコンタクトなかったんだよ」

澪「ご、ごめん…」

律「さっきからそれしか言ってないし」

澪「ごめん……」

律「……澪」

澪「なに?」

律「私の目を見ろ」

澪「え…な、なんでそんな」

律「いいから、ほら」

12: 2010/03/17(水) 23:25:55.26
律「………」

澪「………」

澪(こういう状況だと、このまま目閉じて……)

澪(キッ、キッスとか……///)

澪(漫画の世界なら、するんだろうな……)

律「……うん、これでよし」

澪(まあ、しないよなあ…)

澪「なんなんだよ、一体…」

律「んー?今日の部活の分、澪のこと見れたなーって」

澪「……そ、そっか…そっかそっか///」

13: 2010/03/17(水) 23:28:49.00
翌日、学校

唯「りっちゃん、澪ちゃん、おはよー!」

澪「おはよ」

律「なんだあ、唯。今日は上機嫌だな」

唯「うん!今日ね、和ちゃんと一緒に学校来たんだあ。なんか生徒会の用事あるって言ってもうどっか行っちゃったけど」

律「なるほどなあ、相変わらずだなあ唯は」

澪「用事…ということはHR始まるまで和と喋れないのか…」

唯「そうだね~。まあそれ以前に私が許さないんだけどね~」

澪(あれ、なんか怖いこと言われた…)

15: 2010/03/17(水) 23:31:10.84
先生「出席とるぞー」

先生「……琴吹ー…は休みの連絡があったな」

律「せんせ、ムギは風邪?」

先生「や、なんか…出番がないから休む…とかなんとか」

唯「確かに日直とかでもないね」

律「授業でも番号的に当てられないだろうしなあ」

唯「早くキーボードが活躍する曲の練習もしないとね」

律「そうだなあ。今日あたり適当に決めるかあ」

16: 2010/03/17(水) 23:34:48.26
休み時間とかそのへん

ひょい

唯「眼鏡ゲットだよ!」

和「神に返しなさい」

唯「やーだよ。ねね、それよりも見て。おでこにニキビできちゃった」

和「見えないって。眼鏡返して」

唯「やだっ。ほら、ここ」ズイ

和「近寄られても見えないってば」

唯「こーこ!」ズイズイ

和「あー…?」

唯「ここぉ!」ズズイ

和「あぁー…お大事に」

唯「……ふふーん。はい。じゃあ帰るねー、ばいばーい」

和「……なんだったの、いったい」

17: 2010/03/17(水) 23:38:35.65
また別の休み時間とかそのへん

唯「和ちゃんも軽音部に入ろうよお」

和「生徒会があるから無理よ」

唯「ギターやろギター!」

和「あっ、聞いてないな」

唯「私でもできるんだから和ちゃんもできるって!」

和「くらーいふぉーざむーんこころーとざしーてー」

唯「それにほら」ピトッ

唯「私よりこんなに手おっきいんだし、ね?」

和「手は…そうね」

唯「やーろーおーよー」

和「あー…趣味。趣味の候補にいれとくから」

18: 2010/03/17(水) 23:42:00.26
放課後

律「あれ、和も音楽室来るの?」

和「いいや、手前の階段まで見送り」

律「なんでそんな…」

和「……嬉しいんのよ。去年の四月までぐうたらの怠け者だった唯が、自分から進んで部活に臨んでるのを見て」

和「だから、そんな感慨に浸りながら唯の背中を見送りたいの」

澪「なんか母親みたいだな」

律「親バカだねえ」

唯「えへへ~それほどでも~」

律「まあ相変わらずぐうたらの怠け者が基本スタイルだけどな~?」

唯「えー最近マシじゃん」

19: 2010/03/17(水) 23:44:41.53
唯「じゃーねー、和ちゃん。また明日~」

律「ぐっば~い」

澪「またなー」

和「うん、ばいばい」

和「………」

和「……唯はタイツ越しだけど」

和「ピンク(唯)、白(律)、水色(澪)、か……」

和「さて、今日も生徒会の仕事を頑張ろうかなあっと」

20: 2010/03/17(水) 23:47:51.86
音楽室へ続く階段

和「………」

梓「………」

梓「和先輩、何してるんですか。こんなところで」

和「交通整備も生徒会の立派な仕事なの」

梓「そうなんですか。では、また」

和「うん。部活頑張って」

梓「………」スタスタ

梓「………」ササッ

和「ちっ、隠された…」

梓「聞こえてますよ」

21: 2010/03/17(水) 23:51:39.59
梓「そんなことしてると唯先輩が悲しみますよ」

和「大丈夫よ。これは自然なことだから」

梓「どういうことですか」

和「雨があがったらいい天気になるでしょ」

梓「はあ…」

和「これはつまりそういうことよ」

梓「いやさっぱり分かりません」

和「………」

梓「…ど、どうしたんですか?」

和「これ以上いい説明が思いつかない…」

梓「そう…ですか……」

22: 2010/03/17(水) 23:57:20.28
梓「こんにちはー」

律「おーっす」

唯「わーお!あずにゃーん!」ギュッ

梓「ちょ、唯先輩…」

唯「…誰が和ちゃんと話していいって言ったの?」ボソッ

梓「――!?」ビクッ

唯「さて、みんな揃ったし、練習しよっか!」

律「お、やる気満々だなあ」

澪「やっぱりティータイムがないとスムーズに事が運ぶな」

律「あれ、なんで今日お茶してないんだっけ」

唯「さあ?」

梓(なんだ今の唯先輩……)ガクブル

23: 2010/03/17(水) 23:59:59.86
練習中

じゃらる~ん

澪(キーボードがなぜかいないけど…今日はみんないい感じだな)

澪(………)チラッ

律(………)チラッ

澪「……ふふ」

律「にしし」

梓(いいなあ、ああいうの。バンドっぽくて)

梓(………)チラッ

唯「あーいあむゆぁとぅーにきーっへぁ~♪」

梓(ダメだ、やっぱり常に笑ってるし明後日の方向を向いてる…)

梓(でもなんでキーボード鳴ってないんだろ…ってそうか居ないのかうちのバンドに)

24: 2010/03/18(木) 00:00:58.24
ダメだ眠い落としてくれおやすみ

57: 2010/03/18(木) 18:27:14.76
休憩

律「お、なんか今日唯のタイツいつもと違うな」

唯「あ、気付いた?ちょっと薄めなんだよ」

律「ほっほーう。これはこれは……」ワキワキ

唯「りっちゃんのスケベ」

律「あ、いいな今の。唯っぽくなくて。ギャップ萌えってやつ?」

唯「はっはっは。跪くがよい、りっちゃん」

律「あー今のはむかつく」

唯「えーなんでー?」

いちゃいちゃ

澪(……律のやつ、さっきから唯とばっかり話してる…)

澪(そりゃ確かに唯は可愛いけど…もうちょっとこう平等に…)

澪(ああ、ダメだ。これじゃただの嫉妬じゃないか……)

澪(あ~もうヤだよ~なんで唯にはボディタッチとか平気でするんだよお私には何もしないくせにっていうか唯も触り返すなよお和がいるんじゃないのかよお)

梓(うわぁ…この人すっごいモソモソ動いてるよ…)

59: 2010/03/18(木) 18:31:44.84
土曜日=半ドン

唯「和ちゃ~ん、今日デートしよー?」

和「デート?」

唯「うん」

和「誰と」

唯「和ちゃんと」

和「誰が」

唯「私が」

和「ふたりは」

唯「プリキュア!」

和「女同士でしょ」

60: 2010/03/18(木) 18:35:37.49
唯「そりゃそーだけど~せっかくお昼で授業終わりで部活もないのに~」

和「生徒会もないしね」

唯「でしょお?最近都合つかないこと多いし、やれるときにやっとかないと」

和「ん~…まあいいか。デートって言い方は疑問だけど」

唯「わーい!じゃあ制服デートね!」

和「だからデートじゃないって」

サーティワンアイス

唯「なににしよっかな~」

和「お昼食べないの?」

唯「アイスじゃないの?」

和「……おにぎりアイスとかないかしら」

唯「あーいいねそれ。どっかに頼んでみようよ」

61: 2010/03/18(木) 18:36:25.03
唯「あ、このワンピース可愛い~」

和「なんかすっごいヨレヨレだけど」

唯「きっと前の人が試着に手こずったんだよ。私も試着してヨレヨレにしよ~」

試着室

唯「よいしょっと」ヌギヌギ

カーテンをシャーっとね!

和「絶景ね」

唯「ちょっと!」

和「まだブラウスでよかった。下着だったらどうしようかと思ったわ」

唯「なんで開けるの!」

和「布一枚の向こうで人が脱いでいると思うとつい」

唯「私以外の人にもやったことあるクチだよね…」

和「スカートはいつ脱ぐの?」

唯「カーテンしめてくれたら脱ぐよ」

62: 2010/03/18(木) 18:36:44.94
和「じゃあ閉めるわ」

サーッとね!

唯「さて、と」ヌギヌギ

シャー

和「脱いだ?」

唯「うん。もうワンピ着ちゃったけど」

和「ちっ」

サーッ

唯「なんで舌打ちされたの今」

63: 2010/03/18(木) 18:40:43.87
服屋で唯和してる頃

律「ね~え、澪ぉ~」

澪「(気持ち悪っ!)な、なんだ、律」

律「私たちって…周りからどんな風に見えてるのかな?」

澪「………」

律「なんか答えろよ」

澪「え」

律「え?」

澪「援助交際…」

律「……澪は突然のフリに弱いよな」

澪「ごめん…何も思いつかなかったんだ…」

以降ずっと律澪

64: 2010/03/18(木) 18:41:13.67
律「抹茶おいしい?」

澪「うん」

律「一口」

澪「はい」

律「あ、おいしい。澪もバニラいる?」

澪「うん……うん、バニラだな」

律「……もう一口」

澪「はい」

律「……」シャグ

律「!澪、澪!抹茶バニラうまい!」

澪「あーん」

律「はい」

澪「……おいしい」

律「なー?」

65: 2010/03/18(木) 18:41:31.79
律「帰る」

澪「えっ」

律「帰ろうぜ、澪」

澪「な、なんだよ急に…私なんかした?」

律「いや、なんか足疲れてきちゃった」

澪「なんだ、びっくりさせないでよ…」

律「ね~え、澪ぉ。私ぃ、澪のお家に行きたいなぁ」

澪「きもっ」

律「おい」

澪「あ、ごめん本音が…」

律「おい」

澪「……ごめん」

66: 2010/03/18(木) 18:41:59.10
秋山邸

律「おっじゃましまーす」

澪「飲み物とか用意してくるから、先上がっといて」

律「おっけー」

澪はしかしすぐに台所に行かず、靴の向きを整える律の後ろ姿を見ていた。

澪(見えた……ライムグリーンっぽいな)

パンツを見たかったのだった。

律「ん、どしたー?」

澪「いや、律のくせに律儀だなって」

律「なにをー!伊達に律を名乗ってないぞ!」

澪「上手くない上手くない」

67: 2010/03/18(木) 18:42:22.30
律「ぷよぷよやろうぜ」

澪「いいよ」

律「……澪、あぐら!あぐらかいて」

澪「ん」

律「そしてその上に私が座る!」ドンッ

澪「おもたっ」

律「あ?」

澪「…せ、成長したなあ、律」

律「あ?」

澪「……ごめん」

律「あ?」

68: 2010/03/18(木) 18:42:46.66
澪「こんな体勢じゃ前見れないだろ」

律「もうちょい浅く座ると」

澪「あ、見える見える」

澪「あれ、律ってそんなに小さかったっけ」

律「澪がデカいの。身長も胸も」

澪「胸言うな」

律「ほれほれ」アタマデ゙グリグリ

澪「やめろ潰れる」

律「まったく、いつからそんなにデカくなったんだよ」

澪「中二からだ」

律「あ、そうかそうだったな」

澪「うん」

69: 2010/03/18(木) 18:43:07.29
澪「律はいつのまにそんな小さくなったんだ?」

律「大昔からで~す」

澪「そーだったそーだった」

律「……相変わらず手大きいな」

澪「……言うなよ」

律「ほらほら、私と関節ひとつ分ぐらい違うってほら」

澪「あー見ない。見ないぞー」

律「プレステのコントローラーよりデカイって」

澪「嘘、それはないだろ」

律「あ、今見た」

澪「み、見てなーい見えてなーい」

律「みーたーだーろー?」

70: 2010/03/18(木) 18:43:35.35
澪「もう七時か…」

律「なに帰れって?」

澪「うん…まあ暗くなるとアレだし、そろそろ潮時だろ」

律「……明日」

澪「うん?」

律「明日また来てもいい?」

澪「ッ!!」

澪はドキッとした。自分の前にちょこんと座っている律がその刹那、急に可愛く見えたのだ。

だが少し考える。律が、あのガサツで大雑把なデコ丸出しの律が、可愛い? ハッ!

ああきっと夜になったからだ。こういう時間帯は何か不思議な粒子が充満するころで、それがきっと私の美的感覚だとか何だとかを狂わせてしまったに相違ない。

仮に律が可愛く見えたとしても何らかの外的要因…例えば光の当たり方や角度…角度!

ああそうかこれはもう角度の仕業だったのだな。

こんな角度から見れば誰だってそれなりに見えてしまうものなのだろうから、そりゃあ律ごときが可愛く見えてしまっても仕方がない。

律「おーい、澪ー?みーおーちゃーん?……失神でもしたかー?」

71: 2010/03/18(木) 18:44:04.03
AM 12:00

澪「結局、明日も遊ぶ約束をしてしまった」

澪「まあ、いいか。なんか宿題すぐ終わったし」

ちゃーららららららーららららららー

澪「この着メロだから律からだな…」

律『明日は朝から押しかけちゃうぞっ(・ω<)』

澪「この顔文字むかつくなあ…ふふっ」

澪「えーと……」

澪「お手柔らかに(・ω<)…と、送信」

澪「………」

澪「お腹空いたなあ…でも食べると太るんだろうなあ……」

73: 2010/03/18(木) 18:48:27.16
翌日

ピンポンパンピンポンポン ンポペペパポー

律「みーおー!」

澪「はーいはい」ガチャ

律「おはよっ!澪ちゃん!」

ああここでまた澪は自分を疑うことになる。

律は髪を下ろして、ワンピースにレギンスといった至って普通な女の子な恰好を、女の子の恰好をしていたのだ!

女の子の恰好!世の中にこれほど律に相応しくないものはなかろう!

嗚呼そのブーツはなんだ。そんな可愛いの履いてちゃまるで律が女の子みたいではないか。

茫々に伸ばしているばかりだと思っていた前髪もなかなか可愛らしくセットされているではないか。

そしてここで再び澪は後悔をするのだ。可愛らしい? なんとあの律に向かってこれはむしろ侮辱ではなかろうか悶々。

澪「おおおおおおお、おはよう」

律「な~に~、その挨拶ぅ。キョドりすぎだぞっ(・ω<)」

澪「あ、ああごめん」

律「なあ、そろそろつっこんで欲しいんだけど」

74: 2010/03/18(木) 18:48:45.48
澪「どうしたんだよ、今日の恰好とその喋り方」

律「えへっ♪可愛い?」

澪「喋り方だけでいいから変えろ」

律「可愛いって言えよ」

澪「ああダメだ、そっちだと見た目とのギャップが…」

律「ねぇねぇ、可愛いでしょ~?張り切ったんだよぉ~?」

デュクシ!!!

律「いてぇ!?」

澪「ごめん。もう我慢できない」

律「あ~!えOちなことはメッ!なんだよぉ~?」

澪「生き地獄ってやつを教えてやる」

75: 2010/03/18(木) 18:49:08.57
澪「で、どうしたんだよ」

律「いや、昨日買ったから試しに着てみようかなあって」

澪「服屋でそんなもん買ってたのか…」

律「可愛いだろ?」

澪「ちょっと手でこうやって顔隠して」

律「こう?」

澪「(風俗の写真みたいになった)……うん、可愛くなった」

律「次は私が殴る番か?」

澪「喉渇いたな。コーラでも、飲まないか?」キリッ

律「う~ん…律はぁ、三ツ矢サイダーのほうがいいなぁ~」

澪「ごめん、コーラとバヤリースオレンジしかないんだ」

律「あ、そう。じゃなんでもいいや」

76: 2010/03/18(木) 18:50:04.53
澪「うわっ」

律「どした?」

澪「律からなんかいい匂いがする」

律「ふふーん、香水もふってきたんだよん」

澪「ああ、いいなあこの匂い。どこのメーカーのなんてやつ?」

律「知らない。なんかいい匂いだったから買った」

澪「そこんとこは律らしいな……ああ、いいなあすっごくいいじゃないかこれ」モフモフ

律「やぁん澪ちゃん変態みたぁ~い」

澪「なあ、律」キリッ

律「んなっ、なんだよ…」

澪「後でその香水の写メちょうだい。同じの欲しい」

律「高いぜー?」

澪「じゃあ律ごと貰うよ」

律「うん?うん……んん??」

77: 2010/03/18(木) 18:50:27.99
律「ゲームしようぜー」

澪「なにする?」

律「あぐら!」

澪「は?」

律「あぐらかいてあぐら!」

澪「お、おう」

律「ふんっ!」ドサッ

澪「お…っもくない!」

律「それでいい」

78: 2010/03/18(木) 18:50:51.32
律「あっ、あっ、やばい氏ぬ氏ぬ!」

澪「………」

律「あー!あー!…ぅおーっ、セーフ…」

澪「………」

律「あ!ああぁ!あー氏んだー……も~起きるの早い~」

澪「律」

律「なに?」

澪「うるさい」

律「嘘、可愛かっただろ?」

澪「ぜんっぜん」

律「きゃぴきゃぴした感じでさぁ」

澪「うるさいだけだったってば」

79: 2010/03/18(木) 18:51:24.43
律「なあ澪」

澪「なに?」

律「今日の私って、正直…どうなんだ」

澪「どうって…」

律「服はさ、可愛いって言ってくれたけど…その……」

澪「ああ、そういうことか」

澪「うん。可愛いよ、律」

白状するとこの時点で澪はあまり心にもないことを言ったつもりだった。

そう、服というか恰好は女の子女の子していて可愛いのだ。だがそこに律を加えるとどうだろう。

と、まあまあそのように心のうちで弁解をしていたものの

律「ホントぉ?」

という弱々しげな律の声と表情が相まって、ついに澪は律のことを可愛いと思ってしまったのだった。

ああなぜかハッキリそう一度感じてしまうと、いちいちなんとかして言い訳をしようなどという気分もすっかり失せてしまうものだ。

澪「か、可愛い…よ、律…///」ボソッ

律「ぅ…あ、ありがと…///」

80: 2010/03/18(木) 18:51:38.76
律「ま、頑張った甲斐があったってな」ケロッ

澪「でも喋り方さえどうにかすればみんな律とは思わないよ」

律「それはそれで寂しいんだぞ♪てへっ」

澪「あーかゆいかゆいかゆい」

律「不思議ちゃんでもいいじゃないか」

澪「律の言う不思議ちゃんはただのぶりっ子だよ」

律「あ~!ぶりっ子って言った~!!」プンプン

澪「頃す」

律「お、落ち着けよ…」

81: 2010/03/18(木) 18:51:59.49
律「お腹すいたー」

澪「どっか食いに行く?」

律「近いところがいい」

澪「じゃあマックだな」

律「おー」

マック

紬「いらっしゃいませ、ご注文おうかがいします」

律「ね~え、どれにするぅ?」

澪「……そうだな、律は何がいい?」

律「ん~とね、律はぁ…澪ちゃんと同じのがいい!」

澪「イラッ」

紬「キタッ」

82: 2010/03/18(木) 18:52:27.73
律「澪ちゃん、そのハンバーガー美味し~い?」

澪「うん…ていうか同じの食べてるだろ」

律「ううん、なんかね違うの。律の食べてるのとぉ、澪ちゃんの食べてるのはぁ違ぁうのっ」

澪「………」

律「澪ちゃん?」

澪「……じゃあ食べてみる?」

律「えっ…いいの?」

澪「いいよいいから早く食えよ」

律「で、でも!それじゃ、か…間接キスだよぉ…///」

澪「あージャンクうめえ」

律「あ~!食べちゃった~!!」

澪「早く自分の分を食べろよ」

83: 2010/03/18(木) 18:52:42.71
ゲーセン UFOキャッチャーしようず

律「あ、澪ちゃん!見て見て!これ可愛い~!」

澪「そうだな、可愛い熊のぬいぐるみだな」

律「ねー可愛いねー?」

澪「うん。可愛いな」

律「やれよ」

澪「はあ?」

律「これ欲しいなぁ~。ねえねえ澪ちゃん、律ね~、このクマさん欲しいのぉ」

澪「へえそうなのか欲しいのか」

律「だから早くやれよ」

84: 2010/03/18(木) 18:53:06.26
プリクラ

『お金を入れてね!!!!』

律「割り勘な」

澪「うん」

『撮影タイプを選んでね!!!!!!』

澪「どれがいいんだっけ」

律「これ系がいちばん可愛く映る」

『背景を選んでね!!!!!!!!!!!』

澪「あ、これ可愛い」

律「じゃあこれで」

『撮影を始めるよ!!!!!!!!!!!!!!!』

86: 2010/03/18(木) 18:53:24.97
一枚目

律「いえーい」

澪「えーい」

二枚目

律「いぇい♪」

澪(顔近い…)

三枚目

律「もっと前行こうぜ」

澪「お、おう…(そして顔が近くなる)」

四枚目

律「ねえ…ちゅーしよっか///」

澪「ばーか」

87: 2010/03/18(木) 18:54:02.58
落書き中

澪「なんか全部顔近いな…」

澪「三枚目なんてほとんど顔しか映ってないし…」

律「うるさいなあ、いーじゃんか別にー」

澪「悪いとは言わないけどさあ。びーっと」

律「あ、線引くな線」

澪「こっから出たらぶつからな」

律「あ、懐かしー。それ描こ」

律「……なんかガメラみたいんなった」

澪「ここまで律っと。 分 断 !」

律「線引くなって!消し消し!」

88: 2010/03/18(木) 18:54:20.86
律「足いたぁい…」

澪「慣れないもん履くから」

律「おんぶして」

澪「どっか喫茶店でも寄って休もう」

律「だっこして」

澪「そういえば新しいお店ができたらしいからそこ行ってみよっか」

律「お姫様だっこして」

澪「和が言ってたけど、けっこう美味しいらしいよ、そこのコーヒー」

律「肩車でいいからしてよぉ!」

澪「ケーキも種類あってなかなか良かったって」

律「いい加減にして」

澪「こっちのセリフだ」

89: 2010/03/18(木) 18:54:38.64
紬「いらっしゃいませ。二名様でよろしいですか」

澪「はい」

紬「店内は全席禁煙となっておりますが」

澪「大丈夫です」

紬「ありがとうございます。それではご案内します」

澪「………」

律「……なあ」

澪「言うな、何も」

律「………」

律「お化粧直してくるねっ(・ω<)」

澪「うん…」

90: 2010/03/18(木) 18:54:57.25
帰宅、澪の部屋

律「たっだいま~あ゛ぁ~疲れた~」

澪「私もなんかすっごく疲れた…」

律「昼寝しよーぜ」

澪「いいな、それ。どっちかが起きるまで寝てよう」

律「寝ちゃお寝ちゃおー!」

澪「ふんっ!」デュクシ

律「ってー!!なにすんだー!」

澪「ベッド使っていいよ。おやすみ。ぐぅ」

律「……ヤり逃げかよ、こいつ」

律「………私も寝よ」

91: 2010/03/18(木) 18:55:20.32
数時間後

澪「んん………もうこんな時間か…」

澪「考えてみれば二人で昼寝する意味が分からん…」

澪「………」チラッ

澪(今日の律、可愛かったな…)

澪「写真撮っとこう。どうせ起こさなきゃいけないんだし、起きてもいいよな」

澪「デジカメ…あった。……残りの人生で、今日みたいな恰好を律はあと何回するんだろうか」

澪「あ~もったいないもったいない。ホント喋り方だけどうにかしたら完璧女の子なのにな~」パシャパシャ

澪「ふふ……寝顔は相変わらずなんだけどな…」パシャパシャパシャ

澪「さて、と…撮りたい角度からは粗方撮ったな…」

澪「すっ、少しくらい悪戯しても…バレないよな…?」

そーっと

律「おい」ガシッ

澪「やっと起きたか」ワキワキ

律「まだしようとすんな!」

92: 2010/03/18(木) 18:55:44.22
澪「もう八時だよ」

律「そうなのかあ、結構寝たなあ」

澪「っていうか二人して寝る意味あったのか」

律「……澪ちゃん」

澪「あ゛?」

律「気持ち……良かったよ///」

澪「………」

律「……み、澪…?」

澪「なんかムラムラしてきた。律、もっかいやるぞ」

律「あ、ごめんなさい冗談です許して澪ちゃ…アッー!!」

澪「声出すんじゃない」

律「もぉレOプじゃんただのぉ…」

93: 2010/03/18(木) 18:56:03.56
律「で、澪よ」

澪「なに」

律「写真消せよ」

澪「ヤだ」

律「また同じ恰好してやるから」

澪「老化は刻一刻と進んでいるんだぞ」

律「微妙に失礼だな。いや、ずいぶん失礼じゃないかそれ」

澪「一年の合宿のときの写真を消してくれたら考えてやる」

律「まだ根に持ってたのかよ…」

澪「消すの?消さないの?」

律「じゃあいいよ。その代わりぃ、律の写真で変なことしたら、許さないんだからっ♪」

澪「はぁ…………しないよ……別に何も……」

律「もうちょっと怒りながら言ってくれてもいいじゃないか…」

94: 2010/03/18(木) 18:56:23.84
玄関先

律「じゃあな、澪」

澪「うん、また明日」

律「……澪ちゃあん」

澪「ばいばーい」

律「閉めんなって!最後まで聞けよお!」

澪「ごよんさんにいち…」

律「今日はぁ…ホント楽しかった!ありがとね!」

バタン

律「……虚しいじゃないかおい」

ガチャ

澪「女の子な律も、可愛いかったよ。じゃあな」

バタン

律「………へ、へっ!嬉しくねーし!じゃーな!」

澪「まったく、可愛いやつめ…」

105: 2010/03/18(木) 21:15:57.86
翌日

澪「いってきまーす」

律「もぉ~遅いぞ、澪っ(・ω<)」

澪「朝食吐きかけていいか」

律「ごめんなさい」

澪「普段の恰好ならせめてカッコイイ方面にしろよ」

律「カッコイイ不思議ちゃんてどんなだよ」

澪「う~ん……グッチ祐三みたいな」

律「あー、あいつは確かにカッコイイ不思議ちゃんだなあ」

106: 2010/03/18(木) 21:17:11.71
律「あ、あれ唯じゃね」

澪「っぽいな」

律「ゆーいー!」

唯「あ、りっちゃんに澪ちゃん。おはよー」

澪「おはよう」

律「おっはー☆今日の唯ちゃん、チョー可愛いね♪」

唯「………」

澪「………」

唯「あれ、今日は澪ちゃん一人?」

澪「ああ。律は昨日から行方不明なんだよ」

108: 2010/03/18(木) 21:17:31.91
学校

律(結局あれから一言も口利いてもらえなかった…)

唯「ねー、りっちゃん今朝のあれはなんだったの?」

律「んー?不思議ちゃん目指そうかなって」

唯「なんでまた」

律「えへっ♪日常に刺激が欲しいんだぞっ☆」

唯「りっちゃんりっちゃん」

律「なんだ?」

唯「気持ち悪いです」

律「うん……いや、私もやめたいんだけどなんか癖ついちゃって…」

109: 2010/03/18(木) 21:17:58.54
部活

律「今日は大事な話がある」キリッ

梓「なんですか」

律「私の癖を直すために、みんなに頑張って欲しいんだぞっ☆」

梓「ソーセージアタックしていいですか」

律「まあ慌てるな、梓。言ったとおり、私はさっきの不思議ちゃんごっこの癖を直して欲しいだけなんだよ」キリッ

梓「普通に喋れてるじゃないですか」

律「顔と喉に力入れて、うっかりならないようにしてるだけさ。今の私はまるで、オアシスに咲くライラックなのさ」キラリン

梓「意味が分かりませんしあんまりカッコよくないです」

律「嘘だぁ。澪から絶賛されたぜ?」

梓「あの人の感性を普通と思っちゃいけませんよ」

110: 2010/03/18(木) 21:19:02.58
律「とにかくそういうわけさ。唯と澪に話はつけたから、梓も協力頼むぜ」キリッ

梓「まあウザイから別にいいですけど。具体的には何をすれば」

律「恩に着る。とりあえず現時点では私がふざけられないような状況を作ることがいちばんらしい」

梓「はあ」

唯「おいーっす」

澪「おーっす」

梓「あ、こんにちはー」

澪「何してるんだよ」

梓「えっ」

澪「私たちを待ってないで練習ぐらいしてたらどうなんだよ」

梓「え、あの…」

澪「私と唯は、下手糞のお遊びバンドのまま終わる気はないぞ」

唯「澪ちゃん、そろそろ」

澪「そうだな。おい、練習するぞ。準備しろ」

梓「は、はい…」

111: 2010/03/18(木) 21:19:54.43
じゃらる~ん

澪「……律」

律「なんだよ」

澪「まともに八分も安定して刻めないなら、基礎練からしたらどうだ?」

律「………」

澪「スネアの音もバラバラだしハイハットも粒が揃ってない。足だって裏打ちが満足にできてないじゃないか」

律「……悪い」

澪「唯も」

唯「ほい」

澪「きちんと全体に合わせる練習をしろ。だいたい256分ずれてることが多いぞ」

唯「そんなに細かく……」

澪「最後にキーボード。おまえやる気あるのか?」

澪「……って、そうか。いないから鳴ってないのか」

澪「うちのバンドもキーボードが欲しいな」

112: 2010/03/18(木) 21:21:09.64
梓「あの、澪先輩」

澪「どうした、梓。何か分からない部分でも?」

梓「すっごくつまんないです」

澪「…………ごめん。でも私は律のために…」

律「もういいよ、澪」

澪「律……」

律「そうさ、考えてみれば私のワガママだったんだ。ごめんな、みんな巻き込んじゃって。私は、自分ひとりの力で自分に向き合わないといけないんだよな」

律「ありがとう、澪。もう充分だ。澪が私のために一生懸命になってくれて、嬉しかったよ」

律「ごめんな、みんな。さあ、いつもの私たちに戻ろう。バンドってのは楽しくなくちゃいけないからな。それに……」

律「私自身も、こぉんなギスギスした雰囲気、だいっ嫌いなんだぞっ(・ω<)」

梓「………」

唯「………」

澪「………今日はもう終わりにしよう」

梓「同感です」

114: 2010/03/18(木) 21:21:54.92
梓「自然に直るのを待つのがいちばんですよ」

澪「でもそれまでずっとコレ?」

唯「今日も授業中大爆笑だったよね」

律「ああ、どっかんどっかんもいいところだったぜ」キラリン

唯「田井中、日本最初の日刊新聞て何や」

律「東京日日新聞だと思うなぁ~てへっ♪」

梓「……それ、面白かったんですか」

唯「私とりっちゃん以外は大爆笑だったよ」

澪「答えが間違ってるから笑ったとかじゃなくて?」

116: 2010/03/18(木) 21:23:35.24
梓「あ、そういえば」

律「なに?」

梓「どうしてそんなウザイ癖がついちゃったんですか?」

澪「女装してグッチ祐三目指したらこうなっちゃったんだよな」

律「語弊はあるがまあそうだな」

律「ちなみにこれが女装した私だ」ピラッ

唯「わー!りっちゃん可愛いー!」

梓「この怪獣は何ですか」

律「隣の席のますだくん」

唯「えーこれホントにりっちゃん?嘘だぁこんな可愛いわけないよ」

澪「だよなあ。今見てもおかしいもんなあ」

梓「あんまり似てないですね、この山田くん」

律「おぉい、あんま好き勝手言うんじゃないぞっ☆」

117: 2010/03/18(木) 21:24:45.94
律「澪なんか昨日欲情したくせに」

唯「え~、澪ちゃん……」

澪「え!? あ! いや、ちょっとそれは…」

律「なんかムラムラしてきた。とか何とか言って押し倒してきたんだぜー?」

唯「うわぁマジもんの変態じゃん」

澪「しっ、してない!してないだろ、そんなこと!!」

律「声出すんじゃない。とか言って危うくレOプされかけたんだから」

梓「今度から距離置いてもいいですか」

澪「言ってないから!それに合意の上だから!」

唯「強姦魔はみんなそう言う、って憂が言ってたよ」

梓「ちょっと先帰ります。強姦魔と同じ部活になんていられません」

澪「だからしてないってばぁ~。それに律だけだろぉ。魔ってほどじゃないでしょぉ~…」

律「などと供述しており動機は未だ不明」

118: 2010/03/18(木) 21:25:52.87
唯「ねえこのりっちゃんとデートしたい」

律「今ならデコ出し無料なんだよぉ?」

唯「お断りします」

律「あれ、正直疲れるんだよな。前髪うざいし」キリッ

梓「美容室行ったらいいじゃないですか」

律「女の子はぁ、たっくさんお金使うから金欠なんだぞっ」キラリン

澪「そうか……じゃあ髪型整えたらもっと可愛くなるのか…」

律「おごってくれるのぉ?」

澪「もっかい」

律「おごって欲しいんだぞっ☆」

澪「ラストチャンス」

律「澪、金を……借りたいんだけど」キリッ

澪「うん、いいよ…///」

梓「照れるとこじゃないですよ」

119: 2010/03/18(木) 21:26:52.17
帰り道

律「澪、金返すよ」

澪「え、なんで?」

律「別に切りたくねーし」

澪「可愛いほうがいいじゃないか」

律「ほとぼりが冷めたら切るよ」

澪「……恥ずかしいんだろ」

律「む。…まあ、少しな。わいわい言われるの、慣れてないし」

澪「そっか。……でも、たまにはしてくれよ、あの恰好。可愛かったんだから」

律「…しょうがないな、澪にそんな風に言われたら」キリッ

澪「あ……(今のセリフ、ちょっと良かったかも///)」

律「どしたー?」

澪「な、なんでもないよ、なんでも」

おわれかす

122: 2010/03/18(木) 21:29:55.37

123: 2010/03/18(木) 21:31:29.62
終わったんだ・・・乙

引用元: 紬「律澪! 律澪が欲しい! 律澪!」