1: 22/01/31(月)22:45:58

海美(……んん?)

海美(……ここ、どこ?)

??『どうかな?』

??『それなら私の方が』

??『いや、アタシの方が』

海美(……もしかして、あれって)

2: 22/01/31(月)22:46:41

海美(筋肉?)

腹筋『ほら、見てよ。この引き締まったお腹を』

背筋『それなら私の背中の方が良いでしょ』

胸筋『何言ってるの? 胸を支えるアタシこそナンバーワンだよ』

3: 22/01/31(月)22:47:25

腹筋『どれどれ……ぷにぷにじゃない?』

背筋『やわらかいね』

胸筋『そこじゃない! そのB82を支えてるところがアタシだって言ってるよね!』

海美(……あれ?)

4: 22/01/31(月)22:48:15

背筋『腹筋も割れてないよね』

腹筋『それは仕方ないの! プロデューサーに割るほど鍛えちゃダメだって言われたし』

胸筋『そういう背筋だって盛り上がってないし』

海美(もしかして、これ……)

5: 22/01/31(月)22:48:46

海美(みんな、私の筋肉?)

前腕筋『どないしたん?』

上腕筋『また言い争い?』

大腿筋『懲りませんな~』

海美(増えたっ!)

6: 22/01/31(月)22:49:30

腹筋『こうなったら、主が寝てる間に勝手に鍛えて、6つに割ってやる!』

背筋『えっ! そんなことしたら、プロデューサーさんに怒られちゃうよ!』

胸筋『アタシも、もう我慢できないっ! うおおおお』

前腕筋『ちょっ、早まったらアカンて』

7: 22/01/31(月)22:49:59

大胸筋『ふふふっ、どう?』

上腕筋『胸筋が、大胸筋に……!?』

大腿筋『なんと~』

海美(あれ? 大胸筋ってそういうことだっけ?)

8: 22/01/31(月)22:50:42

腹筋『私も続くよ!』

上腕筋『こうなったら皆で』

前腕筋『ムキムキになるしかしゃーないな』

背筋『……そうだね。あとでプロデューサーさんに怒られても仕方ないよね』

海美(ええっ!?)

9: 22/01/31(月)22:51:14

大腿筋『それでは、いきますよ~』

大胸筋『よし、アタシも更にボリュームを』

??「ちょっと待った!」

海美(え?)

10: 22/01/31(月)22:51:40

脳『ダメだよ! 勝手なことしちゃ!』

腹筋『の、脳!』

海美(の、脳?)

11: 22/01/31(月)22:52:19

背筋『でも、私たちも大きくなりたいよ』

脳『主はアイドルだよ! ボディビルダーじゃないんだよ!』

前腕筋『……ムキムキアイドルって新境地もあるんちゃう?』

脳『ないよ! お客さん引いちゃうって、プロデューサーが教えてくれたよね!』

上腕筋『……たしかに』

12: 22/01/31(月)22:53:12

脳『いい? わたしたちは、しなやかで、美しく、たくましく、そしてケガしない……』

脳『とーっても、上質な筋肉を目指すの。わかった?』

胸筋『……そうだね。反省するよ』

大腿筋『おお、戻りましたな~』

脳『よし、それじゃ、そろそろ主が起きるから、それぞれの持ち場について!』

全員『はい!』

……

13: 22/01/31(月)22:54:13

海美「プロデューサー、今朝、変な夢見た!」

P「へえ、どんな夢だったんだ?」

海美「あのね、わたしの筋肉が意志を持ってたの!」

P「ははは、またすごいファンタジーだな」

14: 22/01/31(月)22:55:12

海美「筋肉同士が競い合って、勝手にムキムキになろうとするんだ。でも、最後は脳が止めてくれたんだよ!」

P「そうか」

海美「もう、あの姿は、まさに、筋肉たちをまとめるリーダー!って感じ」

P「……海美」

海美「なに?」

15: 22/01/31(月)22:55:40

P「脳に筋肉はないぞ」

海美「え?」

おわり

16: 22/01/31(月)22:56:03
脳筋って言葉を最初に聞いた時、脳に筋肉があるか調べてしまった作者です。

完結報告してきます。

17: 22/02/01(火)01:27:07

まぁプリンセス属性だからちかたないね

引用元: 高坂海美「筋肉の声を聴いて」