1: 2012/10/31(水) 22:46:55.65 ID:m2jMiKLO0
まどかが可愛い猫ちゃんを飼うだけのタイヘン健全な短編ハートフルストーリーです。

2: 2012/10/31(水) 22:47:40.13 ID:m2jMiKLO0

◇住宅地

まどか「わあ、かわいい猫ちゃん!」

ゆま「にゃー」

まどか「何か書いてある……『拾ってください。名前は千歳ゆまです』、かあ」

まどか「あなた、飼い主さんに捨てられちゃったんだね……」

ゆま「にゃー……」コクン

まどか「そっか……よし、決めた!」

まどか「ゆまちゃん、貴女は私が責任持って育ててあげる!」

ゆま「にゃー♪」

まどか「私はまどか。よろしくね?」



ゆま(……えへへ、上手くいったねキョーコ!)

3: 2012/10/31(水) 22:48:32.64 ID:m2jMiKLO0

~数時間前~

杏子「突然だけどゆま、アタシ達は金がないっ」

ゆま「もー、何言ってるのキョーコ。貧乏なのはいつものことでしょ?」

杏子「それはそうなんだけど……今はマジで金がないんだよ……」

ゆま「どーゆーこと?」

杏子「……ホテル代が払えないくらい金がない」

ゆま「えっ? ってことは、ゆま達ホテルを追い出されちゃうの?」

杏子「うん、まあ、その……そーなるな」

ゆま「えええっ!? そんな、じゃあ今日から野宿!?」

杏子「だ、大丈夫だ、ゆま! お前の寝るとこだけは何とかしてやるから!」

ゆま「……ホントに?」

4: 2012/10/31(水) 22:49:18.63 ID:m2jMiKLO0

~現在~

ゆま(キョーコの幻惑魔法を使って、ゆまを猫に見えるようにして……)

ゆま(……後は誰かに拾われるのを待つだけ)

ゆま(こんな作戦が上手くいくかどうか不安だったけど、案外あっさり拾って貰えたね!)

まどか「着いたよゆまちゃん。ここが今日から貴女のお家だよ」

ゆま「にゃー」

ゆま(わ、立派なおうち。えっと、お名前は……)

ゆま(……『しかめ』って読むのかな? ヘンな名前)

まどか「ただいまパパー!」

5: 2012/10/31(水) 22:50:09.61 ID:m2jMiKLO0

~数分後~

まどか「ふう……よかったね、ゆまちゃん。パパが貴女を飼ってもいいって!」

ゆま「にゃー!」

まどか「今日からあなたも家族だよ、ゆまちゃん?」

ゆま「にゃ……?」

ゆま(家族……家族かぁ)

ゆま(じゃあこの人はゆまのおねーちゃんなんだね)

ゆま(……えへへ、よろしくね、おねーちゃん!)

6: 2012/10/31(水) 22:51:02.52 ID:m2jMiKLO0

まどか「そうだゆまちゃん、お腹空いてるよね?」

まどか「一緒にオヤツ食べよっか」

ゆま「にゃあ!」

ゆま(オヤツかー、キョーコと一緒の時はそんな贅沢出来なかったなあ……)

ゆま(えへっ、ゆまだけゴメンねキョーコ!)

まどか「パパー、今日のオヤツなーに?」

7: 2012/10/31(水) 22:51:46.47 ID:m2jMiKLO0

まどか「わあい、今日のオヤツはパパ特製のケーキだぁ!」

ゆま「にゃー!」

ゆま(ケーキ! ゆま甘いの大好き!)

ゆま「にゃあにゃあ!」

まどか「あれ、ゆまちゃんもケーキを食べたいの?」

ゆま「にゃ!」

まどか「ごめんね、これは猫さんには食べさせてあげられないの」

ゆま「にゃ!?」

まどか「その代わりにゆまちゃんにはコレ! はい、にぼし!」

ゆま「にゃ、にゃあ……」

まどか「それにミルクもつけちゃうよ!」

まどか「うぇひひ、沢山食べてね♪」

ゆま「にゃー……」

8: 2012/10/31(水) 22:52:25.24 ID:m2jMiKLO0

ゆま(ううう……ゆまの分のケーキはないんだ……)

ゆま(なんか猫さんって損してるかも……)

ゆま(……でもお腹空いてるし、とりあえずにぼし食べようかな)

ゆま(ぽりぽり)

ゆま(あ、意外とおいしい)

ゆま(ミルクは……やっぱりベロで舐めなきゃダメだよね)

ゆま(ぺろぺろ)

9: 2012/10/31(水) 22:53:49.61 ID:m2jMiKLO0

~オヤツ後~

まどか「ご馳走さまでした~」

ゆま「にゃ~」

まどか「わ、ゆまちゃんたくさん食べたね!」

ゆま「にゃ!」

ゆま(なんだかんだで美味しくいただきました!)

ゆま(たまにはこーやって猫さんゴッコして食べるのも面白いかも……えへへ)

10: 2012/10/31(水) 22:54:28.63 ID:m2jMiKLO0

ゆま(…………う)ブルッ

ゆま(ミルクいっぱい飲んだからトイレ行きたくなっちゃった)

ゆま「にゃ……」

まどか「あれ、もしかしておしっこかな?」

ゆま「にゃ」

まどか「それじゃあトイレの場所を教えてあげるね」

ゆま「にゃ!」

11: 2012/10/31(水) 22:55:37.95 ID:m2jMiKLO0

まどか「はい、ここがゆまちゃんのトイレだよ!」

ゆま「にゃあ!?」

ゆま(部屋の隅っこに置かれた容器……)

ゆま(こ、これって猫さん用のトイレ!?)

ゆま「にゃああっ! にゃあ!」

まどか「きゃっ、こら! 逃げないの!」

ゆま「ふにゃあ!」

12: 2012/10/31(水) 22:56:12.29 ID:m2jMiKLO0

ゆま(ヤダヤダ! こ、こんなとこでおしっこするなんてヤダ!)

まどか「だーめ、ちゃんとココでしなさい!」

まどか「こーいうのは小さいうちに覚えさせないといけないからね」

まどか「厳しく躾けるよー!」

ゆま「にゃー!?」

ゆま(お、おねーちゃんが見てる前でなんて出来ないよぉ……!)

ゆま(で、でもっ……もう我慢が……!)

ゆま「にゃ……ふにゃああああ……」

13: 2012/10/31(水) 22:56:57.35 ID:m2jMiKLO0

◇お風呂

まどか「……ごめんね、ゆまちゃん。いきなりは難しかったよね」

ゆま「にゃあ……」

まどか「ん、シャワーも良い温度になったし……身体洗ってあげるね」

シャワワ-

ゆま「うにゃ」

まどか「どう? 気持ち良い?」

ゆま「にゃー……」

まどか「えへへ。シャワーは嫌いじゃないんだね、良かった♪」

ゆま(はう……まさかこの歳で『しちゃう』なんて……)

ゆま(キョーコには絶対言えないよ……うう、恥ずかしい……)

14: 2012/10/31(水) 22:57:42.23 ID:m2jMiKLO0

ゆま(……でも、キョーコの幻惑魔法って不思議だなあ)

ゆま(お洋服を脱いでも、おねーちゃんは私がニンゲンだって気が付かない)

ゆま(こうやってゆまの身体をゴシゴシしてても、猫だと思い込んじゃうんだもん)

ゆま(凄いなあ、キョーコの魔法って)

まどか「そうだ、さっきのお詫びにマッサージしてあげるね」

ゆま「にゃ?」

まどか「うぇひひ、猫ちゃんはココをこうすると気持ちいいんだよね~」

ゆま「にゃっ!?」

15: 2012/10/31(水) 22:59:07.73 ID:m2jMiKLO0

ゆま(お、おねーちゃん、なんてトコ触るの!?)

まどか「ふふ、どうかな?」

ゆま(や、やめっ、そんなとこ触られたら……!)

まどか「あ、気持ちいいんだね。えへ、もっとしてあげるね!」

ゆま「にゃふ、ふにゃあ……」

ゆま(にゃああ……だ、だめっ、これ、力が抜けちゃうよぉ……)

まどか「もーみもーみ♪」

ゆま「にゃふぅぅ……」

16: 2012/10/31(水) 22:59:42.37 ID:m2jMiKLO0

まどか「じゃあ、お次はこっちの方まで……」

ゆま(!?!?)

ゆま「にゃああ!?」

ゆま(そ、そこはダメ! ぜったいダメぇ!!)

まどか「きゃあっ!? あ、暴れないでゆまちゃん!」

ゆま「にゃーふっ!! にゃーふっ!!」

17: 2012/10/31(水) 23:01:12.91 ID:m2jMiKLO0

まどか「ご、ごめんね、嫌だったのかな?」

ゆま「にゃあ!!」

ゆま(そ、そーいうことは好きな人とじゃないとダメなんだよ! ぜったいぜったいダメ!)

まどか「ごめんね、ちょっとはしゃぎ過ぎちゃったね」

ゆま「にゃー!」

ゆま(もうっ! おねーちゃんてばやらしーんだから!)

19: 2012/10/31(水) 23:01:55.32 ID:m2jMiKLO0

~お風呂あがり~

まどか「はーい、それじゃあちゃんと身体拭こうね~」

ゆま「にゃっ」

まどか「ごーしごし♪」

ゆま「うにゃっ、うにゃっ」

まどか「……はいっ、お疲れ様でした!」

ゆま「にゃ~」

ゆま(ふへ~。途中がちょっとアレだったけど……)

ゆま(やっぱりシャワーを浴びるのは気持ちいいね♪)

ゆま(汚れちゃった身体も綺麗になって……)

ゆま(…………あ)

20: 2012/10/31(水) 23:03:01.04 ID:m2jMiKLO0

まどか「それじゃあゆまちゃん、そろそろ晩御飯だから行こう?」

ゆま「にゃ、にゃにゃ!」

まどか「どしたの?」

ゆま(ちょ、ちょっと待って……良く考えたら)

ゆま(ゆまのお洋服……お、おしっこまみれのまんまだよ!!)

ゆま(またこれ着るの!? そ、そんなのやだよぉ!)

21: 2012/10/31(水) 23:03:37.34 ID:m2jMiKLO0

ゆま「にゃにゃ!」

ゆま(おねーちゃん! これ洗濯して! お願い!)

まどか「んー? ……そこに何かあるの?」

ゆま「うにゃっ!?」

ゆま(ゆ、ゆまのお洋服が見えてない? 幻惑魔法の影響!?)

まどか「そーいえば猫って霊感があるみたいな話を聞くけど……」

まどか「……は、早く出よっか、ゆまちゃん!」

ゆま「にゃああっ!?」

22: 2012/10/31(水) 23:04:48.62 ID:m2jMiKLO0

ゆま(ゆま、はだかんぼなのにっ!?)

ゆま(おねーちゃん達には猫に見えてるから関係ないけど……)

ゆま(で、でも嫌だよ裸で……だなんて!)

まどか「ほら早く早く!」

ゆま(ま、待って! せめてバスタオルを……)

ゆま「にゃにゃーっ!」

23: 2012/10/31(水) 23:05:26.16 ID:m2jMiKLO0

◇まどかの部屋

まどか「晩御飯までまだ少し時間あるみたい。何してよっか?」

ゆま「にゃー……」

ゆま(うう、なんとかタオルを巻いてきたけど)

ゆま(ずっとこの格好じゃ恥ずかしいし、風邪ひいちゃうよぉ)

まどか「そーだ! ゆまちゃんが喜びそうなオモチャを持ってきてあげる!」

まどか「ちょっと待っててね?」

24: 2012/10/31(水) 23:06:07.92 ID:m2jMiKLO0

ゆま「にゃー……」

ゆま(オモチャよりお洋服を持ってきてほしーなあ)

ゆま(……!)

ゆま(……今ならおねーちゃんも居ないし……)

ゆま(タンスから着れそうな奴を借りちゃおうかな……)

ゆま(ごめんね、少し借りるだけだから許してね)

25: 2012/10/31(水) 23:07:38.72 ID:m2jMiKLO0

~数分後~

ゆま(……うん、良い感じに着られる服があったよ!)

ゆま(ちょっとブカブカだけど……まあ仕方がないよね)

QB「やあ、鹿目まどか。また契約の話をしに……おや?」

ゆま「にゃっ!?」

ゆま(キュゥべえ!)

QB「君は千歳ゆまじゃないか。こんなところで何をしてるんだい」

26: 2012/10/31(水) 23:09:29.68 ID:m2jMiKLO0

ゆま(キュゥべえには幻惑魔法が効いてないんだ……)

QB「何か妙な魔法がかかってるみたいだけど……いったい何を?」

ゆま「にゃっ、にゃ~」

ゆま(えと、これは、その……)

QB「うん? まどかのタンスが開いてて、何かを探ったような跡が……」

QB「…………」

QB「ど、泥棒だああああああ!!」

ゆま「うにゃあ!?」

27: 2012/10/31(水) 23:10:31.23 ID:m2jMiKLO0

QB「大変だよまどか!! 泥棒だ、早く来て!」

ゆま「にゃ、にゃああ!?」

ゆま(や、やめてよキュゥべえ! 騒がないで!)

QB「まどか、まどかー!!」

ゆま(騒がないで……って言ってるでしょっ!!)

ゆま「うー! にゃー!!」

QB「むぐっ!?」

28: 2012/10/31(水) 23:11:21.06 ID:m2jMiKLO0

まどか「キュゥべえ? 声がしたけど何かあったの?」

QB「モグモグ、モガッ!」

まどか「……きゃあああ!?」

まどか「キュゥべえ! な、なんで私のぱんつ食べてるのぉ!?」

QB「ぷはっ、ち、違うだまどか! これは千歳ゆまに突っ込まれて」

まどか「ゆまちゃんがそんなことするわけないでしょ!!」

まどか「もうっ! 最低っ、出てって、二度と来ないで!!」

QB「ち、ちが、話を」

まどか「出てけーっ!」

QB「うわーっ!」

29: 2012/10/31(水) 23:12:30.61 ID:m2jMiKLO0

まどか「はあっ、はあっ……ああもう! キュゥべえがあんな子だったなんて!」

ゆま「にゃ、にゃん」

ゆま(ご、ごめんねキュゥべえ)

まどか「あああ……タンスが荒らされてるぅ」

まどか「やだなあ、何か取られてないかなあ」

まどか「……ああ、やっぱりお洋服が減ってる……キュゥべえめぇぇ……!!」

ゆま(ごめんなさい……それは今ゆまが着てるの……)

まどか「はあ。キュゥべえが犯人じゃ警察に言っても仕方がないし」

まどか「諦めるしかないかなあ」

ゆま(……ごめんね、後で洗って返すからね)

30: 2012/10/31(水) 23:13:03.27 ID:m2jMiKLO0

パパ「まどかー! ごはん出来たよー!」

まどか「あ、はーい!」

まどか「……うん、キュゥべえのことは一旦忘れよう」

まどか「せっかくのご飯が美味しくなくなっちゃうもんね」

まどか「行こっ、ゆまちゃん! パパが晩御飯を用意しておいてくれてるよ」

ゆま「にゃー!」

ゆま(晩御飯かぁ……何が出て来るんだろ)

31: 2012/10/31(水) 23:14:30.68 ID:m2jMiKLO0

◇ダイニングルーム

ゆま(なんだろなー、またにぼしかなー。だったらちょっと飽きちゃうなー)

ゆま(……でもにぼしならまだマシだよね。猫缶とかだったらどーしよ)

ゆま(あれあんまり美味しくないんだよね……)

パパ「はい、ゆまちゃんのご飯だよ」

ゆま「にゃっ……?」

ゆま(え、こ、これって……)

ゆま(なんか普通の料理が出てきた!!)

32: 2012/10/31(水) 23:15:42.41 ID:m2jMiKLO0

まどか「わあ、ゆまちゃんのご飯美味しそう!」

まどか「それってパパが作ったの?」

パパ「そうだよ。実は前からペット用の料理に興味があってね」

パパ「ちょっと調べて作ってみたんだ」

まどか「へえー、ペット用の料理なんてあるんだ!」

パパ「材料はごく普通のものを使ってるから、僕らでも食べられるような料理なんだよ」

タツヤ「おいしそー」

パパ「こらこらタツヤ、ゆまちゃんのご飯を取っちゃダメだぞ?」

タツヤ「あぅ」

33: 2012/10/31(水) 23:16:10.29 ID:m2jMiKLO0

ゆま(ふーん、こんなにおいしそうなのにペットのゴハンなんだ……)

ゆま(でも、これなら安心して食べられるね!)

ゆま(……お箸もスプーンもないのは相変わらずだけど、まあ我慢しようっと)

ゆま(いただきまーす)

ゆま「にゃふっ、にゃふっ」

まどか「どう、美味しい?」

34: 2012/10/31(水) 23:16:53.13 ID:m2jMiKLO0

ゆま「にゃ!」

まどか「ふふ、そっか。良かったね、ゆまちゃん!」

パパ「喜んでもらえて何よりだよ」

パパ「さ、それじゃあ僕らもご飯にしようか」

まどか「はーい」

ゆま(味付けが薄めだけど……うん、美味しいや)

ゆま(作った人のアイジョウが篭ってるからだね、きっと!)

35: 2012/10/31(水) 23:17:37.00 ID:m2jMiKLO0

まどか「ほらタツヤ、お野菜もちゃんと食べないと」

タツヤ「あい!」

まどか「よしよし、いい子だねー」

パパ「最近学校はどうだい、まどか?」

まどか「んー……そだ、早乙女先生がね、そろそろ交際三ヶ月になるんだけど」

まどか「ホームルームでも授業でも惚気ちゃって大変なんだー」

パパ「あはは、そうなんだ」

ゆま(…………)

36: 2012/10/31(水) 23:18:14.39 ID:m2jMiKLO0

ゆま(いいなあ……)

ゆま(……こーいうのを『かぞくだんらん』って言うんだよね)

ゆま(ゆまも……こんなウチに生まれてたら……)

ゆま(優しいパパがいて、お姉ちゃんがいて、可愛い弟がいて……)

ゆま(きっと……ママも……)

ゆま(……あれ、えへへ)

ゆま(なんだかゴハンがしょっぱいや)

37: 2012/10/31(水) 23:18:54.68 ID:m2jMiKLO0

◇まどかの部屋

まどか「ゆまちゃんの寝るところはどうしようかなあ……」

ゆま「にゃっ」

まどか「ん? そのクッション気に入ったの?」

ゆま「にゃあ」

まどか「そこで寝るってことかな? じゃあそのクッションはゆまちゃんにあげるね♪」

まどか「そだ、ゆまちゃんが使うかどうか分からないけど、小さめの毛布も置いといてあげる」

ゆま「にゃー」

まどか「うふふ、どういたしまして」

38: 2012/10/31(水) 23:20:06.71 ID:m2jMiKLO0

まどか「……今日はありがとうね、ゆまちゃん」

ゆま「にゃ?」

まどか「ウチの子になってくれてありがとう」

まどか「私なんだかスッゴく嬉しくて……イッパイはしゃいじゃった!」

まどか「これからもよろしくね?」

ゆま「……にゃ」

まどか「それじゃあお休み、ゆまちゃん」

ゆま「…………」

39: 2012/10/31(水) 23:24:21.53 ID:m2jMiKLO0

ゆま(ごめんね、おねーちゃん)

ゆま(やっぱり、ゆまはおねーちゃんちの子にはなれないや)

ゆま(猫さんのふりを続けるのも大変だし)

ゆま(トイレとかではずかしい思いをするのもヤダし!)

ゆま(…………)

ゆま(……それにね、ゆまはね、うそつきなの)

ゆま(ありがとう、なんておねーちゃんに言ってもらえるシカクはないんだ)

ゆま(……だからゆま、出ていくね)

ゆま(ありがとう、おねーちゃん)

ゆま(バイバイ)

40: 2012/10/31(水) 23:25:09.26 ID:m2jMiKLO0

~翌日・放課後~

まどか「はあああ……」

仁美「まどかさん、またため息ついてますわ」

まどか「あ、ごめん……」

さやか「まどかってば、まーだ落ち込んでんの?」

まどか「だってぇ……あんなに仲良しなれたのに」

まどか「これから一緒に暮らすんだ、って思ってたのに」

まどか「朝起きたら居なくなってるなんてあんまりだよぉ~」

41: 2012/10/31(水) 23:25:46.32 ID:m2jMiKLO0

さやか「あはは、もうソレ5回くらい聞いたわ」

まどか「何がいけなかったのかなあ……私、嫌われちゃったのかなあ……」

仁美「猫さんは気まぐれですし、あまり気にし過ぎないほうが……」

まどか「うう……ゆまちゃん、帰ってきてよぉ~」





ゆま「……にゃー」

まどか「え……?」

42: 2012/10/31(水) 23:26:18.97 ID:m2jMiKLO0

まどか「ゆ、ゆまちゃん? ゆまちゃんだあ!!」

ゆま「にゃーっ」

まどか「良かったぁ……もう会えないのかと思ってたよぉ~」

仁美「その子がゆまちゃんなんですの?」

さやか「わぉ、可愛い子猫ちゃんじゃん」

ゆま「にゃにゃー♪」

さやか「ふふっ、まどかに随分と懐いてるみたいだし……」

さやか「やっぱ、朝いなかったのは単なる気まぐれだったんじゃない?」

仁美「すぐ見つかって良かったですわね、まどかさん?」

まどか「うん!」

43: 2012/10/31(水) 23:27:00.87 ID:m2jMiKLO0

ゆま(あはは……結局戻ってきちゃった)

ゆま(ごめんね、おねーちゃん)

ゆま(ゆま、行くとこがなくてまたおねーちゃんに頼るしかなくなっちゃったんだ)

ゆま(……それにしても、ゆまがいない間にまさかキョーコが補導されてるなんて……)

ゆま(まったくもう、キョーコってば何をやらかしたんだろ?)

ゆま(キョーコに会えないおかげで幻惑魔法は解けないし、誰にも言葉が通じないし)

ゆま(もうおねーちゃんを騙すなんてホントはヤなんだけど……)

44: 2012/10/31(水) 23:27:43.54 ID:m2jMiKLO0

まどか「ゆまちゃん♪ ゆまちゃん♪」

ゆま(えへへ……でも、こんなに喜んでもらえるなら)

ゆま(もうちょっとだけ、猫ちゃんのフリをするのも……いいよね?)

まどか「さ、ゆまちゃん! 一緒に帰ろ?」

ゆま「にゃー!」

ゆま(これからもよろしくね、マドカおねーちゃん!)

45: 2012/10/31(水) 23:28:59.37 ID:m2jMiKLO0
おしまい。

46: 2012/10/31(水) 23:30:15.85 ID:c3aSTKVFo
乙ですよ。

47: 2012/10/31(水) 23:30:44.52 ID:I1FD4FnDO

どこでこの猫拾えますか?(迫真)

引用元: まどか「私の可愛い猫ちゃん!」ゆま「にゃー♪」