9: 2013/02/12(火) 23:07:25.15 ID:XogkQb2T0
夢の世界へ連れてって。
あなたの声に付いて行く。
怜「竜華、たぶんこっちやで」
竜華「怜、詳しいなあ」
怜「前に一回来たことあるしな」
竜華「一人でやんな」
怜「うん、一人やったから迷って、
寂しかったから帰ったんや」
竜華「今は寂しくない?」
怜「寂しくないで」
竜華「それは、よかった」
あなたの声に付いて行く。
怜「竜華、たぶんこっちやで」
竜華「怜、詳しいなあ」
怜「前に一回来たことあるしな」
竜華「一人でやんな」
怜「うん、一人やったから迷って、
寂しかったから帰ったんや」
竜華「今は寂しくない?」
怜「寂しくないで」
竜華「それは、よかった」
11: 2013/02/12(火) 23:10:43.49 ID:XogkQb2T0
二人で川を渡るのね。
こんなに流れ早いのよ。
竜華「怜?これ、すごい流れが早いで?」
怜「うん、けど、これ渡らなあかんねん」
竜華「二人で、やんな?」
怜「うん、二人でこの川を渡るねん」
竜華「二人なら、平気やな」
怜「平気や、安心や。それに、この先へ行けば少しは流れがゆっくりになるんや」
竜華「じゃあ、そこへ行こか」
怜「うん、少し距離があると思うけど、行こか」
竜華「…怜とならどこへでも」
怜「うち、竜華と一緒に来てよかった」
竜華「私も、怜と一緒でよかった」
こんなに流れ早いのよ。
竜華「怜?これ、すごい流れが早いで?」
怜「うん、けど、これ渡らなあかんねん」
竜華「二人で、やんな?」
怜「うん、二人でこの川を渡るねん」
竜華「二人なら、平気やな」
怜「平気や、安心や。それに、この先へ行けば少しは流れがゆっくりになるんや」
竜華「じゃあ、そこへ行こか」
怜「うん、少し距離があると思うけど、行こか」
竜華「…怜とならどこへでも」
怜「うち、竜華と一緒に来てよかった」
竜華「私も、怜と一緒でよかった」
16: 2013/02/12(火) 23:14:00.30 ID:XogkQb2T0
あなたの腕をつかんだ後で
私はきっとお願いするわ。
怜「どれくらい歩いたやろ?」
竜華「さぁ…同じ風景ばっかでわからへんな」
怜「曲がり角とかの目印はだいたい思い出したんやけど、
距離とかは全然覚えてないねん」
竜華「まあ、ゆっくりでええやん。道さえわかれば」
怜「そやな…あ、竜華、ちょい待って」グイ
竜華「ん?どしたん」
怜「疲れてしもた…」
私はきっとお願いするわ。
怜「どれくらい歩いたやろ?」
竜華「さぁ…同じ風景ばっかでわからへんな」
怜「曲がり角とかの目印はだいたい思い出したんやけど、
距離とかは全然覚えてないねん」
竜華「まあ、ゆっくりでええやん。道さえわかれば」
怜「そやな…あ、竜華、ちょい待って」グイ
竜華「ん?どしたん」
怜「疲れてしもた…」
18: 2013/02/12(火) 23:15:37.83 ID:XogkQb2T0
竜華「こっちへ来ても疲れとかあるんやな」
怜「そうや、ここはまだ向こうやないねん」
竜華「川を渡るまでは、向こうの住人ではないんやな」
怜「そう、普通に疲れるで。けどお腹は減らへんみたい」
竜華「あぁ、そういえば…なんか変な感じやな」
怜「うちは慣れてるけどな」
怜「そうや、ここはまだ向こうやないねん」
竜華「川を渡るまでは、向こうの住人ではないんやな」
怜「そう、普通に疲れるで。けどお腹は減らへんみたい」
竜華「あぁ、そういえば…なんか変な感じやな」
怜「うちは慣れてるけどな」
20: 2013/02/12(火) 23:18:13.21 ID:XogkQb2T0
丘を登った草原。
からだを休ませて、からだを休ませて。
竜華「怜、もう少しだけ行って、あの丘を登ってからにしよ?」
怜「ん、ちょっと頑張る」
竜華「うん、そしたら、休憩しよ」
怜「竜華の膝枕やな」
竜華「ふふ、なんぼでもしてあげるで」
怜「そら、楽しみやなぁ」
竜華「あんなに青々とした草原はなかなかないで」
怜「気持ちがよさそうやなぁ」
竜華「寝転がるんもよさそうやなぁ」
怜「寝転がってもええけど、膝枕忘れたらあかんで?」
竜華「わかってるって」
からだを休ませて、からだを休ませて。
竜華「怜、もう少しだけ行って、あの丘を登ってからにしよ?」
怜「ん、ちょっと頑張る」
竜華「うん、そしたら、休憩しよ」
怜「竜華の膝枕やな」
竜華「ふふ、なんぼでもしてあげるで」
怜「そら、楽しみやなぁ」
竜華「あんなに青々とした草原はなかなかないで」
怜「気持ちがよさそうやなぁ」
竜華「寝転がるんもよさそうやなぁ」
怜「寝転がってもええけど、膝枕忘れたらあかんで?」
竜華「わかってるって」
21: 2013/02/12(火) 23:21:35.58 ID:XogkQb2T0
風が優しい。
怜「竜華の膝枕は最高やなぁ」
竜華「んもう、そんなだらしない顔して」
怜「ええやん。誰もいてないし」
竜華「…そやなぁ。二人きりやなぁ」
怜「あぁ…いい風やな」
竜華「眠くなりそうや」
怜「こういう穏やかな風はええよな」
竜華「うん、…優しい感じがする」
怜「優しい風か…ええな」
竜華「まだ少し歩くんやろ?」
怜「たぶん」
竜華「ほな、もうちょっとこの風に当たろうや」
怜「…賛成や」
怜「竜華の膝枕は最高やなぁ」
竜華「んもう、そんなだらしない顔して」
怜「ええやん。誰もいてないし」
竜華「…そやなぁ。二人きりやなぁ」
怜「あぁ…いい風やな」
竜華「眠くなりそうや」
怜「こういう穏やかな風はええよな」
竜華「うん、…優しい感じがする」
怜「優しい風か…ええな」
竜華「まだ少し歩くんやろ?」
怜「たぶん」
竜華「ほな、もうちょっとこの風に当たろうや」
怜「…賛成や」
22: 2013/02/12(火) 23:24:21.83 ID:XogkQb2T0
私は決めているの、
ずっとあなただけ。
怜「竜華、一緒に来てくれてありがとう」
竜華「え?なに、急に」
怜「うちには、竜華が必要やねん。ずっと、竜華だけ」
竜華「嬉しいけど、恥ずかしいわ、もう」
怜「竜華は?」
竜華「私にも、怜だけやで。ずっとずっと、怜だけ」
怜「バカップルやな、これ」
竜華「言い出しっぺは怜やで」クスクス
怜「…言いたいことは、言えるうちに言うておかんと」
竜華「それもまあ、そやな」
ずっとあなただけ。
怜「竜華、一緒に来てくれてありがとう」
竜華「え?なに、急に」
怜「うちには、竜華が必要やねん。ずっと、竜華だけ」
竜華「嬉しいけど、恥ずかしいわ、もう」
怜「竜華は?」
竜華「私にも、怜だけやで。ずっとずっと、怜だけ」
怜「バカップルやな、これ」
竜華「言い出しっぺは怜やで」クスクス
怜「…言いたいことは、言えるうちに言うておかんと」
竜華「それもまあ、そやな」
23: 2013/02/12(火) 23:28:58.49 ID:XogkQb2T0
私は決めているの、
心を許す人。
怜「竜華になら、全てをあげるで」
竜華「怜…」
怜「うちにとって竜華は、唯一の人やから」
竜華「私もやで。そやから、こんなとこまで付いてきた」
怜「ごめんな」
竜華「今更やろ、…この身は、この心は全て怜のもんや」
怜「…ありがとう、竜華」
竜華「ううん、ええよ…あ、少し、急ぐ?」
怜「うん、そうしよ」
心を許す人。
怜「竜華になら、全てをあげるで」
竜華「怜…」
怜「うちにとって竜華は、唯一の人やから」
竜華「私もやで。そやから、こんなとこまで付いてきた」
怜「ごめんな」
竜華「今更やろ、…この身は、この心は全て怜のもんや」
怜「…ありがとう、竜華」
竜華「ううん、ええよ…あ、少し、急ぐ?」
怜「うん、そうしよ」
26: 2013/02/12(火) 23:32:55.15 ID:XogkQb2T0
夢の世界へ連れてって。
あなたの声についていく。
怜「あ、こっち、右や」
竜華「うん、わかった。怜がいてよかった」
怜「うちは2回目やしな。しかも、1回目めっちゃ迷ったし」
竜華「迷って迷って、戻ってきたんやな」
怜「迷ったから帰れたし、一巡先も見えるようになったんかも」
竜華「けど、今回は帰る必要ないんやで」
怜「うん、そやから、迷わんように進むだけた」
竜華「私は怜に付いて行くだけやから」
怜「…任してや、竜華」
あなたの声についていく。
怜「あ、こっち、右や」
竜華「うん、わかった。怜がいてよかった」
怜「うちは2回目やしな。しかも、1回目めっちゃ迷ったし」
竜華「迷って迷って、戻ってきたんやな」
怜「迷ったから帰れたし、一巡先も見えるようになったんかも」
竜華「けど、今回は帰る必要ないんやで」
怜「うん、そやから、迷わんように進むだけた」
竜華「私は怜に付いて行くだけやから」
怜「…任してや、竜華」
28: 2013/02/12(火) 23:36:25.47 ID:XogkQb2T0
二人で町を歩くのね。
誰かが見てる私たち。
怜「お、見えた見えた」
竜華「あれが怜の言う町ってやつ?」
怜「うん、そうやで。川を渡る前に、みんなが過ごす場所や」
竜華「…みんな?誰もいてないで?」
怜「けど、気配感じるやろ?」
竜華「気配…?」
怜「姿は見えへん。けど、向こうにもうちらは見えてないんよ」
竜華「え、どういうこと?」
怜「お互い、心を許した人同士の姿しか見えてないってことや」
竜華「なるほど…じゃあ、あのお店も、あっちも、誰かはいるってこと?」
怜「そうや」
竜華「ほな、見てるようで見えてなくて」
怜「見えてないようで、見てるってことや」
誰かが見てる私たち。
怜「お、見えた見えた」
竜華「あれが怜の言う町ってやつ?」
怜「うん、そうやで。川を渡る前に、みんなが過ごす場所や」
竜華「…みんな?誰もいてないで?」
怜「けど、気配感じるやろ?」
竜華「気配…?」
怜「姿は見えへん。けど、向こうにもうちらは見えてないんよ」
竜華「え、どういうこと?」
怜「お互い、心を許した人同士の姿しか見えてないってことや」
竜華「なるほど…じゃあ、あのお店も、あっちも、誰かはいるってこと?」
怜「そうや」
竜華「ほな、見てるようで見えてなくて」
怜「見えてないようで、見てるってことや」
29: 2013/02/12(火) 23:39:31.42 ID:XogkQb2T0
あなたのことは全部教えて。
明日のために仲良くしたい。
竜華「怜、向こうへ行ったらどうなるん?」
怜「さぁ…それは行ってみないことには」
竜華「そらそうやんな」
怜「それでも、何があっても、一緒やで」
竜華「うん、約束」
怜「そうや、竜華…」
竜華「どしたん?」
怜「うちが知らん竜華ってある?」
竜華「ないで、怜は全部知ってる」
怜「じゃあ竜華も、うちのこと全部知ってる?」
竜華「当たり前やで」
怜「そっか、よかった」
明日のために仲良くしたい。
竜華「怜、向こうへ行ったらどうなるん?」
怜「さぁ…それは行ってみないことには」
竜華「そらそうやんな」
怜「それでも、何があっても、一緒やで」
竜華「うん、約束」
怜「そうや、竜華…」
竜華「どしたん?」
怜「うちが知らん竜華ってある?」
竜華「ないで、怜は全部知ってる」
怜「じゃあ竜華も、うちのこと全部知ってる?」
竜華「当たり前やで」
怜「そっか、よかった」
30: 2013/02/12(火) 23:42:49.38 ID:XogkQb2T0
角を曲がったお店は、
紅茶が美味しいの、紅茶が美味しいの。
怜「あ、竜華、そこ曲がろ」
竜華「え?ここ?なんかあるん?」
怜「そこを曲がった先に、ええお店があるんよ」
竜華「お店かぁ、何のお店?」
怜「紅茶が美味しいお店」
竜華「紅茶?へぇ…ええなぁってお腹減らへんのちゃうの?」
怜「減らへんけど、食べたらあかんわけちゃうし」
竜華「それもそうか」
怜「前回、フラっと入ったら美味しかったんよ」
紅茶が美味しいの、紅茶が美味しいの。
怜「あ、竜華、そこ曲がろ」
竜華「え?ここ?なんかあるん?」
怜「そこを曲がった先に、ええお店があるんよ」
竜華「お店かぁ、何のお店?」
怜「紅茶が美味しいお店」
竜華「紅茶?へぇ…ええなぁってお腹減らへんのちゃうの?」
怜「減らへんけど、食べたらあかんわけちゃうし」
竜華「それもそうか」
怜「前回、フラっと入ったら美味しかったんよ」
32: 2013/02/12(火) 23:45:26.45 ID:XogkQb2T0
竜華「けど、誰が紅茶を出してくれるん?」
怜「お店の人や」
竜華「え?けど、お店の人には私らが見えてないんやろ?」
怜「うん、そやけどほら、気配が、な?」
竜華「うーん、行ってみなわからんな」
怜「そやそや、ほら、ここや」
竜華「ほう、んっ…あ、匂いが」クンクン
怜「入るで~」
怜「お店の人や」
竜華「え?けど、お店の人には私らが見えてないんやろ?」
怜「うん、そやけどほら、気配が、な?」
竜華「うーん、行ってみなわからんな」
怜「そやそや、ほら、ここや」
竜華「ほう、んっ…あ、匂いが」クンクン
怜「入るで~」
33: 2013/02/12(火) 23:50:13.00 ID:XogkQb2T0
時間も止まる。
怜「そこ、座ろか」
竜華「…なんか、怜の言う気配がわかる気がする」
怜「やろ?お店の人はこの町の住人さんやから余計、気配に敏感でな」
竜華「ほうほう」
怜「って、聞いたんよ」
竜華「え、誰に?ここで姿が見える人に会ったん?」
怜「…誰に聞いたか思い出せへんねん。さっきからずっと考えてるんやけど」
竜華「誰やったんやろなぁ」
怜「姿が見えて声も聞こえたってことは心許してる人のはずやんなぁ」
竜華「心当たりないん?」
怜「ないなぁ」
怜「そこ、座ろか」
竜華「…なんか、怜の言う気配がわかる気がする」
怜「やろ?お店の人はこの町の住人さんやから余計、気配に敏感でな」
竜華「ほうほう」
怜「って、聞いたんよ」
竜華「え、誰に?ここで姿が見える人に会ったん?」
怜「…誰に聞いたか思い出せへんねん。さっきからずっと考えてるんやけど」
竜華「誰やったんやろなぁ」
怜「姿が見えて声も聞こえたってことは心許してる人のはずやんなぁ」
竜華「心当たりないん?」
怜「ないなぁ」
36: 2013/02/12(火) 23:55:06.33 ID:XogkQb2T0
竜華「そっか、ってなんでそのこと話してくれへんかったん?」
怜「お店の人が気配に敏感ってことは、ここに来るまでずっと忘れてた」
竜華「町の人の気配がどうの、は覚えてたやん?」
怜「うーん、なんかこう、記憶に曖昧なとこがあるみたいや」
竜華「こっちの記憶も一緒に帰っていくわけじゃないってことか」
怜「ま、多分そういうこと…あ、来たで」
竜華「おぉ、知らん間にカップが…ええ匂いや」
怜「時間はいっぱいあるし、ゆっくりしよう」
竜華「…うん」
怜「お店の人が気配に敏感ってことは、ここに来るまでずっと忘れてた」
竜華「町の人の気配がどうの、は覚えてたやん?」
怜「うーん、なんかこう、記憶に曖昧なとこがあるみたいや」
竜華「こっちの記憶も一緒に帰っていくわけじゃないってことか」
怜「ま、多分そういうこと…あ、来たで」
竜華「おぉ、知らん間にカップが…ええ匂いや」
怜「時間はいっぱいあるし、ゆっくりしよう」
竜華「…うん」
37: 2013/02/12(火) 23:58:13.05 ID:XogkQb2T0
私を離さないで、
喧嘩しただけで。
怜「竜華、うちらって喧嘩したことないな」
竜華「そやっけ?」
怜「ないで、竜華は優しいから喧嘩になる前に折れてくれるし」
竜華「ははは、確かに」
怜「けどもし喧嘩になったら、」
竜華「なったら?」
怜「どうする?」
竜華「どうもせぇへん、解決を探るだけや」
怜「ふふ、竜華らしいわ」
竜華「やろ?」
怜「…うちを離したらイヤやで?」
竜華「何を当たり前なことを言うてんの、もう」
喧嘩しただけで。
怜「竜華、うちらって喧嘩したことないな」
竜華「そやっけ?」
怜「ないで、竜華は優しいから喧嘩になる前に折れてくれるし」
竜華「ははは、確かに」
怜「けどもし喧嘩になったら、」
竜華「なったら?」
怜「どうする?」
竜華「どうもせぇへん、解決を探るだけや」
怜「ふふ、竜華らしいわ」
竜華「やろ?」
怜「…うちを離したらイヤやで?」
竜華「何を当たり前なことを言うてんの、もう」
38: 2013/02/13(水) 00:01:47.92 ID:Kqft79Ep0
私を離さないで、
涙を流しても。
怜「竜華って涙もろいよな」
竜華「どうやろ?自覚ないけど、竜華はすぐ泣くって怜は言うやん?」
怜「泣き虫やで、竜華」
竜華「感受性が豊かやねん」
怜「自分で言うかー」
竜華「けど、私が泣いても、どれだけ泣いても」
怜「ん?」
竜華「怜は、私を離したらあかんよ?」
怜「それこそ、当たり前やな」
涙を流しても。
怜「竜華って涙もろいよな」
竜華「どうやろ?自覚ないけど、竜華はすぐ泣くって怜は言うやん?」
怜「泣き虫やで、竜華」
竜華「感受性が豊かやねん」
怜「自分で言うかー」
竜華「けど、私が泣いても、どれだけ泣いても」
怜「ん?」
竜華「怜は、私を離したらあかんよ?」
怜「それこそ、当たり前やな」
40: 2013/02/13(水) 00:05:51.10 ID:Kqft79Ep0
私は決めているの、
ずっとあなただけ。
怜「竜華、そろそろやで」
竜華「…うん」
怜「ちょっと緊張するな」
竜華「そやな…」
怜「ほら…水の音や」
竜華「ん…水の音やなぁ」
怜「何回でも言うけど、いい?」
竜華「何回でも、聞く」
怜「…うちにはずっと竜華だけやから」
竜華「私にも、ずっと怜だけや」
怜「ほな…もう行こか」
竜華「うん、行こう」
ずっとあなただけ。
怜「竜華、そろそろやで」
竜華「…うん」
怜「ちょっと緊張するな」
竜華「そやな…」
怜「ほら…水の音や」
竜華「ん…水の音やなぁ」
怜「何回でも言うけど、いい?」
竜華「何回でも、聞く」
怜「…うちにはずっと竜華だけやから」
竜華「私にも、ずっと怜だけや」
怜「ほな…もう行こか」
竜華「うん、行こう」
42: 2013/02/13(水) 00:09:28.60 ID:Kqft79Ep0
私は決めているの、
心を許す人。
怜「…やっぱ流れ早いなぁ」
竜華「元来た場所よりはマシやけどな」
怜「うん、でも、やっぱり早いのは早いし」
竜華「怖い?」
怜「少しだけ」
竜華「でも、渡ってしまえばええんやろ?」
怜「うん、たぶん」
竜華「じゃあ、一歩、踏み出そ」
心を許す人。
怜「…やっぱ流れ早いなぁ」
竜華「元来た場所よりはマシやけどな」
怜「うん、でも、やっぱり早いのは早いし」
竜華「怖い?」
怜「少しだけ」
竜華「でも、渡ってしまえばええんやろ?」
怜「うん、たぶん」
竜華「じゃあ、一歩、踏み出そ」
43: 2013/02/13(水) 00:12:58.27 ID:Kqft79Ep0
私を離さないで、
喧嘩しただけで。
怜「竜華、…もし、戻るなら」
竜華「イヤや!」
怜「もし、もしもの話」
竜華「絶対イヤや!私は絶対離れへんし、約束やろ?」
怜「うん、…ありがとう竜華」
竜華「一緒に川を渡る、怜とずっと一緒にいたい」
怜「うちもや…ほな、行くで」
竜華「…うん」
喧嘩しただけで。
怜「竜華、…もし、戻るなら」
竜華「イヤや!」
怜「もし、もしもの話」
竜華「絶対イヤや!私は絶対離れへんし、約束やろ?」
怜「うん、…ありがとう竜華」
竜華「一緒に川を渡る、怜とずっと一緒にいたい」
怜「うちもや…ほな、行くで」
竜華「…うん」
46: 2013/02/13(水) 00:16:26.06 ID:Kqft79Ep0
私を離さないで、
涙を流しても。
竜華「繋いだ手、絶対離したらあかんで」
怜「うん、絶対離さへん」
竜華「これは、悲しいことでも辛いことでもないんや」
怜「当然や」
竜華「だか、ら…絶対、離したら、あかん」
怜「…竜華、何で泣いてるん」
竜華「わからへん…でも!でも、離さんといて!」
怜「うん…約束」
涙を流しても。
竜華「繋いだ手、絶対離したらあかんで」
怜「うん、絶対離さへん」
竜華「これは、悲しいことでも辛いことでもないんや」
怜「当然や」
竜華「だか、ら…絶対、離したら、あかん」
怜「…竜華、何で泣いてるん」
竜華「わからへん…でも!でも、離さんといて!」
怜「うん…約束」
48: 2013/02/13(水) 00:19:25.34 ID:Kqft79Ep0
夢の世界へ連れてって。
二人で川を渡るのね。
竜華「うっ、この水圧は想像以上やっ」
怜「いける、竜華、ゆっくりやっ」
竜華「うん、怜は大丈夫?」
怜「大丈夫…」
竜華「あと、少し、少し…」
怜「この先には、何が、あるんかな」
竜華「さぁっ、でも、きっと」
怜「きっと?」
竜華「こんなに、きついし、大変やし」
怜「うん、きっついなぁ」
竜華「いいことが、あるって信じてる、絶対!!」
怜「うん、絶対!」
二人で川を渡るのね。
竜華「うっ、この水圧は想像以上やっ」
怜「いける、竜華、ゆっくりやっ」
竜華「うん、怜は大丈夫?」
怜「大丈夫…」
竜華「あと、少し、少し…」
怜「この先には、何が、あるんかな」
竜華「さぁっ、でも、きっと」
怜「きっと?」
竜華「こんなに、きついし、大変やし」
怜「うん、きっついなぁ」
竜華「いいことが、あるって信じてる、絶対!!」
怜「うん、絶対!」
49: 2013/02/13(水) 00:25:00.27 ID:Kqft79Ep0
夢の世界へ連れてって。
二人で町を歩くのね。
竜華「えっ…ここは…さっきと同じ場所?」
怜「…そう見えるけど、うちらちゃんと渡ったやんな?」
竜華「渡ったで、きつかったやん」
怜「けど、目の前に広がるこれはさっきと同じ町…やな」
竜華「あ、怜!人がいる!見えるで!」
怜「ほんまや…」
竜華「渡った先は、人が見える町ってこと?」
怜「そうかも…」
竜華「怜以外の人、めっちゃ久しぶりに見たかも…」
怜「目移りしたらあかんで?」
竜華「当たり前や」
二人で町を歩くのね。
竜華「えっ…ここは…さっきと同じ場所?」
怜「…そう見えるけど、うちらちゃんと渡ったやんな?」
竜華「渡ったで、きつかったやん」
怜「けど、目の前に広がるこれはさっきと同じ町…やな」
竜華「あ、怜!人がいる!見えるで!」
怜「ほんまや…」
竜華「渡った先は、人が見える町ってこと?」
怜「そうかも…」
竜華「怜以外の人、めっちゃ久しぶりに見たかも…」
怜「目移りしたらあかんで?」
竜華「当たり前や」
50: 2013/02/13(水) 00:28:54.42 ID:Kqft79Ep0
怜「ほな竜華、少し町を歩こうや…手をつないで?」
竜華「うん」
怜「で、全く同じ町なんやったらあそこに行こうや」
竜華「紅茶の美味しい店?」
怜「そう、紅茶の美味しい店」
おしまい
竜華「うん」
怜「で、全く同じ町なんやったらあそこに行こうや」
竜華「紅茶の美味しい店?」
怜「そう、紅茶の美味しい店」
おしまい
54: 2013/02/13(水) 00:32:52.96 ID:Kqft79Ep0
以上です、支援ありがとうございました
元ネタというか、2行1行の詩みたいなやつは
Buono!というグループの「紅茶が美味しい店」という歌です
その歌詞を自分なりに解釈してみました
よかったら聞いてみてください
元ネタというか、2行1行の詩みたいなやつは
Buono!というグループの「紅茶が美味しい店」という歌です
その歌詞を自分なりに解釈してみました
よかったら聞いてみてください
55: 2013/02/13(水) 00:40:37.64 ID:6g/iln0c0
乙
引用元: 竜華「紅茶の美味しい店?」怜「そう」
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