文香(きっかけはほんの些細なことでした)

文香『あやめさん、何をご覧になっているのですか？』

あやめ『文香殿！これは有名な除霊の様子を集めた動画だそうでございます！』

文香『除霊…ですか？』

あやめ『忍術には妖術のような類もあります！そういった妖術に対抗する術を習得できればと』

文香『なるほど…あっ芳乃さんと小梅さんの動画もあるのですね』

あやめ『流石でございますな！っとこの動画は』ポチッ

文香『……外人の男性が映っていますね』

あやめ『……ずいぶんと日本語が上手い男ですな』

文香『――っ！？』

あやめ『なななななんですかこの動画は！？』

文香『…フム、興味深い動画ですね』

ガチャ

奏『おはよう…ふぁ～』

あやめ『おはようございます！奏殿！』

文香『……あくびとは珍しいですね、奏さん』

奏『あら、ごめんなさい。最近ちょっと寝不足で』

文香『どうかされたのですか？』

奏『いえ…最近部屋で物音がする気がするの』

文香『物音…ですか？』

奏『そう、まるでホラー映画のラップ音みたいな音がしてね』

あやめ『なるほど。そういう音がすると気になって眠れなくなりますよね！』

奏『そうなのよ。まあ多分風で家がきしんでるのだと思うけれど』

文香『いえ、それはきっと霊のしわざですね』

あやめ・奏『！？』

文香『緊急の対策が必要と思われます。今すぐ奏さんの部屋に行きましょう』

奏『えっ？あの今来たばかりなのだけれど』

文香『善は急げです。行きましょう』がしっ

奏『ちょっと文香！？襟がのびちゃう！』ずーるずーる

奏’ｓハウス！

文香『なるほどなーるほど』

奏『……文香、貴女幽霊が視える人だったかしら？』

文香『そこはスピリチュアルなサムシングのフィーリングです』

奏『……』

文香『フム…やはりここには悪霊がいますね。ティンときました』

奏『そう…。じゃあ芳乃ちゃんや小梅ちゃんを呼んで』

文香『それには及びません。私はこう見えても除霊は詳しいんです』

奏『……』じとっ

文香『…どうやら疑っているようですね、奏さん』

奏『ええ。残念だけれどここ最近の文香の所業を考えると疑わざるを得ないわ』

文香『…？』ふみぃ

奏『そんな可愛く小首をかしげてもダメよ』

文香『奏さんの方が可愛いですよ』きりっ

奏『かわっ///ってもうだまされないわ』

文香『仕方がありません。どうすれば信用してもらえますでしょうか？』

奏『そうね…』

奏(今までの文香の傾向から、また何かおっお尻に突っ込んでくるはず//)

奏(ならば)

奏『じゃあその除霊の方法を文香が実践してくれるかしら』

文香『なっ…』

奏(ふふっ、勝ったわ。文香、策に溺れたわね)

文香『……』

奏『あら？出来ないのかしら？そんなんじゃ貴女を「わかりました」！？』

文香『私が実践すれば奏さんもやってくれるのですね？』

奏『ええ。考えてあげるわ(やるとはいっていない)』

文香『わかりました。では――』

文香『まず全裸になります』ぬぎっ

奏『！？！？』

文香『自分の尻を両手でバンバン叩きながら白目をむき』すっぽんぽーん

奏『ふふふふふみか！？！？』

文香『そしてベッドにジャーンプ』fly high !!

奏『やめてっ！』

文香『びっくりするほどユートピア！』ばんばんっ

奏『……(絶句)』

文香『びっくりするほどユートピアァァァ！』ぴょんぴょんっ

文香『……ふう』

文香『これを10秒ほど続けると妙な脱力感に襲われて、霊が逃げていきます』ふくそうちゃくっ

文香『……いかがでしょうか？』

奏『……(白目)』

・　・　・　・

文香「そして現在に至ります」

奏「現在に至りますじゃないでしょ」

文香「やってくれますよね」

奏「やるわけないでしょ！？」

文香「私がちゃんと手本をみせましたよ」

奏「あんな恥ずかしいこと///」

文香「はあ…」

奏「！？」

文香「奏さんには失望しました」

文香「私だけにあんな辱めを受けさせておいて自分だけ逃げるのですか」

奏「貴女ノリノリだったわよね？」

文香「私に全てをささげるわと囁いてくれたのは?だったんですか？」

奏「そんなこと言った覚えは一つもないわ」

文香「奇遇ですね。私もです」

奏「こらっ」

文香「てへっ」

奏「かわいいっ///じゃなくって」

文香「奏さん」ずいっ

奏「文香っ…近いわよ？」

文香「私は貴女に全てを捧げられますよ？」

奏「えっ…」

文香「私はいつも不安なのです。奏さんは魅力的な女性で、誰かに取られてしまうんじゃないかと」

奏「そんなこと…」

文香「それでも不安なのです。だからどうしても奏さんの、私だけが知っている奏さんが欲しいのです」

奏「文香…」

文香「…すいません。忘れてください」

奏「いいわ」

文香「かな…でさん？」

奏「今夜だけよ」

文香「っ！ありがとうございます」

奏「じゃあ――」

文香「あっちょっと待ってくださいね」すっ

奏「……そのカメラは何かしら」

文香「いえ、お構いなく」ピピっ

奏「撮ってるわよね？」

文香「撮っていません」

奏「そこ光ってるわよ」

文香「気のせいです」

奏「でも――」

文香「早くしてください電池が切れます」

奏「やっぱり撮ってるじゃないの！！」

文香「いいからいいから」

奏「はいやめ！やめ！この話はなかったことに！」

文香「あとで私の分も撮っていいですよ」

奏「やるわよ！やればいいんでしょ」しくしく

文香「泣き顔もそそりますねえ」ぐっ！

このあとふたりはお互いにベッドの上で狂喜乱舞した姿を撮影しましたとさ。後日その様子をとらえた動画がクローネのラインにアップされ12歳の女の子が映像を見て卒倒したり熱血少女がボンバーしたりLippsのメンバーに散々いじられたりなんやかんやありましたがあやめ殿の暗躍でなんとかなりました。
めでたしめでたし

全国の文香P、奏Pの皆様に深くお詫び申し上げます。

こんな酷いSSは今まで書いたことありません。純愛物しか書いたことありません。本当です。

過去作とか
文香「奏さんに千年頃しをしたら動かなくなりました」

未央「違うんです」