18: 2011/09/01(木) 23:50:31.64 ID:TYfSGwiI0


紬「梓ちゃんは、好きな人っていたりする?」

梓「へっ? ど、どうしたんですか、いきなり」

紬「ん~。何となく、気になったからかな」

梓「は、はあ……そうなんですか」

紬「それで、どうかな? 好きな人、いる?」

梓「え、えっと――む、ムギ先輩はどうなんですかっ?」

紬「? 私?」

梓「はい。……好きな人、いるんですか?」

紬「私は――特にいないかな。みんなと一緒にいる時間が楽しくて、考えたこともなかったわ」

梓「そ、そうなんですか」
19: 2011/09/01(木) 23:51:18.06 ID:TYfSGwiI0
紬「それじゃあ、今度は梓ちゃんの番ね♪」

梓「えっ!?」

紬「梓ちゃんは好きな人、いる?」

梓「え、えっと、その……」

紬「?」

梓「……い、います、けど」

紬「!! そうなの!?」

梓「は、はい……」

紬「ふふ、そっか~。梓ちゃん、好きな人いるんだ~♪」

梓「何で、そんなに嬉しそうなんですか……」

紬「だって、誰かの好きな人の話って、何だかわくわくしない?」

梓「……まあ、確かに分かりますけど」

20: 2011/09/01(木) 23:52:23.84 ID:TYfSGwiI0
紬「うふふ♪ それで梓ちゃん、好きな人って誰?」

梓「……それは……秘密です」

紬「え~! そんなぁ……気になる……」

梓「え、えっと……どんな人かくらいだったら……」

紬「!! 本当!?」

梓「は、はい」

紬「わ~♪ 教えて、梓ちゃん!」

梓「えっと……好きになったのは、割と最近なんですけど……その人はですね」

紬「うん!」

梓「興味のあることには、自分から積極的に近づいていって、周りを驚かせたりするんですけど」

紬「うんうん」

梓「でも、普段はすごく穏やかで、とても仲間想いの優しい人なんです」

紬「なんだか、可愛い人なのね~」

21: 2011/09/01(木) 23:53:31.48 ID:TYfSGwiI0
梓「可愛い……ですけど、むしろキレイというか……」

紬「キレイ?」

梓「? ――あっ!」

紬「梓ちゃんの好きな人って――もしかして、女の子?」

梓「!! い、いや、あの、えっと……!!」

紬「……素敵……」

梓「へっ?」

紬「梓ちゃん、私そういうの、すっごくいいと思う!! とっても素敵!!」

梓「え? ……そ、そうですか……?」

紬「うん! 私、梓ちゃんの恋、応援するね!!」

梓「……あ、ありがとう、ございます」

22: 2011/09/01(木) 23:54:36.24 ID:TYfSGwiI0
紬「うふふ♪ ……はぁ、そっかぁ。梓ちゃんの好きな人、女の人だったんだ……♪」

梓「……何か、さっきより嬉しそうに見えるんですけど」

紬「え~? だって、ね?」

梓「いや、ね?って言われても……」

紬「それより梓ちゃん、私にできることがあったら、何でも言って? 出来る限り、力になるから!」

梓「な、何でも……ですか?」

紬「うん、何でも♪」

梓「あ……それじゃあ、早速、お願いしたいことがあるんですけど……」

紬「うん、なあに、梓ちゃん?」

23: 2011/09/01(木) 23:56:27.19 ID:TYfSGwiI0
梓「……少し、相談に乗ってほしいんです」

紬「相談?」

梓「はい……駄目でしょうか?」

紬「ううん、私でよければ喜んで♪」

梓「あ、ありがとございます、ムギ先輩」

紬「ふふ♪ ――それで、相談したいことって、なあに?」

梓「はい、その……ムギ先輩は私のこと、どう思いますか?」

紬「? 私が、梓ちゃんのこと?」

梓「えっと……私、好きな人にどんな風に思われているか、あんまり自信がなくて……」

紬「え……?」

梓「だ、だからその、参考までにっ! ……ムギ先輩は私のこと、どう思ってるかなって……」

紬「梓ちゃん……」

梓「……」

24: 2011/09/01(木) 23:57:32.50 ID:TYfSGwiI0
紬「ふふ。だったら、そんなに心配しなくても大丈夫よ♪」

梓「……えっ?」

紬「だって――私、梓ちゃんのこと大好きだもの!!」

梓「!? す、好きって、ムギ先輩……!?」

紬「だからね、きっと梓ちゃんの好きな人も、梓ちゃんのこと大好きになってくれると思うわ♪」

梓「あ、そ、そういうことですか……」

紬「それにね」

梓「?」

紬「梓ちゃんは、とってもかわいいもの!!」

梓「え!? か、可愛い、ですか……?」

紬「うん! もし私が梓ちゃんに告白されたら、きっとOKしちゃうわ」

梓「!! それ、本当ですか!?」

紬「ええ、本当よ♪」

梓「……!!」

25: 2011/09/01(木) 23:58:15.32 ID:TYfSGwiI0
紬「だからね、梓ちゃん。そんなに心配しなくても――」

梓「あ、あの、ムギ先輩!!」

紬「えっ? な、なあに、梓ちゃん?」

梓「え、えっと……もう一つ、大事なお話があるんですけど……」

紬「……? 大事な、お話?」

梓「は、はい……」

紬「そっか♪ 私でよかったら、話してみて?」

梓「いえ、というか……ムギ先輩でないと、駄目なんです」

紬「? 私でないと……?」

梓「……えっと、その。驚かないで聞いてくださいね……?」

紬「う、うん」

26: 2011/09/01(木) 23:59:44.77 ID:TYfSGwiI0
梓「わ、私ですね」

紬「……」

梓「む、ムギ先輩のことが、好きです!!」

紬「――え? す、好きって……ええ!?」

梓「この前、二人きりになった時からずっと、ムギ先輩のことが気になってて……
  それで、気が付いたら、その……好きに、なってたんです」

紬「あ、梓ちゃん……」

梓「だ、だからっ、よかったら、私と付き合ってください、ムギ先輩!!」

紬「……あ、えっと。……本気、なのよね?」

梓「も、もちろんです!!」

紬「そっか。……ねえ、梓ちゃん」

梓「は、はい!」

27: 2011/09/02(金) 00:01:00.71 ID:iJgOTxoQ0
紬「――ぎゅ~♪」

梓「……へ? ふぇえ!?」

紬「梓ちゃん、すっごく可愛いわ……♪」

梓「あ、あのっ、ムギ先輩……!?」

紬「――今ね、梓ちゃんに告白してもらった時……こんな風に、梓ちゃんをギュッとしたくなったの」

梓「え……?」

紬「それでね、こうして梓ちゃんをギュッとしてると――私、すごく幸せな気持ちになるの」

梓「そ、それって……!!」

紬「うん。――私でよければ、喜んで♪」

梓「!! む、ムギ先輩……!!」

紬「ふふ。大好きよ、梓ちゃん♪」

梓「わっ……私も、ムギ先輩のこと、大好きです!」

28: 2011/09/02(金) 00:03:52.00 ID:iJgOTxoQ0

――



梓「……何だか、夢みたいです」

紬「? 何が?」

梓「こうして、ムギ先輩と恋人同士になれたことが……正直、絶対に無理だと思っていたので」

紬「そうね~。私も梓ちゃんと恋人同士になるなんて、考えたこともなかったわ」

梓「……あの、ムギ先輩」

紬「なあに、梓ちゃん?」

梓「えっと、その。――高校卒業しても、ずっと一緒にいてくれますか……?」

紬「!! ――うん、私でよければ、喜んで♪」


終わり

29: 2011/09/02(金) 00:08:11.61 ID:Fd/vJC/Do
乙!
ニヤニヤした

30: 2011/09/02(金) 00:13:16.40 ID:aABE0LDEo
仲良きことは美しきかな

46: 2011/12/26(月) 00:32:07.93 ID:DQeR0W690
なんだか前回の投下からえらく時間が経ってしまいましたが、一応書けたものを投下していきます
5レス程度ととても短いです……

47: 2011/12/26(月) 00:33:58.43 ID:DQeR0W690
澪「……」

紬「……」

澪「ん……ごめんムギ、ちょっと古典のノート見せて」

紬「うん、ちょっと待ってね。――はい、澪ちゃん」

澪「ありがとう。……うん、やっぱりキレイだな、ムギのノート」

紬「ふふ、ありがとう澪ちゃん。でも、澪ちゃんのノートもすっごくキレイよ?」

澪「え……そ、そうかな?」

48: 2011/12/26(月) 00:34:56.86 ID:DQeR0W690
紬「うん。とっても見やすいし、要点がしっかりまとめてあるから、すごくわかりやすいの」

澪「……うぅ、そこまで褒められると恥ずかしいけど……ありがとう、ムギ」

紬「ふふ。澪ちゃん、とってもかわいいわ」

澪「なっ!? い、いきなり何!?」

紬「だって澪ちゃんのこと、かわいいって思ったから♪」

澪「そ、そんなかわいいとか……大体それだったらムギだって……」

紬「照れてる澪ちゃんも、とってもかわいいわ~」

澪「!! も、もう、からかわないでよムギっ」

紬「だって、とってもかわいいんだもの♪」

澪「だっ……だから、やめてってば!!」

49: 2011/12/26(月) 00:35:55.16 ID:DQeR0W690
紬「ふふ♪ ――ねえ、澪ちゃん」

澪「な、なに?」

紬「その……キス、してもいい?」

澪「ふぇっ!?」

紬「澪ちゃんのこと見てたらね、したくなっちゃったの。――だから、ね?」

澪「……だ、ダメ!!」

紬「えっ? ど、どうして澪ちゃん……?」

澪「どうしてって、まず勉強中だし……それに、からかった罰です!!」

紬「え~!! そ、そんなぁ……」

澪「う……」

紬「み、澪ちゃ~ん……」

澪「……だ、ダメなものはダメ!!」

50: 2011/12/26(月) 00:36:48.04 ID:DQeR0W690
紬「うう、分かったわ……勉強、がんばるね」

澪「あ、ああ……」

紬「……」

澪「……」

紬「……」

澪「……あ、あのさ、ムギ」

紬「なあに、澪ちゃん……?」

澪「ちょっと、ここを教えて欲しいんだけど」

紬「うん、ちょっと見せて――」

51: 2011/12/26(月) 00:38:06.70 ID:DQeR0W690
澪「ん……」

紬「――っ!?」

澪「……」

紬「……」

澪「……ぷはっ」

紬「……ぁ」

澪「――ふふん、どうしたんだムギ、そんな顔して? キスしたいんじゃなかったのか?」

紬「あ……う、うん」

澪「な、なんてな、からかった仕返しだよ」

52: 2011/12/26(月) 00:38:52.96 ID:DQeR0W690
紬「……え、えへ、えへへ♪」

澪「な、なに、その笑顔は……?」

紬「えへへ、だってね」

澪「?」

紬「――澪ちゃんからキスしてくれて、すっごく嬉しいんだもん♪」

澪「なっ!?」

紬「ふふ、えへへへ……♪」

澪「……はぁ。やっぱり、ムギには敵わないよ」


終わり

54: 2011/12/26(月) 01:08:10.71 ID:DQeR0W690
澪紬、終わりです
付き合ってる前提の話を書くのもどうなんだろうと投下を見送っていたSSだったので
描写が意味不明なところがあるかもですが、楽しんで頂けたら幸いです

変更点
・短い話でここまで間が開いてしまうとわかったので、話が長くなってしまいそうな6~10を選択肢から外します……
 一応、このスレを終わらせたらそれらの話も書く予定です

80: 2012/06/29(金) 21:25:44.45 ID:ug8PgClSO
もうすぐ一年でこのペースって……

81: 2012/06/30(土) 02:04:08.78 ID:cBeDNYDQ0
>>80
もはや笑えないレベルの遅さなので返す言葉もないです

日付は通り越しましてしまいましたが、一応書き終えたので投下していきます

82: 2012/06/30(土) 02:04:39.61 ID:cBeDNYDQ0

唯「ねえねえ、ムギちゃんはコーヒーって飲める?」

紬「コーヒー? うん、一応飲めるけど、唯ちゃんは?」

唯「私は全然ダメなんだ~。砂糖とミルクたっぷり入れても、どうしても苦くって」

紬「そっかぁ。確かに、苦味全部は消えてくれないものね」

唯「そうなんだよねぇ……でもやっぱり、それがコーヒーの味なんだよね」

83: 2012/06/30(土) 02:05:32.94 ID:cBeDNYDQ0
紬「唯ちゃん、コーヒー飲めるようになりたいの?」

唯「いや~そういうわけじゃないんだけど、なんかお父さんがおいしそうに飲んでたから、
  ちょっと羨ましくなっちゃって」

紬「唯ちゃんのお父さんは、コーヒー飲むのね」

唯「うん、朝によく新聞読みながら飲んでるよ。……う~ん、匂いはけっこう好きなんだけどなぁ」

紬「コーヒー、良い香りするものね~」

84: 2012/06/30(土) 02:06:27.70 ID:cBeDNYDQ0
唯「……やっぱり、おいしく飲めるようになりたいなぁ、コーヒー」

紬「ふふ、そっか♪」

唯「ねえムギちゃん、なにか良い方法ないかな?」

紬「コーヒーをおいしく飲む方法?」

唯「うん。例えばムギちゃんは、普段どうやって飲んでるの?」

紬「私は普通にミルクとか砂糖だけど……でも、それだけだと」

唯「まだ飲めないんだよねぇ……」

85: 2012/06/30(土) 02:07:22.32 ID:cBeDNYDQ0
紬「う~ん……そうなると、あとは何か――あっ」

唯「! ムギちゃん、なにか思いついたの?」

紬「あ……えっと、思いついたといえば、そうなんだけど……」

唯「おぉ~、さすがはムギちゃん! それで、どういうのなの?」

紬「え、え~っと……」

唯「うんうん!」

86: 2012/06/30(土) 02:07:50.20 ID:cBeDNYDQ0






紬「……口移し、なんだけど」






87: 2012/06/30(土) 02:08:30.18 ID:cBeDNYDQ0
唯「――へ? 口移し?」

紬「うん……」

唯「口移しだと、コーヒー飲めるようになるの?」

紬「え、えっとね? 前にちょっと、そんなお話を読んだなあって……」

唯「へぇ~、そうなんだぁ。それじゃあ、今日さっそく試してみるよ!」

紬「あっ、待って唯ちゃん!」

唯「? なあに、ムギちゃん?」

88: 2012/06/30(土) 02:09:19.03 ID:cBeDNYDQ0
紬「その……私もお話で読んだだけだから、本当に飲めるようになるかはわからないの……」

唯「へ? そうなの?」

紬「うん……それに、口移しは協力してくれる人が必要だし……」

唯「あ、そっか……う~ん、むずかしいね」

紬「ごめんね、あんまり役に立てなくて」

唯「ううん、考えてくれてくれただけでも嬉しいよ! ありがとね、ムギちゃん」

紬「そ、そんな、お礼を言われるようなことは、私……」

89: 2012/06/30(土) 02:10:00.67 ID:cBeDNYDQ0

唯「遠慮しなくても大丈夫だよ、ムギちゃん。だって私、嬉しかったんだから!」

紬「!! ――うん、それじゃあ、どういたしまして♪」

唯「えへへ~。あ、そうだ! ねえねえムギちゃん、今日部活終わった後、時間ある?」

紬「? うん、大丈夫よ」

唯「じゃあさ、今日の帰りに、試してみようよ!」

紬「試すって、何を?」

90: 2012/06/30(土) 02:10:48.97 ID:cBeDNYDQ0
唯「もちろん、口移し!」

紬「!! えっ!?」

唯「私たちでさ、本当なのかどうか、確かめてみよ?」

紬「え、えっと……私と、なの?」

唯「うん! ……あ、もしかして、イヤだった?」

紬「ううんっ、嫌なんかじゃない!! ……けど」

唯「?」

91: 2012/06/30(土) 02:11:20.10 ID:cBeDNYDQ0

紬「その……唯ちゃんは、私でいいの?」

唯「うん! だって私、ムギちゃんのこと大好きだもん!」

紬「え!? だ、大好きって……」

唯「それに、女の子同士だから、多分ノーカンだよね?」

紬「え? あ……そっか。うん、普通そうよね」

唯「? どうかしたの、ムギちゃん?」

紬「ううん、なんでもないの。それじゃあ、私でよければ、喜んで♪」

92: 2012/06/30(土) 02:11:52.91 ID:cBeDNYDQ0

唯「あはは、ムギちゃん、それだとなんか私が告白したみたいだよ~」

紬「だって、唯ちゃん大好きって言ったもーん」

唯「ほほう、言いますなあ~? それじゃあ、OKしたムギちゃんは私の恋人だね!」

紬「ふふ、そうかも」

唯「えへへ、ムギちゃんだ~いすき!」

紬「私も大好きよ、唯ちゃん♪」


終わり

93: 2012/06/30(土) 02:22:23.54 ID:cBeDNYDQ0
唯紬終わりです、あとこのスレも
元々ネタは溜まっているのになぜか書く気が起きないから安価に頼ってみよう、という考えからスレを立てたのですが
スランプやら多忙やらが重なりこの体たらく、どうしてこうなった
読んでくれた方、安価を取ってくれた方、ありがとうございました

94: 2012/06/30(土) 02:33:48.14 ID:qYTTADKBP
乙乙乙。今までお疲れ様でした
俺もこんな感じのスレ立ててみようかな~

95: 2012/06/30(土) 03:57:12.22 ID:5cwf6whIO
乙ー

引用元: 紬「百合むぎマラソン!」