1: ◆xW69XHZIXl2A 2014/12/14(日) 21:56:18.65
寿来「何を言っているかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった…。頭がどうにかなりそうだった…。催眠術とか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」

彩弓「なるほど言いたいことはわかりました」

寿来「わかって貰えてなによりです」

鳩子「え?え?え?」

千冬「くー」Zzzz

彩弓「では、いきますよ」

寿来「はい、お願いします」



彩弓「<<始原>> 哲理を鎖す円環(ルートオブオリジン ウロボロスサークル)」

2: 2014/12/14(日) 21:56:59.20
 
シュン

灯代「はっ!?」

寿来「おおっ!」

鳩子「灯代ちゃん発見ー」


灯代「え、えーと、皆集まってどうかしたの?」

寿来「灯代…例の物を返してくれ」



パッ



鳩子「灯代ちゃん!?」

寿来「しまった!<<永遠>>(クローズドクロック)で逃げられた!」

彩弓「無駄な事を」



彩弓「<<始原>> 哲理を鎖す円環(ルートオブオリジン ウロボロスサークル)」


シュン

灯代「くっ!?」

寿来「諦めろ灯代。さあ返せ!」

3: 2014/12/14(日) 21:58:50.49
灯代「し、知らない!私がなんで安藤の私物を盗らないといけないのよ!!」

鳩子「そうだよ!灯代ちゃんがそんな事するはずないよ!」

灯代「鳩子…」

鳩子「灯代ちゃん…」


ギュウウ


灯代「信じてくれてありがとう!鳩子!」

鳩子「だって、私達親友だから」

彩弓「ふっ。女同士の友情もいいものですね」

寿来(…超展開でついていけない…)



彩弓「ちなみに何を盗られたんですか?」

寿来「パンツです。俺のパンツ」


ピシッ


寿来(うおっ、友情にヒビが入る音が…)

彩弓「なっななななんて物を、うらやま…いえけしからん事です!」

鳩子「わっわわわわわわ私は信じるよ。灯代ちゃんはジューくんのおパンツを盗ったりしないよね?」

灯代「しっしししししししてないわよ!」

寿来「いや、お前動揺しすぎだろ!」

4: 2014/12/14(日) 22:00:14.38
■昨夜-----------------------------------------------------

ガララッ

寿来「ふーっ。この時期の風呂は気持ちいいなぁー」

??「安藤のパンツ!パンツ!安藤の生パン!略してアンパン!くんか!くんか!くんか!くんか!スーハースーハー」ゴロゴロ

寿来「お、俺のパンツを被って、ゴロゴロしているだと!?

??「!?」

寿来「な、何者だ!?」

シュッ!ババッ!

寿来(なに!?腕を組んで立ち上がったぞ!?畜生!カッコいいポーズのつもりだな!)


??「パンツの尊さを知らぬ愚かな者たちよ…パンツは愛する者達を助ける為にのみ許される」

??「そのパンツの為に、我が身を捨てる勇気を持つ者…」

??「人、それを勇者という!」

寿来「何!?俺の家の脱衣所で勝手な真似をすると言うのか!?誰だ!?」

??「貴様に名乗る名前はないっ!!」キリッ

寿来「なっ!」

寿来(か、かっけー!!!!)


??「パンツある所、光あり…パンツある所、正義あり」

??「天空よりの使者、『宵闇に嗤う二律背反の魔女(エンドレスパラドックス)』参上!!」

寿来「って、名乗るんかいっ!!」

灯代「しまった!?」

5: 2014/12/14(日) 22:01:05.14
■現在-----------------------------------------------------

寿来「って、事がありまして…」

彩弓「へぇ…」

鳩子「…」

灯代「あーもうーごめんなさい!私が悪かったから頃してーーーーー!」

寿来「いや、それよりパンツ返せよ」

彩弓「安藤くんご退場お願いします」

寿来「え!?」

彩弓「内容が内容ですので、ここは部長の私が直接話をしますので」

寿来「わ、わかりました」

彩弓「では、明日また部室で会いましょう」

寿来「はい」

7: 2014/12/14(日) 22:01:55.92
 
………


彩弓「さて、灯代さん」

灯代「うぅ…すいません」

彩弓「私の言いたいことはわかりますね?」

灯代「…はい」

彩弓「では、安藤くんのパンツは私が貰いましょう」

灯代「すいませんでした……………って、えぇ!?」


彩弓「勘違いしないでください。実を言うと私一人暮らしでして、男物の下着を干していれば色々安心なんですよ」

鳩子「なるほど」

灯代「いやいやいやいや、彩弓さんってモロ実家暮らしですよね!?しかも立派なおうち!」

彩弓「ちっ。知ってましたか」

8: 2014/12/14(日) 22:02:46.63
鳩子「ふふふふふふふ」

彩弓「!?」

灯代「鳩子、どうしたの?急に変な笑いしちゃって…」

鳩子「おパンツごときで甘いよ。灯代ちゃん!そうプリンのように甘いよ!」

灯代「な、なんですってーーーー!?」

鳩子「私なんか毎日ジューくん家の物干し竿をチェックしてるもんね」

彩弓「なっ!?ということは…まさか!?」

鳩子「うふふふふ。ジューくんがどの順番で下着を履いているか、大体わかります」

彩弓「…なるほど…」

鳩子「ジューくんが毎日何を履いてるか…考えるだけで…えへへ」

9: 2014/12/14(日) 22:03:43.14
灯代「甘いわよ鳩子!そうケーキのように甘いわよ!」

鳩子「え?」

灯代「百聞は一見にしかず!いえ、この場合、百見は一触にしかず!かしら?」

鳩子「え?え?え?え?どういうこと?」

彩弓「百回見るよりも、たった一回ですが、直接パンツの匂いを嗅いだり食べたり履いたりする方が、安藤くんを身近に感じることが出来るという事でしょう」

鳩子「な!?」

灯代「ええ、その通りよ!」

鳩子「あぁぁ…私、なんて事を…うぅ…」ポロポロ

灯代「鳩子、泣かないで。大丈夫。次から頑張ればいいのよ」

鳩子「うん、今回は私の完敗だよ」

灯代「ふふん。次も負けないんだからね」

鳩子「えへへ。私だって」

彩弓(なんですかね?この茶番)

10: 2014/12/14(日) 22:04:32.46
彩弓「」コホン

灯代「彩弓さん?」

彩弓「ち、ちなみに、本当にちょっとした好奇心なんですが、その…安藤くんのパンツは…すごいんですか?」

灯代「ええ。実を言うと…」

彩弓「…」ゴクリ

鳩子「…」ゴクリ


灯代「安藤のパンツの味は…」


ガララッ


美玲「話は聞かせてもらった!」

彩弓「工藤さん!?」

美玲「そのパンツは私が貰っておこう!」

灯代「工藤さん!?」

美玲「そんな危険物。生徒会長である私が保管しておこうと思う」

鳩子「工藤さん…」

美玲「大丈夫、今夜洗濯をして安藤寿来に返しておくから何も問題はない」

灯代「え!?保管するんじゃなかったんですか!?」

11: 2014/12/14(日) 22:06:01.56
千冬「…パンツ…」

灯代「って、千冬ちゃん起きてたの!?」

彩弓「くっ、これ以上、敵を増やすわけには」

鳩子「じゅ、ジューくんのパンツは私が貰うからね!」

美玲「だから、私がちゃんと洗って返すと言ってるだろう!」


千冬「みんな気持ち悪い」

灯代「なっ」

彩弓「うっ」

鳩子「っ!?」

美玲「き、気持ち悪いだと!?そんな事ない!人間、誰でもパンツが欲しくなるものだ!」


千冬「安藤のパンツは、安藤の物。人の物を、盗ったらダメ。これ常識」

美玲「がっ!?」

千冬「生徒会長なのに、知らなかったの?」

美玲「う、うわあああああああああああああーーーーーーーーー」ダダダダダ

彩弓「工藤さん!?」

灯代(工藤さん…走って逃げちゃった…)

鳩子(顔真っ赤にして、涙目になって…)

12: 2014/12/14(日) 22:07:00.20
彩弓「ふぅ…そうですね。もうやめましょう。この醜い争いを」

灯代「そうですね。たかが布切れ一枚。私もどうかしてました」

鳩子「うん。私も見てるだけで満足だったのに、触りたくなるなんてどうかしてたよ」


彩弓「では、私が安藤くんにパンツを返しておきますね」

灯代「いえいえ、元はといえば私が悪いんですから、私が」

鳩子「ううん。家が近い私が返します」


彩弓「…」

灯代「…」

鳩子「…」

千冬「みんな、争いはやめて。ここは、千冬が返す」

13: 2014/12/14(日) 22:08:49.96
灯代「え?」

千冬「千冬、小学生だから、パンツなんて、これっぽっちも、いらないし、まったく興味ない。いや本当。だから、千冬が返す」

彩弓「そうですね。ここは千冬さんに任せましょう」

灯代「わかりました。はい、千冬ちゃん。これ安藤のパンツ。略してアンパンよ」

鳩子「アンパン…美味しそう」

千冬「わかった。アンドーに返しておく」


彩弓「さて、みなさん。これに懲りたらもう安藤くんの物を盗むのはやめましょうね」

灯代「そうですね。安藤も困りますし」

鳩子「はい。わかりました」

千冬「人の物、盗るのよくない」


彩弓「では、本日の部活動は終了とします」

14: 2014/12/14(日) 22:09:41.70
■次の日-----------------------------------------------------

寿来「…で、俺のパンツは、いつ返してもらえるんだ?」

灯代「え?それは千冬ちゃんが…」

千冬「パンツ?トモヨ何を言ってるの?」

灯代「え?だって、千冬ちゃんが返すって、部活の時間に言って…」


千冬「千冬は、ずっと寝てた。知らない」

灯代「え?え?え?あれれ?」

千冬(安藤のパンツは、もう千冬の物。手に入れさえすれば、こっちの物)

千冬(あとは無理矢理、誤魔化すだけ。みんなチョロすぎ)

灯代「んん?」




寿来「で、結局、俺のパンツどこに行ったんだよーーーーーー!帰って来てくれよーーーー!パンツーーーー!!」








       終わり

15: 2014/12/14(日) 22:11:00.96
これにて終わりになります。
読んでくれてありがとうございました!
また、機会があればよろしくお願いします!

16: 2014/12/14(日) 22:14:38.94
乙~

引用元: 灯代「永遠(クローズドクロック)!!!!」